2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    589名(単体)
  • 平均年齢
    38.8歳(単体)
  • 平均勤続年数
    8.6年(単体)
  • 平均年収
    4,984,188円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    0.9%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

①  人材戦略

当社の人材戦略は、長期経営構想2035で掲げる「守る」から「挑む」への転換を人材面から具体化し、収益力の向上と人材力の強化および現場環境の充実を相互に好循環させることで、ブランド価値を維持・向上させながら持続的成長を実現することを基本方針としております。外食産業を取り巻く慢性的な人手不足や人件費上昇といった環境下において、当社の提供価値の源泉が料理・サービスの品質にあることを踏まえ、必要人材を「獲得する」だけでなく、「育て、定着させ、適所に配置する」までを一体で設計し、事業戦略と同じ時間軸で実行してまいります。

今後、新規出店や新たな事業展開が同時並行で進む局面であることから、立上げに必要な技能・経験を備えた中核人材の確保と、品質再現性の確立を両立させることが重要となります。京王プラザホテル内での新規出店においては、ホテル滞在体験へ「うかいの時間」を広げる挑戦として、朝食提供を含む運営要件の拡張や、「東京 芝 とうふ屋うかい」のDNAを引き継いだ体験価値の継承が求められるため、サービス責任者・調理責任者を含む中核人材を早期に確定し、技能継承と運営設計を並行して進めてまいります。また、新業態開発において、専門性と機動性を兼ね備えた少数精鋭の体制づくりを通じて、ブランドの多層展開と新たな顧客層の獲得に寄与する人材配置を行ってまいります。

物販事業においては、成長を牽引する重要な柱として製菓・食物販の両領域を強化する方針のもと、東京都八王子市における当社製菓ブランドの新製造拠点である「アトリエうかい Cafe & Factory HACHIOJI」(以下、「アトリエうかい第2工房」)の稼働を見据え、の稼働を見据え、製造キャパシティ拡大に対応した生産体制の整備と人材育成を進めてまいります。同工房は製造能力の拡充に加え、体験型工房やカフェを併設しブランド価値向上を図る構想であることから、製造技能のみならず、体験価値を支える運営・接客・品質管理の人材を複合的に育成し、現場運営の安定化と生産性向上を両立させてまいります。なお、アトリエうかい第2工房の運営を進めるにあたり、商業施設立地に適したサービス設計と人員配置、繁閑差を踏まえたシフト運用の最適化を事前に織り込み、立上げ期の負荷集中による離職リスクを抑制してまいります。

人材育成については、人材育成の中核を担う社内制度であるUKAI Global Academyを中核に据え、技能と価値観の双方から「うかいらしさ」を深く理解し伝承できる人材の計画的育成を推進しております。鉄板領域では、鉄板調理人の社内資格制度(TEPPAN Cuisinier/TEPPAN Cuisiniere)の呼称とグレード設定によりキャリアパスを明確化し、マエストロ検定を通じて到達点を示すことで、若手が憧れと成長実感を持てる仕組みを整備してまいります。これにより、専門性を可視化しつつ技能水準を底上げし、新規出店・新業態においても一定水準以上の品質を再現できる体制の構築につなげます。併せて、当社の100%子会社である株式会社UKAIzm corporation(以下、「UKAIzm corporation」)を通じたプロデュース・コンサルティング・教育研修等の新規事業領域の拡大に対応し、現場の匠の力を企画・推進力と結び付けた人材の育成・活用を進め、獲得した知見を既存事業へ還流させることで、ブランド全体の競争力向上を図ってまいります。

現場環境の充実については、「辞めない体制をつくる」という考え方を明確にし、働きやすさの向上を通じて定着率を高め、店舗力の向上を収益力強化へ結び付けることを重視しております。新たな評価制度の整備と自己申告書の継続運用により、従業員の志向や成長課題を把握し、育成・配置・処遇の整合を高めることで納得感のあるキャリア形成を支援します。また、男性育休制度の推奨を含む両立支援を進め、ライフステージに左右されにくい就業継続を後押しし、経験の蓄積と技能継承を促進します。こうした制度面の整備に加え、運用の見直しと改善を繰り返すことで現場負荷の偏りを抑え、日々の働きやすさを着実に高めてまいります。

当社は、収益力強化が人材投資を可能にし、人材育成と定着が店舗力を高め、結果としてブランド価値と収益力がさらに向上するという循環の確立を目指しております。新規出店、アトリエうかい第2工房の稼働およびエリア展開、並びにUKAIzm corporationを中核とした新規事業の推進は、いずれも人材の質と量、そして現場の安定性に依拠するため、2027年3月期は人材戦略を経営戦略の中心に据え、挑戦する人材を支え育てることで、「うかいの時間」を次の世代へとつなげてまいります。

 

②  給与の決定方針

給与は役割に応じて定められた等級ごとの給与レンジ内で処遇することを基本とし、役割、責任、経験、能力、職務遂行状況等を総合的に勘案して賃金を決定しております。各種手当・福利厚生についても、雇用形態の違いのみを理由とする不合理な相違が生じないよう、同一労働同一賃金の趣旨を踏まえ、職務内容・責任の程度や配置変更の範囲等に応じて合理的に説明可能な処遇となるよう制度を整備し運用しております。また、処遇差の理由は従業員からの求めに応じて丁寧に説明し、面談等を通じたフィードバックを行っており、制度運用の透明性向上に努めております。評価はMBOを導入し運用しており、処遇への反映は段階的に実施しております。賞与は業績等も踏まえつつ、現時点では年間2か月分を基本としております。賃金水準は市場動向・物価等を踏まえ必要に応じて見直しております。

 

 

(2) 【従業員の状況】

① 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

589

[196]

38.8

8.6

4,984,188

0.9

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

レストラン事業部

440

[141]

物販事業部

86

[ 47]

全社(共通)

63

[  8]

合計

589

[196]

 

(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は、年間の平均雇用人数(1日8時間換算)を[  ]外数で記載しております。

2.平均年間給与は、基準外賃金及び賞与を含んでおります。

3.全社(共通)として、記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門等に所属しているものであります。

4.従業員数が前事業年度末(658人)に比べ減少しておりますが、その主な要因は、2025年10月1日付で文化事業部を会社分割したことによるものであります。

 

② 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

③ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

当事業年度

補足説明

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注)

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

13.3

100.0

65.4

76.9

102.0

 

(注)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出時点において、当社が判断したものであります。

 

当社は「100年続く店づくり」という店舗理念を掲げ、日本の食文化の発展に貢献できる企業を目指しております。 食の安全・安心を提供することはもとより、従業員にとって働きやすい企業の環境をつくり、事業活動のなかで「食を通じて」「地域に根ざした」持続的な社会の実現に取り組んでまいります。

(1) サステナビリティ基本方針

当社は、社会課題に対する当社の事業価値を明確化するため、ESG経営を推進し、持続可能な社会の実現に向けてステークホルダーの皆様と共に取り組んでまいります。

 

(2) 概念図


 

(3) SDGsへの賛同表明

当社は「100年続く店づくり」という店舗理念を掲げ、日本の食文化の発展に貢献できる企業を目指しておりますが、その実現に向けては社会・環境・経済が持続可能であることが前提になると考えております。そこで、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献するためSDGsの重要課題(マテリアリティ)を特定し、取り組みを推進してまいります。

 

(4) マテリアリティ(重要課題)

当社は、基本理念である「利は人の喜びの陰にあり」を礎に、「当社にかかわるすべての人々を大切にし、そしてそのすべての人々により大切にされる企業でありたい」と考えております。その理念と共に、サステナビリティへの取り組みを更に進化させ、パーパスの実現を目指すことを目的に、当社が取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定しました。

 

(5) マテリアリティの特定プロセス


 

(6) マテリアリティマトリックス

 


 

 

(7) マテリアリティと取組み内容


 

 


 

 

 

 

(8) ガバナンス

当社では、取締役会の諮問機関として2023年6月23日にサステナビリティ委員会を設置いたしました。

サステナビリティ委員会は、取締役社長を委員長とし、常勤取締役または執行役員から委員長が指名した1名を副委員長、常勤取締役及び委員長に指名された者を常任委員、執行役員を非常任委員、社外役員及び外部有識者をオブザーバー、事務局長を管理部長で構成されております。

サステナビリティ委員会では、持続的な企業価値の向上を果たすため、サステナビリティに係る当社の在り方を提言することを目的として、以下の内容の協議等を行い、取締役会へ報告します。なお、サステナビリティ委員会は原則として年2回開催し、必要に応じて臨時に開催する場合があります。

 ①サステナビリティに関する重要課題のリスク及び機会への対応の基本方針の策定

 ②サステナビリティに関する重要課題のリスク及び機会の把握・整理

 ③取り組むべきサステナビリティに関する重要課題の優先順位付けと戦略への落とし込み

 ④サステナビリティに関する重要課題の定期的なレビューとアップデート

取締役会はサステナビリティ全般に関するリスク及び機会の監督に対する責任と権限を有しており、サステナビリティ委員会で協議・決議された内容の報告を受け、当社のサステナビリティのリスク及び機会への対応方針及び実行計画等についての審議・監督を行います。


 

(9) 戦略

当社における、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりであります。

(人材育成方針)

当社は、中長期経営計画「長期経営構想2035/中期経営計画2030」において、「人材力の強化」を重要課題の一つと位置づけております。当社のブランド価値は、料理・サービスを通じて提供する付加価値により構成されており、その源泉は従業員一人ひとりの技術力や感性、ホスピタリティにあると認識しております。

この認識のもと、当社では、専門性の高いプロフェッショナル人材の育成と、個々の従業員が主体的に成長できる環境の整備を進めております。教育・研修制度の充実や評価制度の見直しを通じて、従業員が自らのキャリアビジョンを描きながら成長できる仕組みの構築に取り組んでおります。

また、人材の多様性の確保を含む人材育成の取り組みを推進しており、その進捗については指標を設定し管理しております。

これらの取組みにより、持続的な企業価値向上を支える人材基盤の強化を図ってまいります。

 

(社内環境整備方針)

当社は、「人材力の強化」の実現に向けて、従業員一人ひとりが能力を最大限発揮し、長期的に活躍できる職場環境の整備を重要な経営課題と位置づけております。

従業員の多様な価値観やライフステージに応じた柔軟な働き方を支援するとともに、多様な人材が活躍できる環境づくりを推進しております。また、従業員の意向や適性を踏まえた配置やキャリア支援を行うことで、個々の成長と組織全体の活性化を図っております。

さらに、人材の確保および定着に向けて採用手法の多様化や各種制度の整備を進めるとともに、従業員満足度の向上を通じて、サービス品質の向上および持続的成長の実現につなげてまいります。

 

なお、当社の人材戦略に関する具体的な施策および関連する指標については、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等」に記載しております。

 

(10) リスク管理

当社において、全社的なリスク管理は、リスク管理委員会で行っておりますが、サステナビリティに係る重要課題のリスク及び機会の把握・整理、優先順位付けと戦略への落とし込み、定期的なレビューとアップデートは、サステナビリティ委員会のなかでより詳細な検討を行い、共有いたします。優先的に対応すべきリスクの絞り込みは、当社に与える財務的影響、当社の事業活動が環境・社会に与える影響、リスクの発生可能性を踏まえて行います。

抽出されたリスクは、それぞれリスクに対応する分科会を組成し、対応にあたります。また経営会議での協議を経て戦略、事業計画に反映され、取締役会で決議されます。分科会によるサステナビリティに関するリスクへの対応状況は、サステナビリティ委員会において、モニタリング・指示を行い、その内容は、取締役会へ報告し、監督が行われます。

 

(11)指標及び目標

当社では、上記「(9) 戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。

指標

目標

実績(当事業年度)

管理職に占める女性労働者の割合

2030年9月 30.0%

2026年3月期 13.3%

男性の育児休業等取得率

2028年3月期 90.0%

2026年3月期 100.0%

労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者)

2030年9月 80.0%

2026年3月期 76.9%