事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
(単一セグメント) | 51,828 | 100.0 | 1,915 | 100.0 | 3.7 |
事業内容
3【事業の内容】
当社は、食料品主体のスーパーマーケット25店舗(2024年11月に開店した千歳店を含む)及び付帯業務を展開しております。主な付帯業務は、スーパーマーケットの店舗内のテナント及びショッピングセンター敷地内の一部の賃貸であります。
事業系統図は次のとおりであります。
注1:株式会社セブン&アイ・ホールディングス及び株式会社イトーヨーカ堂は、「その他の関係会社」です。
詳細は、後記4 関係会社の状況 をご参照ください。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における国内及び北海道経済に関しましては、一部足踏みが残るものの、雇用・所得環境の改善等に伴い、個人消費を含め緩やかな回復基調が続きました。
スーパーマーケット業界におきましては、長引く物価高により、お客様の「節約志向」、「選別志向」が一層強まっていることに加え、人件費等の各種経費の増加、業種・業態の垣根を越えた競争が更に激化しつつある等、経営環境は厳しい状況が続いております。
このような状況の下、当社は、2023年11月に公表しました中期経営計画(2024年9月期~2026年9月期)に基づき、基本方針である『普段の食生活を通じて、地域を笑顔に』の実現に向けて、「商品力・販売力の向上」、「お客様利便性の向上」、「労働環境の改善」、「環境保全・地域活性化」、「効率化の推進」、「株主還元強化」等への取り組みをスタートしました。初年度である2024年9月期に関しましては、①コンプライアンスの徹底とガバナンス強化、②出店戦略推進、③競合店対策強化、④商品力強化(コア商品の開発推進等)、⑤セブン&アイ・ホールディングスとの連携強化、⑥人財の増強(採用・育成強化、労働環境改善)、⑦効率化・オペレーションコストの削減、⑧社会貢献、地域貢献を通じた地域密着型企業の深化、を重点実施事項として取り組んできました。
当事業年度における主な成果としましては、「②出店戦略推進」への取り組みとして、2023年11月30日に「すすきの店」をオープンし、2024年9月27日には株式会社イトーヨーカ堂帯広店の食品販売部門を継承した「稲田店」をオープンしました。これらの結果、当事業年度末現在の店舗数は、帯広ブロック10店舗、旭川ブロック7店舗、札幌ブロックは7店舗となり、全ブロック合計で24店舗となりました。
また、2024年11月8日にはラピダス進出に伴い大きな発展が期待されている千歳地区に「千歳店」をオープンしたほか、2025年春には株式会社イトーヨーカ堂アリオ札幌店の食品販売部門を継承した店舗のオープンを予定する等、当初計画を上回るペースでの出店を進めております。
「④商品力強化」への取り組みとしましては、地域企業等とコラボした商品を11アイテム開発したほか、「⑤セブン&アイ・ホールディングスとの連携強化」への取り組みと合わせ、セブンプレミアム商品の取扱数を「稲田店」のオープン時に、約100アイテム増加し、合計約1,350アイテムとなりました。
そのほか、「⑧社会貢献、地域貢献を通じた地域密着型企業の深化」への取り組みとして、「ノーマライゼーションイベント」や、地元小学校と連携した「食育イベント」、「ノウフク(農業+福祉)イベント」を開催したほか、節電、節水設備の導入等の環境保全にも取り組みました。
また、日頃のお買い物にご不便されている方々に商品をお届けする「移動スーパー(とくし丸)」事業は、社会貢献及び地域貢献の一環として取り組んでおり、当事業年度末現在で16台が稼働しております。今後も地域のニーズに積極的に対応すべく、増車を検討してまいります。
これらの結果、当事業年度における売上高は518億27百万円(前年同期比7.9%増)、営業利益は19億14百万円(前年同期比7.0%増)、経常利益は19億58百万円(前年同期比7.6%増)、当期純利益は14億24百万円(前年同期比15.4%増)となりました。
地域別売上高につきましては、帯広ブロックは208億16百万円(前年同期比4.6%増)、旭川ブロックは142億53百万円(前年同期比3.6%増)、札幌ブロックは、2023年11月にオープンした「すすきの店」の効果等により167億54百万円(前年同期比16.5%増)となりました。売上総利益率につきましては25.6%となり、前年同期比0.4ポイント改善しました。販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は23.0%となり、前年同期比+0.4ポイントとなりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は前事業年度末と比較して、58百万円増加し、73億5百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は23億6百万円(前年同期比18.0%増)となりました。これは主に、法人税の支払額5億52百万円に対し、税引前当期純利益19億58百万円、減価償却費7億67百万円等によるものであります。また、得られた資金が前年比増加した要因は、税引前当期純利益が増加したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は14億37百万円(前年同期は2億44百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出9億56百万円、建設協力金の支払による支出1億45百万円、敷金及び保証金の差入による支出2億43百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は8億10百万円(前年同期は6億15百万円の使用)となりました。これは主に、リース債務の返済による支出3億24百万円、自己株式の取得による支出1億43百万円、配当金の支払額2億85百万円等によるものであります。また、使用した資金が前年同期比増加した要因は、自己株式の取得及び配当金の支払額が増加したこと等によるものであります。
③ 仕入及び販売の実績
当社は、単一セグメントであるため、商品別及び地域別により記載しております。
a.商品仕入実績
当事業年度における商品仕入実績を示すと、次のとおりであります。
商品別 |
当事業年度 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) |
前期比(%) |
青果(千円) |
6,054,432 |
107.5 |
水産(千円) |
3,242,758 |
105.4 |
畜産(千円) |
5,146,375 |
106.3 |
惣菜(千円) |
2,935,954 |
109.3 |
デイリー(千円) |
6,461,403 |
105.9 |
一般食品(千円) |
13,019,336 |
108.6 |
日用雑貨(千円) |
849,787 |
101.7 |
その他(千円) |
918,046 |
103.6 |
合計(千円) |
38,628,096 |
107.2 |
(注)その他は、たばこ、書籍等であります。
b.販売実績
当事業年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。
① 商品別売上高
商品別 |
当事業年度 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) |
前期比(%) |
青果(千円) |
7,944,608 |
108.0 |
水産(千円) |
4,570,222 |
107.9 |
畜産(千円) |
7,304,982 |
106.3 |
惣菜(千円) |
4,948,577 |
110.2 |
デイリー(千円) |
8,614,389 |
107.0 |
一般食品(千円) |
16,344,842 |
109.0 |
日用雑貨(千円) |
1,080,495 |
100.9 |
その他(千円) |
1,019,418 |
103.3 |
合計(千円) |
51,827,537 |
107.9 |
(注)その他は、たばこ、書籍等であります。
② 地域別売上高
地域別 |
当事業年度 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) |
前期比(%) |
帯広ブロック(9店舗)(千円) |
20,816,500 |
104.6 |
旭川ブロック(7店舗)(千円) |
14,253,772 |
103.6 |
札幌ブロック(6店舗)(千円) |
16,754,698 |
116.5 |
その他(千円) |
2,565 |
55.8 |
合計(千円) |
51,827,537 |
107.9 |
(注)その他は、惣菜センター(直売)であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産)
当事業年度の資産につきましては、前事業年度末に比べ27億16百万円増加の262億円となりました。
流動資産においては、現金及び預金の増加1億58百万円、売掛金の増加2億14百万円等により、前事業年度末に比べ4億81百万円増加の106億73百万円となりました。
固定資産においては、建物の増加15億72百万円、建設仮勘定の増加2億26百万円や工具、器具及び備品の増加2億1百万円、リース資産の減少2億86百万円、長期貸付金の増加1億5百万円、敷金及び保証金の増加が3億92百万円等により、前事業年度末に比べ22億35百万円増加の155億26百万円となりました。
(負債)
当事業年度の負債につきましては、前事業年度末に比べ17億21百万円増加の93億51百万円となりました。
流動負債においては、買掛金の増加2億8百万円、賞与引当金の増加31百万円、未払金の増加2億53百万円、未払費用の増加73百万円、前受金の増加71百万円、リース債務の減少38百万円及び未払消費税の減少10百万円、その他の減少26百万円等により、前事業年度末に比べ5億63百万円増加の61億56百万円となりました。
固定負債においては、資産除去債務の増加14億96百万円及び退職給付引当金の増加15百万円に対し、長期借入金の減少56百万円、リース債務の減少2億85百万円、長期預り敷金保証金の減少11百万円等により、前事業年度末に比べ11億58百万円増加の31億94百万円となりました。
(純資産)
当事業年度末の純資産につきましては、前事業年度末に比べ9億94百万円増加の168億49百万円となりました。これは主に、当期純利益14億24百万円の計上、剰余金の配当2億85百万円の結果、利益剰余金が11億39百万円増加したこと、及び自己株式の取得1億43百万円によるものであります。この結果、自己資本比率は64.3%となりました。
b.経営成績の分析
(売上高)
「第2〔事業の状況〕 4〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕(1)経営成績等の状況の概要 ③仕入及び販売の実績」をご参照ください。
(売上原価)
当事業年度の売上原価は、385億78百万円(前期比7.3%増)となりました。これは主に、新規出店や物価上昇に伴う売上高の増加によるものであります。売上原価率は、前期より0.4ポイント減少し、74.4%であります。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、118億99百万円(前期比9.6%増)となりました。これは主に、従業員給料及び賞与、出店等に係る消耗品費の増加等によるものであります。
(営業利益)
当事業年度の営業利益は、19億14百万円(前期比7.0%増)となりました。これは主に、新規出店による売上総利益の増加が、販売費及び一般管理費の増加を上回ったことによるものであります。なお、売上高営業利益率は前期並みの3.7%(前期3.7%)であります。
(経常利益)
当事業年度の経常利益は、19億58百万円(前期比7.6%増)となりました。これは主に、営業利益が増加したことによるものであります。売上高経常利益率は3.8%(前期3.8%)であります。
(当期純利益)
当事業年度の当期純利益は、14億24百万円(前期比15.4%増)となりました。これは主に、特別損失の減少によるものであります。売上高当期純利益率は2.8%(前期2.6%)であります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2〔事業の状況〕 4〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の主な資金需要は、商品仕入に伴う決済資金、販売費及び一般管理費等の営業費用及び新規出店費用、既存店の改装費用等の設備投資によるものであり、営業活動によるキャッシュ・フローを財源とすることを基本とし、必要に応じて銀行借入により資金調達を行うこととしております。
b.契約債務
2024年9月30日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
|
年度別要支払額(千円) |
||||
契約債務 |
合計 |
1年以内 |
1年超3年以内 |
3年超5年以内 |
5年超 |
長期借入金 |
97,987 |
56,004 |
41,983 |
- |
- |
リース債務 |
655,260 |
285,662 |
328,457 |
41,140 |
- |
上記の表において、貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
c.財務政策
当社は、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資等の長期資金は、金利動向を見極めながら有利な条件にて長期借入金で調達しております。
2024年9月30日現在、長期借入金の残高は97百万円であります。また、当事業年度末において、複数の金融機関との間で合計3億50百万円の当座貸越契約及び貸出コミットメント30億円の契約を締結しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この財務諸表の作成に当たっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債及び収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる場合があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
④ 目標とする経営指標に基づく経営成績等に関する分析
当社の目標とする経営指標につきましては、安定的な利益率の確保と業容の伸長による利益の拡大を図り、総資産経常利益率(ROA)10%超の確保を目指しております。
直近の状況を示すと、次のとおりであります。
回次 |
第66期 |
第67期 |
第68期 |
第69期 |
第70期 |
決算年月 |
2020年9月 |
2021年9月 |
2022年9月 |
2023年9月 |
2024年9月 |
総資産経常利益率(%) |
9.7 |
9.6 |
8.8 |
8.0 |
7.9 |
(注)総資産経常利益率=(経常利益)÷((期首総資産額+期末総資産額)÷2)
当社は、総資産回転率と経常利益率の改善のため、投資計画の精緻化と資本政策の適正化に努めるとともに、新規出店と既存店のリニューアルによる売上高の増加、ロス対策と在庫管理の徹底による売上総利益率の改善、コストコントロールの強化と予算対実績の詳細な分析による経費の削減に取り組んでおります。