リスク
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の異常な変動
当社グループの主たる事業である検査機システム事業は、当社グループの業績を大きく左右するものであります。
現在、事業の主な顧客であるFPDメーカーは日本、韓国、台湾及び中国の主要メーカーに集中しておりますが、検査機システム事業の業績は、それらFPDメーカーの設備投資に大きく依存しており、各社の設備投資時期の異同から販売先は期毎に大きく変動しております。
また、装置受注後、ユーザー側におけるライン設備の設置延期、仕様変更等の理由により、製品の納期が延期され、当社グループの期間損益に影響を与える可能性があります。さらに、FPDの大型化・高精細化の開発速度が促進されることにより、検査機システムに対するユーザーの要求水準が高くなり、受注時に想定したよりも開発費等の負担が増加し、当社グループの収益を圧迫する可能性があります。
なお、韓国、台湾及び中国への輸出については現時点ではほぼ円貨建取引を行っているため、当社グループの業績が為替変動の影響を直接受けることはありませんが、製品の現地通貨ベースでの価格上昇による需要減少等を通じて、業績への影響が生じる可能性があります。また今後も円貨建取引が継続される保証はありません。
このような認識のもと、当社グループは、安定した収益を確保するため、主力の検査機システム事業の他、創造エンジニアリング事業等その他事業の強化と新規事業の早期事業化に取り組んでおります。
(2) 特定の市場・顧客への依存
検査機システム事業においては、FPDメーカー向け画像処理外観検査装置の販売が主要な部分を占めております。現時点において、FPDの製造は、日本、韓国、台湾及び中国の主要メーカーがほぼ独占し、一部の大手メーカーへの集約も進んできております。これら特定の市場・顧客の設備投資動向及び特定の顧客からの受注動向によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響をもたらす可能性があります。さらに、これら市場での国際紛争や国内外での輸出管理強化によって事業活動が制限され、業績への影響が生じる可能性があります。
このような認識のもと、当社グループは、市場・顧客の多様化を図るため、液晶パネル以外にも機能性フィルム、半導体検査装置などの品質や採算を重視した市場、製品の新規開拓に注力しております。
(3) 競合について
当社グループは、情報、制御、通信、機械等の技術を複合的・有機的に組み合わせた製品を開発・製造することによって競合他社の製品との差別化を図り、安易な価格競争を行わない方針をとっております。
しかしながら、今後当社グループの技術を上回る画期的な新製品が開発・製造され、当社グループ製品の技術的な競争力が失われる恐れがあります。また、競合他社との価格競争を余儀なくされる可能性も否定できず、このような場合、当社グループの事業戦略や経営成績などに悪影響が及ぶ恐れがあります。
(4) 人材の確保について
当社グループは、会社の規模が役員6名及び従業員64名(2026年3月31日現在)と比較的小さいため、少人数の経営陣に事業活動を依存しております。
しかしながら、今後業容が拡大した場合、現状のままでは人的、組織的に十分な対応が取れない恐れがあります。当社グループは、このような事態に対応するべく、専門能力、技能に優れた人材の採用を積極的に進めることにより、有能な人員を確保すると共に、内部管理体制のさらなる充実を図りたいと考えておりますが、これに伴い固定費が増加し利益計画を押し下げる可能性があります。さらには、人員の確保や内部管理体制の充実が計画どおり進まない場合には、経営活動に支障が生じ、当社グループの事業戦略、経営成績などに悪影響が及ぶ恐れがあります。
(5) 部材調達について
当社グループは、半導体を含む多くの部材を外部から調達しております。調達先を分散したり、供給不足が見込まれる場合にはある程度早期に手配するなど、安定した調達に取り組んでおりますが、需給の急激な変動などにより、部材の調達に支障をきたした場合、製品の製造や販売が困難となり、当社グループの事業戦略や経営成績などに悪影響が及ぶ恐れがあります。
(6) 継続企業の前提に関する重要事象等について
当社グループは、8期連続して営業損失を計上し、また2期連続して営業キャッシュ・フローがマイナスとなりました。特定の市場・顧客の設備投資及び顧客からの受注動向によって業績の変動が避けられず、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が当連結会計年度末に存在しております。
当社グループは、この状況を解消するため、日本セグメントの画像処理外観検査装置及び米国セグメントの3Dソリューションシステム製品の販売拡大に取り組んでまいります。また、組織改革を進め、既存事業の競争力維持と新規事業の創出を図ることで収益基盤の強化を目指してまいります。
画像処理外観検査装置においては、新規市場の開拓や付加価値の高い案件の受注獲得を進めるとともに、画像処理型検査エンジンなどの製品開発と営業展開を強化し、顧客基盤の拡大に努めてまいります。
3Dソリューションシステム製品においては、自社開発のカーネルを採用したソフトウェア製品の販売拡大に加え、当社製カーネルを搭載することで顧客製品の性能向上に寄与する3Dカーネルの販売を推進しております。
しかしながら、当社グループの収益力の早期改善には依然として困難が伴っております。特に、画像処理外観検査装置における新規装置の受注は深刻な水準まで落ち込み、当連結会計年度末の受注残高は大幅に減少いたしました。また、3Dソリューションシステム製品においても需要の停滞が続き、事業運営には不確実性が生じております。
(7) 上場廃止に伴う影響について
当社株式は、2026年4月22日付で東京証券取引所より整理銘柄に指定され、2026年10月1日に上場廃止となる予定であります。これに伴い、当社株式の流動性は大幅に低下し、上場廃止後は株式の売買ができなくなることから、株主の皆様の投資回収機会が制約される可能性があります。
また、上場廃止は当社の社会的信用、資金調達環境、取引先との関係等に影響を及ぼす可能性があり、これらの影響の程度については現時点において合理的に見積もることが困難であります。このため、当社の事業運営に不確実性をもたらす可能性があります。
配当政策
3 【配当政策】
当社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つと認識しております。しかしながら、当社は常時研究開発投資を必要とする研究開発型の企業であります。従いまして、今後の事業展開に備えるための内部留保を確保しつつ安定的な配当の継続を重視し、業績動向等を勘案して株主への利益還元を図ることを基本方針としております。
当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としております。配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。
内部留保資金につきましては、研究開発資金及び設備投資資金の一部に充て、将来の事業基盤の拡充などに有効活用する予定であります。
当期(2026年3月期)の配当につきましては、これを見送りました。
なお、当社は定款に取締役会の決議により中間配当を行うことができる旨を定めております。