2025年2月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 49,132 100.0 2,871 100.0 5.8

事業内容

3【事業の内容】

当社グループ(当社及び関係会社)は、当社、連結子会社17社(国内10社、海外7社)、持分法適用関連会社1社(国内1社)により構成され、印刷加工(グラビア印刷)、コーティング加工、ラミネート加工及び成型加工による製品の販売を主な事業としております。

なお、当社グループは、印刷関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をしておりません。

 

(1)加工の種類

種類

説明

グラビア印刷

凹版印刷(印刷しようとする文字や模様などの部分が凸版印刷と反対に窪んでいる版面を使う印刷)で、微細な濃淡が表現できる。

コーティング加工

素材表面を樹脂等の薄い皮膜で覆い、素材を保護したり、機能性を持たせること。

ラミネート加工(ドライラミネート及びサーマルラミネート)

包装材料の強化及び機能付加を目的として、接着剤及び高熱により多層複合化
すること。

成型加工

プラスチックシートに熱を加え、形を変えること(食品用容器、トレー、蓋等)。

インフレーション法により、プラスチックフィルム及びシートを製膜するこ
と。

 

[印刷加工プロセスの一例]

 

(2)用途及び主要製品

用途

主要製品

食品関連

① 乳製品関連:シュリンクフィルム(※1)、蓋材、台紙、袋等

② コンビニエンスストア関連:弁当・サラダ容器用フィルム及び成型用シート(容器・トレー用等)、自社開発品(NAK-A-PET(※2)、NC-PET(※2)、NS-PET(※2))等

③ 農水産、加工食品関連:農産物・牡蠣、ハム・ソーセージ用ラミネートシート、冷凍食品・豆腐・油揚げ用フィルム等

④ その他:包装用フィルム・シート原紙、ラベル、副資材等

IT・工業材関連

① モバイル機器関連:NSセパ(※3)(自社ブランド)、遮光フィルム等

② 二次電池(リチウムイオン電池)関連:コーティング加工等

③ 自動車関連:天井・内装の部材等

④ 半導体関連:導電シート、各製造における工程紙等

⑤ その他:電線被覆フィルム、電子部品緩衝フィルム等

医療・医薬関連

① 貼付剤関連:NSセパ印刷品(自社ブランド)、外装袋印刷等

② 市販薬関連:個包装フィルム印刷等

③ 病院関連:点滴薬外装フィルム印刷、フェイスシールド、防護服等

建材関連

① 住宅関連:内装壁紙印刷品、ふすま紙印刷品、水回り用コーティング品等

② 家具関連:化粧板紙印刷品、システムキッチン用フィルム印刷品等

③ その他:Nコート(※4)印刷品(自社ブランド)、店舗什器用印刷品等

生活資材関連

① 圧縮袋関連:布団用、衣類用等

② DIY、エコ関連:壁装飾用、床装飾用、窓ガラス用断熱シート等

③ キッチン、衛生関連:まな板シート、キッチンマット、水切り等

④ その他:使い捨てカイロ不織布印刷、Nコート等

その他

① リサイクルペレット(※5)(ポリスチレン、ポリプロピレン)

② グラビア印刷機・ドライラミネーター機等(自社特許技術搭載)

③ 重袋用原紙、印刷・包装用フィルム

 

[用語説明]

※1 シュリンクフィルム(熱で収縮するプラスチックフィルム)

※2 当社では、「環境対応」「衛生管理」に配慮した製品・技術の開発や素材の改質を行っております。

名称

特徴

用途

NAK-A-PET

(剛性を向上したポリエステルシート)

① 薄肉化により省資源化

② バイオマス原料の配合が可能

③ リサイクル可能な素材、環境及び食品衛生等に配慮した設計

・農産物用フードパック

・食品用トレー

・電子部品用トレー

NC-PET

(高耐熱性及び耐寒性のあるポリエステルシート)

① 高温での調理が可能、耐寒強度も強く、高剛性、軽量化も可能

② 特に耐熱性に優れていることから、風味の向上、食品衛生上の安全性を確保(当シートの容器を使用してグラタンを190℃のオーブンで45分加熱しても、容器は変形しない)

・オーブン調理用食品容器(主にグラタン等)

・高温殺菌食品用容器

NS-PET

(熱接着性のあるポリエステルフィルム)

① ヒートシール性がある

② 保香性:コーヒー等香りを保持

③ 耐熱性:電子レンジ対応品、フィルムの融点は120℃(一般に食品包装などによく用いられるシーラントフィルムは、1,000W×2分半(内容物140℃)の電子レンジ加熱により溶けてしまうが、当フィルムを使用した袋は、1,000W×2分半(内容物140℃)の電子レンジ加熱でも変形しない)

・テイクアウト用食品袋(主に揚げ物惣菜)

・コーヒー、お茶等の袋

・防虫忌避剤の袋

※3 NSセパ(ポリエステルの離型フィルムであり、主にスマートフォン・液晶ディスプレイ等の生産や、湿布薬の離型フィルムに使用されます。)

※4 Nコート(ポリプロピレン系の合成紙であり、水に強い性質を生かし、主に自動販売機用のラベル、床材に使用されます。)

※5 リサイクルペレット(3~5mm程度の粒子状にしたプラスチック材料)

 

食品関連は、国内外の工場にてプランニング・製版・印刷加工・ラミネート加工・スリット(検査)加工・製袋加工等を行った製品を、顧客に販売しております。シート印刷品(当社製品)はエヌアイパックス株式会社(連結子会社)または成型メーカーにて成型を行ったうえ、弁当や総菜等の容器及びトレーとして顧客製品に使用されます。フィルム印刷品(当社製品)は顧客である食品メーカーにて加工され、乳製品・菓子・豆腐・ハム・ソーセージ等の食品(顧客製品)の包装資材として使用されます。

IT・工業材関連は、NSセパ(自社ブランド)の販売と顧客製品の委託加工(コーティング加工等)等を行っております。NSセパは主に顧客であるIT部材メーカーにて、パソコン及びモバイル機器等の製造工程に使用されます。また、ラミネートフィルム品(当社製品)は顧客である自動車部材メーカーにて加工され、自動車の内装部材として、顧客の最終製品の一部に使用されます。

医療・医薬関連は、グラビア印刷を基軸とし、コーティング加工にて離型性等の機能性・付加価値を付与した製品及びNSセパ(自社ブランド)に印刷加工を行ったものを、顧客のプライベートブランド向けに販売しております。薬用セパレーター印刷品(当社製品)は、顧客である医薬品メーカーにて加工され、湿布等のセパレートフィルムとして顧客製品の一部に使用されます。医薬品の外装袋や個包装は、グラビア印刷を行い顧客に提供しております。

建材関連は、素材の提案・企画を行い、グラビア印刷を基軸に主に㈱中本印書館(連結子会社)で印刷加工・仕上げ加工を行った製品を顧客に販売しております。木目柄・レンガ柄印刷品(当社製品)は顧客である建装材メーカーにて貼合加工等が行われ、家具・壁紙・ふすま紙といった顧客の最終製品の一部に使用されます。

生活資材関連(布団圧縮袋・毛染め用ブラシ等)は、主に滄州中本華翔新型材料有限公司(連結子会社)及び中本包装(蘇州)有限公司(連結子会社)で製造(ラミネート加工、製袋加工、アッセンブリー等)し、当社及び㈱アール(連結子会社)が国内の顧客(ホームセンター等)に販売しております。

その他、自社で排出されるプラスチック廃材を自社で再生し、リサイクルペレットとして販売しております。

 

(3)関係会社の事業の内容

会社名

概要

中本パックス㈱(当社)

関西2工場・関東5工場を有しており、「(2)用途及び主要製品」に記載した、全ての用途にかかる製品を製造し、国内顧客を中心に販売しております。

㈱アール

廊坊中本包装有限公司及び中本包装(蘇州)有限公司で製造した生活資材関連の製品を日本国内で販売しております。

㈱中本印書館

建材関連のグラビア印刷加工を中心に行い、当社に販売しております。

㈱サンタック

食品関連フィルムのグラビア印刷加工を行い、主に当社に販売しております。

中本Fine Pack㈱

食品関連のシート成型加工を行い、成型蓋及び成型容器を国内顧客に販売しております。

三国紙工㈱

紙及びプラスチックフィルムのラミネート及びコーティング加工による製品を、国内顧客を中心に販売しております。

中本アドバンストフィルム㈱

食品関連、IT・工業材関連、生活資材関連のプラスチックフィルムを製造し、国内顧客に販売しております。

エイワファインプロセシング㈱

食品関連、IT・工業材関連、生活資材関連フィルムの製袋加工を行い、国内顧客及び中本アドバンストフィルム㈱に販売しております。

エヌ・ピー・ジー・ジャパン㈱

廊坊中本包装有限公司の日本国内持株会社

ナピクル㈱

廊坊中本新型材料科技有限公司の日本国内持株会社

㈱中本キタイホールディングス

中本北井(蘇州)商貿有限公司の日本国内持株会社

廊坊中本包装有限公司

食品関連、生活資材関連の製品を製造し、中国の顧客、㈱アール及び当社に販売しております。

廊坊中本新型材料科技有限公司

IT・工業材関連(自動車関連)の製品を製造し、中国の顧客及び当社に販売しております。

中本包装(蘇州)有限公司

IT・工業材関連、医療・医薬関連及び生活資材関連の製品を製造し、中国の顧客及び㈱アールに販売しております。

中本北井(蘇州)商貿有限公司

中本包装(蘇州)有限公司で製造した生活資材関連の製品を中国及び日本国内の顧客に販売しております。

Nakamoto Packs USA,Inc.

IT・工業材関連(自動車関連)を中心に、北米及び中米の顧客に販売しております。

滄州中本華翔新型材料有限公司

食品関連の製品を製造し、中国の顧客及び廊坊中本包装有限公司に販売しております。

NAKAMOTO PACKS VIETNAM

COMPANY LIMITED

IT・工業材関連(自動車関連)及び生活資材関連の製品を製造し、当社に販売しております。

RNスマートパッケージング㈱

食品関連の機能性フィルムを国内顧客に販売しております。

 

当社グループの事業内容の概要は次のとおりであります。

 

[事業系統図]

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

a.財政状態

当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,490百万円増加し、39,974百万円となりました。

当連結会計年度末の負債につきましては、前連結会計年度末に比べ326百万円減少し、19,661百万円となりました。

当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,816百万円増加し、20,313百万円となりました。

 

b.経営成績

当連結会計年度におけるわが国の経済は、個人消費の緩やかな回復やインバウンド需要の増加等により経済活動の持ち直しの動きが見られました。しかしながら、米国の政策動向、世界的な資源価格等の高騰、金融資本市場の変動や、欧米における高い金利水準の継続など依然として厳しい状況が続いております。当社グループの事業活動も、エネルギー価格高騰などによる製造コストの上昇やサプライチェーンの混乱による影響を受けており、先行き不透明な状況で推移しております。

このような状況の下、「環境経営と改善活動の推進、原点回帰でお客様満足度を最大化する」をスローガンに、環境への負荷を低減できる開発製品の販売、原価低減、生産効率・品質の向上に注力いたしました。

この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は49,132百万円(前年同期比10.8%増)、営業利益は2,871百万円(同58.2%増)、経常利益は2,908百万円(同24.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,010百万円(同90.1%増)となりました。

製品用途別の経営成績は次のとおりであります。

 

(食品関連)

乳製品・冷凍食品・農産向けフードパックが好調に推移し、環境対応包材であるラベルレスサーマルトップシールの採用が進みました。また、2024年2月に連結子会社化した中本アドバンストフィルム㈱(旧社名:MICS㈱)の初年度からの売上と利益貢献があったことにより、売上高は31,283百万円(前年同期比9.2%増)、売上総利益は4,365百万円(同52.5%増)となりました。

 

(IT・工業材関連)

スマートフォン用途や電子部品パッケージ材料、半導体関連、産業資材が好調に推移、自動車内装材が回復傾向にあること、次世代電池関連の試作が増加したことにより、売上高は8,991百万円(前年同期比33.1%増)、売上総利益は1,773百万円(同18.8%増)となりました。

 

(生活資材関連)

テレビショッピング放映枠縮小の影響により圧縮袋などの収納商材の売上が減少しました。一方で利益率の高い自社商品の販売が好調に推移した結果、売上高は4,258百万円(前年同期比9.4%減)、売上総利益は1,690百万円(同1.2%増)となりました。

 

(建材関連)

壁紙向け印刷は堅調に推移しましたが、戸建て向け印刷の表面機能コーティングを施した建材の受注が減少したことにより、売上高は1,908百万円(前年同期比6.8%減)、売上総利益は268百万円(同8.7%減)となりました。

 

(医療・医薬関連)

病院関連は医療用の包装袋が好調に推移したほか、貼付剤関連は海外向けが増加したことにより、売上高は1,568百万円(前年同期比11.7%増)、売上総利益は331百万円(同28.6%増)となりました。

 

(その他)

2024年2月に連結子会社化した中本アドバンストフィルム㈱(旧社名:MICS化学㈱)の汎用品である多層ナイロン共押出袋が増加したほか、化学メーカー向け機械販売の売上があったことにより、売上高は1,121百万円(前年同期比41.2%増)、売上総利益は175百万円(同141.1%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ105百万円増加し、7,552百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、2,353百万円(前連結会計年度は、3,458百万円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益2,847百万円、減価償却費1,288百万円及び関係会社整理損135百万円等による増加要因が、売上債権の増加額904百万円、棚卸資産の増加額416百万円及び法人税等の支払額735百万円等による減少要因を上回ったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、1,156百万円(前連結会計年度は、2,533百万円の減少)となりました。これは、固定資産の売却による収入13百万円等による増加要因が、生産加工設備等の固定資産の取得による支出1,164百万円等による減少要因を下回ったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、1,240百万円(前連結会計年度は、32百万円の減少)となりました。これは、長期借入れによる収入1,200百万円による増加要因が、短期借入金の純減額739百万円、長期借入金の返済による支出964百万円、リース債務の返済による支出158百万円及び配当金の支払額561百万円等による減少要因を下回ったことによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループは、印刷関連事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年3月1日

至 2025年2月28日)

金額

(千円)

前年同期比

(%)

印刷関連事業

33,968,184

108.4

合計

33,968,184

108.4

 (注)金額は、製造原価によっております。

 

b.受注実績

当社グループは、印刷関連事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の受注実績は、次のとおりであります。

なお、連結子会社においては、受注から販売までの期間が短く、受注管理を行う必要性が乏しいため、提出会社個別の受注高及び受注残高を記載しております。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年3月1日

至 2025年2月28日)

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

印刷関連事業

34,060,804

106.7

1,764,458

118.6

合計

34,060,804

106.7

1,764,458

118.6

 (注)金額は、販売価格によっております。

 

c.販売実績

当社グループは、印刷関連事業の単一セグメントであるため、当連結会計年度の販売実績を用途ごとに示すと、次のとおりであります。

用途

当連結会計年度

(自 2024年3月1日

至 2025年2月28日)

金額

(千円)

前年同期比

(%)

食品関連

31,283,150

109.2

IT・工業材関連

8,991,547

133.1

医療・医薬関連

1,568,588

111.7

建材関連

1,908,824

93.2

生活資材関連

4,258,256

90.6

その他

1,121,817

141.2

合計

49,132,185

110.8

 (注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2023年3月1日

至 2024年2月29日)

当連結会計年度

(自 2024年3月1日

至 2025年2月28日)

金額

(千円)

割合

(%)

金額

(千円)

割合

(%)

㈱エフピコ

6,095,119

13.7

6,340,940

12.9

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,490百万円増加し、39,974百万円となりました。

流動資産につきましては、現金及び預金が109百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が562百万円、電子記録債権が391百万円、棚卸資産が497百万円それぞれ増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,574百万円増加し、24,714百万円となりました。

固定資産につきましては、投資その他の資産が232百万円増加したものの、減価償却費の計上等により有形固定資産が256百万円、無形固定資産が59百万円それぞれ減少したことにより、前連結会計年度末に比べ83百万円減少し、15,260百万円となりました。

 

(負債)

当連結会計年度末の負債につきましては、前連結会計年度末に比べ326百万円減少し、19,661百万円となりました。

流動負債につきましては、未払法人税等が169百万円、その他が190百万円それぞれ増加したものの、電子記録債務が230百万円、短期借入金が704百万円、リース債務が151百万円それぞれ減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ634百万円減少し、16,220百万円となりました。

固定負債につきましては、長期借入金が204百万円、リース債務が86百万円それぞれ増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ308百万円増加し、3,440百万円となりました。

 

(純資産)

当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,816百万円増加し、20,313百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が1,448百万円増加したことや、為替換算調整勘定が271百万円増加したこと等によるものであります。

 

b.経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度の売上高は、2024年2月に連結子会社化した中本アドバンストフィルム㈱(旧社名:MICS化学㈱)の売上貢献があったほか、各用途区分において、食品関連では農産物などのフードパック・冷凍食品用包材など、IT・工業材関連ではスマートフォン用途や半導体関連など、生活資材関連では利益率の高い自社商品の販売が好調に推移した結果、前連結会計年度に比べて4,769百万円(10.8%)増加し、49,132百万円となりました。

 

(営業利益)

当連結会計年度の営業利益は、インキ・溶剤・電力・燃料・副資材の高騰によるコスト上昇があったものの、売上が増加したことと、販売活動や生産効率の改善や中本アドバンストフィルム㈱(旧社名:MICS化学㈱)の利益貢献があった結果、前連結会計年度に比べて1,055百万円(58.2%)増加し、2,871百万円となりました。

 

(経常利益)

当連結会計年度の経常利益は、営業利益が増加したことにより、前連結会計年度に比べて566百万円(24.2%)増加し、2,908百万円となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、固定資産売却益1百万円、固定資産売却損17百万円、固定資産除却損15百万円、特別退職金30百万円を計上したことにより、前連結会計年度に比べて952百万円(90.1%)増加し、2,010百万円となりました。

 

c.経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

d.経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

当連結会計年度におきましては、製造にかかわるコストが上昇しましたが、生産効率改善による原価低減や価格転嫁をすすめたほか、比較的利益率の良いIT・工業材関連や、生活資材関連での自社商品の販売が増加したことに加え、中本アドバンストフィルム㈱(旧社名:MICS化学株式㈱)の利益貢献があったことにより連結売上高経常利益率は前連結会計年度より良化し5.9%となりました。

なお、連結ROEは10.9%となりました。中期経営計画目標の13.0%以上を目指し、効率的な事業経営によりROEの継続的な向上に取り組んでまいります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料等の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。なお、今後の重要な設備投資の計画につきましては、「第一部 企業情報 第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。

運転資金につきましては、自己資金及び金融機関からの短期借入れを基本としており、設備投資等の長期資金につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入れを基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は8,275百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は7,552百万円となっております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。経営成績または財政状態に重要な影響を及ぼす見積り・判断は、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づき、合理的と考えられる要因を考慮して行っておりますが、見積り特有の不確実性が存在することから、実際の結果は見積りと異なる可能性があります。

なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

当社グループは、印刷関連事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載をしておりません。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)

1.製品及びサービスごとの情報

単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

(単位:千円)

 

日本

中国

米国

ベトナム

合計

11,316,215

1,191,137

15,868

464,324

12,987,545

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

 

顧客の名称又は氏名

売上高

㈱エフピコ

6,095,119

 

当連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)

1.製品及びサービスごとの情報

単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

(単位:千円)

 

日本

中国

米国

ベトナム

合計

11,084,846

1,131,130

50,781

463,984

12,730,742

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

 

顧客の名称又は氏名

売上高

㈱エフピコ

6,340,940

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)

当社グループは、印刷関連事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載をしておりません。

 

当連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)

当社グループは、印刷関連事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載をしておりません。

 

当連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)

当社グループは、印刷関連事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載をしておりません。

 

当連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)

該当事項はありません。