2025年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

管工機材 水・環境エンジニアリング 各種プラスチック成形
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
管工機材 21,756 89.4 1,982 91.0 9.1
水・環境エンジニアリング 1,474 6.1 164 7.5 11.1
各種プラスチック成形 1,105 4.5 31 1.4 2.8

事業内容

3【事業の内容】

 当社グループは、当社と連結子会社2社により構成されており、上水道・下水道関連製品の製造・販売、水処理関連施設の設計・施工・維持管理及び各種プラスチック製品の製造・販売などを行っております。

 主要な事業内容は、次のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。

 

(1)管工機材・・・主に当社が製造及び販売を行っております。

    上水道関連・・・・水道用硬質塩化ビニル管・継手、量水器ボックス、水道用樹脂製バルブ

    下水道関連・・・・下水道用硬質塩化ビニル管・継手、排水ヘッダー、塩ビ製インバートマス、

             塩ビ製小型マンホール、基礎貫通スリーブ、単管式排水システム

    その他・・・・・・グリーストラップ、プラント用樹脂製バルブ、エクステリア関連製品

(2)水・環境エンジニアリング・・・・主に当社及び連結子会社である常陽水道工業株式会社が、設計、施工及び維持管理を行っております。

    水処理関連・・・・大型合併処理浄化槽、産業排水処理施設

    公共事業関連・・・給排水衛生設備、ポンププラント、冷暖房設備

 

(3)各種プラスチック成形・・主に連結子会社である株式会社新潟成型が、受注生産及び販売を行っております。

    各種プラスチック製品・・・住宅設備製品部材、各種プラスチック製品部材

    建築関連・・・・・・・・・建築関連部材

 

 事業の系統図は次のとおりであります。

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1 経営成績等の状況の概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1)経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の高まりによって、緩やかながら回復基調で推移いたしました。一方、円安を主因とした物価上昇に伴い実質賃金のマイナスが継続している状況にくわえ、国内外の金融政策や為替変動、米国の通商政策の動向が及ぼす影響などについても注視する必要があり、国内経済の先行きは、依然として不透明な状況にあります。

 当社グループが関連する上水道・下水道業界及び住宅機器関連業界につきましては、政府による住宅取得支援策や低金利の継続が住宅購入層の需要を一定程度下支えしている状況にはありますが、住宅価格の高騰や日銀による金融政策転換に伴う政策金利のさらなる上昇懸念などから、住宅購入層の意欲の減退が顕著となっており、当社業績への影響が大きい戸建て住宅の新設住宅着工戸数は、引き続き減少して推移するなど、厳しい経営環境にあります。

 こうした経営環境等を踏まえ、当社グループは2024年5月14日に2024年度から2026年度までの3か年を対象とした中期経営計画「SHIFT 2026」を公表いたしました。当中期経営計画については、Look Forward 2023からの継続課題を含め、当社の経営課題に向き合いつつ、今後確かな成長軌道を描いていくための「成長基盤の確立期」と位置付けており、その達成に向けた4つの基本方針「グループ収益力の強化/新たな企業価値の創出」「収益基盤の強化」「戦略的成長投資の実行と資本効率の向上」「サステナビリティ経営の推進」とこれらを実現するための重点戦略を掲げており、基本方針に基づいた重点戦略を着実に実行することで、持続的な成長と企業価値の向上を図ってまいります。

 当連結会計年度における業績につきましては、戸建て住宅の新設着工戸数が前年割れする厳しい状況のなか、価格改定の実施や「SHIFT 2026」で掲げた各施策の実行により、グループ収益力の強化に努めたことにくわえ、政策保有株式の売却に伴う特別利益の発生などから、前期を上回る結果となりました。

 この結果、売上高は241億66百万円(前期比1.0%増)、営業利益21億64百万円(同22.1%増)、経常利益25億7百万円(同21.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益17億14百万円(同25.9%増)となりました。

 

各セグメントの業績は、次のとおりであります。

①管工機材

 管工機材セグメントにつきましては、重点販売製品として位置付けているビル設備分野、エクステリア分野、災害分野の各製品の拡販と主力製品群の売上確保に引き続き努めてまいりました。重点販売製品については、主要都市を中心とした大規模な総合展示場への出展などを通して、新たな需要の掘り起こしに注力したこともあり堅調に推移した他、主力製品群においても、原材料価格高騰による影響を軽減すべく実施した価格改定の効果や利益率の高い製品群の販売を戦略的に実行したことによって、業績は前期を上回る結果となりました。

 以上により、売上高は217億56百万円(前期比0.5%増)、セグメント利益19億82百万円(同13.8%増)となりました。

 

②水・環境エンジニアリング

 水・環境エンジニアリングセグメントにつきましては、お客様の「業務の効率化」と「環境保護」を目的とした多様な水処理システムの提案・施工を行うとともに、給排水衛生設備や農業用灌漑排水のポンププラントをはじめとした各種工事に至るまで、幅広い分野の施工を行ってまいりました。

 民需・官需の工事案件とも、年間を通して安定した案件形成を行うことができたことにくわえ、同セグメント内での人材・技術交流を推進したことによって、技術者の確保と効率的な受注が実現したことなどから、業績は前期を上回る結果となりました。

 以上により、売上高は14億74百万円(前期比18.0%増)、セグメント利益1億64百万円(同576.5%増)となりました。

 

 

③各種プラスチック成形

 各種プラスチック成形セグメントにつきましては、収益性を重視した経営の推進を図るため、不採算案件からの撤退や省力化、自動化による固定費削減に努めてまいりました。また、これらの取組と並行して新たな収益源を創出するため、自社ブランド製品の販売・新規事業への挑戦を果敢に行ってまいりました。その結果、売上面では前期を下回ったものの利益面では改善いたしました。

 以上により、売上高は11億5百万円(前期比8.3%減)、セグメント利益31百万円(同24.3%増)となりました。

 

(2)財政状態の状況

 当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ5億48百万円増加し、499億1百万円となりました。これは主として、投資有価証券として保有している株式の株価上昇により3億65百万円増加したこと等によるものであります。

 負債は、前連結会計年度末に比べ5億44百万円減少し、83億88百万円となりました。これは主として、下請法対応による支払サイト短縮化の影響等で仕入債務が2億29百万円減少したこと等によるものであります。

 純資産は、前連結会計年度末に比べ10億92百万円増加し、415億13百万円となりました。これは主として、投資有価証券の株価上昇に伴うその他有価証券評価差額金の増加1億45百万円や親会社株主に帰属する当期純利益等による利益剰余金の増加8億92百万円等によるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は118億5百万円となり、前連結会計年度末と比べ5億64百万円の増加となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、18億74百万円の収入となりました(前連結会計年度は26億15百万円の収入)。これは主に、税金等調整前当期純利益26億19百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、4億59百万円の支出となりました(前連結会計年度は7億61百万円の支出)。これは主に、有形固定資産の取得による支出8億6百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、8億50百万円の支出となりました(前連結会計年度は8億12百万円の支出)。これは主に、配当金の支払額8億20百万円等によるものであります。

 

2 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

(1)重要な会計方針及び重要な会計上の見積り並びに当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。

 重要な会計方針及び連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り並びに当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

(2)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 「1 経営成績等の状況の概要 (1)経営成績の状況」に記載しております。

 

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

①キャッシュ・フローの状況

 「1 経営成績等の状況の概要 (3)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

②契約債務

2025年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。

 

年度別要支払額(百万円)

契約債務

合計

1年以内

1年超3年以内

3年超5年以内

5年超

短期借入金

330

330

③資金需要

 当社グループの資金需要の主なものは、製品製造のための原材料等の購入費、製造経費の他、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。

 中期経営計画「SHIFT 2026」においては、財務の健全性を維持しながら成長投資に優先的に資金を投下することで、収益力の強化・資本効率の向上を図ることとしており、戦略・成長投資、金型・機械設備の維持更新及び株主還元に配分してまいります。

 

3 生産、受注及び販売の実績

(1)生産実績

イ 生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

 前年同期比(%)

 管工機材      (百万円)

21,627

99.8

 水・環境エンジニアリング(百万円)

1,065

129.1

 各種プラスチック成形(百万円)

1,141

95.2

 合計          (百万円)

23,834

100.6

  (注)金額は販売価格により記載しております。

 

ロ 商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

 前年同期比(%)

 管工機材      (百万円)

592

114.7

 水・環境エンジニアリング(百万円)

2

109.9

 各種プラスチック成形(百万円)

47

65.3

 合計          (百万円)

642

108.6

  (注)金額は仕入価格により記載しております。

 

 

(2)受注実績

 当社グループの主要製品は大部分が見込生産でありますが、一部(水・環境エンジニアリング及びプラスチック成形)については、受注生産を行っております。

セグメント別

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

前年同期比(%)

水・環境エンジニアリング

受注高 (百万円)

1,977

225.3

受注残高(百万円)

1,261

361.0

各種プラスチック成形

受注高 (百万円)

964

94.3

受注残高(百万円)

85

78.8

  (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

     2 金額は販売価格により記載しております。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

 前年同期比(%)

 管工機材      (百万円)

21,739

100.5

 水・環境エンジニアリング(百万円)

1,474

118.0

 各種プラスチック成形(百万円)

951

90.8

 合計          (百万円)

24,166

101.0

  (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

 2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおり

   であります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

  至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

  至 2025年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

渡辺パイプ株式会社

3,066

12.82

3,157

13.07

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

 当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社は、取り扱う製品・サービス別の事業部を置き、また連結子会社は独立した経営単位として事業活動を展開しております。

 従って、当社グループは、事業部並びに会社別を基礎とした製品・サービス別セグメントから構成されており、「管工機材」「水・環境エンジニアリング」「各種プラスチック成形」の3つを報告セグメントとしております。

 「管工機材」は、主に塩化ビニル製インバートマス、継手をはじめとする上水道・下水道関連製品の製造及び販売を行っており、「水・環境エンジニアリング」は、主に大型合併処理浄化槽、産業排水処理施設、給排水衛生設備、ポンププラントの設計、施工、及び維持管理を行っております。また、「各種プラスチック成形」は、住宅設備製品部材、各種プラスチック製品部材の受注生産・販売を行っております。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

 報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法であります。

 報告セグメントの利益は、営業利益ベースでの数値であります。

 セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。

 

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報

 

  前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

管工機材

水・環境エンジニアリング

各種プラスチック成形

合計

調整額

(注)1

連結財務諸表

計上額

(注)2

売上高

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

21,628

1,249

1,047

23,925

-

23,925

セグメント間の内部売上高又は振替高

15

-

156

172

△172

-

21,644

1,249

1,204

24,097

△172

23,925

セグメント利益

1,742

24

25

1,791

△18

1,773

セグメント資産

47,576

1,817

1,678

51,073

△1,719

49,353

その他の項目

 

 

 

 

 

 

減価償却費

965

5

49

1,020

-

1,020

のれん償却額

-

-

-

-

15

15

減損損失

-

0

-

0

-

0

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

710

4

16

730

-

730

 (注)1.調整額は以下のとおりであります。

     (1)セグメント利益の調整額△18百万円は、セグメント間取引消去等によるものであります。

     (2)セグメント資産の調整額△1,719百万円は、セグメント間取引消去等によるものであります。

  2.セグメント利益は連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。

 

  当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

管工機材

水・環境エンジニアリング

各種プラスチック成形

合計

調整額

(注)1

連結財務諸表

計上額

(注)2

売上高

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

21,739

1,474

951

24,166

-

24,166

セグメント間の内部売上高又は振替高

16

-

153

169

△169

-

21,756

1,474

1,105

24,336

△169

24,166

セグメント利益

1,982

164

31

2,178

△13

2,164

セグメント資産

49,812

106

1,557

51,477

△1,575

49,901

その他の項目

 

 

 

 

 

 

減価償却費

945

6

62

1,014

-

1,014

のれん償却額

-

-

-

-

15

15

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

894

5

68

968

-

968

 (注)1.調整額は以下のとおりであります。

     (1)セグメント利益の調整額△13百万円は、セグメント間取引消去等によるものであります。

     (2)セグメント資産の調整額△1,575百万円は、セグメント間取引消去等によるものであります。

  2.セグメント利益は連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。

 

 

【関連情報】

前連結会計年度(自  2023年4月1日  至  2024年3月31日)

 1.製品及びサービスごとの情報

 セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

 2.地域ごとの情報

 (1)売上高

          本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。

 

         (2)有形固定資産

                本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

 3.主要な顧客ごとの情報

                                   (単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

渡辺パイプ株式会社

3,066

管工機材

 

当連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

 1.製品及びサービスごとの情報

 セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

 2.地域ごとの情報

 (1)売上高

          本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。

 

         (2)有形固定資産

                本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

 3.主要な顧客ごとの情報

                                   (単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

渡辺パイプ株式会社

3,157

管工機材

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

  前連結会計年度(自  2023年4月1日  至  2024年3月31日)

重要性が乏しいため、記載を省略しております。

 

  当連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

該当事項はありません。

 

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自  2023年4月1日  至  2024年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

管工機材

水・環境エンジニアリング

各種プラスチック成形

全社・消去

合計

当期償却額

15

15

当期末残高

133

133

 

当連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

管工機材

水・環境エンジニアリング

各種プラスチック成形

全社・消去

合計

当期償却額

15

15

当期末残高

117

117

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自  2023年4月1日  至  2024年3月31日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

該当事項はありません。