2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    389名(単体) 18,669名(連結)
  • 平均年齢
    41.3歳(単体)
  • 平均勤続年数
    5.7年(単体)
  • 平均年収
    10,065,718円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    3.0%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

① 人材戦略に関する基本方針

当企業グループは、人こそが創造性の源泉であり、競争力の源泉となる差別化をもたらす主因であると考えております。人的資源を最も価値ある戦略的資源と捉え、持続的な企業価値向上の実現に向けて、人材価値の最大化に取り組んでおります。

 

当企業グループは、経営理念及び独自の企業文化を理解し体現できる人材の育成を基礎として、成長領域を支える専門人材、グループ全体のシナジーを最大化できるマネジメント人材及びグローバル人材の確保・育成を進めております。具体的には、SBI大学院大学を活用した研修や企業派遣制度、各社におけるOJT等を通じて専門性及びマネジメント能力の向上を図るとともに、開かれた雇用機会の提供、職場環境の整備並びに従業員エンゲージメントの向上に資する各種施策を推進しております。また、当企業グループの経営理念、事業構築の基本観及び企業文化のDNAの浸透・継承を目的として「会社と社員の約束事」を制定し、会社と社員の相互成長を図っております。なお、当該方針の詳細並びにこれに関する指標及び目標については、「第2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本」に記載しております。

 

② 従業員の給与等の決定に関する方針

当企業グループは、創業以来一貫して「功ある者には禄を与え、良識・見識ある者には地位を与える」との考え方のもと、年齢、性別、国籍等の属性にかかわらず、経験、能力及び業績への貢献度等を踏まえ、公正かつ実力本位で従業員の処遇を決定しております。処遇の決定に当たっては、成果のみならず結果に至るプロセスも重視し、上長による評価に加え、部下や同僚等による360度評価及び目標達成度等を総合的に勘案しております。また、優秀な人材の確保・定着及び従業員エンゲージメントの向上を図る観点から、競争力ある給与水準の維持・向上に努めるとともに、グループ連結業績を反映した報酬制度及びストック・オプション等のインセンティブ制度を導入しております。なお、当事業年度においては、かかる方針に基づく人材投資の一環として、従業員の給与水準の改定並びに新卒初任給及び入社3年目までの給与テーブルの引上げを実施しております。

 

(2)【従業員の状況】

① 連結会社の状況

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

金融サービス事業

15,677

資産運用事業

359

PE投資事業

1,460

暗号資産事業

344

次世代事業

520

報告セグメント計

18,360

全社(共通)

309

合計

18,669

(注) 1.従業員数は就業人員数であります。

2.全社(共通)として記載されている従業員数は、提出会社の管理部門等に所属しているものであります。

 

② 提出会社の状況

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

389

41.3

5.7

10,065,718

3.0

 

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

金融サービス事業

36

PE投資事業

44

報告セグメント計

80

全社(共通)

309

合計

389

(注) 1.従業員数は就業人員数であります。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門等に所属しているものであります。

 

③ 労働組合の状況

当社において労働組合は結成されておりません。また、子会社の一部に労働組合が結成されております。労使関係は良好であり、特記すべき事項はありません。

 

④ 使用人等のみに対して付与した新株予約権の内容

当社は、使用人等のみに対する新株予約権を付与しております。当該新株予約権の内容については、「1株式等の状況 (2)新株予約権等の状況 ①ストックオプション制度の内容」に記載しております。

⑤ 多様性に関する指標

当期の多様性に関する指標は、 以下のとおりであります。

 

<女性活躍推進法、育児・介護休業法に基づく開示>

提出会社

当事業年度

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

   (注)1.

男性労働者の育児休業取得率(%)

   (注)2.

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)1.

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

26.9

80.0

63.3

68.9

51.3

 

連結子会社

当事業年度

名称

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

 (注)1.

男性労働者の育児休業取得率

  (%)

 (注)2.

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)1.

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

㈱SBI証券

21.8

38.5

64.4

71.3

50.2

SBIマネープラザ㈱

15.9

80.0

64.3

65.5

61.6

SBIアルヒ㈱

30.2

100.0

69.8

67.1

79.8

㈱SBI新生銀行

22.2

95.0

73.5

75.3

57.0

㈱アプラス

25.9

140.0

56.4

67.0

33.9

昭和リース㈱

13.4

80.0

69.4

69.9

48.6

新生フィナンシャル㈱

21.1

125.0

69.5

72.0

63.0

新生インベストメント&ファイナンス㈱

25.0

100.0

85.5

82.9

70.1

SBI損害保険㈱

20.5

66.0

62.8

58.1

80.3

SBI生命保険㈱

18.8

-

65.6

62.5

70.7

㈱FOLIO

12.5

-

71.9

79.1

43.8

SBI FinTech Solutions㈱

59.5

-

86.9

78.3

27.0

SBI岡三アセットマネジメント㈱

23.8

-

68.1

70.9

77.6

東光鉄工㈱

15.1

-

71.1

76.2

45.3

レオス・キャピタルワークス㈱

21.7

-

-

-

-

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したも

  のであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児休暇目的の取得割合を算出したものであります。

3.正規雇用労働者は、正規雇用の従業員及び無期化した非正規雇用の従業員を含んでおります。

4.パート・有期労働者には、有期雇用社員である従業員(契約社員、嘱託社員)を含んでおります。

5.全労働者は、正規雇用労働者とパート・有期労働者を含んでおります。

6.労働者の男女の賃金の額の差異については、男性の賃金の額に対する女性の賃金の額の割合を示しております。

7.当社における管理的地位にある労働者の男女の賃金の額の差異について、管理職・非管理職別では管理職72.1%、非管理職93.3%であります。役職別では部長以上94.3%、次長85.0%、マネジャー91.6%、アシスタントマネジャー89.4%であります。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当企業グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当期末現在において当企業グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティ

当企業グループは創業以来、「企業は社会の一構成要素であり、社会に帰属しているからこそ存続できる」という変わらぬ考えのもと、社会の維持・発展に貢献することを目指しています。

常に時流を捉え、世のため人のためとなるような革新的な事業を創造することこそが、社会的責任の遂行と持続的な成長の要であると考えています。

また、人に徳があるように企業にも「社徳」があり、企業としての社会的責任を果たすことで「社徳」が高まり、企業を取り巻く幅広いステークホルダーから信頼される「強くて尊敬される企業」となると考えています。

こうした方針や考え方は、当企業グループの経営理念に適うものでもあり、常に社会に必要とされる企業グループであり続けるため、役職員は事業活動の推進においてこの企業哲学を反映させています。

当企業グループは、社会的正義に照らして正しいことを実践するとともに、“Strategic Business Innovator(戦略的事業の革新者)”として、現状維持で良いのか常に自らに問いかけることで、今後も様々な事業活動を通じて社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会の実現と継続的な社会価値の向上を目指していきます。

 

①ガバナンス

当社は、業務執行取締役で構成され代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ委員会」を当社取締役会の下に設置し、2021年12月21日付で「サステナビリティ基本方針」を策定しています。同委員会は、原則年2回以上開催し、当企業グループの経営戦略の一環として、「サステナビリティ基本方針」に基づきサステナビリティに関する戦略的な取り組みを議論し決定するだけでなく、取り組み状況の確認・審議を行っています。同委員会は、その内容を必要に応じて年に2回以上、適時・適切に取締役会に報告し、取締役会では報告を受けた内容について意見交換の上、適宜指示・提言・助言などを行い、サステナビリティへの取り組みを監督しています。また、同委員会での審議を経て決定されたサステナビリティ施策を、同委員会の事務局を担う「サステナビリティ推進室」を通じて、グループ各社に連携し当企業グループ全体に展開・推進しています。

当社はこのように、社会課題解決に向けた取り組みを適切に管理する体制を整え、施策の更なる実効性を確保しています。

なお、サステナビリティ委員会の事務局を担うサステナビリティ推進室では、社内外の情報を収集した上で、当企業グループの課題及び問題の把握に努め、討議しています。

 

<当社 サステナビリティ推進体制図>

 

 

サステナビリティ委員会における主な審議・決定事項(2026年3月期)

2025年3月期におけるGHG排出量(Scope1~3)と2050年ネットゼロと2030年中間目標に向けた削減量の進捗確認

マテリアリティ(重要課題)及び目標(KPI)の進捗確認

サステナビリティに関わる情報拡充・各種施策について

 

②戦略

当社では、実業(本業)の事業活動を通じて社会に貢献することを第一の目標とするのは当然として、より直接的にも社会に貢献するような戦略を構築し実践することで企業の社会性は持続的に高まると考えています。

本業では、革新的技術に対する徹底的な信奉により、テクノロジーの力で世の中の様々な不条理な部分を、特に金融面で変え、新たな付加価値を創出していくことが当企業グループの大きな事業ミッションです。また、これまでベンチャー企業が成長資金を得られにくい状況下で、当企業グループのベンチャーキャピタルがリスクキャピタルを供給して、ベンチャー企業を育てていくことでも社会貢献をしています。

もう一方で、児童福祉も同じく深刻な問題で、それを微力ながら改善することができれば、それは当企業グループの進めている大きな事業ミッションとも一致するのではないかと考え、公益財団法人SBI子ども希望財団を通じた児童福祉の向上に取り組み続けています。

このように、当企業グループではこれまでも様々な事業活動を通じて社会課題の解決に貢献してきましたが、昨今、社会課題の解決による持続可能な社会の実現と、持続的な企業価値向上の両立を図ることの重要性がより一層増していることを踏まえ、2021年11月の「サステナビリティ委員会」ならびに「サステナビリティ推進室」の設置以降、当企業グループのサステナビリティの推進をより一層強化しています。そして、「課題解決に向けてどのような貢献が可能か」「課題解決に向けた取り組みが中長期的なグループ戦略とアラインするか」等の観点から優先的に取り組むべき課題を特定し、「SBIグループのマテリアリティ(持続的な企業価値向上のための重要課題)」として策定しています。

 

 

SBIグループのマテリアリティ

具体的な取り組み例

新たな社会潮流や顧客ニーズを捉えた付加価値の創出

・一人ひとりのライフスタイルに沿った資産形成機会の提供

・顧客便益性を一層高める金融サービスの提供

・デジタルアセットを基盤とする企業生態系の構築

新産業の育成と技術革新への貢献

・21世紀の中核的産業の創造及び育成

・革新的な金融サービスの提供

・業界横断的な技術の拡散

ステークホルダーと協働した社会課題の解決と経済の活性化

・地方創生に寄与する事業の推進

・パートナー企業とのアライアンスの拡大と深化

・価値共創によるイノベーションの促進

豊かで健康的なサステナブル社会の実現

・サステナブルファイナンスの提供

・グリーン・イノベーションやESGを意識したインパクト投資や、ライフサイエンス、ヘルスケア関連の有望なベンチャー企業への投資

・超高齢社会への対応として、5-アミノレブリン酸(5-ALA)事業等を通じた健康支援

将来を担う世代への支援

・公益財団法人SBI子ども希望財団を通じた児童福祉の充実及び向上への寄与

・学校法人SBI大学を通じて次世代を担う人物の育成

多様な価値観を尊重し受け入れる組織風土の醸成

・ダイバーシティ&インクルージョンの推進

・従業員の能力開発を通じた人材価値の継続的な向上

・個性や人との違いを尊重できる柔軟な働き方の整備

持続的成長を実現する企業体制の強化・充実

・透明性、独立性が確保された意思決定プロセスの構築

・事業機会とリスクを想定した経営戦略の立案やリスクマネジメントの実行

・内部統制システムの整備と適正な運用

 

 

③リスク管理

当企業グループは、サステナビリティへの対応の不備等を、経営に多大な影響を及ぼす経営戦略上の重要なリスクであると認識し、サステナビリティに係るリスクと機会の特定を行っています。

当社においては、リスク管理の定常的な枠組みとして企業活動を阻害する可能性のあるリスクを把握し、適切に評価・管理するため、リスク管理に関する責任者としてリスク管理担当役員を定めるとともに、リスク管理部門としてグループリスク管理統括部を設置し、統合的なリスク管理を実施しています。グループリスク管理統括部では、サステナビリティに起因するリスクを認識し、

・信用リスク(投融資先の財務状況の悪化等により、投融資資産の価値が減少又は消失し損失を被るリスク)

・市場リスク(金利・株価・為替・不動産価値等の変動により損失を被るリスク)

・オペレーショナルリスク(内部プロセス・人・システムが不適切であること、もしくは機能しないこと、又は外生的事象が生起することから生じる損失に係るリスクならびにレピュテーションリスク)

・流動性リスク(当企業グループの財務内容悪化等により必要な資金が確保できない場合や、通常より著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク)

等が齎す影響を総合リスク管理の枠組みに統合し、サステナビリティ推進室との連携、リスクの特定と対応の深化を実施しています。また、サステナビリティに係る新規リスクが想定される、もしくは顕在化した場合には、当該リスクの発生部門又は発生会社において対応・管理方法を構築し、グループリスク管理統括部が適宜モニタリングを行い、サステナビリティ推進室と連携します。

 サステナビリティ推進室では、グループリスク管理統括部から連携を受けたリスクの対応課題や対応方針のみならず、中長期的な企業価値向上を目的とし、機会の観点からマテリアリティや関連する取り組みについて討議しています。また報告を受けたサステナビリティ委員会では、具体的な施策について議論を行い、経営に及ぼす影響を総合的に判断し、優先すべき対応事項などを議論しています。サステナビリティに係るリスクと機会は、当企業グループの課題やステークホルダーからの対応要請ニーズ、事業における影響評価などを総合して特定・管理し、マテリアリティやKPI設定に活用するなど、当企業グループ全体で取り組んでいます。

 

<総合リスク管理体制図>

 

 

④指標と目標

「SBIグループのマテリアリティ」における一部の取り組みについては目標を設定しています。上記ガバナンスにおいて各進捗状況をモニタリングし、達成された目標については随時アップデートを行います。

 

 

SBIグループのマテリアリティ

目標

新たな社会潮流や顧客ニーズを捉えた付加価値の創出

・お客様サービスにおいて顧客満足度評価など第三者による評価で高水準を維持する

・社会的な潮流やニーズを捉えた提供商品の多様化により、2029年度中に運用資産残高50兆円を目指す

・迅速なトップダウンでの意思決定の下、SBIグループの完全なAIドリブン化を断行

・既に融合しつつある既存の金融生態系とデジタルスペース生態系にネオメディア生態系を新たに構築・統合し、国内外でグループ顧客基盤を飛躍的に拡大

新産業の育成と技術革新への貢献

・次世代金融商品であるセキュリティ・トークン(ST)の普及に向けて、大阪デジタルエクスチェンジは2026年3月までに取扱時価総額1,000億円を目指す→既に取り扱いが開始されている銘柄の時価総額に加え、有価証券届出書等において同市場での取り扱いを検討することが明記されている案件を含め1,000億円規模に

・オンチェーン化に向けた組織変革を断行し、世界に先駆けて次世代の金融サービスを提供

ステークホルダーと協働した社会課題の解決と経済の活性化

・日本全国の事業承継支援のために設立・運営するファンドについて、その出資約束金の累計額を2026年度上半期中に1,000億円とすることを目指す

・地域金融機関のシステムコストの削減及び平準化に向けて次世代バンキングシステムを開発し、2030年度までに地域金融機関10行での導入を目指す

豊かで健康的なサステナブル社会の実現

・2030年度末までに累計5兆円のサステナブルファイナンスを組成する

・当企業グループは国家目標である2050年カーボンニュートラル実現に向けて、当企業グループの温室効果ガス(GHG)排出量(Scope1、2)を2050年度までにネットゼロとすることを目標とし、中間目標として2030年度までに2018年度比で33%削減する

多様な価値観を尊重し受け入れる組織風土の醸成

・SBIホールディングスの女性管理職比率は2025年まで継続して20%以上を維持する→2026年3月末時点で26.9%と継続して20%以上を維持。今後2030年までは23%以上を維持する

・当企業グループの外国籍社員比率は2025年までに40%以上を目指す→2026年3月末時点で38.4%となっており、引き続き2030年までに40%以上を目指す

持続的成長を実現する企業体制の強化・充実

・グループ全体でのコンプライアンス体制構築のための会議や役職員向けのコンプライアンス研修を定期的に実施する

・年に1回以上、取締役会の実効性に関する分析・評価を実施し、結果を公表する

 

また、公益財団法人SBI子ども希望財団における活動としては、被虐待児童が生活する児童養護施設の小規模化への助成事業、児童福祉施設等への助成や児童養護施設の職員を対象とした研修、施設退所後の子どもたちの自立支援のほか、オレンジリボン運動の推進など児童虐待防止啓発活動も積極的に行っています。本財団による助成実施金額は、2006年3月期から2026年3月期までの累計で約12億7,772万円です。施設職員への研修は21回を終了し、卒業生は約2,100名となっています。また、SBI子ども希望財団は児童虐待防止の社会的啓発運動である「オレンジリボン・キャンペーン」を後援しており、毎年11月の虐待防止強化月間には当企業グループの役職員一同、オレンジリボンの着用や社内外への啓発活動に取り組んでいます。2026年3月期の当企業グループ社員による児童虐待防止啓発活動であるオレンジリボングッズの購入額は約121万円となりました。

 

      <SBI子ども希望財団による助成実績(2006年3月期~2026年3月期)>

施設(児童養護施設や乳児院等)への助成(累計)

1,065百万円

助成を実施した施設数(延べ)

762施設

自立支援のための助成(累計)

175百万円

福祉団体等活動助成事業(累計)

37百万円

 

(2)気候変動への対応(TCFD提言への取り組み)

 

①ガバナンス

気候変動に関するガバナンスは、サステナビリティの推進体制に組み込まれています。詳細については「(1)サステナビリティ①ガバナンス」を参照ください。

 

②戦略

当企業グループは、気候変動がもたらすリスクを特定するとともに、脱炭素社会の実現に向け、グループの各事業会社における多様なソリューション提供を通じて、環境・社会に関する課題解決に貢献することを新たな事業機会と捉えています。リスクと機会の特定とシナリオ分析においては、気候変動を社会が直面する重要な課題の一つとして捉え、地球の平均気温が産業革命以前に比べて4℃、1.5℃上昇することを想定した2つのシナリオを用いて、気候変動に係るリスクと機会の特定を行っています。当企業グループの主要事業である銀行事業に関してはSBI新生銀行が2050年までの財務インパクト(累積)を試算しています。証券事業及びPE投資事業(プライベート・エクイティ)については2030年度における財務インパクトを試算し、気候変動により被る損失は軽微であると認識しています。
 また、温暖化の国際枠組み「パリ協定」で掲げられた目標に沿って、産業革命前より世界全体の気温上昇を1.5℃以内に抑えることに貢献することが重要であると認識し、当企業グループにおける温室効果ガス(GHG)排出量の可視化にも取り組んでいます。

 

<気候変動に伴うリスク>

移行リスク(気候変動対策を目的とする規制強化や顧客行動の変化による影響)と物理的リスク(異常気象の激甚化による資産の毀損や長期的な気候パターンの変化が齎す影響)として、以下に挙げるものを認識しています。

 

当社及び各事業に共通するリスク

 

リスク:

区分

種類

想定されるリスク

時間軸
(※)

影響度

4℃

1.5℃

移行
リスク

法制

法規制

炭素税をはじめとするカーボンプライシングの導入、再生可能エネルギーの使用や省エネに係る政策によるコストの増加

短期~
長期

技術

市場

以下の<主要事業に係るリスク>をご参照ください

 

 

 

評判

環境配慮型ビジネスへの転換を行わない場合の当社のレピュテーションリスクの増加(例:資金調達への影響、顧客流出)

短期~
長期

物理的
リスク

急性

異常気象(台風、洪水、高潮等)による店舗及びオフィスへの物理的な損害及びシステム障害への対応コストの発生

中期~
長期

慢性

データセンターやオフィスの空調コストの増加

中期~
長期

※時間軸における短期は0~3年、中期は4~10年、長期は11~20年を想定

 

移行リスク低減への対応として、当社では温室効果ガス(GHG)排出量を可視化し、省エネ対策の推進や再生可能エネルギーを活用するとともに、当企業グループのGHG排出量の削減目標の達成に向けた進捗を管理することで、炭素税などの負担回避によるコスト低減を図ってまいります。
また、従来型の火力発電等に依拠した電力調達はGHG排出量が大きいだけではなく、国家政策や資源価格の影響を受けてコストが変動するリスクがあるため、電力調達コスト安定化の観点からも、再生可能エネルギーによる電力へ切り替えていくことが望ましいと考えております。そのため、これまでの省エネ対策の推進に加え、再生可能エネルギーの活用を推進しています。
今後も当企業グループは、環境配慮型ビジネスへの転換を進め、レピュテーションリスクへの対応及び調達コストの変動リスク低減に向けて取り組んでいきます。

 

物理的リスク低減への対応としては、当社及びグループ各社において、BCP(事業継続計画)等を策定し、災害時の早期復旧の体制構築に向けた対応を進めています。

 

<主要事業に係るリスク>

当企業グループの主要事業である銀行事業(SBI新生銀行)、証券事業、PE投資事業(プライベート・エクイティ)においては、それぞれの事業の特性上、以下に挙げるリスクを認識しています。

 

銀行事業(SBI新生銀行)におけるリスク

・ 移行リスク(法制・法規制/技術・市場):2℃以下達成に向けた規制強化や技術革新等に起因する、温室効果ガス高排出セクターや気候変動対応が不十分な投融資先の業況悪化に伴い、デフォルトリスクの上昇及びクレジットコストが発生する可能性があります。

・ 移行リスク(評判):温室効果ガス高排出セクターや気候変動対応が不十分な企業への投融資によりブランド価値が低下し、顧客流出に繋がる可能性があります。

・ 物理的リスク(急性):担保価値の毀損によるデフォルトリスクの上昇及びクレジットコストが発生する可能性があります。

 

リスク低減への対応

SBI新生銀行では、気候変動の影響を受けると思われるセクターについて、その気候変動リスクを定性的に評価しています。また、定性評価の結果及びエクスポージャーの大きさに基づき、セクター及びアセットタイプごとに優先順位を付けたうえで、定量的な分析などによるリスクの深掘りを実施しています。

 

証券事業におけるリスク

・ 移行リスク(評判):ブランド価値の低下により顧客流出に繋がる可能性があります。

・ 物理的リスク(急性):オンライン取引システムの停止等のシステム障害が発生する可能性があります。それによって、事業の一時的な操業停止や復旧対応による財務的影響のほか、セキュリティに支障が生じた場合には損害賠償責任やレピュテーションリスク等が発生する恐れがあります。

 

リスク低減への対応

SBI証券では同社の定めるコンティンジェンシープランに則り、危機管理対策室を迅速に立ち上げ、業務への影響を極小化し、重要業務を中心に事業継続を図っていく運営をすべく、平時よりBCP/BCM(事業継続マネジメント)の取組みを行っています。

 

PE投資事業(プライベート・エクイティ)におけるリスク

・ 移行リスク(技術・市場):気候変動に関する政策や規制に対する投資先企業の対応が不十分であった場合、当該企業が保有する技術の陳腐化や競争力低下によるバリューダウンが発生し、結果として、保有する営業投資有価証券の価値が毀損する可能性があります。

・ 移行リスク(評判):投資検討や実行段階における、ESGに関する情報開示の拡充やESGの観点からの管理体制の構築・充実化が求められることが予想され、そのための対応コストが発生する可能性があります。

 

リスク低減への対応

PE投資事業(プライベート・エクイティ)では、投資先企業においても脱炭素化に向けた取り組みが当該企業の成長に資する可能性が示唆されることから、投資先企業に対しESG対応を促すことを含めたフルハンズオンでのエンゲージメントを行うことを検討していきます。

 

<気候変動に伴う機会>
脱炭素社会の実現に向けて、グループ会社が多様なソリューションを提供することで、環境・社会に関する課題解決に貢献することを新たな事業機会と捉えています。

当企業グループの主要事業においては、社会全体で、再生可能エネルギーへの転換や循環型経済への移行等によって脱炭素に貢献する事業を展開する企業及び異常気象の激甚化により防災・減災に貢献する事業を展開する企業の価値向上が見込まれ、当企業グループにとって新たな事業機会が広がると認識しています。
 

 

銀行事業(SBI新生銀行)における機会

 

想定される機会

時間軸
(※)

影響度

4℃

1.5℃

・移行支援ファイナンスのニーズ拡大

・脱炭素化に向けた投融資ニーズ拡大

短期

・投融資ポートフォリオは比較的体力のある大手が多いことから、修繕や防災設備強化のための資金需要の増加

・気候変動リスクのヘッジや保険商品へのニーズの高まり

短期~
長期

 

証券事業における機会

 

想定される機会

時間軸
(※)

影響度

4℃

1.5℃

・脱炭素に貢献する事業を展開する企業の価値向上に伴う、当該企業が発行する株式等の金融商品取扱量の増加

・当該事業分野でのM&Aニーズの増加による関連事業の提供機会の増加

・ESG投資選好の高まりに関連する事業機会の拡大(例:グリーンボンド等のサステナブルファイナンス商品の開発やプロジェクト創出)

短期~
長期

・防災及び減災に貢献する事業を展開する企業の価値向上に伴う、当該企業が発行する株式等の金融商品取扱量の増加

・当該事業分野でのM&Aニーズの増加による関連事業の提供機会の増加

短期~
長期

 

PE投資事業(プライベート・エクイティ)における機会

 

想定される機会

時間軸
(※)

影響度

4℃

1.5℃

・脱炭素に貢献する事業を展開する投資先企業の価値向上に伴う収益機会の増加

・ベンチャーキャピタル(VC)ファンドへの投資ニーズの増加を通じたファンド出資者の獲得機会の増加

短期~
長期

・防災及び減災に貢献する事業を展開する投資先企業の価値向上に伴う収益機会の増加

・VCファンドへの投資ニーズの増加を通じたファンド出資者の獲得機会の増加

短期~
長期

※時間軸における短期は0~3年、中期は4~10年、長期は11~20年を想定

 

2050年度における財務インパクト予測(2050年度まで累計/銀行事業):

SBI新生銀行では財務的影響額を以下の通り試算しています。

 

物理的リスク:累計で55億円~90億円程度の与信関連費用

移行リスク:累計で85億円~320億円程度の与信関連費用

 

※ 本試算上の物理的リスクの対象ビジネスは、国内不動産ノンリコースローン、国内プロジェクトファイナンス、住宅ローン、新生フィナンシャルの個人向け無担保ローン。

※ 本試算上の移行リスクの対象ビジネスは、電力ユーティリティ、石油・ガス、海運。

 

2030年度における財務インパクト予測(2020年度比/証券事業及びPE投資事業):

気候変動が当企業グループの証券事業及びPE投資事業を通じて齎す、当企業グループの操業に係る連結業績への財務的影響額は以下の通り軽微なものと認識しています。

 

4℃シナリオ:66百万円

1.5℃(2℃) シナリオ:169百万円

(参考)当社 2026年3月期 税引前利益 5,167億円

 

※ 証券事業及び投資事業(プライベート・エクイティ)における、炭素税・排出権取引導入によるコスト増、電力価格のコスト増、ZEB対応コスト増、気温上昇による冷房コスト増、年平均の洪水被害額、年平均の高潮被害額、年平均の営業停止損害額による財務インパクト予測の総額を記載。

 

当企業グループでは試算した財務インパクトを踏まえ、気候変動に伴うリスクの最小化と機会の最大化に対応するべく、グループの各事業会社における多様なソリューション提供等を通じて、脱炭素社会の実現等に向けた環境・社会に関する課題解決に努めています。

グループ各社での具体的な取り組みの一例は以下の通りです。

 

・グリーンボンドをはじめとしたSDGs債の発行支援(SBI証券及びSBI新生銀行)

・サステナブルファイナンス/インパクトファイナンス(SBI新生銀行)

・SDGsを踏まえた投資先の選定(SBIインベストメント)

・営農型太陽光発電の開発事業(SBIスマートエナジー)

 

今後も気候変動が当企業グループの事業に及ぼすリスクと機会について継続的に分析を行い、事業活動を通じた持続可能な社会の実現と更なる社会価値の向上を目指します。

 

③リスク管理

気候変動に関する主なリスクは、総合リスク管理体制に組み込んで管理しています。詳細については「(1)サステナビリティ③リスク管理」を参照ください。

また今後は、グループ横断的にシナリオ分析を深化させるとともに、気候変動リスクの定量化と、気候変動が齎す当企業グループ全体への影響について、統合的に評価・管理する体制の構築を進めていきます。

 

気候変動が齎す機会とそのリスク管理体制については以下の通りです。

当企業グループでは、気候変動に係る機会として、脱炭素に貢献する事業や防災・減災に関連する事業領域における事業拡大、並びにESG投資選好の高まりに関連する事業機会の拡大等を認識しています。こうした案件の投融資に関連する審査の際には、ウォッシング等に該当することがないよう第一線の部署による審査に加えて、リスク管理部門によるチェックを行っています。

また、投資事業(プライベート・エクイティ)を展開するSBIインベストメントにおいては、たばこやポルノ、石油・石炭等の化石燃料を事業とする企業や非人道的兵器の製造を行う企業等、気候変動を含む環境・社会への影響が懸念される企業への投資は行っていません。これらの除外事項は、国連グローバル・コンパクトや国際労働基準等の地域的・世界的な合意に基づいて決定しています。投資先企業の製品や業務がこれらの事項に該当することがないよう、第一線の担当者及び投資審査を行う投資委員会がチェックを行った後に投資判断を行っています。

SBI新生銀行グループにおいては、責任ある投融資を推進する体制の高度化を目的として、2021年7月に「責任ある投融資に向けた取組方針」を制定しました。環境問題及び社会課題に適切な配慮をしない企業と取引することを経営リスクと捉えており、一部の特定事業に対する投融資については環境及び社会に対する重大なリスクがあるという認識のもと、取引を禁止もしくは制限しています。

気候変動の観点では、予防的アプローチに基づき、新設の石炭火力発電の建設を使途とする新規の投融資をせず、石炭火力発電所向け投融資額の圧縮を進めています。

 

脱炭素社会の実現に向け、当企業グループの各事業会社において環境・社会に関する課題解決に一層努めていく中で、更なる気候変動に係るリスクと機会の増加が想定されます。今後は再生可能エネルギー等関連事業を含めたセクター別の対応方針を協議しながら、気候変動が齎す機会に関わるリスク管理体制を一層深化させていきます。

 

 

④指標と目標

当企業グループは、気候変動が経営に及ぼすリスクと機会等の影響を測定・管理するための指標として温室効果ガス(GHG)排出量を選定しています。

国家目標である2050年カーボンニュートラル実現に向けて、SBIグループのGHG排出量を2050年度までにネットゼロ(Scope1、Scope2)とすることを目標とし、中間目標として2030年度までに2018年度比で33%削減することを掲げています。また、当企業グループのScope3排出量の規模を把握するべく各カテゴリーの算定に着手しています。

 

GHG排出量の推移                        (単位:t-CO2)

 

2021年度

2022年度

2023年度

2024年度

2025年度

Scope1

1,299

1,482

1,206

1,071

1,173

Scope2

18,191

12,030

10,367

9,817

8,499

合計

19,490

13,512

11,573

10,888

9,672

Scope3

-

1,286

5,496

5,921

6,288

※集計範囲:SBIホールディングス及び主なグループ会社の国内拠点を対象に、GHGプロトコルで定義されるScope1(化石燃料等の使用に伴う直接排出)、Scope2(購入した電気・熱の使用に伴う間接排出)、Scope3(事業者の活動に関連する他者の排出)の各排出量を記載しております。

※Scope3は出張(カテゴリー6)、通勤(カテゴリー7)が対象となっております。2023年度からSBI新生銀行グループをふくめております。

※前年度のScope2について、データ精査に伴い一部数値を更新しております。

 

<GHG排出量削減目標達成に向けて>

2025年度の当企業グループのGHG排出量(Scope1、Scope2合計)のうち、約8割をSBI新生銀行グループが占めていますが、SBI新生銀行グループでは2030年度までにネットゼロを目標としています。

 

当企業グループが入居する泉ガーデンタワーでは、省エネの推進や非化石証書(※1)等を用いた再生可能エネルギー由来の電力への契約切り替えを推奨しており、2022年4月から当企業グループが入居するオフィスの大部分においてグリーン電力(※2)に切り替え、2024年9月以降は、当社の持分法適用関連会社でカーボンクレジット・排出権取引プラットフォームを運営するCarbon EXから非化石証書を購入しています。

SBI新生銀行グループにおいても、オフィスビルにおける省エネの推進や非化石証書(※1)等を用いた再生可能エネルギー由来の電力への契約切り替え、データセンターの統合やクラウド化等により消費電力の削減を図っています。

 

なお、SBI新生銀行グループでは、投融資先ポートフォリオからのGHG排出量(※3)を2050年度末までにネットゼロとする目標を設定しています。併せて、当該GHG排出量実績をPCAF(※4)の公開する国際的な基準に準拠して算定しています。また、2025年度には同行の事業法人及び住宅ローン、プロジェクトファイナンス、不動産ノンリコースローン(※5)を対象として、投融資先ポートフォリオGHG排出量を計測しました。今後も段階的な対象アセットの拡大及び算定精度の向上に取り組む予定です。

また、石炭火力発電向けプロジェクトファイナンス融資残高を2040年度末までにゼロとすることも脱炭素化社会への貢献目標として掲げています。

 

当企業グループでは引き続きGHG排出量削減に一層資する取り組みを検討していきます。

 

※1 非化石燃料により創り出された電力の持つ環境価値を切り出して、証書化したもの。

※2 主に太陽光、風力、水力等の「再生可能エネルギー」から作られる電力。

※3 当該GHG排出量は、各投融資先のGHG排出量のうち、SBI新生銀行グループの寄与分を算出しています。

※4 SBI新生銀行は、2022年10月に、PCAF(Partnership for Carbon Accounting Financials)に加盟し、PCAFが定める透明性のGHGプロトコル(集計手法)により、投融資先のGHG排出量評価の高度化に取り組んでいます。

※5 PCAF基準におけるアセットタイプのうち、事業法人は「上場株式及び社債」ならびに「事業融資及び非上場株式」、 住宅ローンは「居住用不動産」、プロジェクトファイナンスは「プロジェクトファイナンス」、不動産ノンリコースローンは「商業用不動産」の算定方法に基づき、投融資先ポートフォリオGHG排出量を計測しました。

 

 

(3)人的資本

当企業グループは人こそが創造性の源泉であり、競争優位をもたらす差別化の主因であると考えています。人的資源こそが最も価値ある戦略的資源と捉え、持続的な企業価値向上の実現に向けて、人材価値の最大化に取り組んでいます。既存の概念にとらわれず、イノベーションを実現する「総合企業グループ」として、人工知能(AI)やブロックチェーン等の先端技術を各事業で活用するとともに、世界中で進展する革新的技術が金融業の在り方に与える影響を踏まえ、これらの変化に対応し持続的な成長を実現するため、人材の確保・育成や最適配置等を通じた人的資本の高度化が不可欠であると考えています。

 

①ガバナンス

当企業グループの人材価値向上に関しては、取締役会において方針の議論を行い、具体的な課題や各種施策(重要な組織の新設・改編、主要ポジションの任免や重要な人事施策の新設・改廃等)に関する検討、進捗状況の共有を行うとともに、これらの施策の実行及び事業戦略と連動した人材ポートフォリオの高度化の観点から監督を行っています。

次世代の経営陣幹部の育成等については、取締役会の下に独立した諮問機関として設置され、委員の過半数を独立社外取締役で構成する経営諮問委員会が適切に関与しています。

さらにグループ全体の人材戦略の実効性を高めるため、当社人事部門がグループ横断的に人材情報を収集し、各社の人材ニーズを踏まえた必要な役職員の派遣や配置を推進しています。また、グループ各社の人事責任者による会議も定期的に開催し、人材戦略や重要施策の共有及び高度化を図っています。

 

②戦略

当企業グループでは、グループの経営理念や独自の企業文化を理解し体現できることを前提に、成長領域を支える専門人材、グループ全体のシナジーを最大化できるマネジメント人材及びグローバル人材(海外での経営幹部もしくはその候補として、専門的な言語能力・ナレッジ・リーダーシップを持っている人材)等の確保・育成を進めています。

また事業戦略と連動した人材ポートフォリオの高度化を図るため、従業員のスキル、経験等を一元的に把握し、データに基づく人材の可視化及び最適配置を推進しています。これにより、適材適所の観点から重要ポジションにおける適切な人材配置を図っています。

さらに、優秀な人材を国内外から確保するとともに、人間性を重視した登用と年齢や人種、国籍、性別等にとらわれない実力本位の評価を徹底し、従業員一人ひとりの能力や成果に応じた公正な処遇を実現しています。また、研修やキャリア支援、働きやすい職場環境の整備を通じて、従業員一人ひとりが能力を最大限に発揮できる環境づくりを推進し、定期的な従業員エンゲージメントサーベイの実施及びその結果に基づく施策の高度化を通じて、従業員エンゲージメントの向上に努めています。

 

③リスク管理

当企業グループにおいては、事業の拡大及び高度化に伴い、優秀かつグローバルな人材の確保及び育成が適切に行われない場合には人材価値の最大化が図られず、当企業グループの持続的な成長に影響を及ぼすリスクがあると認識しています。また、金融とテクノロジーの融合等により当企業グループを取り巻く事業環境の変化が加速する中で、求められる専門性やスキルの高度化に対して人材の能力開発が十分に行われない場合には、当企業グループにおける各事業の推進や新たな価値創出に支障が生じる可能性があります。

さらに、従業員エンゲージメントの低下や人材の流動性の高まりは、組織の一体性や生産性の低下を通じて、持続的な成長に影響を及ぼすリスクがあると考えています。

これらのリスクに対応するため、当企業グループでは人材の確保及び育成の強化、人材情報の可視化と適切な人材配置の推進、ならびに従業員エンゲージメントの維持・向上に向けた取り組みを進めています。人材育成にあたっては、各種専門知識に関するOJTに加え、SBI大学院大学を活用した研修を通じて専門性及びマネジメント能力の向上を図っています。また、生成AIをはじめとする先端技術の活用を進め、AIエージェントの導入等を通じて、業務の効率化及び高度化を図ることで従業員の能力発揮を支援しています。

 

④指標と目標

当企業グループでは、人材価値の向上及び人的資本の高度化の進捗を把握するため、従業員一人当たりの年間研修時間、外国籍社員比率、管理職に占める女性従業員の割合や中途採用社員比率等の指標を設定し、継続的にモニタリングを行っています。

また、従業員エンゲージメントについては、定期的なサーベイを通じて継続的に把握しており、その結果を踏まえた施策の改善を通じて中長期的な向上を目指しています。各指標については以下及び「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (2)従業員の状況 ⑤ 多様性に関する指標」を参照ください。

 

 

<人材育成>

・従業員一人当たりの年間研修時間

年度

2023年度

2024年度

2025年度

時間

13.75

10.50

14.49

※国内連結子会社(SBI新生銀行グループは除く)の従業員を対象に実施している新入社員向けの課題研修・上級管理職研修・SBI大学院大学への企業派遣制度(MBA)・各種e-ラーニングを含む

 

<ダイバーシティ&インクルージョン>

・当企業グループの外国籍社員比率

年度

2023年度

2024年度

2025年度

35.5

37.0

38.4

※国内外連結子会社(SBI新生銀行グループは除く)

 

・管理職に占める女性従業員の割合

年度

2023年度

2024年度

2025年度

26.1

26.0

26.9

※当社単体

 

・女性採用者数

年度

2023年度

2024年度

2025年度

1,101

1,138

762

※国内連結子会社

 

・管理職に占める中途採用社員の割合

年度

2023年度

2024年度

2025年度

86.4

87.5

88.7

※当社単体

 

一部の指標については当企業グループのマテリアリティに組み入れ、目標を設定しています。「(1)サステナビリティ④指標と目標」を参照ください。

なお、主要な事業会社については関連する指標のデータ収集が行えていますが、新たにグループ入りした企業グループなど、連結対象範囲の全てのグループ会社に対してデータの管理・収集が行えていないため、連結における記載が困難なものがあります。このため、一部の指標に関する目標及び実績については当社単体のもの及び収集可能な範囲での数値を記載しております。