事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
-
売上
-
利益
-
利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
日本金融事業 | 14,025 | 12.3 | 4,656 | 51.8 | 33.2 |
韓国及びモンゴル金融事業 | 47,484 | 41.6 | -3,334 | -37.1 | -7.0 |
東南アジア金融事業 | 38,403 | 33.6 | -1,019 | -11.3 | -2.7 |
不動産事業 | 13,998 | 12.2 | 10,810 | 120.3 | 77.2 |
投資事業 | 101 | 0.1 | -2,072 | -23.1 | -2,051.5 |
その他 | 265 | 0.2 | -55 | -0.6 | -20.8 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループは、当社(Jトラスト株式会社)がグループ各社の事業戦略を包括的に立案し、業務のサポートを行うホールディング体制を敷き事業活動を展開しており、日本金融事業、韓国及びモンゴル金融事業、東南アジア金融事業、不動産事業、投資事業及びその他の事業を営んでおります。
当社グループが営んでいる主な事業内容と当該事業に係るグループ各社の位置付けは、次のとおりであり、次の6事業部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.事業セグメント」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
また、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.事業セグメント」に記載のとおりであります。
上記のほか、主に総合エンターテインメント事業を営む株式会社KeyHolder及び同社連結子会社11社を持分法適用関連会社としております。
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
事業部門 |
主な事業内容 |
主な構成会社 |
|
日本金融事業 |
信用保証業務 |
主に銀行・信用金庫・信用組合が行う中小企業及び個人事業主向け事業資金貸付、消費者向け貸付及びアパートローンに対する保証業務 |
㈱日本保証 |
債権回収業務 |
金融機関・ノンバンク等からの貸付債権の買取回収 業務 |
パルティール債権回収㈱ ㈱日本保証 |
|
クレジット・信販業務 |
クレジットカードの販売・管理業務、割賦販売及び信用購入あっせん業務 |
Nexus Card㈱ MIRAI㈱ |
|
証券業務 |
有価証券及びデリバティブ商品の売買等の委託の媒介、有価証券の引受及び売出し、有価証券の募集及び売出しの取扱い、有価証券の私募の取扱い等の証券関連業務 |
Jトラストグローバル証券㈱ |
|
その他の金融業務 |
貸付業務 |
㈱日本保証 |
|
韓国及びモンゴル金融事業 |
貯蓄銀行業務 |
預金、貸出等の銀行業務 |
JT貯蓄銀行㈱ JT親愛貯蓄銀行㈱ |
債権回収業務 |
金融機関・ノンバンク等からの貸付債権の買取回収 業務 |
TA資産管理貸付㈱ |
|
金融業務 |
貸付業務 |
J Trust Credit NBFI |
|
東南アジア金融 事業 |
銀行業務 |
預金、貸出等の銀行業務 |
PT Bank JTrust Indonesia Tbk. J Trust Royal Bank Plc. |
債権回収業務 |
貸付債権の回収業務 |
PT JTRUST INVESTMENTS INDONESIA |
|
PT TURNAROUND ASSET INDONESIA |
|||
不動産事業 |
不動産の開発・分譲・一棟販売業務、戸建住宅の設計・施工業務、不動産の賃貸業務、不動産の賃貸管理業務 |
Jグランド㈱ ㈱グローベルス ㈱ライブレント |
|
投資事業 |
国内外への投資業務 |
JTRUST ASIA PTE.LTD. |
|
その他の事業 |
コンピュータの運用及び管理業務、ソフトウェア 受託開発及び運用指導業務等のシステム事業 |
J Sync㈱ |
(注)「主な構成会社」欄に記載の会社は全て連結子会社であります。
以上の企業グループについて図示すると次のとおりであります。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度において、当社グループは、営業収益が過去最大となる114,279百万円(前年同期比39.3%増)を計上するなど順調な成長を遂げました。また、営業利益は、当社グループが2018年3月期に国際財務報告基準(以下、「IFRS」という。)に移行して以来、Nexus Bank株式会社(以下、「Nexus Bank」という。)の取得に伴う負ののれん発生益を計上した前連結会計年度に次いで、過去2番目となる8,059百万円(前年同期比44.8%減)となりました。さらに、親会社の所有者に帰属する当期利益は、Nexus Bankの吸収合併に伴い繰延税金負債6,548百万円を取崩したこと等により16,310百万円(前年同期比29.1%増)となり、IFRS移行以来、過去最大となりました。
① 経営成績の状況
当連結会計年度においては、日本金融事業が安定的に推移したほか、不動産事業も好調に推移するなど両セグメントが業績を牽引したことにより、営業収益は114,279百万円(前年同期は82,038百万円)、営業利益は8,059百万円(前年同期は14,589百万円)となりました。特に不動産事業では、2023年2月に株式会社グローベルス(以下、「グローベルス」という。)を、2023年5月に株式会社ライブレント(以下、「ライブレント」という。)を、それぞれ子会社化したことや、Jグランド株式会社(以下、「Jグランド」という。)において、不動産の販売が本格化してきたこと等により14,039百万円(前年同期は2,946百万円)の営業収益を計上し、また、セグメント利益についても株式会社ミライノベート(以下、「ミライノベート」という。)を吸収合併したことに伴い負ののれん発生益を計上したこと等により10,810百万円(前年同期は94百万円)と大幅な増収増益となりました。
東南アジア金融事業においては、前連結会計年度と同じく銀行業務が成長を牽引しており、中央銀行による基準金利の引き上げ等の経営環境の悪化にもかかわらず、PT Bank JTrust Indonesia Tbk.(以下、「Jトラスト銀行インドネシア」という。)では、営業収益が23,430百万円(前年同期は15,906百万円)、セグメント利益が1,035百万円(前年同期は1,206百万円)、J Trust Royal Bank Plc.(以下、「Jトラストロイヤル銀行」という。)も、営業収益が13,872百万円(前年同期は11,735百万円)、セグメント利益が1,381百万円(前年同期は1,628百万円)と堅調に推移しております。一方で、PT JTRUST INVESTMENTS INDONESIA(以下、「JTII」という。)において、貸倒引当金(損失評価引当金)を保守的に積み増ししたこと等により、セグメント損益については1,019百万円のセグメント損失(前年同期は248百万円のセグメント利益)となりました。
韓国における貯蓄銀行業務においては、金利上昇に伴う調達コストの増加に貸出金利の引上げが追いついていなかったことから、前連結会計年度末以降、業績が悪化しておりましたが、当連結会計年度においては、直近の残高基準金利が落ち着いて推移していることから、セグメントの損失幅も四半期会計期間ごとに徐々に縮小し回復の兆しが見えてきた一方で、韓国経済の悪化に伴う債権の不良化に備え予防的に貸倒引当金(損失評価引当金)を繰り入れたこと等により3,334百万円のセグメント損失(前年同期は14,437百万円のセグメント利益)となりました。
また、親会社の所有者に帰属する当期利益は、Nexus Bankを吸収合併したことによる繰延税金負債の戻入れ等により法人税、住民税及び事業税が減少したことにより、IFRS移行以来、過去最大となる16,310百万円(前年同期は12,632百万円)を計上することとなりました。
当連結会計年度における当社グループの新たな事業展開の詳細は以下のとおりとなります。
a.日本での事業展開について
当社は、2023年2月にミライノベートを、2023年4月に連結子会社のNexus Bankを吸収合併いたしました。また、当社グループにおける割賦事業の更なる発展のために2023年10月に株式会社西京銀行から西京カード株式会社(現 MIRAI株式会社)の全株式を取得し子会社化いたしました。さらに2023年10月に民事再生手続きの開始申立てを行った株式会社ガイア及びそのグループ会社(以下、「ガイアグループ」という。)の再建支援に係る基本合意書を締結いたしました。
株式会社日本保証(以下、「日本保証」という。)においては保証商品の多角化の一環として、2023年1月に博多不動産販売株式会社と、同社が運営するクラウドファンディングに対する買取保証提携を締結いたしました。
Jグランドにおいては、2023年5月に販売不動産に係る賃貸管理事業の強化を目的として、収益力の強化等シナジー効果が期待できるライブレントを子会社化いたしました。
Jトラストグローバル証券株式会社(以下、「Jトラストグローバル証券」という。)においては、2023年7月よりIFA事業者(金融商品仲介業者)の事業拡大支援業務を本格的に開始したほか、2023年11月より富裕層や企業オーナーを中心としたお客様の資金調達ニーズにお応えするため、「有価証券担保ローン」サービスを開始いたしました。
他方で、ミライノベート傘下の合同会社5社が、太陽光発電設備の運営等太陽光発電事業を行っておりましたが、2023年6月、当該事業に係る資産等を一括して売却し当該事業から撤退いたしました。
b.海外での事業展開について
インドネシアでは、Jトラスト銀行インドネシアにおいて、2023年10月に株式会社西京銀行と業務提携契約を締結いたしました。これによりインドネシアに進出及び進出を予定している株式会社西京銀行の取引先に対し、資金調達・運用など幅広い金融取引を中心に、ビジネス展開における課題解決などをサポートするとともに、インドネシア経済の発展にも寄与するものと考えております。また、前連結会計年度に引き続き、日系大手デベロッパーの現地法人やインドネシア大手のデベロッパーとの間で住宅販売に係る業務提携を拡大しており、当連結会計年度末におけるJトラスト銀行インドネシアが提携するプロジェクト数は23カ所となりました。
当連結会計年度における住宅販売に係る提携先は以下のとおりです。
提携年月 |
提携先(親会社等) |
プロジェクト名 |
|
2023年2月 |
Jababeka Group |
PT PP (Persero) |
Riverview Residence - Tower Mahakam |
GREEN WOODS GROUP |
PT.Green Woods Bali Graha/ PT.Bali Sakanti Adya他 |
Damara Village Alaya |
|
Damara Village Jimbaran Hijau |
|||
㈱アーネストワン(飯田グループホールディングス㈱) |
PT.IONE HOME INDONESIA |
HIKARI GARDEN RESIDENCE |
|
2023年3月 |
Alam Sutera Group |
PT Alfa Goldland Realty PT Alam Sutera Realty,Tbk PT.Delta Mega Persada |
AYODHYA |
Alam Sutera |
|||
Suvarna Sutera |
|||
2023年7月 |
PT KVP Bina Propertindo |
SEMBAWANG APARTHOUSE |
|
2023年8月 |
PREMIERグループ |
PT Bukit Sukses Bersama(西日本鉄道㈱が出資するPT Premier Qualitas Indonesiaの子会社) |
PREMIER PROMENADE |
PT Bumi Lancar Pertiwi |
PREMIER LAKE RESIDENCE |
Jトラストロイヤル銀行においては、新規顧客の獲得に向けて注力するとともに、2023年8月より新商品として新車オートローンの発売を開始する等、事業拡大に取り組んでおります。また、CJCC(カンボジア日本人材開発センター)、JICA東京、株式会社第四北越銀行と共催でカンボジアへの投資機会を探る投資セミナーを開催し、カンボジアでの事業展開先を探している企業や、初めてカンボジアに進出する企業向けに、カンボジアの基本情報や投資情報を提供しております。
他方で、JTRUST ASIA PTE.LTD.においては、中古車市場のデジタルトランスフォーメーション(DX)化等に伴いPT JTRUST OLYMPINDO MULTI FINANCE(以下、「JTO」という。)の従来型のビジネスモデルに限界が生じてきた中で、JTOのマルチファイナンスの免許を基にDX化したイスラム金融を目指すという買収の申し出を受け、2023年10月に保有するJTOの全株式を譲渡いたしました。
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績の詳細は次のとおりです。
なお、文中の営業債権の残高につきましては、貸倒引当金(損失評価引当金)控除前の残高で記載しております。
(日本金融事業)
信用保証業務につきましては、日本保証が、国内の債権回収業務につきましては、主に日本保証、パルティール債権回収株式会社が、その他の金融業務につきましては、日本保証が、クレジット・信販業務につきましては、Nexus Card株式会社(以下、「Nexus Card」という。)及びMIRAI株式会社が、金融商品取引法に基づく金融商品取引業(以下、「証券業務」という。)につきましては、Jトラストグローバル証券が行っております。
営業債権の残高は以下のとおりです。
(単位:百万円) |
|
2022/12 |
2023/12 |
増減額 |
増減率 |
主な増減要因 |
|
債務保証残高 |
209,587 |
223,048 |
13,461 |
6.4% |
|
|
|
有担保 |
202,855 |
220,585 |
17,730 |
8.7% |
中古アパートローン・海外不動産、有価証券担保の保証を中心とした増加 |
|
無担保 |
6,732 |
2,463 |
△4,268 |
△63.4% |
個品割賦に対する保証について取扱いが減少 |
買取債権残高 |
16,277 |
16,447 |
170 |
1.0% |
|
|
商業手形残高 |
1,570 |
- |
△1,570 |
△100.0% |
日本保証における期日決済による減少 |
|
営業貸付金残高 |
3,083 |
1,807 |
△1,276 |
△41.4% |
日本保証及びNexus Cardにおける大口返済による減少 |
|
割賦立替金残高 |
4,002 |
13,192 |
9,190 |
229.6% |
割賦取扱高の増加 |
|
証券業に関連する資産 |
27,432 |
27,445 |
13 |
0.0% |
信用取引資産の増加 |
営業収益は、前第2四半期連結会計期間に損益上連結対象としたJトラストグローバル証券やNexus Cardの業績が期初から寄与したことや、主にNexus Cardにおける割賦取扱高の増加に伴い、証券業務やクレジット・信販業務に係る役務収益等が増加したこと等により14,120百万円(前年同期比19.9%増)、セグメント利益は、4,656百万円(前年同期比18.4%増)となりました。
(韓国及びモンゴル金融事業)
韓国において、JT親愛貯蓄銀行株式会社(以下、「JT親愛貯蓄銀行」という。)及びJT貯蓄銀行株式会社が貯蓄銀行業務を、TA資産管理貸付株式会社が不良債権の買取及び回収業務を行っております。また、モンゴルにおいて、J Trust Credit NBFIが金融業務を行っております。
営業債権の残高は以下のとおりです。
(単位:百万円) |
|
2022/12 |
2023/12 |
増減額 |
増減率 |
主な増減要因 |
銀行業における貸出金残高 |
414,626 |
392,443 |
△22,182 |
△5.3% |
与信基準の厳格化により、 貸出金の増加を抑制 |
営業貸付金残高 |
1,691 |
1,123 |
△568 |
△33.6% |
SPCの清算により、買取債権へ属性変更 |
買取債権残高 |
1,996 |
2,662 |
666 |
33.4% |
SPCの清算により、営業貸付金から属性変更 |
営業収益は、前第2四半期連結会計期間に損益上連結対象としたJT親愛貯蓄銀行の業績が期初から寄与したことから47,520百万円(前年同期比23.6%増)となりました。セグメント損益は預金利息費用が増加したことや、貸倒引当金(損失評価引当金)繰入額が増加したことに加え、前連結会計年度に、Nexus Bankとの株式交換により発生した負ののれん発生益9,719百万円を計上したことに比べ減少したこと等により3,334百万円のセグメント損失(前年同期は14,437百万円のセグメント利益)となりました。
(東南アジア金融事業)
インドネシアにおいて、主にJトラスト銀行インドネシアが銀行業務を、JTII及びPT TURNAROUND ASSET INDONESIAが債権回収業務を行っております。また、カンボジアにおいて、Jトラストロイヤル銀行が銀行業務を行っております。なお、農機具ローン等のファイナンス業務を行っていたJTOにつきましては保有する全株式を譲渡し子会社から除外いたしました。
営業債権の残高は以下のとおりです。
(単位:百万円) |
|
2022/12 |
2023/12 |
増減額 |
増減率 |
主な増減要因 |
|
銀行業における貸出金残高 |
292,689 |
354,867 |
62,177 |
21.2% |
インドネシアにおける積極的な貸出残高増強策 |
|
|
インドネシア |
163,960 |
216,042 |
52,081 |
31.8% |
厳格な審査体制の下で積極的な貸出増強策を推進 |
|
カンボジア |
128,728 |
138,824 |
10,096 |
7.8% |
預金残高とのバランスを考慮した貸出残高計画に基づく |
営業貸付金残高 |
767 |
1,077 |
309 |
40.4% |
ジョイント・ファイナンスを営業貸付金に切替 |
|
買取債権残高 |
27,192 |
28,753 |
1,560 |
5.7% |
他社債権買取による増加 |
営業収益は、銀行業における貸出金や保有有価証券の増加に伴う利息収益の増加により38,414百万円(前年同期比33.8%増)となりました。また、セグメント損益は、預金利息費用の増加や貸倒引当金(損失評価引当金)を保守的に積み増したこと等により1,019百万円のセグメント損失(前年同期は248百万円のセグメント利益)となりました。
(不動産事業)
不動産事業につきましては、前連結会計年度ではその他の事業に区分しておりましたが、金額的重要性が増加したため、第1四半期連結会計期間から新たなセグメントとして区分しております。
Jグランド、グローベルス及びライブレントが国内での不動産事業を行っており、Prospect Asset Management, Inc.が米国ハワイ州で不動産事業を行っております。
営業収益は、グローベルスの連結取り込みや、Jグランドの事業拡大により不動産販売収益が増加したことにより14,039百万円(前年同期比376.5%増)、セグメント利益につきましては、ミライノベートの吸収合併に伴う負ののれん発生益10,113百万円を計上したことにより10,810百万円(前年同期は94百万円のセグメント利益)となりました。
(投資事業)
投資事業につきましては、主にJTRUST ASIA PTE.LTD.が投資事業などを行っております。
営業収益は155百万円(前年同期比31.1%減)、セグメント損失は訴訟費用の削減に努めたものの、2,072百万円(前年同期は2,205百万円のセグメント損失)となりました。
(その他の事業)
その他の事業につきましては、主にJ Sync株式会社が当社グループのシステム開発、コンピュータの運用及び管理業務を行っております。
営業収益は599百万円(前年同期比13.9%増)、セグメント損益につきましては55百万円のセグメント損失(前年同期は108百万円のセグメント利益)となりました。
② 資産・負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ98,771百万円増加し1,214,714百万円となりました。これは主に、現金及び現金同等物が26,220百万円減少した一方で、その他の金融資産が56,295百万円、銀行業における貸出金が35,472百万円、棚卸資産が17,198百万円それぞれ増加したこと等により増加したものです。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ62,906百万円増加し1,046,499百万円となりました。これは主に、銀行業における預金が44,385百万円、社債及び借入金が21,769百万円それぞれ増加したこと等により増加したものです。
資本につきましては、前連結会計年度末に比べ35,865百万円増加し168,215百万円となりました。これは主に、利益剰余金が15,474百万円、資本剰余金が11,636百万円、その他の資本の構成要素が7,226百万円それぞれ増加したこと等により増加したものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ26,220百万円減少し105,740百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の減少は47,079百万円(前年同期は49,518百万円の資金の増加)となりました。これは主に、税引前利益を9,772百万円計上したことにより資金が増加した一方で、ミライノベートの吸収合併に伴う負ののれん発生益を10,113百万円計上したことや、内国為替資産等その他の金融資産の増加額が24,433百万円、制限付預金の増加額が13,724百万円とそれぞれ資金が減少したことに加えて、銀行業における預金の減少額が6,432百万円と資金が減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は501百万円(前年同期は9,121百万円の資金の減少)となりました。これは主に、銀行業における有価証券の売却及び償還による収入が178,671百万円、有形固定資産及び投資不動産の売却による収入が6,428百万円とそれぞれ資金が増加した一方で、銀行業における有価証券の取得による支出が177,163百万円、ガイアグループに係る貸付金の貸付による支出が5,000百万円、定期預金の増加額が4,004百万円とそれぞれ資金が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は4,344百万円(前年同期は7,289百万円の資金の増加)となりました。これは主に、短期借入金の純減額が1,506百万円、配当金の支払額が1,286百万円とそれぞれ資金が減少した一方で、長期借入金の純増額が7,181百万円と資金が増加したことによるものです。
(2)営業実績
① 貸付金残高の内訳
区分 |
前連結会計年度末 (2022年12月31日現在) |
当連結会計年度末 (2023年12月31日現在) |
||||
金額(百万円) |
構成割合(%) |
金額(百万円) |
構成割合(%) |
|||
国内 |
消費者向 |
無担保貸付 |
63 |
0.0 |
47 |
0.0 |
有担保貸付 |
409 |
0.1 |
350 |
0.0 |
||
小計 |
472 |
0.1 |
398 |
0.0 |
||
事業者向 |
商業手形割引 |
1,570 |
0.2 |
- |
- |
|
無担保貸付 |
800 |
0.1 |
0 |
0.0 |
||
有担保貸付 |
1,810 |
0.3 |
1,409 |
0.2 |
||
小計 |
4,180 |
0.6 |
1,409 |
0.2 |
||
商業手形割引 合計 |
1,570 |
0.2 |
- |
- |
||
営業貸付金 合計 |
3,083 |
0.5 |
1,807 |
0.2 |
||
合計 |
4,653 |
0.7 |
1,807 |
0.2 |
||
海外 |
消費者向 |
無担保貸付 |
1,207 |
0.2 |
628 |
0.1 |
有担保貸付 |
1,235 |
0.2 |
1,553 |
0.2 |
||
小計 |
2,443 |
0.4 |
2,182 |
0.3 |
||
事業者向 |
無担保貸付 |
- |
- |
- |
- |
|
有担保貸付 |
15 |
0.0 |
18 |
0.0 |
||
小計 |
15 |
0.0 |
18 |
0.0 |
||
営業貸付金 合計 |
2,459 |
0.4 |
2,200 |
0.3 |
||
銀行業における貸出金 |
韓国 |
414,626 |
58.0 |
392,443 |
52.2 |
|
インドネシア |
163,960 |
22.9 |
216,042 |
28.8 |
||
カンボジア |
128,728 |
18.0 |
138,824 |
18.5 |
||
小計 |
707,315 |
98.9 |
747,311 |
99.5 |
||
合計 |
709,774 |
99.3 |
749,511 |
99.8 |
||
総合計 |
714,428 |
100.0 |
751,319 |
100.0 |
(注)貸倒引当金(損失評価引当金)控除前の貸付金残高であります。
② 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
前年同期比(%) |
日本金融事業(百万円) |
- |
- |
韓国及びモンゴル金融事業(百万円) |
- |
- |
東南アジア金融事業(百万円) |
- |
- |
不動産事業(百万円) |
11,959 |
- |
投資事業(百万円) |
- |
- |
その他の事業(百万円) |
- |
- |
内部取引消去(百万円) |
- |
- |
合計(百万円) |
11,959 |
- |
(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中に将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、有価証券報告書提出日現在(2024年3月26日)において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針及び4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
a.財政状態
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ98,771百万円増加し1,214,714百万円となりました。これは主に、韓国金融事業において、銀行業における預金残高が減少したこと等により現金及び現金同等物が26,220百万円減少した一方で、制限付預金や内国為替資産等の増加によりその他の金融資産が56,295百万円増加したことや、特にJトラスト銀行インドネシアにおいて、不良債権リスクの低減を図りつつ積極的に貸出金残高の増強に努めたことにより銀行業における貸出金が35,472百万円増加したこと、さらに当連結会計年度においてグローベルスを連結子会社としたことやJグランドの業績拡大等による販売用不動産及び仕掛品の増加により棚卸資産が17,198百万円増加したこと等により増加したものです。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ62,906百万円増加し1,046,499百万円となりました。これは主に、韓国金融事業において基準金利の高止まりの影響で貸出とのバランスがとれた適正水準まで預金調達を抑えたことにより銀行業における預金が減少した一方で、東南アジア金融事業、特にJトラスト銀行インドネシアにおいて、基準金利の上昇への対応や収益基盤の強化に向けて、流動性預金の獲得による調達金利の低下を企図し、各種イベントやキャンペーン、SNS活用などマーケティング活動による新規預金獲得に努めたことにより銀行業における預金が44,385百万円増加したことや、グローベルスの連結取り込みやNexus Cardにおける割賦債権の調達に伴う長期借入金の増加等により社債及び借入金が21,769百万円増加したこと等により増加したものです。
資本につきましては、前連結会計年度末に比べ35,865百万円増加し168,215百万円となりました。これは主に、親会社の所有者に帰属する当期利益を16,310百万円計上したこと等により利益剰余金が15,474百万円増加したことや、ミライノベートの吸収合併等により資本剰余金が11,636百万円、海外子会社等の換算差額の増加等によりその他の資本の構成要素が7,226百万円増加したこと等により増加したものです。
b.経営成績
営業収益につきましては、前第2四半期連結会計期間に損益上連結対象となったJT親愛貯蓄銀行やJトラストグローバル証券の業績が期初から寄与したことや、Nexus Cardにおいて割賦取扱高が増加したこと、東南アジアの金融事業において積極的に銀行業における貸出金や保有有価証券の残高増強に努めたことにより利息収益が好調に推移したこと、証券業務やクレジット・信販業務における手数料収益やトレーディング利益が増加したことに加えて、グローベルスの連結取り込みやJグランドの事業拡大により不動産事業の販売収益が増加したこと等により過去最高となる114,279百万円(前年同期比39.3%増)となりました。
営業費用につきましては、JT親愛貯蓄銀行やJトラストグローバル証券の業績が期初から寄与したことや、韓国、インドネシア及びカンボジアの政策金利の高止まりの影響で預金コストが増加している状況に加えて、東南アジアの金融事業において、調達金利の低下を企図し、各種マーケティング活動による新規預金獲得を積極的に行った結果、銀行業における預金が増加したこと等により銀行業における預金利息費用が増加したことや、韓国の貯蓄銀行においてコロナ禍から続く景気の悪化や、それに伴う債権の不良化に備え貸倒引当金(損失評価引当金)を積み増ししたこと、さらにグローベルスの連結取り込みやJグランドの業績拡大により販売原価が増加したこと等により81,148百万円(前年同期比76.4%増)となりました。また、当連結会計年度の営業収益に対する営業費用比率は71.0%となりました。
当連結会計年度において、販売費及び一般管理費につきましては、前第2四半期連結会計期間に損益上連結対象となった子会社の経費が通期にわたって計上されたことや、当連結会計年度に連結対象となった子会社の経費が計上されたこと等により増加し36,870百万円(前年同期比21.1%増)となりました。
その他の収益につきましては、前連結会計年度に、Nexus Bankとの株式交換やJトラストグローバル証券の株式取得により発生した負ののれん発生益を計上した一方で、当連結会計年度は、ミライノベートを吸収合併により取得したことで生じた負ののれん発生益を計上したことにより12,109百万円(前年同期比16.1%増)となりました。
その他の費用につきましては、前連結会計年度に、JTIIにおいてグループ間での債権譲受に伴う損失を計上したことに比べ減少し、310百万円(前年同期比78.3%減)となりました。これは、前連結会計年度では、譲渡先であるJTOの利益と連結相殺され影響はありませんでしたが、当連結会計年度にJTOが株式譲渡されたことにより、JTOの株式売却に伴う損益について前連結会計年度の数値を非継続事業として遡及修正したことにより減少したものであります。
以上の結果、営業利益につきましては8,059百万円(前年同期比44.8%減)となりました。
金融収益につきましては、為替差益が増加した一方で、前連結会計年度に、Nexus Bankの株式を公正価値で再測定し投資有価証券評価益を計上したことに比べ減少したこと等により1,516百万円(前年同期比43.4%減)となりました。
金融費用につきましては、前連結会計年度に、HSホールディングス株式会社の株式売却に伴う投資有価証券売却損を計上したことに比べ減少したこと等により418百万円(前年同期比31.1%減)となりました。
持分法による投資利益は615百万円(前年同期比13.1%増)となりました。
以上の結果、税引前利益につきましては9,772百万円(前年同期比43.2%減)となりました。
法人所得税費用につきましては、前連結会計年度にHSホールディングス株式会社の全株式を売却したことに伴い繰延税金負債を戻入れしたことに対して、当連結会計年度はNexus Bankの合併に伴う繰延税金負債の戻し入れや、JT親愛貯蓄銀行の留保利益に係る繰延税金負債の戻し入れを行ったこと等により△7,199百万円(前年同期は3,538百万円の費用)となりました。
主な内訳につきましては以下のとおりです。
(単位:百万円) |
法人所得税費用 |
法人税等調整額 |
Nexus Bank合併に伴う繰延税金負債の戻し入れ |
△6,548 |
JT親愛貯蓄銀行の留保利益に係る税効果 |
△211 |
以上の結果、継続事業からの当期利益は16,972百万円(前年同期比24.2%増)となりました。
また、非継続事業からの当期損失は、前連結会計年度に、SAMURAI TECHNOLOGY株式会社の株式売却損等を計上したことに対し、当連結会計年度は、ミライノベート傘下の合同会社5社が、太陽光発電設備の運営等太陽光発電事業から撤退し、当該事業に係る資産等を一括して売却したことや、JTOの株式売却に伴う損益を計上したことにより203百万円(前年同期は243百万円の非継続事業からの当期損失)となりました。
非支配持分に帰属する当期利益につきましては、459百万円の非支配持分に帰属する当期利益(前年同期比42.0%減)となりました。
以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は16,310百万円(前年同期比29.1%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
(日本金融事業)
営業収益は、前第2四半期連結会計期間から損益上連結対象となったJトラストグローバル証券及びNexus Cardの業績が期初から寄与したことや、クリアグループとの割賦債権の取扱い拡大に伴う割賦立替金の増加により、証券業務やクレジット・信販業務における手数料収益が増加し14,120百万円(前年同期比19.9%増)となりました。また、セグメント利益はJトラストグローバル証券におけるマーケティング費用等が増加したものの信用保証業務及び債権回収業務が概ね好調に推移し4,656百万円(前年同期比18.4%増)となりました。
信用保証業務では、信用保証残高が順調に増加しており、安定的な保証料収益の計上ができております。債権回収業務も好調に推移しており、債権購入時のキャッシュ・フロー計画(回収計画)に対する回収実績の増減が収益・利益に大きく影響するため、高い利益率が見込まれる債権について積極的に買取りを進めていくことにより収益の確保に努めてまいります。また、証券業務では、プライベートバンキングサービスに注力し、富裕層を新たなターゲットとして加速度的に新規顧客開拓を進めることで、預り資産の増加に伴い、収益拡大が図れるものと考えております。
(韓国及びモンゴル金融事業)
営業収益は、前第2四半期連結会計期間から損益上連結対象となったJT親愛貯蓄銀行の業績が期初から寄与したことや、銀行業における貸出金残高が減少したものの貸出金利の引上げ等により影響額の縮小に努めた結果、貯蓄銀行業務における利息収益が増加したことにより47,520百万円(前年同期比23.6%増)となりました。また、セグメント損益は、前連結会計年度にNexus Bankとの株式交換により発生した負ののれん発生益9,719百万円を計上したことに比べ減少したことに加えて、預金金利の高止まりの影響を受け利息費用が増加したことや、景気の悪化及び債権の不良化により貸倒引当金(損失評価引当金)の繰り入れを行ったこと等により3,334百万円のセグメント損失(前年同期は14,437百万円のセグメント利益)となりました。
基準金利の高止まりによる調達金利の上昇の影響を受けて、貯蓄銀行では預金コストの増加により営業利益の伸びが鈍化しており今後も厳しい収益環境にあるものと認識しております。また、韓国全体での延滞増加、個人回生・信用回復の増加傾向などから貸倒引当金(損失評価引当金)の追加引当が予定されております。当連結会計年度において、韓国経済の悪化に伴う債権の不良化に備え予防的に貸倒引当金(損失評価引当金)を繰り入れておりますが、今後も調達金利の高止まりに対応するべく、預金金利の検討、貸出金利の引上げ等影響額の縮小に努めるとともに、徹底した延滞管理を通じて貸倒償却費の抑制に向けて最大限努力してまいります。
(東南アジア金融事業)
営業収益は、Jトラスト銀行インドネシア及びJトラストロイヤル銀行において、銀行業における貸出金や社債の大幅な増加に伴い利息収益が増加したことにより38,414百万円(前年同期比33.8%増)となりました。また、セグメント損益については、基準金利の引き上げにより調達金利が上昇している中でも、銀行業において、優良な貸出金の積み上げによる営業収益の増加に加えて、審査体制の見直し等により貸出債権のリスク低下が図れたことや、各種キャンペーンによる新規口座の獲得や、高金利定期預金金利の引き下げ等により資金調達コストの低下に努めたこと、金利上昇による調達金利の上昇を見込み貸出金利の引き上げを柔軟に行い得る体制を構築したこと等により損失が抑えられたものの、預金残高の増加及び基準金利の上昇による預金利息費用の増加による影響が上回ったことにより1,019百万円のセグメント損失(前年同期は248百万円のセグメント利益)となりました。
JTIIにおいても、好調な不動産市況を背景に債権売却市場が活性化しており、債権回収は順調に推移しております。Jトラスト銀行インドネシアからの譲受債権を含め買取債権残高が増加しており、当連結会計年度は貸倒引当金(損失評価引当金)の追加引当により大幅な赤字を計上いたしましたが、今後、収益機会の拡大や回収の最大化に向け好転していくものと考えております。
(不動産事業)
営業収益は、グローベルスの連結取り込みやJグランドの事業拡大により、不動産販売収益が増加したことにより14,039百万円(前年同期比376.5%増)となりました。また、セグメント利益につきましては、ミライノベートの吸収合併に伴い負ののれん発生益10,113百万円を計上したことにより10,810百万円(前年同期は94百万円のセグメント利益)となりました。
Jグランドにおいては、今後、富裕層を対象とした投資用物件をメインの事業に据えることで、事業規模の拡大を目指します。グローベルスにおいてもマンション開発と賃貸業を並行して強化し、商品ブランドの認知度向上に努めてまいります。
(投資事業)
営業収益は貸付金利息収入の減少により155百万円(前年同期比31.1%減)、セグメント損失は訴訟費用の削減に努めたことから2,072百万円(前年同期は2,205百万円のセグメント損失)となりました。
(その他の事業)
営業収益は599百万円(前年同期比13.9%増)、セグメント損益は55百万円のセグメント損失(前年同期は108百万円のセグメント利益)となりました。
c.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、ミライノベートを吸収合併したことによる取得や、税引前利益を計上したことにより資金が増加した一方で、負ののれん発生益を計上したことや、その他の金融資産、制限付預金が増加したことにより資金が減少したことに加えて、銀行業における預金が減少した結果、前連結会計年度末に比べ26,220百万円減少し105,740百万円となりました。
なお、キャッシュ・フローの詳細は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「3 事業等のリスク」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性
・財務政策
当社グループの資金需要の主なものは、当社グループ各社の経常的な運転資金のほか、当社グループの長期的な成長に資する企業のM&Aに要する資金であります。
資金需要に対しては、原則としてグループ各社の営業活動により生ずる手元流動資金を充当する方針としており、グループ全体の効率的な資金活用に努めておりますが、必要に応じて外部からの資金調達を検討することとしております。
外部からの資金調達の手法としては、金融機関からの借入や社債、コマーシャルペーパーの発行、貸付債権の流動化(証券化)等であり、今後も資金調達環境や条件等を総合的に勘案して対応してまいります。
なお、当連結会計年度末においての社債及び借入金の残高は61,518百万円となっており、前連結会計年度末と比較し21,769百万円増加しております。
セグメント情報
6.事業セグメント
(1)報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当社取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、報告セグメントを事業別とし、「日本金融事業」「韓国及びモンゴル金融事業」「東南アジア金融事業」「不動産事業」「投資事業」の5つにおいて、事業活動を展開しております。
当社グループは、経済的特徴やサービス・地域等を総合的に考慮した上で、以下のとおり集約しております。
「日本金融事業」は、信用保証業務、債権回収業務、クレジット・信販業務、証券業務、その他の金融業務であります。「韓国及びモンゴル金融事業」は、貯蓄銀行業務、債権回収業務、金融業務であります。「東南アジア金融事業」は、銀行業務、債権回収業務であります。「不動産事業」は、不動産の開発・分譲・一棟販売業務、戸建住宅の設計・施工業務、不動産の賃貸業務、不動産の賃貸管理業務であります。「投資事業」は、国内外への投資業務であります。
当連結会計年度において、「その他」に属しておりました「不動産事業」について量的な重要性が増したため、新たに報告セグメントに加え、「日本金融事業」「韓国及びモンゴル金融事業」「東南アジア金融事業」「不動産・再生可能エネルギー事業」「投資事業」の5区分にしております。また、「不動産・再生可能エネルギー事業」のうち合同会社プロスペクト陸前高田他4社の太陽光発電設備の運営及び太陽光発電プロジェクトへの投資業務の資産譲渡に伴い、当該業務を非継続事業に分類するとともに、報告セグメントの名称を「不動産事業」に変更しております。なお、当該非継続事業の分類に伴う、前連結会計年度の数値への影響はありません。
また、当連結会計年度において、連結子会社であるPT JTRUST OLYMPINDO MULTI FINANCEの売却に伴い、「東南アジア金融事業」のうちマルチファイナンス業務を非継続事業に分類しております。そのため、前連結会計年度の関連する数値については、非継続事業を除いた継続事業の金額に組替えて表示しております。非継続事業の詳細については、注記「57.非継続事業」に記載しております。
なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。
(2)セグメント収益及び業績
当社グループの報告セグメントによる収益及び業績は以下のとおりであります。
報告セグメントの会計方針は、注記「3.重要性がある会計方針」で記載しております当社グループの会計方針と同じであります。なお、セグメント間の内部営業収益又は振替高は市場実勢価格又は第三者間取引価格に基づいております。
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
|
|
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|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
その他 (注)1 |
調整額 (注)2 |
連結 |
|||||
|
日本 金融事業 |
韓国及び モンゴル 金融事業 |
東南 アジア 金融事業 |
不動産 事業 |
投資事業 |
計 |
|||
営業収益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
外部顧客への営業収益 |
11,768 |
38,443 |
28,609 |
2,895 |
71 |
81,788 |
250 |
- |
82,038 |
セグメント間の内部 営業収益又は振替高 |
5 |
8 |
109 |
51 |
154 |
329 |
275 |
△605 |
- |
計 |
11,774 |
38,451 |
28,719 |
2,946 |
226 |
82,117 |
525 |
△605 |
82,038 |
セグメント利益又は セグメント損失(△) |
3,931 |
14,437 |
248 |
94 |
△2,205 |
16,507 |
108 |
255 |
16,870 |
全社費用等(注)3 |
|
|
|
|
|
|
|
|
△2,281 |
営業利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
14,589 |
金融収益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
2,679 |
金融費用 |
|
|
|
|
|
|
|
|
△608 |
持分法による投資利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
544 |
税引前利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
17,205 |
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
その他 (注)1 |
調整額 (注)2 |
連結 |
|||||
|
日本 金融事業 |
韓国及び モンゴル 金融事業 |
東南 アジア 金融事業 |
不動産 事業 |
投資事業 |
計 |
|||
その他の項目 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
減価償却費及び償却費 |
411 |
1,586 |
2,219 |
18 |
9 |
4,246 |
25 |
149 |
4,421 |
減損損失 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
11 |
11 |
(単位:百万円)
|
報告セグメント |
その他 (注)1 |
調整額 (注)2 |
連結 |
|||||
日本 金融事業 |
韓国及び モンゴル 金融事業 |
東南 アジア 金融事業 |
不動産 事業 |
投資事業 |
計 |
||||
セグメント資産 |
87,573 |
539,357 |
476,383 |
4,446 |
3,574 |
1,111,334 |
889 |
3,718 |
1,115,943 |
セグメント負債 |
55,697 |
487,592 |
421,250 |
4,308 |
4,234 |
973,084 |
3,202 |
7,306 |
983,593 |
その他の項目 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
非流動資産への追加額 (注)4 |
2,507 |
14,716 |
2,122 |
85 |
16 |
19,448 |
217 |
858 |
20,524 |
持分法で会計処理している投資 |
- |
- |
49 |
- |
- |
49 |
- |
6,577 |
6,626 |
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、主にシステム事業であります。
2.「調整額」は、主にセグメント間取引消去、報告セグメントに帰属しない全社分等であります。
3.「全社費用等」は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
4.「非流動資産への追加額」は、有形固定資産及び無形資産に関するものであります。
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
その他 (注)1 |
調整額 (注)2 |
連結 |
|||||
|
日本 金融事業 |
韓国及び モンゴル 金融事業 |
東南 アジア 金融事業 |
不動産 事業 |
投資事業 |
計 |
|||
営業収益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
外部顧客への営業収益 |
14,025 |
47,484 |
38,403 |
13,998 |
101 |
114,013 |
265 |
- |
114,279 |
セグメント間の内部 営業収益又は振替高 |
95 |
35 |
10 |
41 |
54 |
236 |
333 |
△569 |
- |
計 |
14,120 |
47,520 |
38,414 |
14,039 |
155 |
114,250 |
599 |
△569 |
114,279 |
セグメント利益又は セグメント損失(△) |
4,656 |
△3,334 |
△1,019 |
10,810 |
△2,072 |
9,040 |
△55 |
1,712 |
10,697 |
全社費用等(注)3 |
|
|
|
|
|
|
|
|
△2,638 |
営業利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
8,059 |
金融収益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
1,516 |
金融費用 |
|
|
|
|
|
|
|
|
△418 |
持分法による投資利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
615 |
税引前利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
9,772 |
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
その他 (注)1 |
調整額 (注)2 |
連結 |
|||||
|
日本 金融事業 |
韓国及び モンゴル 金融事業 |
東南 アジア 金融事業 |
不動産 事業 |
投資事業 |
計 |
|||
その他の項目 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
減価償却費及び償却費 |
391 |
2,085 |
2,467 |
36 |
9 |
4,989 |
26 |
111 |
5,127 |
減損損失 |
63 |
- |
- |
- |
- |
63 |
- |
- |
63 |
(単位:百万円)
|
報告セグメント |
その他 (注)1 |
調整額 (注)2 |
連結 |
|||||
日本 金融事業 |
韓国及び モンゴル 金融事業 |
東南 アジア 金融事業 |
不動産 事業 |
投資事業 |
計 |
||||
セグメント資産 |
97,208 |
500,246 |
566,024 |
34,231 |
4,238 |
1,201,950 |
1,097 |
11,666 |
1,214,714 |
セグメント負債 |
65,065 |
447,577 |
506,071 |
21,833 |
8,948 |
1,049,496 |
3,451 |
△6,448 |
1,046,499 |
その他の項目 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
非流動資産への追加額 (注)4 |
471 |
819 |
1,458 |
1,508 |
27 |
4,286 |
54 |
2,842 |
7,184 |
持分法で会計処理している投資 |
- |
- |
52 |
489 |
- |
542 |
- |
7,166 |
7,708 |
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、主にシステム事業であります。
2.「調整額」は、主にセグメント間取引消去、報告セグメントに帰属しない全社分等であります。
3.「全社費用等」は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
4.「非流動資産への追加額」は、有形固定資産、のれん及び無形資産に関するものであります。
(3)製品及びサービスに関する情報
製品及びサービスの区分が報告セグメントと同一であるため、記載を省略しております。
(4)地域別に関する情報
営業収益及び非流動資産の地域別内訳は以下のとおりであります。
外部顧客への営業収益
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
日本 |
14,913 |
28,390 |
韓国 |
38,329 |
47,319 |
シンガポール |
71 |
0 |
インドネシア |
16,874 |
24,531 |
モンゴル |
113 |
165 |
カンボジア |
11,735 |
13,872 |
合計 |
82,038 |
114,279 |
(注)営業収益は、営業収益を計上した国別に分類しております。
非流動資産
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2022年12月31日) |
当連結会計年度 (2023年12月31日) |
日本 |
4,214 |
3,083 |
韓国 |
10,974 |
10,204 |
シンガポール |
16 |
8 |
インドネシア |
35,828 |
37,875 |
モンゴル |
254 |
273 |
カンボジア |
3,791 |
3,249 |
その他 |
- |
0 |
合計 |
55,078 |
54,694 |
(注)非流動資産は、資産を計上した国別に分類しており、金融商品、繰延税金資産及び退職給付資産を含んでおりません。
(5)主要な顧客に関する情報
外部顧客への営業収益のうち、連結損益計算書の営業収益の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。