人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数624名(単体) 14,984名(連結)
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平均年齢41.6歳(単体)
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平均勤続年数15.2年(単体)
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平均年収17,934,308円(単体)
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平均年収の
対前年増減率10.3%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1)【人材戦略に関する基本方針等】
当社グループは、「お客様の資産価値最大化」を経営の中核に据え、総資産コンサルティングの高度化と付加価値の高いソリューション提供を通じて、持続的な成長および中長期的な企業価値向上を目指しています。こうした経営戦略を実現させていく基盤として、人材を競争力の源泉と位置付けて、人事戦略を経営戦略と一体で推進しています。
人事戦略としては、「採用」「育成」「人財ポートフォリオ」「評価・処遇」を主要な施策領域と定めて、人的資本への体系的な投資とマネジメントを継続的に進化・深化させながら、優秀な人材を確保し、専門人材へと育成を進めていくことで、社員一人ひとりの付加価値創出力の向上と行動変容を図っています。なお、社員の主体的な成長と高いエンゲージメントが生産性や業績の安定性につながるとの考え方に基づき、人的資本KPIとして「持続可能なエンゲージメント」を設定し、継続的なモニタリングと改善を実施しています。
人的資本への投資の内、従業員に対する育成については、社員一人ひとりが自身のパフォーマンス向上やキャリア形成に必要な能力を主体的に考え、学び続けられる環境の整備を進めています。大和証券では、全社員を対象に個別最適化された学習機会を提供するオンライン動画学習プラットフォーム「Udemy Business※」の導入に加え、お客様ニーズの高度化・多様化に対応した付加価値の高いソリューション提案の実現に向けた資格取得支援施策の実施、全社員を対象に生成AIの活用等のデジタルスキル向上を図る「Daiwa Digital College」を通じたデジタル人材の育成等を進めています。「お客様の資産価値最大化」に資する高い専門性を有する人材の育成のため、従業員一人当たりの教育投資にかかわる費用は2020年度比で25%以上引き上げています。
従業員に対する報酬については、Pay for Performanceの考えに基づき、成果や実績をもとに競争力のある処遇制度を整備し、パフォーマンスに応じた報酬となるよう毎年見直しを行っています。2022年度以降5年連続で処遇改善を行っており、過去5年間の累計では25%以上引き上げています。業績拡大に伴う賞与増とあわせ、平均年間給与は2021年度の1,220万円から2025年度の1,793万円に増加しており、4年間で47%増加しております。また、2026年度より、グループ従業員持株会を通じた「特別奨励金拠出制度」を導入し、株価上昇や企業価値向上に対する社員の意識をより一層高めることで、さらなる企業価値向上を目指します。
これらの取組みを通じて、人的資本が創出する価値を最大化し、経営戦略の実効性向上と企業価値の持続的な拡大を図ります。(「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」もご参照ください。)
※ 「Udemy Business」は、Udemyで公開されている世界約29万の講座から、厳選した約30,000講座以上(2025年12月末時点)を、定額で利用できるオンライン動画学習プラットフォーム。
(2)【従業員の状況】
①連結会社の状況
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(2026年3月31日現在) |
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セグメントの名称 |
従業員数(人) |
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ウェルスマネジメント部門 |
5,877 |
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アセットマネジメント部門 |
1,330 |
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グローバル・マーケッツ&インベストメント・バンキング部門 |
3,282 |
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その他 |
4,495 |
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合計 |
14,984 |
(注) 従業員数は就業人員数です。なお、当社グループ内において複数の会社で兼務する者については、そのうちのいずれか1社に帰属する人員として計算しております。当社と大和証券株式会社との兼務者については、「その他」に含めております。
②提出会社及び最大人員会社の状況
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(2026年3月31日現在) |
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従業員数 (人) |
平均年齢 (歳) |
平均勤続年数 (年) |
平均年間給与 (円) |
平均年間給与の 対前事業年度 増減率(%) |
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提出 |
大和証券グループ本社 |
494 |
41.6 |
15.2 |
17,934,308 |
10.3 |
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連結 |
大和証券 |
5,234 |
38.7 |
15.4 |
14,313,037 |
5.4 |
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提出会社のセグメントの名称 |
従業員数(人) |
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その他 |
494 |
(注)1 提出会社の従業員数は、大和証券株式会社との兼務者を含めた総合職における従業員について表示しております。なお、従業員数のうち、当連結会計年度における大和証券株式会社との兼務者は494名であります。
2 大和証券株式会社の従業員数は、総合職における従業員について表示しております。
3 総合職以外を含めた大和証券株式会社の従業員数は、連結子会社の中で最も多く、連結会社の従業員数の半数を超えていることから、同社は最大人員会社に該当します。
4 提出会社の平均勤続年数は大和証券株式会社等での勤続年数を通算しております。
5 平均年間給与には、賞与及び基準外賃金を含めております。
③労働組合の状況
特記事項はありません。
④管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異
管理的地位にある労働者(以下「管理職」という。)に占める女性労働者の割合
当社グループの社員に占める女性の割合は40.5%(2025年度末/提出会社及びすべての国内連結子会社、以下同じ)となっており、ダイバーシティ推進における最重要課題は女性活躍推進であると考えています。
「女性管理職比率」は、22.0%となり、当社グループがサステナビリティKPIの1つとして定めた、2026年度までに女性管理職比率を20%以上(連結)とする目標を達成しています。
女性活躍推進への取組みを始めた2005年度末時点では2.7%でしたが、2010年度より基幹職と事務職を分けたコース別採用を原則廃止するとともに、基幹職への職制転向※の促進、併せて各種人事制度の整備を行うことにより、女性の管理職、管理職候補者ともに増加しています。なお、大和証券では、2009年度以降の基幹職への転向者が累計1,211名となっています(「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」もご参照ください。)。
※ 事務職等である業務職、一般職、CS職から、より担当業務の幅が広い基幹職(エリア限定を含む)へ職制を変更する制度
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管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(2025年度末) ※ |
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提出 |
大和証券グループ本社 |
19.9% |
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連結 |
大和証券 |
24.9% |
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連結 |
大和アセットマネジメント |
20.5% |
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連結 |
大和総研 |
15.6% |
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連結 |
大和総研インフォメーションシステムズ |
9.0% |
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連結 |
大和証券ビジネスセンター |
30.4% |
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連結(提出会社及びすべての国内連結子会社) |
22.0% |
※ 出向者の取扱いについては、社外への出向者を除き、社外からの出向者を含めるものとしています。また、提出会社と大和証券株式会社との兼務者は、上表の「大和証券グループ本社」及び「大和証券」についてはいずれにも含め、「連結(提出会社及びすべての国内連結子会社)」については提出会社のみに含めるものとしています。
(ご参考)女性管理職者数及び女性管理職比率の推移(連結)
男性労働者の育児休業等取得率
男性労働者の育児休業等取得率は93.2%となりました。性別役割分担意識の解消に向け、男性の積極的な育児参画を推進しており、平均取得日数においても長期化を図っています。また、2022年10月に育児休職制度の拡充を図り、給与を4週間分まで保障するとともに、2023年1月からは、男性は子が生まれてから一年以内に連続2週間以上の育児休職等を取得することを必須としています(事業年度を跨いだ取得等により、取得率が100%を下回る場合もあります)。これらの取組みを通じて、固定的な性別役割分担意識を解消し、性別を問わず仕事と育児を両立できる社会の実現を目指しています。
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男性労働者の育児休業に関する指標 ※1 |
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男性労働者の育児休業等取得率 ※2 |
平均取得日数 ※3 |
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前事業年度 |
当事業年度 |
前事業年度 |
当事業年度 |
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提出 |
大和証券グループ本社 |
116.7% |
100.0% |
22.8日 |
30.2日 |
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連結 |
大和証券 |
101.0% |
91.5% |
22.0日 |
29.4日 |
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連結 |
大和アセットマネジメント |
118.2% |
94.7% |
34.0日 |
42.6日 |
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連結 |
大和総研 |
107.1% |
100.0% |
40.5日 |
41.6日 |
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連結 |
大和総研インフォメーションシステムズ |
100.0% |
133.3% |
65.2日 |
124.4日 |
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連結 |
大和証券ビジネスセンター |
100.0% |
- |
15.0日 |
- |
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連結(提出会社及びすべての国内連結子会社) |
103.0% |
93.2% |
26.9日 |
34.8日 |
※1 出向者の取扱いについては、社外への出向者を含め、社外からの出向者を除くものとしています。また、提出会社と大和証券株式会社との兼務者は、上表の「大和証券グループ本社」及び「大和証券」についてはいずれにも含め、「連結(提出会社及びすべての国内連結子会社)」については提出会社のみに含めるものとしています。
※2 男性労働者の育児休業等取得率
「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号に定める方法により算出しています。
※3 平均取得日数
男性労働者の育児休業等の平均取得日数は、休職満了日が2025年度に属する男性労働者の育児休職等について、総取得日数(2024年度以前に取得された日数を含む。)を総取得者数で除した数を記載しています。
(ご参考)男性の育児休業等の平均取得日数及び取得率(大和証券)
男女の賃金差異
男女の賃金の額の差異は、提出会社及びすべての国内連結子会社における全労働者で67.1%となっています。職務・役割や評価が同じであれば賃金に男女の差はありませんが、2009年度まで基幹職と事務職を分けたコース別採用を行っており、相対的に賃金の低い事務職の女性比率が高かったことが、現在の男女間の賃金差異の主な要因です(2010年度以降は原則基幹職としての採用に一本化)。
また、上記「管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合」のとおり、管理職に占める女性労働者の割合が低い水準にあることも、差異の主な要因となっています。なお、連結(提出会社及びすべての国内連結子会社)の基幹職かつ管理職における男女の賃金差異は、89.3%となっています。現時点では、女性は管理職となって年数が浅い者の比率が男性と比較して高いため、基幹職かつ管理職においても男女の賃金は完全に同等ではありませんが、今後も継続的に女性の管理職登用を進め、実績に応じた報酬を支給することで、かかる差異及び全労働者における男女の賃金差異は縮小するものと考えています。
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男女の賃金の額の差異 ※1 |
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全労働者 |
正規 労働者 |
非正規 労働者 |
追加情報 |
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基幹職※2かつ 管理職における 男女の賃金の額の差異 |
事務職比率 ※3 |
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提出 |
大和証券グループ本社 |
77.3% |
73.6% |
73.1% |
88.9% |
男性 0.5% 女性 12.8% |
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連結 |
大和証券 |
64.5% |
63.7% |
66.2% |
90.1% |
男性 0.8% 女性 15.8% |
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連結 |
大和アセットマネジメント |
66.1% |
62.9% |
59.2% |
86.2% |
男性 0.3% 女性 32.0% |
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連結 |
大和総研 |
74.5% |
72.6% |
80.8% |
91.2% |
男性 0.0% 女性 19.3% |
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連結 |
大和総研インフォメーションシステムズ |
79.4% |
76.8% |
82.6% |
92.8% |
男性 - 女性 - |
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連結 |
大和証券ビジネスセンター |
65.0% |
59.0% |
57.6% |
91.3% |
男性 1.1% 女性 71.2% |
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連結(提出会社及びすべての国内連結子会社) |
67.1% |
65.9% |
67.8% |
89.3% |
男性 0.5% 女性 20.6% |
※1 男女の賃金の額の差異
対象期間:2025年度(2025年4月~2026年3月)
賃金:基本給、超過勤務に対する報酬、賞与等を含めており、退職手当、通勤手当等を除いております。
人員数:各月末に提出会社又は連結子会社に在籍しており、かつ賃金が支給された労働者数の12ヶ月平均
出向者の取扱い:社外への出向者並びに提出会社及びすべての国内連結子会社以外の会社からの出向者を除き、提出会社及びすべての国内連結子会社からの出向者を含めています。また、提出会社と大和証券株式会社との兼務者は、上表の「大和証券グループ本社」及び「大和証券」については、賃金の全額をいずれの会社からも支給されていると仮定した上でいずれにも含め、「連結(提出会社及びすべての国内連結子会社)」については、賃金の全額を提出会社のみから支給されていると仮定した上で提出会社のみに含めています。
※2 基幹職の定義
正規労働者のうち、大和証券ビジネスセンターでは専任職、それ以外の会社は総合職を指しております。
※3 事務職比率
正規労働者における事務職(業務職・一般職・CS職)の比率。なお、大和総研インフォメーションシステムズにおいては事務職の採用を行っておりません。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
本項における将来に関する事項は、別段の記載がない限り、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
ガバナンス体制
1-1.監督体制
サステナビリティに関する戦略及び方針については、取締役会が監督しています。取締役会は、サステナビリティ推進委員会で議論又は執行役会等で審議したサステナビリティに関する戦略及び方針について、取締役会規則に則り必要に応じて報告を受けるとともに、同規則において決議事項として定められた、経営の中核となる事項や取締役会が重要と認めた事項について決定しています。
サステナビリティに関する基本方針を含む2030Visionに関しては、中期経営計画とあわせて取締役会で決定しています。その他、これまでに、例えば環境・社会関連ポリシーフレームワークやカーボンニュートラル宣言、人権方針の策定又は改定について決定しました。さらに、環境・社会関連ポリシーフレームワークの運用状況と課題やカーボンニュートラル宣言の進捗状況について報告されています。また、リスクアペタイト・ステートメントにおいて、2021年度より気候変動リスクを明記し、シナリオ分析に基づく損失額の試算結果も踏まえ、適切に特定・評価し効果的に管理しています。
2023年度の取締役会で決定された中期経営計画~“Passion for the Best”2026~(2030Visionの改定を含みます)では、気候変動や人的資本を含むサステナビリティもトピックとして取り上げられました。同計画で定められたサステナビリティKPIに関しては、その後の取締役会で、決算の承認や同計画のレビューの際に確認等を行っています。その他に、2025年度の取締役会では、年間のサステナビリティ推進状況について現状報告を実施した他、個別のテーマについても決議・報告(環境・社会関連ポリシーフレームワークの改定の決議、気候関連開示内容の報告、SSBJ(サステナビリティ基準委員会)基準対応に向けたマテリアリティ評価の検討状況の報告、自然資本関連開示(TNFD開示)への対応の報告)を実施し、計5回、議題として取り上げています。
取締役会には、サステナビリティに深い知見を有する取締役が在籍しており、サステナビリティ課題への取組みに対し実効性の高い監督を行うことができる体制となっています。
また、サステナビリティの取組みに関する役員のインセンティブを強化するため、サステナビリティKPIを業績連動型報酬の評価体系に組込んでいます。サステナビリティKPIとしては、SDGs関連債リーグテーブル、エンゲージメントサーベイスコア及び温室効果ガス(GHG)排出量等が含まれています。
1-2.執行体制
① サステナビリティ推進委員会
サステナビリティに関する戦略及び方針について、代表執行役社長CEOを委員長とするサステナビリティ推進委員会にて定期的に議論を行っています。これまでに、例えば環境・社会関連ポリシーフレームワークやカーボンニュートラル宣言の策定・改定等について議論を行っています。その他、2025年度のサステナビリティ推進委員会では、気候関連開示内容、SSBJ基準対応に向けたマテリアリティ評価の検討状況、自然資本関連開示(TNFD開示)への対応、投融資及び引受に係るGHG排出量等について議題として取り上げています。同委員会には、取締役会で承認された執行役規程に基づきサステナビリティ推進を統括するサステナビリティ担当や、複数の社内取締役を含む役員、さらにサステナビリティの主要テーマに専門的知見を有する社外委員3名が参加しています。同委員会での議論内容については、適宜、執行役会に報告され審議・決定を行います。
② グループリスクマネジメント会議
気候変動を含むリスク管理に係る方針や施策については、執行役会の分科会であり、代表執行役社長CEOを議長とし、リスク管理の責任者である最高リスク管理責任者(CRO:Chief Risk Officer)が出席するグループリスクマネジメント会議において議論しています。気候シナリオに基づく定量分析結果等については、毎年、同会議への報告や、サステナビリティ推進委員会での議論を経て、執行役会に報告されています。
③ ダイバーシティ&インクルージョン推進委員会
2030Visionにおいて、ダイバーシティ&インクルージョンを経営戦略上のマテリアリティの一つと位置づけ、多様性や専門性を確保し、経営に取り入れていくことで、持続的な競争力の強化を図っています。この一環として、2022年度よりダイバーシティ&インクルージョン推進委員会を設置し、代表執行役社長CEOが委員長となり、半期に一度、全国の部室店から選任した社員をアドバイザーとして招き、現場の声を踏まえた議論および施策の検討を行っています。2025年度は、育児休職からの早期復職支援、エンゲージメントサーベイにおける傾向から、多様性の観点における課題等について議論を行っています。
④ グループ横断的ワーキンググループ
グループ横断的にサステナビリティを推進する体制として、サステナビリティ関連ビジネスの企画・実施、情報開示の拡充、ESG対応の強化等に関する各ワーキンググループ(WG)を設置しています。これら各WGで議論した内容は、適宜、サステナビリティ推進委員会に報告する体制としています。
サステナブルビジネスWGでは、大和証券各本部・主要なグループ会社におけるサステナビリティ責任者のもとで、サステナビリティKPIのモニタリングやサステナビリティ関連ビジネスの推進を行っています。これまでに、サステナビリティKPIの進捗状況や取組状況を踏まえ、次年度に向けた課題の共有ならびに対応策・改善案の検討を行ったほか、気候変動や自然資本を含むサステナビリティ関連のリスク及び機会の抽出・整理を行いました。
ESG対応WGでは、2025年度の統合報告書の作成に向けた説明と質疑、及び当該報告書やESGへの取組状況に対する機関投資家からのフィードバックの共有や、ESG評価機関の評価内容の共有等が実施されました。
(2)戦略
(気候変動)
2-1-1.気候関連リスク及び機会
当社グループでは、気候変動問題を解決すべき喫緊の社会課題であると同時に、事業成長に繋がる重要なビジネス機会でもあると認識しています。当該認識のもと、事業に影響を及ぼすと合理的に見込み得る気候関連リスク(移行リスク及び物理的リスク)とともに、本業である金融商品・サービスの開発・提供を通じた気候関連機会を特定しています。具体的には、シナリオ分析を通じて把握した影響を踏まえ、各事業部門へのヒアリングを通じて、気候関連リスク及び機会の評価と優先順位付けを行っています。その後、サステナビリティ推進委員会または執行役会等での議論を経て取締役会に報告しています。なお、時間軸については、当社グループの経営計画やグローバルの基準との整合性に鑑みて定義しています。具体的には、中期経営計画期間が3年であることを勘案し、短期を3年未満、中期を3年以上5年未満、長期を5年以上としています。
気候関連リスク及び機会
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リスク・機会 |
気候関連リスク及び機会 |
時間軸 |
主な事業部門 |
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移行 リスク |
政策/ 法律 |
カーボンプライシング等の政策の変化による、投資・運用先等におけるコスト増加、及びこれに伴う収益悪化 |
短~長期 |
AM |
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技術 |
エネルギー関連技術の変化による、投資・運用先等のコスト増加、及びこれに伴う収益悪化 |
短~長期 |
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市場 |
脱炭素社会への移行による、ファンド運用パフォーマンスの低下や残高減少、及びこれに伴う信託報酬・販売関連収益の減少 |
短~長期 |
AM・WM |
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レピュテーション |
気候変動対策の取組み不足や、環境負荷の高い事業に係る投資・引受に伴う評判悪化 |
短~長期 |
グループ全体 |
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物理的 リスク |
急性/ 慢性 |
異常気象や風水害等による取引先や投資・運用先等の被災に伴う、引受・M&A関連ビジネスの停滞、及びファンド運用パフォーマンスの低下や信託報酬・販売関連収益の減少 |
短~長期 |
AM・WM・GM&IB |
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豪雨や巨大台風による、太陽光/風力発電設備等の投資物件の価値低下や売却機会の減少、及びこれらに伴う収益悪化 |
中~長期 |
AM |
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自然災害の激甚化による金融システム障害、当社グループの各事業拠点やデータセンター等の被災に伴う復旧・修繕費用の増加 |
短~長期 |
グループ全体 |
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機会 |
グリーンプロジェクト及び脱炭素社会への移行に要する資金調達等の引受増加 |
短~長期 |
GM&IB |
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再エネ分野のM&Aの増加 |
中~長期 |
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新たな金融商品の提供機会の増加や市場の変化による収益機会の拡大 |
短~長期 |
AM・WM |
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脱炭素技術を持つ企業を組入れた投資信託への資金流入 |
短~長期 |
AM |
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太陽光発電所等再エネへの投資と外部資本の導入を通じた投資機会の拡大 |
短~長期 |
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環境性能の高い不動産・実物資産を裏付け資産とする投資法人・私募ファンドの組成 |
短~長期 |
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ネットゼロに向けた取組みを通じたレピュテーション向上による事業機会の拡大 |
短~長期 |
グループ全体 |
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サステナビリティ関連のルールメイキングへの参画を通じた市場全体の活性化 |
短~長期 |
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WM:ウェルスマネジメント部門 AM:アセットマネジメント部門
GM&IB:グローバル・マーケッツ&インベストメント・バンキング部門
2-1-2. 気候関連リスク及び機会に対処するための取組み
当社グループでは、適切なリスク管理のもと、特定した気候関連リスクへ対処すると同時に、脱炭素社会への移行に伴う気候関連機会を事業成長に繋げるための取組みを推進しています。
① グループ全体
当社グループは、総合証券グループとして、個人のお客様の資産形成支援から、企業の資金調達及び成長支援、資産運用に至るまで、幅広い金融サービスを展開しています。国内182店舗、海外22の国・地域において事業を展開し、ウェルスマネジメント、アセットマネジメント、グローバル・マーケッツ&インベストメント・バンキング等の各事業を通じて、多様化・高度化するお客様のニーズに対応しています。近年は、戦略的な投資や外部パートナーとの連携を通じたインオーガニックな成長も追求し、事業ポートフォリオの強化と競争力の向上を図っています。
■リスク認識
金融機関である当社グループにおいて、気候変動への対応方針や取組み状況は、お客様、株主・投資家、取引先、投融資先等、あらゆるステークホルダーからの信頼や評価に影響を及ぼす可能性があります。これらは、当社グループの株価、商品・サービスの販売や取引、さらには資金調達条件等を通じて、当社グループに財務的影響を与える可能性があります。
また、事業拠点や投資先等を含む当社グループが保有する資産のうち、気候関連エクスポージャーに該当する炭素関連資産は、将来的な脱炭素化の進展や政策・規制動向の変化に伴ってその価値が低下するリスクがあります。さらに、気候変動に伴う異常気象の頻発・激甚化は、当社グループが保有する不動産や、投資・運用先の資産価値を低下させ、当社グループに財務的影響を与える可能性があります。
■ネットゼロに向けた取組み
当社グループは、2021年に「大和証券グループ カーボンニュートラル宣言」を策定し、自社(Scope1・2)及び投融資ポートフォリオ等(Scope3)のGHG排出量ネットゼロを目指しています。2023年度の取締役会で決定された中期経営計画~“Passion for the Best”2026~においては、サステナビリティKPIとして「自社のGHG排出量」・「投融資ポートフォリオのGHG排出量」を設定し、削減に向けた取組みを推進しています。カーボンニュートラル達成に向けた具体的な取組み内容や進捗については、2-1-3をご参照ください。
また、気候関連開示の高度化や投融資判断に関するルールメイキングへ貢献すべく、国内外におけるさまざまな議論形成の場への参加や、各種イニシアティブへの参画・署名・賛同を行っています。サステナビリティ開示基準に関する議論が進展する中、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)等を傘下に持つIFRS財団の評議員や、国内のサステナビリティ開示基準を策定するSSBJの委員に当社グループの役職員が就任しています。また、投融資等を通じたGHG排出量の計測・開示手法の開発を目的とするPartnership for Carbon Accounting Financials(PCAF)やGXリーグにも参画しています。今後も、さまざまなイニシアティブへの参加や、適切な情報開示及びステークホルダーとの対話等を通じて、レピュテーションの向上に取り組んでいきます。
■シナリオ分析を踏まえた当社保有資産のレジリエンス評価
当社グループでは、気候関連エクスポージャーに該当する資産の保有状況について、定期的なモニタリングを実施するとともに、シナリオ分析を通じて、将来の気候関連の変化や進展、不確実性に対するレジリエンス評価を行っています。シナリオ分析の詳細及び評価結果については、2-1-4をご参照ください。
さらに、当社グループでは、「環境・社会関連ポリシーフレームワーク」を策定し、石炭火力発電の新規建設事業及び既存設備の拡張事業を資金使途とする新規の投融資等を原則として禁止しており、リスクと機会のトレードオフを考慮しながら、炭素関連資産に係る中長期的なリスクの低減を図っています。その他にも、国内外におけるさまざまな議論形成の場や各種イニシアティブへの参画を通じて、バリューチェーン全体の脱炭素化に貢献することで、当社グループが保有する炭素関連資産の中長期的な削減に繋げていきます。
物理的リスクへの対応としては、異常気象や風水害等による社会的インフラの停止を想定し、本店(本社機能)、支店、データセンター等の重要拠点が被災し、業務の継続に支障が生じるリスクへの備えを進めています。具体的には、拠点の被災やシステム停止等の事態を想定した事業継続計画(BCP)を策定し、定期的に見直すとともに、代替拠点の確保や業務分散、IT・データ基盤の強靭化等を通じて、事業継続体制の高度化を図っています。これらの取組みにより、気候変動に伴う物理的リスクに対するレジリエンスを高め、事業活動への影響の最小化に努めています。
② アセットマネジメント部門
当社グループのアセットマネジメント部門は、証券アセットマネジメント、不動産アセットマネジメント及びオルタナティブアセットマネジメントの各ビジネスにより構成されており、投資信託の組成・運用を中核に、不動産、ベンチャーキャピタル、プライベートエクイティ、再エネ関連など、幅広い資産運用を行っています。さらに、国内外の市場環境や中長期的な成長テーマを踏まえた投資機会の創出による安定的な運用成果の確保を目指し、サステナビリティの観点を組み込んだ投資・運用にも積極的に取り組んでいます。
■リスク認識
証券アセットマネジメントでは、運用資産残高(AUM)に基づく一定料率または実績連動の報酬が収益の中心であり、市場変動やお客様の資産運用の動向変化によって評価額が下落した場合や、解約増加によってAUMが減少した場合、当社グループの収益は減少します。
不動産アセットマネジメントでは、AUMや不動産売買金額に基づく報酬に加え、不動産開発利益や賃貸事業利益等も収益を構成します。不動産市場の変動等により、評価額の下落、収益性の低下、売買取引の減少、取引価格の低迷、開発用地や建設資材等のコスト上昇が生じた場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
オルタナティブアセットマネジメントでは、ファンドの運営管理資金により国内外のベンチャー企業・中小企業等へ投資するファンド運営業務と、自己資金により国内外の中小企業やエネルギー・インフラ分野等へ投資するプリンシパル・インベストメント業務を行っております。ファンド運営業務は管理報酬及び成功報酬を、プリンシパル・インベストメント業務は投資期間中のインカムゲイン及び売却時のキャピタルゲインを主な収益源としますが、投資先の事業不確実性、投資回収までの長期化、流動性の低さ、規制・政情・自然災害、為替・金利・資源価格動向等の多様な要因により、期待した収益が得られない又は評価損・売却損が発生する可能性があります。
アセットマネジメント部門の投資・運用先には、脱炭素社会への移行または異常気象によって影響を受ける企業・株式・債券・不動産等も一部含まれています。例えば、気候変動対策としてのカーボンプライシング等の政策変更や、技術革新・エネルギー転換の進展は、投資・運用先企業の財政状況や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、異常気象や風水害の頻発・激甚化に伴って投資・運用先企業が被災した場合、その事業活動等が停滞する可能性があります。これらの気候関連リスクは、同部門が運用する一部の投資信託・ファンドのパフォーマンスやAUMの低下を招き、ひいてはお客様からの預り資産残高や当社グループの投資収益が減少するリスクがあります。また、不動産アセットマネジメント分野においては、ESGへの要請の高まりを背景に、物件の環境性能の向上やテナントのニーズに対応するための改修・維持管理コストが増加する可能性があります。
■サステナビリティを意識した商品・サービスの開発や投融資の推進
当社グループは、サステナビリティを意識した商品・サービスの開発や投融資を強化しています。
大和アセットマネジメントでは、サステナブルな社会への移行に向け、ESGやSDGs目標達成等に取り組む企業を主たる投資先とする投資信託を、ESGファンドとして認定しています。また、認定後も実際の運用がファンド認定基準と齟齬がないかをモニタリングしています。
■サステナビリティを意識したソーシング・投資推進
当社グループでは、再エネ分野を中心とするサステナビリティを意識したソーシング・投資を推進しています。
大和エナジー・インフラでは、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を両立すべく、「サステナビリティ関連投資残高」をサステナビリティKPIとして設定し、再エネ及びインフラストラクチャー分野への戦略的投資を積極的に推進しています。
大和リアル・エステート・アセット・マネジメントでは、レピュテーション及び資産価値の向上を図る観点から「グリーンビルディング認証比率」をサステナビリティKPIの一つとして設定し、ESGに配慮した不動産等の運用を行っています。同社が運用を受託する大和証券オフィス投資法人及び大和証券リビング投資法人では、ファイナンス・フレームワークを策定し、ボンドやローンの調達を通じて、ESG投資を推進しています。また、保有物件におけるDBJ Green Building認証やCASBEE不動産評価認証等の環境認証を継続的に取得し、物件の環境性能向上に取り組むことで、テナント企業等におけるエネルギー使用量やGHG排出量の削減にも貢献しています。
■ステークホルダーとのエンゲージメント強化
当社グループでは、お客様の脱炭素への移行を金融面で支援するため、発行体や投資家をはじめとするステークホルダーとのエンゲージメントを強化しています。例えば、環境・社会関連ポリシーフレームワークをもとに、環境や社会に対して多大な負の影響を与える可能性がある事業に関するリスクを認識した上で、投融資先企業とのエンゲージメント等を通じた適切な対応に取り組んでいます。
また、大和アセットマネジメントでは、企業が持続的な企業価値向上を実現するためのあるべき経営の姿(ベストプラクティス)を定め、投資先との対話等において、企業価値向上に向けたディスカッションの内容を深めるツールとして活用しています。気候変動については、GHG排出量の多い発行体とのエンゲージメントを積極的に行い、排出量の削減やSBT認証の取得を促すとともに、中長期的な企業価値向上とサステナブルな経営への展開を求めています。
③ グローバル・マーケッツ&インベストメント・バンキング部門
当社グループのグローバル・マーケッツ&インベストメント・バンキング部門は、グローバル・マーケッツとグローバル・インベストメント・バンキングの各ビジネスにより構成されており、株式・債券・為替・デリバティブ等の金融市場ビジネスと、資本市場・M&Aアドバイザリーを中核とする投資銀行業務を一体的に展開しています。機関投資家や事業法人のお客様に対し、マーケットアクセス、リスクヘッジ、資金調達、成長戦略の実行に資する多様な金融ソリューションを提供しています。
サステナビリティ分野では、本業としてサステナブルファイナンスに取り組むとともに、再エネ分野を含むサステナビリティ関連領域へのM&Aニーズに対応する観点から、国内外におけるM&Aアドバイザリー体制の整理を行ってきました。
■リスク認識
グローバル・マーケッツにおける現物取引やデリバティブ取引等のトレーディング業務では、市場動向等を背景としたお客様の取引需要の減少による収益低下のリスクに加え、急激かつ大幅な市況変動により保有ポジションの時価が不利に変動して損失が発生するリスク、低流動性ポジションの円滑な処分ができず損失が拡大するリスクがあります。
グローバル・インベストメント・バンキングにおける引受業務やM&Aアドバイザリー業務は、証券市況に影響されて取引規模及び取引量が急激に変動する特性があります。引受けた証券が市況の下落等で円滑に投資家に販売できない場合、引受けた証券を保有すること等により、市場価値の下落による損失を被るリスクがあります。引受業務におけるポジション・リスクは、単一の銘柄でかつ巨額なポジションとなり、適時に効果的なリスク回避の手段をとることができないため、通常のトレーディングにおけるポジション・リスクよりも重大なリスクとなり得ます。
気候変動に伴う異常気象や風水害によって発行体や取引先企業が被災した場合、事業活動の停滞や設備損壊等により業績が悪化し、クレジットリスクが上昇する可能性があります。これにより、資金調達計画の見直しや投資判断の先送りが生じ、同部門の引受・M&A関連ビジネス・対顧客取引が減少するリスクがあります。また、災害の激甚化や頻発化に伴い、こうした影響が長期化・構造化することで、資本市場全体の取引環境に及ぼす影響が拡大する可能性があります。
■サステナブルファイナンスの推進
当社グループでは、グリーンプロジェクト・脱炭素社会への移行(トランジション)プロジェクトに要する資金調達や、インパクトファイナンスなど、環境・社会課題の解決に資する資金調達の支援に取り組んできました。これらのサステナブルファイナンスへの市場からの関心は近年高まっており、グリーンボンドやトランジションボンドのほか、ブルーボンド、オレンジボンドなど多様化が進む中、ポートフォリオ全体でバランスをとりながら、適切なリスク管理の下で引受を行っています。
従前より資金調達の支援はコアビジネスの1つでしたが、サステナビリティの要素が加わることは、お客様に提供できる付加価値が増える新たなビジネスの機会と捉えています。これまで、国内公募債市場における大型のSDGs債の組成支援を通じ、市場規模の拡大に貢献し、その後は、新たな商品性やテーマ性を持つSDGs債により多様化を推進してきました。例えば、クライメート・トランジション分野においては、国債市場への関与を通じ、トランジション・ファイナンスの基盤整備と市場機能の向上に寄与してきました。日本国内においては、2026年度より排出量取引制度(GX-ETS)第2フェーズが開始され、脱炭素社会への移行を支援する資金調達として市場からの需要も高まっています。なお、「SDGs関連債リーグテーブル」及び「GX移行債のプライマリー・ディーラー落札ランキング」をサステナビリティKPIに設定し、定期的にモニタリングしています。
また、当社グループでは、国内公募形式によるグリーンボンドを継続的に発行しています。2024年1月に策定・公表したグリーンファイナンス・フレームワークに基づいて調達した資金については、連結子会社を通じて行った再エネ発電プロジェクトへの投融資資金に係る社債償還資金に充当しました。
■サステナビリティ関連領域のM&Aアドバイザリー体制の整備・高度化
当社グループでは、再エネ分野を含むサステナビリティ関連領域について、中長期的な市場環境や顧客ニーズの変化に対応する観点から、M&Aアドバイザリー体制の整備・高度化に取り組んできました。具体的には、再エネ分野に特化したフィナンシャル・アドバイザリー事業を展開するGreen Giraffe社との資本業務提携等を通じ、同分野における専門的な知見やネットワークを当社グループのアドバイザリー基盤として継続的に活用しています。
④ ウェルスマネジメント部門
当社グループのウェルスマネジメント部門では、個人のお客様を中心に、資産形成から資産運用・承継に至るまで、ライフステージに応じた総合的な金融サービスを提供しています。株式、債券、投資信託、保険等の幅広い商品ラインアップに加え、コンサルティングを通じた中長期的な資産形成支援を行っています。また、デジタルツールの活用や付加価値の高いソリューション提供を通じて、顧客体験の高度化を進めており、サステナビリティの観点を取り入れた商品・サービスの提供にも取り組んでいます。
■リスク認識
ウェルスマネジメント部門では、市況の低迷でお客様の証券投資需要が低調となったり、証券市場のリスクを避ける投資行動が強まったり、リスク資産を保有することそのものに対して消極的な傾向が強まったりすると、収益が大きく低下する可能性があります。
同部門が販売する一部の投資信託には、脱炭素社会への移行または異常気象によって影響を受ける企業の株式・債券・不動産等も含まれています。例えば、気候変動対策としてのカーボンプライシング等の政策変更や、技術革新・エネルギー転換の進展は、投資先企業の財政状況や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、異常気象や風水害の頻発・激甚化に伴って投資先が被災した場合、その事業活動等が停滞する可能性があります。これらの気候関連リスクは、同部門が提供する一部の投資信託において、構成銘柄の株価下落に起因する運用パフォーマンスやAUMの低下を招き、ひいてはお客様からの預り資産残高及び当社グループの信託報酬や販売関連収益が減少するリスクがあります。
■サステナビリティを意識した商品の推進
当社グループは、「サステナビリティ関連商品の買付経験顧客数」をサステナビリティKPIとして設定し、ESGファンドやSDGs債を含む、サステナビリティの観点を取り入れた商品・サービスの提供を通じて、顧客の中長期的な資産形成を支援しています。投資先企業のESG情報や気候関連リスクを踏まえたコンサルティングを行うとともに、テーマ型商品の拡充により新たな収益機会の創出に取り組んでいます。あわせて、気候変動がファンド価値や残高に与え得る影響を認識し、リスクの方向性を整理したうえで、適切な情報提供と開示に努めています。
2-1-3.カーボンニュートラル実現に向けた移行計画
当社グループでは、世界が直面する最も深刻な課題の一つである気候変動対策について、その重要性と緊急性を認識した上で、中長期的な貢献を果たすため、「大和証券グループ カーボンニュートラル宣言」を策定しています。
本宣言に基づき、①2030年度までの自社のGHG排出量(Scope1・2)ネットゼロ及び②2050年までの投融資ポートフォリオのGHG排出量等(Scope3)ネットゼロの達成を目指しています。また、③金融ビジネスを通じた脱炭素社会へのスムーズな移行の支援として、お客様の脱炭素化に向けた取組みや脱炭素社会実現に貢献する新技術への支援等にも引き続き取り組みます。
① 2030年度までの自社のGHG排出量(Scope1・2)ネットゼロ
2030年度までのカーボンニュートラル実現に向けて、自社のGHG排出量(Scope1・2)のネットゼロを推進します。Scope1・2の推移は以下の通りです。具体的な取組みとしては、省エネ活動の継続及び使用電力の再エネ化等を進めていきます。
Scope1・2の推移
Scope1・2ネットゼロ推進に向けた取組み例
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これまでの取組み例 |
今後の取組み例 |
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エネルギー利用の効率化 設備の切替(空調、照明のLED化)、オペレーションの見直し等 トラッキング付非化石証書の活用等による再エネへの切り替え |
エネルギー利用の効率化を継続的に実施 海外拠点等への再エネの導入を検討 カーボンオフセットの活用 Jクレジット等、カーボンクレジットの購入 |
省エネ活動については、現状実施している各施設での省エネ技術/システムの導入やエネルギー利用の効率化等を、今後も継続していきます。
使用電力については、まず2021年4月より本社ビル(グラントウキョウノースタワー)に入居する全てのグループ会社において、トラッキング付非化石証書を活用することで再エネ化しています。加えて、2024年1月には大和証券の国内全拠点、また同年4月には大和総研の国内全拠点について再エネへの切替を完了しました。なお、当社はオフィス等に導入する再エネの電力メニューを選定する際に、GHG排出量の削減効果だけではなく、内部炭素価格を活用することでその判断材料にしています。具体的には、Jクレジット価格をもとに算定した、将来想定される費用と、再エネ導入による追加費用の比較を行っています。算定にあたっては、再エネ導入により想定されるGHG削減量に関するデータを電力会社から取得の上、用いています。なお、再エネ導入による追加コストの妥当性判断については、引き続き、Jクレジット価格を踏まえた価格設定の見直し等も検討し、内部炭素価格を活用していきます。
今後は、海外拠点での再エネ導入を進めるとともに、自助努力による削減が困難な部分については、カーボン・クレジット等の活用について検討を進めることで、2030年度までのScope1・2ネットゼロ達成を目指します。
② 2050年までの投融資ポートフォリオのGHG排出量等(Scope3)ネットゼロ
脱炭素社会の実現に向け、自社の排出量だけでなくサプライチェーン全体での排出量の管理・削減が求められています。特に金融機関には、投融資ポートフォリオ排出量(Financed Emissions)の管理が求められています。
当社グループは、2021年12月にPCAF及びPCAF Japan coalitionに加盟し、PCAFの知見やデータベースを活用しながらGHG排出量の計測をしています。2023年度には、当社グループの投融資ポートフォリオ排出量において最も大きな割合を占める電力セクターのうち、プロジェクトファイナンスについて、2030年度までの中間目標を設定しました。詳細は、「(4)指標及び目標」をご参照ください。
③ 金融ビジネスを通じた脱炭素社会へのスムーズな移行の支援
総合証券グループとして、金融ビジネスを通じたお客様の脱炭素化に向けた取組みへの支援にも引き続き取り組んでいます。
2-1-4.気候関連リスクを踏まえた戦略のレジリエンス評価
当社グループは、気候関連リスクが事業に及ぼす影響を認識するとともに、将来の気候関連の変化や進展及び不確実性に対するレジリエンス評価として、シナリオ分析を行っています。シナリオの詳細と分析にあたっての前提は以下の通りです。
シナリオ分析の前提
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項目 |
内容 |
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参照シナリオ |
NGFSによる気候シナリオ |
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対象期間 |
2050年まで |
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対象地域 |
主に国内 |
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分析範囲 |
移行リスク・物理的リスクが当社グループに与える影響 |
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分析時期 |
2026年5月 |
気候シナリオ
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(1)秩序ある移行 |
(2)無秩序な移行 |
(3)遅延・不十分 |
(4)ホット・ハウス・ワールド |
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NGFSによる |
Net Zero 2050 |
Delayed Transition |
Fragmented World |
Current Policies |
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シナリオ概要 |
厳格な排出削減政策とイノベーションにより、気温上昇を1.5℃未満に抑制し、2050年に世界のGHG排出量ネットゼロを目指す |
2030年までに排出量がほとんど減少しない。気温上昇を2℃に抑えるには強力な政策が必要。CO2除去は限定的 |
2030年までに排出量がほとんど減少せず、それ以降の対策も足並み乱れて不十分。気温上昇を抑えられず |
現在実施されている政策のみが保持される想定。物理的リスクが高くなる |
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政策導入 |
迅速かつ円滑 |
遅延 |
遅延かつ不十分 |
現行政策のまま |
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マクロ経済動向 |
比較的小幅な GDP減少 |
比較的大幅な GDP減少 |
比較的大幅な GDP減少 |
比較的大幅な GDP減少 |
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エネルギーの使用 |
比較的大幅に減少 |
比較的大幅に減少(2030年代以降) |
比較的大幅に減少(2030年代以降) |
比較的大幅に増加 |
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技術変化 |
速い |
遅い/速い |
遅い/不十分 |
遅い |
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気温上昇(2050年) |
約1.5℃ |
約1.5℃ |
約2.5℃ |
約3℃ |
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CO2排出 |
削減(順調) |
削減(逆風有) |
削減(不十分) |
現状の削減維持 |
※ NGFS Climate Scenarios Phase Vを参考に作成
① 分析結果
経済及び産業の停滞・収縮、金融市場の変化(株価下落、クレジットリスク増大等)、豪雨・水害等の被害、並びに異常高温による健康被害等が、相対的に懸念される要素として挙げられました。シナリオに当てはめると、移行リスクはCO2排出削減に伴い経済・社会が混乱する(2)無秩序な移行及び(3)遅延・不十分において、物理的リスクはCO2排出削減が遅れる(4)ホット・ハウス・ワールドにおいて、相対的に顕在化すると見込まれます。
一方で、エネルギー転換等が事業に及ぼす影響については、化石資源の削減に伴う既存事業への負の影響と、再エネ等の新エネルギーの増加に伴う新たな事業機会という正の影響が混在しており、全体では中立に近い要因と位置付けられます。なお、転換に伴う費用や税等の負担に応じて影響が変化すると見込まれます。また、CO2排出削減等の気候対策への取組みは企業のレピュテーションを左右する可能性があり、ビジネス全般に間接的に影響を及ぼすと見込まれます。
このように、当社グループは、エネルギー転換等、気候事象と関連の強い社会・経済的な要素について、事業への正の影響と負の影響を総合的に考慮した結果、一定の気候レジリエンスを有していると考えられます。さらに、負の影響を軽減するために、豪雨・水害等を直接被るリスクに対して減災対策やBCPを策定するとともに、気候対策を着実に実行してレピュテーションを維持することにより、マクロ経済等が停滞する場合でもその負の影響を抑えることが可能と考えられます。
② 今後の対応
今回のシナリオ分析は、現時点で得られる情報やデータをもとに仮定を設定し、分析対象を限定して検討したものです。気候関連リスクの考慮対象は幅広く、金融市場(株価・クレジットリスク等)、政策/法律、ESG対応状況に対する評価等の急速な変化に伴い、リスクの発生時期と規模は多様なパターンが想定されます。今後は、より多くの情報と関連データを入手し、財政状態、財務業績及びキャッシュ・フローへの中・長期的な影響を把握することで重要な不確実性を低減していきます。また、把握した影響を踏まえながら戦略を実行していくことで、気候レジリエンスを高めていきます。
(人的資本)
2-2-1.人的資本経営に対する考え方
当社グループは、企業理念の一つに「人材の重視」を掲げ、競争力の源泉が人材にあることを明文化しています。この理念に基づき、人事戦略を経営戦略の一環と位置付け、事業環境の変化や中長期的な経営課題に対応できる人材・組織の強化を図っています。社員一人ひとりが有する多様な価値観や専門性を最大限に活かし、主体的な成長と高いエンゲージメントをもって付加価値創出に貢献できる組織の実現を、人事戦略の基本方針としています。
中期経営計画における人的資本経営・人事戦略では、「採用」、「育成」、「人財ポートフォリオ」、「評価・処遇」を主要な施策領域と定めて、人的資本への体系的な投資とマネジメントを継続的に進化・深化させています。社員のエンゲージメント向上により、人的資本が創出する付加価値を最大限に引き出していくことで、企業の持続的な成長と中長期的な企業価値向上につなげていきます。(「第4 提出会社の状況 5.従業員の状況等」もご参照ください。)
2-2-2.ポテンシャル人材の「採用」
当社グループでは、労働人口の減少や人材の外部流出等に伴う人的リソースの不足が持続的な成長や中長期的な企業価値向上に与える影響を経営課題の一つと認識し、計画的かつ積極的な人材採用に取り組んでいます。
高いポテンシャルを持つ人材の確保に向け、グループ各社の事業特性に応じた採用活動を展開しています。大和証券の新卒採用(通年)においては、応募者が作成する「自分史」を活用し、価値観や行動特性を多面的に把握した上で、現場の部室店長を含む複数の視点による選考を行い、入社後の成長やキャリア形成に資する採用を実施しています。
また、応募者が関心のある部門・社員を選択して面談できる「ジョブサポーター制度」を導入し、具体的な業務内容やキャリアパスへの理解を深めることで採用時のミスマッチ低減を図っています。加えて、実務に近い内容で細分化・専門化したインターンシップの実施や高度な専門性を発揮する人材を評価する人事制度「エキスパート・コース」の導入により、部門別採用の応募者拡大と専門人材の採用強化を進めています。
さらに、多様な知識・経験を有する人材を迎え入れることが企業の持続的な成長につながるという確信から、キャリア採用※を積極的に推進しています。2025年度は年間採用人数766名のうち26.9%を占めています。採用者の定着と活躍できる環境を整備するため、入社式、メンター制度、キャリア入社社員間の交流チャネルの整備、部門長を含む懇親会等のオンボーディング施策を実施しています。
※ 正社員としての就業経験があり、当社グループが事業を行っている業界への知見や特定の職種での勤務経験のある方を募集する採用形態。
2-2-3.人材育成方針
「高付加価値人財への『育成』」
当社グループでは、「人材」への継続的な投資を通じてその価値を高め、「人財」へと磨き上げることで、企業の持続的な成長へと繋げていくことを基本的な考え方としています。変化の激しい事業環境においては、求められる人材像も多様化しており、社員一人ひとりが自身のパフォーマンス向上やキャリア形成に必要な能力を主体的に考え、学び続けられる環境の整備が不可欠であると認識しています。
大和証券では、これまでに蓄積した知見やノウハウを反映した教育研修プログラムに加え、全社員を対象に個別最適化された学習機会を提供するオンライン動画学習プラットフォーム「Udemy Business※」を導入しています。生成AIの活用やデータ分析、マネジメント、マーケティング等の幅広い分野から必要な知識・スキルを選択・習得できる環境を整備し、社員の主体的な成長とキャリア形成を支援しています。
また、お客様ニーズの高度化・多様化に対応した付加価値の高いソリューション提案の実現に向け、資格取得支援として、試験対策講座受講料や受験料の補助、社内コミュニティによる交流促進等も実施しています。この結果、2026年3月末時点において、CFP資格取得者数は金融業界において最多水準となる1,775名となっています。
さらに、デジタル技術を活用してビジネス変革を担う人材の育成を目的とした、「デジタルITマスター認定制度」や全社員を対象に生成AIの活用等のデジタルスキル向上を図る「Daiwa Digital College」を導入するなど、デジタル人材の育成にも注力しています。
※ 「Udemy Business」は、Udemyで公開されている世界約29万の講座から、厳選した約30,000講座以上(2025年12月末時点)を、定額で利用できるオンライン動画学習プラットフォーム。
「適財適所の人財ポートフォリオ」
当社グループでは、社員一人ひとりが個性や強みを活かして高いパフォーマンスを発揮するためには、自らのキャリアを主体的に考え、行動することが重要であると考えています。自律的なキャリア形成を目的として、1on1ミーティングを通じた上司とのキャリアビジョンや強み・課題の共有、自身の希望するキャリアや職場環境に対する考えを人事部門に直接伝えることができる「自己申告制度」、当社グループ内の様々な業務に自ら応募して異動を実現する「グループ内公募制度」を導入しています。
また、社員の志向やスキルレベル等をリアルタイムで可視化できる「タレントマネジメントシステム」を活用し、1on1ミーティングで更新された情報を、社員ごとに蓄積・引き継ぐことで、異動後においても一貫したキャリア支援・育成を可能としています。これらの取組みを通じて、競争力の源泉である人財に関する情報を経営資本として活用し、最適な人財ポートフォリオの構築を進めています。
「公正な評価・処遇体系の構築」
当社グループでは、すべての社員が高いモチベーションを持ち、その能力を発揮し続けるためには、公正で納得性の高い評価が重要だと考えています。入社年次に関わらず、より高い役割や責任あるポジションへの挑戦意欲を喚起する評価体系を目指しています。処遇については、Pay for Performanceの考えに基づき、成果や実績をもとにあるべき水準と配分を常に模索しながら、競争力のある処遇制度を整備し、パフォーマンスに応じた報酬となるよう毎年見直しを行っています。
当社グループは、2022年度以降5年連続で給与水準の引き上げを実施しています。2026年度の処遇改定では、グループ全体で給与水準を5%程度引き上げ、過去5年間の累計では25%以上の引き上げとなります。業績拡大に伴う賞与増とあわせ、平均年間給与は2021年度の1,220万円から2025年度の1,793万円に増加しており、4年間で47%増加しております。加えて、2026年度より、グループ従業員持株会を通じた「特別奨励金拠出制度」を導入します。株価上昇や企業価値向上に対する社員の意識をより一層高めることで、さらなる企業価値向上を目指します。
なお、定量的な成果に加えて行動や姿勢等の定性面も考慮した総合的な評価を行い、複数の目線で評価の妥当性を精査しています。あわせて、定期的に社内アンケートを実施し、社員の声をもとに評価や処遇の水準が適切であったか検討するなど、双方向のコミュニケーションを通じた納得性の向上に努めています。
2-2-4.社内環境整備方針
「エンゲージメントと生産性の向上」
当社グループでは、社員の働きがいを追求するため、各種人事制度の整備や働き方改革に取り組んでいます。社員の率直な意見を把握して継続的な改善活動につなげていくこと、また、企業業績との関係性が検証されている「エンゲージメント」を包括的に計測し、生産性や業績の向上につなげるため、匿名形式の「エンゲージメントサーベイ」を定期的に実施しています。当該サーベイでは、当社グループにおける「企業理念」「中期経営計画」「2030Vision」等の要素を組み入れながら、エンゲージメントに影響を及ぼす要素を網羅的に把握するコンセプトのもと、設問を設計しています。当該サーベイにより、グループ各社がそれぞれの強みや課題を把握し、改善アクションを行うとともに、社員一人ひとりの成長と生産性の向上に向けた活動を継続しています。なお、将来業績の成長との関係性が検証されているとされる「持続可能なエンゲージメント※1」をグループKPIに設定しており、2025年度の調査においてグループ全体でのスコアは84%となっています。これはWTW日本基準値※2を上回り、グローバル高業績企業基準値※3も射程距離に捉えた水準であると認識しています。グローバル高業績企業基準値の水準を意識し、現行の水準を向上すべく改善活動に取り組んでいます。
また、エンゲージメントサーベイの結果と財務指標、人事関連指標との相関分析を実施しています。過去5回の結果より、グループKPIに設定している「持続可能なエンゲージメント」のスコア及び一部設問のスコアが生産性(収益/労働時間)や離職率と統計有意に相関することが確認されました。
「生産性の向上」においては、人への直接的な投資のみならず、人が使うシステムも含め「人的資本投資」と考えています。基本的なシステムインフラの整備を行うことで従業員が価値創出できる時間を増やし、「デジタルIT人材」の積極的な育成や、デジタルツールを駆使した、蓄積したデータの分析・研究・活用を行うことで、効率的なビジネスの仕組みづくりに取り組むと同時に、社員一人ひとりがより一層イノベーティブな業務に取り組めるよう環境を整備しています。
※1 持続可能なエンゲージメントとは、生産的な職場環境、心身の健康などによって維持される、目標達成に向けた高い貢献意欲や組織に対する強い帰属意識を指す、ウイリス・タワーズワトソンの概念。同社は、持続可能なエンゲージメントのスコアが高い企業は将来的に当該企業が属する業界の平均的な成長率を上回る業績成長を見せる傾向にあるとしている。当社グループでは、「持続可能なエンゲージメント」とその構成要素を体系的に把握しながら、分析結果を全社的な施策や各組織における改善活動に活用している。なお、当グループKPIは、当該カテゴリーの全設問における肯定的な回答の割合の平均値を算出したものを使用。
※2 ウイリス・タワーズワトソンにて当該サーベイを実施している企業の中で、日本で働いている回答者のスコアの加重平均値。
※3 ウイリス・タワーズワトソンにて当該サーベイを実施している企業のうち、(i)純利益やROIC等、財務及び業績に関する所定の指標が過去3年間継続して当該企業が属する業界の全世界平均値を上回っており、かつ、(ⅱ)当該サーベイの中で、人事、人材及び組織に関連する質問への肯定的回答の割合が当該企業が属する業界の全世界平均値と比べて特に高い水準にある、という2つの条件を満たす企業の調査結果の加重平均値。
「ウェルビーイングの向上と健康経営推進」
当社グループでは、労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格であるISO45001や、厚生労働省「労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針」を参考に、適正な労働条件や職場環境の整備をはじめ、社員が心身ともに健康で働き続けられるよう、労働安全衛生の確立に積極的に取り組んでいます。
社員のウェルビーイング向上により生産性を高め、組織として高いパフォーマンスを発揮し続けることを目指し、CHO(最高健康責任者)に人事担当役員を選任しています。毎年、グループ全役職員の健康状態を分析した「健康白書」を作成している他、CHO主催の「健康経営推進会議」を定期的にグループ横断で開催し、健康経営のための取組の評価・改善を行っています。
人事部・総合健康開発センター(医務室)・健康保険組合の三者が協働し、健康施策に関する企画・発信を行うとともに、日常的な意見交換を通じて施策の実効性を高めています。
健康経営によって解決を目指す経営課題への取り組みとしてメンタル不全の未然防止のためのマインドフルネス研修の他、睡眠リテラシーの向上に関する施策、歯科の健康施策を導入し、社員のパフォーマンス向上に向けた取組を強化しています。
また、全国に勤務する社員がオンラインで医務室を利用できるオンライン診療を導入しており、婦人科を含む様々な科目の診察や薬の処方に加え、こころの健康に関する相談も行っています。また、女性特有の健康課題への対処として、月経・更年期による体調不良や不妊治療の際に取得できる「エル休暇」の導入や治療時間の確保等に加えて、フェムテックを活用したプログラムの実施やリテラシーの更なる向上によって女性の健康について包括的にサポートする「Daiwa ELLE Plan+」を拡充しています。
さらに、社員の健康づくりを支援するとともに、データサイエンスとAIを活用した人的資本経営を実現するため、グループ会社である大和総研が開発したウェルビーイングプラットフォーム「ハービット」のトライアル利用を2025年度より開始しました。社員がワンストップで食事、運動、メンタルヘルス等のアプリを無料で活用でき、自身の疾病リスクを確認しながら自ら健康増進を図ることができる環境を整備しています。
これらの結果をモニタリングするため、プレゼンティーイズム損失割合※1やアブセンティーイズム平均値※2に関する目標値を設定し、定期的に進捗状況の評価を行っております。
2025年度も女性の健康施策をはじめ様々な取り組みを実施しており、経済産業省が東京証券取引所と共同で、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に取り組む上場企業を選定する「健康経営銘柄」に当社グループは2026年3月に選定されました。2015年の制度開始以来、11回目の選定となります。
※1 プレゼンティーイズムは、何らかの疾患や症状を抱えながら出勤し、業務遂行能力や生産性が低下している状態。プレゼンティーイズム損失割合は、病気やケガがないときに発揮できる仕事の出来を100%として、過去4週間の自身の仕事の出来をパーセンテージで評価するアンケートを実施し、全従業員の平均値と100%との乖離を算出したもの。数値が小さいほど生産性が高い。
※2 アブセンティーイズムは、病欠、病気休業の状態。アブセンティーイズム平均値は、過去1年間に自分自身の病気を理由として何日欠勤したかを問うアンケートを実施し、全従業員の平均値を算出したもの。平均日数が少ないほど生産性が高い。
2-2-5.人権
グローバル化の進展により世界経済が拡大する一方で、世界各地において、格差や貧困の拡大、気候変動等の環境問題の深刻化、感染症の拡大、紛争の勃発等、様々な社会的課題が顕在化しています。人権をめぐる問題はこれらの課題と密接に関連しており、企業活動においてもその影響を十分に考慮することが求められています。当社グループでは、企業活動が人権に及ぼす負の影響の拡大を防ぎ、人権尊重に関する企業の責任を果たすため、2022年に「人権方針」を制定しました。本方針は、2011年に国連にて承認された「ビジネスと人権に関する指導原則」および2017年に日本政府が策定した「ビジネスと人権に関する国家アクションプラン」に準拠しています。具体的な取り組みについては、人事担当役員を委員長とする「人権啓発推進委員会」において検討を行い推進しています。
2-2-6.ダイバーシティ&インクルージョン
当社グループでは、特に注力すべき重点分野の一つとして「ダイバーシティ&インクルージョン」を掲げており、社員一人ひとりが強みや個性を活かし、最大限に能力を発揮できる環境の整備に取り組んでいます。ジェンダー・年齢・障がい・人権・LGBTQ+・採用ルート等、様々な観点からダイバーシティ&インクルージョンを推進しています。
代表執行役社長CEOを委員長とする「ダイバーシティ&インクルージョン推進委員会」では、複数の経営幹部のもと、テーマに応じて全国の部室店から役職員をアドバイザーとして選任し、幅広いテーマについて議論を行っています。同会で挙がった課題を踏まえ、必要なアクションを具体化し、各種制度や施策の拡充につなげています。
また、組織風土を継続的に把握・改善するため、マネージャーに対する多面評価において、「外面性に加え、内面的な多様性を尊重し、部下の個性や能力を最大限に発揮できるよう促している」や「部下の意見や考えに公平に耳を傾け、心理的安全性が保たれた組織運営を行っていること」等、ダイバーシティ推進に関する評価項目を導入しています。
近年は、LGBTQ+に関する制度拡充や理解促進にも力を入れており、各自治体における「パートナーシップ制度」において、自治体より公式に認定されたパートナーを社内制度においても配偶者と同等と認める運用や社内外の相談窓口の設置、Tokyo Pride Paradeへのグループ役職員の参画等を進めてきました。この結果、一般社団法人work with Prideが主催し、職場におけるLGBTQ+などの性的マイノリティへの取り組みを評価する「PRIDE指標2025」において、最高評価である「ゴールド」を獲得しました。すべての社員が安心して業務に取り組むことができる職場環境の整備とともに、インクルーシブな文化の醸成を目指しています。
2-2-7.女性活躍推進、ジェンダーギャップ解消に向けた取組
当社グループにおける社員の女性比率は40.5%(2025年度末/提出会社及びすべての国内連結子会社、以下同じ)となっており、ダイバーシティ推進の中でも女性活躍を重要課題に位置付け、アンコンシャス・バイアスの解消をはじめ、女性社員の能力や意欲、可能性を引き出していくための各種施策を推進しています。
グループ各社の事業特性や人員構成は異なりますが、グループ一体での取り組みを進めるため、半期ごとに各社の人事担当役員が集う「D&I推進ミーティング」を実施し、各社が設定する目標の進捗状況や好事例等を共有して連携を深めています。これらの継続的な取り組みの結果、女性管理職比率は22.0%となり、当社グループがサステナビリティKPIの1つとして掲げる「2026年度までに女性管理職比率20%以上(連結)」を達成しました。
こうした取組が評価され、当社グループは、経済産業省が東京証券取引所と共同で、女性活躍の推進に優れた上場企業を選定する「なでしこ銘柄」に2026年3月に選定されました。2012年の制度開始以来、11回目の選定となります。
2-2-8.ファイナンシャル・ウェルネス
社員の経済状況(家計)が悪化すると、ストレスや心理的負担の増大を通じて、生産性やモチベーションの低下を招くだけでなく、不適切な行為やコンプライアンス上のリスクが顕在化する可能性が高まり、当社グループの信用や企業価値に悪影響を及ぼす恐れがあります。このような認識のもと、当社グループでは、社員のファイナンシャルウェルネスの向上を人的資本経営における重要な要素の一つと位置付け、適切な金銭管理や将来に向けた資産形成を支援しています。奨学金返済の負担軽減を目的とした「奨学金返済サポート貸付」のほか、「持株会」「職場つみたてNISA」に対する奨励金の付与を通じて、長期的な資産形成を後押ししています。また、財形貯蓄制度、ストック・オプション制度、住宅取得のための融資制度を設けている他、退職後を見据えた資産形成支援として確定拠出型年金(401K)制度等を導入しています。これらの取り組みを通じて、社員の経済的な安心感および生活の安定を高め、エンゲージメントや満足度の向上を図ることで、中長期的な生産性の向上および企業価値の持続的な向上につなげていくことを目指しています。
(3)リスク管理
3-1.サステナビリティに関するリスク管理
① リスク管理の概要
当社グループでは、収益性や成長性を追求する一方で、事業に伴う各種リスクを適切に認識・評価し効果的に管理することが重要であると考えています。リスクとリターンのバランスがとれた健全な財務構造や収益構造を維持し、短期のみならず、気候関連リスクのような中長期で顕在化する可能性のあるリスクも適切に管理することにより、企業価値の持続的な向上を図ります。
気候関連リスクについては、気候現象のみならず、政治・社会の対応や経済構造等多くの要素が相互に影響を及ぼし合います。例えば、脱炭素社会への移行過程で経済全体の変化を受けた株式や金利等への影響(市場リスク)、脱炭素への移行等の気候変動対応に伴う企業の事業や財務状況への影響(信用リスク)等、気候関連リスクは既存の各リスクを発生又は増幅させる要因となります。このため、既存のリスク管理の枠組みの中で気候関連リスクの影響を考慮しています。各リスクの定義や管理プロセスについては「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。
人的資本関連のリスクについては、サステナビリティ推進委員会やダイバーシティ&インクルージョン推進委員会、健康経営推進会議等において、広く協議を行っているほか、人権に関するリスクについては、人権啓発推進委員会での議論や内部通報制度の運用等を通じて、管理を行っています。
② リスクアペタイト・フレームワークにおける気候関連リスク
グローバルに活動する金融機関は、経済や市場のストレス時においても十分な金融仲介機能を発揮できるだけの健全性の確保が求められています。また、ストレス時への備えを十分なものとするためには、平時より各種リスクに見合う流動性及び自己資本を十分に確保することが必要です。こうした環境のもと、当社グループでは、リスクアペタイト・フレームワーク(以下、RAF)を導入しています。当社グループのRAFは、リスクアペタイト・ステートメントとして文書化のうえ、取締役会で審議・決定し、グループ内への浸透と管理態勢の水準向上を図っています。リスクアペタイトの定量指標は、取締役会においてリスクアペタイト・ステートメントの一部として審議・決定し、年2回見直しを行います。また、RAFに関する取締役会及び経営の職務執行の監査は、監査委員会が行います。
本ステートメントでは、2021年度より気候関連リスクを取り上げています。これにより、気候関連リスクについて、そのリスク・プロファイルに応じて適切に特定・評価し効果的に管理していきます。
③ トップリスク
リスク事象のうち、当社グループの事業の性質に鑑みて特に注意すべきものをトップリスクとして選定し管理しています。トップリスクの選定にあたって、経営陣が広範なリスクを認識・議論できるように、社内外より収集したリスク事象をもとに、関連部署が整理・抽出したリスク事象をトップリスクの候補として「見える化」します。その上で当社グループの取締役・執行役が、当社グループの業績に与える影響度と当該リスク事象の発生可能性からフォワードルッキングに評価し、当該候補からトップリスクを抽出し選定します。トップリスク一覧については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
3-2.環境・社会関連ポリシーフレームワーク
当社グループは、地球環境/生物多様性の保全や人権の尊重等、環境・社会リスクの管理体制を強化するため、環境・社会関連ポリシーフレームワークを策定しています。本フレームワークでは、当社及びその主要なグループ会社が実施する新規の投融資と債券/株式発行にかかる引受(以下、投融資等)を対象とし、禁止する事業及び留意する事業を定めています。新規の投融資等に際しては、対象となる案件に対して初期的なESGデュー・デリジェンスを実施します。当該評価の結果、追加的な確認が必要と判断した場合には、強化ESGデュー・デリジェンスを実施し、投融資等の可否を判断します。当該案件の実施が当社グループの企業価値を大きく毀損する可能性がある場合には、さらに経営陣による追加協議を行い、最終的な投融資等の可否を判断します。また、新規の投融資の実施後も、投融資先が児童労働、強制労働、人身取引を行っていないか、定期的にスクリーニングを行います。児童労働、強制労働、人身取引の事実を把握した場合は、対話を通じて是正と再発防止を求め、投融資継続について慎重に検討します。なお、本フレームワークは、運用状況や外部環境等の変化を踏まえながら、年1回を目途に取締役会で審議のうえ、より厳格な運用を目指して定期的に見直しを行っています。
(4)指標及び目標
(気候変動)
当社グループはカーボンニュートラル宣言において2030年度までの自社のGHG排出量(Scope1・2)ネットゼロを目指しています。これらの目標達成に向け、GHG排出量を毎年モニタリングしています。さらに、本宣言にて掲げる2050年までの投融資ポートフォリオのGHG排出量等(Scope3)ネットゼロに向けた具体的な道筋を明確化するため、当社グループの投融資ポートフォリオ排出量において最も大きな割合を占める電力セクターのうち、プロジェクトファイナンスに関する2030年度までの中間目標を設定しています。加えて、サステナブルファイナンスに関する指標としてSDGs関連債リーグテーブルを設定し、定期的にモニタリングしています。
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指標(グループKPI) |
目標 |
中間目標 |
実績 |
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自社のGHG排出量 |
ネットゼロ (2030年度) |
― |
Scope1: 841 t-CO2e Scope2:1,884 t-CO2e (2024年度) |
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投融資ポートフォリオの GHG排出量 |
ネットゼロ (2050年) |
電力セクターのプロジェクトファイナンス: 186~255 g-CO2e/kWh (2030年度) |
電力セクターのプロジェクトファイナンス: 230 g-CO2e/kWh (2024年度) |
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SDGs関連債リーグテーブル |
2位以内 (2026年度) |
― |
1位 (2025年度) |
<GHG排出量の集計対象及び算定方法>
自社のGHG排出量
[国内の集計対象]法令でエネルギー使用量、CO2排出量の報告義務のある、大和証券、大和総研の2社。なお、大和証券グループの本拠地であるグラントウキョウノースタワー、大和八重洲ビル、大和東陽町ビルのデータについては、上記以外のグループ会社のデータも含め対象としています
[海外の集計対象]ロンドン、ニューヨーク、香港、台北、シンガポール、ソウル、ワシントンD.C.における拠点
[算定方法]エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律、地球温暖化対策の推進に関する法律に定める算定方法に従い、電力・都市ガス・LPガス・重油・軽油・灯油・蒸気・温水・冷水の使用により生じるCO2を対象として算定。小数点以下は四捨五入
投融資ポートフォリオのGHG排出量
[集計対象]大和証券グループ本社の出資先、アセットマネジメント部門の運用先(自己保有分。ファンド経由の非上場株式除く)、大和ネクスト銀行の運用先
[算定方法]PCAF基準に基づいて計測を実施。投融資先のデータが入手できない場合は、PCAFのデータベース等を参照した推計値を使用。
SDGs関連債リーグテーブル
[集計対象] 発行体のサステナビリティ戦略における文脈に即し、環境・社会課題解決を目的として発行される
普通社債、財投機関債、地方債、サムライ債 ※自社債除く
[算定方法]LSEG データ&アナリティクスのデータを基に大和証券作成
(人的資本)
<人的資本経営>
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ダイバーシティに関する指標 |
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2023年度末 |
2024年度末 |
2025年度末 |
目標 |
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女性取締役比率 |
グループ本社 |
35.7% |
50.0% |
50.0% |
30%以上 |
|
女性管理職比率 |
大和証券 |
21.1% |
23.2% |
24.9% |
2026年度末25%以上 |
|
連結 ※1 |
18.4% |
20.4% |
22.0% |
2026年度末20%以上 |
|
|
男性社員の育児休業等取得率 ※2 |
大和証券 |
97.5% |
101.0% |
91.5% |
100%以上 |
|
連結 ※1 |
98.8% |
103.0% |
93.2% |
100%以上 |
|
|
キャリア採用比率 ※3 |
連結 ※1 |
25.6% |
37.3% |
26.9% |
- |
※1 連結は提出会社及びすべての国内連結子会社を指す。
※2 男性社員の育児休業等取得率。
「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号に定める方法により算出しています。
※3 キャリア採用比率は年度内の総採用者数に対するキャリア採用者の比率。
<人材育成方針>
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2023年度末 |
2024年度末 |
2025年度末 |
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CFP・証券アナリスト 資格取得者 |
CFP |
連結 ※ |
1,570名 |
1,677名 |
1,775名 |
|
証券アナリスト |
1,553名 |
1,576名 |
1,586名 |
||
|
合計 |
3,123名 |
3,253名 |
3,361名 |
||
※ 連結は提出会社及びすべての国内連結子会社を指す。
|
教育投資にかかわる費用 ※1 |
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2023年度 |
2024年度 |
2025年度 |
|
教育投資にかかわる費用(連結 ※2) |
21.6億円 |
22.2億円 |
23.1億円 |
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従業員一人当たり※3の教育投資にかかわる費用 |
0.17百万円 |
0.18百万円 |
0.18百万円 |
※1 教育投資にかかわる費用とは、従業員の研修の運営に必要な講師等の研修費や施設運営費を指す。
※2 連結は提出会社及びすべての国内連結子会社を指す。
※3 事業年度末時点での国内連結従業員数をもとに算出。
<社内環境整備方針>
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「エンゲージメントサーベイ」スコア ※1 |
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2023年度 |
2024年度 |
2025年度 |
目標 |
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持続可能なエンゲージメント ※2 |
大和証券 |
83% |
82% |
85% |
- |
|
|
連結 ※3 |
80% |
81% |
84% |
80%以上 |
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強みの 3領域 |
倫理性・誠実さ |
連結 ※3 |
88% |
89% |
90% |
- |
|
タレントマネジメント |
連結 ※3 |
83% |
84% |
85% |
- |
|
|
ウェルビーイング・フレキシビリティ |
連結 ※3 |
82% |
82% |
84% |
- |
|
|
改善領域 |
業務運営体制 |
連結 ※3 |
47% |
49% |
52% |
- |
|
パフォーマンスマネジメント |
連結 ※3 |
67% |
70% |
72% |
- |
|
|
デジタル化の取組み |
連結 ※3 |
69% |
71% |
77% |
- |
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※1 数値及び分析資料はサーベイパートナーであるウイリス・タワーズワトソンより提供。数値は、全従業員のうち各カテゴリーの設問に対して肯定的な回答をした従業員の割合を設問ごとに集計のうえ、当該カテゴリーの全設問における当該割合の平均値を算出したもの。
※2 持続可能なエンゲージメントとは、生産的な職場環境、心身の健康などによって維持される、目標達成に向けた高い貢献意欲や組織に対する強い帰属意識を指す、ウイリス・タワーズワトソンの概念。同社は、持続可能なエンゲージメントのスコアが高い企業は当該企業が属する業界の平均的な成長率を上回る業績成長を見せる傾向にあるとしている。当社グループでは、「持続可能なエンゲージメント」とその構成要素を体系的に把握しながら、分析結果を全社的な施策や各組織における改善活動に活用している。
※3 連結は提出会社、すべての国内連結子会社及び一部の海外拠点を指す。
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労働安全衛生・健康経営に関する指標 |
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2023年度 |
2024年度 |
2025年度 |
目標 (2030年まで) |
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プレゼンティーイズム損失割合 ※1 |
連結 ※3 |
13.9% |
14.5% |
14.5% |
10.0%未満 |
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アブセンティーイズム平均値 ※2 |
連結 ※3 |
3.9日 |
4.0日 |
3.8日 |
3.0日以下 |
※1 病気やケガがないときに発揮できる仕事の出来を100%として、過去4週間の自身の仕事の出来をパーセンテージで評価するアンケートを実施し、全従業員の平均値と100%との乖離を算出したもの。数値が小さいほど生産性が高い。
※2 過去1年間に自分自身の病気を理由として何日欠勤したかを問うアンケートを実施し、全従業員の平均値を算出したもの。平均日数が少ないほど生産性が高い。
※3 連結は提出会社及びすべての国内連結子会社を指す。