2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    1,550名(単体) 2,241名(連結)
  • 平均年齢
    48.3歳(単体)
  • 平均勤続年数
    17.2年(単体)
  • 平均年収
    5,779,680円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    3.3%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

当社グループの「広電グループ経営総合3ヵ年計画2028」実現に向け、「人財」を企業の重要な経営資本と位置付け、「人財ビジョン」のもと、人財の獲得・定着・育成に継続的に取り組むとともに、グループ全体でダイナミックな人財活用と一人ひとりの活躍を促進し、ウェルビーイングの向上と生産性向上の両立を図ります。

その上で、中長期的な企業価値向上を図り、パーパスに掲げる「広島のワクワクを創造する」ことを実現するためには、当社グループにおける「人財ビジョン」を体現し、組織全体として価値創出を担う人材の確保・育成・定着が不可欠であるとの認識のもと、給与等の決定方針を経営戦略および人材戦略と整合的に設計しております。

 

<人財ビジョン>

当社グループは、「人財ビジョン」のもと、従業員一人ひとりの力を最大限発揮できる環境を整え、永続的な発展に繋げることを目指しています。この「人財ビジョン」は、「基礎力」と「実行力」の大きく二つで構成されており、さらにそれぞれの「力」において求められる要素を選定しております。

基礎力

・責任感(Pride)

「広島のワクワクを創造する原動力」であるという「責任感」を持つ。

・感謝(Understanding)

全てのステークホルダーへ「感謝」の心を忘れない。

実行力

・主体性(Thinking)

自分ごととして課題を発見し、解決に向けて自ら考え、行動する。

・挑戦(Action)

既成概念に捉われず、新しい価値を創り出す。

・協働(Teamwork)

お互いを尊重し、チーム一丸となってより大きなワクワクを創造する。

 

 

<人財戦略>

①多様な人材の獲得と定着

  ジェンダー平等(女性管理職の登用推進、現業部門における女性中堅層の早期育成)、シニア層の活躍促進、障害者雇用の推進(法定雇用率の維持向上)等を通じて、多様な背景を持つ従業員を積極的に受入れ、定着を図ります。また、ダイバーシティ&インクルージョン研修の実施により、多様性を尊重し受容する企業文化を醸成します。

②人財育成・能力開発支援

  貢献度の可視化と報酬への反映を含む人事制度の最適化を行うとともに、人財育成体系を構築し、越境学習への参加支援、資格取得支援等を通じた継続的な能力開発を推進します。特に、事業領域の拡大と成長戦略の実現に向け、DX人財をはじめとするスペシャリストの獲得と育成を強化します。

③エンゲージメント向上

  従業員が安心して働き、その潜在能力を最大限に発揮できる快適な職場環境の構築に注力します。健康経営を推進し、健康経営優良法人認定の維持や年次有給休暇取得率90%以上の達成を目指します。また、心理的安全性の確保向上を図ることで、従業員のエンゲージメントを高め、離職率の低下につなげます。

④事業領域の拡大

  人事給与システムの高度化とHRテックの活用を進め、人財ポートフォリオの構築を通じて、経営戦略と連動した戦略的な人財マネジメントを推進し、中長期的な企業価値向上に貢献します。

 

 

<人財育成に関する施策等>

当社グループは、運輸業を中心として労働集約型の事業が多く、「持続可能な公共交通」の実現に向けた事業遂行のため、安定した労働力の確保に加えて、旗印(パーパス)に掲げる「広島のワクワクを創造する」ため、多様な能力や幅広い視点を持つ人材を活用してイノベーションを生み出すことを目指しております。

自ら希望して社内の他部署の業務を兼務する社内兼務者制度や、協業会社において業務を行う社内起業家育成プログラムを導入するなど、社員が自らの意志で積極的にチャレンジできる機会を提供することにより、社員の主体的なキャリア形成を支援しています。現在行っている様々な業務についても今後は必要とされるスキルが変化していくため、2022年11月に「リスキリング宣言」を実施し、社員のリスキリングに対しても幅広い支援を行い、事業の実行主体である「人(社員)」としてあるべき姿、目指すべき姿を示す「人財ビジョン」のもと、グループ全体の永続的な発展に向けて、人材育成に取り組んでおります。

 

<社内環境整備に関する施策等>

当社グループでは、社員のニーズや価値観の変化を尊重し、本人のライフスタイルに合わせた多様な働き方の推進やワークライフバランスの実現を通して優秀な人材確保に繋げるとともに、社員一人ひとりの力を最大限発揮できる社内環境の整備に取り組んでおり、本人のライフスタイルに合わせて働くことができる短時間正社員制度、リモートワーク制度の導入や、社員の働く時間に合わせた企業内保育園の整備に加え、高年齢人材活躍のために導入したシニア社員制度では、2024年3月から70才以降も元気に働くことができる場合、健康状態を慎重に審査したうえで社員本人の意思や能力を踏まえ、継続雇用を行う等の取り組みを実施しております。

また、健康経営推進の取り組みにおいては、カウンセリングルームの設置、長期休業者へのフォローやラインケア研修等を実施することにより社員のメンタルヘルスケアに注力する他、運輸業における健康起因事故防止の観点から、人間ドック、脳ドック、睡眠時無呼吸症候群検査や認知症検査を実施することにより乗務員の健康管理にも注力しております。

さらに、健康セミナーやウォーキングキャンペーン、健康測定イベントを通じて社員の健康意識の向上を図る等、社員一人ひとりの健康は経営の基盤であるとの考え方に基づき、社員・会社・健康保険組合が一丸となって健康増進に努めています。職場環境のウェルビーイングと社員エンゲージメントの向上に向け、社員一人ひとりが仕事に対して主体的、そして意欲的に取り組める施策を推進していることも評価され、大規模法人部門で「健康経営優良法人」として、制度の始まった2017年から連続して認定されています。

 

<提出会社における従業員等の給与等の額及び内容の決定に関する方針>

提出会社における従業員の給与等は、担っている職務の難易度や責任の程度を基本としたうえで、各人の能力と経験を反映させた職種別賃金制度を採用しており、各職種にはそれぞれの期待される役割に応じた給与水準が設定されております。人手不足が深刻化する中、昇給・ベースアップ及び初任給の引き上げを行い、業界内はもちろん他産業と比較しても競争力のある賃金水準を目指しております。

管理職および総合職の給与・賞与は、定期的な人事評価の結果に基づいて決定されます。人事評価は、目標管理制度により、個人の目標の達成度に加え、「人財ビジョン」の体現度も反映されるものとしています。人事評価にあたっては、各部門担当執行役員を中心とする評価会議等において横断的な評価を実施することで、被評価者ごとの評価のばらつきを抑制し、公正性及び納得性の確保に努めております。

 

 

(2) 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

 セグメント別従業員数

2026年3月31日現在

運輸業(人)

流通業(人)

不動産業(人)

建設業(人)

レジャー・
サービス業(人)

計(人)

1,857

19

184

104

77

2,241

(126)

(31)

(27)

(4)

(110)

(298)

 

(注) 従業員数は就業人員であり、臨時従業員は( )内に年間平均雇用人員を外書で記載しております。

 

(2) 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

1,550

(117)

48.3

17.2

5,779,680

3.3

 

(注) 1 従業員数は休職者 13人、組合専従者 5人を含まない就業人員であります。

2 平均年間給与(税込額)は、諸手当及び賞与を含んでおります。

3 従業員数欄の( )内は臨時従業員の年間平均雇用人員であり、外書により記載しております。

 

セグメント別従業員数

運輸業(人)

不動産業(人)

計(人)

1,389

161

1,550

(90)

(27)

(117)

 

 

(3) 労働組合の状況

当社グループ内には、労働組合が7社においてそれぞれ組織されており、総組合員数は1,945人であります。

なお、提出会社において組織されている、私鉄中国地方労働組合広島電鉄支部は、日本私鉄労働組合総連合会に属しております。

労使関係は円満に推移しており、特記すべき事項はありません。

 

(4) 女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

  ①提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に占める

女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注)2

労働者の男女の

賃金の差異(%) (注)1

全労働者

正規雇用

労働者

パート

有期雇用

10.9

100

80.8

86.8

51.2

 

(注) 1「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出しております。

 2 男性労働者の育児休業取得率については、厚生労働省の公表方針に基づき以下のとおり算出しております。

男性労働者の育児休業取得率

当事業年度に育児休職を取得した男性労働者数(A)

当事業年度に配偶者が出産した男性労働者数

 

なお、当社では子が満3歳に達する日までの間で育児休職を取得可能であり、(A)には前事業年度以前に配偶者が出産した男性労働者数が含まれるため高い数値となっております。行動計画の目標設定時は(A)を「当事業年度に配偶者が出産し、かつ同事業年度に育児休職を取得した男性労働者数」として取得率を算出しており、同一手法で算出した場合の当事業年度の取得率は80.0%となります。

 

   ②連結子会社

連結子会社においては、管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率、労働者の男女の賃金の差異について「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定による公表を行っていないため、記載を省略しております。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

当社グループは、サステナビリティに関する目標、戦略、事業計画及びKPI(重要業績評価指標)を設定しており、取締役会へ定期的に進捗を報告することによって、サステナビリティ関連のリスク及び機会の監視・管理を行う体制を整え、リスク及び機会の識別、評価及び管理を実施しております。リスク及び機会に対処する戦略や、それらを長期的に評価・管理するための指標及び目標についても取締役会において監督することで、サステナビリティに関する取り組みの実効性を確保しております。

また、サステナビリティに関する取り組みについては専務取締役が管轄する経営企画室が担当し、サステナビリティに関する推進体制の明確化及び強化を図っております。

 

(2)戦略

当社グループにおける、サステナビリティ及び人的資本に関する戦略は以下のとおりであります。

 

① サステナビリティに関する戦略

当社グループは、サステナビリティを巡る課題への対応は、リスクの低減のみならず収益機会にもつながる重要な経営課題であると位置づけています。また、コーポレートガバナンス基本方針において「サステナビリティ基本方針」を定めるとともに、当社グループの重要課題(マテリアリティ)として「環境・気候危機」「交通・観光・地域・平和」「人的資本・ガバナンス」を特定し、これらのテーマに重点的に取り組んでおります。なお、「サステナビリティ基本方針」及び重要課題(マテリアリティ)特定のプロセスは以下のとおりであります。

 

■サステナビリティ基本方針

当社グループは、「広島のワクワクを創造する」というパーパスのもと、被爆地広島に根差す交通運輸を中核とした企業グループとして、持続可能な社会の実現と事業成長の両立を図りつつ、外部環境の変化に柔軟に対応しながら地域社会に貢献することを目指し、以下の3つの重点領域に取り組みます。

<重点領域とマテリアリティ>

 

重点領域

重要課題

(マテリアリティ)

環境負荷の低減とレジリエンスの強化

当社は、気候変動などの地球規模の課題に対し、事業活動全体で環境負荷の低減に取り組み、地球と共生する持続可能な社会を実現します。また、激甚化する気象災害に対応するため、事業のレジリエンス(強靭性)を高め、社会全体の安全・安心な未来づくりに貢献します。

環境、気候変動

豊かな地域社会の創造と平和の発信

当社は、少子高齢化や人口減少といった社会課題を乗り越え、持続可能な交通システムと地域経済の活性化を両立させます。更に、多様なパートナーと共創し、誰もが暮らしやすく、活気に満ちた地域社会を創造する。また、平和への普遍的な願いに応える使命を認識し、平和発信の拠点としての役割を果たします。

交通、観光、地域、平和

 

強固な経営基盤の構築とイノベーションの創出

当社は、すべての事業活動における人権を尊重し、個々を尊重しつつ、やりがいと誇りをもって働くことができる環境を提供します。また、コーポレート・ガバナンスの一層の充実を図り、社会からの信頼を獲得するとともに、技術革新とイノベーションの創出により、当社グループの企業価値を向上させ続けます。

人的資本、ガバナンス

 

■重要課題(マテリアリティ)特定のプロセス

社内外から見た当社グループに関連のある社会課題を洗い出し、その中から直接利益につながるもの、事業の基盤を支えリスクを回避するものという両面の視点を基に重要度の高いものを選定し、重要課題(マテリアリティ)を特定しました。

フェーズ1

社会課題の把握と整理

経営層において、SDGsの目標とターゲットを基に、既存事業の視点、新規事業の視点及び個人の関心から、会社として取り組むべき社会課題を網羅的に把握

フェーズ2

社会課題の分析と重要課題の絞り込み

中間層(部長・課長)を中心メンバーに据えた部署横断的な会議体を組成。フェーズ1において把握した社会課題について、縦軸に「社会のサステナビリティの観点での重要度」、横軸に「自社のサステナビリティの観点での重要度」を置いたマトリクス表上に各項目をプロットの上整理。各観点において重要度の高い項目をマテリアリティ候補として選定

フェーズ3

外部有識者とのダイアログ(妥当性確認)

フェーズ2において選定したマテリアリティ候補について外部有識者と対話を実施し、妥当性を確認

フェーズ4

経営の意思決定

「サステナビリティ基本方針」の策定に合わせ、取締役会において最終意思決定を実施

 

イ 気候変動/TCFD提言への取り組み

気候変動の緩和と移行リスクへの備えのため、「気候危機」を当社グループの重要課題(マテリアリティ)の一つとして掲げ、事業活動における二酸化炭素排出量の削減目標や改善計画の検討を行うとともに、削減に向けた取り組みの推進を図っております。

また、環境負荷の現状を定量的に把握するため、2024年度において当社単体の、2025年度はグループ全体のScope1、2における二酸化炭素排出量の算定を行い、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)と同等の枠組みに基づき公表することを目指しております。

 

2024年度

2025年度

当社単体 CO2排出量(Scope1、2)

34,245 t-CO2

34,579 t-CO2

当社グループ CO2排出量(Scope1、2)

(当社を除く)

12,403 t-CO2

 

 

② 人的資本に関する戦略

「5 従業員の状況等(1)人財戦略に関する基本方針等」をご参照ください。

 

(3)リスク管理

当社グループは、上記「(1)ガバナンス」において記載した、サステナビリティに関する目標、戦略、事業計画等に関して、併せて事業リスクとその対処方針を取締役会へ定期的に報告することにより、着実な計画の実施に向けたリスクの把握と管理を進めております。

 

 

(4)指標及び目標

① サステナビリティに関する指標及び目標

当社グループは、中期経営計画「広電グループ経営総合3ヵ年計画2028」の策定に伴い、各事業計画に対してKPIを設定しております。KPIを活用した進捗の管理を取締役会への報告を通じて行うことで、目標達成に向けた議論の深化と実効性の向上を図っております。

指標

目標(KPI)

実績(当連結会計年度)

超低床車両の導入(鉄軌道)

超低床車両の導入率

48.2%(2026~2034年度)

超低床車両の導入率

35.9%

EVバスを中心とした

次世代バスの計画的導入

1両/年導入

1両導入

MOBIRY DAYSの

交通系ICカード・WAON連携

2026年7月導入

成長投資と財務健全性の両立

ROE

4.5%(2028年度)

 

EBITDA有利子負債倍率

7.0倍以下

ROE

2.7%

 

EBITDA有利子負債倍率

5.5倍

 

 

② 人的資本に関する指標及び目標

人材の多様性の確保を含む人材育成に関する方針及び社内環境整備方針に係る指標について、当社では2025年4月1日~2030年3月31日までの期間において、以下の内容にて行動計画を策定しております。ただし、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取り組みが行われているものの、当社グループに属する全ての会社では行われていないため、次の指標に関する目標及び実績は、当社グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。

指標

実績

(当事業年度)

①男性の育児休職及び当社独自の育児目的休暇の取得率をそれぞれ60%以上とする。(注)

育児休職 100%

育児目的休暇 52.3%

②採用者に占める女性比率を20%以上とする。

17.3%

③年次有給休暇取得率90%以上を継続する。

95.1%

 

(注)男性労働者の育児休業取得率については、厚生労働省の公表方針に基づき以下のとおり算出しております。

   男性労働者の育児休業取得率

当事業年度に育児休職を取得した男性労働者数(A)

当事業年度に配偶者が出産した男性労働者数

 

なお、当社では子が満3歳に達する日までの間で育児休職を取得可能であり、(A)には前事業年度以前に配偶者が出産した男性労働者数が含まれるため高い数値となっております。行動計画の目標設定時は(A)を「当事業年度に配偶者が出産し、かつ同事業年度に育児休職を取得した男性労働者数」として取得率を算出しており、同一手法で算出した場合の当事業年度の取得率は80.0%となります。