2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    238名(単体) 446名(連結)
  • 平均年齢
    41.4歳(単体)
  • 平均勤続年数
    17.5年(単体)
  • 平均年収
    10,663,000円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    5.7%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

当社は、東京湾における曳船事業を中心に、海上交通の安全確保および港湾運営の円滑化という公共性の高い役割を担っています。

当社が持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するためには、事業を支える人材の確保・育成・活躍が不可欠であるとの認識のもと、人材を重要な経営資本として位置付け、人的資本への継続的な投資を推進しています。

当社は、既存事業である曳船事業の競争力強化と将来事業への成長投資を支える人材基盤の構築を重点課題と位置づけ、事業戦略と連動した人材基盤の構築を目指しています。

特に、曳船事業の安全かつ安定的な運営を支える高度専門人材の確保・育成を重点課題とし、船員の計画的採用、技能継承および能力開発に取り組んでいます。加えて、営業・海務・工務など各部門においても専門性向上を推進し、事業競争力の強化を図っています。 

加えて、今後の成長領域である洋上風力関連事業等への展開を見据え、新たな事業領域に必要な技能・資格取得支援や計画的人材育成を進めています。既存事業で培った知見を活かしながら、変化する事業環境に柔軟に対応できる組織能力の向上を図っています。

また、事業環境の変化や技術革新への対応を見据え、AIやデジタル技術の活用による業務高度化と人材育成を進めています。曳船の操船技術の高度化については、シミュレーター等を活用した教育環境の整備を通じて、実践力を備えた人材の育成に取り組み、安全性向上およびサービス品質向上の実現を目指しています。

さらに、脱炭素社会への移行や環境負荷低減への社会的要請を踏まえ、環境配慮型船舶の導入・運用を支える知識と技術の蓄積を進めています。環境技術に関する教育機会の提供や外部知見の活用を通じて、将来の事業運営を支える人材基盤の強化に取り組んでいます。

人材の確保・定着・成長を実現するため、採用活動の強化、教育体系の充実および公正で透明性の高い評価制度の整備を進めています。

採用ルートの多様化や技能継承の仕組みづくりに加え、陸上従業員については、客観的な評価基準に基づく昇給・昇格制度を通じて、従業員一人ひとりが能力を発揮し、成長を実感できる環境づくりを推進しています。また、個人の技能形成にあたっては企業目的の実現や企業戦略に沿ったものとなることに留意します。

異なる経験・技能・属性を反映した多様な視点や価値観の存在が、当社が持続的に成長する上での強みとなるとの認識に立ち、女性を含む多様な人材が能力を発揮できる企業を目指しています。

今後も当社は、人的資本への継続的な投資を通じて、従業員の能力発揮と組織力の最大化を図り、安全・品質・生産性・環境対応力のさらなる向上を実現することで、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に取り組んで行きます。

 

 

 

 

 

(2) 【従業員の状況】

① 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

曳船事業

294

〔-〕

海事関連事業

29

〔17〕

旅客船事業

74

〔6〕

 報告セグメント計

397

〔23〕

全社(共通)

49

  〔

合計

446

〔23〕

 

(注) 従業員数は就業人員数であり、臨時雇用者数は、年間の平均人員を〔  〕外数で記載しております。

 

② 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

238

41.4

17.5

10,663

5.7

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

曳船事業

187

海事関連事業

2

 報告セグメント計

189

全社(共通)

49

合計

238

 

(注) 1 従業員数は就業員数であり、グループ会社から当社への出向者1名を含んでおります。

2 平均年齢、平均勤続年数、平均年間給与にはグループ会社から当社への出向者を含んでおりません。

3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

③ 労働組合の状況

当社グループ(当社及び連結子会社)の陸上従業員は組合を有せず、海上従業員(313名)は全日本海員組合に加入しております。

現在、労使間に特別の紛争等はありません。

 

  ④ 管理職に占める女性労働者の割合及び労働者の男女の賃金の差異

2026年3月31日現在

当事業年度

管理職に占める
 女性労働者の割合(%)

労働者の男女の
賃金の差異(%)

6.7

58.2

 

 

(注) 上記の数値は提出会社に関するものであります。連結子会社につきましては、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表をしておりませんので、記載を省略しております。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社は、当社が持続的に発展して行くうえで、サステナビリティに関する取り組みが不可欠であるとの認識に立ち、コーポレートガバナンスポリシーにおいて、これらの課題に積極的に関与して行くことを掲げ対応いたしております。また、企業行動憲章にも「地球環境の保全」に言及しています。

 

(1)ガバナンス

当社は気候関係や人的資本をはじめとするサステナビリティ関連の課題については、取締役会で代表取締役社長執行役員および取締役執行役員(社内取締役)から報告がなされ分析・評価を行い必要な意思決定を行っています。

また、代表取締役社長執行役員が主宰し部門長(非執行役員を含む)および常勤監査役が出席して毎週開催される経営会議において、サステナビリティに関する重要な問題については各部門担当者から随時報告がなされ、行動施策が決定されます。必要があれば取締役会に報告される体制となっております。

なお、各種業務プロセスの実施については、ISO9001(品質マネジメント)、ISO14001(環境マネジメント)、ISO45001(労働安全衛生マネジメント)の実行と一体となる体制を敷いています。

 

(2)戦略

①気候関係

当社は、事業活動が、地球規模の資源問題、温暖化問題、環境汚染問題に影響を及ぼすことを認識し、事業活動や提供するサービスが地球全体の環境に過大な負荷を与えないように開発・生産の各局面において最大限の配慮をすることを企業行動基準として設定しております。

当社は予てから、曳船が排出するCO2や燃料消費等の環境問題について議論を重ね、2013年に環境負荷低減型曳船(電気推進併用曳船)を就航させました。その後も環境への影響をできるだけ少なくする曳船の研究開発を進め、2023年1月にはバッテリーと発電機を動力源とした電気推進曳船を就航いたしました。現在は、同船の運航データの分析を進めるとともに、より環境負荷が少なく作業効率と安全性の高い次世代EV曳船(ピュアバッテリーEV曳船)の建造に向け研究開発を進めております。また、当社グループが行う旅客船事業においても、2027年11月に新造の水素燃料併用型カーフェリーを裸用船する予定です。このように、当社グループ全体が運航する船舶において、電気推進化するなど事業活動の脱炭素化を推進して行きたいと考えております。

また、陸上施設面では横須賀支店と千葉支店の屋上に太陽光パネルを設置しており、これら支店での使用電力を再生可能エネルギー化しております。

 

②人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略

曳船事業では「海上の安全への貢献」「港湾の円滑な運営への貢献」「海洋環境の保全への貢献」を企業の使命としています。また、CTV事業でも「海上の安全への貢献」という使命に沿って事業活動を展開しています。

これら企業の使命に沿った専門事業を発展させるためには、高い専門的技能を持った乗組員の育成と、専門性の高い陸上スタッフの人材を確保・育成することにより、各々のスキルの向上が当社の成長につながるものと考えております。

海上従業員については、曳船事業の使命は海難事故への対応でありますが、曳船自身の操船ミス等により海難事故を発生させるリスクがあるので、それらのリスクを回避するためのHSEQ体制を敷いています。日々の業務においては、海難事故等のデータベース化を進め、これらを参照し乗組員自らが様々な状況を想定してシミュレーションができるよう環境の整備を行い、さらに高度な教育プログラムの確立を目指して行きます。

また、衝突回避等のAI技術の導入を積極的に検討し、乗組員にとってより負担の少ない労働環境を整備して行きます。

陸上従業員につきましては、当社は異なる経験・技能・属性を反映した多様な視点や価値観が存在することが、会社の持続的な成長を確保する上での強みとなるとの認識に立ち、中途採用社員を中心に女性を含む多様な人材が能力を発揮できる企業を目指すことを人材に係る基本方針としています。

 

社員の入社時には経験およびスキル等を評価のうえ処遇を決定しております。入社後においては職務の習熟度や組織への貢献度、適正を勘案したうえでラインやスタッフへの人事配置を行っています。また、教育・訓練の機会を最大限与えキャリア形成が可能となるようにすることを方針としています。

現在は、人事教育制度や評価・昇進制度を成長戦略に沿ったものとなるように見直しを行っています。また、各業務プロセスの見直しとデジタル化推進により、無駄のない職場環境づくりに努めています。全ての従業員にとって働きやすく、継続的に活躍できるよう、育児支援、介護支援を通して職場環境を整備して行きます。

 

(3)リスク管理

当社は、発生しうるリスクの特定・分類を行い、各々のリスクについて主管部署及び担当執行役員を定める等、リスク管理に対する体制整備を図り、適切なリスクコントロールを行っております。

また、リスク発生の未然防止策の審議検討や、リスクの発見またはリスクが顕在化した場合の対策の検討は経営会議において審議され、取締役会に報告される体制となっております。

 

(4)指標及び目標

①気候関係

当社は、自らの事業活動が地球環境に及ぼす影響を認識し、環境マネジメントシステムを導入しております。環境基本方針として、CO2、NOx、SOx等の排出最小限化、漏油等による海洋環境汚染防止、廃棄物の減量とリサイクル化促進、環境負荷低減船の継続的な開発、グリーン購入の推進等を定めており、環境マネジメントシステムの個別のプロセスにおいて目標を設け、運用状況を定期的に検証しております。

今後も同システムの継続的な運用と検証を推進し、上記の環境基本方針に沿った経営を行ってまいります。また、2023年1月に就航した電気推進曳船についての運航データの検証に基づき、ゼロエミッションの電気推進船など環境への負荷がより少ない船舶の開発に努めて行きます。

②人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績

当社は、現状においては管理職に占める女性労働者の割合は少ないものの、総合職においては女性社員の採用は増えています。一方、外国人労働者の採用、管理職への登用には至っておりません。具体的な数値目標は定めておりませんが、今後は女性や外国人を含む多様な人材確保と育成について、積極的に対応して行く方針です。

また、成長が見込める洋上風力発電事業関連などのオフショア船事業での事業開発を行い、ハード面ではグループ会社での運航船舶も含めて、新テクノロジー船舶や電気推進船を始めとした環境負荷低減型船舶の継続的な開発を行うとともに、業務プロセス全般でDX化を推進してまいります。これらの分野を実行し、かつ外部専門家を管理するのに必要な専門人材を採用、育成して行きます。当社は従来から専門性と経験の多様性を重視する観点から中途採用のみの採用を行っています。採用に際しては事業に共感する人材の増強を行ない、企業能力を高めて行く方針です。