2025年12月期有価証券報告書より
  • 社員数
    110名(単体) 198名(連結)
  • 平均年齢
    37.3歳(単体)
  • 平均勤続年数
    11.9年(単体)
  • 平均年収
    7,303,000円(単体)

従業員の状況

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2025年12月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

公営競技事業

70

[12]

遊園地事業

51

[24]

倉庫賃貸事業

8

[1]

サービス事業

19

[1]

全社(共通)

50

[6]

合計

198

[44]

 

(注) 1 従業員数は就業人員であり、それ以外の臨時雇用者等については、年間の平均人員として[外書]で記載しております。

2 全社(共通)の従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

 

(2) 提出会社の状況

2025年12月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

110

[17]

37.3

11.9

7,303

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

公営競技事業

60

[11]

遊園地事業

-

[-]

倉庫賃貸事業

-

[-]

サービス事業

-

[-]

全社(共通)

50

[6]

合計

110

[17]

 

(注) 1 従業員数は就業人員であり、それ以外の臨時雇用者等については、年間の平均人員として[外書]で記載しております。

2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3 全社(共通)の従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

 

(3) 労働組合の状況

当社グループには、労働組合法による組合はなく、従業員の親睦と生活向上をはかるため、従業員向上会が組織されております。

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

 ①提出会社

当事業年度

管理職に占める

女性労働者の割合(%)(注2)

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注3)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注4)

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

 

13.6

100.0

68.4

71.0

70.0

 

 

 ②連結会社

当事業年度

管理職に占める

女性労働者の割合(%)(注2)

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注3)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注4)

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

 

10.7

80.0

72.5

76.9

73.3

 

 

(注) 1 管理職に占める女性従業員の割合、男性の育児休業取得率、男女の賃金格差の算出に際して、出向者は出向先の従業員として集計しております。

2 管理職に占める女性労働者の割合および労働者の男女の賃金の差異については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律 第64号)の規定に基づき算出しています。なお管理職とは、管轄組織の責任者としてマネジメントを行う課長職以上を指しております。

3 男性の育児休業取得率は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律 第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出しております。

4 男女の賃金の差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しています。なお、賃金の差異は等級別人員構成の違いによって生じているものであり、正規雇用労働者における上位等級の男性比率が高いため差が生じておりますが、同一労働の賃金に差はありません。

5 連結子会社はいずれも、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律 第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律 第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

■サステナビリティ全般

 (1) サステナビリティに対する基本的な考え方

当社グループは、企業理念である“空間に思いを馳せ人々の笑顔を創造する。”を実現し、笑顔あふれる“まちづくり”を牽引する空間創造企業となることを2035年の目指す姿と定め、5つの事業領域別の戦略、そして財務戦略・人事戦略・ESGの3つの機能戦略に注力しております。

人事戦略に関しては、“らしさ”を活かして、一人ひとりが笑顔の創造者となる企業を目指し、人材育成方針と社内環境整備方針のもと、人的資本経営を推進しております。

また、ESGを重視した経営を実施し、当社独自のトリプルボトムラインによる好循環サイクルの確立と経営の下支えとなるガバナンスの強化を推進することで、持続可能な社会の実現と当社グループの成長を両立してまいります。

 

 (2) ガバナンス

当社グループは、気候変動などの地球環境問題への配慮、人権の尊重、従業員の健康・労働環境への配慮や公正・適切な処遇、取引先との公正・適正な取引、自然環境災害等への危機管理など サステナビリティを巡る様々な課題へ対応し、社会及び当社グループの事業活動の持続的成長と中長期的な企業価値の向上を推進するとともに、当社グループのサステナビリティへの取り組みに関する適切かつ効果的な情報開示を推進することを目的として、サステナビリティ推進委員会を設置しております。同委員会は代表取締役社長を委員長として、本業や経営戦略との一体化を図りながらサステナビリティへの取り組みを推進しております。委員会は四半期に1回程度の頻度を目安に開催し、気候変動関連のリスクや機会をはじめとした当社グループにおける横断的なサステナビリティ課題について、サステナビリティ推進事務局※の報告を踏まえ、全社的な方針、体制、施策の企画立案を行います。特に気候変動関連など重要なテーマについては、経営戦略や経営計画への反映を審議し、その結果を年に2回程度、監督責任を持つ取締役会へ付議・報告されます。取締役会で承認された内容は、同委員会が監督するサステナビリティ推進事務局にてとりまとめられ、各部署・グループ全従業員に共有し取組を推進しております。

 

※同委員会が監督するサステナビリティ推進事務局は、総務担当役員を事務局長とし、各社・各事業のサステナビリティの推進を担います。

 

サステナビリティ推進委員会の概要

 

 

委員長

代表取締役社長

 


 

委員メンバー

原則として社内役員会メンバー

 

開催頻度

四半期に1回程度

 

2025年度の

主要審議事項

・気候変動におけるリスク及び機会の見直し、リスクインパクト評価と対応策の検討(対象範囲の拡大)

・サステナビリティサイトの内容

・新中期経営計画におけるESG戦略項目の検討

 

 

(3) 戦略
  サステナビリティ経営方針

当社グループは、これまで取り組んできたCSRを発展させ、提供空間及び周辺地域における環境・社会に配慮した、独自のトリプルボトムライン“PLACE,PLANET,PEOPLE”を掲げております。これは、地球環境をケアし、従業員と家族や事業を支えてくれる人々をケアし、地域社会をケアすることを意味しております。

このコンセプトに基づき、事業を通じてサステナビリティ課題に対応する「サステナビリティ経営」を掲げ、経営によるリーダーシップのもと、グループ全体で事業を通じてサステナブルな社会の実現に貢献すべく取り組みを行っております。

 

トリプルボトムラインを基に、当社グループ子会社では事業内容に合わせた個別のサステナビリティ方針を策定しております。例えば、秋川流域の自然豊かな東京都あきる野市にて、50年以上にわたり総合レジャー施設を運営している東京サマーランドにおいては、トリプルボトムライン ”PLACE , PLANET , PEOPLE“を再定義し、取り組みを行っております。


サステナビリティ経営方針及び具体的な各種取組については、当社グループ各社の専用ページをご確認ください。

東京都競馬:https://www.tokyotokeiba.co.jp/sustainability/ 

東京サマーランド:https://www.summerland.co.jp/sustainability/index.php 

 

サステナビリティ課題において、特に気候変動問題は、社会及び当社グループにとって重要な課題であると認識しており、“PLANET”そして “PLACE”の取組として、気候変動リスク及び機会が当社グループの事業活動に与える影響を評価・分析しております。

 

 (4) リスク管理

当社グループでは、サステナビリティ推進委員会の監督する事務局組織であるサステナビリティ推進事務局が、各部署・グループ会社のリスク管理責任者(各部(室)長)からサステナビリティに関するリスクの回避と軽減にかかる情報を吸い上げる体制を構築しております。同事務局にて、サステナビリティに係る重要なリスクの特定(識別)・分析・評価を実施し、同委員会にて、特定した重要なリスクの管理・モニタリングを行い、リスク管理プロセスを通して、リスク顕在化の未然防止及び最小化に努めております。また、内部統制監理室においては、サステナビリティのリスクの発生防止に係る管理体制が適切に整備され問題なく機能しているかについて、内部監査方針に基づき監査を行っております。また、その結果を統括責任者(代表取締役社長)に報告することにより、リスク管理の強化を図っております。

※リスク評価頻度は年に1回以上、対象となる時間軸は短期、中期、長期

※特に気候変動関連リスクに関しては、サステナビリティ推進事務局とサステナビリティ推進委員会が定期的に情報共有、連携

 

■気候変動問題に関する情報開示

(1) 戦略

当社グループは、TCFD提言を参考に、気候変動リスク及び機会が事業活動に与える影響を特定したうえで、対応策等を検討しております。

 

[前提条件]

実施対象範囲

当社グループの事業の内、特に気候変動による財務的影響が大きいと思われる、公営競技事業(競馬施設賃貸のみ)と遊園地事業に加え、2024年度からサービス事業(商業施設及びオフィスビル賃貸と空調整備のみ)と倉庫賃貸事業を対象としております。

 

参照した気候関連シナリオ

シナリオ分析については、脱炭素社会への移行リスクが大きいと思われる「1.5℃」と、災害等の物理的リスクが大きいと思われる「4℃」のシナリオを採用しました。

採用シナリオ

1.5℃シナリオ

※急速に脱炭素社会が実現

4℃シナリオ

※気候変動により自然災害の甚大化と頻度が増加

現象

産業革命以前と比較して平均気温上昇が1.5℃程度。気候変動対策の政策・法規制が大幅に強化され、この結果、脱炭素に向けて社会変容が発生する。災害等の物理的リスクは現状比不変。

産業革命以前と比較して平均気温上昇が4℃程度。気候変動対策の政策・法規制および脱炭素社会への移行が進まず、気候変動による物理的リスクが顕在化。

参照

シナリオ

物理面

IPCC SSP1-1.9

IPCC SSP5-8.5

移行面

IEA WEO2023 APS シナリオ(Announced Pledges Scenario)

IEA WEO2023 NZE シナリオ(Net Zero Emissions Scenario)

IEA WEO2023 STEPSシナリオ(Stated Policies Scenario)

 

IEA(International Energy Agency):国際エネルギー機構

IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change):国連気候変動に関する政府間パネル

 

時間軸、リスク重要度の評価基準

時間軸は、グループ中期経営計画実行年度及び日本の温室効果ガス排出削減目標の時間軸にあわせ、短期2025年、中期2030年、長期2050年に設定しました。リスク重要度は、リスク管理委員会のリスクアセスメント基準を基に、影響度「小」「中」「大」の3つに分類しております。

 

[シナリオ分析のステップ]

 


 

 

シナリオ分析の実施にあたり、影響の大きいと考えられる公営競技事業と遊園地事業を優先的に対応し、2024年度に事業インパクト評価、対応策の検討まで完了しました。また、2025年度には、サービス事業と倉庫賃貸事業についても同様に事業インパクト評価、対応策の検討を実施し、4事業全てについて分析を完了しております。

 

シナリオ分析結果の概況

1.5℃シナリオでは、脱炭素社会の実現に向けて、炭素税の導入や資源循環・リサイクル規制等の政策推進に加え、顧客の環境意識の高まりが想定されます。また、環境政策の推進や電力需要の増加により、エネルギー価格の上昇や、環境負荷の少ない設備・備品(バイオプラスチック・代替燃料)等への切り替えによるコスト負担の増加が懸念されます。消費者行動の変化については、気候変動や自然資本に対する意識の向上により、娯楽のための外出先の選択において、EVの充電スタンドの有無や環境負荷の程度が重視されるようになる可能性があります。このシナリオでは、特に公営競技事業・遊園地事業に影響が大きいと考えられ、競馬開催やプール・遊園地の営業などを円滑に継続するため、ハード面・ソフト面への投資拡大の必要性が高まると考えられます。

4℃シナリオでは、温暖化の進行により異常気象の増加が予想され、これに対応するため、豪雨対策をはじめとする施設の防災対策が求められると想定されます。エネルギーや資材のコストの増減は限定的である一方で、極端な気象現象を起因とした食品価格の上昇や、自然災害対策の設備投資によるコスト増加の影響が大きくなるものと見込まれます。このシナリオでは4事業全てにおいて影響が大きいと考えられ、暑熱や大雨等による集客力の低下や、災害激甚化による設備破損・営業停止等のリスクに対応できるよう、BCP(事業継続計画)の重要性がより高まると考えられます。

 

リスク・対応策の一覧

前年度まで重要度の低いリスク含め開示しておりましたが、投資判断に資する情報開示の観点から、重要度の高いリスクに絞り開示する形式に変更しております。

リスク分類

要因

事業への影響

関連事業

インパクト

時間軸

対応策

1.5℃

4℃

移

行

リ

ス

ク

政策

・

規制

気候変動による競馬法の改正、主催者の方針変更

電力消費量が多いナイター競馬の開催数減少

公営競技事業

大

小

長期

・調達先、調達方法の見直し

・産業用蓄電池の導入検討

 

 

リスク分類

要因

事業への影響

関連事業

インパクト

時間軸

対応策

1.5℃

4℃

移

行

リ

ス

ク

政策

・

規制

資源循環、
リサイクル規制強化

リサイクル可能な資材・備品への変更

公営競技事業

大

小

長期

・グリーンローンの利用検討

・調達先・調達方法の見直し

産業廃棄物処理の厳格化による処理コスト増加

公営競技事業

大

小

長期

・調達先、調達方法の見直し

・低炭素化への取り組み(3R促進、包装紙やプラ資材等の提供削減)

市場

エネルギー価格・需要の変動

電源構成やエネルギー価格変動への対応

公営競技事業

遊園地事業

中

小

中-長期

・調達先、調達方法の見直し、エネルギー効率を最大化する制御システムの構築

・太陽光パネルの設置検討

物

理

的

リ

ス

ク

急性

気候変動による災害激甚化

積雪・豪雨・凍結によるコンディション不良を原因とした競技開催中止

公営競技事業

大

大

長期

・自然災害発生を前提とした施設・設備の増強・更新

・危機管理対応マニュアルの整備

・大規模な停電や断水に備えた自家発電設備の設置

・地方行政と防災活動の協定書を締結、防災拠点地としての体制整備

・洪水リスクを前提とした排水処理システムの構築

・自然災害発生を前提とした収益計画・料金体系の構築検討

競馬設備の破損やダートコースの整備不良による競技開催中止

公営競技事業

中

大

長期

自然災害による競走馬の輸送移動不能による競技開催中止

公営競技事業

小

大

長期

SPAT4サーバー設置地域の甚大な被災等によるシステム障害の発生

公営競技事業

小

大

中期

災害を起因とした河川増水・氾濫、土砂崩れによる施設・設備の破損・修理コスト発生

遊園地事業

中

大

長期

洪水・河川氾濫・土砂崩れ等による営業停止

遊園地事業

大

大

長期

洪水・河川氾濫等による営業停止、賃貸収入の減少

倉庫賃貸事業

サービス事業

中

大

短・中

・長期

施設や設備破損、修理コスト発生

倉庫賃貸事業

中

大

中-長期

浸水等の災害被害発生時及びテナント撤退による賃貸収入の減少

倉庫賃貸事業

中

大

中-長期

慢性

平均気温の上昇

暑熱による競走馬や競馬関係者(騎手や厩務員等)の健康被害増大

公営競技事業

中

大

長期

・BCPの見直し・構築、その後の迅速な営業再開に向けた事前準備実施

設備冷却のための電力消費量の増加

公営競技事業

小

大

長期

降水・気象パターンの変動

気候や気温の変動による集客力の低下

遊園地事業

小

大

中-長期

・プール設備投資による避暑地レジャー施設の価値強化、オフシーズンにおける施設利用検討

降水・気象パターンの変化による屋外営業の停止

遊園地事業

小

大

長期

 

 

財務への影響

リスク

関連事業

財務への影響の想定

要因

内容

移行リスク-政策・規制

気候変動の影響による競馬法の改正・主催者の方針変更

電力消費量が多いナイター競馬の開催数減少

公営競技事業

・灯油使用※が禁止された場合、ナイター競馬の開催が停止、ナイター競馬由来の売上が減少

※停電による馬の暴走等、事故発生リスク対策のためナイター競馬では、灯油による発電を行っています。

・合成燃料の普及・商用化された場合、合成燃料への切り替えコストが発生

資源循環、リサイクル規制強化

リサイクル可能な資材・備品への変更

公営競技事業

・ワンウェイプラスチック規制が強化された場合、削減目標の設定とともに、バイオプラスチックへの切り替えにより費用増加

廃棄物処理の厳格化による処理コスト増加

公営競技事業

・廃棄物処理規制が厳格化された場合、廃棄物処理手数料の増加により費用増加

移行リスク-市場

エネルギー価格・需要の変動

電源構成やエネルギー価格変動への対応

公営競技事業遊園地事業

・電力需要の増加に伴い電力価格が上昇、電力料金の費用増加

・ガス等の燃料については、需要に伴い価格は低下し費用は減少。一方で、炭素税導入による税コストの上昇による費用増加も発生

物理的リスク-急性

気候変動による災害激甚化

積雪・豪雨・凍結によるコンディション不良を原因とした競技開催中止

公営競技事業

・風水害や干ばつを含む災害の激甚化による設備のコンディション不良や破損、競走馬・騎手の輸送・移動不能、加えてSPAT4サーバー設置地域の重度罹災によるシステム障害等が発生した場合、競技開催が中止となり営業停止日数に応じて売上が減少。また、設備の復旧のため費用増加

競馬設備の破損やダートコースの整備不良による競技開催中止

公営競技事業

自然災害による競走馬の輸送移動不能による競技開催中止

公営競技事業

SPAT4サーバー設置地域の重度罹災等によるシステム障害の発生

公営競技事業

洪水・河川氾濫・土砂崩れ等による営業停止

遊園地事業

・災害の激甚化により、施設の営業停止や設備の破損が発生した場合、営業停止日数に応じて売上が減少。また設備の復旧のため費用増加

災害を起因とした河川増水・氾濫・土砂崩れによる施設・設備の破損・修理コスト発生

遊園地事業

洪水・河川氾濫等による営業停止、賃貸収入の減少

倉庫賃貸事業

サービス事業

・洪水や河川氾濫等の災害激甚化により、当社が保有する商業施設が一定の期間において営業が停止。また営業停止となった期間においてテナントからの賃貸収入が減少

施設や設備破損、修理コスト発生

倉庫賃貸事業

・災害激甚化により当社が保有する倉庫や付帯設備が破損、修理のため追加費用が発生

浸水などの災害被害発生時及びテナント撤退による賃貸収入の減少

倉庫賃貸事業

・災害激甚化による浸水被害の発生等により、顧客離れを引き起こし空室が増加、ひいては空室となった部分の売上が減少

物理的リスク-慢性

平均気温の上昇

暑熱による競走馬や競馬関係者(騎手や厩務員等)の健康被害増大

公営競技事業

・暑熱の影響で、労働力生産性の低下により売上減少

・冷房等の使用量の増加が発生した場合、費用増加

設備冷却のための電力消費量の増加

公営競技事業

降水・気象パターンの変化

気候や気温の変動(雨、寒冷、極端な猛暑)による集客力の減少

遊園地事業

・豪雨の長期化または高頻度化による集客力の低下や施設の営業停止が発生した場合、売上減少

降水・気象パターンの変化による屋外営業の停止

遊園地事業

 

 

 

機会

リスク分類

要因

事業への影響

関連事業

影響度

対応策

1.5℃

4℃

機会

GHG排出規制強化

施設・設備等の省エネ・脱炭素化による固定資産価値の向上

倉庫賃貸事業

サービス事業

○

△

・更なる省エネ・再エネ化の促進、プロアクティブな環境規制対応の実施と積極的な開示対応

・環境対応の第三者認証取得による信頼性向上

EV等の普及拡大

EV等に対応した駐車場の整備による集客増加、収益力向上

公営競技事業

遊園地事業

サービス事業

○

△

・駐車場へのEV充電ステーションの設置及び設置コスト低減を見越した設備投資実施時期の検討

・他社連携でのEV自動車シェアリングサービスの提供検討

気候変動による広報・PRの質的変化

グリーン競馬イベント等のキャンペーン実施による評判向上

公営競技事業

○

△

・先進的な気候変動対応の実施と競技との連動キャンペーンの実施による「グリーンな競馬」との評判醸成

環境活動やイベント企画による評判・集客力向上

遊園地事業

○

△

・植林・生物多様性保全にかかる補助金獲得に向けた機会模索

・植林や生物多様性保全による土地の資産価値向上、地域の活性化・街づくりへの貢献、集客数増加、評判向上

評判の変化

(グリーン意識の高まり)

気候変動への積極対応によるステークホルダー(顧客・投資家・従業員)からの信頼性向上

全事業

○

△

・先進的な気候変動対応の実施

・特に気候変動への意識が高いジェネレーション世代、ミレニアル世代の顧客裾野拡大、従業員のロイヤリティ向上

・気候変動対応の開示及び投資家とのエンゲージメントによる企業価値向上

低炭素技術の普及及び移行、水資源への影響

水の需給調整システムの高度化によるレジリエンス強化

遊園地事業

○

△

・雨水の収集、生活用水への利用や、飲用水への利用に向けた他社との協業

・水使用量の削減計画の検討

・周辺利用者間での取水量の調整、水の融通、緊急的な応援給水対策の整備

・循環型水システムの構築に向けた、水レジリエンス計画の策定

・業界全体での水の需給調整システムの構築に向けたガイドラインの策定

低炭素技術の普及及び移行

太陽光発電の売買による収益増加

遊園地事業

○

△

・更なる太陽光パネルの設置拡大

・他社協業の高効率の太陽光発電の開発検討

気候変動による災害激甚化

災害復興競馬の開催による復興財源確保への貢献

公営競技事業

○

△

・地方公共団体の災害復興支援への貢献、地方競馬に加え、中央競馬、他競技(競輪、ボートレース、オートレース等)との連携支援

空調設備の災害対策へのニーズに対応する新技術活用による売上増加

サービス事業

△

○

・研究開発の効果最大化を意図した技術の見極め及び経営計画の立案

・設計・施工における高い技術力の保持とコスト競争力の両立

・将来の技術動向の把握と要件を満たすエンジニアの積極採用

平均気温の上昇

空調設備の使用負荷上昇によるメンテナンスニーズの増加

サービス事業

△

○

・シナリオ分析の継続による需要予測と設計・施工及びメンテナンスキャパシティの確保

・設計・施工における高い技術力の保持とコスト競争力の強化

大型空調設備の導入ニーズ拡大による売上増加

サービス事業

△

○

 

 

足元の取り組み

・公営競技事業

<再生可能エネルギーの導入>

2021年10月より大井競馬場内の電気については、火力発電を主体とするものから、東京23区内の清掃工場で処理される廃棄物の焼却に伴い発生する排熱を利用して作られる電気(バイオマス発電)に転換いたしました。場内で使用する電気を実質再生可能エネルギー100%(一部地区を除く)とすることで、CO2排出量は大きく減少し、環境負荷の低減に貢献しております。 このことから、公営競技事業においては、炭素税やGHG排出規制によるコスト増加の影響は限定的と判断しております。

<脱プラスチックや廃棄物削減>

大井競馬場内の一部飲食サービスを管轄する東京プロパティサービスでは、直営店舗ならびに入居テナントによる飲食の提供を行っており、2022年より、飲食提供用の容器類をプラスチック製から紙製・木製・バイオマス製へと順次切り替えを行っております。また、飲食の提供に伴って発生する廃棄物を、再生可能エネルギー発電の発電燃料や再生プラスチックなどへと転用を行う専門の収集業者に処理を依頼するなど、サーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組みも実施しております。

<環境教育>

東京都競馬グループでは全役職員に対し、地球温暖化防止および節電の取り組みとして「スーパークールビズ」を実施し、従業員の環境に対する意識向上を目的とした啓発活動を行っております。

 

・遊園地事業

<省エネ対策>

東京サマーランドは、主に照明や空調設備を通じて電力エネルギーを使用しており、LED照明の導入などを通じて環境にやさしい空間づくりに努めております。

<太陽光発電設備>

自然環境に配慮した取り組みの一環として、2014年3月にお客様用駐車場の屋根に太陽光パネル3,465枚、総面積13,000㎡、約900kWの発電能力を持つ大型の太陽光発電設備を整備いたしました。発電した電力については、すべて電力供給網へ売電し、周辺地域の生活を支えております。

<植林と伐採サイクルの促進>

東京サマーランドの敷地面積の4分の3以上(約100ha)は、森林が占めており、水源涵養(かんよう)、生物多様性、健全な里山環境創出のための森林整備を実施しております。サントリーホールディングス株式会社が行う「天然水の森」の活動に賛同し、2014年より同社と協同して、敷地内の森林整備活動を行っております。また森林整備により発生した間伐材で作ったベンチをわんダフルネイチャーヴィレッジ園内に設置するなど、間伐材の有効活用を図っております。

<再生素材製品の販売や脱プラスチック>

東京サマーランドでは、園内において再生素材を使用した製品を積極的に取り扱っております。2023年には園内で販売する一部のペットボトル飲料の容器素材を再生ペットにリニューアルし、そのほかにも再生ペットを素材とする水着の取り扱いを開始するなど、環境に配慮した商品を積極的に採用しております。また、東京サマーランド・わんダフルネイチャーヴィレッジでは、環境保全に向けた取り組みの一環として、園内飲食店舗にて提供しているプラスチック製消費材を、紙・木製や植物由来素材を配合した製品等へ段階的に切り替えております。また、飲食の提供に伴って発生する廃棄物を、堆肥や製紙原料、再生プラスチックなどへと転用を行う専門の収集業者に処理を依頼しております。

 

・サービス事業

<省エネ対策>

ウィラ大井・ウィラ大森ビルでは、主に照明や空調設備を通じて電力エネルギーを使用しており、LED照明の導入などを通じて環境にやさしい空間づくりに努めております。

 

・倉庫賃貸事業

<省エネルギー化・再生可能エネルギーの導入>

倉庫賃貸事業では、東京都品川区勝島第1・第2・第3地区、大田区平和島地区、千葉県習志野茜浜地区にて、トータル約36万㎡の物流倉庫施設を賃貸しております。大手物流企業への一棟貸しを中心に、マルチテナント型も展開しております。物流倉庫施設では、主にLED照明や高効率型空調機の導入を通じて省エネルギー化を図るとともに、勝島第1・第2地区においては、出光グリーンパワー株式会社様より再生可能エネルギー100%の電力を導入し、CO2排出量削減に寄与しております。

(2) リスク管理

気候変動におけるリスク重要度評価において、移行リスク・物理的リスクから考えられるリスクを抽出し、1.5℃・4℃シナリオ別に「リスクが発生した時の影響の大きさ」と「リスクの発生の確率」の2軸で各リスクをスコアリングしております。スコアリングの結果を「高」「中」「低」にレベル分けし、リスク重要度を決定しています。リスクのみならず機会についても気候変動の影響を識別し、分析・評価を行っております。

具体的なリスク管理プロセスにつきましては、■サステナビリティ全般(4)リスク管理をご参照ください。

 

 

(3) 指標及び目標

目標につきましては、日本政府や東京都の脱炭素政策に則り、主要2事業(公営競技事業・遊園地事業)におけるScope1・2のCO2排出量を、2030年度までに2013年度(基準年度)比46%削減することを掲げております。

直近の状況では、主要2事業における削減率は約46%に達しております。公営競技事業においては、競馬場内で使用する電気の実質再生可能エネルギー化達成(一部地区を除く)を背景に基準年度対比で既に約68%削減済みです。一方で、遊園地事業は約22%の削減に留まっており、引き続きLED照明、高効率型空調機や高断熱材などを導入することで、エネルギー使用の最適化・効率化を図り、目標の達成を目指しております。

サービス事業(商業施設及びオフィスビル賃貸)・倉庫賃貸事業については、2013年度からの数値の算出が難しく、2019年度(一部2022年度)からのデータを基にCO2排出量の算出を行っております。また、当該2事業については、電力会社から購入する電力の使用によるCO2の排出が主であるとの判断から、Scope2の把握を優先しております。Scope1については、給湯室やシャワー室でのガス使用や社用車のガソリン使用によるCO2の排出があるものの、算定の結果、Scope1に由来する排出量は微量であったことから、記載を省略しております。

 

 [CO2排出量の把握にかかる現状と今後の予定]

事業

算出範囲

CO2排出量の把握にかかる今後の予定

拠点

Scope

期間

公営競技事業

大井競馬場

1・2

2013年度~

Scope1・2のモニタリングの継続、

Scope3算出の検討

遊園地事業

東京サマーランド

1・2

2013年度~

Scope1・2のモニタリングの継続、

Scope3算出の検討

サービス事業

ウィラ(既存館)

2

2019年度~

Scope2のモニタリングの継続、

Scope1算出の検討

ウィラ大森

2

2019年度~

Scope2のモニタリングの継続、

Scope1算出の検討

ウィラ大井新館

2

2024年度~

Scope2のモニタリングの継続、

Scope1算出の検討

空調サービス拠点

(タック事業所)

-

-

他拠点と比較し、CO2排出量が限定的であると想定されるため、現時点において算出の予定はなし

倉庫賃貸事業※

勝島第1区

2

2019年度~

Scope2のモニタリングの継続、

Scope1算出の検討

勝島第2区

2

2022年度~

Scope2のモニタリングの継続、

Scope1算出の検討

 

※勝島第3地区・平和島地区・習志野地区については契約先のお客様が直接電力会社と契約しているため、Scope2の排出量はございません。

 

[CO2排出量と削減実績]

事業

2024年度のCO2排出量

基準年比の削減率(目標:46%)

公営競技事業

1,921 t-CO2

68.0%

遊園地事業

4,338 t-CO2

22.4%

小計

6,260 t-CO2

46.0%

サービス事業

2,888 t-CO2

-

倉庫賃貸事業

0

-

(ご参考)合計

9,148 t-CO2

21.1%

(母数は主要2事業の基準年度排出量)

 

 

 

[4事業におけるCO2排出量の推移](単位:t-CO2)

 

 


 


 


 


※勝島第1地区は2019年度から、勝島第2地区は2022年度からのデータが反映されています。

※Scope2算出対象である勝島第1地区は2022年から、第2地区は2023年10月から再生可能エネルギー由来の電力に置き換えていることから、2024年度からscope2は0となります。

※サービス事業の排出量について一部数値に誤りが判明したため、遡及修正を行いました。

 

■人的資本に関する情報開示

(1) 戦略

[基本的な考え方]

「2035年に目指す姿」として掲げた「笑顔あふれる”まちづくり”を牽引する空間創造企業」の実現に向け、当社が最も重要視すべき資本は、空間に新たな価値を付加する個性豊かな人材であると考えます。

目指す姿の実現および、経営戦略の推進の源泉である人材が各々の力を最大限発揮できる組織づくりを推進してまいります。

 

[中期経営計画2030における人材戦略]

「中期経営計画2030」では、経営戦略として「①公営競技のモデルケースとしての大井競馬のさらなる振興に注力」、「②ランドマークとなり、世界に誇れる都心型エンターテインメント競馬場を創造」、「③大井競馬とその周辺に位置する資産のポテンシャルを最大限発揮し、人が集う空間をデザイン」を掲げております。

これを受け、本戦略推進の原動力となる当社が求める人材像として以下の定義付けを行いました。

 

・企業価値を高める力を備えた「新たな価値創造人材」

・適時適切に仕組みを変える力を備えた「専門人材」

・日々の事業を確実に運営する力を備えた「現場運営リーダー」

 

上記人材の確保・育成を推進するとともに、能力発揮を促す新たな人事制度の確立および、人材の活躍を支える組織体制の構築を推進してまいります。

 


 

 

① これまでとは異なる新たな事業の展開を見据えた人材の確保・育成

当社グループではこれまで、人材確保の取組として、業務内容・勤務地を限定する限定正社員制度の導入、各事業に必要な専門的知識を備えた人材のキャリア採用を進めてまいりました。

その結果、当社では直近5カ年において限定正社員8名、専門人材9名を採用いたしました。

 

◆ 東京都競馬㈱における限定社員・専門人材の採用状況

種別/入社年

2021年

2022年

2023年

2024年

2025年

キャリア採用

2名

0名

3名

1名

3名

地域・職種限定採用

2名

0名

1名

2名

3名

 

 

今後の人材確保に関する取組としては、これまでキャリア採用を進めてきたデジタル・広報・財務に関する専門人材に加え、経営戦略推進に必要な建築・設備等の施設整備に関するスキル、法務・人事等の新たな事業展開を支える知識を備えた人材の採用を進めてまいります。また、内部人材の育成に関する取組として、必要スキルを特定した上での資格取得支援制度の拡充による経営戦略を担う人材の育成、AI等のデジタルツール活用による業務効率化に向けた全社的なITスキルの底上げにも注力してまいります。

 

② 成長を支える新たな人事制度の確立

多様な人材が能力を発揮できる環境づくりの一環として、当社グループでは職業生活と家庭生活との両立支援の取組を進めてまいりました。

育児短時間勤務制度においては、対象者の範囲を小学校3年生の始期に達するまでの子を養育するものとし、法定よりも対象範囲を拡大しているほか、有給での育児目的休暇・子の看護等休暇・介護休暇制度を整備しております。

今後は、育児・介護休業者の生涯収入面等に対する制度面での対応に取り組むことにより、支援体制をさらに拡充させてまいります。

また、従業員のキャリア設計に関して、経営戦略で求める人材像との整合性を図りながら、評価・報酬面での設計を見直し、従業員の成長と会社の成長が一体となる体系を構築してまいります。

 

(2) 指標及び目標

今後の経営戦略推進に必要な人材スキルを踏まえ、以下の項目をKPIとして設定し、モニタリング及び数値の向上に取り組むことで経営戦略と人材戦略の連動を図ってまいります。

 

KPI

実績

目標

デジタル人材数

7名

10名

基本デジタルスキル習得割合

37.3%

50.0%

建物・設備管理に関する専門人材数

15名

20名

 

 

なお、管理職に占める女性労働者の割合、男性の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異については、「第1 企業の概況  5 従業員の状況 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」をご参照ください。