2023年11月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

ホテル事業 不動産賃貸事業
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
ホテル事業 5,325 99.1 248 87.4 4.7
不動産賃貸事業 47 0.9 36 12.6 75.5

事業内容

 

3 【事業の内容】

当社は、ホテル及び料飲施設の運営や不動産賃貸業を主な事業内容としており、全てを当社のみで行っております。

当社の事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。

 

(ホテル事業)

ホテルニューグランド内における宿泊及び料飲(婚礼・宴会含む)施設や髙島屋横浜店及びそごう横浜店内においてレストランを営んでおります。

(不動産賃貸事業)

オフィスビル等の賃貸管理業務を営んでおります。

 

事業の系統図は、次のとおりであります。


 

業績

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析の検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 (1) 財政状態及び経営成績の状況

 当事業年度のわが国経済は、長期化するウクライナ情勢、中国の景気減速、中東情勢の緊迫化など不安定な国際情勢を背景に、エネルギー・資源価格の世界的な高騰と物価高、円安進行に直面し、景気に下押し圧力がかかりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症が5類に移行後は、行動制限撤廃等により社会経済活動の正常化が進み、個人消費の回復や企業収益の改善など、景気に持ち直しの動きが見られました。

 ホテル業界においては、人流の回復に伴い、全国的にイベント等の復活や、国内外の旅行者急増で需要が回復し、概ねコロナ前と同等もしくは上回る水準まで回復基調となりました。一方で深刻な人手不足により、販売室数の制限や、料飲施設の短縮営業や休業設定など、営業面での調整や見直しを迫られる状況に陥り、ポストコロナを見据えた本格回復に繋げる経営対応が問われました。

 このような状況下で当社は、収益面においては資材高騰による影響もありましたが、仕入コスト上昇分の価格転嫁を促進すると同時に、商品・サービスの付加価値向上に努め、収益基盤の安定とブランドの強化を図りました。また、深刻な人手不足の中で、客室清掃員不足等の影響もありましたが、客室売上を左右する単価設定については、レベニューマネジメントシステムの導入により、日々変動する市場で自社販売状況と競合他社の値動きを、人工知能技術を活用した需要予測から価格を弾力的に変化させ最適化し、稼働を抑えつつも収益性の最大化を図りました。こうした施策により、客室販売単価及び客室売上高は過去最高値を更新することができました。

 管理面では、労働力不足への対応策として、時宜にかなった会議の効率化で時間の無駄を圧縮するとともに、報告書や日報作成等の既存業務を極力簡素化させ省力化を図り、限られたリソースを有効活用できる環境を整備し、社員各々の活動時間を最大化しました。また、組織改革として、レストランリザベーション課を新設し、各レストランの予約業務を集中管理するとともに、サービススタッフの負荷を軽減し、業務効率と生産性向上に繋げました。このほか、従業員への経済的支援不足が重大リスクに繋がる恐れがある点を踏まえ、人的資本経営の重要性を強く認識し、急激な物価上昇が従業員の生活に与える影響の緩和策として、役員を除く全従業員を対象とした生活支援一時金の支給や、従業員持株会制度の奨励金付与率の引上げなどを実施し、従業員の経済的自立と資産形成を支援いたしました。

 以上のような取組みを行った結果、当事業年度の売上高は、5,372,600千円(前事業年度比25.5%増)、営業利益は283,653千円(前事業年度は385,375千円の営業損失)、経常利益は257,041千円(前事業年度は323,478千円の経常損失)、当期純利益は393,364千円(前事業年度は、349,201千円の当期純損失)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

(ホテル事業)

ホテル事業の当事業年度の業績は、売上高5,325,183千円(前事業年度比25.8%増)、営業利益247,857千円(前事業年度は421,515千円の営業損失)となりました。
 なお、主な部門別の売上高は、宿泊部門1,630,942千円(前事業年度比41.9%増)、レストラン部門1,326,280千円(前事業年度比10.4%増)、宴会部門1,968,405千円(前事業年度比26.4%増)となりました。
(不動産賃貸事業)

不動産賃貸事業の当事業年度の業績は、売上高47,416千円(前事業年度比0.6%減)、営業利益35,795千円(前事業年度比1.0%減)となりました。

 

当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

前事業年度

(自 2021年12月1日

    至 2022年11月30日

当事業年度

(自 2022年12月1日

    至 2023年11月30日

金額(千円)

金額(千円)

ホテル事業

4,234,272

5,325,183

不動産賃貸事業

47,687

47,416

合計

4,281,960

5,372,600

 

 

当社の財政状態は、次のとおりであります。

(資産)

資産合計は7,953,767千円(前事業年度末比215,880千円増)となりました。主な要因は現金及び預金218,963千円の増加や、売掛金71,065千円の増加、有形固定資産189,442千円の減少、投資その他の資産113,910千円の増加であります。

(負債)

負債合計は4,700,720千円(前事業年度末比184,506千円減)となりました。主な要因は未払金153,715千円の減少や、未払消費税等90,429千円の増加、未払費用46,762千円の増加、長期借入金245,000千円の減少であります。

(純資産)

純資産合計は3,253,046千円(前事業年度末比400,386千円増)となりました。主な要因は当期純利益393,364千円などであります。

 

 (2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ218,963千円増加し、2,422,572千円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における営業活動による資金の増加は609,280千円(前事業年度は2,769千円の増加)となりました。主な増加要因は、減価償却費289,883千円や、税引前当期純利益255,777千円などによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における投資活動による資金の減少は141,247千円(前事業年度は294,336千円の減少)となりました。減少要因は、有形固定資産の取得による支出157,904千円などによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における財務活動による資金の減少は249,070千円(前事業年度は224,454千円の減少)となりました。主な減少要因は、長期借入金の返済による支出245,000千円などによるものであります。

 

 (3) 資本の財源及び資金の流動性

 当社の資金需要のうち主なものは、設備投資資金のほか、食材等の仕入や人件費等の販売費及び一般管理費等の営業費用であります。

 当社は、運転資金につきましては自己資金及び金融機関からの短期借入金を基本としており、設備投資につきましては自己資金及び金融機関からの長期借入金を基本としております。

 なお、当事業年度末における借入金残高は2,338,000千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は2,422,572千円となっております。

 

 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っております。