事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
不動産事業 | 6,215 | 80.7 | 236 | 88.5 | 3.8 |
ホテル事業 | 1,035 | 13.4 | -11 | -4.3 | -1.1 |
投資事業 | 49 | 0.6 | 29 | 11.0 | 60.4 |
その他 | 403 | 5.2 | 13 | 4.8 | 3.2 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループは、当社(株式会社ストライダーズは事業投資・グループ経営管理)と子会社9社及び関連会社1社により構成されており、不動産事業、ホテル事業及び投資事業を主な事業として行っております。
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
事業の内容と関係会社の状況は、以下の通りであります。なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
[事業の内容]
[事業系統図]
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は緩やかに持ち直しつつある一方で、米中関係の悪化などに起因するグローバルサプライチェーンの分断化、ならびにウクライナ情勢に端を発する世界規模での供給面での制約が顕在化し、欧米を中心とした物価上昇と金融引締めが続くなか、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクや、為替相場をはじめとした金融資本市場の変動等による影響に十分注意していく必要があります。
このような経済状況下、当社グループ(当社及び連結子会社)では、こうした足元のマクロ経済環境に注視しつつ、日本とアジアをつなぐゲートウェイとしての役割を担うという経営方針の下、国内外における投資機会の発掘および海外投資家とのアライアンスを強化する一方で、グループ中核事業の再定義やその成長戦略の立案と推進、引き続き経営の効率化などに取り組んでまいりました。その結果、当連結会計年度の業績は売上高7,680百万円(前年同期比4.2%増)、営業利益49百万円(前年同期比65.6%減)、経常利益101百万円(前年同期比56.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益82百万円(前年同期比30.2%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の期首より、報告セグメントの名称を「海外事業」より「投資事業」に変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
<不動産事業>
不動産事業につきましては、株式会社トラストアドバイザーズにおいてマンションオーナー向けのリーシング及び賃貸管理とマンション建物の受託管理を行うレジデンス事業、ならびにマンションオーナーの購入・売却ニーズに対応する不動産売買事業を、株式会社東京アパートメント保証において家賃保証事業を営んでおります。
レジデンス事業は、前年同期比で管理戸数やサブリース賃貸借契約の賃料水準に大きな変化はありませんでしたが、空室率が低下したことで稼働戸数、ひいては家賃収入が増加し、増収増益となったのに対し、不動産売買事業は、売上高、粗利ともにほぼ前年同期並みに推移いたしました。
また、主力のレジデンス事業に加え、当連結会計年度において家賃保証事業の事業規模が拡大し、不動産事業の収益性の向上に寄与いたしました。
その結果、当連結会計年度の不動産事業の売上高は、レジデンス事業の空室率の低下を主要因として、6,214百万円(前年同期比5.2%増)となり、営業利益は236百万円(前年同期比37.5%増)となりました。
<ホテル事業>
ホテル事業につきましては、現在、成田空港エリアで成田ゲートウェイホテル、倉敷美観地区エリアで倉敷ロイヤルアートホテルを運営しております。成田ゲートウェイホテルは、千葉県からの要請に基づき、2020年4月から新型コロナウイルス感染症の無症状者・軽症者の一時的な療養者施設として、およそ3年間に渡り運営を続けてまいりましたが、国内における新規感染者数の大幅な減少と新型コロナウイルス感染症の「5類」への移行を受けて、2023年5月末をもって施設提供を終了いたしました。ホテル営業を再開した2023年6月以降は、3年間に及ぶホテル営業の休業からの立ち上がり間もなく、段階的に稼働率を高めていく過程にあること、またコロナ前の主要顧客であった、中国からの団体客の戻りが依然として鈍いことから、療養者施設として運営していた前年同期と比して売上高は落ち込み、当連結会計年度においては前年同期比で減収減益となりました。
一方、倉敷ロイヤルアートホテルにおいては、先の新型コロナウイルス感染症の「5類」への移行と、欧米を中心としたインバウンド観光客の回帰を受けて、倉敷美観地区エリアに賑わいが戻るなか、ホテル稼働率が前年同期比で大きく改善するとともに、宴会需要も回復基調に向かったことで、増収増益となりました。
こうした両ホテルの業績を合算した結果、成田ゲートウェイホテルの営業再開後の業績が大きく影響し、セグメント全体では減収減益となり、当連結会計年度のホテル事業の売上高は1,034百万円(前年同期比6.5%減)、営業損失は11百万円(前年同期は営業利益177百万円)となりました。
<投資事業>
当社グループの投資事業につきましては、M&Aグローバル・パートナーズ株式会社において国内投資事業を、STRIDERS GLOBAL INVESTMENT PTE.LTD.において海外投資事業を営んでおります。
当連結会計年度におきましては、各国経済において不透明な投資環境が継続する中、新規の投資に対して慎重な姿勢を取りつつも、日本国内の事業承継やインバウンド投資の案件発掘を進めてまいりました。また国内を始め、南・東南アジア、欧州といった地域のスタートアップ投資、とりわけアグリテック、ヘルステックおよびエンターテイメントといった領域に注目してまいりました。
こうした中、2023年7月末にSTRIDERS GLOBAL INVESTMENT PTE.LTD.の投資先の一つである、スリランカおよびバングラデシュにおいてデジタル・メディアプラットフォームを運営するRoar Media社の株式の一部を売却し、これに伴うキャピタルゲインを得ています。
なお2024年3月末に、南アジアと中東において歯科医院プラットフォームを提供するシンガポール発スタートアップAME Healthcare Pte Ltdへの出資を行なっております。
その結果、当連結会計年度の投資事業の売上高は48百万円(前年同期比635.0%増)となり、営業利益は29百万円(前年同期比864.2%増)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は2,709百万円となり、前連結会計年度末に比べ356百万円減少しました。これは主に現金及び預金が474百万円、棚卸資産が115百万円減少した一方で、営業投資有価証券が191百万円増加したこと等によるものであります。
固定資産は1,920百万円となり、前連結会計年度末に比べ334百万円増加しました。これは主に土地が177百万円、建物及び構築物(純額)が135百万円、長期貸付金100百万円増加した一方で、投資有価証券が145百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、総資産は4,629百万円となり、前連結会計年度末に比べ21百万円減少しました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は1,102百万円となり、前連結会計年度末に比べ58百万円増加しました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が206百万円増加した一方で、1年内償還予定の社債が120百万円減少したこと等によるものであります。
固定負債は986百万円となり、前連結会計年度末に比べ103百万円減少しました。これは主に長期借入金が74百万円、社債が40百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は2,088百万円となり、前連結会計年度末に比べ45百万円減少しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は2,540百万円となり、前連結会計年度末に比べ23百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益82百万円を計上した一方で、剰余金の配当41百万円、自己株式の取得32百万円を実施したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は、54.3%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は1,928百万円となり、前連結会計年度末に比べ473百万円減少しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は164百万円(前年同期は261百万円の獲得)となりました。これは主に法人税等の支払額147百万円により使用された一方で、棚卸資産の減少額112百万円、減価償却費104百万円、税金等調整前当期純利益90百万円により獲得されたこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は565百万円(前年同期は62百万円の獲得)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出426百万円、長期貸付けによる支出100百万円により使用されたこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は81百万円(前年同期は331百万円の使用)となりました。これは主に長期借入れによる収入320百万円により獲得された一方で、長期借入金の返済による支出164百万円、社債の償還による支出160百万円により使用されたこと等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
その他の一部で生産活動を行っておりますが、金額的重要性が乏しいため記載しておりません。
b.受注実績
その他の一部で受注販売活動を行っておりますが、金額的重要性が乏しいため記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、100分の10未満であるため記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績及び財政状態の状況に関する分析・検討内容
新型コロナウイルス感染症の「5類」への移行と感染状況に対する一般社会の受けとめ方の変容から始まった当連結会計年度において、当社グループではこうした社会情勢の変化を受けながら、より強固な企業基盤を確立すべく、新たに第二創業期を迎えたとする社内的な共通認識の下、不動産、ホテル、投資の3事業を柱とする中核事業の再定義、および組織再編を伴う経営資源の選択と集中を進めてまいりました。さらに、各々の事業領域の業務執行の実効性を高め、また意思決定の迅速化を図るべく、グループ会社への適切な権限委譲を行なう一方で、コーポレートガバナンスの観点からは、グループ会社の取締役会設置会社への移行など機関設計の見直しに取り組み、グループ管理体制の強化を推し進めてまいりました。
翌連結会計年度におきましては、これらの取り組みをさらに加速させるべく、株主総会における承認を前提に、ホールディングス機能を有する株式会社ストライダーズを、現行の監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行させることで、監査等委員以外の取締役への権限移譲による意思決定の迅速化や、監査等委員である取締役により取締役会を監督する体制とすることでコーポレートガバナンスの実効性を高めてまいります。また、株式会社ストライダーズと主力グループ会社の株式会社トラストアドバイザーズのオフィス統合を、先の承認を前提として実施することで、経営陣のコミュニケーションの頻度を意図的に増やすことにより、業務執行の質を高めてまいります。さらに効率経営の推進のため、管理部門の統合も進めてまいります。
不動産セグメントにおいて、主力のレジデンス事業につきましては、コロナ禍においても業績は堅調に推移しておりましたが、当連結会計年度で活況を取り戻す一方、営業努力もあり空室率が低下したことで、当連結会計年度においても前年同期比で増収増益を果たしました。翌連結会計年度におきましても、市況に大きな変化はないとの見通しの下、一層の安定経営を確立するために、引き続き一都三県を含む首都圏全域において管理戸数を積み上げてまいります。
他方で、当連結会計年度に事業規模の拡大した家賃保証事業のほかにも、当社グループの強みである不動産賃貸の周辺分野において、サービスラインナップの拡充に努めてまいります。具体的には、当連結会計年度に当社グループ初となる居住用賃貸物件の取得を行ないましたが、翌連結会計年度においても二棟目、三棟目と自社保有物件の取得を進めていく方針です。
また、業界全体の課題であるデジタルトランスフォーメーションに関しても、顧客の潜在ニーズを取りこぼすことがないよう、引き続き業界を率先して取り組んでまいります。
ホテルセグメントの成田ゲートウェイホテルでは、2023年5月に3年間に亘る療養施設としての運営を終了し、翌月から宿泊施設として再スタートを切りました。コロナ以前の稼働率へと早期に回復させるべく、海外の団体客向けに積極的な営業活動を行ないましたが、政治的な緊張関係を背景に、中国人団体客の戻りが期待通りとはならず、代替策として個人旅行客の獲得に力を入れてまいりました。その結果、稼働率についてはコロナ以前の水準に戻りつつある一方で、団体客から個人客に合ったオペレーションへの切り替えに対応するためのコスト増、ならびに昨今の資材、人件費の高騰などの影響を受けて、前年同期比で減収減益での着地となりました。なお、オペレーションの切り替えは翌連結会計年度に一巡する予定であり、これを契機と捉え収益性の最大化に努めてまいります。
同じくホテルセグメントの倉敷ロイヤルアートホテルでは、当連結会計年度の前半においてコロナ禍から平時の集客へと戻り、また若干遅れをみせながらも、年末シーズンを前に宴会需要が回復基調へと向かったことで、前年同期比で増収増益を達成することができました。また、当ホテルの重要テーマとして掲げる「アートとホテルの融合」「多目的空間としてのホテル活用」「瀬戸内地域の連携と協創」に対する取り組みとして、2023年11月に書家 金澤翔子氏を招き、瀬戸内地域最大級のカンファレンスイベント『BLAST SETOUCHI』の前夜祭を開催し、瀬戸内地域の多くのスタートアップ経営者などにご利用いただきました。今後は、地域のアーティストや学生、企業等とのつながりをより深めていきながら、多様な感性をホテル運営に取り入れてまいりたいと考えております。
当社グループのホテルセグメントはその地域に根差し、その地域に活力を生み、その地域の多様なステークホルダーの協創の場となるような空間の形成を目指しております。こうした取り組みを発展させるために、昨年末に石川県加賀市にあるホテルアローレとの間で、新たに運営支援契約を締結いたしました。今後、これらのホテルが成田、倉敷、加賀といったそれぞれ特色の異なる地域において、それぞれが協創の拠点としての役割を担っていけるよう、取り組みを進めてまいります。
投資セグメントのStriders Global Investment Pte. Ltd.では、当連結会計年度において、2023年7月にデジタル・メディアプラットフォームを運営するRoar Media社株式の一部売却、2024年3月に歯科医院プラットフォームを提供するAME Healthcare Pte Ltdへの出資を行ないました。また2023年11月に、昨年3月に共同投資アライアンス契約を締結したR3i Ventures (Singapore) Pte. Ltd.が運営するアクセラレータープログラム「Planet43」参加企業に対する投資コミットメント契約を締結しております。
こうした取り組みを通じて、当社内にファンド運営のノウハウが一定程度、蓄積したと判断し、翌連結会計年度においては、当社が主体となり、南・東南アジアのスタートアップをターゲットとしたファンドの立ち上げを予定しております。
また、当社が持つ海外投資家ネットワークを活用し、当社グループの事業領域である不動産やホテルなどを対象とした、日本国内へのインバウンド投資のファシリテートにも引き続き注力してまいります。
他方、財政状態の状況につきましては、株式会社トラストアドバイザーズにおける居住用賃貸物件の取得による新規借入をグループ各社による借入金の返済や社債の償還が上回ったことにより、総負債は前連結会計年度末に比べ45百万円減少し、2,088百万円となった一方で、自己株式の取得を行ないつつも本業における利益や円安による為替影響がこれを上回り、純資産は前連結会計年度末に比べ23百万円増加し、2,540百万円となりました。以上から、借入金の返済や社債の償還により現金及び預金は減少したものの、居住用賃貸物件の取得によって有形固定資産が増加し、総資産は前連結会計年度末に比べ21百万円減少とほぼ横ばいの4,629百万円となりました。
経営方針、経営戦略ならびに経営上の目標の達成状況を把握するための客観的な指標等につきましては、当社グループでは事業の規模拡大と収益力の向上のために「売上高」と「営業利益」を採用しております。また、その他の指標等については、以下のとおりとなっております。
a.自己資本比率について
当社グループの当連結会計年度末における自己資本比率は54.3%となり、前連結会計年度末の53.5%より、0.8ポイント上昇いたしました。これは、財政状態の状況において先述したとおり、当連結会計年度末における純資産が2,540百万円と、前連結会計年度末に比べ23百万円増加し、また、総資産は4,629百万円となり、前連結会計年度末に比べ21百万円減少したことによります。当社グループとしましては、今後も資本効率に留意しながら、経営環境の変化に応じ、バランスの取れた自己資本の水準を維持してまいります。
b.デットエクイティレシオについて
当社グループの当連結会計年度末におけるデットエクイティレシオ(有利子負債/自己資本)は0.42倍となり、前連結会計年度末の0.45倍から0.03ポイント低下しております。これは、借入金と社債の返済がより進む中で自己資本が増強された結果であります。今後につきましては、投資環境や金融環境に応じ、資金調達を拡大させる余地は十分に考えられますが、資本効率に留意しつつ慎重に判断をしてまいります。
c.自己資本利益率について
当社グループの当連結会計年度末における自己資本利益率は3.3%となり、前連結会計年度末の4.8%より1.5ポイント低下いたしました。これは、経営成績の状況において先述したとおり、親会社株主に帰属する当期純利益が82百万円(前年同期比30.2%減)であったことによります。当社グループでは、市場における投資家の期待リターンを踏まえ、自己資本利益率10%を中期的な目標値として、収益性の向上及び資本効率の改善に取り組んでまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは164百万円の獲得となり、前連結会計年度比で97百万円の収入の減少となりました。これは、成田ゲートウェイホテルの営業活動によるキャッシュ・フローの減少と、成田ゲートウェイホテル及び倉敷ロイヤルアートホテルの助成金収入の減少が主要因であります。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは565百万円の支出となり、前連結会計年度比で627百万円の支出の増加となりました。これは、株式会社トラストアドバイザーズにおける居住用賃貸物件の取得を主要因としております。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは81百万円の使用となり、前連結会計年度比で249百万円の収入の増加となりました。これは、株式会社トラストアドバイザーズにおける居住用賃貸物件の取得のための銀行借入が要因であります。なお、新規借入による収入を借入の返済や社債の償還による支出が上回っているため、財務活動によるキャッシュ・フローは使用のポジションとなっておりますが、取引金融機関とは定期的な情報交換を行ない、変わらぬ信頼関係を維持しておりますので、資金需要に応じた機動的な調達能力を十分に有しているものと判断しております。
こうした結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は1,928百万円となり、前連結会計年度比で473百万円減少しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、原則として、当社グループの事業会社における営業活動によるキャッシュ・フローを財源といたしますが、企業買収や各事業における設備投資などの成長投資に係る臨時の資金需要に対しては、必要に応じ、グループ各社において金融機関から資金調達を実施する方針を取っております。前述の通り、取引金融機関とは良好な関係を保持しておりますので、市場金利の動向などが資本コストに及ぼす影響や自己資本比率、デットエクイティレシオといった財務の健全性に配慮しつつ、調達手段の多様化、長期化などを一段と推し進め、今後も盤石な財務基盤を維持してまいりたいと考えております。また、手許資金はその安全性と成長投資の機会を損なわない適切な残高水準を見極めた上で、余剰資金から安定的な株主還元を継続するとともに、中長期的な利益成長による還元率の向上を目指してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。その作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用等、開示に影響を与える見積り及び仮定が必要になります。経営者はこれらの見積り及び仮定について、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、見積り及び仮定に基づく数値には特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、特に重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会において経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、主に事業の種類別に連結子会社を設置しており、これらの各連結子会社を事業単位として包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
したがって、当社グループは事業別のセグメントから構成されており、事業規模に応じて「不動産事業」、「ホテル事業」及び「投資事業」の3つを報告セグメントとしております。
「不動産事業」は、賃貸マンション等の管理業務、不動産売買業務及び家賃保証業務を行っております。「ホテル事業」は、ホテルの運営を行っております。「投資事業」は国内及び南・東南アジアを中心とした海外投資事業を行っております。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの名称を「海外事業」から「投資事業」に変更するとともに、従来「その他」に含まれていた連結子会社のM&Aグローバル・パートナーズ株式会社を「投資事業」へ区分変更しております。
これらは、過年度において連結子会社のPT. Citra Surya Komunikasi株式の一部を譲渡したことにより、報告セグメントとしての「海外事業」の重要性が低下したことと、近年、国内外を問わず投資実績を積み上げた結果、当社グループにおける経営上の意思決定および業績の評価を行なう構成単位が「海外事業」から「投資事業」へと変化した実態を踏まえたことによる変更になります。
前連結会計年度のセグメント情報については変更後の区分により作成したものを記載しております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載に準拠した方法であります。
また、報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であり、セグメント間の内部売上高及び内部振替高等は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、IT関連事業、食品関連事業を含んでおります。
2.セグメント利益の調整額△225,279千円は、主に管理部門にかかる人件費及び経費であります。
3.セグメント資産及び減価償却費の調整額は、各報告セグメントへ配分していない全社資産及び減価償却費であります。
4.有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、各報告セグメントへ配分していない全社資産であります。
5.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、IT関連事業、食品関連事業を含んでおります。
2.セグメント利益又は損失(△)の調整額△217,315千円は、主に管理部門にかかる人件費及び経費であります。
3.セグメント資産及び減価償却費の調整額は、各報告セグメントへ配分していない全社資産及び減価償却費であります。
4.有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、各報告セグメントへ配分していない全社資産であります。
5.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
当連結会計年度におきまして総販売実績に対する割合が100分の10以上の販売先がありませんので記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
当連結会計年度におきまして総販売実績に対する割合が100分の10以上の販売先がありませんので記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。