リスク
3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業の内部環境に関わるリスク
①販売方法及び販売員に関するリスク
当社グループの主たる事業である、レディースインナー等販売事業は訪問販売業界に属しており、販売員(代理店、特約店)は対面販売による顧客との直接的なコミュニケーションをもって、顧客満足の向上を図り、信頼関係の構築を行い、販売しております。また、販売員に対する時勢に適したビジネス環境の整備や活動支援対策を適宜実施しておりますが、女性の社会進出による在宅率の低下や、販売チャネルの多様化により訪問販売による商品購入を選択されない方も増加していることから、売上が減少する可能性があります。また、販売員の高齢化やビジネス意欲の減退等により、販売活動が低下し、顧客や販売員の獲得が伸び悩むことで売上が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
②商品や製品の事故等に関するリスク
当社グループは、レディースインナー等販売事業においては、「高品質なものづくり」をシャルレブランド構築の根幹に置き、より快適な着心地、かつ機能性の高い商品とサービスを提供するために、当社独自の厳格な品質基準と徹底した品質管理体制を整えております。また、商品クレーム等への対応として、お客様専用の連絡・相談窓口を設置しておりますが、万一、商品に事故が生じた場合は、製造物責任法に基づき訴訟を提起される可能性があります。ウルトラファインバブル技術製品等製造販売事業においても、品質管理を徹底するために出荷前検査を実施する体制を整えておりますが、万一、製品に事故が生じた場合は、製造物責任法に基づき訴訟を提起される可能性があります。
また、当社グループの商品の安全性をめぐるクレームや風評被害が生じた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、当社グループの商品や製品に不良品が混入した場合には不良品回収のためのコストや損害賠償費用等が発生する可能性があります。
③情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、消費者並びに販売者の個人情報及び企業機密情報等の管理において、情報漏洩が生じない技術的な安全管理措置を講じており、また、個人情報及び企業機密情報等の取扱いをまとめた規則・規程等を整備し、取締役及び従業員等への社内教育による管理を徹底しております。万一、予期しない不正アクセス等により情報漏洩が生じた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、レディースインナー等販売事業においては、販売員(代理店、特約店)に対しても情報漏洩を生じさせない周知を図ってはいるものの、販売員から消費者情報が漏洩した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業の外部環境に関わるリスク
①経済環境及び需要動向の変化によるリスク
当社グループは、レディースインナー等販売事業においては、そのマーケットの大半が国内市場であり、メイト会員(消費者)である愛用者のリピート購入による売上が多くを占めております。従って、マーケティング機能を重視した組織体制を整えているとともに、過去の販売データに基づいた需要予測による生産計画・販売計画の策定、プロモーション施策等を実施しております。ウルトラファインバブル技術製品等製造販売事業においては、3か月後の需要予測に基づいた生産により在庫リスクの軽減を図っており、また新製品開発に対する投資や、知的財産権確保にも積極的に投資を行い、ブランド価値の確立を図っております。しかしながら、国内における景気動向・消費動向等の経済環境の変化、競合他社との競争激化や製品の普及による需要の一巡に加え、天候不順や消費者の嗜好変化によっては、需要予測の見誤り等の発生リスクが高まり、販売不振による在庫ロスの増加や、販売機会損失等の増加に繋がり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの海外生産にともなう現地調達においては、国際紛争等の影響により原材料価格が上昇し、販売価格への転嫁等にて吸収しきれなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、当社グループの商品の入出庫、保管及び商品の配送は、物流業者に委託しております。今後、国内配送コスト等のさらなる上昇が業績に影響を及ぼす可能性があります。
②取引先の信用リスク
当社グループは、レディースインナー等販売事業においては、商品や製品を製造委託している取引先に対して適正な与信管理を行っているものの、不測の事態による倒産等により、商品や製品の製造ができない状態に陥った場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③自然災害や事故等のリスク
当社グループは、レディースインナー等販売事業においては、国内外各地の製造委託工場で生産される商品を販売しておりますが、自然災害や事故等の緊急事態に備え、事業継続計画(BCP)の整備を検討するとともに、従業員を対象に諸法令を遵守した火災に備えた訓練や危険・健康障害を防止するための委員会活動等を実施しております。ウルトラファインバブル技術製品等製造販売事業においては、国内の原材料メーカー・金属部品メーカーや外部の加工業者より、原料・部材及び部品の供給を受け、製品の組立加工・販売を行っております。
しかしながら、地震や台風、洪水等の大規模な自然災害、火災等の事故によって、当社グループの製造委託工場や取引メーカー・業者等の設備や商品に壊滅的な被害を被った場合や、当社グループの事業所の設備や従業員に甚大な被害を被った場合及び販売員(代理店、特約店)の販売活動が停滞・休止した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの事業は、業務のすべてにおいてコンピューターを使用しております。情報システムに関するセキュリティを徹底・強化しておりますが、不正侵入及び破壊行為等の不慮のシステム障害、または地震等の自然災害や火災の事故による通信回線のトラブルやシステムダウンが発生した場合、その規模によっては事業運営の停止及び復旧に要する費用等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④感染症のリスク
当社グループは、新たな感染症が発生した場合は、経済活動の停滞リスクが想定され、サプライチェーンの機能不全、販売員における活動停滞、消費動向の低迷等により、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
新たな感染症が発生した際の対応として、対応の再整備を行うとともに、レディースインナー等販売事業においては、従業員に対しての安全予防対策の注意喚起や在宅勤務・出張制限等の対応の徹底、国内外の商品生産拠点における稼働状況や商品仕入状況の把握、販売員に対しての活動ガイドラインの周知や営業活動支援を実行し、リスクの最小化に努めます。ウルトラファインバブル技術製品等製造販売事業においても、従業員に対しての安全予防対策の注意喚起や出張制限等の感染防止対応を徹底し、リスクの最小化に努めます。一方で新たな感染症の動向によっては、当社グループの業績に及ぼす影響度合いの算定は困難な状況となります。
⑤法的規制に関するリスク
当社グループは、国内外の法的規制を遵守することを最優先事項とし、各種規程や行動指針等のコンプライアンス態勢を整備し、取締役、従業員及び販売員への教育の徹底、内部統制等による社内管理体制を強化し、各種関連法規を遵守して業務を遂行しております。レディースインナー等販売事業の国内における事業形態において、下着、化粧品、健康食品等の商材を当社のビジネスシステムを通じて販売しており、販売員や消費者に生じるトラブルを未然に防止するため、「特定商取引に関する法律」により販売方法等の規制の適用を受けております。また、当社グループは、医薬品医療機器等法や景品表示法をはじめとする法規制、品質、安全、環境に関する基準や、消費者との間で生ずる消費者契約法、独占禁止法等、また、従業員との間で生ずる労務関係や従業員による法令違反・不正行為等、さまざまな法規制等の適用を受けております。これらの法令が改正され、規制が強化された場合には、当社グループの社会的信用、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、製品開発による新技術を確実に権利化するとともに、製品開発及び販売に際し、第三者の特許権、実用新案、意匠権及びその他知的財産権との抵触が発生しないように事前調査を行い、抵触の可能性が予見される場合は回避策をとる等、第三者の知的財産権の侵害を未然に防止できるよう、万全の注意を払っております。しかしながら、意図せずに第三者の特許権、実用新案、意匠権等と抵触するような事態を招き、損害賠償金等を請求された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループにおける、レディースインナー等販売事業については、そのマーケットの大半が国内市場でありますが、資材の調達先や商品の生産拠点の多くは海外にもあります。サステナビリティ経営を推進する当社グループとしましては、国内外サプライチェーンにおいて、諸問題が発生した場合は、当社の仕入先への確認を行うとともに、取引に関して適宜適切な対応を行ってまいります。結果として当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
配当政策
3【配当政策】
当社は、株主の皆様への適正な利益還元を経営の重要課題として位置付けており、配当につきましては、各事業年度の業績に応じて配当性向70%程度、または1株当たり年間8円配当を下限と定め、そのいずれか多い方を基準として継続的な配当を行うことを基本方針としております。ただし、年間8円の配当の下限は、旧中期経営計画の期間(2024年3月期から2027年3月期まで)の4期間としています。剰余金の配当回数につきましては年1回の期末配当を実施しております。この方針に基づき、当事業年度の配当金につきましては、1株当たり26円といたしました。
剰余金の配当の決定機関につきましては、会社法第459条第1項各号の定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議によって剰余金の配当を行うことができる旨を定款にて定めておりますが、期末配当につきましては、定時株主総会による決議を原則としております。
なお、内部留保は企業の安定性と株主利益を念頭に置き、既存事業の拡大、新規事業の開拓や提携など企業価値向上のために将来投資に活用する所存で、同時に資本効率の向上と株式需給調整の観点から自己株式の取得も検討してまいります。
当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。
決議年月日 |
配当金の総額 (百万円) |
1株当たり配当額 (円) |
2024年6月18日 |
411 |
26 |
定時株主総会決議 |