2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    993名(単体) 1,670名(連結)
  • 平均年齢
    39.8歳(単体)
  • 平均勤続年数
    14.1年(単体)
  • 平均年収
    10,606,937円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    2.8%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

当社の人材戦略に関する詳細は、前記「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (4)人的資本」をご参照ください。

 

(2)【従業員の状況】

① 連結会社の状況

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

日本

1,190

[415]

北米

28

[1]

欧州

16

[-]

中東

1

[-]

報告セグメント計

1,235

[416]

その他

[-]

全社(共通)

435

[81]

合計

1,670

[497]

 (注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は[ ]内に外数で記載しております。

2.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、東南アジア等を含んでおります。

3.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

 

② 提出会社の状況

 

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

993

[226]

39.81

14.08

10,606,937

2.83

 

セグメントの名称

従業員数(人)

日本

558

[145]

北米

[-]

欧州

[-]

中東

[-]

報告セグメント計

558

[145]

その他

[-]

全社(共通)

435

[81]

合計

993

[226]

 (注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は[ ]内に外数で記載しております。

2.平均年齢、平均勤続年数及び平均年間給与の算出にあたっては、従業員のうち他社からの出向者等を除外しております。

3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

4.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、東南アジア等を含んでおります。

5.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

 

③ 労働組合の状況

 当社の従業員は、JEC連合・石油開発労働組合を組織しており、2026年3月31日現在の組合員数は695人(当社在籍者で、関係会社等への出向者を含む。)であります。

 また、労使関係は良好であり、特記すべき事項はありません。

④ 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異

 

 

提出会社

連結子会社

エスケイ産業㈱

(注)3.

北日本防災警備㈱

(注)4.

エスケイエンジニアリング㈱

(注)5.

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(注)1.

8.1%

4.3%

2.9%

男性労働者の育児休業取得率

(注)2.

84.2%

100.0%

66.7%

労働者の男女の賃金の額の差異

(注)1.

全労働者 69.6%

うち正規雇用労働者 69.7%

うち非正規雇用労働者 57.8%

全労働者 48.8%

うち正規労働者

82.9%

うち非正規労働者

42.3%

全労働者 81.8%

うち正規労働者

84.0%

うち非正規労働者

17.9%

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。労働者の男女の賃金差異につきましては、当社は「同一労働同一賃金」を原則としており、同一等級における男女の処遇差はありません。男女間の賃金格差が生じているのは、女性の管理職比率が低い(8.1%)ことが最大の要因として挙げられます。女性管理職比率の向上に向けた各種取り組みを継続することにより、今後も男女間賃金格差の縮小を図って参ります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家庭介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)に基づき選択的に所定事項の公表を要する連結子会社のうちエスケイ産業㈱が、管理職に占める女性労働者の割合及び労働者の男女の賃金の差異を公表しております。

4.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)に基づき選択的に所定事項の公表を要する連結子会社のうち北日本防災警備㈱が、男性労働者の育児休業取得率を公表しております。

5.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)に基づき選択的に所定事項の公表を要する連結子会社のうちエスケイエンジニアリングが、管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異を公表しております。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)サステナビリティ全般

<基本的な考え・取り組み>

 当社は、エネルギーの安定供給を使命とし、事業活動そのものがCSRであると考えております。この考えに基づき、CSRやサステナビリティに関する方針、重点課題及び行動計画を策定しております。これらについてはサステナビリティ委員会にて、年次の達成状況のレビューや目標設定を行っております。

 

 「JAPEX経営計画2026-2035」(以下、「経営計画」)の策定にあたり、マテリアリティを従来の「CSR重点課題と経営計画をつなぐ、今取り組むべき課題」から「成長戦略における重要課題」へと再定義しました。

 経営計画における財務的影響度の高い課題の中から、企業価値向上の中核領域を軸に、より具体的な課題を抽出しております。

 

[マテリアリティ]

 ・海外E&P資産群の構築

 ・CCUSの事業化

 ・コア資産群構築を実現する人材と組織の強化

 ・データドリブン経営へのシフト

 

 

 

<ガバナンス>

 取締役会による監督のもと、適切な意思決定を行う体制を構築しています。持続的な成長を果たすうえでの中長期の経営課題とそれに付随するサステナビリティ関連事項の審議を行うサステナビリティ委員会を設置しています。サステナビリティ委員会で審議した事項は、取締役会に適宜報告され、重要事項は決議されます。

 サステナビリティ委員会は、社長を委員長として、各部門の役員を委員として組織し、常勤監査役がオブザーバーとして出席しています。

会議体

委員長

開催頻度

(2025年度)

主な審議事項

サステナビリティ委員会

社長

15回

・経営計画の策定・レビュー

・倫理行動規範を含むサステナビリティに関する基本方針

・ESG(環境・社会・ガバナンス)に関する重要事項

・CSR重点課題、CSR実行計画の設定・レビュー

・統合報告書など社外へのサステナビリティ情報開示

(注)サステナビリティを含む取締役会の活動状況については、後記「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況 (1)コーポレート・ガバナンスの概況」をご参照ください。

 

 なお、投資決定に際しては、投資評価委員会が投資案件の経済性のほか、ESGや地政学を含む多角的な観点からリスクを評価し、その結果を基に経営会議及び取締役会がリスクと機会を考慮して合理的な判断を行います。また、ESGに関する活動状況を毎年、取締役会に報告しています。

 また、当社の各取締役及び各監査役の知識・経験・能力を一覧化したスキル・マトリックスの項目において、ESG・サステナビリティに関するスキルを記載しています。

 

<リスク管理>

 当社は、経営リスク委員会を設置し、サステナビリティに関わるリスクを含む全社的な主要リスクのマネジメント(統合リスクマネジメント)を行っています。

会議体

委員長

開催頻度

(2025年度)

主な審議事項

経営リスク委員会

社長

1回/3カ月

・全社的なリスクに関すること(抽出・評価)

・実行・操業段階にある主要プロジェクトの進捗管理、課題対応

・コンプライアンス違反事例の検証

 

 統合リスクマネジメントにおいては、リスクマトリックスを作成し、全社的なリスクの抽出・評価を行っています。社内各部門が事業の内容や展開エリア、関連規制等に基づきリスクを抽出し、各リスクを「発生の蓋然性」と「発生時の影響度」の視点で定量的に評価します。リスク評価結果は、毎年、経営リスク委員会で審議のうえ、取締役会に報告され、「主要なリスク」と位置づけられたものを後記「3 事業等のリスク」で開示しています。

 

 経営リスク委員会で抽出されたリスクのうち、特に長期的対応が必要と認識された経営課題は、「JAPEX2050~ カーボンニュートラル社会の実現に向けて~」(以下、「JAPEX2050」)・経営計画及びESGを扱うサステナビリティ委員会において、対応方針を議論しています。さらに、当社のサステナビリティ委員会では経営計画の策定及びその進捗管理の過程において、サステナビリティに関わる機会を含めて事業ポートフォリオを評価し、管理しています。

 なお、気候変動に関するリスク及び機会の管理の取り組みについては、後記「(2)気候変動<リスク管理>」をご参照ください。

 

(2)気候変動

 当社は、気候変動対応を経営上の重要課題のひとつに位置づけています。気候変動に対する世界的なイニシアティブや、政府の掲げる「2050年カーボンニュートラル」への貢献を目指し、子会社・関連会社を含むJAPEXグループ全体で、GHG排出量削減やCCUSなどの新技術開発を通じた事業ポートフォリオの変革に取り組んでいます。

 

<ガバナンス>

 取締役会による監督のもと、適切な意思決定を行う体制を構築しています。

 気候変動のリスクや機会を含む業務執行上の重要事項は各種委員会及び経営会議で審議された後、取締役会にて決議あるいは報告が行われます。気候変動対応を含む中長期的な方針や計画などの執行上の重要事項が決議対象であり、JAPEX2050、経営計画は取締役会で決議された事項です。そのほかに、GHG排出削減目標の進捗、ESG外部評価結果やESG活動状況などが取締役会において毎年報告されます。

 気候変動対応は、経営会議に加えて、サステナビリティ委員会、経営リスク委員会、投資評価委員会においても扱うこととしています。各会議体での審議、報告、事業部門と各会議体の相互の情報連携や統制管理により、気候変動対応のPDCAサイクルを構築しています。

 なお、気候変動ガバナンス強化のため、役員報酬を全社気候変動対応目標の達成度の結果に連動させています。

 

<戦略>

 当社は化石資源を扱う事業特性から、気候変動対応を経営上の重要課題のひとつと位置づけています。気候変動が当社事業に及ぼす中長期的な影響を評価するため、シナリオ分析を実施しています。国際エネルギー機関(IEA)が公表するNZEシナリオ※等の複数シナリオを用いた分析を実施し、その結果をサステナビリティ委員会での審議を経て、新経営計画の策定に活用しました。

 気候変動の視点でのリスク資産及び機会への投資割合については、継続的に評価を行っており、最も条件が厳しいNZEシナリオにおいても、持続可能な事業ポートフォリオの策定を目指します。

※Net Zero Emissions by 2050 Scenario:ネットゼロシナリオ

 

<リスク管理>

 前記「(1)サステナビリティ全般<リスク管理>」に記載の全社的なリスクの抽出・評価プロセスである統合リスクマネジメントのなかで気候変動リスクを管理しています。また、サステナビリティ委員会では経営計画の策定及びその進捗管理の過程において、気候変動における機会を含めた事業ポートフォリオを管理しています。

 

 上記により整理された気候変動に関わるリスク及び機会は以下のとおりです。

 

気候変動に関わるリスク

リスク区分

発生時期*1

影響

影響度*2

対策

移行リスク

政策・法規

長期

炭素税等の環境関連法規による追加的費用負担増加

・2050年ネットゼロ目標に基づくGHG排出削減

・投資実行段階におけるインターナル・カーボンプライシング等による移行リスクの評価

・シナリオ分析結果に基づく持続可能な事業ポートフォリオへの転換

市場及び技術

長期

脱炭素社会への移行に伴う石油・天然ガス需要の減少による販売価格の低迷

評判

中期

国際的な脱炭素の潮流によるE&P事業の資金調達難や、損害保険契約締結の難航

物理的リスク

急性

中期

気象の極端な変動における陸上・海上施設への影響等

小~中

ハザードマップ等を用いた気象災害リスク評価の結果、影響は限定的

慢性

中期

海面上昇による陸上・海上施設への影響、水資源枯渇の影響等

科学的データ等を用いた海面上昇等のリスク評価の結果、影響は限定的

 

気候変動に関わる機会

機会の区分

影響時期*1

影響度*2

JAPEX2050

具体的な進捗

資源効率

より効率的な生産及び流通プロセスの使用

長期

生産現場でのCCUSなど脱炭素技術の併用

・米国Dry Pineyプロジェクトの推進

・インドネシア・スコワティ油田にてCO2圧入試験を開始(プルタミナ・レミガスと共同)

製品・サービス

低排出商品及びサービスの開発・拡張

長期

CCUSの早期の実用化と事業化

・「先進的CCS事業に係る設計作業等」に関する公募にて、当社が他社と共同提案した苫小牧エリア/東新潟エリア/マレーシア・サラワク州における調査の受託

・インドネシア・南スマトラ州におけるBECCSの適用性評価に関わる共同スタディ契約の締結

・マレーシア・サラワク州でのCCS事業において陸上ターミナル・桟橋上部受入関連構造に関するFEED作業を開始

・国内鉱山での随伴CO2地下貯留検討

・北海道苫小牧市沖において、CCS事業法に基づく試掘作業を開始

中期

LNG供給インフラ開発案件への参入

・米国テキサス州「フリーポートLNGプロジェクト」に参画

中期

環境負荷の低いエネルギー供給や、既存インフラを活用した受託事業等を通じたサービス範囲の拡大

・国内でのカーボンニュートラルLNGの拡販

*1 中期:5年以内、長期:5年超

*2 大:50億円以上、中:10億円以上50億円未満、小:10億円未満

 

 

<指標と目標>

 自社操業の排出量(Scope1+2)について、以下のとおり2050年ネットゼロ目標、及びマイルストーンとしての2030年度目標を設定しています。なお、以下の目標は、CCUSの実用化及び事業化などの気候変動に関わる機会を踏まえて設定しています。

・2050年:ネットゼロ達成

・2030年度:当社操業のGHG排出量(Scope1+2)の排出原単位(GHG排出原単位※)を、2019年度比で40%削減

 ※当社の供給するエネルギー1TJ(テラジュール)当たりの、CO2排出量(トン-CO2)

 

 また、自社サプライチェーン排出量(Scope3)については、削減に寄与する事業領域の強化を目指す定性目標を設定しています。

 

 下表のとおり、2025年度GHG排出原単位は、2019年度比で23%の削減となり、前年度比でも減少しております。

 GHG排出量減少の主な理由は、生産現場における排出削減施策の実行、再エネ電源の導入(非化石証書購入含む)及び電力会社の排出係数低下等によりGHG排出量が減少したこと(原単位分子の減少)です。

 

 GHG排出原単位推移

目標

2019年度

2020年度

2021年度

2022年度

2023年度

2024年度

2025年度

GHG排出原単位

(トン-CO2/TJ)

3.97

3.44

3.20

3.56

3.38

3.11

3.07

基準年からの削減率(%)

△13%

△19%

△11%

△15%

△22%

△23%

※GHG排出量(Scope1+2)は、2020年度から信頼性向上のため第三者保証を取得しておりますが、2025年度の同数値については、有価証券報告書提出日現在において当該第三者により検証中であるため、同年度のGHG排出原単位及び基準年からの削減率は、暫定値を記載しております。

 

(3)生物多様性・生態系保全

 当社は「JAPEX HSEポリシー」で生物多様性・生態系保全の方針を掲げ、国内外の事業活動において、生物多様性への配慮とその保全に取り組んでいます。

 これまで、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)のフレームワークを参考に、E&P分野を優先対象としてLEAP分析を実施し、短期的な自然関連リスク及び機会の特定を行いました。2025年度はこれに加えて、シナリオ分析を通じて事業活動に伴う中長期的な自然関連リスク及び機会の特定・評価を行いました。

(注) LEAP分析とは、事業が行われる地域やバイオーム(生物群系)の自然環境や生態系の状況に着目しながら、自然関連のリスクと機会を管理するための統合的な評価プロセスのことをいいます。LEAPは、Locate(発見)、Evaluate(診断)、Assess(評価)、Prepare(準備)の4つのフェーズを指します。

 

(4)人的資本

<ガバナンス>

 人的資本に関する取り組みは、経営上の重要な事項としてサステナビリティ委員会で審議され、取締役会に適宜報告されます。同委員会、取締役会においては、後記「<戦略>」に記載の各種方針等に関する議論を行いました。

 

<戦略>

[人的資本戦略の基本方針]

 当社は、経営計画で掲げる海外E&PとCCUSへの集中による「コア資産群」の構築を実現するため、経営戦略と人的資本戦略を強固に連動させ、その実行に強くコミットしていきます。具体的には、コア資産群構築を主導するキーポジション人材の確保と組織カルチャー変革を戦略の両輪として取り組み、変革を支える実行力となる「コア資産群構築を実現する組織・人材集団」への変容を目指します。

 

[人的資本戦略]

① キーポジション人材の確保:

 コア資産群構築を主導するキーポジションを特定して計画的に育成するとともに、持続的に輩出する人材パイプラインを構築します。

 

 

② 組織カルチャー変革:

 目指す姿からバックキャストした戦略的なカルチャー構築を進めるとともに、変革を促すインフラとしてのエンゲージメント向上に両輪で取り組みます。

 

[人的資本戦略を推進するための土台作り]

 人的資本戦略を推進するための土台として、「人材育成基本方針」及び「社内環境整備方針」に基づき、以下の環境構築と制度運用を推進します。

 

・働きがいのある職場環境・ウェルビーイングの実現

③ DE&Iの推進:

 「JAPEXダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン(DE&I)方針」を制定し、多様な従業員一人ひとりが能力を十分発揮して活躍・成長できる組織風土の実現に努めています。

 

④ 健康経営の推進:

 社長を責任者として健康経営を推進するにあたり、「JAPEX健康経営宣言」を制定し、従業員の健康維持・増進に向けた各種施策を推進しています。

 

・変革を促す人事制度

⑤ 役割等級制度:

 変革や創造に挑戦する人材に報いるため、役割を基軸とした「役割等級制度」を導入しています。

 

・人材育成

⑥ 役割等級制度と連動した人材育成:

 各等級に期待される役割や行動に必要なマインド・スキルを定義の上、それらを習得できる教育体系を整備し、計画的な人材育成を推進しています。

 

⑦ 自律的なキャリア形成支援:

 従業員一人ひとりが主体的にキャリアを描けるよう、キャリア形成を支援する制度や教育研修を整備しています。

 

 これらの人的資本戦略と、その推進を支える土台作りを一体として進めることで、多様な従業員が最大限に能力を発揮し、会社と共に持続的に成長できる環境を構築します。この「コア資産群構築を実現する組織・人材集団」への変容を通じて「経営計画」の達成を強力に牽引してまいります。

 

人材育成方針・社内環境整備方針

https://www.japex.co.jp/sustainability/social/hrdevelopment/

 

JAPEXダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)方針

https://www.japex.co.jp/sustainability/social/diversity/

 

JAPEX健康経営宣言

https://www.japex.co.jp/sustainability/social/healthmgmt/

 

 

 

 

 

 

 

<指標と目標>

①キーポジション人材の確保

 「経営計画」におけるマテリアリティとして「コア資産群構築を実現する人材と組織の強化」を掲げ、その指標・目標として、海外E&PとCCUSを中心としたコア資産群構築を主導するキーポジション人材を計画的に育成するとともに、持続的に輩出するためのパイプラインが構築されている状態を目指します。具体的には、キーポジションの人材要件を定義の上、ポテンシャルの高い人材を見極め、計画的に育成していくことに加えて、海外での実務経験を積める研修や必要なスキル・語学力を向上する研修の実施、海外駐在員の処遇改善やグローバル志向人材の積極採用など、キーポジションに繋がるグローバル人材の層を厚くするための取り組みを推進します。

 

②組織カルチャー変革

 「経営計画」におけるマテリアリティとして「コア資産群構築を実現する人材と組織の強化」を掲げ、その指標・目標として、事業変革に必要な組織カルチャーが再構築されている状態を目指します。具体的には、ありたい組織カルチャーや求める人材像を明確にし、その確立を図ります。

 また、組織カルチャー変革を促す重要なインフラとして各組織のエンゲージメント向上に継続して取り組みます。2023年度より全社的なエンゲージメントサーベイを実施しており、各部署において改善に向けたアクションプランを策定・推進しているほか、情報発信やコミュニケーションの活性化など全社的な施策も両輪で推進しています。それらが複合的に影響し、3回目の実施となった2025年度のエンゲージメントサーベイスコアは55.3ptで、初回(49.5pt)・2回目(53.7pt)と比較して改善しており、着実に向上しています。今後も定期的に調査を実施し、全社的なエンゲージメントの更なる向上を目指します。

※エンゲージメントサーベイスコアは、(株)リンクアンドモチベーションが提供するサービスを利用している他社と比較し、平均を50.0とした時の偏差値

 

③DE&Iの推進

 当社では、DE&I方針のもと、以下5項目の目標を設定しています。2025年度の実績では、例年通り2.~5.の項目で長期目標を達成しました。

 これは、育児休業制度に関する社内説明会の実施や個別フォローの強化を通じた制度の理解促進と育休取得促進に取り組んだ成果であると判断しています。

 女性管理職登用目標については、目標達成とはならなかったものの、女性向け研修プログラムへの派遣や個別面談、座談会等を通した女性管理職比率向上に向けた取り組みにより登用人数は増加傾向にあります。

 引き続き目標の達成に向けて、社内アンケート等を通じて社内ニーズを的確に把握し、数値の維持・向上に向けた適切な施策を継続的に講じてまいります。

 

1.従業員における女性管理職登用目標と実績

目標

2023年度

2024年度

2025年度

2025年度までに25名以上

18名

19名

23名

 

2.新規学卒における女性採用比率目標と実績

目標

2023年度

2024年度

2025年度

2025年度までに毎年30%以上

35.0%

33.3%

33.3%

 

3.管理職における中途採用者比率目標と実績

目標

2023年度

2024年度

2025年度

2025年度まで20%以上を維持

29.0%

27.1%

26.7%

 

4.採用に占める中途採用者比率目標と実績

目標

2023年度

2024年度

2025年度

2025年度まで毎年50%以上

62.7%

51.5%

51.5%

 

5.男性社員の育児休業取得率

目標

2023年度

2024年度

2025年度

2025年度までに80%以上

60.0%

100.0%

84.2%

 

 また、2021年度に策定した女性活躍推進法に基づく行動計画が2025年度をもって終期を迎えたことから、2030年度までの新たな行動計画を策定しました。

 当社は、経営計画の実現に向けた事業変革・イノベーション創出の原動力となる多様な視点と優秀な人材を確保すべく、女性の積極的な採用や責任あるポジションへの登用を進めるとともに、男性の育児休業取得をはじめとする仕事と育児の両立支援を強化し、すべての従業員が自律したプロフェッショナルとして能力を最大限発揮できる環境を整備するため、以下の通り行動計画を策定しています。

 

目標

設定理由

具体的な取り組み

(1) 新規学卒の採用者に占める女性の割合を、毎年30%以上とする。(継続)

・2021年度から2025年度まで毎年目標を達成し、女性社員数の増加、ひいては正社員に占める女性比率の増加につながった。

本施策は、目標設定当時より狙いとしていた「女性の管理職登用を推進するためのパイプライン」構築に寄与すると分析し、継続して目標に設定することとした。

・採用活動において、理系分野を中心とした女性学生へのアプローチを積極的に実施する。

(2) 管理職候補(係長級)に占める女性の割合を、計画期間終了までに20%とする。(新規)

・2025年度までの活動を通じて、女性の管理職数は増加も目標は未達となった。

・未達の要因の一つとして、元々女性の管理職候補数が少ないことが挙げられ、少なくとも現状の全体に占める女性の比率である20%を確保する新たな目標を設定した。

・選抜した女性社員に対し、必要な研修を実施する。

・社内外を問わず他者との交流を強化し、ロールモデルとの交流機会を創出する。

・管理職の意識改革を一層図るため、管理職研修を充実させる。

(3)管理職に占める女性の割合を、計画期間終了までに10%以上とする。(継続・変更)

・女性の責任あるポジションへの登用を推進するために引き続き目標に設定した。

・これまで「女性管理職数」を目標に設定してきたが、法改正による比率の開示義務や状況把握において人数よりも有用性があると判断し、目標設定の指標を改めた。

(4)男性社員の育児休業取得率を、毎年100%とする。(変更)

・仕事と育児の両立支援を強化することを目的に、引き続き目標に設定すると共に、これまでの実績と重要性を鑑み、より高い目標に改めた。

・共働き、共育てを支援する環境を整備するため、法令を上回る当社独自の制度の創設、社内制度の説明機会の拡充等を検討、実施する。

 

 なお、キャリア採用に関する目標については、正社員および管理職に占める中途採用者比率が安定して目標値を維持できております。キャリア採用の推進と入社後の活躍支援が一定の進展を遂げ、組織へ定着していると判断できることから、一律の具体的な目標設定は行わないことといたしました。

 

④健康経営の推進

 健康経営で解決したい経営課題やその経営課題解決につながる健康課題を特定し、健康経営戦略をストーリーとして見える化したJAPEX健康経営戦略マップを策定しています。重点課題として「生活習慣病」・「メンタルヘルス」・「女性の健康」の3点を捉え、従業員の健康維持・増進に向けた各種施策に取り組んでいます。2025年度は、優れた健康経営を実践する企業として3年連続で「健康経営銘柄」に選定されるとともに「健康経営優良法人~ホワイト500~」にも認定されました。

 

⑤役割等級制度

・制度設計時の基本理念

 経営計画の実現に必要な人材確保に向けて、外部労働市場における人材確保の競争力を発揮できる報酬水準としています。さらに、年齢などに拠らず、期待役割で最適な人材を抜擢する等級制度や、担う役割の大きさや創出した成果に適切に報いるメリハリのある報酬制度を整備し、従業員エンゲージメントの向上に資する制度としています。また、多様な考えや知見を結集し、協働してイノベーションを創出する文化・風土を醸成するため、評価制度では、自身の役割遂行だけでなく、部下や同僚に対する成長支援や動機付け、組織のエンゲージメント向上など、他者に働きかけて良い影響を及ぼすことも重視しています。

 

・給与等の構成

 当社の給与等は主に月額給与と賞与で構成されており、基本理念に基づき、担う役割の大きさや創出した成果に適切に報いるメリハリのある処遇を行っています。

 月額給与は、役割等級ごとの基本給表に応じて月額を決定し、各等級に期待される役割行動の発揮状況(プロセス評価)に基づき、昇給または降給を行います。

 賞与は、前年度の連結純利益をベースに過去の業績や支給実績等を勘案して決定し、組織目標からブレイクダウンした各等級に期待される成果目標の発揮状況(アウトプット評価)に基づく増減を行います。

 

・賃上げ(ベースアップ)について

 昨今の物価高や市場競争力の強化、従業員のモチベーション向上を目的に昨年度に引き続きベースアップを行っております※。2026年度は物価上昇に伴う一定額の同額引き上げに加えて、基本理念に基づき、役割発揮状況に応じたメリハリのあるベースアップを実施します。

※増加率は「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況」をご参照ください。

 

⑥役割等級制度と連動した人材育成

 等級ごとに期待される役割や行動に必要なマインド・スキルを定義の上、それらを習得できる教育体系を整備し、計画的な人材育成を推進しています。具体的には、従来の階層別研修中心の教育体系を抜本的に見直し、各等級の役割理解を促す教育研修や、役割等級に応じたラーニングパスを導入しています。

 

⑦自律的なキャリア形成支援

 キャリアの幅を広げる機会の提供: 社内公募制度の拡充、社内兼業制度の導入、国内外の大学院修学・留学支援、キャリアデザイン研修の実施など自律的なキャリア開発に繋がる機会を提供しています。

 キャリア開発を支援する仕組み・体制として、キャリア開発ガイドラインの提示、1on1ミーティングの推奨、リスキリング推奨資格取得費用の補助のほか、キャリア相談窓口の設置やタレントマネジメントシステムの活用(各部門の業務内容や得られる業務経験の共有、従業員相互のキャリア開示によるキャリア相談の仕組み)など自律的なキャリア開発に繋がる仕組みや体制を整備しています。

 なお、人的資本に関する取り組みについては、当社グループに属する各社において個別具体的な取り組みが行われており、当社グループとしての記載が困難であるため、提出会社の取り組み・方針を基本として記載しています。

 

<リスク管理>

 当社は全社的なリスクの抽出・評価プロセスである統合リスクマネジメントのなかで人的資本に関するリスクを管理しています。詳細は前記「(1)サステナビリティ全般<リスク管理>」をご参照ください。

 

 

(5)人権の尊重

<人権方針>

 当社は、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に則り、当社グループにおける「人権方針」を制定しています。本方針は、「JAPEXグループ倫理行動規範」において示していた人権尊重のコミットメントを踏まえながら、より具体的な内容を含む方針として制定したものです。当社グループとして人権を尊重する意思を改めて示すとともに、当社の事業活動に関わる人権課題を明示することで、当社グループの役員・従業員に加え、ステークホルダーの当社の人権に係る取り組みへの理解促進を目的としています。

 

当社グループにおける人権方針

https://www.japex.co.jp/sustainability/social/humanrights/

 

<人権尊重に関わる推進体制>

 社長を委員長とするサステナビリティ委員会において、人権尊重に関する重要事項の審議と、人権リスク及び対応状況の把握・評価に関する報告を行っています。サステナビリティ委員会で審議する事項は、取締役会に適宜報告され、重要事項は決議されます。

 

<人権デュー・デリジェンス>

 国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき、人権デュー・デリジェンスの仕組みを構築し、事業活動に関係 する人権への負の影響について特定、防止、軽減に取り組んでいます。バリューチェーンにおいて、人権への負の影響を 引き起こしたり助長したりすることを回避することに努めています。

 なお、当社事業活動に関わる人権影響を評価し、強制労働や児童労働などの11個の人権課題を特定しています。

 2025年度は、取引先を対象に人権リスク対応度に関するアンケート調査を実施し、人権デュー・デリジェンスの実施体制と人権課題対応度を評価しました。その結果、全体の傾向として、人権課題対応について一定のリスク低減策は講じられているものの、人権方針の策定が60%強に留まり、体制整備の遅れが確認されました。特定された課題への対応状況を含め、継続的なモニタリングを進めていきます。

 

<苦情処理メカニズム>

 当社グループでは、人権に関する懸念に適切に対応するため、事業活動に関わるすべてのステークホルダー(社内外)が利用できる通報・相談窓口を設置しています。社内向けには、コンプライアンスに関する報告・相談窓口およびハラスメント相談窓口を設置しています。また、外部ステークホルダー向けには、一般社団法人ビジネスと人権対話救済機構(JaCER)の「対話救済プラットフォーム」を通じて、通報を受け付けています。第三者機関を通じた通報受付により、公平で透明性のある対応を実現し、人権課題の解決に向けて取り組んでいます。

 なお、通報される方の匿名性と通報内容の秘匿性を確保します。

 

<教育>

 役員・従業員(嘱託、契約社員、パートを含む)を対象に「企業の人権尊重責任」及び「人権方針」の理解促進を目的とした研修を実施し、1,343名が受講しました(実施率94%)。

 

(6)調達方針

 持続可能な社会実現に向けた社会的課題解決へ取り組むにあたり、当社グループの調達活動におけるCSR要素への取り組みについて定めたCSR調達方針を制定しています。これに加え、当社グループの取引先と協働してCSR調達を推進していくための具体的事項を「CSR調達ガイドライン」に示すことで、本方針への理解と協力を求め、より良いパートナーシップの構築を目指します。

 

CSR調達方針・ガイドライン

https://www.japex.co.jp/sustainability/social/procurement/