2025年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    60名(単体) 1,649名(連結)
  • 平均年齢
    47.4歳(単体)
  • 平均勤続年数
    18.5年(単体)
  • 平均年収
    7,921,513円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

(2025年3月31日現在)

セグメントの名称

従業員数(名)

デバイス事業

878

ソリューション事業

457

全社(共通)

314

合計

1,649

 

(注) 従業員数は就業人員数であります。

 

(2) 提出会社の状況

(2025年3月31日現在)

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

60

47.4

18.5

7,921,513

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

全社(共通)

60

合計

60

 

(注) 1 従業員数は就業人員数であり、その大部分が子会社から当社への出向者であります。

2 平均勤続年数は、子会社の勤続年数を通算しております。

3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

(3) 労働組合の状況

労働組合はありません。

 

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

①提出会社

当事業年度

管理職に

占める

女性労働者

の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

0.0

0.0

60.8

68.2

11.1(注3)

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3 「パート・有期労働者」に該当する女性労働者が年度途中入社であり且つ少数であることが要因であります。

 

②連結子会社

当事業年度

名称

管理職に

占める

女性労働者

の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

株式会社リョーサン

2.1

100.0

62.4

63.3

56.1

菱洋エレクトロ株式会社

11.7

0.0

76.0

70.8

60.2

株式会社スタイルズ

6.6

0.0

71.0

71.1

111.2

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3 女性活躍推進法等の公表義務の対象とならない海外子会社は記載を省略しております。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する基本的な考え方は、下記『サステナビリティ基本方針』および『サステナビリティビジョン』にて示しているとおりであり、地球規模の環境問題への取り組みとして「気候変動対応」、そして持続的な経済成長を図るべく「人的資本対応」に取り組んでまいります。

なお、本項目文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

『サステナビリティ基本方針』

リョーサン菱洋グループは、持続可能な経済成長と地球規模の環境問題をはじめとする、さまざまな社会的課題の解決に取り組みます。社会にとっての安心・最適を創り出す企業を目指し、お客様のみならず各ステークホルダーと、「貢献・協働・賞賛」に基づくコミュニケーションを活発に行い、サプライチェーン全体でサステナブルな未来を築いてまいります。

 

『サステナビリティビジョン』

「全てのステークホルダーへの、継続的な正しい貢献」

 

(1)ガバナンス

当社グループでは、サステナビリティを巡る課題への対応が、リスクの低減のみならず、収益機会にもつながる重要な課題であると認識しており、ガバナンスの強化と当社グループのサステナビリティへの取り組みを確実に推進することを目的として、サステナビリティ委員会を設置しました。

サステナビリティ委員会は、社長執行役員が委員長をつとめ、委員長と副社長執行役員が指名する者を委員として構成し、基本方針や推進活動などについて審議を行います。

サステナビリティ委員会において審議した事項のうち、重要事項については取締役会等の決議を必要とし、またサステナビリティへの取り組みの進捗状況についても、都度必要に応じて取締役会に報告します

 

(2)戦略

当社グループにおける気候変動対応及び人的資本対応については、以下のとおりです。

 

   気候変動対応

気候変動に伴って将来生じる可能性のある当社グループのリスク・機会について、確からしさと影響の大きさ2つの視点から特定するとともに、重要度を評価しました。重要度が「高」もしくは「中~高」のリスク・機会については、下表の<重要なリスク>と<重要な機会>として整理しました。対応策につきましては、事業に及ぼす影響に鑑みて2025年度中に具体的な対応策を立案し、以降順次取り組んでまいります。

また、重要度が高く試算可能なリスクにつきましては、下記<事業インパクト評価>として、2030年(短期)、2050年(中期)、2100年(長期)時点での財務影響を試算しており、1.5℃/2℃、4℃シナリオに対して十分なレジリエンスを有していることを確認しております。

 

<重要なリスク>

主なリスク

事業への影響

重要度評価

発現時期

1.5/2℃シナリオ

4℃シナリオ

政策・法規制

 

炭素税・排出権取引の導入

当社グループが扱う製品の製造コストが増え、調達コストが増加する。

中~高

 

短~中期

環境規制の強化

当社グループが扱う製品の脱炭素やLCA調査等が必要となり、対応の遅れに伴う受注機会の縮小により、売上が減少する。

中~高

 

技術

低炭素技術の進展、EV車の普及

半導体関連の原材料(金属等)の需要が増えることで半導体の調達が困難となり、売上が減少する。

中~高

 

市場

原材料コストの変化

半導体の原材料(金属等)の加工・輸送コストの増加分が価格転嫁され、仕入コストが増加する。

中~高

 

評判

顧客の評判変化

気候関連問題への対応が不足した場合、顧客の信用低下に伴う取引停止や販売機会の縮小化により、売上が減少する。

中~高

 

急性

異常気象・自然災害の頻発化・激甚化

拠点浸水により資産毀損が発生するとともに、営業継続のための代替オフィス賃借料が発生する。

 

中~高

中~長期

顧客及び仕入先の被災に伴う事業停止やサプライチェーン寸断が発生し、製品の販売機会の縮小により、売上が減少する。

 

仕入先の被災により代替品確保の追加コストが発生するとともに、BCP対応のための在庫保管コストが増加する。

 

中~高

慢性

干ばつの増加

水不足に伴う半導体製造の遅延が発生し、製品の販売機会の縮小により、売上が減少する。

 

中~高

 

※★は財務影響を試算したリスク。

※発現時期は2030年(短期)、2050年(中期)、2100年(長期)を想定。

 

<重要な機会>

主な機会

事業への影響

重要度評価

発現

時期

1.5/2℃シナリオ

4℃シナリオ

|

再エネ政策の推進

電力損失低減を実現したエネルギーモジュール等の半導体製品の需要が増加し、半導体の受注機会が増加して、売上が増加する。

 

短~中期

省エネ政策の推進

省エネのための自動化、ロボットの需要が増え、半導体の受注機会が増加し、売上が増加する。また、当社グループが扱う協働ロボットの受注機会が増加し、売上が増加する。

中~高

 

脱炭素化、省エネ化、暑熱対策等に資する製品の需要が増加し、半導体の受注機会が増加して、売上が増加する。

 

GHG排出規制の強化

EVの普及により、EV関連の半導体の受注機会が増加し、売上が増加する。

 

気候変動対策(緩和策)の加速化

気候予測やエネルギー最適化等AI技術の進展に伴い、高性能プロセッサー(NVIDIA製GPU等)やAI演算用半導体の受注機会が増加し、売上が増加する。

 

気象パターンの変化、異常気象・自然災害の頻発化・激甚化

日常生活におけるリモートテクノロジーの進展に伴い、新たなIoT技術を活用したソリューションの受注機会が増加し、売上が増加する。

 

中~高

中~長期

気象・水位などの環境計測センサーやIoT関連商品の需要が増え、半導体・電子部品の受注機会が増加し、売上が増加する。

 

中~高

異常気象・自然災害の頻発化・激甚化

BCP対応としてサプライチェーンの複数ルート化が進むことで競争優位性が向上し、当社グループが扱う製品の受注機会が増加して、売上が増加する。

 

中~高

高寿命の蓄電池、高効率の充電装置・送配電システム等の需要が拡大し、半導体の受注機会が増加して、売上が増加する。

 

中~高

 

※発現時期は2030年(短期)、2050年(中期)、2100年(長期)を想定。

 

<事業インパクト評価>

特定されたリスクのうち、重要度が高く、試算可能なリスク(<重要なリスク>の表中★)について、移行リスクとして炭素税導入による追加コスト、物理的リスクとして洪水・高潮発生時の拠点の浸水による追加コスト・被害額を試算しました。試算に当たっては、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)と国際エネルギー機関(IEA)の情報に基づき、1.5℃/2℃上昇、4℃上昇を想定したシナリオを使用しました。 

 

1)税制度(炭素税等)導入による財務影響(追加コスト)

国際エネルギー機関(IEA)が提供する将来予測データを用いて、国内・海外の事業所のエネルギー消費に伴い排出される温室効果ガス排出量に応じて課税される追加コストを算定しました。

その結果、影響が最大となる1.5℃上昇シナリオにおいても、売上に対する追加コストの割合は最大約0.01%(経常利益比0.4%)であることから、影響は軽微であると判断しました。

 

2)異常気象・自然災害の激甚化等による財務影響(洪水・高潮の拠点浸水対応追加コスト)

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が提供する将来予測データを用いて、国内事業所が、洪水又は高潮で浸水被害を受けた場合、事業を継続するのに必要な代替オフィスの借り上げ費(追加コスト)を算定しました。

その結果、影響が最大となる4℃上昇シナリオにおいても、売上に対する追加コストの割合は最大約0.07%(経常利益比2.0%)であることから、影響は軽微であると判断しました。

また、当社グループの自社倉庫および契約している外部の委託倉庫の浸水に伴う在庫資産の毀損も発生しないことが分かりました。

 

   人的資本対応

当社グループにおける、人材の多様性確保を含む人材育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は以下のとおりです。

 

1)人材育成方針

当社グループの経営ビジョンである「お客様のニーズにお応えし、社会に必要とされる企業になる」を追求するために、会社を存続、繁栄に導く人材の育成は重要なテーマと考えております。特に「自ら考え、自ら行動する人材」、「会社を更なる繁栄に導くことができるリーダー」の育成に注力しております。2024年4月の経営統合を機に、経営陣と社員とのコミュニケーションの場を積極的に設け、ビジョン、人材戦略の浸透を進めております。

また、自律的思考と行動をすべてにおいて徹底的に促す制度、仕組みを構築してまいります。難易度の高いテーマへのチャレンジを促すことで失敗成功体験を積み上げた結果、会社の利益、お客様や仲間のために貢献、協働した社員を適正に賞賛(評価)する制度の定着を進めております。

加えて、将来更なる企業価値向上に向けて必要な専門的な知見や技術を有する人材を積極的に採用・登用してまいります。

当方針に基づき、社員の成長と育成のために会社の利益を再投資してまいります。

 

2)社内環境整備方針

当社グループの行動指針である「貢献・協働・賞賛」に基づくコミュニケーションを活発に行うことで、お互いから学びあうことができる企業文化を醸成し、社員一人ひとりが活躍し、成長できる環境づくりを進めてまいります。

また、社員が持っている能力を最大限に発揮できるよう一人ひとりと寄り添い、ライフステージに応じて柔軟な働き方を選択できる環境を整備することで、年齢・性別・国籍に関わらず、誰もが働きやすい環境づくりを推進し、当社グループの持続的な成長につなげることを目指してまいります。

健康経営の取組みに関しては、社員の人間ドック・健康診断の受診率や再検査受診の管理を強化しております。

メンタルヘルスについてもストレスチェックの実施と産業医との面談の場を提供し、ケアを強化してまいります。社員が安心して業務に邁進できる環境づくりを続けてまいります。

 

(3)リスク管理

当社グループは、サステナビリティに関する「マテリアリティ=優先して取り組むべき重要課題」を特定する過程において、当社グループのリスク・機会を抽出し、「経営の重要度・影響度」と「ステークホルダーの重要度・影響度」の2つの視点のマトリクスで、リスク・機会の重要度を評価しております。

 

   気候変動関連の重要検討テーマ

気候変動対応に関しては、詳細な内容まで落とし込んだリスク・機会を抽出し、確からしさと影響の大きさの視点で重要度を評価しております。特定された重要度が「高」もしくは「中~高」のリスク・機会については、上記(2)戦略①気候変動対応の<重要なリスク><重要な機会>に記載したとおりであり、事業に及ぼす影響を鑑みて、2025年度中に具体的な対応策を立案し、以降順次取り組んでまいります。中程度以下のリスク・機会については、今後の情報収集の徹底と、リスクによる財務影響の監視を継続してまいります。

 

   人的資本関連の重要検討テーマ

経営統合を機に、人材活性化を加速する目的で新たな人事制度の検討を進めております。検討過程において、以下に関しましては特に重要なテーマと捉えております。

 

1)女性管理職、女性活躍推進施策の強化

   2)管理職の育成力向上への継続的な取り組み

   3)若手社員のキャリアアップ促進

   4)次世代幹部候補の育成推進

   5)人事情報の体系的管理システム導入と活用

 

(4)指標及び目標

当社グループでは、上記(2)戦略において記載した気候変動対応と人的資本対応に関する指標及び目標を以下のとおり定めております。

 

   気候変動対応の指標及び目標

気候変動対応について、リスク・機会ともに温室効果ガス(GHG)の影響を受けるところが多く、当社グループの気候変動対応の指標を下表に示すGHG分類毎の排出量とし、目標としては「2030年度末までにScope1+2のGHG排出量を2019年度対比46%削減」、そして「2050年度末までにカーボンニュートラルの達成」を目指します。また、Scope3については、サプライチェーン全体でGHG削減に取り組んでまいります。

 

指標

対象範囲

2019年度

(基準年)

(tCO2)

2023年度

(実績年)

(tCO2)

削減率

スコープ1の排出

グループ全社

394

347

▲11.9%

スコープ2(ロケーション基準)の排出

グループ全社

1,671

1,538

▲8.0%

スコープ2(マーケット基準) の排出

グループ全社

1,607

1,430

▲11.0%

スコープ1+2(ロケーション基準) の排出

グループ全社

2,065

1,885

▲8.7%

スコープ1+2(マーケット基準) の排出

グループ全社

2,001

1,777

▲11.2%

スコープ3の排出

※国内事業会社

1,512,029

 

    ※国内事業会社=株式会社スタイルズを除く、株式会社リョーサンと菱洋エレクトロ株式会社

 

   人的資本関連の指標及び目標

当社グループでは、上記(2)戦略において記載した人的資本対応について次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、以下のとおりです。

 

指標

目標(2028年度)

実績(当連結会計年度)

管理職に占める女性労働者割合

2029年3月末までに10%

6.7%

男性労働者の育児休業取得率
(配偶者が出産した男性に対する育休取得した男性割合)

2029年3月末までに100%

66.7%

労働者の男女賃金の差(男性賃金に対する女性賃金割合)

2029年3月末までに80%

69.8%

 

※上記3項目の実績は、当社グループの国内子会社の実績を含めて算出しております。