2026年6月期有価証券報告書より
  • 社員数
    550名(単体) 697名(連結)
  • 平均年齢
    38.9歳(単体)
  • 平均勤続年数
    10.7年(単体)
  • 平均年収
    6,834,838円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    1.2%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

①経営戦略と連動した人材戦略

人材戦略を経営戦略にどう結び付けるかは、経営戦略と連動してその価値を最大限に引き出す『人的資本経営』を意識した経営をすることにほかなりません。そうした中で、当社の経営戦略としては、業界トップランナーとして、既存事業の優位性強化・規模拡大、グローバル展開による規模拡張、新規事業の開拓・DX化の推進をはかる中で、社会インフラの安全を守り、日常も、いかなるときも、安定した社会を支えることを掲げています。

それぞれの経営戦略に対して、既存事業の優位性強化・規模拡大に向けては、営業機能・体制強化、工事人材の早期戦力化をはかること、グローバル展開による規模拡張に向けては、海外対応組織機能・要員体制の強化をはかること、新規事業の開拓・DX化の推進に向けては、次世代幹部人材の育成・確保をはかることを人材戦略の柱としています。

「技術力向上→資格取得→技術領域拡張→人間力向上→教育指導人材への成長」という人材育成ロードマップに基づいて教育制度は、業界内での差別化・優位性を確保すると共に、技術者集団の層の厚みを形成し、更なる競争優位性の強化と成長へと繋がるものと考えています。

 

②従業員給与・報酬の額や内容の決定に関する方針

当社は、従業員が安心して働ける環境、安定した生活、そして長く勤められる会社であるために、納得性の高い賃金体系を目指す中で、責任等級制度に基づく給与体系を基本としております。すなわち、等級ごとに求められる責任と期待役割を定義し、職務遂行能力及び役割に応じた処遇を基本とし、長らく運用してきております。

そして、日本社会の労働環境や気候環境の変化に対しても、これまで先取りするかたちで取り組んできており、建設業界の労働時間問題や男性の育休、熱中症対策等、従業員の安全安心を念頭に、労働環境を整えてまいりました。

一方で、この処遇のための評価項目や評価の仕組み、評価結果が従業員に十分にディスクローズすることができておらず、評価制度の改善への取り組みを開始しております。評価する側、される側双方がお互いを理解し、納得性を高めていくことが重要と考えております。

優秀な人材の確保に向けて外部労働市場を踏まえた競争力のある給与水準を目指す中では、今後改めて処遇制度全般の改革に着手していくことで、長期的なキャリアを築ける人事処遇制度を構築していきます。

 

 

(2)【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2026年6月30日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

切断・穿孔工事事業

627

(61)

ビルメンテナンス事業

34

(29)

全社(共通)

36

(7)

合計

697

(97)

 

(注)1.従業員は就業人員であり、臨時雇用者(嘱託社員・契約社員・出来高契約社員・パート・アルバイトを含む。)は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2.全社(共通)は、報告セグメントに帰属しない総務・経理部門等の管理本部の従業員であります。

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2026年6月30日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

550

38.9

10.7

6,834,838

1.2

(91)

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

切断・穿孔工事事業 

480

(55)

ビルメンテナンス事業

34

(29)

全社(共通)

36

(7)

合計

550

(91)

 

(注)1.従業員は就業人員であり、臨時雇用者(嘱託社員・契約社員・出来高契約社員・パート・アルバイトを含む。)は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)は、報告セグメントに帰属しない総務・経理部門等の管理本部の従業員であります。

 

(3)労働組合の状況

当社及び連結子会社は労働組合を結成しておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

 

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

①提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)

男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)

4.80

68.0

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

67.8

76.8

42.5

基準日は2026年6月30日であります。

 

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。

 

②連結子会社

 女性活躍推進法における公表は行っていないため、記載を省略しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

<基本理念>

当社グループでは、「日常も、いかなるときも社会インフラの安全を守り、安定した社会を支える」というパーパスのもと、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献することをサステナビリティの基本理念としています。

インフラの整備・強靭化対策は、人々の生命と豊かな暮らしを守るための最優先課題であり、当社グループの技術と責任感こそが、社会の、そして地球の未来へ続く礎になると確信しています。

 

<重点項目(マテリアリティ)>

・優秀なインフラエンジニアの育成・輩出 -技術の継承とプロフェッショナルの育成-

インフラを守る高い志と技術を次世代に繋ぐため、多様な人材が活躍できる環境を整え、絶え間ない自己研鑽とイノベーションを推奨する企業文化を醸成します。

・循環型社会への貢献・持続的なビジネスモデルの形成 -環境負荷の低減と資源の循環-

環境に配慮した資材の選定や工法の選択、施工プロセスの効率化を通じて、インフラの長寿命化(メンテナンス技術の向上)に貢献する中で、より廃棄物を抑制し、脱炭素社会の実現を目指します。

・コーポレートガバナンスの強化 -透明性の高い経営と倫理的行動-

社会の公器としての自覚を持ち、法令遵守(コンプライアンス)と健全なガバナンスを徹底し、ステークホルダーとの対話を通じて信頼に応え続けます。

・コミュニティとの共存 -強靭で安全なインフラの提供(レジリエンス)-

熟練した職人の知見と専門技術を融合し、社会のインフラの老朽化対策や災害対策に妥協なく取り組むことで、いかなる事態においても機能し続けるインフラネットワークを構築します。

 

<社会への約束>

当社グループは、平時の快適さはもちろん、有事の際にも「動いていて当たり前」という日常を守り抜くため、誠実かつ迅速に行動し、100年先も安心して暮らせる社会に貢献できるよう挑み続けます。

 

 

(1)ガバナンス

当社はグループ横断的にサステナビリティの課題に対応するため、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置しております。当委員会では、サステナビリティに関する基本方針に基づき、重要な社会課題の解決に向けた目標の設定及び、目標に関する進捗管理や評価、個別施策の審議などを行い、リスク管理委員会とも連携しながら当社グループの事業遂行におけるリスクを把握し、持続可能な社会の実現へ取り組んでいます。サステナビリティ委員会は年2回以上の開催を原則(*第59期は3回/年 開催)とし、その内容については、定期的に取締役会及び経営会議に報告・提言を行います。

 


 

 

(2)戦略

当社グループは、気候変動を含む環境問題を取り組むべき重要な課題であると認識しており、振動・騒音の抑制をはじめとして、レーザー施工による廃棄物の低減、ウォーターリサイクルによる水の再生利用装置の開発、温室効果ガス(CO2)排出量の少ない施工方法の模索、ハイブリッド・電気自動車の導入及び太陽光発電設備の設置を検討するなど、本業を通じて環境への負荷を考慮した取り組みを推進いたします。

人的資本については、当社が求める人材像と育成方針策定の全体像を改めて従業員へ示すと共に、2026年の秋から専門分野毎の評価基準項目に基づき、人材育成に繋がる評価制度への移行、評価結果と処遇(昇給昇格、賞与支給月数)との関係性の明確化に取り組んでいます。併せて、優秀なインフラエンジニアを育成・輩出するために、人材採用及び育成の強化、ワークライフバランスの推進を進めてまいります。人材戦略を経営戦略にどう結び付けるか、経営戦略と連動してその価値を最大限に引き出す『人的資本経営』を意識した経営を推進します。

経営戦略を達成するために、どのような人材が必要で、どのような投資をして、結果としてどう組織が変わったのか、人材戦略のストーリーを描いた上で、ストーリー中のフェーズ毎に指標を測定する仕組みを可視化して提示していき、中長期的な企業価値の向上に繋げるものです。

 


 


(ブランド価値向上)

創業以来、下請専門企業として、表に出ることの少ない目立たない存在として活動してきましたが、将来的な老朽化構造部の改修需要増と、人口減による職人不足という需給ギャップが拡大していく業界において、社会インフラを支える重要なプレイヤーである自分たちの魅力を発信し、目立つ存在になる必要がある、という考えのもと、ブランディング戦略を推進しています。

当社では、職人の働く姿は「カッコいい」と表現できると考えており、そのカッコ良さを社内外に発信する取り組みを進めています。

サムライをモチーフにした採用専用サイトをリニューアルしたほか、建設現場で働く職人のリアルを伝えるオウンドメディア「DIC ストーリーズ」をHP上で公開しています。

 

(安全・技術研修)

現場毎、異なる条件下で施工を行うため、職人には様々な施工技術に加え、広い周辺知識や高いコミュニケーション能力など、求められるスキルは多岐に亘ります。

これに対応するため、当社では安全・施工技術・資格取得・周辺知識の習得・人間性の高揚といった様々なカテゴリーに分けた研修を、集合形式で行っています。

職人を現場から外して教育機会を与えることは、短期的には生産性の低下に繋がることから、同業他社などでは、いわゆるO.J.Tと称した「見て覚える」教育が一般的ですが、高いスキルを備えた職人集団を形成することが結果的には持続的な成果向上に繋がるとの長期的視点から、このような研修形式をとっております。

「技術力向上→資格取得→技術領域拡張→人間力向上→教育指導人材への成長」という人材育成ロードマップに基づいて教育制度は、業界内での差別化・優位性を確保すると共に、技術者集団の層の厚みを形成し、更なる競争優位性の強化と成長へと繋がるものと考えています。

 

 

(安心して働ける職場環境)

建設業界においては、労働時間の上限が特例的に緩和されていましたが、現在は災害時の緊急対応などを考慮した「災害時復旧・復興事業」に限定した例外措置が設けられているのみです。

当社では、早くから自社基準での労働時間抑制に取り組み、全社的な大型プロジェクトとして「ワークライフバランスプロジェクト」を推進し、原則「月残業時間45時間未満(休日労働を含む)」という目標を早期に達成しました。残業時間抑制に加え、有給休暇制度の柔軟化、完全週休二日制への段階的拡大、定期的なベースアップの実施、退職金制度や福利厚生施策の拡充、健康診断・二次検診受診率の向上への取り組みなど、全方向からの労働条件の改善を進め、魅力ある職場づくりを進めています。

こうした取り組みもあり、2026年3月には「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」の認定も受けています。

 


 

(SDGsへの貢献)

重点項目としてのマテリアリティに対して、本業を通じて社会課題を解決するCSV Creating Shared Valueに沿った課題解決への取り組みも進めています。SDGs(持続可能な開発目標)の17項目のテーマに対して、微力ながらもどうアプローチができているのか、今後は目標となるKPIを見定めながら事業を進めていきます。

 

 

(3)リスク管理

当社グループにおいて、全社的なリスク管理は、リスク管理委員会において行っておりますが、サステナビリティに係るリスクの識別、優先的に対応すべきリスクの絞り込みについて、サステナビリティ委員会の中でより詳細な検討を行い、共有しております。

優先的に対応すべきリスクの絞り込みについては、当社グループの事業等に与える影響度、発生頻度、重要性からリスク度を判断する仕組みとしており、具体的には、経営戦略・事業戦略に関わるリスクとして、サプライチェーン関連、買収戦略上の失敗、マネジメント上の失敗、知的財産関連等がリスク項目として認識してるほか、業務遂行・管理に関わるリスクとして、コンプライアンス関連、人材確保関連、外注や機械の損失、セキュリティ危機、安全配慮義務違反、システムトラブル、DX化による弊害、世代交代に伴う技術伝承等がリスク項目としてピックアップ・対策を講じつつ、毎年リスク項目の洗い替えを行っています。

その他、外部環境要因や環境資源に関わるリスクも当然あり、リスク分類されたそれぞれのリスク項目に対して、当社グループの事業等に与える影響度、発生頻度、重要性からリスク度を判断したうえで、対策を検討し、重要なリスクは、協議を経て、代表取締役が決定し、戦略、計画、対策へと反映されて、取締役会へ報告、監督されます。

サステナビリティに関するリスクへの対応状況は、サステナビリティ委員会においてモニタリングされ、その内容は取締役会及び経営会議へ報告されます。

サステナビリティ関連の機会の識別、評価や優先順位付けは、サステナビリティ委員会において行われ、重要と認識された機会については、協議を経て、代表取締役が決定し、戦略、計画、対策へと反映されて、取締役会へ報告、監督されます。

2026年7月にリスク管理委員会・コンプライアンス委員会のあり方を見直し、四半期に1度以上の頻度で委員会を開催し、事業等におけるリスクを再度洗い直す予定をしており、改めてディスクローズしてまいります。

 

(4)指標及び目標

①気候変動(温室効果ガス削減目標)

2050年までのカーボンニュートラルの実現という国の長期目標に対しては、段階的な中期目標も設定されており、2030年度は2013年度比46%削減、2035年度は2013年度比60%削減、2040年度は2013年度比73%削減が、NDC(Nationally Determined Contribution)として温室効果ガスの削減を国連に提出されています。当社グループにおいても、事業活動を通じて可能な限り貢献できるよう、以下の目標指標を取り組みの柱として管理していくことを引き続き検討しています。

・Scope 1, 2排出量:2030年度までに2013年度実績比半減を目標とする取り組み

・Scope    3排出量:現段階では、サプライチェーンにおけるカテゴリー分類と重点カテゴリーの精査

当社グループの事業活動が外部環境に大きく影響を受ける中にあって、実効性のある目標設定と取り組みを模索中です。

 

②人的資本・多様性(人材育成・社内環境整備)

2026年度からは、従業員の状況に関する開示ルールが大きく見直され、管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合や男女の賃金格差、男性の育児休業等取得率を開示することが義務付けられました。戦略のところでも記載のとおり、人材戦略を経営戦略にどう結び付けるか、経営戦略と連動してその価値を最大限に引き出す『人的資本経営』を意識した経営を推進するにあたり、更なる課題も抱える現状では、まだまだ社内環境整備が必要な状況ではありますが、更なる課題項目へのアプローチを加速させると共に、これまでの検討結果を踏まえて、目標となるKPI設定のイメージを提示したいと思います。

<更なるいくつかの課題>

・スキルマップともいえる、既存のスキルの達成段階表に基づくKPI設定の検討

・その他スキルを評価する仕組みづくり⇒評価制度の反映、定着と深化

・若手がベテランにITスキルを教える中でのコミュニケーションの活性化や組織全体のデジタル化の向上

・資格取得奨励(リスキリング)、労働時間等労働環境(エンゲージメント)は進めてきた一方で、女性活

  用・外国人活用等ダイバーシティの促進、建設業界での障がい者雇用のあり方の模索

 

<KPIの設定による人的資本経営(フォローイメージ)>

・建設業法上の必要資格及び奨励資格の保有率

・DXによる労働生産性向上率

・従業員満足度の向上率、離職率の推移

・障がい者雇用率及びダイバーシティ雇用率

・一人当たりの教育訓練費