人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数9,386名(単体) 17,305名(連結)
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平均年齢42.4歳(単体)
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平均勤続年数16.4年(単体)
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平均年収11,404,238円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
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2025年3月31日現在 |
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セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
国内建築事業 |
8,301 |
[1,128] |
海外建築事業 |
3,325 |
[1,311] |
国内土木事業 |
3,480 |
[452] |
海外土木事業 |
1,378 |
[465] |
建設事業 計 |
16,484 |
[3,356] |
不動産事業 |
325 |
[32] |
その他 |
496 |
[53] |
合 計 |
17,305 |
[3,441] |
(注)1 従業員数は、執行役員、相談役、顧問及び社友を含んでいない。
2 各セグメントに共通管理部門の従業員を配分している。
3 臨時従業員は、[ ]内に年間の平均人員を外数で記載している。
(2) 提出会社の状況
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2025年3月31日現在 |
従業員数(人) |
平均年令(才) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
|
9,386 |
[1,057] |
42.4 |
16.4 |
11,404,238 |
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
国内建築事業 |
6,559 |
[720] |
海外建築事業 |
153 |
[12] |
国内土木事業 |
2,314 |
[284] |
海外土木事業 |
94 |
[6] |
建設事業 計 |
9,120 |
[1,022] |
不動産事業 |
142 |
[6] |
その他 |
124 |
[29] |
合 計 |
9,386 |
[1,057] |
(注)1 従業員数は、執行役員、相談役、顧問及び社友を含んでいない。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいる。
3 各セグメントに共通管理部門の従業員を配分している。
4 臨時従業員は、[ ]内に年間の平均人員を外数で記載している。
(3) 労働組合の状況
労使関係について特に記載すべき事項はない。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
当事業年度 |
||||
管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1) |
男性労働者の育児休業取得率(%)(注2) |
労働者の男女の賃金の差異(%)(注1、3) |
||
全労働者 |
うち正規雇用労働者 |
うちパート・ 有期労働者 |
||
6.0 |
102.1 |
67.1 |
68.2 |
55.5 |
(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したもので
ある。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定
に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労
働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものである。
3 労働者の男女の賃金の差異は、男性の賃金を100%とした際の女性の賃金を記載している。
正規雇用労働者のうち、95.5%を占める「職員」(特段の事由により社外から招へいした「常勤顧問」や「参与」、「嘱託」等を除く)については職務遂行能力を基準とした職級(1~8級職)に基づき処遇を決める職能資格制度のもと、勤務地域を限定しない「全国型」と、勤務地域を特定し地域に応じた係数(全国型を1とし勤務地域に応じて0.8~0.9の間で係数が設定されている)が乗じられた賃金となる「拠点型」に区分している。「職員」に限定した男女の賃金差異は全体では72.8%、全国型では71.2%、拠点型では82.0%となっている。同一の職員区分(全国型/拠点型)及び職級において、男女で賃金差異は発生しない制度設計となっているが、差異の主な要因は以下のとおりである。
・「管理職に占める女性労働者の割合」は上記記載のとおり6.0%であるが、女性の正規雇用労働者の85.4%を占める「職員」の内、管理職の割合は17.4%であり、男性の同管理職割合46.3%に比べて低いため、役職の任用に応じて支給される職務給等の支給の有無が賃金差異に影響している。総合職、専門職及び一般職の職員区分を総合職に統一した人事制度改正(2003年)以前は、総合職には男性が比較的多く、専門職及び一般職には女性が比較的多く採用されていたため、その職務に応じて女性の管理職登用が進んでいなかった。しかしながら、同人事制度改正以降、男女を問わず総合職としての採用を継続しており、管理職の割合の男女差異は改善する見込みである。
・男女で法定時間外労働時間の実績値に差があり、時間外勤務手当の合計額に差が生じている。
・同人事制度改正時(2003年)に、男性が比較的多く区分されていた総合職は全国型に、女性が比較的多く区分されていた専門職及び一般職は拠点型に移行したことにより、拠点型の女性構成比率が依然として高い。
パート・有期労働者については、事務補助職等として職員とは異なる職務に応じた賃金体系の従業員の区分に女性の割合が高く、賃金差異の要因になっている。
女性活躍を含め従業員一人ひとりの多様な能力を最大限に発揮できる「ダイバーシティ&インクルージョン」の推進を企業グループの成長ドライバーとして位置づけ、グローバル経営戦略室のもとに「ダイバーシティ&インクルージョン推進部」を2021年4月に新設し、女性特有のライフイベントに対する支援やキャリア開発支援等の取組みを進めている。2003年の同人事制度改正以降、男女を問わず職員としての採用を継続しており、男女の賃金差異は今後、縮小する見込みであるが、「大林グループ人材マネジメント方針」に沿って、人物本位の評価・昇進審査を継続するとともに、柔軟な働き方と働きやすい職場環境の整備・拡充を図っていくことにより女性活躍を推進し、男女賃金差異の解消を図っていく。
② 連結子会社(国内連結子会社の内、常時雇用する労働者が100人以上の事業者を記載)
当事業年度 |
補足説明 |
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会社名 |
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注1) |
男性労働者の育児休業取得(%) (注2) |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注1、3) |
|||
全労働者 |
うち正規雇用労働者 |
うちパート・有期労働者 |
||||
大林道路㈱ |
1.8 |
66.7 |
58.9 |
59.2 |
58.9 |
|
大林ファシリティーズ㈱ |
9.6 |
100.0 |
65.9 |
82.5 |
63.0 |
|
㈱内外テクノス |
13.3 |
50.0 |
76.0 |
75.1 |
66.3 |
|
オーク設備工業㈱ |
5.4 |
50.0 |
68.2 |
68.7 |
40.9 |
|
㈱オーク情報システム |
15.0 |
66.7 |
76.9 |
76.5 |
86.4 |
|
大林新星和不動産㈱ |
14.9 |
- |
76.0 |
75.9 |
77.4 |
当事業年度に配偶者が出産した男性労働者がいないため取得率を記載していない。 |
㈱サイプレス・スナダヤ |
0.0 |
14.3 |
79.6 |
80.6 |
- |
男性のパート・有期労働者がいないため賃金の差異を記載していない。 |
(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したもので
ある。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定
に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労
働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものである。
3 労働者の男女の賃金の差異は、男性の賃金を100%とした際の女性の賃金を記載している。
連結子会社各社において「大林グループ人材マネジメント方針」に沿って、女性活躍を推進し、男女賃金差異の解消を図っていく。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループは、企業理念に『「地球に優しい」リーディングカンパニー』を掲げ、持続可能な社会の実現を目指している。
創業以来受け継がれてきた精神である三箴「良く、廉く、速い」と「企業理念」、そして企業理念を実現するための指針である「企業行動規範」から成る「大林組基本理念」を全社員で共有し、社員一人ひとりが「大林組基本理念」を実践することこそが企業活動そのものであるという考えの下、企業活動を通じて社会的責任を果たすことで、持続可能な社会の実現に貢献し、企業価値の向上に努めている。
また、2019年6月には、企業理念に基づき「Obayashi Sustainability Vision 2050」(OSV2050)を策定し、OSV2050で掲げた「2050年のあるべき姿:地球・社会・人のサステナビリティ」と自らのサステナビリティ実現に向け、さまざまな社会動向や当社グループを取り巻く事業環境の変化を捉え、ESG経営を基盤としてグループ一体で事業を通じた企業価値の向上と社会課題の解決に取り組んでいる。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(参考)
◇基本理念
https://www.obayashi.co.jp/company/philosophy.html
◇Obayashi Sustainability Vision 2050
https://www.obayashi.co.jp/sustainability/vision.html
◇価値創造プロセス(OBAYASHI コーポレートレポート2024 P.22, P.23)
https://ir.obayashi.co.jp/ja/ir/data/report/main/0/teaserItems2/07/linkList/05/link/CR2024_2.pdf
(1)ガバナンス
サステナビリティ課題に対する取締役会の実効的な監視・監督・関与を目的として、環境・社会のサステナビリティ課題に関する取締役会の諮問機関として「サステナビリティ委員会」を、企業のサステナビリティ課題(企業統治や経営戦略等)に関する取締役会の下部組織として「取締役座談会」をそれぞれ設置し、両課題の検討議論を行う体制としている。取締役座談会は取締役及び監査役により構成しており、企業統治や経営戦略などの企業のサステナビリティ課題について検討・討議を行っている。サステナビリティ委員会は、代表取締役社長 兼 CEOを議長としサステナビリティに関する専門性・経験を有する社外取締役などにより構成しており、サステナビリティ課題の特定、特定したサステナビリティ課題の対応方針の検討及び提言ならびに執行における実施状況のレビューを行っている。サステナビリティ委員会での議論を踏まえて、ESG経営推進及びSDGs達成のための経営方針が取締役会にて決定される。
また、業務執行においては、経営会議のもと、代表取締役社長 兼 CEOから委嘱をうけた経営計画委員会及び同委員会に設置する各サステナビリティ分野の専門委員会において、事業ポートフォリオ、人材組織戦略及び知的財産戦略等の方向性と具体的な施策の立案、推進及び実施状況の把握を行い、取締役会に諮る体制としている。
<サステナビリティ推進体制>
(参考)
◇主な委員会の情報
https://www.obayashi.co.jp/sustainability/organization.html
◇取締役の専門性と経験(スキルマトリクス)
https://www.obayashi.co.jp/company/governance/statement.html
(2)戦略
当社は、長期ビジョン「Obayashi Sustainability Vision 2050」を策定し、「地球・社会・人」と当社グループのサステナビリティの実現に向けたESG重要課題(マテリアリティ)の特定と具体的なアクションプラン及びKPIを設定している。同ビジョンに基づき2050年の「あるべき姿」実現に向け、カーボンニュートラルとウェルビーイングを中期的な社会課題であると同時にビジネス機会と捉え、省エネのさらなる推進やグリーンエネルギーの利活用、ダイバーシティ&インクルージョンの推進とともに革新的な技術開発を進めている。また、事業領域の深化・拡大とグローバル化を進めるため、各事業・各エリアの成長性と収益性、当社グループの技術やネットワークの優位性、リスク等を検証して最適な事業ポートフォリオを検討し、人的資本への投資や技術開発投資を含む将来に向けた投資配分の最適化を図っている。
①気候変動
気候変動に関するリスク及び機会については、2020年7月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し、関連リスクと機会を特定・評価し、気候変動関連問題が事業に与える中長期的なインパクトを把握するため、シナリオ分析を実施のうえ、2020年11月に同提言に沿った情報を開示した。また、ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)による「IFRSサステナビリティ開示基準」の公開など、社会からの要請に応じるため、2024年4月に情報を更新した。
ア リスク及び機会の特定
当社グループは、事業・戦略・財務計画の検討を行う際に、短期・中期・長期(「短期」:3年以内、「中期」:~2030年、「長期」:2031年~2050年を想定)の気候関連リスク及び機会による影響を判断する一連のプロセスの中で、気候変動の影響についても考慮している。影響度は大(100億円以上)・中(10億円以上100億円未満)・小(10億円未満)の3段階で評価している。
イ シナリオ分析
・TCFDの提言に基づき、リスク及び機会を特定・評価し、気候関連問題が事業に与える中長期的なインパクトを把握するため、シナリオ分析を実施している。
・分析においては、産業革命前に比べ2100年までに世界の平均気温が4℃前後上昇することを想定した4℃シナリオと、1.5℃前後上昇する1.5℃シナリオを採用し、各シナリオにおいて政策や市場動向の移行(移行リスク・機会)に関する分析と、災害などによる物理的変化(物理リスク・機会)に関する分析を実施している。
2022年10月には、SBT(Science Based Targets)の認定を取得し、2030年度までに2019年度比で、Scope1+2を46.2%、Scope3を27.5%とするCO2排出量削減目標を掲げて、着実な取り組みを実行している。
なお、これらの情報については、当社ウェブサイトやコーポレートレポートで開示している。
シナリオ分析結果のまとめ
(参考)
◇気候関連の情報開示
https://www.obayashi.co.jp/sustainability/environment/tcfd.html
◇脱炭素社会
https://www.obayashi.co.jp/sustainability/environment/action.html#section1
②自然資本
自然資本に関するリスク及び機会については、2023年6月にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明した。TNFD提言で推奨されるLEAPアプローチに沿って、バリューチェーンでの自然への依存・影響の分析を行い、以下のとおり特定・評価のうえ、2025年2月に同提言に沿った情報を開示した。
LEAP分析の概要
L:自然との接点の発見、E:依存と影響の診断
当社グループの連結売上高のうち、7割程度を占める国内建設事業(建築・土木)に注目した。国内建設事業のバリューチェーンにおいて、自然への影響度が大きい「設計・施工」および調達のうち主要調達資材の「原材料採取地」について、ENCORE(※)を用いて自然資本に対する依存と影響度を抽出した。
※ENCORE:企業が自然資本に与える影響や依存を特定するためのツール
A:リスクと機会の評価
抽出した依存と影響度をもとに、リスクに関する項目として「生態系の利用」「温室効果ガス」「水資源」を、機会に関する項目として「グリーンインフラ」「木材」を特定し、対応策を策定した。
P:開示
フレームワークに沿って、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」を開示した。「指標と目標」では、グローバル中核開示指標に対応する当社グループの目標と実績を開示している。
(参考)
◇自然関連の情報開示
https://www.obayashi.co.jp/sustainability/environment/tnfd.html
◇自然共生社会
https://www.obayashi.co.jp/sustainability/environment/nature.html
③人材マネジメント
当社グループは、事業に関わるすべての人を大切にすることを企業理念に掲げており、多様性を受け入れ相互に尊重し合える企業(組織)風土をこれからも変わらない当社グループの守るべきDNAと捉えている。この企業風土の下、仕事を通じた成長機会の提供や働きがいのある職場をつくり、働く人のエンゲージメントを向上させることを目指し、「大林グループ人材マネジメント方針」を定めている。
具体的には、執行側に設置した「人材マネジメント専門委員会」において、人事制度の運用、人材活用、ダイバーシティ&インクルージョンなどの推進に向けた取組みを行っている。
ア 健康経営の推進
当社グループは、健康経営を人材マネジメント戦略の重要な要素として位置付けている。2022年12月に健康経営方針を策定し、健康経営推進専門部会を設立するなど体制を整備し、健康経営課題、課題に対する最終目標と指標を定めて積極的に推進している。
社長が健康経営責任者となり、経営会議の下、経営計画委員会及び同委員会に設置した人材マネジメント専門委員会が方針・戦略を策定し、その傘下に置かれた健康経営推進専門部会が、全国土木建築国民健康保険組合などと連携を図りながら、具体的な施策を推進している。同専門部会では、産業医や公認心理師・臨床心理士と協働し、グループ全社員の健康診断データなどの分析、検証を踏まえた職場環境の整備など、社員とその家族の健康保持・増進に向けた施策の立案、推進に継続的に取り組んでいる。
(参考)
◇健康経営方針・健康経営推進体制
https://www.obayashi.co.jp/sustainability/employee/hrm.html#section1
イ ダイバーシティ&インクルージョンの推進
当社グループは人材が最も重要な経営資源の一つであるとの考えのもと、社員一人ひとりが強みや能力を最大限に発揮できるよう、能力本位での登用を基本方針とするなど、ダイバーシティ&インクルージョンを推進している。2021年4月には「ダイバーシティ&インクルージョン推進部」を設置し、各人が働きがいを持って業務と向き合い、成長を促す環境や機会を整備・提供することによりウェルビーイングの実現を目指している。ジェンダー、国籍、文化、世代及び障がいの有無などにとらわれることなく、多様な人材が等しく活躍できる職場環境の整備や、さらなる人材の確保と活躍推進に取り組んでいる。
(参考)
◇ダイバーシティ&インクルージョン
https://www.obayashi.co.jp/diversity_inclusion/
ウ 人材教育
当社グループの持続的な成長を支えるには人材の育成が不可欠であることから、さまざまな教育施策を展開している。年代や職責に応じた階層別研修のほかに、職種別の専門研修、事業・業務領域別の研修を実施している。
新卒採用の社員には、入社後の数週間は職種を問わず、社会人としてのビジネススキルを学ぶ集合研修を実施している。講義やディスカッション、グループワークなどの教育を終えた後、職種別に専門的なスキルを学ぶ教育を実施している。
キャリア採用の社員は、新卒採用の社員と等しく活躍できるよう、入社時には、職種を問わず人事諸制度や情報セキュリティ教育、人権研修などを行った後、職種別に必要な教育を実施している。
実務職層には、職場内において1年を通じてPDCAのサイクルを回すことによって、一人ひとりに即した成長を実現していく。また、同じ職場内で「指導員」を選任し、実務の基礎や知識、技術などを確実に身に付けられるようきめ細やかな指導を受けながら、各人の能力を伸ばしている。
また、全階層を対象に職場外教育として、当社の社員として必要な知識やスキルを階層別に習得していく「共通集合研修」や、事業領域、業務領域に分かれた研修なども実施している。
(参考)
◇大林組の教育制度
https://www.obayashi.co.jp/sustainability/employee/hrm.html#section3
エ エンゲージメント向上
「大林グループ人材マネジメント方針」に沿って、社員のエンゲージメント向上に向けてさまざまな取り組みを行っている。2023年度から「従業員満足度70%以上の達成」をKPIとして設定している。エンゲージメントが高い状態=組織が好活性状態という考えのもと、全社員を対象にエンゲージメント調査を実施し、調査結果から「従業員満足度」を算出することで、その実効性を評価している(2024年度の従業員満足度84.5%、前年度比+3.6ポイント)。なお、2025年度からは従業員満足度のほかビジョンへの共感、協働意欲、成長意欲、評価・承認、報酬・評価の仕組み、成長機会の要素を加えた計7つの指標の平均を「エンゲージメント指標平均」とし、KPIに設定している(2024年度のエンゲージメント指標平均74.4%)。
オ 賃上げ
当社グループの業績や中長期的な成長への貢献に対して、適時適切に報い、各人のモチベーションの維持・向上に努めている。当社は2025年4月の賃金改定において、定期昇給にベースアップ(基本給は従業員平均で月当たり約18,000円の引き上げ)を加え、約5.5%の賃上げを実施すると共に、2025年4月入社以降の初任給も引き上げた。これらの賃上げは、インフレ経済が定着していく中、政府の「成長と分配の好循環」の達成に資するとともに、物価上昇を上回る賃上げを実施し、建設業の魅力を高めていくことが当社の社会的責務であるとの判断によるものである。
④人権
当社グループは、企業の社会的責任として多様な人材の活躍につながる人権の尊重を重要な課題の一つとして捉え、「人を大切にする企業の実現」を目指し、「ビジネスと人権に関する指導原則」など国際的な人権規範に則った「大林グループ人権方針」を策定の上、人権尊重の取り組みを進めている。
具体的には、執行側に設置したヒューマンライツ専門委員会及びサプライチェーンマネジメント専門委員会により、人権デュー・デリジェンスの取り組みとともに、サプライチェーンを含めた人権課題の解決及び人権啓発を推進している。
2019年度に主な事業である建設事業、不動産事業、新領域事業に分け、ステークホルダーごとにリスクを抽出、評価し、当社グループが優先的に取り組む人権課題(顕著な人権課題)を以下のとおり特定している。
(参考)
◇人権に関する取り組み年表
https://www.obayashi.co.jp/sustainability/employee/humanrights.html
(3)リスク管理
当社グループは、企業活動に伴うリスクの的確な把握とその防止、または発生時の影響の最小化に努めることが、企業価値の向上とステークホルダーに対する社会的責任を果たすことにつながると考え、グループ全体を包括するリスク管理体制を構築している。環境・社会のサステナビリティについては、「サステナビリティ委員会」にて、企業のサステナビリティ課題(企業統治や経営戦略等)に関しては「取締役座談会」にて、それぞれリスク及び機会を抽出・評価のうえ、サステナビリティ課題の特定及びその対応方針の検討を行うとともに、執行における実施状況を評価し、その結果を取締役会に報告している。
各部門においては、業務プロセスに内在するリスクを把握し、必要な回避策・低減策を講じたうえで業務を遂行するとともに、機能別リスク管理委員会及びサステナビリティ分野専門委員会がリスク情報の報告を受け、指示・監督している。また、監査役会及び内部統制監査室が、各部門のリスク管理状況を監査している。
<リスク管理体制図>
(4)指標及び目標
当社グループでは、ESG経営の推進にあたり「大林組基本理念」に基づき6つのESG重要課題を特定している。「Obayashi Sustainability Vision 2050」の目標達成に向けて、中期経営計画の事業施策にマテリアリティを組み込み、SDGsと関連付けて活動することで、中長期的な成長と持続可能な社会の実現を目指している。マテリアリティに紐付けて設定したアクションプラン・KPIに対して毎年度進捗状況を確認し、PDCAサイクルによる推進活動を行っている。
なお、取締役の報酬の一部である中長期業績連動株式報酬について、支給額算定の基礎となる業績指標としてESG指標(CO2排出削減量、死亡事故・重大災害発生件数、従業員満足度)を採用し、インセンティブとすることでESG経営の一層の推進を図っている。
詳細については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等」に記載している。
<マテリアリティ及びアクションプラン>
<KPI>