人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数2,706名(単体) 3,442名(連結)
-
平均年齢43.8歳(単体)
-
平均勤続年数18.9年(単体)
-
平均年収10,618,000円(単体)
-
平均年収の
対前年増減率8.9%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
人財戦略に関する基本方針は以下のとおりであります。なお、以下の方針等について連結グループの主要な事業を営む提出会社において、育成、確保に向けた取組みは行われているものの、必ずしもすべての連結子会社では行われておらず、連結グループにおける記載が困難であるため、以下に記載する事項は当社グループにおける売上および従業員の大半を占める提出会社のものを記載しております。今後は、特にコンプライアンス研修を中心とした連結グループに共通する範囲の研修体系について、連結子会社への適用拡大を検討してまいります。また、連結子会社の役員だけでなく、主要なポジションについての人財流動性を高める施策についても検討してまいります。
○ 魅力あるゼネコンNo.1
西松-Vision2035で掲げるありたい姿「魅力あるゼネコンNo.1」の構成要素である「ゼネコントップのエンゲージメントスコア」「ゼネコントップクラスの一人当たり付加価値額」の実現に向けて、人的資本経営による社員の創出価値の最大化を進めていきます。社員エンゲージメント向上と一人当たり付加価値額の向上が起点となり、すべてのステークホルダーを巻き込んだエンゲージメントの発展的連鎖へつながり、「魅力あるゼネコンNo.1」が実現すると考えています。
(社員エンゲージメント向上)
人財戦略として最も重要な指標となるのが社員エンゲージメントと認識しており、「ゼネコントップのエンゲージメントスコア」として2035年度で4.00以上を目標としています。スコアの低い項目ごとに必要な対応を講じるとともに、エンゲージメントの持続的な向上に直結する施策として、社員が能力と挑戦意識を最大限発揮できる企業文化の醸成を図ります(第2 事業の状況 2 サスティナビリティに関する考え方及び取組(3)人的資本 参照)。その中でも、対話機会の拡充として、職場1on1だけでなく、社員対経営層、事業部門単位、管理部署(支社支店等)、女性委員会など多面的に対話機会を拡大し、働きがいと働きやすさの向上を図ります。
社員エンゲージメントの向上に伴い、社員の成長や挑戦意欲が促され、一人当たり付加価値額の向上にも寄与すると考えています。また、一人当たり付加価値額の向上を社員の待遇向上へとつなげ、同業同規模他社を上回る報酬水準を実現し、さらなる社員エンゲージメントの向上(エンゲージメントの発展的連鎖)へとつなげていきます。
○ 「中長期の企業戦略」に対する人財戦略アプローチ
・組織の筋肉質化による効率的経営 ⇒ 資源配分見直しによる人員・組織の適正化
2026年度より、技術戦略室にAI推進部を設置しました。今後、DXやAIの活用が加速度的に進み、人財の再配置が必要になると考えています。重複業務や重複組織の省人化と合わせて、管理部門から生産部門(事業部門)へ計画的に再配置を実行し、組織の筋肉質化を推進します。
・強い事業ポートフォリオの構築 ⇒ 想定される事業の変化を支える人財ポートフォリオの構築
基盤事業(国内土木、国内建築)では当面は市場拡大が見込まれ、人的資本の増強が必要な状況です。しかし35歳~45歳の中間世代が少なく、将来的には現場を牽引する所長の不足が懸念されます。キャリア採用強化、若手とシニアの活躍促進により所長の充足を図ります。また、技術革新や事業領域拡大に対応する専門型人財の採用・育成を進めていきます。一方、基盤事業も長期的には縮小が見込まれ、事業領域の拡大が必要となります。また、次世代に向けた成長事業として国際、環境、都市開発の強化が必要です。これらを支える多様なスキルや挑戦意欲を持つ人財の活躍が必要となることから、キャリア採用強化と、既存社員のキャリア多様化とリスキル推進が重要となります。①会社の魅力向上・ブランディング、②社内人財流動性を高める施策実現、③専門スキル・リスキル・早期戦力化に向けた研修強化、④全般的な待遇向上および高度専門人財に見合った報酬水準を設定する仕組み構築など人的資本投資を実行し、事業の変化を適時に支える人財ポートフォリオを構築します。
当社の従業員の給与、その他の給付の額及び内容については以下のとおりであります。なお、連結グループに属する会社については、それぞれの会社において従業員の給与、その他の給付の額及び内容を決定しているため、従業員の大半を占める提出会社について記載します。
当社の労働者区分は、正規雇用労働者として、主に総合的な判断を要する基幹業務に従事する「総合職群」と一般事務もしくは限定された領域の業務を行う「一般職群」があります。また、パート・有期労働者として技術系社員と一般事務系社員が含まれます。
正規雇用労働者の給与は、当社の給与規定に定める基本賃金および諸手当で構成されます。基本賃金は昇給テーブル(職能等級および人事評価結果に応じて変動)で決まる基本給と、職能等級で決まる手当で構成されます。また、諸手当は役職、勤務形態、時間外勤務時間等によって決定されます。60歳定年後再雇用者の給与は、65歳誕生日月までは基本賃金について定年前より一律で15%低減した額としています。65歳以降については個別に決定しています。
正規雇用労働者の賞与は、支給総額を業績に応じて決定し、基本賃金や人事評価に応じて配分支給しています。
パート・有期労働者の給与および賞与は、同様業務に従事する正規雇用労働者の給与および賞与を基として、勤務地や業務内容に応じた市場相場を勘案して個別に決定しています。
(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況
(2026年3月31日現在)
(注) 1 従業員数は、就業人員であり、〔 〕内は臨時従業員数を外数で記載しております。
2 全社(共通)は、提出会社の総務及び経理等の管理部門の従業員であります。
3 前連結会計年度に比べ従業員数が377名増加しております。主な理由は、アセットバリューアッド事業を営む子会社において、ホテルの開業に備え期中採用が増加したことによるものであります。
② 提出会社の状況
(2026年3月31日現在)
(注) 1 従業員数は、就業人員であり、〔 〕内は臨時従業員数を外数で記載しております。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3 全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門の従業員であります。
③ 労働組合の状況
特記すべき事項はありません。
④ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
ア 提出会社
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。
3 育児・介護休業法の改正に合わせ、2022年10月に産後パパ育休期間中に取得できる「産後パパ休暇」(最大20日間取得可能)(有給)を創設するなど、社員にとって安心して育児休暇を取得できる環境を整えたことにより、2025年度における取得率は98.8%となりました。2026年度以降の育児休暇の利用率100%を目指して、環境整備や制度の周知を図るなど社員に働きかけていきます。
4 女性総合職は2015年度より新卒採用を増やしているため相対的に勤続年数が短いこと、また、勤続年数に応じた昇給が規定されていることにより、給与水準の高い役職に就いている女性が未だ少ないため、この賃金格差は男女の勤続年数の違いによるものと考えています。賃金格差の解消に向け、女性の定着を向上させるために長く働き続けられる環境作りを進め、能力を高めるための支援や研修の実施、能力のある社員の積極的な抜擢を行うなどの取り組みを進めていきます。なお、正規雇用労働者は主に総合的な判断を要する基幹業務に従事する「総合職群」と一般事務もしくは限定された領域の業務を行う「一般職群」を合わせた労働者から算出しております。一般職群は、賃金体系において総合職群と一定の差を設けており、現状では女性のみで構成されております。パート・有期労働者については、技術的業務に従事する技術系社員と一般事務に従事する事務系社員が含まれています。技術的業務と一般事務では専門的知識の必要性等により賃金に差を設けていること、及び技術系社員には男性が、事務系社員には女性が多く従事していることが賃金格差の要因になっております。
イ 連結子会社
連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社は、企業理念として「価値ある建造物とサービスで安心して暮らせる持続可能な社会をつくる」を掲げています。これは、私たちが提供する建造物やサービスを通じて地域社会や環境に貢献し、持続可能な未来を築くことを使命としており、サステナビリティの考え方そのものであると考えています。
当社グループではサステナビリティの実践にむけて、サステナビリティスローガン(基本方針)「みんなでつくるみんなが輝く」を策定しております。この基本方針のもと、当社は、ひと、まち、自然を大切につなぎ、人々が活き活きできる場を創ることで「みんなが輝く社会」を実現してまいります。
(1) サステナビリティ全般
① ガバナンス
サステナビリティ推進は、重要な課題が多岐に渡り全社横断的な議論や施策の実行が必要であることから、各事業本部の副本部長および各戦略室の副室長等を中心として構成する、サステナビリティ戦略会議を設置しております。
同会議は、マテリアリティ解決及び持続可能な社会の実現に向けたサステナビリティ戦略について検討・実践することを目的とし、より実践的なサステナビリティ推進のために、同会議内に4つの分野別の委員会(リスク・機会マネジメント委員会、人権委員会、DE&I委員会、環境委員会)を設置し、各重点分野で取り組むべき施策の着実な議論と実行性を高めています。経営戦略室長が同会議の議長を務めることで、全社横断的なサステナビリティ推進を各事業本部および各戦略室と連携して牽引しています。
また、サステナビリティに関する課題を検討・審議することを目的として、サステナビリティ委員会(取締役会の諮問機関として社内取締役、社外取締役及び外部有識者で構成)を設置しております。サステナビリティ委員会は、取締役会議長からの諮問に基づき、長期視点やマルチステークホルダーの視点に立ったマテリアリティや、マテリアリティに紐づく環境変化(リスク・機会)への対応方針等に関する事項を検討・審議し、取締役会に答申します。
取締役会は、サステナビリティ委員会の答申を踏まえ、サステナビリティ課題に関する対応方針等を決定します。また、サステナビリティ戦略会議(4つの委員会を含む)の活動を通じたサステナビリティ関連の重要施策の検討や実行に関して、必要に応じて経営会議での議論を経て報告を受け、目標や進捗状況を監督します。
経営会議は、取締役会による監督のもと、最高執行レベルの意思決定機関として、サステナビリティ関連の課題に関する具体的対応策及び目標を決定し、進捗状況を管理します。
以上のガバナンス体制により、当社グループのサステナビリティ課題に関する取組を推進しております。
② リスク管理
当社グループのサステナビリティに関するリスク・機会の管理を適正に行うため、社内規程を定め、損失の最小化と持続的成長を図ります。
サステナビリティ戦略会議(リスク・機会マネジメント委員会、環境委員会)は、リスク等情報の集約を行い、組織横断的にリスクを監視し、当社グループのリスクを総合的に管理します。同会議は、個別リスクごとに責任部署を定め、当該リスクに関する「予防的リスク管理体制」と「発見的リスク管理体制」を構築します。
リスク管理の整備・運用上の有効性評価は同会議が行い、問題がある場合には、各々の責任部署に対し是正勧告を行います。同会議は、自ら定めた個別リスクの責任部署及び予防的リスク管理体制・発見的リスク管理体制並びに当該リスクの管理状況を経営会議及び取締役会に報告します。
経営会議はサステナビリティ戦略会議からの報告内容(重要リスク、具体的対応策及び目標)を審議・承認し、必要に応じ同会議に指示します。経営会議は承認した内容を取締役会に報告します。
取締役会は、「リスク管理責任部署-サステナビリティ戦略会議-経営会議-取締役会」というリスクに関する報告体制及び監督・指示体制を構築し、監査室はその運用状況を監視します。取締役会は経営会議からの報告内容を審議し、会社としての最終的な承認を行います。また必要に応じて経営会議に指示し、監督します。
③ 戦略
(マテリアリティ)
当社グループではサステナビリティスローガン(基本方針)「みんなでつくる みんなが輝く」を掲げ、以下のとおり、当社が事業を通じて取り組むべきマテリアリティを特定しています。
・安心でき、活力がわく社会の実現
・現場力を最大限発揮できる組織づくり
・価値創出を最大化できるパートナーシップの形成
・安心とワクワクにつながる技術戦略
・多様な人財がワクワクし活躍できる仕組みづくり
・コンプライアンスの遵守
特定にあたっては、グローバルを含めた多様な視点を包含し、当社と社会にとっての2軸の重要度の観点での評価、経営者インタビューや従業員意識調査、協力会社へのアンケートを活用しながら、当社のステークホルダーにとって納得性の高いプロセスとしました。
マテリアリティにつきましては、当社ウェブサイトに掲載しておりますので、併せてご参照ください。
(https://www.nishimatsu.co.jp/esg/materiality.html)。
(KPIツリー)
マテリアリティの社内浸透にむけて、社員一人ひとりがマテリアリティおよびマテリアリティの解決手段と日々の業務のつながりを実感できるよう、サステナビリティスローガン(基本方針)およびKGIを頂点とするKPIツリーを策定しました。KGIは、サステナビリティスローガンを定量的に示す目標として、2050年までに当社の事業を通じた「延べ60,000の地域・コミュニティへ価値提供」を設定しています。
また、マテリアリティの解決にむけては、一人ひとりの業務がマテリアリティに紐づき、事業活動を通じて社会課題を解決することが、不可欠であると考えています。2025年度からはこのKPIツリーを各部署から個人のレベルまで拡大し、KPIと目標値を当社の人事評価に組み込みました。個々の社員がサステナビリティに関する目標を掲げて日々の業務に取り組み、全社一丸となってサステナビリティを推進します。
④ 指標および目標
上記のKPIツリーで策定した33個のKPI(全社)に対する具体的なKPIと数値目標と実績の詳細は、2026年9月頃に当社ウェブサイト(https://www.nishimatsu.co.jp/esg/report/)において公表予定の「統合報告書2026」をご参照ください。
当社グループのサステナビリティ経営の深化にむけ、中期経営計画2028の期間において重点的に取り組む事項として以下の非財務目標を設定しています。
(2) 気候変動への対応
当社グループの気候変動への対応に係る考え方及び取組は、以下のとおりであります。
① ガバナンス
(取締役会による監督)
当社は、気候および自然関連のリスクを回避・低減・移転し、また気候および自然関連の機会を実現するための戦略を重要な経営課題と位置づけ、企業として適切に対応することで持続的な成長につながると考えています。そのため「取締役会」は、気候および自然関連の課題に関する「経営会議」からの上程(決議・報告)内容を受け、諮問機関であるサステナビリティ委員会(社外有識者、社外取締役、社内取締役から構成)と連携し、気候および自然関連のリスクと機会に係る具体的対応策、進捗管理について監督します。
(経営会議による決定・承認)
「経営会議」は、気候および自然関連の課題に関し経営戦略室(サステナビリティ戦略会議)からの上程(決議・審議・報告)を受け、リスクと機会に係る重要事項と具体的対応策を決定し、取締役会に上程(決議・報告)します。対応策の進捗状況については、年2回の頻度で取締役会に報告します。
(経営戦略室(サステナビリティ戦略会議)による管理)
「本社(支社・現場)各部門」は、気候および自然関連のリスクと機会の重要項目を抽出し、リスクと機会の対応策の立案と進捗報告を行います。「サステナビリティ戦略会議」に設置する「環境委員会(作業部会:地球環境対策部会)」は、「本社(支社・現場)各部門」からの報告を受け、抽出した気候および自然関連のリスクと機会の特定を行い、対応策と進捗状況を確認し、サステナビリティ戦略会議に報告します。会議の議長である経営戦略室長が最終確認をし、「経営会議」に報告します。
② リスク管理
気候変動への対応に係るリスク管理については、上記「①ガバナンス」に記載のとおりです。
③ 戦略
(戦略(シナリオ分析とレジリエンス)/ 採用シナリオおよび分析対象事業、時間軸)
当社は不確実性の高い将来に対応するためTCFD※1が提言するシナリオ分析を行なっています。産業革命以前と比較した気温上昇1.5℃と4℃のシナリオを採用し、主軸の「建設事業」のほか、「環境・都市開発事業(アセットバリューアッド事業、地域環境ソリューション事業)」を対象としており、これには協力会社や資材調達を含めたバリューチェーン全体を考慮しています。また、気候関連リスクおよび機会は長期間にわたり影響を与える可能性があるため、2030年度までを「短期」、2031年度~2040年度までの期間を「中期」、2041年度~2050年度を「長期」と設定しました。
(戦略(シナリオ分析とレジリエンス)/ 気候関連リスクおよび機会の重要項目)
シナリオ分析により、事業に影響する気候関連リスクおよび機会を抽出のうえ、特に財務・事業戦略上で重大な影響を及ぼすものを重要項目として決定しました。
(戦略(シナリオ分析とレジリエンス)/ 財務インパクト評価(1.5℃シナリオ))
重要項目としたリスクおよび機会の財務インパクトは、ウォーターフォールグラフを用いて、2025年度の営業利益への「影響額の増減」として2030年度/2050年度および1.5℃/4℃の世界観でそれぞれ表しました。
(戦略(シナリオ分析とレジリエンス)/ 財務インパクト評価(4℃シナリオ))
④ 指標及び目標
(指標と目標 / カーボンニュートラル社会移行計画(ZERO50ロードマップ / バリューチェーン全体))
ZERO50ロードマップは、2050年のカーボンニュートラル社会にむけバリューチェーン全体でのネットゼロを実現する計画で、CO2削減施策に加え、ガバナンスの高度化・ステークホルダーとの連携などの削減を推進する関連活動の実践、カーボンニュートラル社会にむけてビジネスモデルの転換を志向した内容となっています。
(指標と目標 / カーボンニュートラル社会移行計画(ZERO50ロードマップ / スコープ1+2))
「ZERO50ロードマップ」の直接操業(スコープ1+2)部分のネットゼロにむけたロードマップとなります。再エネ電力の標準化、次世代燃料や、技術革新(脱炭素に資する建設機械や機器類)の導入に加え、ネガティブエミッション技術の活用によりCO2のネットゼロに挑みます。
(指標と目標 / カーボンニュートラル社会移行計画(気候関連リスク及び機会の対応計画))
(指標と目標 / カーボンニュートラル社会移行計画(ZERO30ロードマップ2023))
『ZERO30ロードマップ2023』は、『ZERO50ロードマップ』のマイルストーンとして、2030年を年限とした脱炭素社会形成のためのCO2排出量削減計画です。SBT1.5℃認定基準を超える野心的なスコープ1+2の削減計画(目標①)、スコープ3カテゴリー11の削減計画(目標②)および再生可能エネルギー発電事業による創エネ計画(目標③)から成っています。
(目標①)スコープ1+2 ▲54.8%(2020年度比)
(目標②)スコープ3カテゴリー11 ▲27%(2020年度比)
(目標③)創エネ 100千MWh(約4万t-CO2削減相当量)
(目標①) スコープ1+2
2025年度のスコープ1,2は、再生可能エネルギー電力の導入が進展したものの、土木事業における軽油使用量の大幅な増加があったため、基準年の2020年度比で32.1%減にとどまりました。
今後は国内施工における再エネ電力比率100%の早期達成を目指しており、契約電力の見直しや再エネ証書の購入等を進めるとともに、低炭素燃料の導入などカーボンニュートラルに向けた活動を推進します。
(目標②) スコープ3カテゴリー11
スコープ3で目標を設定しているカテゴリー11(竣工引渡し建物の運用段階におけるエネルギー使用に伴う間接排出)では物件数が例年より少なかったことなどにより、前年度の排出実績から大幅に減少しました。
なお、2026年度は、例年以上の竣工物件数になるため、CO2排出量も増加する見込みとなっています。
(目標③) 創エネ
創エネ発電については、2024年度までの木質バイオマス発電、太陽光PPA、地熱発電に加え、2025年度はメタン発酵バイオガス発電施設が稼働しました。発電実績としては、約17千MWhとなり、前年度から進捗しています。現時点で、木質バイオマス発電、太陽光発電のPPA、地熱発電、メタン発酵バイオガス発電の計8施設が稼働し、再エネ電力を社会に供給しています。
2030年度の目標にむけて、今後も各所で太陽光、小水力など発電施設の稼働をはじめ北米やアジア・オセアニア等における再エネ事業を推進します。
(指標と目標 / 温室効果ガスの排出量実績)
(注)気候変動への対応に関する詳細な情報については、当社ウェブサイトの気候関連情報をご参照ください。
(https://www.nishimatsu.co.jp/esg/environment/carbon_neutral/tcfd_archive.html)
(3) 人的資本
人的資本にかかる考え方及び取り組みは、以下のとおりであります。なお、人財育成等について、連結グループの主要な事業を営む提出会社において、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取り組みが行われているものの、必ずしも連結グループに属する全ての会社では行われておらず、連結グループにおける記載が困難であるため、以下に記載する事項は当社グループにおける売上の大半を占める提出会社のものを記載しております。
① ガバナンス
人的資本に係るガバナンスについては、「(1)サステナビリティ全般 ①ガバナンス」に記載のとおりです。
② リスク管理
人的資本に係るリスク管理については、「(1)サステナビリティ全般 ②リスク管理」に記載のとおりです。
③ 戦略
西松-Vision2035で掲げるありたい姿「魅力あるゼネコンNo.1」の構成要素である「ゼネコントップのエンゲージメントスコア」「ゼネコントップクラスの一人当たり付加価値額」の実現に向けて、人的資本経営による社員の創出価値の最大化を進めていきます。特に、ステークホルダーを含めたエンゲージメントの発展的連鎖の起点となる「社員エンゲージメントの向上」を主たる目標に据え、人財の確保・育成・活躍を促進する取り組みを実施していきます。
(多様な人財の活躍を最大化する人財ポートフォリオの構築)
当社の社員構成は、50歳代と20歳代が多く、30歳代後半から40歳代の社員数が極端に少ないため、5~10年後には管理職世代の不足が見込まれます。また、環境・都市開発や国際事業など次世代成長基盤構築やDX推進など、これまでの基盤事業推進とは異なる多様な人財の確保が必要となります。これらの問題から、必要な人財を明確化して確保・育成・配置することが課題となっています。
〇 人財配置の最適化
上記の課題を踏まえ、経営戦略および事業戦略の実現に必要となる人財(スキル、人数)を明確にし、短期的には組織の最適化と人員再配置の実行およびキャリア採用計画への反映、中長期的には採用・育成計画への反映を行います。また、タレントマネジメントにおいて、スキルやキャリア情報の可視化を拡充し、適材適所配置をさらに推進します。
〇 必要となる人財の確保
当社の採用について、これまでリクルーター制の充実など新卒採用体制の強化を継続的に図っており、近年の新卒採用においては目標を達成できています。ただし、中長期経営戦略の実現やDX環境の変化に対応するため、キャリア採用の強化が必要な状況であることから、多様化する採用チャネルを戦略的に活用するキャリア採用の組織体制を本社人事部を中心に各事業部門や全国の支社を横断して構築し、不足する人財(スキル、人数)の確保に向けた取組みを強化します。
人財の多様性確保について、当社のDE&I方針および女性活躍推進法に基づく行動計画に沿って各種施策を推進していますが、女性採用数および女性管理職比率の向上が課題となっています。特に女性管理職比率では同業他社と比較しても低水準であり、女性社員の年齢構成等を踏まえると、短期間で女性管理職を増やせる状況にはないことから、離職防止と育成、採用を組み合わせた対応が必要な状況です。社内環境整備として、DE&I委員会および3つの社内女性委員会(土木、建築、事務他)を起点に、柔軟な働き方の更なる浸透、メンター制度による若年女性社員の心理的安全性向上と離職防止、男性育児参加等による社員全体の意識変革を推進し、それらに関連する制度や仕組み、職場環境の改善を行っていきます。人財育成としては、特に現場勤務を中心としたキャリア形成を希望する女性社員の長期活躍が課題となります。①女性特有のライフイベントを意識したキャリアプラン支援、②育児休業期間や時短勤務中の社員への集合研修内容の補講、③研修受講タイミングの柔軟運用を可能にするため年次研修から希望制への移行を実施しており、今後は、④管理職手前の女性社員への成長促進支援策を検討・実施していきます。これらの施策により女性の活躍がさらに促進され、会社の魅力向上および女性向け採用イベント等の活性化に伴って、女性採用数の更なる向上へつながっていくものと考えています。
(社員が能力と挑戦意識を最大限発揮できる企業文化の醸成)
当社では、従前より社員のキャリア希望自己申告や早期抜擢登用などの仕組みはあるものの、必ずしも社員の成長意欲を喚起できているとは言えない状況でした。2025年度より、短中長期の具体的なキャリア希望自己申告制度、職場での1on1対話の全社展開を開始し、キャリアプランの共有や心理的安全性の向上を図ってきました。引き続き、社員の成長意欲を高め、その能力と挑戦意識を最大限発揮できる仕組みを整備し、企業文化として定着させる取り組みを実行していきます。
○ 自律的キャリア形成
2025年度に、事業部門の価値向上に専門スキルで貢献する専門型人財を社員の最上位等級として処遇する「エグゼクティブフェロー」を新設しました。今後さらに専門型人財の処遇を整備し、複線型キャリアの明確化を推進します。
また2026年度には、社内インターン制度や社員のキャリア希望(部門異動等)を人員配置に反映する仕組みの整備を進めます。これらの取組みにより、社員が自身の価値観に合わせて主体的に長期キャリアプランをデザインし、その実現に向けて意欲的に学習を進め、社員と会社が共に成長する企業文化を醸成していきます。
○ 成長・挑戦を支える仕組み・風土
社員の年齢構成のいびつさや価値観の変化に対応するため、すべての年代の社員に、多様なライフプランに合わせて働きやすい環境を整え、能力と意欲に応じて最大限活躍・貢献してもらうことが重要となります。働きやすい環境整備としては、様々な理由から勤務地域を希望する声の高まり、夫婦共働きのライフスタイル、住環境に関する多様な価値観などへの対応を進め、従来から取り組んでいる健康経営を含めて社員のウエルビーイングを高める施策を実行していきます。社員の活躍を促す仕組みとしては、これまで年功型人事制度運用でしたが、年齢や経験に関わらず若手からシニアまで、能力や期待される役割・成果・貢献に応じて評価処遇する人事制度への移行を実行します。さらに、対話機会の多面的拡充や評価者スキル向上を進め、すべての社員が活躍・貢献に向けて意欲的に成長・挑戦する風土の醸成を実現します。
(経営人財の育成および経営体制の持続性)
当社は、中長期的な企業価値の向上を実現するためには、事業を担う人財のみならず、将来にわたり経営を担う人財を計画的に育成し、経営体制の持続性を確保することが重要であると考えています。
この考えのもと、当社では複数の階層にわたる経営人財候補を対象に、将来の経営を見据えた経験付与や評価、育成機会の提供を通じた段階的な育成を行っています。また、客観的な視点を取り入れた評価や、経営層による議論・確認を通じて、育成の進捗状況や人財要件の妥当性を継続的に確認しています。
これらの取組については、経営会議等を通じて適宜共有し、事業環境や経営課題の変化を踏まえながら必要な見直しを行うことで、経営体制の継続性の確保および企業価値向上に資する人的資本の充実を図っています。
④ 指標及び目標