2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

設備工事事業 表面処理事業 その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
設備工事事業 50,786 97.0 6,438 99.2 12.7
表面処理事業 1,484 2.8 36 0.6 2.4
その他 96 0.2 13 0.2 13.5

3【事業の内容】

 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(田辺工業株式会社)及び連結子会社4社により構成されております。当社グループは、日本国内において設備工事事業(産業プラント設備工事、設備保全工事、電気計装工事、メカトロニクス、送電工事、管工事)を主体とした事業と、その他(鋳造用工業炉の製造・販売)の事業を営んでおります。また、海外においてはシンガポール、マレーシアを中心に設備工事事業と、タイ国内では表面処理事業及び設備工事事業を営んでおります。
 当社グループの事業内容及び当社と関係会社との当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。

 なお、次の部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

(1)設備工事事業

 

当社及び連結子会社が次の設備工事事業を営んでおります。

 

産業プラント設備工事

化学・医薬、その他工業部材等のプラント設備・装置、環境設備の設計・製作・施工を主な事業としております。

海外においては、タナベエンジニアリングシンガポール社(連結子会社)がシンガポール国内を中心にプラント設備の設計・施工・メンテナンスを、タナベテクニカルサービスマレーシア社(連結子会社)がマレーシア国内を中心にプラント設備の設計・施工・メンテナンスを、タナベエンジニアリングアジア社(連結子会社)がタイ国内を中心にプラント設備の設計・施工・メンテナンスを行っております。

 

 

設備保全工事

化学・食品・医薬品等のプラント設備、発電所機器の設備診断・保全改修を主な事業としております。

 

 

電気計装工事

化学・食品・医薬品等のプラント設備、公共・一般建築物の電気計装設備、情報通信設備の設計・施工及び太陽光発電設備の設計・施工・売電を主な事業としております。

 

 

メカトロニクス

各種省力機器システム、自動化機器の設計・製作・施工を主な事業としております。海外においては、タナベタイランド社(連結子会社)が主に機械装置の設計・製作を行っております。

 

 

送電工事

送電用鉄塔建設、送配電線の新設・張替の施工を主な事業としております。

 

 

管工事

公共ガス水道工事、防消火設備、衛生設備の設計・施工を主な事業としております。

 

(2)表面処理事業

連結子会社であるタナベタイランド社がタイ国内で表面処理事業を行っております。

 

(3)その他

鋳造用工業炉

当社の鋳造用工業炉部門が鋳造用工業炉(アルミ鋳物生産用工業炉)の製造・販売、また産業機械の輸入・販売を行っております。なお、鋳造用工業炉事業については、当連結会計年度において事業を廃止いたしました。

 

 

  事業の系統図は次のとおりであります。

 

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する状況下で、各種政策の効果もあり、景気は緩やかな回復傾向が続きました。一方、米国の通商政策や中東情勢が及ぼす国内外経済への影響、継続的な物価上昇等、先行きは不透明な状況が続いております。

 設備工事業界においては、公共投資は底堅く推移し、民間設備投資は持ち直しの動きがみられましたが、国内外経済の動向や原材料価格をはじめとする物価上昇により先行きが不透明な状況等があり、受注・価格競争は厳しい状況で推移しております。

 このような状況下で、当社グループはお客様のニーズに合った設備の提案を積極的に行い、受注の確保・拡大に努めてまいりました。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,219百万円増加し、47,195百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,784百万円減少し、19,203百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,004百万円増加し、27,992百万円となりました。

 

b.経営成績

 設備工事事業におきましては、当社グループの主要顧客である化学業界において半導体関連のプラント設備工事、電子材の製造設備等の設備増強工事、定期修繕工事等を中心とした受注がありましたが、海外情勢等の影響により、顧客に投資時期を慎重に計る動きもみられ、当社グループ全体では前期を下回りました。タイ国の表面処理事業は、自動車向け・HDD向けの表面処理は総じて横ばいの状況のなか、EV向けの需要は堅調であり、表面処理事業全体では前期を上回りました。売上高は、前期繰越工事をはじめとした工事の進捗は概ね順調に推移し、前期を上回る結果となりました。

 この結果、受注高46,210百万円(前連結会計年度比13.0%減)、売上高52,366百万円(同3.0%増)となりました。

 利益面につきましては、工事資材費、労務費等の上昇は続いておりますが、施工効率の改善、リスク管理の徹底等の効果は継続しており、売上総利益率は改善しました。販売費及び一般管理費の増加があったものの、売上高の増加や売上総利益率の改善効果は大きく、営業利益4,769百万円(同24.3%増)、経常利益4,809百万円(同23.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,452百万円(同33.2%増)ともに前期を大きく上回る結果となりました。

 

 セグメントの経営成績は、次のとおりであります。

(設備工事事業)

 民間プラント・機械装置を主体としております産業プラント設備工事は、半導体関連の設備工事、電子材の製造設備等の設備増強工事等を中心とした受注がありましたが、海外情勢等の影響により、顧客に投資時期を慎重に計る動きもみられ、受注高17,109百万円(前連結会計年度比32.7%減)と前期を下回りました。売上高は、前期繰越工事をはじめとした工事の進捗は堅調に推移しましたが、22,618百万円(同0.5%減)と前期を下回りました。

 民間プラント保全工事を主体としております設備保全工事は、工場設備の定期修繕工事を中心とした受注が好調であり、受注高11,868百万円(同15.2%増)、売上高11,196百万円(同8.3%増)ともに前期を上回りました。
 電気計装工事は、産業プラント設備工事部門とのジョイントによる半導体関連の設備工事、電子材の製造設備等の設備増強工事、公共インフラ関連工事を中心とした受注がありましたが、受注高9,285百万円(同0.5%減)、売上高9,282百万円(同9.2%減)ともに前期を下回りました。

 メカトロニクスは、充填ライン、各種自動化機器の受注などがありましたが、受注高2,398百万円(同10.5%減)と前期を下回りました。売上高は、工事の進捗が順調に進んだこともあり、3,922百万円(同77.1%増)と前期を上回りました。

 送電工事は、電力会社の設備保守等の受注がありましたが、受注高2,329百万円(同14.6%減)、売上高2,271百万円(同14.1%減)ともに前期を下回りました。

 管工事は、民間からの大型管設備工事、官公庁からのインフラ設備の維持更新等の受注があり、受注高1,643百万円(同40.0%増)、売上高1,495百万円(同29.8%増)ともに前期を上回りました。

 設備工事事業全体では受注高44,635百万円(同13.6%減)、売上高50,786百万円(同3.0%増)となりました。売上総利益率の改善が進み、セグメント利益6,437百万円(同21.6%増)となりました。

(表面処理事業)

 タイ国で事業展開しております表面処理事業は、自動車向け・HDD向けの表面処理は横ばいの状況でありましたが、EV向けの需要は堅調であり、受注高1,483百万円(前連結会計年度比8.3%増)、売上高1,483百万円(同8.3%増)と前期を上回りました。セグメント利益は36百万円(同9.1%減)となりました。

(その他)

 鋳造用工業炉は、受注高92百万円(前連結会計年度比21.3%減)、売上高96百万円(同34.4%減)、セグメント利益12百万円(前期は49百万円の損失)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ248百万円減少し、10,601百万円(前連結会計年度末比2.3%減)となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が4,787百万円、減価償却費785百万円、賞与引当金の増加581百万円等の収入がありましたが、売上債権の増加1,131百万円、未成工事受入金の減少1,115百万円等の支出があり、営業活動によるキャッシュ・フローは1,938百万円の収入(同85.0%減)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等があり、875百万円の支出(同31.5%減)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払や長期借入金の返済による支出等があり、1,347百万円の支出(同67.7%減)となりました。

 

③生産、受注及び販売の実績

 当社グループが営んでいる事業の大部分を占める設備工事事業(産業プラント設備工事、設備保全工事、電気計装工事、メカトロニクス、送電工事、管工事)では生産実績を定義することが困難であり、設備工事事業においては請負形態を取っているため販売実績という定義は実態にそぐいません。

 従って、生産、受注及び販売の実績については「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」における各セグメントの状況に関連付けて記載しております。

 なお、参考のため提出会社単独の事業の状況は次のとおりであります。

 

(1)受注工事高、完成工事高、繰越工事高

第57期(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

工事別

前期繰越工事高

(千円)

当期受注工事高

(千円)

計(千円)

当期完成工事高

(千円)

次期繰越工事高(千円)

産業プラント設備工事

16,326,601

25,162,139

41,488,741

22,489,654

18,999,086

設備保全工事

1,399,290

10,302,062

11,701,352

10,336,848

1,364,504

電気計装工事

6,899,375

9,327,885

16,227,261

10,224,088

6,003,173

メカトロニクス

2,814,422

2,596,927

5,411,349

2,102,838

3,308,511

送電工事

389,891

2,727,200

3,117,091

2,645,079

472,012

管工事

591,861

1,173,552

1,765,413

1,152,726

612,687

鋳造用工業炉

33,513

116,991

150,504

146,525

3,978

28,454,955

51,406,759

79,861,715

49,097,760

30,763,955

 

第58期(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

工事別

前期繰越工事高

(千円)

当期受注工事高

(千円)

計(千円)

当期完成工事高

(千円)

次期繰越工事高(千円)

産業プラント設備工事

18,999,086

16,149,619

35,148,705

21,728,787

13,419,918

設備保全工事

1,364,504

11,868,928

13,233,433

11,196,468

2,036,965

電気計装工事

6,003,173

9,308,470

15,311,643

9,305,659

6,005,984

メカトロニクス

3,308,511

2,329,286

5,637,798

3,839,057

1,798,741

送電工事

472,012

2,329,753

2,801,765

2,271,253

530,511

管工事

612,687

1,643,114

2,255,802

1,495,750

760,052

鋳造用工業炉

3,978

92,092

96,071

96,071

30,763,955

43,721,266

74,485,221

49,933,048

24,552,172

 (注)前期以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更のあるものについては、当期受注工事高にその増減額を含みます。したがって当期完成工事高にもかかる増減額が含まれています。

 

(2)受注工事高の受注方法別比率

 工事の受注方法は特命と競争に大別されます。

期別

区分

特命(%)

競争(%)

計(%)

第57期

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

産業プラント設備工事

12.5

87.5

100

設備保全工事

46.5

53.5

100

電気計装工事

35.7

64.3

100

メカトロニクス

74.7

25.3

100

送電工事

15.2

84.8

100

管工事

14.0

86.0

100

鋳造用工業炉

100.0

0.0

100

第58期

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

産業プラント設備工事

33.9

66.1

100

設備保全工事

40.9

59.1

100

電気計装工事

46.3

53.7

100

メカトロニクス

44.9

55.1

100

送電工事

14.9

85.1

100

管工事

15.1

84.9

100

鋳造用工業炉

100.0

0.0

100

 (注)百分比は請負金額比であります。

 

(3)完成工事高

期別

区分

官公庁(千円)

民間(千円)

合計(千円)

第57期

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

産業プラント設備工事

176,488

22,313,166

22,489,654

設備保全工事

121,430

10,215,418

10,336,848

電気計装工事

683,309

9,540,778

10,224,088

メカトロニクス

2,102,838

2,102,838

送電工事

52,464

2,592,614

2,645,079

管工事

398,500

754,226

1,152,726

鋳造用工業炉

146,525

146,525

 

1,432,193

47,665,566

49,097,760

第58期

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

産業プラント設備工事

154,366

21,574,420

21,728,787

設備保全工事

7,540

11,188,928

11,196,468

電気計装工事

400,969

8,904,690

9,305,659

メカトロニクス

403

3,838,654

3,839,057

送電工事

59,152

2,212,101

2,271,253

管工事

421,480

1,074,269

1,495,750

鋳造用工業炉

96,071

96,071

 

1,043,912

48,889,136

49,933,048

 

 第57期の完成工事高のうち請負金額1億円以上の主なものは次のとおりであります。

旭化成㈱

D6Z P1-7、8建設工事 機電計一括工事

デンカ㈱

先端球状フィラー工場新設工事

コニシ㈱

新水性工場 設備工事

 

 第58期の完成工事高のうち請負金額1億円以上の主なものは次のとおりであります。

デンカ㈱

LDMプラント建設

東日本高速道路㈱

北陸自動車道 子不知トンネルラジオ再放送設備更新工事

 

 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。

相手先

第57期

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

第58期

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

金額(千円)

完成工事高に対する割合(%)

金額(千円)

完成工事高に対する割合(%)

デンカ㈱

8,376,215

17.1

10,479,177

21.0

8,376,215

17.1

10,479,177

21.0

 

(4)手持工事高(2026年3月31日現在)

区分

官公庁(千円)

民間(千円)

合計(千円)

産業プラント設備工事

23,670

13,396,247

13,419,918

設備保全工事

2,036,965

2,036,965

電気計装工事

208,197

5,797,786

6,005,984

メカトロニクス

1,798,741

1,798,741

送電工事

530,511

530,511

管工事

205,120

554,931

760,052

鋳造用工業炉

436,988

24,115,183

24,552,172

 手持工事高のうち請負金額1億円以上の主なものは、次のとおりであります。

東亞合成

苛性ソーダ設備更新工事

2026年 11月 完成予定

AGCセイミケミカル

PF3プラント建設工事

2027年 5月 完成予定

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

1)財政状態

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は35,644百万円(前連結会計年度末35,010百万円)となり、633百万円増加しました。これは、主に受取手形・完成工事未収入金等が2,606百万円増加したことによるものと分析しております。

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は11,551百万円(同10,965百万円)となり、585百万円増加しました。これは、主に建物・構築物が934百万円、機械、運搬具及び工具器具備品が470百万円増加したことによるものと分析しております。

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は17,605百万円(同19,091百万円)となり、1,486百万円減少しました。これは、主に未成工事受入金が1,114百万円減少したことによるものと分析しております。

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債の残高は1,597百万円(同1,896百万円)となり、298百万円減少しました。これは、主に長期借入金が300百万円減少したことによるものと分析しております。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は27,992百万円(同24,988百万円)となり、3,004百万円増加しました。これは、主に利益剰余金が2,540百万円増加したことによるものと分析しております。

 

2)経営成績

 (売上高)

 売上高は、半導体関連のプラント設備工事、電子材の製造設備等の設備増強工事、定期修繕工事等を中心とした受注があるなか、前期繰越工事をはじめとした工事の進捗は概ね順調に推移し、前連結会計年度の50,832百万円に対し1,533百万円増(前連結会計年度比3.0%増)の52,366百万円となりました。なお、セグメント別の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載のとおりであります。

 (売上総利益)

 売上総利益は、前連結会計年度の8,727百万円に対し、1,449百万円増(同16.6%増)の10,177百万円となりました。また、売上総利益率は19.4%となりました。工事資材費、労務費等の上昇は続いておりますが、施工効率の改善、リスク管理の徹底等の効果は継続したこと等から、前連結会計年度に比べ2.3ポイント増加したものと分析しております。

 (販売費及び一般管理費)

 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度の4,890百万円に対し、517百万円増(同10.6%増)の5,408百万円となりました。人件費をはじめとする人的資本価値向上に向けた諸施策、新技術の研究から工法・工具の改善等の研究開発により販売費及び一般管理費が増加したものと分析しております。

 (営業利益)

 以上により、営業利益は前連結会計年度の3,837百万円に対し、931百万円増(同24.3%増)の4,769百万円となりました。

 (営業外損益)

 営業外損益(純額)は、前連結会計年度の69百万円の収入に対し、28百万円減(同41.3%減)の40百万円の収入となりました。

 (経常利益)

 経常利益は、前連結会計年度の3,906百万円に対し、902百万円増(同23.1%増)の4,809百万円となりました。これは、主に営業利益の増加によるものと分析しております。

 (特別損益)

 特別損益(純額)は、前連結会計年度の73百万円の損失に対し、22百万円の損失となりました。これは、主に特別損失が前連結会計年度より56百万円減少したことによるものと分析しております。

 (親会社株主に帰属する当期純利益)

 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の2,593百万円に対し、859百万円増(同33.2%増)の3,452百万円となりました。

 1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の247円47銭に対し、81円48銭増加し328円95銭となりました。

 

 当社グループの経営に影響を与える要因として、当社グループの属する設備工事業界は受注産業であり、国内外の経済動向や国際情勢の影響を受けやすく、景気の変動により公共投資や民間設備投資の大幅な抑制が続くと、当社グループの業績に与える影響が大きいと認識しております。

 現状の見通しとして、米国の通商政策や中東情勢が及ぼす国内外経済への影響や継続的な物価上昇等による不透明な状況が想定され、先行きは予断を許さない厳しい局面が続くものと思われます。

 当社グループにおきましては、お客様のニーズを的確に捉え、当社グループの特色である、「技術力」、「機動力」、「総合力」を活かし、独立系エンジニアリングメーカーとしての柔軟な対応力を強みに、同業他社との差別化を図り「ものづくり」に関するあらゆる産業分野を網羅すべく、広範囲な事業フィールドで事業を推進する所存です。

 このような状況のもと、当社グループは、2024年11月6日に公表いたしました中期経営計画「TRY2030」において、2030年3月期までを「更なる飛躍への変革の時期」と定めており、目標の実現のため次の主要施策に取り組んでまいります。

 

①国内事業の進化

②海外事業の再生

③新規事業の探索

④組織・業務改革

⑤ESG対応・財務基盤の強化

 

 以上の主要施策の推進のため、大型EPC案件の拡大、人員・組織・業務推進体制の拡充を含めた人的資本への更なる投資、サステナブル経営の実現等に取り組み、コーポレートスローガン「ものづくりのための、モノづくり。」のもと、事業領域における全てのフェーズでお客様に貢献する総合エンジニアリング会社を目指してまいります。なお、2027年3月期の連結業績見通しは、連結売上高は50,000百万円(前連結会計年度比4.5%減)と予想しております。利益面では、連結営業利益3,850百万円(同19.3%減)、連結経常利益3,900百万円(同18.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,700百万円(同21.8%減)と予想しております。

 経営者の問題意識と今後の方針について、現在の事業環境及び入手可能な情報を基に環境変化にスピード感を持って柔軟に対応すべく、最善の経営方針を立案し、諸対策を実着に実行してまいります。

 今後は不透明な市場環境ではありますが、優先的に対処すべき事業上の課題に記載のとおり、まずは、安定収益を確保すべく、足下の受注案件の獲得及び業績見通し達成に全力を挙げていくとともに、中長期的な成長に向け、確実に「手を打つ」、両面での経営が重要であると認識し、最適な経営資源の配分を行いつつ「世の中から必要とされ、存続する企業」として、次世代の社会・産業に貢献する会社を目指します。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループは、安定的な外部資金調達能力の維持及び向上が重要であると認識しており、主要な取引先金融機関との良好な取引関係の維持に努めております。加えて、健全な財務状態の維持も重要であると認識しており、自己資本比率を50%以上に維持することを、経営目標の一つとして掲げております。

 この様な基本的な考え方に沿って諸施策を進めることにより、当社グループの成長を維持するために必要とされる運転資金及び設備資金の調達に、何らの支障も生じないものと認識しております。

 次に経営資源の配分に関する考え方として、営業活動により得た収益を事業活動の財源と捉え、その効率的な運用を最重点課題としております。運用先として、運転資金、持続的成長に向けた経営基盤強化に資する基盤投資、事業ポートフォリオの拡充のための成長投資があります。

 株主に対する利益還元につきましては、財務体質と経営基盤の強化を図りつつ、毎期の業績、新規投資、連結配当性向を総合的に勘案しながら、連結配当性向35%~40%を目安とし、安定的な配当と持続的な増配に努めることを基本方針としております。自己株式の取得についても、財務状況、市場環境、業績の動向等を総合的に勘案し、適切な局面で機動的に実施してまいります。

 

 上記の考え方に基づき、次のとおり、資金需要に応じた資金調達を行っております。

 まず当社グループの資金需要について、運転資金需要の主なものは、工事施工に係る材料費及び外注費の他、人件費であります。また、設備資金需要の主なものは、事業領域拡大・人的資本価値の向上に向けた拠点・施設の設立や、生産性向上・ESG推進に向けた設備の購入であります。

 上記の運転資金及び設備資金の調達に当たっては、内部資金及び国内金融機関からの借入を活用しております。

 運転資金の調達につきましては、当社において取引先金融機関3行とコミットメントライン契約(60億円)を締結し、機動的な資金調達を行っております。設備資金の調達につきましては、取引先金融機関からの長期借入金により賄うことを基本的な方針としております。また、緊急時の資金需要への備えとして、当社において複数の取引先金融機関と当座貸越契約を締結しております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、本報告書「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

 当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社グループは、活動拠点ごとに設備工事事業を主体とした事業活動を展開しております。

 したがって、当社グループは「設備工事事業」「表面処理事業」の2つを報告セグメントとしております。

 「設備工事事業」は産業プラント設備工事、設備保全工事、電気計装工事、メカトロニクス、送電工事、管工事等の設備工事に関連する事業を展開しております。

 「表面処理事業」はタイ国において当社の連結子会社が表面処理(メッキ)事業を展開しております。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

 報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、棚卸資産の評価基準を除き、連結財務諸表を作成するために採用される会計処理の原則及び手続きに準拠した方法であります。

 報告セグメントの利益は営業利益ベースの数値であります。

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報

 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

その他

(注)

合計

 

設備工事事業

表面処理事業

売上高

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

49,315,737

1,369,904

50,685,641

146,525

50,832,166

49,315,737

1,369,904

50,685,641

146,525

50,832,166

セグメント利益

5,294,762

39,597

5,334,360

△49,374

5,284,985

セグメント資産

41,003,606

1,779,739

42,783,346

16,900

42,800,246

その他の項目

 

 

 

 

 

減価償却費

372,992

178,496

551,489

2,262

553,752

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

436,967

117,173

554,140

-

554,140

(注)「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントである鋳造用工業炉事業等であります。

 

 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

その他

(注)

合計

 

設備工事事業

表面処理事業

売上高

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

50,786,444

1,483,624

52,270,069

96,071

52,366,140

50,786,444

1,483,624

52,270,069

96,071

52,366,140

セグメント利益

6,437,984

36,009

6,473,993

12,978

6,486,971

セグメント資産

41,651,750

1,854,174

43,505,924

1,701

43,507,626

その他の項目

 

 

 

 

 

減価償却費

370,624

184,127

554,751

1,271

556,022

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

507,550

72,416

579,966

-

579,966

(注)「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントである鋳造用工業炉事業等であります。

 

4.報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)

(単位:千円)

売上高

前連結会計年度

当連結会計年度

報告セグメント計

50,685,641

52,270,069

「その他」の区分の売上高

146,525

96,071

セグメント間取引消去

連結財務諸表の売上高

50,832,166

52,366,140

 

(単位:千円)

利益

前連結会計年度

当連結会計年度

報告セグメント計

5,334,360

6,473,993

「その他」の区分の利益

△49,374

12,978

セグメント間取引消去

全社費用(注)

△1,447,440

△1,717,812

連結財務諸表の営業利益

3,837,544

4,769,159

(注)全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。

 

(単位:千円)

資産

前連結会計年度

当連結会計年度

報告セグメント計

42,783,346

43,505,924

「その他」の区分の資産

16,900

1,701

全社資産(注)

3,176,063

3,687,965

連結財務諸表の資産合計

45,976,310

47,195,591

(注)全社資産は、主に提出会社での余資運用資金(現預金及び有価証券)及び管理部門に係る資産等であります。

 

(単位:千円)

その他の項目

報告セグメント計

その他

調整額

連結財務諸表計上額

前連結会計年度

当連結会計年度

前連結会計年度

当連結会計年度

前連結会計年度

当連結会計年度

前連結会計年度

当連結会計年度

減価償却費

551,489

554,751

2,262

1,271

177,900

229,903

731,652

785,926

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

554,140

579,966

830,204

260,088

1,384,345

840,055

(注)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、主に全社共通の目的で使用する資産の設備投資額であります。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 設備工事事業の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

 (1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

 (2)有形固定資産

(単位:千円)

日本

タイ国

中国

シンガポール

マレーシア

合計

8,515,700

983,101

12,837

2,430

9,514,069

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

デンカ㈱

8,376,215

設備工事事業

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 設備工事事業の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

 (1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

 (2)有形固定資産

(単位:千円)

日本

タイ国

シンガポール

マレーシア

合計

8,559,389

930,670

53,683

2,322

9,546,065

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

デンカ㈱

10,479,177

設備工事事業

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

その他

(注)

全社・消去

合計

 

設備工事事業

表面処理事業

減損損失

785

6,906

7,692

15,235

-

22,927

(注)「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントである鋳造用工業炉事業等であります。

 報告セグメント「設備工事事業」及び「表面処理事業」の事業用資産について、収益性の低下に伴い、投資額の回収が見込めなくなったため、当該減少額を減損損失として特別損失に計上しております。また、「その他」に区分しております鋳造用工業炉事業の事業廃止を決定しており、その事業用資産について、当該減少額を特別損失に計上しております。

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

その他

(注)

全社・消去

合計

 

設備工事事業

表面処理事業

減損損失

-

2,948

2,948

-

-

2,948

(注)「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントである鋳造用工業炉事業等であります。

 報告セグメント「表面処理事業」の事業用資産について、収益性の低下に伴い、投資額の回収が見込めなくなったため、当該減少額を減損損失として特別損失に計上しております。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

 該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

 該当事項はありません。