2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    4,404名(単体) 7,286名(連結)
  • 平均年齢
    44.3歳(単体)
  • 平均勤続年数
    18.4年(単体)
  • 平均年収
    10,382,444円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    10.3%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

① 経営戦略との連動

 当社グループは、2031年の創業150周年に向けた「未来ビジョンCX150」および「中期経営計画2027」に基づき、SECC(Smart Energy Complex City)事業、環境・エネルギー事業(洋上風力発電)、海外事業を重点管理事業とし、当社独自の「突出価値」の創造と協創社会の実現を目指しております。

当社が目指すビジネスの方向性を実現し、持続的な成長を遂げるためには、従来の延長線上である「管理・課題解決型」の同質的な組織のままでは企業の存続が危ぶまれます。特に新規領域やグローバルでの事業展開を加速し、多様化する社会課題やお客さまの潜在ニーズを的確に捉えるには、既存の枠組みを打ち破り、自ら変革をリードする「価値創造・変革型」の組織へと転換することが急務です。同時に、当社の競争力の源泉である現場の対応力を高めるため、「フロントライン(現場)へのリソース結集」が不可欠となっております。

したがって、単なる労働力の確保にとどまらず、イノベーションを生み出す「自己発働型人財」の育成、実力重視の制度による「多様な個」の活躍推進、そしてフロントラインへの大胆な「人財シフト」を中核とする戦略的な人的資本投資が必須であると考えております。

 

②人材戦略の基本方針

 当社グループは、人財戦略を投資と捉え、「人がつくる。人でつくる。」のコンセプトの下、「働く喜びを感じワクワクする個人」と「多様な個がビジョンに向けて協創する組織」の実現に向け、以下の基本方針で人事施策を推進しております。

a 「自己発働型人財」の育成:与えられた定型業務をこなすだけでなく、自らの意思で本質的な課題を発見し、解決する「自己発働型人財」の育成に注力しております。全世代に対して、実践の場での経験とそこから得た学びを次の行動に活かす「経験学習サイクル」を回すことで、新たな価値創造の起点となる、高い俯瞰力と変革推進力を持つ人財を継続的に輩出します。

b  実力主義に基づく人事制度と適所適材の配置:「管理・課題解決型」から「価値創造・変革型」への人財ポートフォリオの転換を促すため、年功的要素を排除し、役割や貢献度に応じた人事制度へ移行しました。また、高度専門人財向けの「エキスパート・ジョブ群」の新設など、実力重視の若手抜擢と適所適材の配置を徹底し、組織の活力と専門性を高めます

c  多様性の推進(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン):「多様性を力に」を掲げ、同質的な組織風土からの脱却を図ります。特定年代の年齢構成の偏りといった人口動態的な課題に対応するため、次代を担う若手や女性管理職の積極的な育成・登用に加え、あらゆる背景を持つ人財が能力を最大限に発揮できるインクルーシブな環境整備を多角的に進めております。具体的には、外国籍人財、障がい者の採用と定着支援を進めるほか、LGBTQ+(性的マイノリティ)への対応として、制度と風土の両面から理解促進に努めております。

d フロントラインへの人財シフトと組織の最適化:当社の競争力の最前線である現場の対応力を最大化するため、間接部門のスリム化・精鋭化を図り、捻出した人員をフロントライン(収益部門)や戦略的領域へ大胆にシフトさせます。併せて、現場責任手当の拡充など作業所勤務者の処遇改善に積極的に取り組み、現場で働くことの意義と誇りを高め、事業を最前線で支える盤石な体制を構築します。

 

③従業員給与・報酬の額や内容の決定に関する方針

 当社では、上記の人財戦略を推進するため、2023年度に人事制度を刷新し、年功的要素を廃し、役割や貢献度によって報酬が決定される「ミッション・グレード制度」を導入しております。本制度により若手の抜擢を処遇面から裏付けるとともに、労働市場における競争力を意識した報酬水準を維持することで、当社の変革を牽引する優秀な人財の獲得と定着を図っております。

 

 

(2) 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

建築

2,816

(20)

土木

1,089

(11)

国内投資開発

43

国内グループ会社

1,390

(626)

海外グループ会社

1,455

(2,064)

環境・エネルギー

31

全社(共通)

462

(37)

合計

7,286

(2,758)

 

(注) 1  従業員数は就業人員数であります。また、連結の臨時従業員(嘱託及びパートタイマー等)の総数が従業員数の100分の10以上であるため、( )内に年間の平均人員数を外数で記載しております。

2  全社(共通)として記載している従業員数は、特定のセグメントに区分できない提出会社の管理部門に所属しているものであります。

 

(2) 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の
対前事業年度
増減率(%)

総合職・
エリア総合職

平均年間給与(円)

4,404

44.27

18.35

10,382,444

10.33

10,660,033

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

建築

2,756

土木

1,089

国内投資開発

36

国内グループ会社

17

海外グループ会社

18

環境・エネルギー

26

全社(共通)

462

合計

4,404

 

(注) 1  従業員数は就業人員数であります。

2  平均年間給与は、当事業年度に支給した実績に基づくもので、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

なお、「総合職」及び「エリア総合職」期間の定めなく基幹業務に従事する者であります。

勤務地について、「総合職」は日本国内全域、海外を問いませんが、「エリア総合職」は所属する支店の

管轄地域内に限定しております。

3  全社(共通)として記載している従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属している

ものであります。

 

 

(3) 労働組合の状況

戸田建設職員組合と称し、1946年8月に結成され、2026年3月末現在の組合員数は3,169名となり、上級団体には別段属しておりません。

対会社関係においても結成以来円満に推移しており、特記すべき事項はありません。

 

(4) 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異

 ① 提出会社

当事業年度

補足説明

管理的地位に

ある労働者に

占める

女性労働者

の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

(注2)

労働者の男女の

賃金の額の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

5.3

100

66.6

67.4

76.7

(注3)

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3 労働者の男女の賃金の額の差異について、女性労働者は若年層が多いことから、全労働者における差異は66.6%でありますが、同一役職間において比較すると差異は縮小します。また、参考として職群別における男女の賃金の額の差異は下記のとおりとなります。

(参考) 職群別における男女の賃金の額の差異(%)

職群

20代以下

30代

40代

50代

総合職

100.6

93.6

94.1

91.0

エリア総合職

105.3

101.0

94.0

92.5

 

※ 上記職群については、「5 従業員の状況 (2) 提出会社の状況 注2」に記載しております。

※ 参考値であるため、2026年4月の基本給をベースに算出しております。

 

 ② 連結子会社

当事業年度

補足説明

名称

管理的地位に

ある労働者に

占める

女性労働者

の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注2)

労働者の男女の

賃金の額の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

戸田ビル
パートナーズ㈱

10.8

100

64.8

87.8

50.6

(注3)

佐藤工業㈱

2.6

100

58.4

66.3

39.4

TGCゼネラルサービス㈱

6.6

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合については、前事業年度(9.9%)と比較して増加し、また候補者も控えていることから今後も割合は増加する見込みであります。労働者の男女の賃金の額の差異については、施工管理職などの職種は男性労働者が多く、当該職種に従事すると支給される手当が複数あるため、それが差異として表れていると考えております。

4 「-」と記載している箇所については、非公表であります。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 (基本方針)

当社グループでは、経営方針において「社会の発展への貢献」「社業の持続的成長」「ステークホルダー価値の向上」を掲げております。従前より、事業活動がお客様、社員、協力会社、地域社会、株主・投資家や地球環境に与える影響に十分に配慮して行動するとともに、対話を通じた信頼関係構築に努めるなど、常にステークホルダーを意識して、サステナビリティの考え方に沿った経営を行ってまいりました。また、TCFDへの賛同、TNFDフォーラムへの参画を通じて気候変動、さらには自然課題に対して、その提言に即した分析及び開示を行っております。

当社グループは、2015年に策定したグローバルビジョンのもと、全てのステークホルダーにとって「”喜び”を実現する」存在であり続けたいと考えて事業を営んでおります。持続可能な社会の実現のため、マテリアリティ(重要課題)を基に、2050年に向けて目指す経営の姿を「サステナビリティビジョン2050」として定めています。

 

 (サステナビリティ推進体制の構築と運用)

サステナビリティ推進の監督・指導を行う「サステナビリティ委員会」を取締役会の諮問機関として設置しております。また、執行側に「サステナビリティ戦略委員会」を設置し、「ESG+B」の4つの観点から取り組むテーマを定め、経営資源の適切な配分のもと事業戦略に反映させるべく議論を深めてまいります(E:環境エネルギー、S:社会活動、G:ガバナンス、B:ベネフィット)。サステナビリティ戦略委員会が特定した課題の解決へ向けた取り組みは、本部・事業部など執行部門が優先順位を決めて実行しております。

 

 (環境課題に対するこれまでの取り組み)

当社では2010年より、作業所の建設機械で使用する燃料や電力から発生するCO2排出量を把握して、それらの脱炭素化に努める活動を継続しております。この活動は「TO-MINICA(低炭素施工システム)」と命名され、全国の作業所で活用されております。その一環として、バイオディーゼル燃料や再エネ電力利用の推進に取り組んできた他、2022年7月には、作業所の仮設事務所において『ZEB』認証を国内で初めて取得し、その後もZEB仮設事務所の実績は増えております。

建物のライフサイクルCO2の観点では、建物の運用時のエネルギー使用によるCO2排出量や、建設資材の製造に関わるCO2排出量の削減が重要であります。当社本社屋であるTODA BUILDINGでは、国内で初めて超高層複合用途ビルにおいて建物全体でZEB Ready認証を取得しており、見学会等を通じてお客様にZEB建設の重要性を実物件としてお伝えしております。TODA BUILDINGでは、コージェネレーションシステムや日射負荷を低減する外装等の採用により省エネ性能の向上を図るとともに、災害時のエネルギー供給や換気量の確保といったBCP対策の強化にも貢献する計画としております。建設資材の脱炭素に向けては、2026年3月に農林水産省と「建築物木材利用促進協定」を締結し、建物のさらなる木材利用を進めていく予定としております。

TODA BUILDINGの当社占有部である「人が活きる場 TODA CREATIVE LAB」エリアは、2025年8月に快適で機能的なオフィス空間を表彰する第38回日経ニューオフィス賞において「ニューオフィス推進賞」を受賞していると共に、働く人々の健康と、ウェルビーイング(身体的、精神的、社会的に良好であること)を考慮した設計により、WELL認証でプラチナを取得しております。当社ではこれらの実績から快適なオフィス空間についてもお客様にご提案しております。

当社を代表企業とする五島フローティングウィンドファーム合同会社は、2026年1月に五島洋上ウィンドファームの商用運転を開始しました。本発電所は、浮体上部に鋼、浮体下部にコンクリートを用いたハイブリッドスパー型を採用しており、これは当社が設計から施工まで行い、世界で初めて実用化した技術となります。当社の浮体式洋上風力発電事業は、2026年3月の第34回地球環境大賞において、最高位となる「大賞」を受賞しております。

社会的な環境課題の解決には、こうした企業としての対応に加え、個々人の環境意識を高め、行動変容を促すことも重要であります。そのために、当社グループ所属社員及び協力会社を含めて、環境課題解決への優れた取り組みを表彰する制度を運用し、環境を中心として社会課題解決の効果を最大化することを目指しております。

 

 

環境意識の向上を目的とした表彰制度等

表彰制度等

対象

内容

インセンティブ

戸田環境・社会貢献賞

当社

環境、社会貢献分野で優れた活動を表彰

表彰及び賞金授与

カーボンニュートラル貢献賞

当社

低炭素型燃料の利用量の多い作業所を表彰

表彰及び賞金授与

利友会サステナブルアクション表彰

利友会会員会社

環境分野を含む、持続可能な社会の実現に貢献する優れた活動を行った会社を表彰

表彰及び賞金授与

eco検定の推奨

当社グループ(国内)

東京商工会議所が運営するeco検定の受験推奨

合格者への受験料全額補助

 

※ 当社の建設事業における協力会社組織

 

(1) 気候変動への取り組み

当社グループでは、マテリアリティ(重要課題)のひとつとして「環境課題解決への貢献」を特定しております。

気候変動に関連するリスクを適切に把握、対処して企業としてのレジリエンスを高めていくとともに、事業機会を特定し、それに戦略的に取り組み、脱炭素社会の実現に向けた社会変化が、当社の事業運営に統合されるよう努めております。

 

 (ガバナンス/リスク管理)

当社は気候変動に関連するリスクと機会を「戦略的影響度(影響度と発生可能性)」及び「財務的影響度」から評価しております。当社グループの重要リスクは、これらのリスクと機会の中から、環境エネルギー委員会での議論を経て特定され、サステナビリティ戦略委員会に報告されます。

取締役会はサステナビリティ戦略委員会から気候変動関連の事項について報告を受け、必要に応じてサステナビリティ委員会にて議論を行い、気候変動関連の課題への取り組み状況の監督を行っております。なお、当社グループの温室効果ガス排出量は、取締役会への四半期ごとの報告事項としております。

 

 

気候変動に関連する課題への取り組み体制

 

 


 

 

 

 (戦略)

当社では、気候変動関連のリスクと機会を短期(3年以下)、中期(3~10年)、長期(10年以上)の時間軸で評価し、特定された重要リスクへの対応策の実施を推進しております。

 

気候変動関連の重要リスクと対応策

リスクと機会の分類

重要項目

時間軸

リスク・機会の考察

リスク・機会に対する対応策

 

リスク

物理

慢性

気温上昇

中/長

・気温上昇による労働生産性の低下及び作業者の健康リスク

・施工の省力化・無人化の推進

・作業者の健康管理デバイスの導入

急性

水害等リスク

短/中/長

・保有不動産の水害等による被災

・保有不動産及び不動産取得時の水害等のリスク評価

・水害対策と適切な保険加入

 移行

新たな

規制

発注者ニーズの変化

短/中/長

・ホールライフカーボン削減の技術提案力不足に伴う受注機会逸失リスク

・低炭素製品の特定と調達の推進

・低炭素建材の研究開発と適用拡大

・省エネ性能の高い建物の設計の推進

・TO-MINICAによる低炭素施工の推進

炭素価格

中/長

・炭素価格増による建設コスト増加及び建設投資の縮小

機会

製品/サービス

省エネ建築

短/中/長

・ZEBの普及に伴う売上高の増加

・技術開発の推進と施工実績の蓄積

・カーボンマイナス建築実現に向けた研究開発

市場

エネルギー

ミックス変化

短/中/長

・太陽光・陸上風力発電所等への建設投資の増加

・再エネ発電所建設及び再エネ事業への資源集中

中/長

・洋上風力発電所の拡大

・浮体式洋上風力による発電実績の蓄積

・洋上風力発電への資源集中と施工技術開発

水害対策工事

中/長

・水害対策に関連したインフラ投資の増加

・防災・減災工事への資源集中

 

 

また、当社では「カーボンニュートラル実現に向けた行動計画」を策定し、事業活動における脱炭素への取り組みを推進しております。

 


 

 

 

 (指標と目標)

当社は、「中期経営計画2027」に国内の事業活動における温室効果ガス削減目標を設定しております。また、当社グループ連結の温室効果ガス削減目標も設定し、SBT(Science Based Targets:科学的根拠に基づく目標)認定を取得しております。そして、環境大臣との「エコ・ファーストの約束」においてもSBTに整合した目標を設定しております。

「中期経営計画2027」におけるスコープ1+2(総量)の削減目標は、2025年度実績において前倒しで達成する結果となりました。当社のスコープ1+2の70%程度は建設工事が占めております。当社では、省エネの推進に加え、施工時の軽油代替燃料や再エネ電力の使用拡大によりスコープ1+2の削減に取り組んでおります。再エネ電力について、これまでは国内を主として取り組みを進めてまいりましたが、2025年度はタイの建設現場において工事用に再エネ電力を採用する等、海外における再エネ電力の採用も進めております。

2027年度を目標年としたスコープ3(総量)の削減目標についても、2025年度実績において前倒しで達成する結果となりました。特に設計施工物件を中心としたZEBの増加に伴う建物の省エネ性能の向上により、スコープ3カテゴリ11(販売した製品の使用による排出)の削減が進んでおります。カテゴリ11の算定対象は、対象年度に引き渡した建物になります。2025年度は例年と比較して、引き渡した建物の延床面積が少なかったこともカテゴリ11減少の要因となりました。国内では、2028年度より建築物ライフサイクルカーボン算定制度の開始が予定されており、これまで以上に、建物のライフサイクルの観点から温室効果ガス削減が求められるようになります。建物の省エネ性能の向上に加え、低炭素建材の積極的な採用によりスコープ3カテゴリ1(購入した製品およびサービスによる排出)の削減にも取り組んでいきます。

 

温室効果ガスの削減目標と実績

 

対象

単位

基準年

(2020年度)

実績

(2025年度)

目標

(2027年度)

排出量

削減率

排出量

中期経営計画2027

スコープ1+2 ※1

総量

t-CO2

94.9

▲38.0%

58.9

▲29.4%

スコープ1+2 ※2

(建設工事のみ対象)

原単位

t-CO2/億円 ※3

16.8

8.7

9.1以下

スコープ3 ※1

総量

t-CO2e

3.99百万

▲43.4%

2.26百万

▲17.5%

カテゴリ1 ※2

原単位

t-CO2e/億円 ※4

639.6

481.1

604.9以下

カテゴリ11 ※2

t-CO2e/ ※5

3.0

2.0

1.2以下

 

 

 

対象

単位

基準年

(2020年度)

実績

(2025年度)

目標

(2030年度)

排出量

削減率

排出量

SBT

エコ・ファーストの約束

スコープ1+2

総量

t-CO2

104.1千

▲26.0%

77.0千

▲42%

スコープ3

t-CO2e

4.73百万

▲43.8%

2.66百万

▲25%

 

 

 

 

再生可能エネルギー利用率の目標と実績

 

対象

単位

2025年度実績

目標

2040年度

2050年度

RE100

再エネ電力利用率

56.8

50

100

 

 

(注) SBT、エコ・ファーストの約束における温室効果ガス排出量及び再生可能エネルギー利用率の算定は、全連結子会社(48社(2026年3月期時点))を対象としたグループ連結で行っております。

M&A等による連結対象範囲の変更および算定対象範囲等の変更については、基準年(2020年度)以降の数値を毎年見直しております。

※1 当社(単体)と国内グループ会社を対象

※2 当社(単体)を対象

※3 完成工事高1億円当たりの排出量

※4 建材資材の取引金額当たりの排出量

※5 竣工延床面積1㎡当たりの排出量

 

 

(2) 人財の育成及び社内環境整備に関する方針

経営戦略および事業戦略を実現させる主体は「人財(従業員)」に他なりません。人財戦略を投資と捉え、対象領域として、採用、人事制度、働き甲斐改革、人財開発、ウェルネス・DE&Iの推進、グローバリゼーションの6領域を定めました。今後、各領域が連動して施策を展開することにより、経営ビジョンの実現に資する高い価値を有する人財を継続的に輩出することを目指しております。また、組織開発や人財のアロケーションなどにより、施策の実効性を高め、組織力および人財価値の最大化に向けた取り組みを推進しております。

 

※ 関連する指標のデータ管理が、連結グループに属する全ての会社では行われていないため、「人財の育成及び社内環境整備に関する方針」に記載の指標は提出会社単体の数値を記載しております。今後、連結グループ会社全体のデータを分析し、目標を設定した上で連結会社ベースでの開示を行ってまいります。

 


 

(採用戦略)

当社は「人財こそ企業成長の基礎」という信念のもと、建設技術・デジタル・環境等で高い専門性を有し、主体的に課題解決に挑む「自己発働型人財」の獲得を戦略の中核に据えております。その実現に向け、マーケティング視点を取り入れた顧客目線の採用を展開しております。新卒採用ではインターンシップ等の実務体験で早期接点を創出し、ミスマッチを防止します。キャリア採用では即戦力確保のため、リファラル採用の強化やアルムナイ制度で獲得経路を多様化しております。

 

(人事制度の継続的改革)

従業員が働き甲斐を感じて自己実現ができるよう、年功的要素を廃した「ミッション・グレード制度」のもと、役割や貢献度に応じた実力主義の評価・報酬制度により、若手の抜擢や適所適材の配置を進めております。また、公平な評価制度や役職定年・再雇用制度の導入により組織の活性化を図るとともに、市場競争力のある報酬水準を維持し、優秀な人財の獲得と定着を目指しております。今後は、従業員の成長と挑戦を支える制度改革をさらに推進します。特に作業所勤務者の処遇改善等を積極的に行い、現場で働く意義と誇りを高め、エンゲージメントを向上させることで、持続的な企業価値の向上につなげてまいります。

 

(働き甲斐改革)

① 働きやすさ・やり甲斐

従業員が働き甲斐とチャレンジ精神を持って仕事に臨める環境の構築が、新たな価値創造の源泉であると考えております。従業員が思い描く理想の「ライフ(人生)」を実現する手段のひとつとして「ワーク(仕事)」を位置付ける「Work in Life」の考え方を重視し、自分らしく充実した働き方の選択を支援しております。具体的には、時間外労働の上限規制を踏まえ、総実労働時間の短縮や休暇取得の促進を全社的に推進しております。また、経営者目線で新たな領域へ挑戦し、成長を実感できる機会として、社内ベンチャー制度を導入しております。

今後も「Work in Life」の追求と働き甲斐を実感できる環境づくりを進め、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。

② 健康経営の推進

当社が持続的に成長し続けていくためには従業員が心身ともに「健康」であり続けることが必要不可欠です。当社グループは、重要施策として「健康経営の推進」を掲げ、トップメッセージを通じて、心身ともに健康で成長と働き甲斐が実感できる職場環境を醸成するための各種取り組みを実施してまいりました。その結果、健康経営優良法人2026に認定されております。また、各種施策を通して抽出された健康関連の目標達成に向けた重要指標(KPI)を設定し、健康経営推進ワーキングによる活動を中心に各種取り組みを進めております。従業員のウェルビーイング(心身の健康と幸福)を実現するため、さらなる健康意識の向上に向けて取り組んでおります。

 

(人財開発)

① 研修体系(Off-JT)について

「多様多彩な人財を育成・確保し、事業基盤を強化する」ことを人財開発の基本方針としております。育成の主体であるOJT(On The Job Training)では、入社早期から幅広い業務を任せ、自ら課題を解決する経験を通じて実践的な能力向上を促します。また、Off-JTでは、現行職務のスキルアップ研修に加え、個々のキャリア志向に応じた選択型の能力開発プログラムを整備し、中長期的な成長を支援しております。さらに、高度な専門知識の習得と学びの習慣化を促進するため、200種以上にのぼる公的資格や博士号の取得補助制度を拡充し、従業員の自律的なキャリア形成と継続的な成長を支える基盤を整えております。

② 次世代経営人財

ミッション実現を牽引する「次世代経営人財」の継続的な輩出が、企業価値向上の要であると考え、常時50名規模の候補者プールの構築を目指しております。育成の中核として、各事業本部から選抜された人財に対し、人事統轄部に所属する社内コーチによる、「伴走型コーチング」を実施し、経験からの学びの最大化と経営視点の獲得を促しております。今後は、客観的なアセスメント評価や経営現場での実践(タフアサインメント)を通じた育成をさらに強化します。 あわせて、本育成体系を社長および主要ポストのサクセッション・プラン(後継者計画)と緊密に連携させ、強固なガバナンス体制と持続的な成長基盤を確実なものにしてまいります。

③ 協力会社の集う力を高める活動

サプライチェーン全体で建設業の担い手不足を解消し、協力会社連携・外国人採用など「協力会社の集う力」を高めていく人財の育成を行っております。

また、2022年7月に制定した戸田建設グループ人権方針に基づき、当社社員及び協力会社の社員の人権の尊重に対し取組んでおります。

 

 (ウェルネス/ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進)

2031年の創業150周年に向けた「未来ビジョンCX150」において、「多様性を力に」を掲げ、新たな価値を創造する「価値のゲートキーパー」として、協創社会の実現を目指しております。

多様化したニーズを的確に把握し社会に価値を提供するには、従業員の多様な価値観と能力が不可欠です。性別、LGBTQ+(性的マイノリティ)、国籍、人種、宗教、スキルなどの多様な背景を持つ人財が活躍できるよう、人権方針の策定や環境整備を推進しております。さらに、この方針を実効的なものとするため、国際的な指標に基づいた「人権デュー・ディリジェンス(人権DD)」を継続的に実施しております。

自社およびサプライチェーン全体における人権への負の影響を特定・評価し、その防止や軽減に向けた是正措置を講じるとともに、取り組みの進捗状況を透明性をもって開示することで、人権尊重の責任を果たしてまいります。

① 就業環境・制度の整備(フレックスタイム制度、テレワーク制度、両立支援制度の拡充)

・フレックスタイム制度

フレックスタイム制度を導入し、ライフスタイルに合った柔軟な働き方を選択可能とすることで、労働生産性の向上に繋げております。

・テレワーク制度

育児・介護等の用途に限定していた在宅勤務制度を全面的に見直し、社内外のサテライトオフィスでの勤務も可とするなど、多様な働き方への対応により、より働きやすい環境整備を行っております。

・両立支援制度

育児休業を取得する女性の復職を支援するため、企業主導型保育園の契約や「ならし保育休暇制度」などを導入し、復職後も柔軟な働き方を推進し、長期的なキャリア形成をサポートしております。また、2020年度より6年連続、男性育児休業取得率100%を達成しており、男性の積極的な育児への参加を可能とする社内風土を醸成してまいりました。さらに男性の「産後パパ育休制度」を導入し、28日間を特別休暇(有給)とするなど、より利用しやすい育児休業制度の整備を実施しました。

介護休業制度の充実や介護のハンドブックの活用により利用しやすい環境を整備しております。

② 心理的安全性の確保

心理的安全性の高い組織風土を醸成するため、主任以上にアンコンシャス・バイアス研修を継続的に実施しております(累積で約2,500名受講)。

③ 女性活躍

女性の長期的なキャリア形成に向け、女性経営者育成研修、大学講座等への派遣を行っております。当社の女性管理職比率は2025年度には5.3%に向上しております。また、次代の課長代理級を担う主任級の比率も年々上昇して2025年度に23.3%となり、女性活躍推進の基盤に厚みが増しつつあります。また女性の上級管理職の登用についても力をいれております。

女性従業員の登用状況

2021年度

2022年度

2023年度

2024年度

2025年度

女性従業員比率(%)

15.4

16.1

16.6

17.0

17.6

女性管理職比率(%)

3.1

3.7

4.3

4.7

5.3

女性上級管理職比率(%)

0.4

0.8

0.9

0.9

1.0

女性役員比率(%)

11.8

16.7

16.7

22.2

18.2

 

LGBTQ+に関する取り組み

「同性パートナーシップ制度」の導入やLGBTQ+ガイドブック発行、研修の実施など、働きやすい環境を整備しております。またALLY(理解者)の輪を広げるためのオリジナルALLYシールの配付や全従業員を対象とした無記名の意識調査および研修やeラーニングを通じて理解促進に努めています。
 このような取り組みが評価され、セクシュアル・マイノリティへの取り組みの評価指標「PRIDE指標」において、ゴールドを獲得しました。

 

 

 (グローバリゼーション)

グローバル人財の育成

「中期経営計画2027」において重点管理事業と位置付けている海外事業の推進に向け、グローバル環境で着実に成果を発揮できる「グローバル人財」の育成に注力しております。専門知識・能力・技術・人脈などに加え、「語学力・自己発働思考・異文化理解力」を習得できる環境を整備しております。具体的には、「人財のフロントシフト」を掲げ、海外拠点現地スタッフの日本での実地研修を強化するほか、JICAと連携した「青年海外協力隊」への従業員派遣制度を開始し、実践的な育成の場として第1期生1名をベナン共和国へ派遣しました。 こうした取り組みにより、国内外で活躍して当社独自の「突出価値」を創出する人財を継続的に輩出してまいります。