2024年5月期有価証券報告書より
  • 社員数
    830名(単体) 1,048名(連結)
  • 平均年齢
    40.4歳(単体)
  • 平均勤続年数
    13.0年(単体)
  • 平均年収
    7,510,000円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社における状況

2024年5月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

土木事業

450

(172)

建築事業

562

(126)

関連事業

36

(6)

合計

1,048

(304)

 

(注) 1.従業員数は就業人員(当グループからグループ外への出向者、再雇用社員及び契約社員を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む)で記載しております。

2.臨時従業員の年間平均雇用人員を(外書)で記載しております。なお、臨時従業員には再雇用社員及び契約社員を含め、月末在籍者数を月数(12ヶ月)で割り算出しております。

3.再雇用社員とは、雇用定年を迎えた社員について年限を設けて再度雇用契約を締結した社員を指し、当連結会計年度末の再雇用社員数は194人となっております。

4.契約社員とは、1年を超えない期間又は有期プロジェクトごとの事業予定期間に基づいて雇用契約を締結しているものであり、当連結会計年度末の契約社員数は104人となっております。

 

(2) 提出会社の状況

 

 

 

2024年5月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

830

40.4

13.0

7,510

(177)

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

土木事業

290

(82)

建築事業

504

(89)

関連事業

36

(6)

合計

830

(177)

 

(注) 1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者、再雇用社員及び契約社員を除き、社外から当社への出向者を含む)で記載しております。

2.臨時従業員の年間平均雇用人員を(外書)で記載しております。なお、臨時従業員には再雇用社員及び契約社員を含め、月末在籍者数を月数(12ヶ月)で割り算出しております。

3.再雇用社員とは、雇用定年を迎えた社員について年限を設けて再度雇用契約を締結した社員を指し、当事業年度末の再雇用社員数は109人となっております。

4.契約社員とは、1年を超えない期間又は有期プロジェクトごとの事業予定期間に基づいて雇用契約を締結しているものであり、当事業年度末の契約社員数は63人となっております。

5.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

(3) 労働組合の状況

提出会社及び連結子会社に労働組合はありませんので、労使関係について特記すべき事項はありません。

 

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

①提出会社

当事業年度

管理職に占める

女性労働者の

割合(%)

(注)1(注)3

男性労働者の

育児休業取得率

(%)

(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1(注)3

全労働者

正規雇用

労働者

(注)3

パート・

有期労働者

(注)4

2.5

95.7

64.4

70.8

42.5

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出しております。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出しております。

3.正規雇用労働者では、男女の平均年齢及び勤続年数に大きな差があり、女性管理職比率や男女の賃金の差異に影響しております。

4.非正規雇用労働者では、男性は定年後の正規雇用労働者から再雇用者への転換が多く、女性は事務補助業務担当が多いため、男女の賃金の差異に影響しております。

 

②連結子会社

当事業年度

名称

管理職に占める

女性労働者の

割合(%)

(注)1(注)2

男性労働者の

育児休業取得率

(%)

労働者の男女の賃金の差異(%)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

国土開発工業
株式会社

1.4

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出しております。

2.連結子会社については、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の公表義務の対象ではありませんが、上記記載の連結子会社は「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の「常時雇用労働者数が101人以上300人以下の事業者」に該当するため、「管理職に占める女性労働者の割合」に絞り、公表しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、今後の環境変化など様々な要因により大きく異なる可能性があります。

 

 当社グループは、経営理念である「わが社はもっと豊かな社会づくりに貢献する」を実現するために、新たに当社と社会の持続可能な存続と成長の実現を目指してサステナビリティ経営方針を2023年8月に策定しました。当社グループは、経済的価値と社会的価値において、それぞれの財務・非財務目標の達成に取り組み、その相互作用によって、企業価値の向上に努めていくことを改めて経営方針とします。

 

(1)サステナビリティ共通

<ガバナンス>


 

サステナビリティ経営本部は当社グループにおける経済的価値と社会的価値を同時に高めるという観点から、戦略立案などを行い、経営会議にて協議し、取締役会での決議を行う体制となっております。具体的なガバナンス体制は下記のとおりです。

 

①取締役会

・経営会議(執行役員会議)から上申されたサステナビリティ課題に関する戦略、マテリアリティ、KPIなどの項目に関して決議し、年2回報告を受け、取り組み状況を監督し、必要な改善指示を行う

②経営会議

・サステナビリティ課題に関する戦略、マテリアリティ、KPIなどの項目に関して協議し、インシデントについても取締役会へ上申する

・四半期ごとに計画、活動、指標及び目標をレビューする

・上記項目について取締役会へ報告し、監督を受ける

③サステナビリティ経営本部

・サステナビリティ課題について、方針や目標、計画策定、各施策の進捗状況のモニタリング、実績評価や改善指示など、サステナビリティに関する戦略全般を管理する

・各担当部門及びグループ会社に提言を行い、グループ全体での取り組みを推進する

・ステークホルダーとの対話を実施し、最新の知見を共有して各種方針や計画に反映する

・戦略部は財務目標、サステナビリティ推進室は非財務目標の戦略立案・進捗管理を担う

 

④各担当部門

・各施策の進捗状況をサステナビリティ経営本部へ年4回報告し、管理・評価を受ける

・サステナビリティ課題について、各担当部門に関する方針や目標、計画の策定、各施策の進捗状況のモニタリング、実績評価や改善指示などを実施し、管理する

・サステナビリティ経営本部が設定した計画や目標に基づき、具体的な活動を推進する

 

<リスク管理>

 当社のサステナビリティ経営本部が主体となり、各事業本部と連携してサステナビリティ関連のリスクと機会を網羅的に抽出し評価・識別します。評価・識別は、事業への影響度の観点で実施し、重要なリスクと機会を特定しており、特定したリスクについては、当社リスク管理規程に基づき管理しています。

 

(2)個別テーマ

(2)-1 人的資本・多様性

 当社グループは、目標とする『先端の建設企業』を実現するため、従業員が持つ個性や能力が十分に発揮され、働きがいを持ち、社員が主体的に業務に取り組むエンゲージメントを向上させることで、人的資本の最大化を目指します。

 エンゲージメントの向上については、ダイバーシティ&インクルージョンの推進、人財育成、健康経営、働き方改革、女性活躍を中心とした人財戦略の各種施策の中で醸成を促します。

 

<人財戦略>                                                

①人財育成体系の概要

・仕事を通じて技術・マネジメント能力を取得する

・30歳の所長やプロジェクトリーダーを育成し、
若いうちから責任ある仕事を積極的に任せる風土と
安心して任せられる体制を創る

・キャリア支援制度の充実

・次世代の経営幹部の育成


 

 

②ダイバーシティ&インクルージョン(多様性と受容)

ダイバーシティ基本方針『Diversity Evolution』を掲げ、バックグラウンドやライフスタイル、考え方が異なる人の意見を柔軟に認め合いながら、社員一人一人がパフォーマンスを最大限に発揮し自己実現を果たすための環境を整備し、多様性のある優秀な人財の獲得・確保・育成に取り組んでいます。

 


 

 

③健康経営

 経営トップ自らが健康管理最高責任者(CHO)となり、「健康経営宣言」を制定しております。従業員のさらなる心と体の健康づくりを推進し、安全で働きやすく、働きがいのある職場づくりを強力に進め、生産性の向上を図っています。そして、新しい価値の実現に挑戦し、多様な個性といきいきとした社風をつくり上げ、「もっと豊かな社会づくり」に貢献していきます。なお、健康経営推進組織体制は下図のとおりです。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※健康経営フロントランナーとは、定期的に(年3~4回)ミーティングを実施し、当社の健康課題や制度の改善案などを提言。社員の心身の健康と会社の成長・発展の両立を目指し、主体的に健康経営を盛り上げてくれるメンバー(2024年5月期末現在:56名)。

 

 

④働き方改革

現場を含む従業員全員の週休2日(4週8休)の実現や従業員の健康増進、プライベートにおける時間の創出などに向け、働き方改革を推進しています。ハード面では、全社員へモバイルPC、スマートフォンを貸与し、在宅勤務を含むテレワーク勤務を活用し、育児や介護などの事情を抱える従業員が安心して働き続けられる環境づくりに力を入れています。制度面では、フレックスタイム制度、時間単位の有給休暇制度、勤務間インターバル制度などを整備し、個々の事情や業務の繁閑期に応じて働き方を柔軟に選択できる環境づくりを進めています。また、ITツールを活用した業務効率化、時間外労働状況の見える化や目標設定、働き方改革に積極的に取り組む部署を表彰する働き方改革表彰や特別インセンティブの支給など、多角的な取り組みを推進しています。

 

⑤女性活躍推進

 女性が生き生きと働き続け、より活躍できる組織を目指しています。具体的な取り組みとして、育児休業時間の延長、育児・介護フレックスタイム制度(短時間勤務を含む)、時間単位の有給休暇制度の導入、女性の意見を取り入れたユニフォームの採用などを実施しています。また、産育休のより円滑な取得と復職を目的として、休職・復職前に上司、人事部、保健師を交えた面談、休職期間中の情報提供、交流会などの一連の支援プログラムを実施いたします。また、女性のキャリアアップを支援する施策として、ワークライフバランス研修、キャリア研修、スキル&リーダーシップ研修、女性キャリア支援会議なども行っています。

 

 

<指標及び目標>

当社は2024年の法改正、いわゆる「2024年問題」について対応を進めており、社内目標は改正後の数値に合わせたものになっております。「健康経営」「働き方改革」「女性活躍推進」の各種指標の実績は下記のとおりです。

 

■各種指標の実績と目標


 

(2)-2 気候変動問題への取組(TCFD提言に沿った気候変動問題の情報開示)

当社グループは、2022年7月に策定した2030年までの長期ビジョンの中で、立ち向かう社会課題に「気候変動問題」を挙げています。また、「地球環境保全」をマテリアリティ(重要課題)の一つとして特定しており、2021年10月に「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」へ賛同を表明しました。脱炭素社会の実現に向けて取組みを推進し、情報開示の充実を図っていきます。

 

<戦略>

①シナリオ分析

気候変動対応の具体的な検討は、脱炭素社会の実現を目指す2050年までを想定したシナリオに基づき、リスクと機会を特定し、具体的な戦略立案・対応策策定へと進めています。

今回実施した分析は、脱炭素トレンドが強まり移行リスク・機会の影響が大きくなる「1.5℃/2℃上昇シナリオ」と、気候変動が大きく進み物理的リスクの影響が強まる「4℃上昇シナリオ」の2つの気候変動シナリオに基づいています。

詳細は「TCFD開示に沿った気候変動問題の情報開示」を当社ホームページに掲載しておりますのでご参照下さい。

 

②リスクと機会

 当社グループにおいて想定されるリスクと機会は下記のとおりです。

■想定されるリスク(影響度大のみ記載)


 

■想定される機会(影響度大のみ記載)


 

③移行計画

当社グループでは、Scope1,2に比べてScope3の排出量が非常に大きく、その大半はカテゴリー1とカテゴリー11が占めています。カテゴリー1は調達する建設資材の製造における排出、カテゴリー11は施工した建物の使用時における排出が該当します。当社グループのScope1,2の排出源は、土木事業・建築事業における施工時の排出及びオフィスからの排出が大半を占めています。Scope1,2は「重機の低炭素化」「生産性の向上」「協力会社との協働」「省エネ推進や再エネ導入」により、Scope3は「建材の低炭素化」「原材料の使用料削減」「ZEBや再エネの推進」「地域脱炭素推進」などにより、バリューチェーン全体の排出量削減に取り組んでいきます。

■事業活動におけるScope1,2,3の推移と割合

 


※Scope1は土木事業の軽油使用量が半減したこと、Scope2は土木事業の建設現場で再生可能エネルギーの導入が進んでいることが挙げられます。Scope3の拡大は、建築事業での竣工現場の床面積が増加したことによりますが、2030年目標の25%削減ラインをクリアしています。

 

<指標及び目標>

2023年2月に当社グループの2030年度までのCO2排出量削減目標が、SBTイニシアチブ※から「パリ協定における『産業革命前と比較して気温上昇を1.5℃未満に抑える水準と整合した目標』」の認定を取得しました。

 この削減目標の達成に向けて、自社の脱炭素に向けた取り組みを進めていくとともに、世界的な脱炭素ビジネスの拡大を機会と捉え、当社が保有する再生可能エネルギー事業の拡大や、カーボンプライシング対策サービスを展開し、脱炭素ビジネスの担い手として事業を展開するために脱炭素ビジョンを策定しました。

 

※SBTイニシアチブ:CDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)、UNGC(国連グローバル・コンパクト)、WRI(世界資源研究所)、WWF(世界自然保護基金)が設立した共同イニシアチブ。企業に対してSBTの設定を推進している。

 

■脱炭素ビジョン


 

脱炭素ビジョンは、短期・中期・長期の視点に立ち、気候変動問題に対し当社グループがどのような存在になるのかを示した「定性ビジョン」とSBT目標の実現を目指す「定量ビジョン」に分けています。

定性ビジョンでは、2025年までに脱炭素に係わる独自の強みづくりに取り組み、2030年に「脱炭素ビジネスの担い手」になること、2050年には、気候変動問題の解決に寄与し続け、経営理念である「もっと豊かな社会づくりに貢献する」を実現します。

定量ビジョンは、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、2030年までに2020年度比でScope1,2において1.5℃水準である42%削減、Scope3ではWell Below2℃水準である25%削減を設定し、全社を挙げて脱炭素社会の実現に向けた取り組みを加速させていきます。なお、これらの目標はSBTイニシアチブの認定を受けています。