2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

製粉 食品 中食・惣菜 その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
製粉 448,077 49.9 27,724 58.9 6.2
食品 218,474 24.3 8,224 17.5 3.8
中食・惣菜 168,342 18.8 5,680 12.1 3.4
その他 62,786 7.0 5,480 11.6 8.7

3【事業の内容】

 当社グループ(当社、連結子会社67社及び持分法適用会社9社)の主な事業内容と、各関係会社等の当グループの事業に係わる位置付け、及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、事業内容の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

(1) 製粉事業

 日清製粉㈱(連結子会社)及び熊本製粉㈱(連結子会社)は小麦粉、ふすま(副製品)等を製造・販売しております。フレッシュ・フード・サービス㈱(連結子会社)は主として冷凍食品及びその原材料の販売と小麦粉関連の商材を用いた飲食店経営を行っており、日清製粉㈱から関連商材及び小麦粉を仕入れております。ヤマジョウ商事㈱(連結子会社)及び石川㈱(持分法適用会社)は日清製粉㈱の特約店であります。なお、石川㈱は日清製粉㈱に包装資材の販売も行っております。

 アメリカのMiller Milling Company, LLC(連結子会社)、カナダのRogers Foods Ltd.(連結子会社)、タイのNisshin-STC Flour Milling Co., Ltd.(連結子会社)及びニュージーランドのChampion Flour Milling Ltd.(連結子会社)は、小麦粉の製造を行い、北米、アジア及びオセアニアにて販売を行っております。オーストラリアのAllied Pinnacle Pty Ltd.(連結子会社)は小麦粉・プレミックス・ベーカリー関連原材料等の製造を行い、オセアニア及びアジアにて販売を行っております。

 

(2) 食品事業

 ㈱日清製粉ウェルナ(連結子会社)はプレミックス等を製造・販売し、日清製粉㈱から仕入れる家庭用小麦粉、製造子会社が製造するパスタ・パスタソース・冷凍食品等、及び外部の取引先から仕入れる加工食品を販売しております。日清製粉プレミックス㈱(連結子会社)はプレミックスを製造・販売しております。マ・マーマカロニ㈱(連結子会社)はパスタ・冷凍食品を製造し、㈱日清製粉ウェルナが販売しております。

 タイのThai Nisshin Technomic Co., Ltd.(連結子会社)及びベトナムのVietnam Nisshin Technomic Co., Ltd.(連結子会社)はプレミックスの製造を行い、東南アジアにて販売しております。中国の新日清製粉食品(青島)有限公司(連結子会社)はプレミックスの製造を行い、中国にて販売しております。インドネシアのPT. Indonesia Nisshin Technomic(連結子会社)は東南アジアにてプレミックスの販売を行っております。アメリカのMedallion Foods, Inc.(連結子会社)はパスタの製造を行い、主として㈱日清製粉ウェルナが輸入・販売を行っている他、プレミックスの製造を行い、主に北米にて販売しております。トルコのNisshin Seifun Turkey Makarna Ve Gida Sanayi Ve Ticaret A.S.(連結子会社)はパスタ、タイのThai Nisshin Seifun Co., Ltd.(連結子会社)はパスタソース・冷凍食品、Vietnam Nisshin Seifun Co., Ltd.(連結子会社)はパスタソースの製造を行い、主として㈱日清製粉ウェルナが輸入・販売をしております。

 オリエンタル酵母工業㈱(連結子会社)は製パン用をはじめとした食品素材、生化学製品等の製造・販売及び創薬研究支援事業を行っております。

 日清ファルマ㈱(連結子会社)は健康食品・医薬品原薬等を製造・販売しております。なお、同社は医薬品原薬の製造・販売を行うファインケミカル事業を本年3月に終了し、サプリメント製品の製造・販売等を行う健康食品事業をオリエンタル酵母工業㈱へ本年4月に移管しました。

 

(3) 中食・惣菜事業

 トオカツフーズ㈱(連結子会社)は弁当・惣菜等調理済食品の製造・販売を行っております。㈱ジョイアス・フーズ(連結子会社)は調理麺等の製造・販売を行っております。イニシオフーズ㈱(連結子会社)は惣菜の製造・販売及びデパートの直営店舗の経営を行っております。㈱日清製粉デリカフロンティア(連結子会社)は中間持株会社として、これら3社の事業活動の支援及び管理を行っております。なお、当社グループの中食・惣菜事業の成長スピードを加速すべく、事業と組織の一体化を目的として、トオカツフーズ㈱は本年6月に㈱日清製粉デリカフロンティアを吸収合併する予定です。

 

(4) その他事業

 日清エンジニアリング㈱(連結子会社)は穀類・食品・化学製品等の生産加工設備の設計・工事の請負・監理、粉体機器の製作・販売及び粉体加工事業を行っており、一部当社グループの工事の請負等をしております。

 ㈱NBCメッシュテック(連結子会社)はメッシュクロス及び成形フィルターの製造・販売を行っております。

 日清丸紅飼料㈱(持分法適用会社)は配合飼料を製造・販売しております。

 日本ロジテム㈱(持分法適用会社)は貨物自動車運送事業・倉庫業等を営んでおり、一部当社グループ製品の輸送・保管を行っております。日清サイロ㈱(連結子会社)、阪神サイロ㈱(連結子会社)及び千葉共同サイロ㈱(持分法適用会社)は穀物の荷役保管業務を行っております。信和開発㈱(連結子会社)はスポーツ施設の経営をしております。

 

当社グループの状況について、事業系統図を示すと次のとおりであります。

 

 (事業系統図)

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

  当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成に際しては、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定を必要とします。当社グループはこれら見積り及び仮定について過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、これら見積り及び仮定と実績が異なる場合があります。

① 棚卸資産

 棚卸資産は、「棚卸資産の評価に関する会計基準」に基づき、取得原価と正味売却価額のいずれか低い価額で測定しております。また、需要の変化によって過剰又は滞留する棚卸資産についても、簿価を切り下げております。市況の変動や需要動向により、追加の評価減が必要となる可能性があります。

② 貸倒引当金

 当社グループは、金銭債権等の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、必要な貸倒引当金を計上しております。顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。

③ 投資有価証券の減損

 当社グループでは投資有価証券を所有しておりますが、市場価格のない株式等以外のものについては時価法を、市場価格のない株式等については原価法を採用しております。当社グループでは、市場価格のない株式等以外のものについては、時価が取得価額に比べ50%以上下落した場合には減損処理し、30%から50%の下落の場合には、当該有価証券発行会社の業績等を勘案し必要に応じ減損処理しております。市場価格のない株式等については、その実質価額が取得価額に比べ著しく下落した場合、回復の見込が確実と認められる場合を除き、減損処理しております。

 当社グループでは投資有価証券について必要な減損処理をこれまでに行ってきており、現状では減損すべき投資有価証券はありませんが、将来の市況悪化又は投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失又は簿価の回収不能が発生し、減損処理が必要となる可能性があります。

④ 企業結合

 当社グループは、企業結合により取得した企業又は事業の取得原価は、時価で算定しております。取得原価は、受け入れた資産及び引き受けた負債のうち企業結合日時点において識別可能なもの(識別可能資産及び負債)の企業結合日時点の時価を基礎として、当該資産及び負債に対して配分しております。取得原価が、企業結合日における識別可能資産及び負債の正味価額を上回る場合にその超過額をのれんとして会計処理しております。

 取得した資産、特に無形資産の時価の算定は、多くの場合、経営者の重要な判断を必要とします。当社グループは、独立の第三者による評価結果を利用し、入手可能な過去の情報と将来の見通し及びその仮定に基づいて時価を算定しております。経営者は、これらの判断及び評価は合理的であると判断しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動等の結果によって実際の結果と異なる可能性があります。

⑤ 固定資産の減損

 当社グループは、固定資産の帳簿価額が回収不能であると判断された場合、回収可能価額まで減額しております。減損の兆候が生じた資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローを見積り、減損損失を認識するかどうかの判定を行っております。割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合、減損処理が必要と判断し、当該資産又は資産グループの帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。回収可能価額は、使用価値と正味売却価額のいずれか高い金額としております。減損損失を認識するかどうかの判定及び使用価値の算定において見積もられる将来キャッシュ・フローは、合理的な仮定に基づいております。また、使用価値の算定に際して用いられる割引率は、貨幣の時間価値及び当該資産に固有のリスクを反映しております。

 経営者は、減損の兆候及び減損損失の認識に関する判断、及び回収可能価額の見積りに関する評価を行っており、これらの判断及び評価は合理的であると判断しております。当社グループには、現状では減損すべき固定資産はありませんが、将来の企業環境の変化等により、回収可能価額が帳簿価額を下回ることとなった場合には減損処理が必要となる可能性があります。

⑥ 繰延税金資産

 当社グループは、繰延税金資産については、将来の課税所得の見込み及び税務計画に基づき、回収可能性を十分に検討し、回収可能な額を計上しております。しかしながら、繰延税金資産の回収見込額に変動が生じた場合には、繰延税金資産の取崩又は追加計上により利益が変動する可能性があります。

⑦ 退職給付に係る負債

 当社グループの退職一時金制度及び既退職の年金受給者を対象とする確定給付企業年金制度における退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の給付水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率などが含まれます。割引率は期末における複数の格付機関による直近の格付けがダブルA格相当以上を得ている社債等の市場利回りに基づき、長期期待運用収益率は保有している年金資産の運用方針や過去の運用実績等に基づき決定しております。実績が前提条件と異なる場合、又は、前提条件が変更された場合、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。

 

(2) 財政状態及び経営成績の状況及び経営者の視点による認識及び分析・検討内容

① 当連結会計年度の経営成績の概況及び分析

 当連結会計年度につきましては、国内景気はインバウンド需要が堅調であった一方で、長引く物価高騰により個人消費の節約志向が継続しております。また、足元では中東情勢の緊迫化による原油価格の高騰を背景に、原材料価格やエネルギー価格、その他資材等のコスト上昇が懸念され、当社グループを取り巻く環境の先行きは極めて不透明で予測困難な状況となっております。

 このような中、当社グループは、小麦粉をはじめとする「食」の安定供給を確保し、各事業において安全・安心な製品をお届けするという使命を果たすとともに、2026年度を最終年度とする「日清製粉グループ 中期経営計画2026」で策定した施策に取り組んでおります。

 製粉事業につきましては、日清製粉株式会社において、最新の自動化・デジタル技術を駆使した「スマート工場」である水島工場が昨年5月に稼働しました。これに伴い岡山工場、坂出工場をそれぞれ昨年7月、9月に閉鎖しました。また、米国のMiller Milling Company, LLCにおいては、更なる生産体制強化への対応を進めており、昨年3月にサギノー工場の新生産ラインが稼働するとともに、7月にウィンチェスター工場も増強工事が完了しております。食品事業につきましては、株式会社日清製粉ウェルナにおいて、ロサンゼルス・ドジャース所属の大谷翔平選手を起用した積極的な販売促進活動を行っております。また、同社は、昨年で70周年、30周年をそれぞれ迎えた「マ・マー」、「青の洞窟」のリブランディングを契機として製品の見直しや新製品の投入を行い、更なる製品需要の喚起に取り組んでおります。なお、日清ファルマ株式会社は、医薬品原薬の製造・販売を行うファインケミカル事業を本年3月31日に終了し、サプリメント製品の製造・販売等を行う健康食品事業を酵母・バイオ事業のオリエンタル酵母工業株式会社へ本年4月1日に移管しました。中食・惣菜事業につきましては、事業環境の変化に迅速に対応し成長スピードを加速すべく、事業と組織の一体化を目的として、本年6月よりトオカツフーズ株式会社を事業持株会社とする事業体制に変更することを決定しました。また、株式会社ノムラフーズにおいて、最新の自動化・省人化技術を導入し、環境へも配慮した「次世代型冷凍食品工場」である新工場を京都府宇治市に建設しており、2027年6月頃の稼働を予定しております。

 当連結会計年度の業績につきましては、売上高は、海外製粉事業における小麦相場の下落や為替換算の影響等があったものの、エンジニアリング事業における大型工事の増加、加工食品事業及び酵母・バイオ事業の出荷増等、中食・惣菜事業の販売堅調等により、8,650億4百万円(前期比101.6%)となりました。利益面では、国内製粉事業における水島工場稼働に伴う立上げ費用の発生、海外製粉事業及びメッシュクロス事業における出荷減等はあったものの、加工食品事業及び酵母・バイオ事業の出荷増及び価格改定の実施、エンジニアリング事業の受注増等により、営業利益は466億85百万円(前期比100.7%)、経常利益は513億97百万円(前期比104.4%)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式の縮減を進めたものの、インドイースト事業での固定資産の減損損失計上により、325億89百万円(前期比94.0%)となりました。

 

  (前期比較)                                      (単位:百万円)

 

2025年3月期

2026年3月期

前期差

前期比

売上高

851,486

865,004

13,518

101.6%

営業利益

46,380

46,685

305

100.7%

経常利益

49,210

51,397

2,187

104.4%

親会社株主に帰属する

当期純利益

34,684

32,589

△2,095

94.0%

 

 セグメント別の経営成績及び経営者の視点による認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

 

※全社共通費用である㈱日清製粉グループ本社の費用については、事業規模に応じて各事業に配賦しておりましたが、近年における事業ポートフォリオ進化の積極的な推進により、新規M&Aやその後のPMI推進及び現地法制への適合をはじめとした成長投資への対応が増加している実態を踏まえ、当連結会計年度より配賦基準を変更しております。

この変更に伴い、各事業とも当該変更影響を補正した前期実績を併記しております。

なお、各事業の業績の説明における営業利益の前期比は、上記の変更影響を補正した数値を記載しております。

 

  2026年3月期 売上高・営業利益                            (単位:百万円)

 

売上高

営業利益

実績

前期差

実績

前期差

 

(補正後 ※)

製粉事業

428,533

△15,059

27,724

△395

(△1,669)

食品事業

216,620

10,368

8,224

1,818

(2,727)

中食・惣菜事業

164,552

8,476

5,680

△152

(115)

その他

55,298

9,732

5,480

△769

(△672)

調整

△424

△195

(△195)

連結計

865,004

13,518

46,685

305

(305)

   (注)1 売上高はセグメント間取引消去後です。

      2 営業利益の調整額はセグメント間取引消去等です。

 

 

1) 製粉事業

                                             (単位:百万円)

 

2025年3月期

2026年3月期

前期差

前期比

売上高

443,592

428,533

△15,059

96.6%

営業利益

28,119

27,724

△395

98.6%

(前年実績補正後 ※)

(29,393)

(△1,669)

(94.3%)

 

 国内製粉事業につきましては、インバウンド需要が堅調であったことに加え、拡販への取組みにより、出荷は前年を上回りました。

 また、輸入小麦の政府売渡価格が5銘柄平均で昨年4月に4.6%、10月に4.0%各々引き下げられたことを受け、それぞれ昨年7月及び本年1月に業務用小麦粉の価格改定を実施しました。

 海外製粉事業につきましては、小麦相場下落や為替換算の影響等により、売上高は前年を下回りました。

 この結果、製粉事業の売上高は、4,285億33百万円(前期比96.6%)となりました。営業利益は、国内製粉事業における水島工場稼働に伴う立上げ費用の発生に加え、海外製粉事業での出荷減の影響等もあり、277億24百万円(前期比94.3% ※)となりました。

 

2) 食品事業

                                             (単位:百万円)

 

2025年3月期

2026年3月期

前期差

前期比

売上高

206,252

216,620

10,368

105.0%

営業利益

6,405

8,224

1,818

128.4%

(前年実績補正後 ※)

(5,497)

(2,727)

(149.6%)

 

 加工食品事業につきましては、国内において市場環境は厳しいものの積極的な拡販施策を実施したことにより、出荷は前年を上回りました。海外においても業務用プレミックスの出荷が堅調に推移したことにより、売上高は前年を上回りました。なお、生パスタの新市場創造を目指し、もちもち食感を徹底的に追求した「マ・マー もちもち生パスタ」シリーズや、より本格的な生パスタが楽しめる「青の洞窟 生パスタ」を発売しました。

 酵母・バイオ事業につきましては、国内においてパン酵母(イースト)や培養用基材等の出荷が堅調に推移したことに加え、インドにおいて出荷増となったことにより、売上高は前年を上回りました。

 健康食品事業につきましては、消費者向け製品の出荷減により、売上高は前年を下回りました。

 この結果、食品事業の売上高は2,166億20百万円(前期比105.0%)となりました。営業利益は、加工食品事業及び酵母・バイオ事業における出荷増及び価格改定の実施等により、82億24百万円(前期比149.6% ※)となりました。

 

3) 中食・惣菜事業

                                             (単位:百万円)

 

2025年3月期

2026年3月期

前期差

前期比

売上高

156,076

164,552

8,476

105.4%

営業利益

5,832

5,680

△152

97.4%

(前年実績補正後 ※)

(5,564)

(115)

(102.1%)

 

 中食・惣菜事業につきましては、販売が堅調に推移したことにより、売上高は1,645億52百万円(前期比105.4%)となりました。営業利益は、各種のコスト上昇はあったものの、販売増及び生産性の向上により、56億80百万円(前期比102.1% ※)となりました。

 

4) その他事業

                                             (単位:百万円)

 

2025年3月期

2026年3月期

前期差

前期比

売上高

45,565

55,298

9,732

121.4%

営業利益

6,250

5,480

△769

87.7%

(前年実績補正後 ※)

(6,153)

(△672)

(89.1%)

 

 エンジニアリング事業につきましては、プラントエンジニアリングにおける大型工事の増加により、売上高は前年を上回りました。

 メッシュクロス事業につきましては、太陽光パネル向けスクリーン印刷用資材の出荷減により、売上高は前年を下回りました。

 この結果、その他事業の売上高は552億98百万円(前期比121.4%)となり、営業利益は、メッシュクロス事業の出荷減により、54億80百万円(前期比89.1% ※)となりました。

 

② 当連結会計年度の財政状態の概況及び分析

                                  (単位:百万円)

 

2025年3月期

2026年3月期

前期末差

流動資産

338,728

353,356

14,628

固定資産

450,984

496,348

45,364

資産合計

789,713

849,705

59,992

流動負債

147,313

156,560

9,247

固定負債

139,829

154,706

14,876

負債合計

287,143

311,266

24,123

純資産合計

502,570

538,439

35,868

負債純資産合計

789,713

849,705

59,992

 

 当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況は以下のとおりです。

 

 流動資産は3,533億56百万円で、棚卸資産の増加等に伴い、前年度末に比べ146億28百万円増加しました。固定資産は4,963億48百万円で、インドイースト事業において固定資産の減損損失を計上したことによる減少はあったものの、保有している投資有価証券の時価評価の増加等に伴い、前年度末に比べ453億64百万円増加しました。この結果、資産合計は8,497億5百万円となり、前年度末に比べ599億92百万円増加しました。

 また、流動負債は1,565億60百万円で、支払手形及び買掛金の増加等に伴い、前年度末に比べ92億47百万円増加しました。固定負債は1,547億6百万円で、繰延税金負債の増加等に伴い、前年度末に比べ148億76百万円増加しました。この結果、負債合計は3,112億66百万円となり、前年度末に比べ241億23百万円増加しました。純資産合計は親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加、配当金の支出及び自己株式の取得による減少、その他の包括利益累計額の増加等により、前年度末に比べ358億68百万円増加し、5,384億39百万円となりました。

 

③ 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況及び資本の財源及び資金の流動性についての分析

① キャッシュ・フローの状況

                                           (単位:百万円)

 

2025年3月期

2026年3月期

前期差

営業活動によるキャッシュ・フロー

55,209

69,194

13,985

投資活動によるキャッシュ・フロー

△34,961

△32,548

2,412

財務活動によるキャッシュ・フロー

△35,432

△40,783

△5,351

現金及び現金同等物に係る換算差額

△512

3,544

4,056

現金及び現金同等物の増減額

△15,696

△593

15,103

連結子会社の決算期変更に伴う

現金及び現金同等物の増減額

21

△21

現金及び現金同等物の期末残高

92,005

91,411

△593

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 税金等調整前当期純利益511億87百万円に、非資金損益項目である減価償却費及び減損損失等を足し戻した資金増加が、法人税等の支払等の資金減少を上回ったことにより、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは691億94百万円の資金増加(前連結会計年度は552億9百万円の資金増加)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 有形及び無形固定資産の取得に411億74百万円を支出したこと等により、当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは325億48百万円の資金減少(前連結会計年度は349億61百万円の資金減少)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 株主の皆様への利益還元といたしまして配当に173億90百万円を支出したことに加え、自己株式の取得により179億17百万円を支出したこと等により、当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは407億83百万円の資金減少(前連結会計年度は354億32百万円の資金減少)となりました。

 

 以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物残高は914億11百万円となりました。

 

② 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当連結会計年度末の有利子負債(リース債務含む)残高は927億円でありますが、営業活動によるキャッシュ・フローや現金及び現金同等物の残高を考慮すると、当社グループの資金は、当面充分な流動性を確保しております。

 当社グループは、「日清製粉グループ 中期経営計画2026」に基づき、小麦粉をはじめとした主要食糧等の安定供給という社会的責任を充分に勘案し、資本効率の向上と財務の安定性のバランスを取りながら資本構成を適切にコントロールしてまいります。持続的成長、EPS(1株当たり当期純利益)成長を実現するために、環境投資、デジタル投資、新規事業開発・M&A投資、研究開発投資、人材育成を含めた成長投資を促進するとともに、株主還元につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益から非経常的な特殊要因による損益を除外し、連結ベースでの配当性向を現中期経営計画最終年度までに50%目安へ引き上げることとしております。また、財務状況等を踏まえ、更なる株主還元を検討してまいりたいと考えております。なお、今後の重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。

 そのための資金は、内部及び外部の両財源より調達してまいります。内部からの資金捻出は、既に導入しておりますキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を利用した国内連結子会社の資金の一元管理、及び政策保有株式の縮減を含めた資産の圧縮に引き続き取り組むことにより、外部からは当社グループの健全な財務体質を背景に有利子負債等により、調達してまいります。

 

(4) 中期経営計画「日清製粉グループ 中期経営計画2026」の進捗状況

 中期経営計画「日清製粉グループ 中期経営計画2026」の進捗状況につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標」に記載のとおりであります。

 

 

(5) 生産、受注及び販売の実績

a  生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

増減率(%)

金額(百万円)

金額(百万円)

製粉

427,987

410,216

△4.2

食品

126,041

129,108

2.4

中食・惣菜

146,796

154,697

5.4

その他

17,524

15,678

△10.5

合計

718,348

709,700

△1.2

 (注)  金額は、期間中の平均販売価格等により算出しており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

b  受注実績

 重要な受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。

 

c  販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

増減率(%)

金額(百万円)

金額(百万円)

製粉

443,592

428,533

△3.4

食品

206,252

216,620

5.0

中食・惣菜

156,076

164,552

5.4

その他

45,565

55,298

21.4

合計

851,486

865,004

1.6

 (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

㈱ファミリーマート

113,032

13.3

121,505

14.0

 

 主要な原材料価格及び販売価格の変動については「(2) 財政状態及び経営成績の状況及び経営者の視点による認識及び分析・検討内容」に記載のとおりであります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

 当社グループの報告セグメント及びその他の事業は、分離された財務情報が入手可能であり、当社の取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社グループでは、持株会社である当社が、製品・サービス別に区分した「製粉」「食品」「中食・惣菜」、及びその他の事業ごとに、グループ戦略を立案・決定し、経営資源の配分及び業績の評価を行っております。

 したがって、当社グループでは、「製粉」「食品」「中食・惣菜」の3つを報告セグメントとしております。各報告セグメントの主要製品は、以下のとおりであります。

 

製粉……………小麦粉、ふすま及び小麦粉関連製品

食品……………プレミックス、家庭用小麦粉、パスタ、パスタソース、冷凍食品、

       製パン用等の食品素材、生化学製品、創薬研究支援事業、健康食品

中食・惣菜……弁当・惣菜・調理麺等調理済食品

 

(報告セグメントの変更等に関する事項)

 全社共通費用である㈱日清製粉グループ本社の費用については、事業規模に応じて各事業に配賦しておりましたが、近年における事業ポートフォリオ進化の積極的な推進により、新規M&Aやその後のPMI推進及び現地法制への適合をはじめとした成長投資への対応が増加している実態を踏まえ、当連結会計年度より配賦基準を変更しております。

 なお、前連結会計年度のセグメント利益は、当該変更影響を補正し作成したものを表示しております。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法

 報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。事業セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部売上高及び振替高は市場実勢価格に基づいております。

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報

 

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他(注)1

合計

調整額(注)2

連結財務諸表計上額(注)3

 

製粉

食品

中食・惣菜

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

443,592

206,252

156,076

805,921

45,565

851,486

851,486

セグメント間の内部売上高又は振替高

19,541

1,816

4,395

25,753

5,232

30,985

△30,985

463,133

208,068

160,472

831,674

50,797

882,471

△30,985

851,486

セグメント利益

29,393

5,497

5,564

40,455

6,153

46,608

△228

46,380

セグメント資産

365,736

166,193

76,212

608,142

78,757

686,899

102,813

789,713

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

12,397

6,020

4,082

22,499

1,550

24,049

△281

23,768

持分法適用会社への投資額

5,572

157

5,729

19,186

24,916

24,916

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

30,149

6,920

3,972

41,043

1,353

42,396

△708

41,687

(注)1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、エンジニアリング、メッシュクロス、荷役・保管事業等を含んでおります。

   2 セグメント利益の調整額は、セグメント間取引消去等であります。

セグメント資産の調整額102,813百万円には、セグメント間の資産の相殺消去(△110,530百万円)、

全社資産(213,344百万円)が含まれております。全社資産の主なものは投資有価証券であります。

   3 セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他(注)1

合計

調整額(注)2

連結財務諸表計上額(注)3

 

製粉

食品

中食・惣菜

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

428,533

216,620

164,552

809,706

55,298

865,004

865,004

セグメント間の内部売上高又は振替高

19,543

1,854

3,789

25,187

7,488

32,676

△32,676

448,077

218,474

168,342

834,894

62,786

897,680

△32,676

865,004

セグメント利益

27,724

8,224

5,680

41,629

5,480

47,109

△424

46,685

セグメント資産

409,090

163,813

76,626

649,531

85,958

735,489

114,216

849,705

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

14,939

6,103

4,039

25,082

1,762

26,844

△275

26,568

持分法適用会社への投資額

6,265

157

6,422

20,212

26,635

26,635

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

21,163

10,350

6,395

37,909

2,092

40,001

△542

39,459

(注)1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、エンジニアリング、メッシュクロス、荷役・保管事業等を含んでおります。

   2 セグメント利益の調整額は、セグメント間取引消去等であります。

セグメント資産の調整額114,216百万円には、セグメント間の資産の相殺消去(△125,041百万円)、

全社資産(239,257百万円)が含まれております。全社資産の主なものは投資有価証券であります。

   3 セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

1.地域ごとの情報

 

(1) 売上高

                                             (単位:百万円)

日本

米国

豪州

その他の地域

合計

589,240

111,359

85,370

65,514

851,486

(注)売上高は顧客の所在地を基礎として、分類しております。

 

(2) 有形固定資産

                                             (単位:百万円)

日本

米国

豪州

その他の地域

合計

150,569

39,416

28,401

32,611

251,000

 

2.主要な顧客ごとの情報

                               (単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

㈱ファミリーマート

113,032

中食・惣菜

 

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

 

1.地域ごとの情報

 

(1) 売上高

                                             (単位:百万円)

日本

米国

豪州

その他の地域

合計

612,553

103,445

83,101

65,904

865,004

(注)売上高は顧客の所在地を基礎として、分類しております。

 

(2) 有形固定資産

                                             (単位:百万円)

日本

米国

豪州

その他の地域

合計

159,133

42,975

34,267

26,230

262,606

 

2.主要な顧客ごとの情報

                               (単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

㈱ファミリーマート

121,505

中食・惣菜

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

(単位:百万円)

 

製粉

食品

合計

工場閉鎖損失

     -

     -

     -

減損損失

70

70

(注)事業用資産に係る減損損失を記載しております。

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

(単位:百万円)

 

製粉

食品

合計

工場閉鎖損失

    1,562

     -

    1,562

減損損失

8,772

8,772

(注)事業用資産に係る減損損失を記載しております。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

 

 

(単位:百万円)

 

製粉

中食・惣菜

合計

当期償却額

12

1,180

1,193

当期末残高

5,018

5,018

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

 

 

(単位:百万円)

 

製粉

中食・惣菜

合計

当期償却額

1,268

1,268

当期末残高

4,277

4,277