リスク
3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、当社グループは「リスク管理委員会」を設置しており、リスクが顕在化した場合には、リスクを認識・評価した上で、優先順位を付けて対策を立案・実行してまいります。
なお、文中における将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経済状況と業界動向について
当社グループの主要事業を担う株式会社博展が属する広告・イベント業界は、企業の販促関連投資等の動向により影響を受け、大きくは国内経済の動向に左右されます。当社におきましては、特定の取引先に依存することなく、幅広い顧客からの受注を確保しており、安定した取引基盤を形成しております。しかしながら、国内経済が長期間低迷するなどにより、企業の販促関連投資等が大幅に削減された場合、イベント、展示会等の案件規模縮小や受注案件数の減少による当社収益の低下により当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(2)人材の確保及び育成について
当社グループの持続的な成長には、「Communication Design 」を体現しうる人材の継続的な確保及び育成が重要な要素であると認識しておりますが、当社の想定よりも人材の確保が計画どおり進まなかった場合や退職等により既存の優秀な人材が社外に流出した場合には当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)品質・安全管理について
当社グループの主要事業である展示会・イベント等においては、展示ブース等の一定規模の造作物の設置や、多数の来場者を動員する大規模イベントの運営等を行っており、安全管理には細心の注意を払う必要があります。当社グループとしては、設計・施工・監理の品質向上、安全性確保を図るため、品質・安全管理部門の設置や事故発生時の対応マニュアル等を定め社内に周知徹底するとともに、万一の場合に備えて損害賠償責任保険契約を締結しております。また、近年需要が高まっておりますオンライン配信においては、プレス発表会やセミナー、オンラインイベント等のライブ配信を行っており、ネット回線の乱れや撮影機材等のトラブルには細心の注意と高いITリテラシーが必要であります。当社グループとしては、オンライン配信専門の部隊の設立や、事故発生時の対応マニュアル等の策定、並びに過去発生事案の社内共有を行い、万一の場合に備えてIT損害賠償責任保険契約を締結しております。このような対応にもかかわらず、重大な事故が発生した場合、当社グループへの顧客からの信頼喪失による案件受注の減少、保険契約による補償額を超過した損害賠償請求の発生等の不測の事態が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(4)情報セキュリティ及び個人情報等の漏洩について
当社グループは、事業遂行に関連し個人情報、その他機密情報を顧客より受領する場合があります。当社グループでは、役職員に対し研修等を行い情報管理の重要性と管理体制の強化を図るとともに、万一の場合に備えて保険契約を締結しております。しかしながら、不測の事態により漏洩や改ざん、不正使用等が発生し損害賠償額が保険契約による補償額を上回った場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、重大な事故が発生した場合には、損害賠償額いかんにかかわらず、当社グループの社会的信用が損なわれ、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(5)災害・感染症等による影響
当社グループの事業は、地震等の天災や他所で発生した災害、特定感染症の拡大等の影響により展示会・イベントの開催が困難であると判断され延期や中止が相次いだ場合、売上機会の喪失が発生し当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(6)法規制について
当社グループは、一部の事業において建設業法の適用を受けており、業務遂行にあたり多くの関係法令の遵守を義務付けられております。当社グループでは法規制を遵守すべく、コンプライアンスを重視した経営を行っておりますが、法令の制定、改定等があり、これらの規制を当社グループが遵守できなかった場合、事業活動の制限を受け、当社グループの財政状況及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(7)訴訟について
当社グループでは、有価証券報告書提出日現在において訴訟を提起または通知されたことはありません。しかしながら、当社グループの認識の範囲外で第三者から不測の訴訟を提起され、その結果によっては当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
配当政策
3【配当政策】
当社は、株主の皆様に対する利益還元を重要な経営課題と認識しており、経営成績及び財務状況、中長期的な事業拡大に必要な内部留保など、その見通しに応じた適切な利益還元策を柔軟に検討し、実施することを基本方針としております。剰余金の配当につきましては、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としており、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令の別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議によって定めることができる旨、定款に規定しております。
当事業年度におきましては、上記方針に基づき、財務状況並びに業績等を総合的に勘案し、2024年2月14日開催の取締役会にて、1株あたり27円の期末配当を実施する決議をさせていただきました。当事業年度は決算期変更に伴い9ヵ月の変則決算となったことから、中間配当は実施せず、期末配当として15円を予定しておりましたが、2023年12月12日に公表しました「通期連結業績予想の修正(上方修正)および配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」のとおり、5円増配としました。また、2024年2月9日に公表しました「通期業績予想の再修正(上方修正)および配当予想の再修正(増配)に関するお知らせ」のとおり、7円増配し、年間配当は1株当たり27円となります。
2024年1月25日開催の取締役会において、2024年4月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行うことを決議いたしました。これに伴い、次期の配当につきましては、当該株式分割後の金額として中間配当を1株あたり8円、期末配当は1株あたり9円を予定しております。
当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりです。
決議年月日 |
配当金の総額 (千円) |
1株当たり配当額 (円) |
2024年2月14日 |
214,004 |
27 |
取締役会決議 |