2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    3,214名(単体) 4,660名(連結)
  • 平均年齢
    32.8歳(単体)
  • 平均勤続年数
    4.3年(単体)
  • 平均年収
    5,179,000円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    1.0%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

 当社グループの人材戦略に関する基本方針及び給与決定方針の詳細については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)重要なサステナビリティ項目別の戦略並びに指標及び目標 ② 人的資本」に記載のとおりです。

 

(2)【従業員の状況】

① 連結会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(名)

4,660

(注)1.当社グループは単一セグメントであるため、セグメントによる区分は行っておりません。

   2.臨時雇用者は、その総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。

   3.従業員数は、当連結会計年度において132名増加しております。これは主に医療・介護/障害福祉従事者向けキャリアサービス、介護/障害福祉事業者向け経営支援プラットフォーム「カイポケ」等に関連する人員増によるものです。

 

② 提出会社の状況

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

3,214

32.8

4.3

5,179

1.0

(注)1.従業員数は、当社から子会社への出向社員を除き、子会社から当社への出向社員を含む就業人員数です。

2.臨時雇用者は、その総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。

3.従業員数は、当事業年度において165名増加しております。これは主に医療・介護/障害福祉従事者向けキャリアサービス、介護/障害福祉事業者向け経営支援プラットフォーム「カイポケ」等に関連する人員増によるものです。

4.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

5.平均年間給与の対前事業年度増減率は、事業拡大に伴う継続的かつ積極的な新規採用(若手層の採用等)により従業員数が増加している影響を含んでおります。なお、期中入社者を除く継続雇用者に限定して算出した場合の増加率は、上記より高い水準となっております。

 

③ 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

④ 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異

(a) 提出会社

当事業年度

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

(注1)

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注2)

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注1,3)

全労働者

うち正規雇用

労働者

うちパート・

有期労働者

19.6

93.0

74.0

74.0

112.5

(注1)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

(注2)「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

(注3)短時間勤務制度を利用する女性比率が高いこと、管理職を含む上位の等級における男性の比率が高いことを主要因として、正規雇用労働者の男女の賃金の額に差異が生じております。同一の職種・職務においては、性別による賃金の違いは発生しない人事制度となっております。

 

(b) 連結子会社

当事業年度

会社名

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

株式会社エス・エム・エスサポートサービス

25.0

(注)連結子会社である株式会社エス・エム・エスサポートサービスは、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定による公表義務の対象ですが、「男性労働者の育児休業取得率」及び「労働者の男女の賃金の額の差異」については公表項目として選定していないため、記載を省略しております。

 

(c) 連結会社

指標

当連結会計年度

補足説明

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

43.2

(注)「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第2条第5号に規定されている連結会社を対象としております。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

 当社グループでは「永続する企業グループとして成長し続け、社会に貢献し続ける」ことを普遍的に追い求めるべき経営理念に据え、会社が成長を伴いながら永続していくことを通じ、社会への貢献の総量を拡大していきたいと考えています。その中での当社グループが実現すべき使命として、「高齢社会に適した情報インフラを構築することで人々の生活の質を向上し、社会に貢献し続ける」をミッションに掲げています。

 高齢社会で生じる様々な社会課題の解決を事業の根幹に据えて取り組み、グループミッションを実現することこそが、持続可能な社会の実現につながると考えています。また、事業活動を通じて社会課題解決に取り組むことで、社会に求められる企業として持続的な成長が可能となります。持続的な成長の積み重ねによって長期的な企業価値が向上していくことで、より強力にグループミッションの実現を後押しし、持続可能な社会の実現につなげることができます。加えて、これらの社会との共通価値を創造する活動を支え推進するためには、社会の要請を踏まえながら、ガバナンス、人的資本、地球環境への配慮、情報セキュリティ、人権の尊重、腐敗・贈収賄防止等の観点を含め、経営基盤を整備・強化していくことが重要だと考えています。

 様々なステークホルダーの信頼と期待を真摯に受け止めながら、これらの活動を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

 

(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス

 当社グループでは、「サステナビリティ委員会」を設置し、人的資本や気候変動問題への対応を含めたサステナビリティ課題への方針・施策の検討、進捗モニタリングを行っています。サステナビリティ委員会は当社の代表取締役社長を委員長とし、全取締役をメンバーとして、原則年4回開催しています。

 「サステナビリティ推進室」が同委員会の事務局を担うとともに、各事業部門・コーポレート部門と連携し、サステナビリティ関連の戦略・施策の立案・実行をサポートしています。また、グループ全体のリスクマネジメントを所管する部門と連携し、全社的なリスクマネジメントと統合的な管理を行っています。

 取締役会はこのプロセスを監督し、必要に応じて対応の指示を行います。

 

(2)サステナビリティ全般に関するリスク管理

 当社グループでは、経営・収益・損失に重大な影響を与える不確実性をリスクと捉え、そのマイナスの影響を抑えつつ、リターンの最大化を追求するため、リスクマネジメント規程を定めグループ横断的なリスクマネジメントを行っています。

 サステナビリティに関するリスクについては、サステナビリティ委員会にてそのリスクの識別・評価を実施しています。特定されたリスクは、リスクマネジメントを所管する部門と連携し、当社グループ全体のリスク管理体制に統合され、重要なリスクに対する取組の管理及びリスク管理の推進、内部統制システムの運用等について審議を行い、必要に応じてその内容を取締役会に報告しています。

 

(3)重要なサステナビリティ項目別の戦略並びに指標及び目標

① 社会課題の解決を通じた持続可能な社会の実現

(a)戦略

 日本では、急速な少子高齢化と人口減少が同時に進行する、かつて誰も経験したことのない時代が到来しています。このような人口動態の変化を背景として、経済動向や国家政策、人々の価値観といった社会のありようは大きく変容し、これまでにない新たな課題が生じています。これらの高齢社会の課題を解決しない限り、持続可能な社会は実現できません。当社グループは、高齢社会の課題解決を事業機会と捉え、「高齢社会に適した情報インフラを構築することで人々の生活の質を向上し、社会に貢献し続ける」ことをグループミッションに掲げています。事業活動を通じて社会課題の解決を図ることで、高齢社会の持続可能性を高めていきたいと考えています。

 

 このような考え方のもと、当社グループでは、高齢社会に関連する3つの社会課題に対し、具体的な解決の方向性を考え、解決を目指し、事業を展開しています。これらの高齢社会における社会課題と解決の方向性を踏まえ、日本においては、キャリア事業、介護・障害福祉経営支援事業、ヘルスケア事業、シニアライフ事業の4つの戦略的事業領域で、課題解決に取り組んでいます。

 海外においては、APACでは相対的に「医薬品・医療機器等の普及が遅く、医療の質が十分ではない」という社会課題に対し、メディカルプラットフォーム事業を通じ、「医療の普及と安全性の向上を促進」することで解決を目指しています。また、経済発展や高齢化に伴い世界的に医療サービスに対するニーズが高まる中で「世界的な医療従事者の不足と偏在」が生じているという社会課題に対し、グローバルキャリア事業を通じ世界の医療従事者と医療事業者をつなぐ医療従事者供給プラットフォームを構築することで解決を目指しています。

 

 具体的な社会課題、各事業における取組については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。また、事業活動に伴うリスクについては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。

 

(b)指標及び目標

 設定した社会課題の解決を通じた社会への貢献度を計測するには、各社会課題に対応するそれぞれの事業分野が社会に必要とされるサービスを提供することによって継続して成長していくこと、及びその集合体であるグループとして持続的な成長を実現し長期的に企業価値を向上させていくことが、最重要視すべき指標だと考えています。当社グループは、2003年の創業以来22期連続で増収を達成しており、継続的に社会への貢献の総量を拡大してきました。今後も、社会の変化を捉え、会社・事業の在り方をより求められるものに変容させながら成長し続けることで、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

 なお、2027年3月期の具体的な目標については、2026年4月28日決算短信で公表した連結業績予想のとおりです。

 

② 人的資本

 当社グループでは、事業活動を通じて社会に貢献し続けるため、多様な人材の採用・育成・適正配置を行い、会社と従業員が相互に発展していくことが非常に重要であると考えています。従業員個人の成長が会社の成長につながり、会社の成長が従業員個人のさらなる成長機会につながることで、社会への貢献の総量を増やしながら会社として持続的に成長することが可能になります。

 また、当社グループの人材理念は、「情熱」「誠実」をもって「プロフェッショナル」であることを追求することです。この理念を体現し、変化の激しい事業環境に自律的に対応し成長できる人材の確保及び育成が当社グループの持続的成長にとって不可欠であると認識しています。

 こうした考え方に基づき、以下のとおり、人的資本に関する戦略及び方針を定めています。

 

(a)戦略

 当社グループにとって、経営戦略を遂行し、各分野で社会課題を解決するサービスを持続的に生み出し続けるための最大の経営資源は「人材」です。この認識のもと、当社グループは、経営戦略と連動した方針を軸に、人的資本への積極的な投資を推進しています。人材への投資が着実に実を結び、従業員一人ひとりが自律的に成長することは、当社グループの経営戦略の遂行、ひいてはミッションの実現にとって不可欠であり、企業価値の向上に直結するものと考えています。

 

 人材戦略を推進するにあたっては、リスクが存在することも認識しています。少子高齢化による労働人口の減少、AIやデジタル領域における採用競争の激化、及び事業拡大に伴う必要スキルの高度化により、多様で有能な人材を必要数確保及び育成することができない可能性があります。こうしたリスクが顕在化した場合、当社グループのミッションの実現及び経営戦略の実行に悪影響を与えると認識しています。

 

 一方、人的資本への投資は、当社グループに新たな機会をもたらすものと捉えています。例えば、多様な人材が組織に集まることで、高齢社会領域における新たな課題発見とサービス開発の可能性が広がると考えています。また、デジタル人材の確保及び育成への投資は、労働集約型モデルから資本集約型モデルへの進化を加速させる機会になると捉えています。

 

 以上のリスク及び機会を踏まえ、ミッションの実現及び経営戦略の遂行のため、以下の方針に基づき人的資本への投資及び取組を推進しています。各方針に記載の取組は当社が人的資本投資として位置づけるものであり、提出会社における主な事例です。

 

ミッション実現のため自律的に成長し価値を創出する人材の確保と育成

 前述のとおり、当社グループの成長は社会課題の解決を通して社会貢献へとつながります。長期の時間軸で組織が成長し続けるには、当社グループの成長に必要な能力を有した従業員を確保し続けることが不可欠です。なかでも昨今の事業環境を踏まえ、AIやデータを徹底活用した資本集約型モデルへの進化及び新規領域への事業拡張を推進するため、高い技術力や経営視点を持つデジタル人材及び新規事業を開拓する次世代人材の確保及び育成に注力しています。加えて、組織の発展のためには、従業員一人ひとりが成長していくこと、また、従業員のやりがいと組織の理念・ミッションが結びついていくことが、非常に重要です。当社グループは、経営理念である「永続する企業グループとして成長し続け、社会に貢献し続ける」を実現するため、経営原則として「組織と個人の相互発展」「経営プロセスの縦横リンク」を掲げています。経営理念の実現には中長期での持続的な人材育成が不可欠であり、経営原則は人材育成の根幹となるものです。この「組織と個人の相互発展」「経営プロセスの縦横リンク」という考え方により、従業員の成長と理念の浸透を促進することで、各個人の力が組織の力に正しく変換され、組織の発展につながっていきます。

 

「組織と個人の相互発展」

 当社グループは、創業以来増収を続け、継続的な成長とそれを通じた社会への貢献を実現し続けています。長期的に組織が成長し続けるには、その構成員である従業員一人ひとりの成長が不可欠です。

 当社グループでは、組織の成長によって生まれる新たな機会を個人に提供することで、個人の成長を促進しています。個人の成長によって個人が創出する価値は高まり、グループミッションを各組織から個人目標へとつなぐことで、個人が創出した価値を組織の成長と社会貢献へとつなげています。

 機会を通じた従業員の成長が会社の成長につながり、それがまた新たな成長機会の創出につながる、こうした成長と貢献のサイクルを回し続けることで、中長期にわたって組織と個人の相互発展を実現し続けていきたいと考えています。

 

「経営プロセスの縦横リンク」

 経営プロセスとは戦略、人材、オペレーションという経営及び事業運営に求められる3つの側面を統合的に思考し、実行することです。複雑性が高く、長期の時間軸で変化し続ける環境下では、全ての従業員が自立的に経営プロセスを回すことが必要不可欠だと考えています。そのため、当社グループでは、経営者や事業責任者だけではなく、全ての役割の従業員が主体者として経営プロセスを回すことで、より高い価値を創出することを求めています。

 また、全社、SU(Strategic Unit:戦略的事業領域)、BU(Business Unit:事業)、個人の各階層で経営プロセスを回すだけではなく、経営プロセスを全社から個人まで縦につなぐことで、グループミッション実現に向けて各階層間の創出する価値を整合させながら、各階層で創出した貢献を全社の貢献へとつないでいます(経営プロセスの縦リンク)。

 さらに、隣接する組織間や個人間で経営プロセスを横につなぐことで、シナジーを生み、単独では成し得ないより大きな貢献を生み出します(経営プロセスの横リンク)。

 このように経営プロセスを縦と横につなぐことにより、組織と個人の相互発展を実現し、組織一丸となってグループミッション実現を目指していきます。また、継続的な成長を通じて蓄積されたナレッジ及びケイパビリティを組織や従業員間で共有することにより、ひとりでは成し得ないより大きな成長につなげ、社会貢献の総量を増やし続けたいと考えています。

 

<主な取組>

- 1on1ミーティング

 上長と部下が定期的に1対1で、経営プロセスを前提とした目標設定のすり合わせを行い、また、当社で実現したいキャリアやそれを実現するための課題・具体的な取組等を議論することで、理念の浸透と着実な人材育成を図っています。

 

- キャリアアンケートの実施

 「組織と従業員の相互発展」を目指し、半年に1回「キャリアアンケート」を実施しています。 本アンケートは、各従業員のキャリアに対する考えや想いの把握に加え、職場環境や仕事への満足度を確認する「従業員満足度調査」も兼ねています。一人ひとりの意向に沿ったキャリア実現の支援はもちろん、より働きやすく働きがいのある環境づくりや制度の改善に役立てています。

 

- 新卒入社者向けの体系的・長期的な育成プログラム

 新卒入社者が自律的にキャリアを形成できるよう、数ヵ月間にわたる構造化された育成プログラムを実施しています。入社直後の集合研修で企業理念や基礎スキルを習得後、部門別研修にて業界専門知識や実務スキルを座学と実践を通じて段階的に開発します。また、日々の内省や専任トレーナーとの定期的な1on1による継続的なフィードバック体制、同期同士のナレッジ共有の仕組みを構築し、相互学習と成長を支援しています。

 

 

- 次世代リーダー・マネジメント層の育成

 将来の経営や組織を牽引するリーダー候補の育成に向け、各事業の特性や組織状況に合わせた実践的なマネジメントプログラムを実施しています。例えば、ある事業部においては、新任マネジャー(候補含む)を対象に、経営戦略とメンバー個人の価値観を接続する対話手法や、成長を促す職務アサインの技術習得など、現場での実践と内省を繰り返しながら継続的に育成しています。

 

- 資格取得支援制度

 業務に関わる資格を取得した従業員に対し、受験料や教材費を支給しています。

 

- スキルアップ研修

 業務スキルや語学力、マネジメントスキルの向上を目的とした各種研修を実施しています。デジタルスキルの向上にも注力しており、生成AIの活用に関する勉強会や、社内サポートサイトを通じた情報共有・活用方法の紹介などの取組を進めています。

 

- 書籍購入制度

 従業員の自律的な能力向上や業務遂行に必要となる書籍の購入費用を会社で負担しています。

 

- スキルアップ手当

 従業員の自己研鑽やキャリアアップを支援する目的で、年1回15万円の手当を支給しています。

 

- 社内公募制度

 各事業の成長に伴い各組織で様々な役割が日々生まれ拡張していく中で、従業員が培ってきたスキルや経験を活かすことで組織間のシナジーを創出し、また、社内に存在する多くの機会に対して、意欲を持ってチャレンジするキャリア開発の機会提供を目的として、年に数回程度、社内公募を実施しています。

 

個人の能力を最大限に引き出す労働環境の整備とウェルビーイングの推進

 多様な従業員を採用・育成しながら組織規模を拡大し、生産性高く価値を創出し続けるには、バックグラウンドの違いや、育児・介護等のライフステージの変化等、多様な状況下にある従業員が働きやすく、かつ、働きがいのある環境を整備していくことが非常に重要です。各個人が心身ともに健やかに働けるよう従業員の健康維持・増進に取り組むとともに、個人の成長とワークライフバランスを実現するための支援を行う等、主体的なキャリア形成を可能にするための取組を行っています。

 

 なお、福利厚生制度の具体的な内容は国や地域の法規制・慣習、雇用形態によって異なりますが、海外拠点や非正規雇用者を含めた当社グループの全従業員が、安心して働くことができるよう、それぞれの環境に応じた制度(社会保険、休暇制度、健康支援等)を利用できる体制を整備しています。

 

<主な取組>

- 完全退館時刻の設定

 時間内で生産性高く働くと同時に、退社後の自己研鑽を促すため、原則19時30分を完全退館時刻に定めています。

 ※定時終了後最大2時間の範囲内で、部門や職種によって一部異なる場合があります。

 

- アニバーサリー休暇

 各従業員が年1回、任意の日に設定できるアニバーサリー休暇(有給)を付与しています。

 

- ウェルビーイングの推進

 代表取締役社長直轄の健康推進室を設置し、従業員の心身の健康促進と生産性向上に向けた様々な取組を推進しています。健康面では、生活習慣病の早期発見を重要な課題と位置づけ、再検査受診率の向上に注力するほか、常駐保健師による社内相談窓口を設置し、産業医や健康保険組合と連携したメンタルヘルスサポートやヘルスリテラシーの向上を図っています。また、子育て世代が多い当社の特性を踏まえ、ライフイベントと仕事の両立支援も強化しています。時間単位の有給休暇制度をはじめ、男性の育休取得者向け手引きの配布、育休中のコミュニケーションツールの導入、不妊治療のための通院休暇制度などを整備し、従業員が長期にわたり安心して能力を発揮できる環境づくりに取り組んでいます。

 

- 育児・介護支援制度

 育児・介護休業制度のほか、子どもが中学1年になるまで利用できる時短制度や、保育園・学童・ベビーシッター等の利用をサポートする手当の支給等の制度面での支援に加えて、育児と介護に関する情報を記載した社内ポータルサイトの構築や、当社のシニアライフ事業における介護の相談窓口サービスの社内利用等を通じて、育児や介護と仕事の両立を支援しています。また、厚生労働省が運営する仕事と家庭の両立の取組を支援する情報サイト「両立支援のひろば」に、当社の仕事と介護の両立支援に関する取組を登録しています。

 

多様な個性やバックグラウンドを持つ人材が活躍できる組織作り

 当社グループでは、社会課題を解決するための多様な事業を展開しており、その運営に関わる従業員も多様であることが求められます。多様性を実現するための前提として、バックグラウンドや個性・雇用形態・ライフスタイル等に関わらず、各個人が差別されることなく互いを尊重しあい承認され、ともに成長していく企業風土の醸成に取り組んでいます。また、多様なバックグラウンドを持つ優秀な人材を新卒・中途問わず数多く採用し、従業員のさらなる成長のための支援と、各個人が能力を活かしながら生産性高くやりがいをもって働ける環境の整備を行うことで、多様性を伴った組織規模の拡大が可能だと考えています。

 

<主な取組>

- DEI&B(Diversity, Equity, Inclusion, and Belonging)推進プロジェクト

 多様な従業員がより働きやすく主体的なキャリアを形成していける環境づくりを目指し、2025年3月期より「DEI&B推進プロジェクト」を開始し、人材紹介事業の一部組織で女性活躍推進に向けた取組等を実施しています。

 

- 障害のある方の採用と個性・能力に応じた配置

 従業員数の継続的な増加に合わせ、障害のある従業員の雇用数も年々増加しています。障害の特性への配慮を前提としながらも、各人の個性・能力・意向に応じた職務への配置を通じ、障害の有無に関わらず従業員が協働することにより、誰もがやりがいをもって生き生きと活躍できる環境を整備しています。

 

- 差別・ハラスメントの禁止と内部通報窓口の設置

 「エス・エム・エス 人権方針」に基づき、人種、性別、国籍、民族、言語、宗教、政治上その他の意見、国民的もしくは社会的出身、財産、性的指向、性自認、健康状態、障害の有無などによる、あらゆる差別を禁止するとともに、パワーハラスメント、セクシュアルハラスメントその他、精神的か肉体的かを問わず、あらゆる形態のハラスメントを禁止しています。これらの確実な遵守のため、職場における法令や社内規程等への違反、ハラスメント等について、24時間365日通報、報告、相談ができる窓口を設定しています。

 

従業員の給与等の決定に関する方針

 当社グループは、「組織と個人の相互発展」という経営原則に基づき、従業員の中長期的な成長を促し、それぞれの能力発揮を通じたミッション達成への貢献を後押しすることを、報酬制度における基本的な考え方としています。具体的には、年齢や勤続年数によらず、各職種において担う役割に応じた能力を処遇に反映する「能力等級制度」を導入しています。職種別に定めた役割・能力要件に基づき、求められる能力の到達度を評価してグレードを決定することで、公正かつ透明性の高い評価・報酬体系を構築しています。

 給与水準については、ミッション実現に向けた人材の確保のため、同程度の事業規模・事業フェーズにある上場企業をベンチマークとし、市場競争力を確保できる水準に設定しています。

 報酬構成については、短期的な成果のみによってではなく、中長期的な成果につながる従業員の能力成長を評価する考えのもと、基本給を中心とした給与体系を採用しています。一部の職種では賞与を支給することで、個人の業績成果にも報いる仕組みとしています。また、従業員の自己研鑽やキャリアアップを支援する目的で「スキルアップ手当」を支給しています。

 

<中長期的なインセンティブとしての取組>

- 社員持株会制度

 福利厚生の充実と事業成長に対する意欲の向上を目的として、役職を問わず入会可能な社員持株会制度を設け、10%の奨励金を付与しています。対象は株式会社エス・エム・エス及び株式会社エス・エム・エスサポートサービスの正社員・契約社員です。

 

 

- ストック・オプションの付与

 会社の成長に対する貢献意欲や士気を高めるため、一定のグレード以上の従業員に対してのストック・オプションを付与しています。

 

(b)指標及び目標

 当社グループでは、中長期的な企業価値向上と社会貢献の総量の継続的な拡大に向けて、上述の(a)戦略に掲げた以下の3つの基本方針を重要な軸として捉えています。

・ミッション実現のため自律的に成長し価値を創出する人材の確保と育成

・個人の能力を最大限に引き出す労働環境の整備とウェルビーイングの推進

・多様な個性やバックグラウンドを持つ人材が活躍できる組織作り

 これらの方針の進捗や成果を適切に把握するため、以下の指標について実績のモニタリング及び目標設定を行っています。なお、これらの指標及び目標については、経営環境の変化や事業フェーズの進捗、人材育成方針のアップデート等に基づき、継続的な見直しを行います。また、現時点で具体的な数値目標を定めていない指標についても、今後の進捗に応じて適切な目標設定や管理手法の導入を検討してまいります。

 

 

指標

単位

対象範囲

2024年

3月期

2025年

3月期

2026年

3月期

目標・方針

人材確保・育成

従業員数

連結会社

4,188

4,528

4,660

会社の成長に合わせ、従業員数の継続的増加を目指す

従業員一人当たり研修費

(注1)

提出会社

137,269

152,698

150,570

中長期の人材育成に向け適切な投資水準を検討する

労働環境の整備とウェルビ|イングの推進

ワーク・エンゲージメント

(注2)

提出会社

3.5

3.4

3.3

2027年3月期に3.5の達成を目指す

離職率(注3)

提出会社

9.6

10.3

11.3

自己都合による離職率

(注4)

提出会社

9.6

10.3

11.3

モニタリングを継続し、適正な水準の維持を目指す

育児休業取得率(男性)

提出会社

54.2

64.0

93.0

85%以上の維持を目指す

育児休業取得率(女性)

(注5)

提出会社

100.0

89.0

107.0

育休取得者の復職率

提出会社

97.4

97.9

98.7

育休取得者の復職率100%の達成とその維持を目指す

介護離職者数

提出会社

1

3

3

介護を理由とした離職者0の達成とその維持を目指す

健康診断受診率

提出会社

100.0

100.0

100.0

100%の維持を目指す

ストレスチェック受検率

提出会社

100.0

100.0

100.0

100%の維持を目指す

経済産業省による健康経営優良法人の認定

提出会社

認定

認定

認定

健康経営優良法人の認定の継続を目指す

多様な人材

男性従業員比率

連結会社

41.7

41.9

42.4

男女の構成比について、男女ともに40-60%の維持を目指す

女性従業員比率

連結会社

58.3

58.1

57.6

管理職に占める女性労働者

の割合

連結会社

42.0

41.7

43.2

管理職の男女の構成比について、男女ともに40-60%の維持を目指す

障害者雇用率(注6)

(注7)

2.31

2.62

2.52

法定雇用率を上回る水準を維持し、人材の定着・育成を目指す

(注1)教育研修費(外部研修費、書籍購入費、資格取得支援費等)及びスキルアップ手当の総額を従業員数で割って算出。

(注2)ワーク・エンゲージメントの測定に広く用いられるユトレヒト・ワーク・エンゲージメント尺度(UWES)の9項目を組み入れて測定。9項目のスコア(0=全くない~6=いつも感じる)の全従業員平均。

(注3)正社員(無期雇用労働者)を対象に算出。算出式:当該年度の退職者数 ÷ 期初時点の在籍者数 × 100 (期中に入社し、同期間内に退職した者は計算に含めておりません)

(注4)当社は従業員の自律的なキャリア形成を推奨しており、離職理由の多くはステップアップや独立を目的としたものであると認識しています。

(注5)厚生労働省の規定に基づき算出しているため、出産年度と育児休業取得年度が異なる場合、100%を超えることがあります。

(注6)各年度6月1日時点(厚生労働省 障害者雇用状況報告時点)

(注7)対象範囲は株式会社エス・エム・エス、株式会社エス・エム・エスサポートサービス、株式会社エス・エム・エスフィナンシャルサービス、MIMS Japan株式会社。

 

③ 気候変動

(a)戦略

 当社グループでは、持続可能な社会の実現に向けて、地球環境保全の重要性を認識し、「エス・エム・エス 環境方針」に基づき、事業活動における環境負荷の低減に取り組んでいます。

 

気候変動への対応

 気候変動を全人類共通の最重要課題と認識し、事業活動全体における温室効果ガス排出量の削減に努めてい

ます。当社グループは、国際的に認知された枠組みに基づき、透明性の高い情報開示に継続的に取り組んでいます。加えて、パリ協定が求める水準と整合したSBT(Science Based Targets)を設定し、目標達成に向けた取組を推進しています。また、化石燃料の拡大を助長するような投資や、気候変動対策に逆行する団体・ロビー活動への資金提供は行いません。

 

循環型経済への貢献

 資源の持続可能な利用を目指し、循環型経済への移行にコミットしています。業務で使用する備品の有効活用や廃棄物削減を積極的に推進し、サプライヤーやビジネスパートナーとも協力して、資源の無駄をなくすための解決策を模索しています。

 

規制遵守とそれにとどまらない取組

 環境関連の全ての法規制及び必須基準を遵守しています。同時に、単なる規制遵守にとどまることなく、事業活動を通じて顧客事業所における環境負荷低減に取り組んでいます。例えば、介護・障害福祉事業者向けの経営支援プラットフォーム「カイポケ」は、業務のデジタル化を促すことで、請求業務やバックオフィス業務における紙の使用量の削減に貢献しています。

 

ステークホルダーとの協働

 直接的な事業活動だけでなく、バリューチェーン全体(上流・下流)で環境負荷低減に取り組んでいます。投資家、サプライヤー、ビジネスパートナー、従業員といった多様なステークホルダーとエンゲージメントを行い、環境に関する知見や課題を共有し、協働して解決することを目指しています。

 

TCFD提言に基づくシナリオ分析

 気候変動による影響は不確実性が高いため、一定のシナリオを想定したうえで分析を行い、当社グループに与える影響を定性的に評価しています。シナリオについては、現状を上回る追加的な対策がされず温暖化が進行する4℃シナリオ、脱炭素への移行を想定した2℃未満シナリオの2つを検討しました。検討にあたっては、物理的な影響については主にIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の共有社会経済経路・代表的濃度経路シナリオを参照し、移行に伴う影響については主にIEA(国際エネルギー機関)が発行する「World Energy Outlook」における各シナリオを参照しました。

 なお、気候変動に伴う主な影響は当社グループにとってのリスクとして捉えておりますが、適切な対応を進めることで、売上の増加、コストの抑制、顧客・人材の獲得、資金調達コストの低減等の機会に転じることが可能だと考えています。

 

 

シナリオ

4℃シナリオ

気候変動対策の政策・法規制、及び脱炭素社会への移行について、現時点を超える追加的な対策がされないことにより温暖化がさらに進行し、21世紀末の平均気温が産業革命前に比べて4℃程度上昇するシナリオ。気候変動に伴う物理的なリスクが顕在化する。

2℃未満シナリオ

気候変動対策の政策・法規制が大幅に強化され、地球温暖化を抑えられ、21世紀末の平均気温が産業革命前に比べて2℃未満の上昇にとどまるシナリオ。脱炭素に向けて社会が大きく変化し、移行に伴うリスクが顕在化する。

 

 

項目

想定される変化

主な影響

影響度

対応

自然災害の多発化・激甚化

自然災害による物理的被害の増加

・自然災害に伴う売上の減少及び損失の発生

・BCP(事業継続計画)対応に係るコストの増加

平時よりBCPを策定し適宜見直すことで、自然災害発生時でも可能な限り事業が継続できるよう対応を定め、トータルでの対応コストを抑制できるよう努めています。

平均気温の上昇

気温上昇に伴うオフィスの空調効率の低下

・電力利用に伴うコストの増加

オフィス内の空調の稼働はフロア別に時間管理し、完全退館時刻を過ぎると自動的に空調を停止する等、必要のない利用を防ぐ取組をしています。

気温上昇に伴う感染症拡大、健康被害

・従業員の稼働、生産性の低下に伴う売上の減少及び損失の発生

従業員が心身ともに健やかに働くことができるよう、社長直轄の健康推進室を設置し、健康経営を推進しています。常駐保健師による相談窓口を社内に設け、産業医・健康保険組合と連携しながら、健康増進、リテラシー向上、各種相談・メンタルヘルスサポートなど従業員の健康支援に取り組んでいます。

政策・法規制の強化

カーボンプライシング(炭素税、排出権取引等)の適用

・電力利用に伴うコストの増加

オフィスで利用する照明を蛍光灯からLEDに変更し電力利用量を削減するとともに、オフィスオーナーへの再生可能エネルギーの導入の要請や、オフィス移転時に再生可能エネルギーを導入したオフィスビルを選定する等の取組を行っていきます。

環境に対する意識の高まり

気候変動を含めた環境に対する取組の遅れに伴う社会的評価の毀損

・顧客流出や人材採用力の低下等に伴う売上の減少

TCFD等の枠組みに沿って必要な情報を開示することで、社会的なレピュテーション毀損の予防に努めていきます。

投資家の評価基準の変化

・投資判断において環境への取組の重要度が増し、当社グループの取組が不十分と判断されることに伴う株価下落や資金調達コストの増加

TCFD等の枠組みに沿って必要な情報を開示することで、投資家が適切な投資判断が行えるようにするとともに、ESG評価機関による評価の改善を図っていきます。

また、長期的な視点を持った投資家との関係性構築を通じ、当社グループの持続的な成長が長期的な企業価値向上に適時適切に変換されることで、安定的な株価形成と資金調達コストの低減を図っていきます。

 

 

(b)指標及び目標

 当社グループでは、気候変動に関する評価指標として温室効果ガス排出量を選定しており、当社グループにおける温室効果ガス排出量(スコープ1、スコープ2、スコープ3)実績は下記のとおりです。2026年3月期の排出量については、スコープ1及びスコープ2排出量は前年比で減少した一方で、スコープ3排出量が増加しました。なお、スコープ1の減少はフロン漏洩量に係る実態把握の精度向上、スコープ2の減少は主に海外拠点における電力使用量の減少及び電力排出係数の改善によるものです。スコープ3の増加は、広告宣伝投資の継続的な増加や各分野のサービス拡大等に伴い、カテゴリー1(購入した製品・サービス)の排出量が増加したことによるものです。

 目標については、パリ協定が求める水準と整合した温室効果ガス排出削減目標であるSBT(Science Based Targets)として、次のとおり設定しております。

 ・スコープ1及びスコープ2排出量について、2024年3月期を基準として2031年3月期までに42%の削減を目指す

 ・スコープ3排出量のうちカテゴリー1(購入した製品・サービス)からの排出量について、2024年3月期を基準として2031年3月期までに25%の削減を目指す

 なお、本目標については、2025年4月に、SBTイニシアティブの認定を取得しております。

 

温室効果ガス排出量

(単位:t-CO2)

 

2024年3月期

2025年3月期

2026年3月期

スコープ1+2

1,674

1,388

1,231

スコープ3

23,311

30,632

32,591

 うちカテゴリー1

18,029

24,942

27,283

スコープ1+2+3

24,985

32,020

33,823

(注)1.温室効果ガス排出量の算定にあたっては、GHGプロトコルに基づき、環境省「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出量等の算定のための排出原単位データベース」や「産業連関表」、IGES(地球環境戦略研究機関)より公表されている排出係数等を使用しています。

   2.スコープ2の算定においては、再生可能エネルギーの導入等による削減努力を反映するため、原則として「マーケット基準」を採用しています。(なお、海外拠点については、主に国別の平均排出係数を用いたロケーション基準で算定しています。)

   3.2024年3月期及び2025年3月期のスコープ1について、GHGプロトコルに基づく最新の国際基準へ適合させるため、排出係数を更新し、数値を遡及修正しました。

   4.2024年3月期及び2025年3月期のスコープ3カテゴリ1について、主要サプライヤーの一次データを採用して再計算を行い、より精緻な数値に遡及修正しました。

   5.上記の遡及修正に伴い、本データは過去に公表した数値と一部異なっています。