2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    781名(単体) 844名(連結)
  • 平均年齢
    43.7歳(単体)
  • 平均勤続年数
    16.9年(単体)
  • 平均年収
    5,232,404円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    -1.3%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

 本基本方針は、これまでの有価証券報告書における人的資本の開示に基づいたうえで、開示に関する内閣府令の改正および有価証券報告書レビューにおける指摘等を踏まえ、人的資本に関する考え方および取組状況を整理したものであります。なお、人的資本に関する取組みについては、現在、体系的な整理および高度化の途上にあり、以下の記載は、現時点における当社の取組状況および認識を示したものであります。

 ① 基本的な考え方・方針

 当社においては、人材を企業の持続的な成長を支える重要な経営資源の一つであると認識しております。中期経営計画に掲げる各種施策を着実に推進していくためには、人材の確保および育成、働きがいのある職場環境の整備が不可欠であるとの考えのもと、人的資本への取組みを全社的に強化して進めております。人的資本に関する方針については、経営環境や人材を取り巻く外部環境の変化を踏まえつつ、今後も段階的に整理・見直しを行っていく方針であります。

 ② 人的資本戦略と経営戦略との整合

 当社においては、中期経営計画において「売上拡大」「認知度向上」「マーケット創造」等を重要なテーマとして掲げております。人的資本に関する各種施策は、必ずしも当初から経営戦略と体系的に連動する形で設計されたものではありませんが、これまでの人材確保・育成や職場環境整備に関する取組みは、中期経営計画における各施策の推進を下支えするものと位置づけております。今後は、これらの施策と経営戦略との関係性についてより明確に整理し共有することにより、人的資本の活用を通じた企業価値向上につなげていく考えであります。

 具体的には、A.人材確保・育成、B.働きがい・エンゲージメント向上、C.ダイバーシティ&インクルージョン、D.労働安全衛生・健康経営、などの取組みを進めており、指標として後掲の女性管理職比率、男性育児休業取得率、平均勤続年数のほか、エンゲージメント・レーティング、障がい者雇用率および労働災害強度率といった評価項目について、目標を定めて継続して把握しております。

 ③ 従業員の給与等の決定に関する方針

 当社においては、従業員の給与について、役割等級制度に基づき、各人に付与された役割および評価結果等を踏まえて決定することを基本としております。当社は、これまでも運用するうえで年功的要素の抑制に取り組んできましたが、2021年度より役割等級制度を導入し、制度上も社員一人ひとりに与えられた役割に応じて処遇を決定する仕組みとしております。また、賞与については、業績との連動性を高める観点から制度の見直しを行い、営業利益率に応じて支給月数を決定する仕組みとしております。これにより、会社業績と従業員の処遇との一定の連動を図ることで公正性を高めるとともに、納得感のある働きがいにつながるなど、中長期的な企業価値の向上に資する制度運用を目指しております。

 

(2)【従業員の状況】

 ①連結会社の状況

 セグメント情報を記載していないため事業部門別の従業員数を示すと次のとおりであります。

 

(2026年3月31日現在)

事業部門の名称

従業員数(人)

製造部門

600

(16)

販売部門

161

(26)

管理部門

83

(3)

合計

844

(45)

(注)従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

 ②提出会社の状況

 

 

 

 

(2026年3月31日現在)

従業員数(人)

平均年令(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

781

(21)

43.7

16.9

5,232,404

△1.3

(注)1.平均年間給与は、税込支払給与額であり、基準外給与及び賞与を含めております。

2.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

 ③労働組合の状況

 当社の労働組合は、岩塚製菓労働組合と称し、日本労働組合総連合会UAゼンセンに加盟し、組合員数は、2026年3月31日現在722名(うち臨時雇用者数21名)であります。

 なお、労使関係は安定しております。

 

 ④管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異

 ア.提出会社

当事業年度

補足説明

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

 (注)1.

男性労働者の育児休業取得率(%)

 (注)2.

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)1.

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

4.9

23.5

73.5

77.6

107.7

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

 イ.連結子会社

 連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

  当社グループの、サステナビリティに関する考え方および取組みは、次のとおりであります。

  なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

 当社においては、2022年3月にサステナビリティ基本方針を策定し、持続的成長と企業価値向上に向け、ガバナンスの向上、人的資本等の経営資源の配分、事業戦略の実行などに取り組むことの重要性を再認識するほか、労働環境の改善、CO₂削減等の気候変動問題、輸入原材料等に伴う人権問題などのサステナビリティを巡る社会的課題に対し経営課題として取り組むこととしております。

 このため、2022年度より経営管理本部長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置、サステナビリティを巡る取組みに関する個々の方針を策定し、啓蒙周知を含め実効的な活動に努めることとしております。当委員会は、サステナビリティ推進室、製造部、開発部や商品企画部の部課長をメンバーとし以上の諸課題について当社の現状を踏まえた施策の推進と関連情報の発信を行う「実務者部会」のほか、若手社員を主体として将来に向けた取組みを議論する「10年先を考えるプロジェクト」の二部構成として活動しております。

 また、取締役会は、当委員会において協議した施策の内容や進捗状況について、定期的に報告を受け、確認し、監督することとしております。

 なお、普段の実務面の取組みはサステナビリティ推進室がサステナビリティ委員会の事務局的に行っており、「10年先を考えるプロジェクト」では、議論し抽出した課題が中期経営計画に取り込まれるなど形にできたほか、プロジェクトの一員が県外自治体に出向して事業機会の創出に取り組むなど、活動領域を広げております。

 

(2)戦略

 当社においては、2025年4月からの中期経営計画「『米(マイ)ミライ』~私たちはお米の未来を創ります~」において、事業戦略方針として①企業成長②効率化の項目を掲げ継続的な発展を目指しているほか、経営戦略方針として次の三つの項目を示し、サステナビリティをめぐる取組みを主体として経営基盤の強化を図っていくこととしております。

  ①社会貢献:環境問題や社会問題に対して積極的に取り組み、企業としての社会的責任を果たす。

  ②イノベーション:DX推進を通じて、社内基盤を整え、競争力を強化する。

  ③人財育成:自社の強みを活かせる人材を育成し、企業の持続的な成長を支える基盤を築く。

 

(3)リスク管理

 当社においては、「全社的リスクマネジメント規程」を制定のうえ、リスクの識別・評価・モニタリング・リスク対応等のリスクマネジメント体制を整備・確立することとしております。担当部署において、リスクの識別、評価を行いリスクマップとして一覧化して網羅しており、モニタリングを含むリスク対応について優先順位付けを行い取締役会に報告するとともに、必要に応じて戦略等の見直しを行い、資源配分や業務の効率化等を促進することとしております。また、重要度の高いリスクについては有価証券報告書の事業等のリスクに記載しており、リスクが顕在化した場合等においてはコンプライアンス・リスク管理委員会で協議し対応する体制としております。

 このように、リスクマネジメントは、リスク管理だけでなく戦略の実行や業務の効率化にもつながる重要な管理手法であり、サステナビリティを巡る取組みを進め、持続的に成長するために必要不可欠と判断され、その運用強化に努めております。

 

(4)指標及び目標

 当社においては、サステナビリティ基本方針のなかで、中期経営計画およびその実施状況等の情報開示に当たり、経営資源の配分、事業ポートフォリオの見直しや人材育成に係る実施状況等の具体的な内容について、丁寧な説明に努めるとしております。

 このため、サステナビリティを巡る取組みについては、法令等に従い、「環境」と「人的資本」に分け、それぞれの細目ごとに具体的な指標をもって目標設定のうえ進捗管理する方針であります。目標自体は、社会的な動向や当社の個別事情を考慮しながらも、極力中間目標を含む意欲的な目標を定めることとし、都度の変化や進捗状況を分り易くお知らせしたいと考えております。

 

 

 <環境に関する取組み>

(1)基本方針

 当社においては、2003年に以下の環境方針を制定し、環境負荷低減、生態系の保護、環境汚染や地球温暖化の防止、そのためのCO₂削減や廃棄物低減への取組み、環境マネジメントシステムの改善、および従業員等への周知を図ることとしており、当社の環境に関する取組みの基本方針としております。

 具体的活動として、環境マネジメントシステムの国際規格であるISO14001の取得を通じて環境に関する取組みを強化し継続したいと考えております。取得状況は、2004年の沢下条工場を皮切りに、現在は本社、飯塚工場、長岡工場、北海道工場、BEIKA Labの全工場に適用範囲を拡大しております。

 <環境方針>

1.常に美味しさを追求し、お客様に安全・安心な製品をお届けするとともに、原材料の調達から生産、物    流、容器包装が廃棄されるまでのライフサイクルの過程においても環境負荷低減に取り組みます。

2.米生産者との連携を強化し、健全な圃場の確保を通じて生態系の保護に努めます。

3.企業の社会的責任を果たすべく、環境汚染や地球温暖化の防止に取り組みます。限りある資源を有効活用し、持続可能な社会となるよう法令を順守します。

4.事業活動を行う上での環境影響について、次の項目を重点テーマとして取り組みます。

(1) 電気、燃料の省エネ活動に努め、CO₂削減に取り組みます。

(2) 加工技術向上に努め、廃棄物・ゴミの低減に取り組みます。

5.業務改善や効率化に取り組みながら、環境マネジメントシステムの継続的な改善を図り、企業活動を向上させていきます。

6.この環境方針を、社員教育・ポスターを通じて全従業員及び関係者に周知し、環境保全への意識向上に努めます。

7.環境方針は一般に公開致します。

 

(2)気候変動に対する取組み

 当社においては、地球温暖化によるカーボンニュートラル政策(CO₂の削減)が進展するなか、再生可能エネルギーの活用や環境特性に優れたエネルギーへの転換等を進め、環境に配慮した取組みを行っております。

 CO₂の削減については、今後さらなる規制強化が予想され、的確に対応できない場合には、製造や販売活動に制約を受けるほか、排出量取引等によるコストの増大やブランドイメージの毀損など、経営成績や事業運営に影響を及ぼす可能性が否定できません。

 当社では、法や規制に関し情報収集し対応等について継続的に検討・共有するとともに、次の取組みを行い、総合的に気候変動問題に取り組んでまいります。

① 再生可能エネルギーの活用

 2021年度に飯塚工場、2023年度から2024年度にかけて沢下条工場において、工場建屋の屋上に太陽光パネル発電設備を設置、同工場で使用する電力の約5%を補っております。2026年度より長岡工場でも稼働を予定しており、再生可能エネルギーの更なる活用に取り組んでおります。

② 環境特性に優れたエネルギーへの転換

 燃焼時にCOの発生量が少ない天然ガス・都市ガスの環境特性に注目し、沢下条工場、飯塚工場において2006年度に重油・LPGから天然ガスへのエネルギー転換を実施、長岡工場では2021年度の中沢工場からの移転に伴い重油から都市ガスへ燃料転換を実施しております。2024年度には沢下条工場に大規模なガスコージェネレーション設備を導入し、使用電力の約4割を供給するとともに廃熱エネルギーの回収を行い、限りあるエネルギー資源の有効活用に努めております。当該設備の稼働によって年間600トンの二酸化炭素相当量の削減が図られているものと試算しております。

③ 物流における省エネルギー対策

 2023年度に主力商品である「田舎のおかき」の段ボールサイズを縮小、モジュール化による積載効率の向上に取り組み、2024年度以降はモジュール基準を新商品設計に反映させております。また、トラックから貨物鉄道輸送への転換(モーダルシフト)を進めており、2022年度には「エコレールマーク」認定を取得しております。さらに、関東への物流拠点設置による関東圏向け商品の一括配送、同業企業間の共同配送の実施や連結トラック輸送を2025年度までに実用化したほか、商品仕様の見直しを含めたパレット輸送への対応などを進めており、これらの取組みは効率化とともにCO排出量の削減に繋がるものであり、今後も取組みを強化・拡大してまいります。

 

④ 気候変動における指標および目標

 以上の主な取組みを行った結果について、次の指標および目標をもって進捗管理しており、本年度までの実績は2030年度目標を達成しております。このため、2030年度、2035年度の目標値について、今年度以降の取組み内容を精査のうえ、再設定すべく検討してまいります。

 指標:CO₂排出量(生産量あたり)

 目標:2025年度12.6%削減(2019年度比)    ※ 2005年度比削減 50%

   2030年度21.4%削減( 同 上 )    ※   同 上   55%

   2035年度38.8%削減( 同 上 )    ※   同 上   65%

 実績:2025年度24.7%削減( 同 上 )    ※   同 上   57%

 ※当社においては、2004年のISO14001取得以降、重油から天然ガスへの燃料転換を図るなど

2005年度比でのCO₂排出量の削減を進めてきております。

このため、当社における削減目標(2005年度比)を、IPCC報告書にならい2019年度比に引き直して削減目標としております。

 

(3)プラスチック・廃棄物等の削減への取組み

 当社においては、上記のCO₂の削減など環境に配慮した経営が求められるなか、プラスチック使用量の削減や食品残渣の低減を進め、環境への負荷を軽減する取組みを行っております。

 プラスチックの使用制限については、顧客からの要望も増加傾向にあり、的確に対応できない場合には、製造や販売活動に制約を受けるほか、ブランドイメージの毀損など、経営成績や事業運営に影響を及ぼす可能性が否定できません。

 当社では、ISO14001の運用が有効と考え継続して実施するほか、次の取組みに注力してまいります。

① プラスチック使用量の削減

 プラスチックは、焼却による大気汚染や流出による海洋汚染など生態系にも影響を及ぼすものであり、特にワンウェイプラスチックに対する課題認識は世界的に高まっております。

 当社においては、プラスチック使用量の削減は優先して取り組むべき経営課題と認識、パッケージのスリム化、パッケージ内のプラスチックトレーの廃止、チャック付リクローズパック(個包装なし)等に積極的に取り組んでおります。特に2025年度は、主力商品「味しらべ」の仕様を見直しプラスチックトレーを除いたこと等により大きな成果を上げております。

② 食品廃棄物・最終廃棄物の削減

 当社においては、製造工程で発生する原材料・半製品等の廃棄物の削減に取り組むとともに、発生した食品残渣を家畜の飼料として再使用するなど、フードロスの削減に努めております。水分含有量が多いため廃棄していた生地等の飼料化にも成功、食品リサイクル率の向上を図っております。

 また、これまで製造工程で発生した汚れたプラスチック類は産業廃棄物として廃棄しておりましたが、海外向け原料とするルートを利用し有効活用に繋げております。

③ プラスチック・廃棄物等の削減における指標および目標

 プラスチック使用量の削減について、次の指標および目標をもって進捗管理しており、本年度までの実績は2030年度削減目標30%に対し17.3%で推移しております。

 指標:プラスチック使用量(生産量あたり)

 目標:2030年度30%削減(2019年度比)

 実績:2025年度17.3%削減

 食品廃棄物の削減について、次の指標および目標をもって進捗管理しており、本年度までの実績は本年度が目標年度であったにもかかわらず、以下のとおり未達となりました。このため、目標年度を2030年度に延長のうえ、改めて取組みの実効性を上げるよう注力してまいります。

 指標:食品リサイクル率

 目標:2025年度85.0%以上

 実績:2025年度80.7%

 

(4)その他の環境への取組み

 当社においては、米菓製造に欠かせない国産原料米や水資源などが、環境に密接に関連するものと考え、環境負荷に配慮した取組みを進めております。

① 国産原料米への取組み

 当社においては、主原料であるうるち米やもち米を全商品で国産米を100%使用しております。国産米を全量使用することで地元を始め国内の圃場保全に寄与するとともに、輸送に係るCOの排出量削減にも繋がるものと考えております。原料米においては、安定的な確保が課題となっており、新潟県農業大学校と連携した多収穫米の栽培実証、長岡市への農業振興支援、生産者を対象とした工場見学等による信頼関係の構築など、持続的な調達に向けた取組みを進めております。

 

② 水資源保全への取組み

 当社においては、水は、生地の製造に欠かせないものであり、また原料米の育成に必要な、大切な資源であります。このため、ムダを避け効率的な使用に努めるとともに、工場排水については適切な処理を行って河川放流するなど、環境の保全に配慮した取組みを行っております。

 また、水の使用量削減について、従来の洗米機から水を使わない無洗の研米機の導入や、米の搬送を水利用から乾式エアー設備に変更する等により、水の使用自体を不要にする取組みも進めております。

③ 資源循環への取組み

 当社においては、当社をはじめとする地元企業・JA、長岡技術科学大学、長岡市とのいわゆる産学官連携による、資源循環プロジェクトに積極的に関わっております。具体的には米菓の製造工程で発生する未利用資源と同大学による微生物の力を活用して地元肥料メーカーが堆肥を作り稲作に使用するものであり、「N.CYCLEプロジェクト」と名付けて「田のモノを田に還す」を掲げ、持続可能な農業モデルを目指しております。また、同プロジェクトでは、脱炭素農業の推進にも取り組み、農業分野においてJ-クレジット創出サービスを開始し、本年度は二酸化炭素10トン相当量のクレジット創出を実現しております。

 

 <人的資本に関する取組み>

(1)基本方針

 当社においては、2022年3月に「人事基本方針」を策定し、人事基本理念の下で人事制度や人材育成に取り組む方針としております。

<人事基本方針>

1.人事基本理念

 経営理念の実現と社是の実行を確かなものにしていくことを目的として「人事基本理念」を策定しており、当社における「人」や「組織」についての方針としています。

(人事基本理念)

・役割・業績に応じて公正に処遇し、働きがいの追求を行う

・目標にチャレンジする明るく活力あふれる職場作りを行う

・人財の育成を積極的に行い、企業体質の改革・強化を図る

(取り巻く環境整備)

・中期経営計画に基づく人財の確保

・適材適所の人財活用による職場の活性化

・人財育成のための教育訓練制度の見直しと展開

・役割・成果主義人事制度のレベルアップ

・パートナーシップに基づく労使協力の実践

2.人事制度

 当社は、これまでの年功による要素があった人事制度を2021年度より大幅に見直し、社員一人ひとりに与えられた役割に応じて処遇を決定するという方向へと舵を切りました。ジェンダーや中途入社、年齢といったものに囚われず多様な人材がそれぞれの思いをもって挑戦しながら成長し、キャリア目標を実現していくことを支援するとともに、それを促す組織風土の醸成を図っていきます。会社として学びやキャリア選択の機会を拡充し、それらを活用する仕組みや仕掛けを整えてまいります。

3.人材育成体系

 各階層に対して必要となる知識については、階層別研修テーマに沿った設定を行い、研修を実施体系に従って実施します。また、役割等級に紐付けされた職能等級別に、その必要要件として資格の取得と通信教育の受講を推奨します。さらに職務別に職務能力基準を整備し開示することで、自身の目指す職種に応じた必要な知識を知ることができるようにしています。

 

(2)人事における基本的な取組み

 当社においては、人的資本は、当社の中長期的な企業価値の維持・向上を支える重要な要素であり、人材の確保および育成、働きがいのある職場環境の整備は、サステナビリティ上の重要な取組みの一つであると認識しております。

 このため、当社においては、人材は財産であるとして人財の字を充てており、中期経営計画にも人財育成を大きな柱として示し、重要な経営資源と位置づけております。

 人的資本が他社と比べ劣った場合、経営戦略の立案から戦術の実行まで劣後することとなりかねません。係る人員の確保とともに、経営幹部の選抜を含め、人材育成が実効的になされない場合には、経営成績や事業運営に影響を及ぼす可能性が否定できません。

 また、働きがい等の従業員の満足度は、全社一体感やエンゲージメントを通じて、業績に影響するものであり、良好な職場環境の維持、公平公正な評価などESを高めることが大切であり、これらが疎かとなった場合には、従業員のモチベーションやエンゲージメントに繋がらず、組織力が低下する等、経営成績や事業運営に影響を及ぼす可能性が否定できません。

 当社では、2017年3月から人事制度プロジェクトを通じて人事面の諸課題に対処していく体制をとっており、上記基本方針のもとで、次項のとおり取り組んでおります。

 

(3)人的資本に関する具体的な取組み

 人的資本に関する具体的な戦略、方針および取組状況等については以下のとおりであります。

 なお、本項は、後記「人材戦略に関する基本方針等」(第4提出会社の状況5従業員の状況等に記載)と大いに関連する位置づけにあります。

① 人材確保・育成に関する取組み

 当社においては、事業運営に必要な人材の安定的な確保および育成を重要な課題と認識しております。人事制度については、役割を意識した運用を行うとともに、「専門性を発揮できる人財の育成を目的とした専門職制度」や「小集団活動を通じた人財育成」等を実施しております。これらの取組みは、現場の業務特性や課題への対応を重視して進めてきた側面があり、今後は育成施策の全体像を整理しながら、より効果的な人材育成のあり方について検討していく方針であります。

② 働きがい・エンゲージメント向上に向けた取組み

 当社においては、従業員一人ひとりが能力を発揮できる職場環境の整備が、生産性の向上や人材の定着に寄与するものと考えております。その一環として、外部の専門機関の支援を受けながらエンゲージメント・サーベイを継続的に実施し、結果の共有、課題の抽出、アクションプランの策定および実行といった改善サイクルの構築に取り組んでおります。こうした取組みを通じて、エンゲージメントに関する評価スコアは一定の改善傾向を示しており、現在は、取組みの定着を図りながら、今後どのように経営戦略の実効性向上に資する形で活用していくかについて検討を進めております。

③ ダイバーシティ&インクルージョンに関する取組み

 当社においては、多様な人材がそれぞれの能力を発揮することが、組織の持続的な成長につながるものと認識しております。女性の活躍推進、障がい者雇用、高年齢者の活躍支援等については、関係法令を遵守するとともに、中期経営計画に掲げる「岩塚らしい人財育成」を推進するための分科会としてDE&I推進委員会を設置するなど、事業運営の特性を踏まえた取組みを継続しております。今後も、職場環境や制度面の整備状況を踏まえながら、無理のない形で多様性の確保と活躍推進を図っていく考えであります。

④ 労働安全衛生・健康経営に関する取組み

 当社においては、従業員の安全および健康の確保が、安定的な事業運営の基盤であると考えております。労災認定がなされるような事態に至った場合には、直接従業員を失う損失のほか、風評被害も想定され、経営成績や事業運営に影響を及ぼす可能性が否定できません。安全衛生委員会を中心に、労働災害の防止や健康保持に向けた取組みを実施するとともに、健康診断の受診促進や職場環境の改善に努めております。これらの取組みについては、今後も継続的に状況を把握し、改善を図っていく方針であります。

⑤ 指標および目標

 当社においては、人的資本に関する取組状況を把握するため、女性管理職比率、男性育児休業取得率、平均勤続年数の他、以下の指標を参考情報として把握しております。

a)エンゲージメント・レーティング(委託業者による評価)

目標:2027年度 BBB評価(全11段階中 上位から4段階目)

実績:2025年度    B評価(   同      6段階目)

b)障がい者雇用率

目標:2027年度 3%以上

実績:2025年度 2.98%

c)労働災害強度率(※)

目標:0.00を維持

実績:2025年度 0.04

※強度率は、延べ実労働時間1,000時間当たりの延べ労働損失日数をもって、災害の重さの程度を表したもの

 強度率=(延べ労働損失日数/延べ実労働時間)×1,000

 これらの指標は、現時点では人的資本施策を管理するためのKPIとしてではなく、施策の実施状況や傾向を把握し、今後の取組みの検討に活かすことを目的としております。今後は、中期経営計画の進捗や経営環境の変化を踏まえながら、指標および目標のあり方についても検討を進めていく考えであります。