人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数42名(単体) 54,931名(連結)
-
平均年齢45.0歳(単体)
-
平均勤続年数9.7年(単体)
-
平均年収6,035,000円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
|
2024年12月31日現在 |
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
プロダクツHR事業 |
22,613 |
サービスHR事業 |
30,320 |
不動産事業 |
456 |
情報通信事業 |
321 |
農業公園事業 |
1,045 |
全社(共通) |
176 |
合計 |
54,931 |
(注)1.従業員数は就業人員(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む。)を記載しております。
2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定の事業に区分できない管理部門に所属しているものであります。
3.当連結会計年度において、従業員が2,361名増加しましたのは、主としてプロダクツHR事業、サービスHR事業において事業規模拡大のための採用、人員体制を強化したことによるものであります。
(2)提出会社の状況
|
|
|
2024年12月31日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
42 |
45.0 |
9.7 |
6,035 |
(注)1.当社の従業員は、社外から当社への専属出向者を含んで記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社は、純粋持株会社であるため、セグメント別の従業員数は記載しておりません。
(3)労働組合の状況
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
提出会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
②連結子会社
「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではない連結子会社の記載は、省略しております。
名称 |
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1、3 |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)3 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1、3 |
||||
常用労働者(注)2 |
正規雇用者(注)1 |
非正規雇用者(注)1、4 |
全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
||
㈱ワールドインテック |
8.3 |
39.8 |
43.2 |
9.0 |
84.5 |
86.7 |
86.7 |
㈱ワールドコンストラクション |
- |
- |
- |
- |
95.3 |
97.9 |
37.7 |
㈱TOHOWORLD |
0.0 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
㈱ワールドシステムサービス |
- |
50.0 |
50.0 |
- |
- |
- |
- |
㈱クリエーション・ビュー |
- |
100.0 |
100.0 |
- |
- |
- |
- |
㈱クリエイティブ |
- |
- |
- |
- |
74.2 |
82.2 |
73.5 |
㈱日本技術センター |
7.9 |
66.6 |
80.0 |
50.0 |
74.0 |
96.5 |
89.2 |
㈱ワールドスタッフィング |
- |
62.5 |
66.6 |
50.0 |
82.9 |
69.7 |
88.5 |
㈱ディンプル |
24.3 |
0.0 |
0.0 |
- |
90.1 |
63.1 |
127.7 |
ヤマト・スタッフ・サプライ㈱ |
16.2 |
100.0 |
100.0 |
- |
85.6 |
77.5 |
86.4 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4における育児休業等の取得割合を算出したものです。
3.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではない会社については指標の記載を省略しております。
4.㈱ワールドシステムサービス、㈱クリエーション・ビュー、㈱ディンプル、ヤマト・スタッフ・サプライ㈱については「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規程に基づき当該項目の公表を行っておりますが、当事業年度においては当該雇用区分の対象者がおりませんでした。
[労働者の男女の賃金の差異への補足]
㈱ワールドコンストラクション:
パート・有期雇用における賃金の差異に関して、男性はエンジニア職が多く、女性はエンジニア職と比較して平均賃金の低い事務職に従事している割合が多いことが賃金差異の要因になっています。男女間の賃金体系に差異はありません。
㈱ワールドスタッフィング:
正規雇用における賃金の差異に関して、男性は役職者比率が高く、女性は時短勤務者が多いことが賃金差異の要因になっています。男女間の賃金体系に差異はありません。
㈱ディンプル:
正規雇用における賃金の差異に関して、男性は役職者と営業職の比率が高く、女性は一般事務職と若年層の比率が高いことが賃金差異の要因になっています。男女間の賃金体系に差異はありません。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
1.サステナビリティ共通
<当社グループのパーパス>
「世界中にあらゆる人が活きるカタチを創造することで人々の幸せと社会の持続的発展を実現する」
<当社グループの企業理念>
一.人として心の通った精神的な結びつきを持った企業を目指す。
一.ビジネスを人材育成・教育の場として道徳的感覚を持った有為な人材を世に送り出す企業を目指す。
一.自然環境を守り、地球資源を大切にし、常に社会貢献できる企業を目指す。
一.シニア人材の経験を活かし、新しい雇用を創設できる企業を目指す。
一.社員が働き甲斐のある企業を目指す。
当社グループのパーパスは2022年に制定したものですが、それから遡ること20年ほど前に現在の企業理念を制定しております。まだ、SDGsが国連総会で採択される前、サステナビリティという言葉が一般的になる前からサステナビリティの考え方は当社グループに根付いています。また、2023年にサステナビリティ基本方針を制定し、2024年12月には初めての統合報告書を発行するなど、ステークホルダーの皆さまに当社グループのサステナビリティの取り組みをご理解いただくことで、対話を推進してまいります。
サステナビリティ基本方針、統合報告書については、当社のホームページに記載しております。
https://world-hd.co.jp/app/wp-content/uploads/2023/08/4dc706e00fddd11d0804156b5c73fcbe.pdf
https://world-hd.co.jp/app/wp-content/uploads/2024/12/Integrated_Report_2024-1.pdf
(1)ガバナンス
当社グループのサステナビリティに関する議論を集約し、意思決定の迅速化、取組みの充実を目的として、「サステナビリティ委員会」を設置しております。サステナビリティ委員会は、委員長を代表取締役会長兼社長、委員を社内及び社外役員として構成され、サステナビリティ基本方針の策定及び定期的な見直し、事業活動のリスク・機会の選定評価、サステナビリティに関する課題についての審議並びに当該事項に関する進捗状況の確認を行い、取締役会への付議・報告を行います。事務局は経営企画本部が担当し、原則、年に2回の開催としております。取締役会は、グループ全体のパーパス、中長期の経営戦略等の大きな方向性を示すとともに、サステナビリティ委員会からの報告を受け、サステナビリティ経営の監督と重要事項の審議及び意思決定を行います。特に重要性が高いと考えるサステナビリティ課題については分科会を設置し、全社横断的な推進を図っています。また、リスクの選定、評価に関する事項は、当社グループの経営上のリスクとも密接に関わることから、リスクマネジメント委員会と連携して対処しています。
<サステナビリティ推進体制>
<各組織の役割>
組織体 |
開催頻度 |
機能・役割 |
取締役会 |
毎月 |
サステナビリティ委員会の付議・報告事項に対する指示・監督、サステナビリティに関わる重要事項の審議・意思決定 |
サステナビリティ 委員会 |
原則 年2回 |
サステナビリティ全般の方針・施策の立案及び各施策の推進指揮・執行、サステナビリティ関連のリスク・機会の選定・評価 |
リスクマネジメント委員会 |
原則 年2回 |
サステナビリティ委員会と連携し、同委員会にて選定・評価されたリスクの対応策検討・実施 |
<2024年度サステナビリティに関する取締役会報告内容>
時期 |
議題 |
内容 |
2024年2月 |
(サステナビリティ委員会) |
マテリアリティの特定内容、SDGsプロジェクトの取組み内容 |
2024年3月 |
統合報告書制作PJ |
統合報告書の制作意義・目的、構成概要 |
2024年5月 |
資本コストを意識した経営 |
当社グループの事業ポートフォリオ分析 |
2024年7月 |
人的資本分科会開催 |
人的資本分科会開催内容について |
2024年10月 |
サステナビリティに関する取組み |
当社グループの社会的価値向上の取組みについて |
2024年11月 |
分科会新設・活動報告 |
各分科会活動報告、DX・AI活用推進分科会新設 |
2024年12月 |
統合報告書制作PJ |
統合報告書発行について(最終案報告) |
(2)戦略
当社グループはサステナビリティ基本方針に基づき、経営上のマテリアリティ(重要課題)を特定しており、「働く」カタチ(人材教育ビジネス)、「まちづくり」のカタチ(不動産ビジネス)、「便利と安心安全」のカタチ(情報通信ビジネス)、「未来」のカタチ(農業公園ビジネス)、及び「事業をつなぐ」カタチ(事業再生)を創造することで、グループとして「人が活きるカタチ」を実現し、社会の持続的な発展と企業価値向上を目指しております。
なお、後述する経営上のマテリアリティ(重要課題)はGRIスタンダードなどの国際ガイドライン、持続可能な開発目標(SDGs)などをベースとして総合的に分析・検証した上で定めています。マテリアリティの特定に当たっては、国際ガイドラインなどから抽出した27項目の重点課題候補をステークホルダーの期待、持続可能な社会実現への貢献及び事業との関連性の側面から評価、マッピングして特に重要度の高いものを特定し、取締役会で審議承認の上で各事業セグメントの特性に合わせた表現に落とし込んでおります。
当社グループは、全社を挙げて「人が活きるカタチ」の創造を目指しております。中でも、「働く」カタチを創造する人材教育ビジネスは、グループ売上構成の約7割を占めるプロダクツHR事業とサービスHR事業が担っており、あらゆる人々に適材適所の「仕事」を提供するとともに、教育を通して人がもつ潜在能力を引き出し、人の可能性を開花させることで産業の発展に貢献しております。更なる「働く」カタチの創造に向けて、熊本県大津町に最先端の半導体製造装置を備えた実践的トレーニング施設「熊本テクニカルセンター」を新たに設置しました。既存の研修施設や多くの研修プログラムと併せ、半導体分野をはじめとする人材育成など社員への人材投資も一層強化することで収益機会の維持や将来的な競争力の確保を進めるとともに、より多くの方々が一層活躍できる場の創出に繋げてまいります。また「まちづくり」のカタチを創造する不動産ビジネスにおいては、当社子会社である㈱ミクニが開発を手掛けた、北九州市が推進する再開発促進事業「コクラ・クロサキリビテーション」の第一号案件となるBIZIA小倉が2024年12月にグランドオープンしました。本ビルは、100%再生可能エネルギーで賄うなど環境に配慮した設計が施されており、建物利用者の健康や快適性といったスマートウェルネスを重視することで都市型ワーケーション拠点として市内外のクリエイティブ人材の皆様に革新的な働く場を提供し、地域経済の活性化に貢献することを目指しております。
また、「人の活きるカタチ」の創造に取り組まない(マテリアリティに取り組まない)ことは、人材の質低下による業界平均賃金の低下、業界の人手不足による市場縮小及びそれに伴う雇用減少、保有不動産価格のボラティリティ上昇、ITインフラ・機器不足の顕在化等のリスクを招くと考えており、マテリアリティに基づく機会獲得及びリスク回避をすることで持続可能な価値創造を目指しています。
(3)リスク管理
当社グループでは、サステナビリティ委員会にて、特定したマテリアリティに取り組まないことで生じるリスク、及びマテリアリティの定期的な評価・見直しを行っております。また、評価したリスクは、リスクマネジメント委員会と共有し、当社グループ全体の総合的なリスクとして統合管理しております。今後は新設されたサステナビリティ委員会とリスクマネジメント委員会の連携を密に行うことで、リスクの定期的な評価・見直しを行ってまいります。
(4)指標及び目標
目標につきましては、サステナビリティ委員会において、分析・検討を進めた後、開示を行ってまいります。
気候変動及び人的資本に関わる指標及び目標につきましては、「第一部[企業情報]第2[事業の状況]2[サステナビリティに関する考え方及び取組]2.気候変動(4)指標及び目標、3.人的資本・多様性(4)指標及び目標」をご参照ください。
2.気候変動
当社グループでは、気候変動を含む環境課題を経営上のマテリアリティ(重要課題)の1つに掲げ、「サステナビリティ基本方針」のもと、気候変動や生物多様性をはじめとする環境問題に取り組み、持続可能な地球環境の実現を目指しております。気候変動に関する影響については、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に基づいた分析を実施し開示を行っております。
(1)ガバナンス
気候変動に関する取組みは、サステナビリティ委員会の傘下に設置した気候変動分科会が推進しており、分科会では、気候変動に関するリスクを定期的にモニタリングするとともに、企業経営に影響を及ぼすリスク・機会の特定と影響の評価を行います。分科会での検討・決定事項は、サステナビリティ委員会を通して、年1回以上取締役会に報告する体制を構築しています。
気候変動を含むサステナビリティ推進体制については、「第一部[企業情報]第2[事業の状況]2[サステナビリティに関する考え方及び取組]1.サステナビリティ共通(1)ガバナンス」をご参照ください。
(2)戦略
当社グループは、TCFD提言に基づき、気候変動が事業活動及び財務状況に与える影響を評価するために、気候変動に関連するリスクと機会を特定しシナリオ分析を行いました。検討のプロセスと採用したシナリオの概要は、以下の通りです。
<検討のプロセス>
<採用シナリオの概要>
採用 シナリオ |
想定事象 |
主な参考文献 |
1.5℃ シナリオ |
気候変動政策を導入し、持続可能な発展が進むシナリオ。パリ協定と整合し、2050年頃にカーボンニュートラルを実現。2100年時点の気温上昇は1.5℃以下に抑えられると想定。 世界各国でカーボンプライシングの導入が進み、世界的に炭素税が上昇。2030年時点で140USD/t-CO2、2050年時点で250USD/t-CO2を想定。 消費者の行動様式や嗜好が環境配慮型へ移行し、環境配慮型住宅(ZEB、ZEH等)が大きく普及する可能性がある。 |
IEA World Energy Outlook2023(NZE2050)
IPCC第6次評価報告書(SSP1-1.9) |
4.0℃ シナリオ |
気候変動政策を導入せず、自然災害が激甚化するシナリオ。2100年時点の気温上昇は4.4℃を想定。 世界各国でカーボンプライシングの導入は進まず現状程度で推移。 温暖化が進行し、異常気象(台風・洪水等)が増加。異常気象の激甚化により、当社営業拠点・人材派遣先拠点の罹災や、調達に係るサプライチェーンの寸断が頻発する可能性がある。 |
IEA World Energy Outlook2023(Pre-Paris/STEPS)
IPCC第6次評価報告書(SSP5-8.5) |
気候関連のリスクと機会が当社グループの事業、戦略、財務計画に及ぼす影響についてシナリオ分析で特定した内容は以下一覧の通りです。
<シナリオ分析の前提条件>
対象事業セクター |
時間軸 |
財務影響度 |
以下国内の全事業
・人材教育ビジネス ・不動産ビジネス ・情報通信ビジネス ・農業公園ビジネス
|
短期:単年~2年 中期:~2030年 長期:~2050年 |
大:事業/財務計画に与える影響が甚大である 中:事業/財務計画に一定程度の影響がある 小:事業/財務計画に与える影響は限定的である |
<リスクと機会の一覧>
※対象事業セクター 人:人材教育/不:不動産/情:情報通信/農:農業公園/全:左記全事業
シナリオ分析の結果、1.5℃シナリオにおいては、移行リスクとして気候変動対応の遅れによる取引減少等のリスクが、4.0℃シナリオにおいては、物理的リスクとして顧客企業の罹災による売上減少リスクや、気温上昇による労働生産性の低下等のリスクが一定程度想定されましたが、人材教育ビジネスという当社グループ主業の事業特性上、気候変動に起因する直接的な財務リスクやオペレーションへの影響は現時点では限定的であることが確認されました。
今後も継続的にシナリオ分析を実施し対応策を講ずることで、気候変動に対するレジリエンス(強靭性)を向上し、持続可能な成長と企業価値向上に努めてまいります。
(3)リスク管理
当社グループでは、サステナビリティ委員会傘下の気候変動分科会において事業活動に影響を与える気候変動に係るリスクを特定し、当該リスクを発生確率と影響度によって評価しています。気候変動分科会にて特定したリスクについては、サステナビリティ委員会を通じて取締役会へ報告され、適切な管理・監督が行われるとともに、リスクマネジメント委員会と共有し、当社グループ全体の総合的なリスクとして統合管理してまいります。
(4)指標及び目標
(a)指標
当社グループは気候関連のリスクと機会の評価指標としてGHG排出量を使用しており、事業活動に伴うGHG排出量(Scope1・2)を算定しております。
※算定範囲は当社及び国内連結子会社。算定にあたっては、GHG排出量算定・削減支援クラウドサービスを利用しております。
<Scope1・2排出量実績(単位:t-CO2)>
項目 |
2023年度 |
2024年度 |
Scope1 |
3,353 |
3,383 |
Scope2 |
5,069 |
6,170 |
合計 |
8,422 |
9,553 |
※Scope2はマーケット基準の数値を使用。
(b)目標
当社グループは、気候関連のリスクと機会をマネジメントするための目標として、日本政府の定めるGHG排出削減目標との整合性を踏まえ、GHG排出量を2040年度△65%削減(2023年度対比)、2050年度カーボンニュートラルの達成を目標に掲げております。
<削減目標・削減に向けた取組み>
Scope1・2の主な削減策 |
各施設における省エネ機器の導入検討、省エネ活動の徹底。 再生可能エネルギー(太陽光発電等)の導入。 営業車両の次世代自動車(EVやFCV等)への切替え推進。 |
3.人的資本・多様性
(1)ガバナンス
当社グループでは、2023年に策定した「サステナビリティ基本方針」「人権方針」の下、人材育成や人権の尊重、ダイバーシティの推進といった人的資本に関わる取組みを重要な経営課題と認識しております。サステナビリティ委員会を設置すると同時にその傘下に人的資本分科会を設置し、活動を開始いたしました。分科会では、人的資本に係る計画・方針の策定、指標のモニタリング、各事業会社の人材戦略・施策の情報共有、課題解決に向けた取り組みについての協議を行っています。サステナビリティ委員会は、優れた施策の全社横断的な展開を推進するとともに、検討・決定事項につきましては年1回以上取締役会に報告する体制を構築しております。取締役会は、グループ全体のパーパス、中長期の経営戦略等の大きな方向性を示すとともに、サステナビリティ委員会からの報告を受け、人的資本に係る施策の進捗状況の監督と重要事項の審議及び意思決定を行います。
人権方針については、当社のホームページに記載しております。
https://world-hd.co.jp/app/wp-content/uploads/2023/08/6c3c18b71f304e6010f358ef90eaac76.pdf
(2)戦略
当社グループは、社員におけるさまざまな「人が活きるカタチ」の創造に努める中で、人的資本経営の強化に努めております。人材教育、不動産、情報通信、農業公園の4つの事業セグメントにおける当社グループの社員数は、現在5万人を超えております。多彩でユニークな企業集団としての多様性を活かし、5万人超の能力を最大限活用すると同時にウェルビーイングを実現させていくためには、社内における適切な“流動性”の確保と優秀な人材の“維持”が重要であるとの認識の下、人材育成方針と環境整備方針を策定しております。さらに、当社は、顧客からの人材ニーズや労働者の就労ニーズの変化を見据えて、様々なバックグラウンドを持つ人材が活躍できる企業を目指すべく、“ダイバーシティ”経営を推進しております。
<人材育成方針>
当社グループは、ジェンダー・国籍・年齢・キャリアを問わず、多様な人材を分け隔てなく採用・評価・育成し、グループ内での“流動性”を確保することで、市場価値の高い人材の確保・維持と最適な人材ポートフォリオの構築を実現し、当社の競争力を高めるとともに中長期的な企業価値の向上に繋げてまいります。
“流動性“に関しては、当社グループは、部門やグループ内事業会社の垣根を越えて人材を“流動“させることで、人的資本の有効活用と個人の成長・能力向上を促し、グループ全体の企業価値向上に繋がると考えています。このことから、各事業会社での新卒及び中途採用を通して多様な人材をグループに迎え入れながら、社内公募制度の活用を推進し、現場部門から管理部門への異動やグループ内の他事業会社への移籍等ジョブローテーションの積極化に取り組んでいます。
また、組織横断的に活躍する人材を創出すべく、当社グループは、4つの事業セグメントごとの多様な人材に対して、グループ共通に求められる能力を特定し、体系立てた教育体制を構築しています。グループ共通の教育体制では、階層別(新卒、中堅、管理職)にテーマの異なる年数回の研修や、中途採用者、現場社員へのグループマインド研修を行っているほか、約600のコンテンツからなるe-ラーニング受講が可能となっています。加えて、資格取得支援として費用補助を行うことで、従業員の可能性を広げることにも注力しております。また、経営トップによる定期的なメッセージ発信、集合研修時の経営陣による講話や新卒出身管理職の体験談を通して、パーパス・企業理念の浸透、エンゲージメント向上を図っております。
事業セグメントごとの教育体制については、その事業に求められる専門性や創造性、知識・スキルの習得に特化した体制の構築に努めています。例えば、プロダクツHRにおけるモノづくり領域の川上である“研究開発”を担う人材が多数在籍している当社の強みをさらに強化し、業界におけるブランドを確立するため、研究開発職に対するスキルアップを目的にした研修や機会の提供に注力しています。
―ワールドホールディングス研修体系(グループ共通)―
研修種類 |
対象 |
目的 |
オンライン次世代リーダー研修 |
管理職以上 |
次世代リーダーの育成 |
会長講話会 |
4~10年目 |
創業者マインド理解促進 グループ企業理解促進 未来創造 ”絆”の醸成 |
フォローアップ研修 |
1~3年目 |
キャリアデザインサポート ※現状の自分とありたい姿を明確にし、キャリアプランの作成を促す |
全社員 |
置換力の醸成 ※目的意識を持って、日常の情報を自らの環境に置き換えて適用する力 |
|
人生100年時代の社会人基礎力の醸成 ・チームで働く力 ・前に踏み出す力 ・考え抜く力 |
||
WHDマインド研修 |
キャリア入社及び現場社員 |
企業理解促進 エンゲージメント向上 |
WHDマインド研修マインドフォローアップ研修 |
パフォーマンスレビュー |
|
導入研修 |
新入社員 |
学生から社会人へのマインドチェンジ ・企業理解促進 ・ビジネスマナー習得 ・コンプライアンス意識の醸成 ・社会人の心構え ・報連相の習得 ・チームワーク精神の醸成 |
<社内環境整備方針>
当社グループは、様々なスキル・バックグラウンドを有する優秀な人材の“維持”を目的に、場所や時間の制約を受けず、安心してそれぞれの特性を生かし、自律的に個人の能力を最大限に発揮できる環境整備に取り組んでいます。
■働き方・キャリアの多様性推進
当社グループでは、社員がライフステージに合わせた働き方の選択ができるよう、フレックスタイム制度、リモートワーク、育休取得の推奨、リフレッシュ休暇など、柔軟な働き方を可能とする各種制度を導入しています。また、一部の事業会社では、子どもが小学3年生になるまで時短勤務、在宅勤務が選択できる制度を導入しています。当社グループは、隠れた労働力を掘り起こす取組みを組織横断的に推進しており、子育てや介護等で働き方に制約がある人材や副業ニーズのあるシニア人材など様々なライフステージでの「人が活きるカタチ」に注力しております。
■健康経営
当社グループは、人材の健康保持・推進への投資は、従業員の活力向上や生産性の向上に繋がるという考えから、健康管理を経営的な視点で捉えて取組みを行っています。
グループ共通の健康管理としては、メンタルヘルスの領域に取り組んでおり、従業員のストレスチェックを実施しています。従業員がメンタル疾患にならないよう、研修を通したセルフケア教育や第三者機関による匿名性を担保した相談窓口の設置、ストレスチェックによる高ストレス者の特定及び医師による面接指導等のフォローを行うことで、未然の防止に努めております。今後は、グループ全体の従業員に対するストレス管理の強化を目指し、グループにおけるストレスチェックツールの統一化を積極的に推進してまいります。
その他の健康管理に関しては、特に重要性の高い健康リスクを事業セグメントごとに特定し、子会社ごとに管理及び取組の推進を行っております。例えば、当社子会社である九州地理情報㈱は生活習慣病,癌予防検診の促進、健康診断後の保健指導の実施、産業医との個別相談の実施、毎日ストレッチ体操の実施などの取組みを行っており『健康経営優良法人2024』として認定されております。一部の事業会社では定期的な歯科検診受診、禁煙支援として禁煙手当の支給やニコチンパッチの配布を行っております。また、ライフイベントに合わせた特別休日の設定・取得を可能にするなど、心身ともに健康でいられるための施策を実施しております。
■コンプライアンス違反・ハラスメント等への対策
当社グループは、コンプライアンス違反や法令違反、ハラスメント、人権侵害等、職場環境を悪化させる要因に対して、毅然とした対応を行い、各種社内基準・規程の策定や社内研修の実施、社内通報制度の周知を徹底している他、発生及び再発生の防止に努めています。
コンプライアンスに関しては、コンプライアンス委員会を設置し、企業行動基準やコンプライアンス規程及び関連資料等をとりまとめた「コンプライアンス・マニュアル」の整備や社内研修を実施するなどして、役職員への周知とコンプライアンス意識の向上を推進しています。
また、ハラスメントや差別を含む人権侵害に関しては、「サステナビリティ方針」や「人権方針」を通して、性別・年齢・国籍・人種・思想・信条・宗教・障がい・性自認・性的指向などによるあらゆる差別とハラスメントを容認せず、サプライチェーンを含むグループに関わるすべての人々に対する人権を尊重する旨を、社内外に対して公開しております。加えて、グループ全体の社内方針として「ハラスメント防止基本方針」を策定しており、パワー/セクシャルハラスメントや妊娠/出産/育児/介護休業に関するハラスメントに該当する具体的な行動の例示や相談窓口の存在、ハラスメントに対する相談や事実関係の確認に協力することで生じる不利益はない旨等を明示しています。
「サステナビリティ方針」及び「人権方針」の詳細は、当社のホームページをご参照ください。
https://world-hd.co.jp/corporate/philosophy
<ダイバーシティ経営の推進>
当社グループは、顧客からの人材ニーズや労働者の就労ニーズの変化を見据え、4つの事業セグメントすべてにおいて様々なバックグラウンドを持つ人材が活躍する姿を目指し、ジェンダー、キャリア、年齢、国籍における“ダイバーシティ”を重視しております。
・ジェンダー
当社グループは、「サステナビリティ方針」や「人権方針」、「ハラスメント防止基本方針」を通して、従業員のジェンダーに関するグループ共通の認識を明示しています。加えて、各部署や事業特性等を踏まえて、会社・事業毎にジェンダーの多様性に関する規定を設け対応しております。
・新卒及び中途採用人材
当社グループはこれまで、事業規模の拡大に伴い、即戦力となりうる中途採用に注力してきました。そのため現状は新卒入社の従業員及び管理職の割合が少ない構成となっております。今後も当社グループの事業分野や人材ポートフォリオを踏まえ、中途採用者の採用・管理職への登用にも注力してまいりますが、グループ内で新卒採用を強化する会社を選定するなど、新卒・中途採用にメリハリをつけて採用活動を実施します。当該方針に基づき人材を採用・登用することにより新卒入社の従業員及び管理職の割合をこれまで以上としたいと考えています。
・シニア人材
シニア人材の豊富な社会経験は大きな強みであると認識しており、グループ各社ではシニアが活躍できる職場の拡大に努めております。また、2023年にグループインしたヤマト・スタッフ・サプライ㈱はヤマトグループの経験豊富なOB/OGが約11,000名在籍しております。
・外国人人材
当社グループでは、労働人口減少に対応すべく外国人労働者の採用と重要ポジションへの登用の強化を計画しており、それに伴い外国人材のマネジメント層についても増員する必要があると考えていることから、外国人管理職を増員させていく方針です。
また、人材教育ビジネスにおける外国人技能実習生やエンジニア等が自国に帰国した際のキャリアパス実現のサポートや企業のグローバル戦略に対応する事を視野に入れ、新規採用の他、海外事業会社からの人材受入れ等を行い中核人材としての育成を進めていく方針です。
(3)リスク管理
当社グループは、サステナビリティ委員会傘下の人的資本分科会において人的資本に係るリスクを特定し、事業活動に与える影響の把握に努めております。人的資本分科会にて認識したリスクについてはリスクマネジメント委員会と共有し、当社グループ全体の総合的なリスクとして統合管理しております。
(4)指標及び目標
分類 |
項目 |
2022 年度 (実績) |
2023 年度 (実績) |
2024 年度 (実績) |
2025 年度 (計画) |
2026 年度 (目標) |
研修 |
研修受講者数(人)(注)1 |
17,935 |
19,863 |
19,662 |
22,192 |
- |
うち、研究開発職 |
738 |
1,100 |
1,069 |
1,165 |
- |
|
エンゲージメント |
従業員エンゲージメント(注)2 |
62.4% |
64.1% |
65.3% |
67.5% |
71.0% |
採用 |
重要なポジションの充足率 (注)3 |
- |
52% |
50% |
54% |
60% |
(注)1.人材教育ビジネス主要関係会社の合計(㈱ワールドインテック、㈱ワールドスタッフィング、㈱ディンプル)
2.国内主要連結子会社25社の平均値。グループで同じ設問による調査を実施し、回答結果より各社平均値を算出
3.当社及び連結子会社の部長職以上における専任者の比率