人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数328名(単体) 28,560名(連結)
-
平均年齢44.9歳(単体)
-
平均勤続年数13.6年(単体)
-
平均年収13,351,606円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
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|
2025年12月31日現在 |
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セグメントの名称 |
従業員数(名) |
|
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日本・東アジア |
11,367 |
(3,641) |
|
欧州 |
10,197 |
(595) |
|
アジアパシフィック |
6,046 |
(412) |
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その他 |
432 |
(-) |
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全社(共通) |
518 |
(12) |
|
合計 |
28,560 |
(4,660) |
(注)1 従業員数は就業人員であります。
2 臨時従業員数は( )内に期中平均人員を外数で記載しております。
(2)提出会社の状況
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2025年12月31日現在 |
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従業員数(名) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
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328 |
(5) |
44.9 |
13.6 |
13,351,606 |
(注)1 従業員数は就業人員であります。なお、上記に含まれる提出会社への出向者は、189名であります。
2 臨時従業員数は( )内に期中平均人員を外数で記載しております。
3 平均勤続年数は、出向元での勤続年数を含めた通算勤続年数を記載しております。なお、提出会社への出向者について出向日を起算日とした場合の平均勤続年数は、1.4年になります。
4 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
5 当社は純粋持株会社であるため、セグメント別の従業員数は記載しておりません。
6 前連結会計年度末に比べて従業員数が63名増加しております。主な理由は、必要となるケイパビリティ(戦略を実現するために必要な組織的能力)の獲得のためのグループ内人材の活用や外部人材の獲得によるものであります。
(3)労働組合の状況
一部の子会社には労働組合が組織されております。
なお、労使関係については、特記すべき事項はありません。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
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当事業年度 |
補足説明 |
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管理職に占める 女性労働者の割合(%) 注2 |
男性労働者の 育児休業取得率(%) 注3 |
労働者の男女の賃金の差異(%) 注1 |
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|
全労働者 |
うち正規雇用 労働者 |
うちパート・ 有期労働者 |
|||
|
28.9 |
- |
58.6 |
59.5 |
54.0 |
- |
② 連結子会社
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当事業年度 |
補足説明 |
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名称 |
管理職に占める 女性労働者の割合 (%) 注2 |
男性労働者の 育児休業取得率 (%) |
労働者の男女の賃金の差異(%) 注1 |
|||
|
全労働者 |
うち正規雇用 労働者 |
うちパート・ 有期労働者 |
||||
|
アサヒグループジャパン㈱ |
25.8 |
77.8 |
89.7 |
90.1 |
84.4 |
注5 |
|
アサヒビール㈱ |
10.4 |
100.0 |
77.7 |
84.2 |
68.1 |
注4 |
|
ニッカウヰスキー㈱ |
7.0 |
100.0 |
60.9 |
61.7 |
77.2 |
注4 |
|
エノテカ㈱ |
39.0 |
45.5 |
76.1 |
79.5 |
56.5 |
注4 |
|
アサヒ飲料㈱ |
11.2 |
73.6 |
78.4 |
80.1 |
70.1 |
注5 |
|
アサヒグループ食品㈱ |
20.4 |
100.0 |
81.3 |
82.5 |
73.6 |
注5 |
|
アサヒロジ㈱ |
3.6 |
65.2 |
64.2 |
71.2 |
66.2 |
注4 |
|
アサヒドラフトマーケティング㈱ |
1.3 |
71.4 |
71.4 |
77.8 |
95.4 |
注4 |
|
エービーカーゴ㈱ |
4.3 |
60.0 |
83.5 |
82.1 |
0.0 |
注4 |
|
ニッカディスティラリーサービス㈱ |
60.0 |
- |
- |
- |
- |
注6 |
|
合計 |
14.8 |
81.7 |
70.8 |
75.7 |
68.7 |
注7 |
(注)1 労働者の男女の賃金の差異は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)(以下、「女性活躍推進法」)の規定に基づき、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。なお、同一労働の賃金に差はなく、等級別人数構成の差によるものであります。
2 管理職に占める女性労働者の割合については、「女性活躍推進法」に基づき算出したものであります。正規雇用の従業員のみを対象としております。
3 育児休業取得事由に該当する労働者はおりません。
4 男性労働者の育児休業取得率については、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
5 男性労働者の育児休業取得率については、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。
6 「-」は、「女性活躍推進法」及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略していることを示しております。
7 合計は、上記国内連結子会社10社の指標を集約したものであり、記載を省略している指標を除いて算出しております。
③ 提出会社および連結子会社の合計
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当事業年度 |
補足説明 |
||||
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管理職に占める 女性労働者の割合(%) |
男性労働者の 育児休業取得率(%) |
労働者の男女の賃金の差異(%) |
|||
|
全労働者 |
うち正規雇用 労働者 |
うちパート・ 有期労働者 |
|||
|
15.7 |
81.7 |
70.9 |
75.7 |
68.9 |
注1 |
(注)1 上記の指標は、提出会社および上記国内連結子会社10社の指標を集約したものであり、記載を省略している指標を除いて算出しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(1)サステナビリティ
アサヒグループは『中長期経営方針』のコア戦略のひとつに、「サステナビリティと経営の統合による社会・事業のプラスインパクトの創出、社会課題解決」を掲げています。その実現に向けてサステナビリティ・ガバナンス体制の実効性を高めるとともに、マテリアリティに基づいた取り組みを推進しています。
①ガバナンス
[サステナビリティ・ガバナンス]
アサヒグループではサステナビリティの推進を重要な経営課題と捉えており、アサヒグループホールディングス(株)の取締役 兼 代表執行役社長Group CEOが委員長となる「グローバルサステナビリティ委員会」を設置して、サステナビリティ推進を包含したコーポレートガバナンス体制を構築しています。
「グローバルサステナビリティ委員会」で決定した内容は、「サステナビリティリーダーズ会議」「サステナビリティタスクフォース」を通じてグループ全体の戦略として落とし込む仕組みになっており、また、取締役会のモニタリング体制の強化を目的に、「サステナビリティアドバイザリー委員会」を設置して、グループ一体となってサステナビリティを推進する体制を組んでいます。
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組織体 |
役割 |
構成 |
開催頻度 |
|
サステナビリティ アドバイザリー 委員会 |
●専門的な見地から、サステナビリティと経営の統合のさらなる推進、サステナビリティに関する重要なテーマについて取締役会に提言 |
委員長: アサヒグループホールディングス(株) 取締役 兼 代表執行役社長Group CEO 委員: ●アサヒグループホールディングス(株) 社内取締役 1名 ●アサヒグループホールディングス(株) 社外取締役2名 |
年2回 |
|
グローバル サステナビリティ 委員会 |
戦略の決定 ●グループのサステナビリティ方針の策定 ●サステナビリティ戦略・方針、グループ目標の承認 ●実績管理 ●サステナビリティ関連リスクの特定と低減 |
委員長: アサヒグループホールディングス(株) 取締役 兼 代表執行役社長Group CEO 委員: ●アサヒグループホールディングス(株) Group CPO、Group CFO、 Corporate Secretary、Group CGO、 Group CR&DO, Group CCAO、Group CSCO ●Asahi Global Procurement Pte. Ltd. CEO ●Regional Headquarters CEO、 サステナビリティ担当役員※ |
年1回 |
|
サステナビリティ リーダーズ会議 |
戦略の実行 ●グローバルサステナビリティ委員会で決定した戦略、方針の実行 ●ベストプラクティス、イノベーション事例の共有 ●関連部門と連携した事業のあらゆる面へのサステナビリティの統合 |
議長: アサヒグループホールディングス(株) Group CCAO メンバー: ●アサヒグループホールディングス(株)サステナビリティ関連部門長 ●Asahi Global Procurement Pte. Ltd. CEO、 サステナビリティ担当役員 ●Regional Headquarters サステナビリティ担当役員・関係部署部門長 |
年2回 |
|
サステナビリティ タスクフォース (各マテリアリティ) |
課題の取り組み ●特定のサステナビリティに関する課題、プロジェクトへの取り組み ●影響力の大きい環境、社会課題への取り組み ●多様な部門・分野の専門家が結集した取り組み |
リーダー: アサヒグループホールディングス(株) サステナビリティ関連部門・関連機能部門 各マテリアリティ担当者 メンバー: ●アサヒグループホールディングス(株) 各マテリアリティ担当者、関係部署担当者 ●Asahi Global Procurement Pte. Ltd. 各マテリアリティ担当者 ●Regional Headquarters 各マテリアリティ担当者 |
適宜開催 |
※その他委員長が指定する者
2025年の開催実績
|
組織体 |
開催月 |
主な議題 |
|
|
サステナビリティアドバイザリー委員会 |
7月 12月 |
●ビジネス変革を牽引する力としての、サステナビリティの浸透と活用を推進する討議 ●未来世代との対話を通じた、当社事業の持続的成長実現に向けた討議 |
|
|
グローバルサステナビリティ委員会 |
11月 |
●気候変動、責任ある飲酒のグループ目標に関する討議 |
|
|
サステナビリティリーダーズ会議 |
5月 |
●インパクトの可視化などの各プロジェクトの概要の共有 ●気候変動の取り組みに関する討議 |
|
|
10月 |
●アサヒグループのサステナビリティ3ヵ年計画の共有 ●気候変動のグループ目標に関する討議 |
||
|
サステナビリティ タスクフォース |
環境 |
1、4、6、 9月 |
●グループサステナビリティ目標達成に向けた取り組みに関する討議 ●Regional Headquartersのベストプラクティスの共有 ●2025年計画の進捗共有など |
|
コミュニティ |
2、11月 |
●コミュニティ戦略の推進に関する討議 ●Regional Headquartersのベストプラクティスの共有 ●2025年計画の進捗共有など |
|
|
責任ある飲酒 |
2、4、6、8、10、12月 |
●グループ目標に関する討議 ●国際的なアルコール政策動向に関する情報共有 ●Regional Headquartersのベストプラクティスの共有など |
|
|
人権 |
1、6、10月 |
●2025年目標、アクションプランの情報共有 ●2030年目標の進捗 人権デューデリジェンスの是正に関する進捗共有 ●「企業サステナビリティ・デューデリジェンス指令(CSDDD)」対応 サプライチェーン人権デューデリジェンスの進捗共有、従業員人権デューデリジェンススタンダードに関する情報共有 |
|
[取締役会におけるサステナビリティの議論]
アサヒグループでは、『中長期経営方針』のコア戦略に位置付けられているサステナビリティ戦略について、取締役会においても重点的に議論を行っています。「グローバルサステナビリティ委員会」で議論した戦略や目標値はExecutive CommitteeやCorporate Management Boardで審議された上で、最終的には取締役会がモニタリングを行っています。また、各Regional HeadquartersのCEOは、各地域でのサステナビリティに関する具体的な取り組みや進捗について、取締役会に報告しています。
サステナビリティに関する直近の取締役会報告内容
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|
議題 |
内容 |
|
2025年9月 |
サステナビリティの取り組み |
気候変動への対応など、主要グループ目標の達成に向けた取り組み |
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2026年3月 |
TCFD・TNFD分析報告 |
TCFD・TNFDを統一したシナリオ分析結果 |
[取締役会のサステナビリティスキル・能力]
アサヒグループホールディングス(株)は「取締役会スキルマトリックス」に照らし、豊富な経験、高い見識、高度な専門性・能力を有する人物により取締役会を構成することとしています。
「取締役会スキルマトリックス」は、役員に求める要件をグループ理念“Asahi Group Philosophy”(以下、AGP)や経営戦略などから導いて策定したもので、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に必要な取締役会全体としての知識・経験・能力のバランス、多様性を確保することを目的としています。この中では意思決定スキルとして「サステナビリティ」も設定しており、「事業を通じた社会インパクト創出をリードするスキル」「ESGの知識と見識に基づき経営を方向付けるスキル」と定義しています。具体的には、サステナビリティの重点テーマである「気候変動への対応」「持続可能な容器包装」「人と人とのつながりの創出による持続可能なコミュニティの実現」などの監督経験があることや、「不適切飲酒の低減」「新たな飲用機会の創出によるアルコール関連問題の解決」への対応を踏まえ酒類事業の経験があることなどを指しています。
取締役会スキルマトリックス
|
|
長期戦略 |
グロー バル |
サステナ ビリティ |
イノベー ション ・DX |
シニア リーダー シップ |
財務・ 会計 |
法律・ コンプラ イアンス |
リスクマ ネジメン ト・危機 管理・内 部統制 |
情報・ セキュリ ティ管理 |
人材・ 文化 |
業務 プロセス |
|
大八木 成男 |
〇 |
〇 |
|
|
〇 |
|
|
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
|
勝木 敦志 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
|
谷村 圭造 |
|
〇 |
〇 |
|
|
|
〇 |
〇 |
|
〇 |
〇 |
|
﨑田 薫 |
〇 |
〇 |
|
〇 |
|
〇 |
|
〇 |
〇 |
|
〇 |
|
福田 行孝 |
|
|
|
|
〇 |
〇 |
|
〇 |
〇 |
|
〇 |
|
大島 明子 |
|
〇 |
|
|
|
|
〇 |
〇 |
〇 |
|
〇 |
|
佐々江 賢一郎 |
〇 |
〇 |
|
|
〇 |
|
|
〇 |
〇 |
〇 |
|
|
大橋 徹二 |
〇 |
〇 |
|
〇 |
〇 |
|
|
|
〇 |
|
〇 |
|
松永 真理 |
|
|
〇 |
〇 |
〇 |
|
|
|
|
〇 |
|
|
田中 早苗 |
|
|
〇 |
|
|
|
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
|
|
佐藤 千佳 |
|
〇 |
|
〇 |
〇 |
|
|
|
|
〇 |
|
|
メラニー・ブロック |
|
〇 |
〇 |
|
〇 |
|
|
|
|
〇 |
|
|
宮川 明子 |
|
〇 |
|
|
|
〇 |
|
〇 |
|
|
〇 |
*「取締役会スキルマトリックス」は各取締役の役割に照らして発揮が期待されるスキルを記載しており、各取締役が保有するすべての知見・経験を表すものではありません。
「取締役会スキルマトリックス」に定めるスキルの定義
|
スキル |
定義 |
|
長期戦略 |
●長期あるいは超長期の社会の変化を洞察するスキル ●洞察した将来をバックキャストして戦略に導くスキル |
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グローバル |
●グローバルの視点・視座で戦略の監督を行うスキル ●ローカルとグローバルを融合し最適化するスキル |
|
サステナビリティ |
●事業を通じた社会インパクト創出をリードするスキル ●ESGの知識と見識に基づき経営を方向付けるスキル |
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イノベーション・DX |
●イノベーションを通じて新規領域の開発と更なる成長機会の探索を促すスキル ●イノベーションやDXを通じて事業構造及び収益モデルの変革を促すスキル |
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シニアリーダーシップ |
●的確な執行状況の把握と課題提起するスキル ●リーダーシップチームの業務遂行を評価するスキル |
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財務・会計 |
●業績・経営指標から経営状況、資源配分の状況を把握し課題提起するスキル ●財務・会計に関する専門的な知識と見識に基づき監督するスキル |
|
法律・コンプライアンス |
●法律に関する専門的な知識と見識に基づき監督するスキル ●コンプライアンス体制の整備、運用状況を監督するスキル |
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リスクマネジメント・ 危機管理・内部統制 |
●リスクコントロール状況、執行ガバナンスの状況を把握し課題提起するスキル ●サイバー攻撃や自然災害、地政学リスクへの危機管理能力を評価するスキル ●内部統制システムの整備、運用状況を監督するスキル |
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情報・セキュリティ管理 |
●情報・セキュリティ管理に関する業務執行を監督し実効性の向上を促すスキル ●情報漏えい、システム障害に関する危機管理能力を評価するスキル |
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人材・文化 |
●多様な人材の能力発揮の状況を評価するスキル ●企業文化の状況を把握し課題提起するスキル |
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業務プロセス |
●企業経営経験や当社経営・執行経験に基づき、業務プロセスの適正性を監督するスキル |
[役員報酬への社会的価値指標(サステナビリティ指標)の組み込み]
アサヒグループホールディングス(株)は、役員報酬をAGPの実践及び同社の持続的な成長と中長期の企業価値向上の実現、サステナビリティと経営の統合を図るための重要な手段として位置付けています。
社内取締役(執行役兼務)・執行役の報酬は、基本報酬、年次賞与、株式報酬で構成し、社外取締役・社内取締役(監査委員)は基本報酬のみとしています。透明性・公正性を確保するため、過半数を独立社外取締役が占める報酬委員会の決議により、報酬内容を決定しています。また、審議の客観性を維持するため、外部専門機関の報酬ベンチマークや先行プラクティス等も参照しています。
株式報酬は、当社の経営陣が経済的価値と社会的価値の両立を目指し、中長期的視点での経営及び社会的責任を果たすこと、また株主との利益・リスクの共有を目的とし、評価対象期間である3年間の業績評価に応じて当社株式を交付する業績連動型株式ユニット制度を導入しています。
サステナビリティと経営の統合を目指し、株式報酬の業績評価のうち20%を社会的価値指標の比重として設定し、当社のサステナビリティ戦略及び事業・社会への影響を踏まえ、2025年はGHG排出量(Scope1,2)の削減率をグループ共通の評価指標として選定しています。当制度は、財務・非財務双方の側面から当社の中長期的な企業価値向上を促すものであり、目標達成時には100%を支給し、その達成度に応じて0~200%の範囲で株式報酬の支給率が変動します。
②戦略
アサヒグループは、サステナビリティに取り組む理由、取り組み方、取り組む内容を示した「サステナビリティ・ストーリー」に基づき、サステナビリティと経営の統合を推進しています。事業成長と社会価値の創出の最大化を目指して、私たちの商品・サービスで人々のサステナブルな生活を実現することを重点方針として定めているほか、経営課題として取り組む領域を特定したマテリアリティ・取り組みテーマについて、点検・見直しを毎年行い、適切で実効性のある取り組みにつなげています。
③リスク管理
[リスクマネジメント体制]
アサヒグループは、グループ全体を対象に、エンタープライズリスクマネジメント(ERM)を導入しています。
ERMには、サステナビリティ関連のリスクも含んでおり、詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
④指標及び目標
[2026年指標・目標]
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テーマ |
対象組織 |
指標・目標(2025年現在) |
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環境 |
気候変動への 対応 |
グループ全体(共通)※1 |
2040年までに、Scope1,2,3においてGHG排出量ネットゼロを達成する(排出量の削減が90%以上、炭素除去※2は最大10%) |
|
グループ全体(平均)※1 |
2030年までに、Scope1,2においてGHG排出量を70%削減する(2019年比) |
||
|
グループ全体(平均)※1 |
2025年までに、Scope1,2においてGHG排出量を40%削減する(2019年比) |
||
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グループ全体(平均)※1 |
2030年までに、Scope3においてGHG排出量を30%削減する(2019年比) |
||
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持続可能な 容器包装 |
グループ全体(共通) (AB、ASD、AEI、AHA、AHSEA) |
2025年までに、プラスチック容器※3を100%有効利用可能※4な素材とする |
|
|
グループ全体(共通)(ASD、AEI、AHA、AHSEA) |
2030年までに、PETボトルを100%リサイクル素材、バイオ由来の素材等に切り替える |
||
|
グループ全体 (共通) |
プラスチックに替わる持続可能な新素材の開発・プラスチック容器包装を利用しない販売方法を推進する |
||
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持続可能な 農産物原料 |
グループ全体(共通) |
2030年までに大麦とコーヒーについて、認証を活用して、100%持続可能に生産された原料の調達を実現する |
|
|
グループ全体(共通) |
2030年までに、サプライチェーンにおける人権リスクを効果的に特定、評価、軽減、是正するために、リスクベースのデューデリジェンス・プロセス※5を実施し、持続可能な原料の調達を目指す。このアプローチを、人権侵害のリスクが最も高い、コーヒー、サトウキビ、パーム油、カカオ、茶の5つの主要原料のサプライチェーンにおいて優先的に取り組む。 |
||
|
持続可能な 水資源 |
グループ全体(平均)(AB、ASD、AEI、AHA、AHSEA) 優先流域(平均)(AEI、AHA、AHSEA) |
2030年までに水使用量の原単位をグローバル平均3.2m3/kl以下、優先流域の主要な生産拠点※6では平均2.7m3/kl以下にする |
|
|
グループ全体(平均) |
2030年までに水リスクの高い地域※7にある生産拠点100%で、流域の各課題※8改善に貢献する取り組みを実施する |
||
|
その他環境の 取り組み |
グループ全体(共通) (AGJ、AEI、AHA、AHSEA) |
2030年までに、自社生産拠点の埋立廃棄ゼロを達成する |
|
|
コミュ ニティ |
人と人との つながりの創出による持続可能なコミュニティの実現 |
グループ全体(共通) |
基本活動「コミュニティ支援活動」において、グローバル施策「RE:CONNECTION」を実施し、全RHQが参画する |
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責任ある飲酒 |
新たな飲用機会 の創出による アルコール関連 問題の解決 |
グループ全体(平均) |
2030年までに主要な酒類商品※9に占めるノンアルコール飲料・低アルコール飲料※10の販売量構成比20%以上を達成する |
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人権 |
人権の尊重 |
グループ全体(共通) |
2030年までに自社従業員※11及び直接材一次サプライヤー※12の100%において人権デューデリジェンスを実施し、各事業会社・機能部門が継続的にPDCAをモニタリングができている |
*略称で記載している会社の正式名称は以下のとおりです。
AGH:アサヒグループホールディングス(株)
AGJ:アサヒグループジャパン(株)
AB :アサヒビール(株)
ASD:アサヒ飲料(株)
AGS:アサヒグループ食品(株)
AEI:Asahi Europe & International Ltd.
AHA:Asahi Holdings (Australia) Pty Ltd
AHSEA:Asahi Holdings Southeast Asia Sdn. Bhd.
*本年よりグループ全体の目標のみの開示に変更
※1.対象範囲は、SBTi基準に則り、事業活動に伴うGHG排出量の大部分(Scope1,2は95%以上、Scope3は90%以上)を網羅する組織が対象。なおScope1,2・Scope3それぞれで規定水準を満たす必要があり、Scope1,2・Scope3において対象企業は異なる。
※2.炭素除去:SBTイニシアチブに準拠し、ネットゼロ目標時点における残余排出量、及びそれ以降に大気中に放出されるすべてのGHG排出量について、大気中から炭素を除去し、永続的に貯蔵することで中和する
※3.対象とするプラスチック容器:PETボトル、プラボトル、PETボトル・プラボトルに使用する一部のキャップ、プラカップ(販売用)など
※4.有効利用:リユース可能、リサイクル可能(研究段階でのリサイクル可能性を含む)、堆肥化可能、熱回収可能など
※5.リスクベースのデューデリジェンス・プロセス=現地のサプライヤーとのエンゲージメント、リスク特定、モニタリングするためのデータ主導型ツールの活用、そして最も高いリスクが認められる場所での実地監査の実施。サプライヤーやステークホルダーと協働し、透明性、トレーサビリティ、農業慣行の継続的改善を確保する。
※6.優先流域の生産拠点は水リスク評価ツール(Aqueduct, Water Risk Filter, Integrated Biodiversity Assessment Tool(IBAT))の結果及び各生産拠点で行っている水リスク詳細調査に基づき選定(対象:9生産拠点)
※7.水リスクの高い地域とは水量、水質、Water Sanitation and Hygiene(WASH)等に関するリスクのある流域または世界的に認知されている流域(例えばCEO Water Mandate priority basins)を加味し、選定(対象:7製造生産拠点)
※8.流域課題は、水量、水質、Water Sanitation and Hygiene(WASH)などに関するリスク含む各流域固有の課題
※9.主要な酒類商品:ビール類、RTD、ノンアルコール飲料(ノンアルコールのアルコールテイスト(風味)飲料)
※10.ノンアルコール飲料の定義は各国の法規制に準ずる。低アルコール飲料はアルコール度数3.5%以下とする
※11.ディストリビューターを通じた輸出事業を除く事業展開国が対象
※12.原材料・包装資材の年間取引金額10万米ドル以上の既存サプライヤー
[取り組み進捗状況(2024年‐2025年)]
2024年‐2025年の取り組み状況は以下のとおりです。サステナビリティ推進体制のもと、未達の項目についてはその原因を把握し、達成に向けて推進していきます。
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テーマ |
対象組織 |
指標・目標 (2025年現在) |
2024年実績 |
2025年実績 |
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環境 |
気候変動への 対応 |
グループ全体(共通)※1 |
2040年までに、Scope1,2,3においてGHG排出量ネットゼロを達成する(排出量の削減が90%以上、炭素除去は最大10%) |
Scope1,2:2019年比35%削減 Scope3:2019年比14%削減 |
集計中 |
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グループ全体(平均)※1 |
2030年までに、Scope1,2においてGHG排出量を70%削減する(2019年比) |
Scope1,2:2019年比35%削減 |
集計中 |
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グループ全体(平均)※1 |
2025年までに、Scope1,2においてGHG排出量を40%削減する(2019年比) |
Scope1,2:2019年比35%削減 |
集計中 |
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グループ全体(平均)※1 |
2030年までに、Scope3においてGHG排出量を30%削減する(2019年比) |
Scope3:2019年比14%削減 |
集計中 |
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持続可能な 容器包装 |
グループ全体(共通)(AB、ASD、AEI、AHA、AHSEA) |
2025年までに、プラスチック容器※2を100%有効利用可能※3な素材とする |
有効利用可能な素材の比率:99.5%(事業国により、有効利用の考え方が異なる) |
集計中 |
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グループ全体(共通)(ASD、AEI、AHA、AHSEA) |
2030年までに、PETボトルを100%リサイクル素材、バイオ由来の素材などに切り替える |
環境配慮素材の比率:37% |
53% |
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グループ全体(共通) |
プラスチックに替わる持続可能な新素材の開発・プラスチック容器包装を利用しない販売方法を推進する |
・日本でラベルレス商品の拡大 ・日本でプラスチック容器を利用しない強炭酸サーバー(ステンレス製タンブラー)のオフィス・ホテル向けサービスを開始 ・欧州でプラスチック製シュリンクフィルムから段ボールへの切り替えを拡大 |
集計中 |
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持続可能な農産物原料 |
グループ全体(共通) |
2030年までに大麦とコーヒーについて、認証※4を活用して、100%持続可能に生産された原料の調達を実現する |
活用可能な認証制度・基準について調査を実施。現在、それらの効果的な導入を目指し、戦略及び実行計画の最終化を進めている。 |
大麦及びコーヒーについて、認証を活用した持続可能な調達に向けたロードマップの策定及び実行計画の具体化に向け、基盤整備を進めた。具体的には、活用可能な認証制度・基準及びその確認方法の検討、サプライヤーとの対話、サプライチェーン分析を実施した。これらの取り組みを通じて、段階的な実行に向けた優先領域及びアプローチの整理を進めた。 |
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グループ全体(共通) |
2030年までに、サプライチェーンにおける人権リスクを効果的に特定、評価、軽減、是正するために、リスクベースのデューデリジェンス・プロセス※5を実施し、持続可能な原料の調達を目指す。このアプローチを、人権侵害のリスクが最も高い、コーヒー、サトウキビ、パーム油、カカオ、茶の5つの主要原料のサプライチェーンにおいて優先的に取り組む。 |
2024年に、リスクベースの人権デューデリジェンスプロセスの初期ステップとして、サプライヤー全体における人権リスクの基本的なリスクレベルを把握するため、リスク評価を実施した。この評価により、人権リスクが高い可能性のあるサプライヤーを特定し、今後のデューデリジェンス活動に向けたモニタリングの優先順位を整理することができた。 |
人権リスクが高い可能性のあるサプライチェーンにおいて、労働環境や安全衛生を中心に人権リスクへの理解を深めるため、監査・認証レポートの確認、現地訪問、サプライヤーとの対話を強化した。特にインドネシアのコーヒー農園を含む現地確認を通じて得られた知見を踏まえ、基本的な期待事項やサプライヤー・マネジメント・プランへの反映を進めている。 |
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テーマ |
対象組織 |
指標・目標 (2025年現在) |
2024年実績 |
2025年実績 |
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環境 |
持続可能な水資源 |
グループ全体(平均)(AB、ASD、AEI、AHA、AHSEA)優先流域(平均)(AEI、AHA、AHSEA) |
2030年までに水使用量の原単位をグローバル平均3.2m3/kl以下、優先流域の主要な生産拠点※6では平均2.7m3/kl以下にする |
グローバル:3.4m3/kl 優先流域:2.7m3/kl |
集計中 |
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その他環境の 取り組み |
グループ全体(共通)(AGJ、AEI、AHA、AHSEA) |
2030年までに、自社生産拠点の埋立廃棄ゼロを達成する |
埋立廃棄率:1% |
集計中 |
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コミュ ニティ |
人と人との つながりの創出による持続可能なコミュニティの実現 |
グループ全体(共通) |
基本活動「コミュニティ支援活動」において、グローバル施策「RE:CONNECTION」を実施し、全RHQが参画する |
グローバル施策「RE:CONNECTION for the EARTH」を実施し、全RHQが参画 |
グローバル施策「RE:CONNECTION」を実施し、全RHQが参画 |
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責任ある飲酒 |
不適切飲酒の 低減 |
グループ全体(共通) |
2024年までに「IARDデジタル・ガイディング・プリンシプル」への対応率100%を達成する |
対応率:100% |
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グループ全体(共通) |
2024年までに、すべてのアルコール飲料ブランド(そのブランドで販売されるノンアルコール飲料を含む)の製品に、飲酒の年齢制限に関する表示をする |
完了。 |
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新たな飲用機会 の創出による アルコール関連 問題の解決 |
グループ全体(平均) |
2030年までに主要な酒類商品※7に占めるノンアルコール飲料・低アルコール飲料※8の販売量構成比20%以上を達成する |
販売量構成比:12.8% |
販売構成比:14.0% |
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人権 |
人権の尊重 |
グループ全体(共通) |
2030年までに自社従業員100%※9及び直接材一次サプライヤー100%※10において、人権デューデリジェンスを実施し、各事業会社、機能部門が継続的にPDCAをモニタリングができている |
自社従業員については、過去の国別リスク評価で高リスクとされた3か国において、外部機関の自己評価質問票を用いたリスクアセスメント及び第三者専門家による現場監査を実施。結果について是正措置の実施を開始。 直接材一次サプライヤーについては、リスクの高いサプライヤーをパイロットグループとし自己評価質問表を用いたリスクアセスメントを実施 |
自社従業員:自社従業員に関する人権影響評価を実施し、顕著な人権課題を特定・評価し優先順位づけを行った。この結果をもとに、2030年のグループ目標達成に向けたアプローチを見直し、以下の2施策を中心としていくことを決定。 1.グループ全体での継続的デューデリジェンス体制の構築:人権に関する「グループ最低基準」及び保証プログラムの策定・実装を行い、グループを通して一貫した人権管理体制を構築する。 2.優先課題に対する継続したデューデリジェンスの実施:優先課題について強化デューデリジェンスを実施し、負の人権影響の防止、予防に向け迅速かつ積極的な対策を講じる。 サプライチェーン:年間取引金額が10万米ドル以上の直接材一次サプライヤーの30%に対し人権デューデリジェンスを実施。 |
*略称で記載している会社の正式名称は以下のとおりです。
AGH:アサヒグループホールディングス(株)
AGJ:アサヒグループジャパン(株)
AB :アサヒビール(株)
ASD:アサヒ飲料(株)
AEI:Asahi Europe & International Ltd.
AHA:Asahi Holdings (Australia) Pty Ltd
AHSEA:Asahi Holdings Southeast Asia Sdn. Bhd.
※1.対象範囲は、SBTi基準に則り、事業活動に伴うGHG排出量の大部分(Scope1,2は95%以上、Scope3は90%以上)を網羅する組織が対象。なおScope1,2・Scope3それぞれで規定水準を満たす必要があり、Scope1,2・Scope3において対象企業は異なる。
※2.対象とするプラスチック容器:PETボトル、プラボトル、PETボトル・プラボトルに使用する一部のキャップ、プラカップ(販売用)など
※3.有効利用:リユース可能、リサイクル可能(研究段階でのリサイクル可能性を含む)、堆肥化可能、熱回収可能など
※4.原料ごとに活用する認証・基準を最終化予定
※5.リスクベースのデューデリジェンス・プロセス=現地のサプライヤーとのエンゲージメント、リスク特定、モニタリングするためのデータ主導型ツールの活用、そして最も高いリスクが認められる場所での実地監査の実施。サプライヤーやステークホルダーと協働し、透明性、トレーサビリティ、農業慣行の継続的改善を確保する。
※6.優先流域の生産拠点は水リスク評価ツール(Aqueduct, Water Risk Filter, Integrated Biodiversity Assessment Tool(IBAT))の結果及び各生産拠点で行っている水リスク詳細調査に基づき選定(対象:9生産拠点)
※7.ビール類、RTD、ノンアルコール飲料
※8.ノンアルコール飲料の定義は各国の法規制に準ずる。低アルコール飲料はアルコール度数3.5%以下とする。
※9.ディストリビューターを通じた輸出事業を除く事業展開国が対象
※10.原材料・包装資材の年間取引金額10万米ドル以上の既存サプライヤー
(2)その他の項目
a.気候変動への対応
地球温暖化による気候変動は、干ばつや洪水といった異常気象の激化を引き起こし、世界中の人々の生活や多様な生態系に大きな影響を与えています。気候変動による生態系への被害は年々激化しており、社会全体の脱炭素化の実現が叫ばれています。そのため、「自然の恵み」を享受して事業を行うアサヒグループにとって、気候変動問題への対策は重要な課題と認識しています。アサヒグループは、大切な「自然の恵み」を地球温暖化から守り、次世代につなぐために、事業の脱炭素化を推進します。
アサヒグループは、気候変動を看過できない事業上のリスクと認識しています。2024年に実施したTCFD・TNFDに基づく統合シナリオ分析では、将来的に炭素税が導入された場合、2030年の酒類カテゴリー、飲料カテゴリー、食品カテゴリーにおける生産に関わるGHG排出量(Scope1,2)に対する財務影響額は、約101億円となる可能性を試算しています。事業継続の観点からも、バリューチェーン全体のGHG排出量の削減が急務であると認識しています。一方で、気候変動への対応は、アサヒグループにとって、製造方法の抜本的な見直しや新技術の実証試験を加速させ、コスト競争力向上とさらなる効率化を実現しうる機会になると捉えています。「CO2を食べる自販機」の展開や「ラベルレスボトル」などのイノベーションを通じ、脱炭素社会への移行に貢献するとともに、新たな事業機会を生み出すことができると考えています。
こうした世界的な動向や当社の直面するリスクと機会を踏まえ、グループ全体の方針である「アサヒグループ環境ビジョン2050」では、2024年にScope1,2,3を対象とする2040年ネットゼロ(GHG排出量ネットゼロ)目標を前倒しで設定しました。当社のこの目標は、Science Based Targets Initiative(SBTi)のネットゼロ認定を取得しており、さらに、農産物原料などの土地利用に起因する排出を対象とするFLAG※領域では、短期及び長期目標について日本企業として初めてSBTi認定を取得しています。
※ FLAG:Forest, Land and Agricultureの略称で、農業や林業、その他土地利用に関連するセクターのこと。FLAG排出量は、このセクターにおける非エネルギー起源のGHG排出量を表す。
■リスクと機会
リスク
●炭素税等の環境規制導入による原料・材料価格の高騰
●環境負荷が大きい製品・商品への需要減少
●災害による物理的影響(物流停止・生産拠点操業停止等)
機会
●新技術開発に伴う競争力向上と効率化推進
●GHG排出量削減策による気候変動の緩和
●製造方法の見直しや物流の効率化によるコスト・GHG排出量削減
①ガバナンス
アサヒグループは、アサヒグループホールディングス(株)の取締役 兼 代表執行役社長Group CEOが委員長を務めるグローバルサステナビリティ委員会で、グループ全体の環境を含むサステナビリティ課題に対して取り組む体制を構築しています。
※アサヒグループホールディングス(株)のSustainability(部署)
②戦略
アサヒグループは、2040年までにGHG排出量ネットゼロを目指す中長期目標「アサヒカーボンゼロ」を設定しています。
これらの実現に向け、再生可能エネルギーの早期導入完了、製造工程における燃料の脱炭素化、GHG排出量の削減・吸収・回収に関連する技術の開発と展開など、グループ横断で多様な施策を着実に推進しています。また、サプライヤーやパートナーの皆様と協働を通じ、バリューチェーン全体のGHG削減と生態系保全を目指しています。
当社グループのGHG排出量(Scope1,2)削減に向けては、短期的に施設の省エネルギー化と電化を進めるとともに、再生可能エネルギーの活用拡大、製造方法の刷新、ヒートポンプ技術やCO2分離回収装置の実証など、多面的な施策を推進し、電力由来のGHG排出量(Scope2)の削減を進めます。また、長期的には、再生可能な熱及び燃料の導入に向けた検証を進め、2040年を目途に燃料由来のGHG排出量(Scope1)の脱炭素化を目指します。アサヒグループ以外のサプライチェーン上のGHG排出量(Scope3)削減については、排出規模の大きい領域に重点を置き、サプライヤーや取引先との共創による削減策に取り組むことで脱炭素化を加速しています。短期的に、全体の80%以上を占める「原料・資材」「輸送(上流・下流)」を削減優先領域と定めています。原料・資材の領域ではアルミ缶、PETボトルなどの容器包装の軽量化やリサイクル素材の活用を推進し、使用量の削減と環境負荷低減の双方で改善を図ります。また、輸送においては、実証実験中の燃料電池トラックなどGHG排出量を抑制する輸送手段を導入し始めています。中長期的には、既存の取り組みに加え、業界全体や政府、自治体と連携し、サプライチェーンを越えた脱炭素施策やCO2排出量の吸収・回収技術を推進することで、社会全体のGHG排出量削減に貢献します。
また、各施策の削減効果を排出量算定時に確実に反映できるように、サプライヤーからの一次データを活用した、アサヒグループ排出量算定手法へ段階的に移行しています。
アサヒグループは、科学的・客観的な根拠に基づいた脱炭素目標の設定やGHG排出量削減の進捗確認と透明な開示の重要性を認識しています。当社グループは、SBTiに準拠した目標を掲げ、毎年第三者検証を取得した年間GHG排出量を基に取り組みの進捗を確認し、開示しています。削減取り組みを着実に進めると同時に、技術・ソリューションの開発やブレイクスルーが求められる脱炭素領域を「共創領域」と位置づけ、パートナーシップや外部イニシアチブへの積極的な参加を通じて、自社の枠を超えた取り組みを進めています。これらの取り組みで「アサヒカーボンゼロ」の達成を目指します。
③リスク管理
アサヒグループは、地球温暖化に起因する気候変動により、異常気象の激化や気候パターンの変化が生じ、事業継続や社会にさまざまな悪影響を及ぼす可能性をリスクと捉えています。
これらのリスクについては、グループ全体で実施しているエンタープライズリスクマネジメント(ERM)体制下において取締役 兼 代表執行役社長Group CEOが委員長を務めるリスクマネジメント委員会が管理すべき主要リスクと位置付け、リスク評価、対応計画の策定・実行・モニタリングを継続的に実施しています。
④指標及び目標
「(1)サステナビリティ ④指標及び目標」をご参照ください。
b.持続可能な容器包装
容器包装は、お客様に価値ある商品を提供するうえで重要な役割を担っています。品質保持や輸送強度を担保するとともに、デザインや表示によりコミュニケーション手段としての機能を果たすほか、使いやすさや原料資源の持続可能性が求められています。一方で、不適切に廃棄されたプラスチック製の容器包装による海洋汚染や、河川・海で生息する動植物がプラスチックを取り込むことによる悪影響は、喫緊の社会課題です。また、化石燃料由来の資源やバージン材から製造した容器包装に起因するGHG排出量は、Scope3において大きな割合を占めています。
環境負荷が問題視される容器包装への規制、リサイクル素材やバイオ由来の素材の需要増加に伴うコスト増加、さらに素材不足が発生した場合に、必要な対応が遅れることで調達に影響が生じる可能性があります。また、プラスチックに対する消費者の忌避感によって売上が減少するリスクがある一方、リサイクル素材やバイオ由来の素材の積極的な活用は、環境意識の高まりに応えるものであり、売上拡大にもつながる可能性があります。これらの素材を用いることは化石由来原料の使用量とGHG排出量の削減にもつながり、気候変動問題への対応にも寄与します。当社グループは、リサイクルのバリューチェーン※の一端を担い、リサイクル素材の導入や品質の向上と需給の安定化に取り組むことで、長期的には廃棄物発生を抑制し、資源が循環する社会の構築に貢献します。
アサヒグループは、グループ全体の方針である「アサヒグループ環境ビジョン2050」のもと、資源利用の最小化や使用後の容器包装再利用を進めることで、循環型社会の構築と海洋生態系保全に努めます。容器包装サプライヤー各社や消費者の皆様とともに、環境負荷の低い容器包装への転換や、リサイクル・リユースを起点とした消費への移行を進めています。
※ リサイクルのバリューチェーン:使用した資源を回収、再資源化し、リサイクル素材として活用する循環型経済の一連の仕組み
■リスクと機会
リスク
●リサイクル素材やバイオ由来の素材などの需要増加に伴うコスト増加
●素材不足への対応遅延による調達への影響
●プラスチックに対する消費者の忌避感によるプラスチック容器使用商品の売上減少
機会
●環境負荷を低減する商品需要への対応に伴う売上拡大
●環境負荷を低減する商品展開に伴う容器包装廃棄物削減による資源循環型社会への貢献
①ガバナンス
「(2)その他の項目 a.気候変動への対応 ①ガバナンス」をご参照ください。
②戦略
アサヒグループは、事業活動及び共創を通じて、環境負荷の低い容器包装への転換を進めています。短期的にはPETボトルのリサイクル素材またはバイオ由来の素材への転換を推進しており、当社グループは、プラスチック課題の解決に向けて、容器包装の3R(リデュース・リユース・リサイクル)に革新を加えた「3R+Innovation」を掲げ、2030年までにPETボトルを100%リサイクル素材またはバイオ由来の素材などへ切り替えることを目標に設定しています。PETボトルに限らず、缶、びん、樽、紙などの容器包装資材について、3Rの観点から省資源・軽量化・リサイクル性の向上に努めるとともに、環境負荷低減に寄与する新たな容器・包装の開発に取り組んでいます。
容器包装については、循環型社会の構築に向けて、各国・地域で急速に資源循環に関する要請が高まり、規制の策定が進んでいます。同時に、新たな素材・容器包装に対するニーズは機会と捉えられ、積極的な技術革新も見られます。アサヒグループは業界団体と積極的に連携し、サプライヤーとの技術の共同開発にも取り組むことにより、容器包装を通じた価値提供を進めるとともに、容器の使い捨てという消費行動の変革を目指した取り組みも実施していきます。
スロバキアなどの欧州市場では、複数社との共創により、アルミ缶の回収を含むデポジットリターンスキーム(回収・再資源化のクローズドループ)を構築しています。地域ごとのニーズに応じた施策を展開することで、循環型社会の構築に向けた歩みを進めていきます。
③リスク管理
アサヒグループは、不適切に廃棄された容器包装が引き起こす海洋汚染や生態系への影響が社会及び当社グループの事業継続性に悪影響を及ぼすリスクを認識しています。
これらのリスクについて、グループ全体で実施しているエンタープライズリスクマネジメント(ERM)体制下において取締役 兼 代表執行役社長Group CEOが委員長を務めるリスクマネジメント委員会が管理すべき主要リスクと位置付け、リスク評価、対応計画の策定・実行・モニタリングを継続的に実施しています。
④指標及び目標
「(1)サステナビリティ ④指標及び目標」をご参照ください。
c.持続可能な農産物原料
「自然の恵み」を享受して事業活動を行う企業として、持続可能な農産物原料調達を実現することはアサヒグループの事業の根幹を成すものです。同時に、農産物原料のバリューチェーンにおける人権、コミュニティ、環境リスクの発生可能性を事業継続性に関わるリスクとして認識しています。
農産地や生産拠点から市場に至るまで、農産原料のバリューチェーン上のすべてのステークホルダーに対する人権配慮及び地域コミュニティへの貢献を重視するとともに、各工程で生じる水・土壌の利用及びGHG排出を踏まえ、環境への影響低減に取り組んでいます。バリューチェーン上の営みは、農産物生産地の近隣生態系維持に必要な水の不足や土壌汚染などを通じて、生物の生息及び生態系への悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、作物の種類によっては、気候変動の影響により収量や品質に大きく及ぶ場合があります。
2024年に実施したTCFD・TNFDの統合分析では、異常気象に起因する自然災害の影響により発生する急性物理リスクに伴い、原料の調達額が10~129億円増加する可能性があることを確認しました。当該リスクは、将来的に当社グループの農産物原料(穀物・果実など)について調達先の変更や代替調達品の確保を迫られる恐れがあることを示しており、対策の必要性を明確にしています。作物の種類によっては、気候変動の影響が収量や品質に大きく及ぶ可能性があります。これらのリスクへの対応を進めるのと同時に、持続的な農産物原料の調達において、生産者のWell-beingに貢献することも重要だと考えています。当社グループでは、生産者が次世代に誇りを持って事業を継承できるよう、生産地域が活性化し、生産者が心身ともに健康で、地域社会とのつながりを保ちながら豊かな生活を送れる環境の実現に向けて取り組んでいます。
当社グループは、グループ全体の方針である「アサヒグループ環境ビジョン2050」のもと、農産物原料の領域では、環境配慮、人権尊重、地域活性化が実現された農業が行われ、安定的な生産と生態系の維持が両立した世界の実現に向けて、歩みを進めていきます。
■リスクと機会
リスク
●農産物原料の収量・品質の変動に伴う、調達先変更・代替調達品の確保
機会
●農産物生産者の支援を通じた持続可能な農産業及び調達の実現
①ガバナンス
「(2)その他の項目 a.気候変動への対応 ①ガバナンス」をご参照ください。
②戦略
アサヒグループは、環境・人権に配慮した農産物原料の調達を推進し、生産地までのトレーサビリティを確保することを目指します。また、ビール製造工程で生じる副産物や当社グループの環境関連技術を活用し、農業・酪農における環境負荷低減に貢献します。加えて、生態系回復の機会を捉え、将来にわたり農産物原料を枯渇させることなく安定的に確保する取り組みを各地で進めるとともに、ステークホルダーとの共創を強化します。2023年の「アサヒ環境ビジョン2050」の改定に際し、当社グループは、2023年に「環境」「コミュニティ」「人権」のマテリアリティを横断する検討チームを立ち上げました。各RHQのサステナビリティ・調達部門も参画して戦略、中期目標、取り組みを検討し、目標達成に向けたロードマップを策定しました。このロードマップでは、アサヒグループとして初めてグローバル全体で推進する農産物原料に関する2030年目標を設定しています。具体的には①2030年までに認証を活用した100%持続可能に生産された原料調達を実現する、②サプライチェーンにおける人権リスクを効果的に特定、評価、軽減、是正するためのリスクベースのデューデリジェンス・プロセスを実施し、人権侵害のリスクが最も高い、コーヒー、サトウキビ、パーム油、カカオ、茶の5つの主要原料のサプライチェーンに優先的に取り組むことを掲げています。加えて、2030年までに農産物生産者のWell-being向上の実現についても検討を進めています。これらの達成に向け、Asahi Global Procurement Pte. Ltd.を中核とするグローバル調達戦略機能の下でサプライヤー、農産物生産者との連携を強化しています。
③リスク管理
アサヒグループは、気候変動などの環境影響に起因する、農産物原料の収量・品質に影響が生じ得ることをリスクと捉えています。この影響は事業継続を困難にする恐れがあり、大切な「自然の恵み」として次世代へ継承できなくなる懸念を伴います。これらのリスクについては、グループ全体で実施しているエンタープライズリスクマネジメント(ERM)体制下においてアサヒグループホールディングス(株)のSustainability部門や各Regional Headquartersが管理すべきリスクと位置付け、リスク評価、対応計画の策定・実行・モニタリングを継続的に実施しています。
④指標及び目標
「(1)サステナビリティ ④指標及び目標」をご参照ください。
d.持続可能な水資源
世界人口の増加や開発途上国の経済成長、気候変動の影響により、世界各地では水資源をめぐる課題が水量のみならず水質の側面も含めて深刻化しています。世界の水需要が年々増加する中、水ストレスの高い地域が拡大するだけでなく、降水量の変動に伴う洪水や干ばつの増加への懸念が広がっています。
水は、地球環境にとってかけがえのない大切な資源です。「自然の恵み」を享受して事業を行う当社グループにとっても不可欠な資源です。当社グループは、水リスク評価を実施し、水ストレスの状況や水質を含む地域特性を踏まえた適切な操業・管理のもとで、大切な「自然の恵み」を次世代につなげるため、持続可能な水資源利用に取り組みます。
当社グループは、主要原料の生産地域について、事業への影響が大きいサプライヤー及び生産地を特定し、干ばつリスク・洪水リスク・評判リスクなどを評価しています。水害による生産拠点の操業停止をリスクとして想定しており、2024年に実施した分析では、操業停止の可能性が高い生産拠点を10ヵ所と特定し、機会損失額を36億円と試算しました。当社グループは各地域のステークホルダーとの共創により、水資源に起因する課題の解決に取り組みます。グループ全体の方針「アサヒグループ環境ビジョン2050」のもと、当社グループが使用する水量にとどまらず、地域や流域全体における水課題の改善に資する取り組みを通じて、ポジティブなインパクトを地球環境にもたらすことを目指しています。
■リスクと機会
リスク
●水害による生産拠点の操業停止
●水の過剰使用による地域住民への悪影響・生態系の悪化
●水不足による取水制限
●不適切な排水処理等による業務負担増大・レピュテーション低下
機会
●BCPの確実な実行に伴う生産拠点の安定稼働
●水問題解決に伴う、地域住民の水アクセス問題解決、生物多様性が保たれる世界への貢献
①ガバナンス
「(2)その他の項目 a.気候変動への対応 ①ガバナンス」をご参照ください。
②戦略
アサヒグループは、人と自然のための健全な水環境の実現のため、グローバル共通で水使用量の削減と水リスクのある生産拠点流域における課題改善に貢献する取り組みを行っています。
水使用量の削減においては、酒類・飲料を製造するグループ自社生産拠点での水使用量原単位をグローバル全体で平均3.2m³/kl以下に、また、当社グループの水リスク評価に基づき特定した優先流域の主要な生産拠点の水使用量原単位では平均で2.7m³/kl以下にすることを目標に設定し、削減施策を推進しています。水を扱うすべての拠点で、製造設備の洗浄工程の適正化や、用途に応じて同じ水を多段的に用いるカスケード利用など、利用効率の向上を追求しています。取水・排水に伴う環境負荷の最小化に努め、対象事業会社の生産拠点では、水管理計画を策定し、適切な対応・管理による水使用量の削減を進めています。さらに、生態系保全を考慮し、環境負荷を低減できる排水方法を検討していきます。
水リスクのある生産拠点流域における課題改善に向けて、当社グループは生産拠点とその流域のリスク調査を実施し、結果に基づくリスク低減策を講じています。また、当社グループの商品が世界各地の多様な農産物原料を用いていることを踏まえ、サプライチェーンにおける水リスクの把握と低減にも取り組んでいます。今後は、水源保全活動の拡大や外部組織との協働を通じ、流域課題の改善に貢献します。
③リスク管理
アサヒグループは、世界的な水需要の高まりなどによって各地で水不足が生じ得ることをリスクと捉えています。その影響は事業の継続性を損なう恐れがあるとともに、大切な「自然の恵み」としての水を次世代につなぐことができなくなる可能性も伴います。
これらのリスクについては、グループ全体で実施しているエンタープライズリスクマネジメント(ERM)体制下においてアサヒグループホールディングス(株)サステナビリティ部門や各Regional Headquartersが管理すべきリスクと位置付け、リスク評価、対応計画の策定・実行・モニタリングを継続的に実施しています。
④指標及び目標
「(1)サステナビリティ ④指標及び目標」をご参照ください。
e.人と人とのつながりの創出による持続可能なコミュニティの実現
経済発展とともに人口の流動化が加速し、世界各地で都市部への一極集中や過疎化などの人口分布の偏りが発生することで、地縁的な「つながり」や共通の価値観を持った「つながり」が希薄化しています。このような「つながり」の希薄化は社会的孤立、治安の悪化、地域愛着度の低下、地域社会の担い手不足などのさまざまな社会課題を生み出し、コミュニティ活力低下の要因の1つになっています。
調達・生産・販売などの事業活動を通じてさまざまなコミュニティに支えられてきたアサヒグループは、改めて「つながり」を見直して進化させることが重要だと考え、マテリアリティ「コミュニティ」の活動スローガンを「RE:CONNECTION」と定めて取り組みを推進しています。
■リスクと機会
リスク
●事業展開地域や原料産地などの地域コミュニティが脆弱になった場合の、安定操業や安定調達への悪影響
機会
●重点活動である「持続可能な農産業」に取り組むことによる、農産物生産者のWell-beingの向上、アサヒグループの安定調達の実現
●基本活動「従業員が参画するコミュニティ支援活動」に取り組むことによる地域の活性化、当社グループへの信頼の獲得
①ガバナンス
アサヒグループは、サステナビリティの推進体制におけるタスクフォースの1つとして「コミュニティタスクフォース」を設置し、グローバルでの推進体制を構築しています。本タスクフォースではアサヒグループホールディングス(株)とRegional Headquarters(RHQ)が、施策の協議やベストプラクティスの共有を通じてグループ全体の活動レベルを向上させることを目指しています。
※アサヒグループホールディングス(株)のSustainability(部署)
②戦略
アサヒグループは、コミュニティ戦略において、重点活動を「持続可能な農産業」、基本活動を「従業員が参画するコミュニティ支援活動」と定めています。
■重点活動「持続可能な農産業」
当社グループは、「自然の恵み」である農産物を活用して商品・サービスを生み出しており、農産業と深い関わりを持っています。その農産業は、雇用創出や特産・伝統の継承など、コミュニティにおいて人の「つながり」を生む場としての大切な役割を果たしてきました。そこで、アサヒグループの事業、及び社会に与えるインパクトが大きいコミュニティとして、事業の根幹を担う農産物原料への取り組みを強化することを定めました。持続的な事業成長を目的とした原料の安定調達とともに、当社グループの独自技術を活用して、農産業を通じた「地域活性化」「環境負荷低減」「人権尊重」などに取り組み、“ステークホルダーとの「つながり(共創)」による農産物生産者のWell-being向上”に貢献します。
■基本活動「従業員が参画するコミュニティ支援活動」
コミュニティの「つながり」を見直し、進化させるためには、従業員自らが地域の抱える課題について考え、その解決に向けて行動することが重要であると考えています。基本活動として、従業員がコミュニティ支援に参画することを定め、事業との関連性の高い「食」「地域環境」「災害支援」の領域で積極的に活動することで、コミュニティとのつながりを強化することを目指しています。
食:アサヒグループの主要事業領域は酒類・飲料・食品であり、「食」はこれらと密接なつながりがある
地域環境:アサヒグループの商品は「自然の恵み」を享受して事業を展開しており、「地域環境」への配慮は事業継続の要である
災害支援:災害が発生した場合、「災害支援」はその地域で事業を展開する企業として当然の行動と考えている
③リスク管理
アサヒグループは、事業展開地域や原料産地などの地域コミュニティが脆弱化することによって、グループの事業の安定操業や安定調達に影響を及ぼすことをリスクと捉えています。
これらのリスクについては、アサヒグループホールディングス(株)のサステナビリティ部門が、各RHQから持続可能な農産業の取り組みや従業員が参画するコミュニティ支援活動などの進捗報告を受けるなど、グループ全体の地域社会における活動を管理しています。
当社グループは地域社会から信頼を獲得することで事業の安定操業や安定調達を継続しており、これからも持続可能なコミュニティ活動を推進していきます。
④指標及び目標
「(1)サステナビリティ ④指標及び目標」をご参照ください。
f.不適切飲酒の低減
酒類は、長い人類の歴史の中で、日々の暮らしに喜びと潤いをもたらすとともに、冠婚葬祭など人生の節目においても、大きな役割を果たしてきました。当社グループは、そのような酒類の生産や販売に携わっていることを、大変誇りに思います。一方、不適切な飲酒によって、個人や家庭そして社会にさまざまな問題を起こすこともあります。
そこでアサヒグループは、酒類を取り扱う企業グループとしての飲酒に関する基本方針のもと、不適切な飲酒の低減に向けて取り組み、アルコールが起因の社会課題の解決を目指していきます。
■リスクと機会
リスク
●不適切な飲酒による人々の健康や社会に与える悪影響
●不適切な飲酒による、世界規模での酒類販売に関する規制強化や当社グループのレピュテーション・ブランド価値の棄損
機会
●不適切飲酒の課題解決による酒類文化の健全な発展
●ノンアルコール飲料・低アルコール飲料など、新たな飲用機会の創出による市場・売上の拡大
①ガバナンス
アサヒグループでは、アサヒグループホールディングス(株)のサステナビリティ部門が事務局を担い、各Regional Headquarters(以下、RHQ)の担当役員や担当者が参加するグローバルアルコールポリシー会議を隔月で開催しています。同会議がサステナビリティタスクフォースの役割を担い、グループ全体における酒類関連の課題対応の協議や成功事例の共有などを実施するとともに、同体制の中で、責任ある飲酒の目標達成に向けた協議を行っています。2022年は、責任ある飲酒の中長期的な方向性や目標について、Corporate Management Board、及び、サステナビリティ委員会で複数回にわたって討議しました。
具体的なグローバルKPIやRHQレベルのKPIは、グローバルアルコールポリシー会議で議論を進め、四半期ごとの業績報告の中で各RHQのCEOからExecutive CommitteeやCorporate Management Boardに進捗を報告し、必要に応じて議論しています。
また、各事業会社は、中長期の方向性や目標、さらには「酒類を取り扱う企業グループとしての飲酒に関する基本方針」に基づき、各国・各地域のアルコール関連課題や消費者ニーズを捉えながら具体的な施策を展開しています。
※アサヒグループホールディングス(株)のSocial Impact &Affairs(部署)
②戦略
アサヒグループは、酒類を取り扱う企業グループとしての飲酒に関する基本方針に基づき、不適切な飲酒の低減を目指し、従来から各地域の課題を考慮しながらさまざまな活動に取り組んできました。
2022年からは、世界保健機関(WHO)が採択したグローバルアルコールアクションプラン2022-2030の内容を踏まえて、その中で設定されたグローバル目標の指標となる2030年までに「大量飲酒」や「一人当たりの純アルコール摂取量」の低減に貢献する取り組みを強化しています。
政府によるアルコールに関するマーケティング・営業活動の規制や課税以外の対策で不適切飲酒の課題を解決できることを実証し、その取り組みを進めることでアルコール業界の健全な成長を目指します。そのためにも多くのステークホルダーとともに有害なアルコール使用の低減を社会全体で実現すべく、多様なステークホルダーとの対話を重ねながら具体的な課題解決への貢献を目指します。
③リスク管理
不適切な飲酒は、人々の健康や社会に悪影響を及ぼす可能性があります。また、今後の社会の潮流によっては急速に世界的な規模で酒類販売に関する規制が強化されることも考えられます。これらの影響で、アルコールを製造・販売するアサヒグループのレピュテーション及びブランド価値が毀損される、もしくはアルコールに対する消費者需要の縮小などにより、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があることをリスクと捉えています。
これらのリスクについては、グループ全体で実施しているエンタープライズリスクマネジメント(ERM)体制下において、取締役 兼 代表執行役社長Group CEOが委員長を務めるリスクマネジメント委員会が管理すべき主要リスクと位置付け、リスク評価、対応計画の策定・実行・モニタリングを継続的に実施しています。
同時に、Social Impact & Affairs部門においても、International Alliance for Responsible Drinking(IARD)などの業界団体と連携しながら、幅広く業界やアサヒグループにとって今後起こりうるリスクに関する情報を収集し、常にリスクの見直しを行っています。
④指標及び目標
「(1)サステナビリティ ④指標及び目標」をご参照ください。
g.新たな飲用機会の創出によるアルコール関連問題の解決
アサヒグループは「酒類を取り扱う企業グループとしての飲酒に関する基本方針」(以下、グループ飲酒基本方針)のもと、当社グループの知見と技術を結集して新たに革新的な商品を展開し、新たな飲用機会を創出していきます。
人と酒類の関係の革新に挑戦し、人々の豊かな生活の一翼を担う酒類文化の健全な発展に寄与しながら、不適切な飲酒による社会課題に取り組み、アルコールが起因の課題が減少している社会の実現を目指していきます。
①ガバナンス
「(2)その他の項目 f.不適切飲酒の低減 ①ガバナンス」をご参照ください。
②戦略
アサヒグループは、「酒類を取り扱う企業グループとしての飲酒に関する基本方針」に基づき、不適切な飲酒の低減を目指すと同時に、従来から酒類そのものを革新するだけではなく、人と酒類の関係の革新を目指し、酒類文化の健全な発展に向けて取り組んできました。
アルコール関連問題低減に向けた取り組みとして適正飲酒の促進を重要視しています。多くの人の飲酒シーンで適正飲酒を促し、多量飲酒者の純アルコール量を低減するために、ノンアルコール・低アルコール商品の開発と展開を進め、新たな飲用機関を創出していきます。また、ノンアルコール商品は、これまでの飲酒運転や妊産婦飲酒の防止等に寄与するアルコールの代替品という考え方から、飲酒をしない機会を自ら選択する人々に向けた多様な選択肢の提供という需要も生まれています。
そのためにも当社グループの知見と技術を結集して、ノンアルコール・低アルコール商品の開発と展開に努めることで、新たな選択肢の提案を進めていきます。新たな飲用機会の拡大によって不適切な飲酒の低減を実現し、具体的な課題解決への貢献を目指します。
③リスク管理
「(2)その他の項目 f.不適切飲酒の低減 ③リスク管理」をご参照ください。
④指標及び目標
「(1)サステナビリティ ④指標及び目標」をご参照ください。
h.健康価値の創造
消費者の健康意識の高まりとともに、食に対する健康志向が高まっています。
アサヒグループはこれまでに培ったさまざまな技術や知見を活用し、商品・サービスを通じて人々の健康に貢献していくことを目指します。具体的には、酵母、乳酸菌や微生物などの知見を活かした付加価値を高めていくほか、砂糖や塩分の過剰摂取による健康面での負の影響を抑制するなど、健康に配慮した商品・サービスの展開を進めていきます。
■リスクと機会
リスク
●砂糖・塩分使用量が多い商品による消費者の健康悪化
●砂糖・塩分使用量が多い商品を展開することへのレピュテーション低下
機会
●アサヒグループの独自素材・技術を活用した商品による売上拡大
●砂糖・塩分使用量を削減した商品の拡販による健康課題の改善への貢献
①ガバナンス
飲料と食品を扱うアサヒグループにとって「健康」は欠かせないテーマであり、健康価値の創造は、アサヒグループの事業の成長の中心的な役割を担っています。
マテリアリティ「健康」で取り組む主な領域は、特定原料の過剰摂取による健康被害の減少や、酵母や乳酸菌などの研究による新たな健康価値の創造です。なお、アルコールに関わる健康課題はマテリアリティ「責任ある飲酒」で管理、また品質に関わる健康課題はサステナビリティから切り離し、グループの品質保証体制で管理しています。
グループ全体の戦略は、アサヒグループホールディングス(株)のマネジメント体制で決定しています。健康に配慮した商品・サービスの展開などの具体的な取り組みは、事業会社の事業そのものとなるため、事業会社における通常の事業管理プロセスの中でマネジメントしています。
②戦略
消費者の健康意識の高まりによって、商品に対する選択眼も厳しくなっています。また、特定原料の過剰摂取による健康被害を懸念する各国政府が、砂糖などの原料を使用した商品への課税や、マーケティング規制を始めています。アサヒグループは、常に社会の動向の兆しを見極め、商品開発やマーケティング活動において、必要なリスクと機会への対策を講じていきます。
さらに、グループが持つ酵母や乳酸菌などの独自素材の健康機能について、研究や発酵技術の知見と消費者の新たなニーズとを結び付けた商品開発を行うことで、新たな健康価値を提供できる商品の拡充を目指していきます。
③リスク管理
アサヒグループは、砂糖や塩分の過剰摂取による健康被害や世界的な砂糖に関する規制強化への対応の遅れによってグループの経営面に悪影響を及ぼすことをリスクとして捉えています。これらのリスクについては、グループ全体で実施しているエンタープライズリスクマネジメント(ERM)体制下においてアサヒグループホールディングス(株)サステナビリティ部門やRegional Headquartersが管理すべきリスクと位置付け、リスク評価、対応計画の策定・実行・モニタリングを継続的に実施しています。
④指標及び目標
最新の取り組みは、2026年8月発行予定のサステナビリティレポートをご確認ください。
i.人権の尊重
企業の事業活動及びバリューチェーン全体において、人権への負の影響が生じる可能性は依然として高く、気候変動や環境負荷の高まりも人権を脅かす要因となっています。
当社はグローバルに事業を展開する企業として、事業活動により影響を受けるすべての人々の人権を尊重することを重要な責務と捉え、この考え方を事業運営の基盤としています。「アサヒグループ人権方針」(以下、人権方針)でその考え方を明示するとともに、人権デューデリジェンスの実施、人権教育の徹底、人権侵害の被害者への救済の仕組みを構築しています。
■リスクと機会
リスク
●適切な対策を講じない場合の、レピュテーションの毀損(取引先や消費者からの評価を含む)
●法的責任(訴訟や罰金)または財務的損失(株価や融資)の発生 ─ 適切な対策を講じない場合の、事業拠点からの撤退や移転に伴うコストの増加、売上の減少
機会
●人権尊重への真摯な対応による企業価値向上及び安定した原材料調達
①ガバナンス
人権の尊重は当社グループの重要な優先事項の一つに位置付けられています。Group Chief Corporate Affairs Officer(Group CCAO)の監督のもと、関連する取り組みの戦略、進捗状況、課題が 四半期ごとにCorporate Management Boardに報告されます。 サステナビリティタスクフォースの1つとして「人権タスクフォース」を設置しており、同タスクフォースで取り上げられた人権課題は、Group CCAOへ報告され、グローバルサステナビリティ委員会及びCorporate Management Boardで審議されます。2024年は、人権デューデリジェンスやグリーバンスメカニズムの構築・運用など、優先取り組み事項を焦点に当てた議論を進めました。
※アサヒグループホールディングス(株)のSustainability(部署)
②戦略
アサヒグループは、これまで人権に関する有識者との継続的な対話を通じて、ビジネスと人権の重要性について理解を深めてきました。このような対話の場には各役員が出席しており、経営層の強いコミットメントが当社グループの人権活動を支える重要な要素となっています。
今後も、人権方針の社内外への周知・浸透、国連指導原則に則った人権デューデリジェンスの推進とグリーバンスメカニズムの構築・運用などの取り組みを強化していきます。人権方針の浸透については、引き続き、人権に関するグループビジョンと戦略の策定に取り組み、人権デューデリジェンスについては、グループ目標の達成に向け、優先取り組み項目のリスク管理を強化していきます。
優先取り組み項目
─ 自社の従業員
─ サプライチェーン
─ 人権侵害の被害者への救済の仕組みの構築・運用
③リスク管理
人権尊重に関するリスクについては、ERM体制下において取締役 兼 代表執行役社長 Group CEOが委員長を務めるリスクマネジメント委員会が管理すべき主要リスクと位置付け、リスク評価、対応計画の策定・実行・モニタリングを継続的に実施しています。また、アサヒグループリスクアペタイトステートメントにおいても、「『アサヒグループ行動規範』『アサヒグループ人権方針』を遵守することに加え、これらの遵守を妨げうるリスクもとらない」と宣言しています。
④指標及び目標
「(1)サステナビリティ ④指標及び目標」をご参照ください。
(3)人的資本
■人的資本の高度化
アサヒグループは、『中長期経営方針』において、戦略基盤強化に向けた人的資本の高度化を掲げており、これを通じて事業ポートフォリオとコア戦略の実効性を高めることを目指しています。
①ガバナンス
アサヒグループは、経営における監督と執行の役割を一層明確化し、双方の機能を強化するとともに、組織的監査体制を構築することを目的に、2025年3月に指名委員会等設置会社へ移行しました。これにより透明性の高い機関設計を実現しています。
人材戦略はアサヒグループにおける経営課題と位置づけ、執行側の経営戦略会議(Executive CommitteeやCorporate Management Board)で中長期戦略遂行の中で議論し、かつ、取締役会へ報告を行っています。
また、世界各地のRegional Headquarters(以下、RHQ)と連携し、様々な人材マネジメント施策を推進することで、経営課題への対応基盤を構築しています。毎月開催するグローバルHRDミーティングでは、組織や社員一人ひとりの成長に向け、グループ横断で取り組むべき課題について議論を行っています。さらに、各RHQでは、経営層の任命、サクセッション計画、報酬制度などを決議する人事委員会を設置し、アサヒグループホールディングス(株)の経営層が議長もしくは委員として参画しています。
※1 セーフティ&ウェルビーイング
※2 ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン
②戦略
アサヒグループは、「ありたい企業風土の醸成」、「継続的な経営者人材の育成」及び「必要となるケイパビリティ※1の獲得」の3つの取り組みを人材戦略として策定しています。これらの取り組みを通じて経営基盤を強化し、競争優位の源泉となる「人的資本の高度化」を実現することで、社員と会社が共に成長し、中長期的な企業価値の向上を推進していきます。
2024年より、人的資本の高度化に向けたアサヒグループの取り組みをまとめた『People & Culture Report※2』を発行しています。本レポートでは、人的資本の高度化がどのような事業・社会インパクトを生み出し、アサヒグループの企業価値向上につながるかを示した関連図を作成しました。この関連図を活用することで、アサヒグループの人的資本経営の全体像を見える化し、人材戦略の効果検証や優先度を明確にすることで、価値創造を最大化するための意思決定に役立ててまいります。
※1 戦略を実現するために必要な組織的能力
※2 詳細は、当社ウェブサイトに掲載しております。
■ありたい企業風土の醸成
アサヒグループを取り巻く複雑化・多様化する様々な課題の解決に向けて、これまでとは異なる多様な経験や発想が不可欠になっています。このような状況を踏まえ、「ピープルステートメント」を基に、「セーフティ&ウェルビーイング(S&W)」、「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)、「学習する組織」及び「コラボレーション」の取り組みを通じ、“学び、成長し、そして共にやり遂げる”風土醸成の具現化を図っています。
「S&W」では、「グローバルS&Wカウンシル」において、グループ全体のビジョンや戦略の構築、取り組み目標の設定、教育研修の拡充、快適な職場づくりに向けた取り組みを推進しています。また、2024年に策定した「グローバルS&Wビジョン」の実現に向け、グループレベルでの取り組みに加え、RHQにおいても安全及びウェルビーイング先行指標※1に基づいた継続的改善計画を策定し、グループ一丸で取り組みを進めています。
「DE&I」では、コアメッセージとして「shine AS YOU ARE」を掲げ、全世界の従業員への浸透を図っています。また、2030年までに経営層※2の女性比率を40%以上※3とする目標を掲げるとともに、社員によるリソースグループ(ERG)※4の促進やグローバル連携、多様な人材の獲得を目指したインクルーシブ採用の実践ガイド整備を進めています。
「学習する組織」、「コラボレーション」では、「AGP※5」、「Kando※6」、「Supply Chain」の3つのAwardsを、各地域内、及びグローバルで開催しています。この活動では、世界各地の優れた活動について、グローバルでベストプラクティスとして共有し、互いに学び合い称え合うことで、共に成長できる場の構築に取り組んでいます。
※1 セーフティ&ウェルビーイング対話の実施、機械安全改善プログラムなど
※2 役員及び各機能部門をリードする職責を担うアサヒグループの社内グレード21以上の社員が対象
※3 当社、各地域統括会社及び日本国内主要事業会社が対象
※4 共通の価値観や思いを持つ社員が会社や部門の垣根を越え、主体的に活動する組織
※5 Asahi Group Philosophy
※6 期待を超える商品やサービスにより、お客様に感動を与えた活動のこと
■継続的な経営者人材の育成
事業環境の変化がさらに加速する中、持続的な成長を実現するべく、継続的に経営者人材を輩出できる仕組みの強化に取り組んでいます。
グローバルで一貫した人材マネジメントを実現するため、人材育成の基盤として2024年にアサヒグループの各階層に求められる「優れたリーダーシップ」を明確に定めた「グローバルリーダーシップコンピテンシーモデル(GLCM)」を策定しました。本モデルに基づきグローバルリーダー育成プログラムを刷新し、ビジネスとカルチャーの両面で優れた成果を生み出す将来のグローバルリーダーの育成を推進しています。
また、経営者人材のサクセッションプランの一環として、キーポジションを担う人材を対象とした「グローバルタレントレビュー」を毎年実施しています。あわせて、将来に向けた人材基盤強化の一環として「グローバル・フューチャーズ・プログラム」を立ち上げ、主要人材に多様な市場・文化に触れるグローバル業務経験を提供していきます。これにより、グループ全体の優秀な人材を可視化し、国や地域を超えた中長期的な適所適材の配置や人材育成などを進め、これまで以上に層の厚いリーダー人材のパイプライン形成に取り組んでいます。
■必要となるケイパビリティの獲得
人的資本の高度化を実現するためには、『中長期経営方針』における「目指す事業ポートフォリオ戦略」、「コア戦略」及び「戦略基盤強化」の観点から必要なケイパビリティを獲得することが不可欠です。そのため、グループ内人材の活用や、専門性に秀でた外部人材の獲得に加え、パートナーシップやアライアンスなどによる社外リソースの活用を推進しています。中長期経営方針で掲げる持続的な成長を実現するため、グループの成長と価値創出を支える重要な要素と、それを実現するために必要な組織能力を、グループ共通の視点で整理・定義しています。現在は、「デザイン思考を通じた成長」、「Profitable Revenue Growth Management」、「消費者起点の新製品開発」、「デジタルトランスフォーメーション」、「変革・チェンジマネジメント」の5つを、グループ共通の優先ケイパビリティとして位置づけています。このうち、最優先ケイパビリティである「デザイン思考を活用した成長」を重点的に強化するためのプログラム開発を推進しています。この取り組みを通じて、事業の中長期戦略を支えるケイパビリティを明確化し、人的資本への投資を加速させ、その高度化を図っています。
③リスク管理
アサヒグループは、中長期人材戦略の柱である「ありたい企業風土の醸成」「継続的な経営者人材の育成」「必要となるケイパビリティの獲得」それぞれについて、これらが毀損されることで、人的資本の高度化が実現できず、戦略の遂行や目標達成が困難になることをリスクと捉えています。これらのリスクは、グループ全体で実施しているエンタープライズリスクマネジメント(ERM)体制のもと、取締役 兼 代表執行役社長Group CEOが委員長を務めるリスクマネジメント委員会で管理すべき主要リスクと位置付け、リスク評価、対応計画の策定・実行・モニタリングを継続的に実施し、適切な管理を徹底しています。
④指標及び目標
|
テーマ |
対象組織 |
指標・目標(2025年現在) |
2025年実績 |
|
ありたい企業風土の醸成(エンゲージメント) |
グループ全体(共通) |
グローバルエンゲージメントサーベイにおける「持続可能なエンゲージメント」スコア目標 2030年:グローバル高業績企業並み |
「持続可能なエンゲージメント」スコア 81 |
|
ありたい企業風土の醸成(DE&I) |
グループ全体(共通) |
2030年までに経営層の女性比率を40%以上とする |
「経営層の女性比率」25% |
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ありたい企業風土の醸成(S&W) |
グループ全体(共通) |
継続的改善計画の実行 [先行指標項目] ・セーフティ&ウェルビーイング対話の実施 総労働時間1,000時間当たり1回 ・重大事故につながるリスクの特定及びリスク評価の実施、改善計画策定 改善計画実行完了 ・監査計画の策定及び計画の実行 計画完了 ・成熟度調査 「成熟中」(GSI評価) ※2028年度の目標数値
[遅行指標項目] ・2025年:LTIFR 1.8未満の達成 ・2030年:LTIFR 1.5未満の達成 |
継続的改善計画の実行 [先行指標項目] ・セーフティ&ウェルビーイング対話の実施 総労働時間2,000時間当たり1.7回 ・Stop for Safety and Well-beingワークショップの参加率 日本※1、欧州83%、アジアパシフィック(オセアニア)87%、アジアパシフィック(東南アジア)83% ・重大事故につながるリスクの特定及びリスク評価の実施、改善計画策定 改善投資 計画比152% ・監査計画の策定及び計画の実行 計画の98%実行
[遅行指標項目] ・LTIFR 1.64 |
※1 サイバー攻撃の影響を受け、目標未達
※なお、その他の取り組みや最新の実績については、2026年8月に発行予定の当社『統合報告書』、『People & Culture Report』や『サステナビリティレポート』をご参照ください。