2025年12月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

日本 アジアパシフィック 欧州 米州
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
日本 735,272 42.8 46,950 26.9 6.4
アジアパシフィック 394,057 23.0 42,516 24.4 10.8
欧州 390,762 22.8 61,559 35.3 15.8
米州 195,990 11.4 23,529 13.5 12.0

3【事業の内容】

 当社は、親会社であるサントリーホールディングス㈱を中心とするサントリーグループの飲料・食品セグメントの中核をなす企業で、飲料・食品の製造・販売事業を行っています。当社グループは、当社、子会社62社及び持分法適用会社8社より構成されています。

 

 当社は、当社グループの事業持株会社として、役員・従業員派遣を通じてグループ会社に対する企業統治を行うとともに、当社グループの事業戦略・活動方針の策定、予算策定、品質保証の推進、事業開発、商品開発等を行い、当社グループの中枢として機能しています。また、このような当社グループの中枢としての業務のほか、当社グループの国内外の事業展開に資するM&A戦略の策定、M&A相手先の選定も行っています。当社グループでは、以下に記載するとおり、グループ各社にその権限を委譲し、グループ各社が高度の専門性を発揮し、グループ全体として迅速な事業活動の展開を行うべく、当社はグループビジョンの構築、グループ全体での事業の拡大・推進の役割を担っています。

 

 当社グループは飲料・食品事業という単一の事業を行っているため、報告セグメントはエリア区分により記載するものとします。

 

[日本事業]

 当社グループは、日本国内において、ミネラルウォーター、コーヒー飲料、茶系飲料、炭酸飲料、スポーツ飲料、特定保健用食品等の製造・販売を行っています。

 当社グループにおける清涼飲料事業のマーケティング・商品企画については、当社が担っています。

 当社グループにおける製品の製造については、サントリープロダクツ㈱が担っています。同社は、関東甲信越エリアに「榛名工場」(群馬県)「羽生工場」(埼玉県)「多摩川工場」(東京都)「神奈川綾瀬工場」(神奈川県)「天然水南アルプス白州工場」(山梨県)「天然水北アルプス信濃の森工場」(長野県)を、関西エリアに「宇治川工場」(京都府)「高砂工場」(兵庫県)を置き、中間地点である愛知県に「木曽川工場」を、また、鳥取県に「天然水奥大山ブナの森工場」を置くことにより、日本全国への安定した製品供給を可能とする体制を整えています。また、効率的経営を課題に、新製品量産化、製造技術改善、人財育成の推進等に取り組んでいます。同社が製造する製品は、ミネラルウォーター、コーヒー飲料、茶系飲料、炭酸飲料、スポーツ飲料、特定保健用食品等であり、当社グループが日本国内で販売する製品の多くを占めています。

 当社グループが製造・輸入する製品の販売については、サントリーフーズ㈱及びサントリービバレッジソリューション㈱が主にその役割を担っています。

 サントリーフーズ㈱は、当社グループが製造・輸入する清涼飲料の国内におけるスーパー、量販店、コンビニエンスストアを通じた販売を担当しています。サントリービバレッジソリューション㈱は、当社グループが製造・輸入する清涼飲料の自動販売機等による直接販売及び自動販売機オペレーターを通じた販売を担当しています。両社は、清涼飲料販売についての高い専門性とプロ意識を確立すべく、販売機能に特化した事業活動を実施しています。

 ㈱ジャパンビバレッジホールディングスは、サントリービバレッジソリューション㈱への清涼飲料等の販売を担当しています。

 サントリーフーズ沖縄㈱は、沖縄県において、清涼飲料等の販売を担当しています。

 

[アジアパシフィック事業]

 Suntory Beverage & Food International (Thailand) Co., Ltd.及びその子会社が、タイを含む東南アジア、台湾等において「BRAND'S Essence of Chicken」シリーズ等の健康食品の製造・販売を行っています。

 Suntory PepsiCo Vietnam Beverage Co., Ltd.が、ベトナムにおいて、エナジードリンク「Sting」、サントリーブランドの茶飲料「TEA+」等の製造・販売を行っています。

 Suntory PepsiCo Beverage (Thailand) Co., Ltd.が、タイにおいて、炭酸飲料「PEPSI」等の製造・販売を行っています。

 SUNTORY BEVERAGE & FOOD NEW ZEALAND LIMITED、SUNTORY BEVERAGE & FOOD AUSTRALIA PTY LTD等が、ニュージーランド、オーストラリアを中心に清涼飲料の製造・販売を行っています。エナジードリンク「V」、果汁飲料「JUST JUICE」等の幅広い製品を販売しています。

 マレーシア、香港、シンガポール等においても、各地の子会社が、「Ribena」「Lucozade」等の販売を行っています。

 

 

[欧州事業]

 フランス、英国、スペインを含む欧州等においては、Orangina Schweppes Holding B.V.及びその子会社が、炭酸飲料「Orangina」「Schweppes」、果汁飲料「Oasis」等の製造・販売を行い、Lucozade Ribena Suntory Limited及びその子会社が、果汁飲料「Ribena」、エナジードリンク・スポーツドリンク「Lucozade」等の製造・販売を行っています。

 

[米州事業]

 Pepsi Bottling Ventures LLC及びその子会社が、北米においてノースカロライナ州を中心に清涼飲料の製造・販売を行っています。

 

 当社の親会社であるサントリーホールディングス㈱を中心とするサントリーグループは、飲料・食品の製造・販売、スピリッツ・ビール類・ワイン等の製造・販売、更にその他の事業活動を行っています。その他の事業では、健康食品の製造・販売、高級アイスクリームの製造・販売等を行うとともに、料飲店経営等の外食事業を行っています。

 サントリーホールディングス㈱は寿不動産㈱の子会社であるため、寿不動産㈱もまた、当社の親会社ですが、当社と寿不動産㈱の間に事業上の関係はありません。

 

 当社グループの2025年12月31日現在の状況について、事業系統図を示すと次のとおりです。

 

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績等の状況の概要

(ⅰ)経営成績

当連結会計年度の業績は、売上収益は1兆7,154億円(前年同期比1.1%増、為替中立0.7%増)、営業利益は1,487億円(前年同期比7.2%減、為替中立7.8%減)となりました。

販売費及び一般管理費は、4,847億円計上しましたが、この主な内容は、広告宣伝及び販売促進費が1,626億円、従業員給付費用が1,724億円等であり、その結果、営業利益は1,487億円(前年同期比7.2%減、為替中立7.8%減)となりました。

金融収益は28億円となりました。また、金融費用は45億円となりました。

これらの結果、税引前利益は1,470億円(前年同期比8.7%減、為替中立9.4%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は887億円(前年同期比5.1%減、為替中立5.8%減)となりました。また、1株当たり当期利益は287円13銭となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりです。

 

[日本事業]

売上収益は7,352億円(前年同期比0.5%増)、セグメント利益は470億円(前年同期比4.3%減)となりました。

[アジアパシフィック事業]

売上収益は3,941億円(前年同期比2.0%減、為替中立1.6%減)、セグメント利益は425億円(前年同期比6.4%減、為替中立6.2%減)となりました。

[欧州事業]

売上収益は3,902億円(前年同期比6.0%増、為替中立3.2%増)、セグメント利益は616億円(前年同期比2.0%増、為替中立0.6%減)となりました。

[米州事業]

売上収益は1,960億円(前年同期比0.6%増、為替中立2.0%増)、セグメント利益は235億円(前年同期比0.7%減、為替中立0.8%増)となりました。

 

(ⅱ)財政状態

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して、主要通貨の為替レートが円安になったことに加え、売上債権及びその他の債権の増加、有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,600億円増加して2兆2,180億円となりました。

負債は、社債及び借入金の減少等があった一方、前連結会計年度末と比較して、主要通貨の為替レートが円安になったこと、仕入債務及びその他の債務の増加等により、前連結会計年度末に比べ501億円増加して7,928億円となりました。

資本合計は、前連結会計年度末と比較して、主要通貨の為替レートが円安になったことに伴うその他の資本の構成要素の増加、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,099億円増加して1兆4,252億円となりました。

以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は59.3%となり、1株当たり親会社所有者帰属持分は4,258円74銭となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりです。

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ118億円減少し、1,487億円となりました。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益1,470億円、減価償却費及び償却費836億円等に対し、売上債権及びその他の債権の増加482億円、法人所得税の支払427億円等により、資金の収入は前連結会計年度に比べ344億円減少し、1,593億円の収入となりました。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出940億円等により、資金の支出は前連結会計年度と比べ125億円減少し、888億円の支出となりました。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払386億円、長期借入金の返済による支出251億円等により、資金の支出は前連結会計年度に比べ280億円減少し、840億円の支出となりました。

 

③生産、受注及び販売の実績

(ⅰ)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

日本

695,031

102.2

アジアパシフィック

415,497

108.2

欧州

290,355

105.1

米州

151,883

101.8

合計

1,552,768

104.3

(注)1.金額は、最終販売価格によっています。

2.生産実績には外注分を含んでいます。

 

(ⅱ)受注実績

 当社グループは、原則として見込み生産を主体としているため、記載を省略しています。

 

(ⅲ)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

日本

735,188

100.5

アジアパシフィック

394,057

98.0

欧州

390,202

106.0

米州

195,990

100.6

合計

1,715,438

101.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。

2.主な相手先別の記載については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しています。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、IFRS会計基準に準拠して作成されています。

 連結財務諸表を作成するに当たり、重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」に記載しています。重要な見積り及び判断については「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しています。また、過去の実績や取引状況を勘案し、合理的と判断される前提に基づき見積りを行っている部分があり、これらの見積りについては不確実性が存在するため、実際の結果と異なる場合があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(ⅰ)経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは、中期経営戦略及び中期経営計画を「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中期経営戦略及び(3)中期経営計画(2024-2026)」に記載のとおり策定しています。その実現に向けて、当社グループが実施した活動は以下のとおりです。

当社グループは、真のグローバル飲料企業として持続的な事業成長と企業価値向上を実現すべく“質の高い成長”を目標に掲げています。2024年からスタートした中期経営計画においては、「ブランド戦略」、「構造改革」、「DEI」、「サステナビリティ」の4つを重要な戦略テーマに掲げ、積極的に事業を展開しています。

売上収益は、特にアジアパシフィックで厳しい外部環境の影響を受けましたが、引き続きコアブランドを中心とした積極的なマーケティング活動を展開し、1兆7,154億円(前年同期比1.1%増、為替中立0.7%増)となりました。

営業利益は、原材料高及び為替変動によるコスト増の影響を概ね想定どおりに受けたことに加え、欧州におけるマクロ経済減速の影響を受けたことや、アジアパシフィックにおける売上収益の減少もあり、1,487億円(前年同期比7.2%減、為替中立7.8%減)となりました。

税引前利益は、営業利益の減少により、前連結会計年度に比べ141億円減少して1,470億円(前年同期比8.7%減、為替中立9.4%減)となりました。

当期利益は、税引前利益の減少により、前連結会計年度に比べ75億円減少して1,101億円(前年同期比6.4%減、為替中立7.1%減)となりました。

非支配持分に帰属する当期利益は、主にSuntory PepsiCo Vietnam Beverage Co., Ltd.において利益が減少した影響により27億円減少し、親会社の所有者に帰属する当期利益は、887億円(前年同期比5.1%減、為替中立5.8%減)となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりです。

[日本事業]

売上収益は、価格改定や商品構成の改善が寄与し、販売数量は減少したものの、7,352億円(前年同期比0.5%増)となりました。

飲料市場(当社推定)は、価格改定や最盛期における悪天候の影響等により前年同期を下回りました。当社販売数量も、持続的なコアブランドの強化、新商品の投入、積極的なマーケティング活動を行いましたが、飲料市場と同様の影響を受け、前年同期を下回りました。

ブランド別には、「サントリー天然水」は、1Lペットボトルや、「サントリー天然水 きりっとヨグ」が好調に推移しましたが、前年同期の備蓄需要の反動等もあり販売数量は減少しました。「BOSS」は、「クラフトボス」シリーズの「甘くないイタリアーノ」、「世界のTEA」シリーズが好調に推移し、ブランド全体での販売数量は前年同期並みとなりました。「伊右衛門」は、引き続き厳しい競争環境の中、特に大容量で価格改定の影響を受け、販売数量は前年同期を下回りました。一方で、小容量はマーケティング活動が奏功し、堅調に推移しました。特定保健用食品・機能性表示食品においては、「特茶」が有効性のエビデンスを訴求したコミュニケーションにより堅調に推移、2025年10月に販売を開始した「特茶」ブランドの水カテゴリー商品「特水」は新たな需要を開拓しました。

自動販売機事業については、自販機キャッシュレスアプリ「ジハンピ」が2025年12月末時点までに1,500万ダウンロードを達成し、顧客接点の拡大に寄与しました。

セグメント利益は、コストマネジメントを徹底しましたが、インフレに伴う原材料価格や物流費の高騰の影響を受け、470億円(前年同期比4.3%減)となりました。

 

[アジアパシフィック事業]

売上収益は、3,941億円(前年同期比2.0%減、為替中立1.6%減)となりました。

飲料事業については、急速な事業環境変化への対応が遅れたベトナム及びタイでは、販売数量が前年同期を下回り、減収となりました。ベトナムでは、競争激化に加えて消費低迷により水カテゴリー以外の飲料市場が縮小し、タイでは、天候不順により主力の炭酸カテゴリー市場が落ち込んだ影響を受けました。オセアニアでは、エナジーカテゴリーの伸長と積極的なマーケティング活動により「V」の販売数量が増加したことに加え、2025年7月からのRTDアルコール飲料の販売開始が寄与し、増収となりました。

健康食品事業(タイ及びインドシナ半島)については、消費低迷や観光客減少による需要減の中でも、新商品の投入やコミュニケーションの刷新によりタイ国内での販売が堅調に推移し、増収となりました。

セグメント利益は、売上収益の減少に伴い425億円(前年同期比6.4%減、為替中立6.2%減)となりました。

 

[欧州事業]

売上収益は、3,902億円(前年同期比6.0%増、為替中立3.2%増)となりました。

フランスは、砂糖税増税に伴い販売数量は減少したものの、価格改定の影響により増収となりました。イギリスでは、前上半期に生じた工場稼働率低下の影響の反動に加え、「Lucozade」及び「Ribena」における積極的なマーケティング活動の効果や為替の影響等により増収となりました。スペインは、業務用トニックウォーター市場鈍化の影響を引き続き受けましたが、商品ポートフォリオの拡充が奏功し、増収となりました。

セグメント利益は、売上収益の増加及びコストマネジメントの徹底により、616億円(前年同期比2.0%増、為替中立0.6%減)となりました。

 

[米州事業]

売上収益は、1,960億円(前年同期比0.6%増、為替中立2.0%増)となりました。

水カテゴリーにおける一部商品の取り扱いが減少したものの、炭酸カテゴリー及びエナジーカテゴリーが堅調に推移したことに加え、新商品の投入も寄与しました。

セグメント利益は、人件費及び製造コスト高騰の影響を受け、235億円(前年同期比0.7%減、為替中立0.8%増)となりました。

 

セグメント利益合計は1,487億円(前年同期比7.2%増、為替中立7.8%増)であり、連結損益計算書の営業利益と一致しています。

 

2026年は、不確実性の高い外部環境や厳しい競争環境が継続、また消費行動の多様化が更に進むとの想定のもと、「新たな価値創造(イノベーション)」と「事業変革(トランスフォーメーション)」の加速を通じ、売上収益の成長を図ります。また、コストマネジメントの徹底も継続することで、増益を目指します。中長期の成長に向けては、引き続きM&A等の投資機会の探索や生産設備の増強を通じた生産性向上に取り組みます。

なお、当社は、海外事業の迅速な変革の加速と一体経営を行うべく、2026年1月1日付で組織変更を実施しました。これに伴い、従来、「日本事業」、「アジアパシフィック事業」、「欧州事業」、「米州事業」としていた報告セグメントを、2026年度より「日本事業」、「欧州事業」、「アジア事業」、「オセアニア事業」、「米州事業」に変更します。

日本では、引き続き「コアブランドイノベーション」、「自販機事業の構造改革」、「サプライチェーン構造革新」を事業戦略の重点領域とし、売上収益と利益の成長を図ります。

欧州では、コアブランドの強化と積極的な販促活動を進めます。コスト削減活動及び構造改革も継続し、収益性の向上を図ります。

アジアでは、ベトナム及びタイにおける急速な事業環境変化の影響が引き続くとの想定のもと、コアブランドの販促を強化、ニーズに応じた容器・容量展開等と合わせ、新たな需要創出とブランド価値向上を図ります。

オーストラリア及びニュージーランドでは、引き続きコアブランドである「V」に注力するとともに、「BOSS」の更なる成長を図ります。RTDアルコール飲料については、2026年1月からニュージーランドでも販売を開始し、更なる売上拡大を目指します。

米州では、主力の炭酸カテゴリーの強化を進めるとともに、伸長する非炭酸カテゴリーの更なる拡大に取り組みます。消費者の変化を先取りした新ブランド投入と商品展開を通じポートフォリオを最適化し、売上収益及び利益の成長を図ります。

経営陣一体となって、以上の取組を、強力に迅速に進めていきます。

 

(ⅱ)財政状態の分析

 当社グループは日本のみならずアジアパシフィック、欧州、米州の各地に活動拠点を有しています。各拠点の機能通貨で算定された資産・負債は連結財務諸表の表示通貨である日本円に換算するため、当社グループの資産・負債残高は各種通貨の日本円に対する為替変動に大きく影響されます。各通貨の期首及び期末の為替レートについては「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 (3)外貨換算」に記載のとおりです。当連結会計年度は主要な通貨が期末にかけて円安に推移したことが要因となり、資産・負債がそれぞれ増加しています。

 

 のれん及び無形資産は当社グループの資産総額の約39.0%を占める重要な構成要素であり、過去に実施した企業買収等の結果、取得したブランドや統合により得られるシナジーを評価して計上したものです。このうち、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産については定期的な償却は行わず、年に一度実施する減損テストを実施しています。減損テストの回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうちいずれか大きい金額として算定しています。これらの回収可能価額は、経営者が承認した事業計画及び事業計画期間後の長期成長率に基づいたキャッシュ・フローの見積額を、当該資金生成単位及び資金生成単位グループの税引前加重平均資本コスト(WACC)により現在価値に割り引いて算定しています。ブランドごとに販売する地域の景気や天候、ブランドコンディションには違いがあり、翌連結会計年度以降、個別には減損損失が発生する場合がありますが、現時点において、当社グループがこれまでに実施したM&Aとその後の統合プロセスはいずれも全体としては順調に推移していると評価しています。当社グループは、今後ものれん及び無形資産の適正な評価に取り組む方針です。

 

 また、負債は、仕入債務及びその他の債務の増加等により増加しています。借入金が毎期着実に減少しており、ネットD/Eレシオは△0.05となりました。

 

(ⅲ)キャッシュ・フローの状況の分析

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ118億円減少し、1,487億円となりました。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益の減少141億円や法人所得税の支払額の増加34億円等により、資金の収入が前連結会計年度に比べ344億円減少し、1,593億円の収入となりました。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出の減少143億円に対し、子会社の売却による収入の減少47億円等により、資金の支出は前連結会計年度と比べ125億円減少し、888億円の支出となりました。フリーキャッシュフローは705億円の収入となり、前連結会計年度から219億円減少しました。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度は短期借入金及びコマーシャル・ペーパー、長期借入金、社債の減少による支出488億円、配当金の支払額491億円等に対し、当連結会計年度は短期借入金及びコマーシャル・ペーパー、長期借入金、社債の減少による支出131億円、配当金の支払額572億円等により、資金の支出は前連結会計年度と比べ280億円減少し、840億円となりました。

 

(資本の財源及び資金の流動性について)

 当社グループにおける資金需要のうち、主なものは設備投資、事業投資、有利子負債の返済及び運転資金等です。当社グループは資金の流動性確保のため、市場環境や長短のバランスを勘案して、銀行借入やリース等による間接調達のほか、社債やコマーシャル・ペーパーの発行等の直接調達を行い、資金調達手段の多様化を図っています。

 また、事業活動等により創出したキャッシュ・フローに加えて、金融機関より随時利用可能な信用枠を確保しており、資金需要に対応しています。

 なお、今後予定されている設備投資に係る資金需要の主なものは、「第3 設備の状況 3設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりです。

 

セグメント情報

6.セグメント情報

 当社グループの報告セグメントは、当社及び子会社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために定期的に検討を行う対象となっているものです。

 当社グループは、ミネラルウォーター、コーヒー飲料、茶系飲料、炭酸飲料、スポーツ飲料、特定保健用食品、酒類等の飲料・食品の製造・販売を行っており、国内では当社及び当社の製造・販売子会社が、海外では各地域の現地法人がそれぞれ事業活動を展開しています。したがって、当社グループの報告セグメントはエリア別で構成されており、「日本事業」、「アジアパシフィック事業」、「欧州事業」、「米州事業」の4つを報告セグメントとしています。セグメント間の内部売上収益は第三者間取引価格に基づいています。

 なお、当社グループは、飲料・食品の製造・販売を行う単一事業区分のため、製品及びサービスごとの情報については記載を省略しています。

 

 

 当社グループの報告セグメントごとの収益及び業績は以下のとおりです。

 

前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)

 

報告セグメント

 

合計

 

調整額

 

連結

 

日本

 

アジア

パシフィック

 

欧州

 

米州

 

 

 

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上収益

731,814

 

402,049

 

368,081

 

194,819

 

1,696,765

 

 

1,696,765

セグメント間の内部売上収益又は振替高

112

 

0

 

1,225

 

 

1,338

 

1,338

 

731,926

 

402,050

 

369,306

 

194,819

 

1,698,103

 

1,338

 

1,696,765

セグメント利益

49,083

 

45,404

 

60,356

 

23,684

 

178,529

 

18,279

 

160,249

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費及び償却費

32,801

 

18,925

 

14,316

 

7,109

 

73,154

 

3,801

 

76,955

資本的支出

44,350

 

49,367

 

19,331

 

13,051

 

126,101

 

2,254

 

128,355

 

当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)

 

報告セグメント

 

合計

 

調整額

 

連結

 

日本

 

アジア

パシフィック

 

欧州

 

米州

 

 

 

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上収益

735,188

 

394,057

 

390,202

 

195,990

 

1,715,438

 

 

1,715,438

セグメント間の内部売上収益又は振替高

83

 

 

560

 

 

644

 

644

 

735,272

 

394,057

 

390,762

 

195,990

 

1,716,082

 

644

 

1,715,438

セグメント利益

46,950

 

42,516

 

61,559

 

23,529

 

174,555

 

25,816

 

148,739

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費及び償却費

33,342

 

22,142

 

16,397

 

7,720

 

79,603

 

4,006

 

83,610

資本的支出

36,439

 

44,867

 

20,103

 

8,306

 

109,717

 

2,442

 

112,159

 

 セグメント利益の調整額は、各報告セグメントに配分していない、全社費用等です。セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と一致しています。

各セグメントに属する主な国は、次のとおりです。

日本事業・・・日本

アジアパシフィック事業・・・ベトナム、タイ、ニュージーランド、オーストラリア等

欧州事業・・・フランス、イギリス、スペイン等

米州事業・・・アメリカ

 

 

 外部顧客からの売上収益の地域別内訳は以下のとおりです。

 

日本

 

アジア

パシフィック

 

欧州

 

米州

 

合計

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

前連結会計年度

(自 2024年1月1日

 至 2024年12月31日)

731,814

 

401,918

 

368,212

 

194,819

 

1,696,765

当連結会計年度

(自 2025年1月1日

 至 2025年12月31日)

735,188

 

393,942

 

390,317

 

195,990

 

1,715,438

 売上収益は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しています。

 

 非流動資産の地域別内訳は以下のとおりです。

 

日本

 

アジア

パシフィック

 

欧州

 

米州

 

合計

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

2024年12月31日

365,036

 

254,815

 

627,885

 

111,821

 

1,359,558

2025年12月31日

365,109

 

287,699

 

687,125

 

111,084

 

1,451,019

 非流動資産(有形固定資産、使用権資産、のれん及び無形資産)は資産の所在地を基礎として国又は地域に分類しています。

 

 外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める相手先がないため、主要な顧客に関する記載を省略しています。