2023年12月期有価証券報告書より
  • 社員数
    0名(単体) 2,566名(連結)
  • 平均年齢
  • 平均勤続年数
  • 平均年収

従業員の状況

5【従業員の状況】

 当社グループの事業はハンバーガーレストラン事業単一であるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。

(1)連結会社の状況

 

2023年12月31日現在

事業部門の名称

従業員数(人)

店舗部門

1,940

(15,832)

管理部門

626

(47)

合計

2,566

(15,879)

(注)1 従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含んでおります。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材派遣会社からの派遣社員)は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2 従業員数の中には、出向・海外派遣社員(2名)、休職(74名)、顧問(2名)は含まれておりません。

 

(2)提出会社の状況

 2023年12月31日現在、従業員はおりません。

(注) 当社は持株会社であり、管理・経理事務処理業務等に関しては日本マクドナルド株式会社に委託しております。

 

(3)労働組合の状況

 当社の連結子会社である日本マクドナルド株式会社においては労働組合が存在しております。なお、労使関係は良好であり、特記すべき事項はありません。

 

 

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

①提出会社

 2023年12月31日現在、従業員はおりません。

(注) 当社は持株会社であり、管理・経理事務処理業務等に関しては、日本マクドナルド株式会社に委託しております。

 

②連結子会社

当事業年度

 

 

名  称

管理職に占める女性労働者の

割合(%)(注)1

男性労働者の

育児休業取得率(%)(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1、3

全労働者

うち正規

雇用労働者

うち非正規

雇用労働者

日本マクドナルド(株)

25.5

29.3

76.6

75.8

98.3

(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3 非正規雇用労働者については、正規雇用労働者の所定労働時間で算出した人数を基に平均年間賃金を算出しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2023年12月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

 当社グループでは、取締役会及び監査役会による監督のもと、各担当執行役員によるイニシアチブと、部門横断的なプロジェクトの推進により、社会課題の解決と持続可能な経営の両立を目指しております。

 サステナビリティを推進する最高責任者は、代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)が担い、関連する取り組みや進捗状況を統括管理しております。執行役員コミュニケーション&CR本部長(以下、担当執行役員)の監督のもと、管轄部署であるサステナビリティ&ESG部が、サステナビリティの取り組みを推進しております。

 同部は、全社的なサステナビリティに関する戦略立案や計画策定を行っており、各取り組みについての進捗状況を集約しております。それらの情報は、担当執行役員を通じてCEOに報告され、定期的(年1回以上)に取締役会へ報告されます。取締役会はこの報告を受け、サステナビリティに関する戦略の実行が、企業の持続的な成長に資するよう監督しております。

 例えば気候変動対策については、CO2排出量の削減、省エネルギー化、再生可能エネルギーの導入、プラスチック使用量の削減、パッケージの環境負荷低減といった具体的な対策をプロジェクト単位で推進しております。各プロジェクトの進捗は、担当執行役員及び関連する執行役員より適宜CEOに報告されます。

 

(2)戦略

①重点課題(マテリアリティ)

 当社グループのビジネスは、お客様、従業員、フランチャイズ法人、サプライヤーや地域の皆さまなど、様々なステークホルダーとの関係の上に成り立っております。私たちは、「おいしさと笑顔を地域の皆さまに」をパーパスとして掲げており、これを実現するために以下の4つの領域を重要なサステナビリティ課題領域と定め、取り組みを推進しております。

私たちのパーパス:「おいしさと笑顔を地域の皆さまに」

 

<パ―パス実現のための4つの領域>

「安心でおいしいお食事を - Food Quality & Sourcing」

 私たちは、「食の安全」をすべてに優先し、調達から店舗まで徹底した品質保証体制を実施するとともに、関わるすべての人が、倫理的で誠実な行動ができるシステムを維持・改良していきます。安定供給はもちろん環境課題や社会課題の解決に向けサプライヤーと連携して取り組み、持続可能な食材・資源の調達にも尽力してまいります。

 

「地球環境のために - Our Planet」

 私たちは、地球のため、将来のために、気候変動対策に真摯に向き合っています。「2050年までにネット・ゼロ・エミッション達成」という目標に向け、世界的な気候変動や環境課題に社会の一員として積極的に取り組み、環境保全に寄与すると共に、事業活動における環境負荷軽減を常に検討し、行動しております。

 

「地域の仲間にサポートを - Community Connection」

 私たちは、創業者レイ・A・クロックの言葉にもあるとおり「私たちをいつも支えてくださっている地域の皆さまへお返しをする義務がある」と考えております。コミュニティの一員として、子供たちとご家族、そしてお客様や地域・社会の皆さまの笑顔を第一に考え取り組んでおります。

 

「働きがいをすべての人に - Jobs, Inclusion & Empowerment」

 私たちは、マクドナルドのビジネスを支えているのは“人”であると考え、多様な人材が活躍し、誰もが自分らしく働きながら成長し、働きがいを感じることのできる職場環境の実現を目指しております。Our Values(私たちの価値観)のもと、安全で尊重しあえるインクルーシブな職場環境を推進するとともに、日々のトレーニングや専門教育機関における成長機会を提供し、自らの選択と努力次第でどこまでも成長できる「Up to You」なキャリア構築を支援しております。

 

②人的資本に関する戦略

 持続可能な発展のためには、地域の人々の協力が不可欠です。人手不足や人材の流出は従業員満足度や顧客満足度の低下、ひいては企業の評判を低下させ、お客様の減少に繋がりかねません。また、その影響は食材等の原材料供給を担うサプライヤーや生産地の皆さまにまで波及します。

 当社グループは、事業を展開する地域における雇用の創出に貢献しており、当社グループの専門教育機関である「ハンバーガー大学」では、クルー(店舗アルバイト従業員)や社員だけでなく、教職員研修の支援を行うなど多くの人々に育成機会を提供しております。より高い水準のサービスをお客様に提供し続けるための人材育成は、その好循環の中で地域社会の皆さまの生産活動を支えることにも寄与すると考えております。事業の持続可能な成長を維持するために、性別、国籍、人種、世代、障がいの有無、文化的背景や価値観といった個人の属性に関わらず、多様な人々の人権を尊重し、従業員が能力を最大限に発揮できるための人材育成と働きやすい職場環境の整備が重要と考え、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを重視したキャリア開発の推進に取り組んでおります。例えば、店舗運営面では多様性の観点からクルーの属性内訳(学生、主婦・主夫、シニア等)を重視し最適化を図っています。また2021年には、特定の勤務地、時間、職務に限定することで、ライフスタイルに合わせて安心して働くことができる地域社員制度を導入したほか、店長がよりワークライフバランスを推進できるよう、サポート店長制度も新たに設けました。オフィススタッフについても、店舗同様、時代や社会の変化を考慮した働きやすい環境の整備を推進しております。なお、当社は、経済産業省と東京証券取引所が女性活躍推進に優れた企業を選定する「なでしこ銘柄」において、2023年度「なでしこ銘柄」に選定されております。

 

③環境・気候変動に関する戦略

 気候変動が当社グループにもたらす影響としては、異常気象による店舗への直接的な被害のほか、主要な原材料(小麦粉、飼料用穀物、野菜等)の作況による調達価格高騰や流通量減少、品質の低下が想定されます。また、海洋汚染やマイクロプラスチックの発生と流出も、同様に海産原材料の収量に影響を及ぼすことが考えられます。一方、当社グループの事業活動が環境に及ぼす影響の観点では、食品ロスの発生は、主要な原材料の生産工程で消費された自然資本やエネルギーが有効活用されないまま、余剰な温室効果ガスのみを空気中に残留させることになり、地球温暖化や前述の異常気象の発生にもつながる重要課題であると捉えております。

 以上を鑑み、当社グループでは脱炭素化とプラスチックの削減、食品の2R(リデュース・リサイクル)に重点をおいた取り組みを進めております。脱炭素化に向けては、2022年より太陽光や水力、地熱などの再生可能エネルギーに由来した電力の導入を各店舗にて順次開始し、物流においてはサプライチェーンにおける配送業務の平準化・効率化に取り組んでおります。その他、当社グループは林野庁が推進する「ウッド・チェンジ・ネットワーク」の趣旨に賛同し、森林の保全と地域の生態系保護、激甚化する災害被害の抑制などを目的として、国産木材を活用した店舗づくりも推進しております。プラスチックの削減に向けては、紙製ストロー、木製カトラリー、紙製サラダボックスの導入、サステナブルな素材を使用したおもちゃへの移行をはじめております。食品リサイクルの取り組み例としては、全店舗でほぼ100%の廃食用油(フライオイル)を主に鶏の配合飼料としてリサイクルしているほか、一部の店舗で、食品リサイクル法の優先順位に則り、飼料化、肥料化、バイオマス燃料化を行っております。

 

(3)リスク管理

 サステナビリティに関する重要なリスクについては、コンプライアンスを含むその他のすべてのリスクと共に、全社リスク管理委員会にて、その特定と評価並びに管理を行っております。全社リスク管理委員会は、代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)を委員長として原則四半期に1度開催し、さらに重要リスクについて個別に審議が必要と判断した場合に臨時開催しており、定期的(原則年1回)に取締役会へ報告します。

 具体的なプロセスとして、各担当執行役員がそれぞれの担当本部におけるコンプライアンス・リスク管理責任者となり、担当本部内の業務に関連して発生しうる潜在的なリスクを洗い出しております。識別されたリスクは、危機管理部が法務本部と連携のうえコンプライアンス・リスク管理責任者へのヒアリングを通して集約し、重要性の評価を行います。そのうえで、「全社ビジネスへの影響度」と「発生可能性」の2軸で重要度をマッピングして「固有リスク」を評価、さらに対策後の「残余リスク」の高さを踏まえてトップリスクを決定します。このプロセスは年次で見直し、全社リスク管理委員会において、1年間を通じて集中して対策を講じるべきトップリスクを選定しております。全社リスク管理委員会は、それぞれのトップリスクごとに担当本部を指名し、当該本部のコンプライアンス・リスク管理責任者は、特定されたリスクに対する影響の緩和や回避のための計画策定と実施及び周知を担い、全社リスク管理委員会で定期的に進捗状況を報告しております。

 サステナビリティに関するリスクについても、このプロセスのなかで識別・評価・管理されております。全社リスク管理委員会に執行役員コミュニケーション&CR本部長が委員として参加し、同本部に係るコンプライアンス・リスク管理責任者としてその進捗や懸念されるリスクについての共有を行い、全社的な戦略を踏まえたリスク管理を実行しております。

 

(4)指標及び目標

 当社グループでは、前述の人的資本及び環境・気候変動に関する戦略及び取り組みについて、以下の表に示す関連指標を用いて進捗管理を行っております。また、当社グループ事業にも深く関連する社会課題等についても目標を設定し、その達成に向けて全社的な戦略の検討と実践に取り組んでおります。

 

①人的資本に関する指標と目標

 当社グループでは従業員の多様性を重視するうえで、各従業員の属性別人数や比率、人事制度等の利用状況をはじめ、目的に応じて複数の指標を管理しております。以下一覧表に示す指標は、前述の人的資本に関する戦略に紐づく指標を一部抜粋し開示するものです。このうち、女性管理職比率については2030年までに全体比40%を目標に掲げ、個人の属性に依存しない多様な人材が活躍できる職場環境づくりを目指しております。

指標

2022年実績

2023年度実績

従業員エンゲージメント (注)1

88%

89%

女性管理職比率 (注)2

25.3%

25.5%

女性店長比率 (注)2

31.8%

32.7%

男性の育児休業取得率 (注)3

26%

29%

障がい者雇用比率 (注)1

2.3%

2.3%

(注)1 対象者は日本マクドナルド株式会社の社員及びクルーです。

2 対象者は日本マクドナルド株式会社の社員です。

3 対象者は日本マクドナルド株式会社の常時雇用労働者です。

 

 

②環境・気候変動に関する指標と目標

 種別の食品・容器包装廃棄物量データ、エネルギー使用量データ及び、以下に示す各指標に基づき、当社グループに起因する環境負荷の進捗管理を行っております。温室効果ガス排出量については、2050年までのネット・ゼロ・エミッション達成を掲げ、2030年までに店舗とオフィスからの排出量を2018年度実績比で50.4%削減することを目標としております。また、廃棄物管理の観点では、食品ロス率の削減、食品リサイクル率の上昇を目指し、2025年末までに、すべてのお客様用パッケージ類およびハッピーセット®のおもちゃを再生可能な素材、リサイクル素材または認証素材に変更することを目標としております。

指標

2022年実績

2023年度実績

全店舗の電気とガスによるCO2排出量

360,083t-CO2

(2018年実績比 8.9%削減)

331,622t-CO2

(2018年実績比 16.1%削減)

食品ロス率

※可食部の廃棄量(kg)÷食品の仕入れ量(kg)

2.4%

2.3%

食品リサイクル率

65.0%

68.6%

(注)各指標の対象は直営全店舗及びフランチャイズ全店舗です。