2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    433名(単体)
  • 平均年齢
    41.0歳(単体)
  • 平均勤続年数
    18.0年(単体)
  • 平均年収
    8,060,000円(単体)

従業員の状況

5【従業員の状況】

  (1)提出会社の状況

 

 

 

 

 

 

(2024年3月31日現在)

従業員数(名)

平均年齢

平均勤続年数

平均年間給与(千円)

433

[33]

41歳

09ヶ月

18年

00ヶ月

8,060

 

事業部門の名称

従業員数(名)

澱粉部門

130

[10]

糖化品部門

147

[11]

ファインケミカル部門

43

[3]

副産物部門

35

[3]

管理部門

78

[6]

合計

433

[33]

(注)1 従業員数は就業人員数(当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む。)であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2 臨時従業員には、契約社員、パートタイマー及び嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。

3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

(2)労働組合の状況

 当社には組合員324名をもって組織する日本食品化工労働組合(法内組合)がありますが、労使関係は安定しており、当期において組合との間に特記すべき事項はありません。

 

(3)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

 

当事業年度

補足説明

管理職に占める女性労働者の割合(%)

 (注)1.

男性労働者の育児休業取得率(%)

 (注)2.

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1.

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

4.2

69.4

76.3

44.6

管理職に占める女性労働者の割合は当事業年度末(2024年3月31日)、労働者の男女の賃金の差異は当事業年度における数値となります。

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.当社は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

 

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次の通りであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

 当社では、サステナビリティを経営における重要課題の一つと認識しており、2019年にサステナビリティ経営推進委員会を設置しSDGs17のゴールから当社における重要課題8項目を特定、2022年にサステナビリティ経営を基盤とした長期経営ビジョンNSK2030を策定・公表しました。2024年6月には専任組織としてサステナビリティ推進室を新設し、サステナビリティを基盤とした事業運営体制強化に取り組んでおります。

 サステナビリティ経営推進委員会は執行役員会の諮問機関であり、サステナビリティ担当執行役員を委員長、経営企画担当執行役員及び品質保証担当執行役員を副委員長、各部署長を委員とし以下の事項を統括・審議を行い、サステナビリティ関連のリスク及び機会を監視し、その内容を執行役員会へ報告しております。

 

① サステナビリティ経営推進のための基本方針立案

② 基本方針に沿った施策の立案、推進及び実施報告

③ サステナビリティ経営に関連する情報開示に係る審議

④ その他サステナビリティ経営全般に係る事項

 

 

 サステナビリティ経営推進委員会は年2回を定例開催としており、必要に応じて臨時開催しております。なお、2023年度は定時2回、臨時5回のサステナビリティ経営推進委員会を開催しました。

 

(2)戦略

① 気候変動に係る戦略(TCFD提言に沿った情報開示)

 当社主力製品の原材料であるとうもろこしは、気候の影響を多分に受ける農作物であることは言うまでもなく、また主力製品である糖化製品も、大きな需要のある清涼飲料用途向け出荷量が外気温や天候によって大きく左右される傾向にあることから、気候変動が当社に与える影響は大きいと認識しております。

 当社は事業活動に与えると想定される気候変動リスク・機会について4℃、2℃未満の2つのシナリオを基に以下の通り特定し、財務インパクトの評価を実施しました。その評価結果を踏まえ、特に影響の大きいリスクの軽減ないし機会の獲得に向けた対応策の検討を進めるとともに現在公表している温室効果ガス排出量削減目標以上の削減が可能となるよう努めて参ります。

 

[リスクと機会]

社会の変化

リスク項目

影響

期間

移行リスク

(2℃未満シナリオ)

炭素税導入・炭素税率の上昇

炭素税の負担による収益の減少

長期

輸出入含む配送コスト増による、原材料購買価格上昇

中期

電気料金上昇による製造コストの増加

中期

脱炭素に向けての情報開示

不十分な環境情報の開示による企業ブランド低下

中期

製品に対するニーズの多様化

消費者嗜好の変化によりサービスの需要が変動

中期

物理リスク

(4℃シナリオ)

平均気温の上昇

農作物(とうもろこし)の収量減少・品質低下に伴う調達コストの増加

中期

水不足

干ばつなど水不足による農作物(とうもろこし)の生産量の低下、及び工場操業への影響

長期

災害の激甚化(洪水など)

生産拠点が機能不全に陥り、事業活動に損害が生じる

中期

平均気温の上昇

従業員の熱中症者数が増加による事業活動の停滞

中期

機会

消費者の嗜好変化

温室効果ガス排出量の多い畜肉需要が減少し、オーツ麦や大豆ハンバーグなどのプラントベースフードの需要増により、販売機会拡大

中期

平均気温の上昇

飲料の需要増による販売機会増加

長期

※短期:~1年、中期:1年~4年、長期:4年~27年

高:10億円以上、中:1-10億円、低:1億円以下

 

[リスクへの対策]

・バイオマス燃料の使用、低炭素な化石燃料や非化石エネルギーへの転換、再生可能エネルギーの導入検討等による温室効果ガス排出量の抑制

・原料(とうもろこし)調達の多国籍化、とうもろこし原料以外の製品開発などによるBCP体制の構築

・サステナビリティ経営推進委員会の運営等、気候変動に関する組織的な取り組みと情報開示の実施

 

 上記は特定した気候変動リスクへの対応の抜粋となります。今後、当社HP等において気候変動が事業へ与える影響および対策について更なる情報開示を検討してまいります。

 

② 人材育成及び社内環境整備

 当社は、長期経営ビジョンNSK2030において、ビジョンの実現には変革を求め、挑戦する人材が不可欠であるとの考えのもと、従業員の成長と事業の発展が共にある姿を目指すことを掲げております。従業員の意欲を図る指標として、全社員を対象とした組織風土調査アンケートを定期的に実施しており、資格等級ごとに求められる行動特性を考課基準としたコンピテンシー制度の更なる浸透や、多様な人材を育成する為のジョブローテーションの導入検討など、社員エンゲージメントの向上に繋がる施策に取り組んでおります。

 

a.女性活躍推進

 2026年3月末までに係長級以上の女性の比率を6.5%以上にすることを目指し、女性が活躍できる環境づくり・インフラ整備を進めており、2023年には、社内横断的な組織として女性活躍推進タスクフォースを発足いたしました。同タスクフォースでは、女性社員のキャリアアップへの意欲向上、働き易い職場環境の整備を行うことを目的に、社内アンケートやインタビューにより現場の声を拾い上げながら、キャリアビジョン策定やライフイベントのサポートに資する仕組みづくりを推進しております。

 

b.障がい者雇用

 「障害者の雇用の促進等に関する法律」(昭和35年法律第123号)に基づき民間企業に求められる法定雇用率以上の水準を維持することを目標に、業務への適応をサポートする取り組みを続けております。

 

c.健康経営の推進

 健康経営の精神のもと、ワークライフバランスの推進に向け、就業時間管理の徹底、業務効率化の推進、適切な人員配置等を通じた長時間労働の削減に努めていくとともに、社員に対して有給休暇の積極的な取得も一層促して参ります。また、社員の健康を守ることは企業の責任であることを重く受け止め、定期健康診断の検査項目の充実、有所見者の再検査促進のための補助、健康維持に関する教育の機会を設けるなど、医療分野の専門機関との連携強化に向けた施策を行っております。

 

(3)リスク管理

a.気候関連リスクを識別・評価するプロセス

 当社では、「リスク管理規則」を制定し、事業運営上において発生しうるリスクの予見、評価、回避、及び再発防止に係る管理体制の整備と発生したリスクへ対応するために、総務人事担当役員を委員長(リスク管理統括責任者)とした「リスク管理委員会」を設置しておりますが、事業運営上において発生しうるリスクの内、気候変動に伴うリスクについては、サステナビリティ経営推進委員会において統括・議論する体制を整備しております。リスク管理委員会およびサステナビリティ経営推進委員会の審議内容は執行役員会及び取締役会へ報告されます。

 

b.気候関連リスクを管理するプロセス

 特定した気候関連リスクについてはサステナビリティ経営推進委員会においてその対応策を審議及び議論し、特に当社の事業活動に影響を及ぼす可能性が大きいと判断したリスクに関しての対応策は取締役会へ報告して、マネジメントレビューを受けます。

 

c.気候関連リスクの全社的リスク管理への統合プロセス

 気候変動にかかわるリスク管理はサステナビリティ経営推進委員会にて取りまとめております。今後は、サステナビリティ経営推進委員会での審議内容をリスク管理委員会へ報告・連携し執行役員会及び取締役会に報告する体制整備を進めることにより全社的なリスクとして統合してまいります。サステナビリティ経営推進委員会より気候変動に係るリスクを、リスク管理委員会よりその他のリスク管理の状況と対応について報告を受けた取締役会は各委員会を経由して指示・監督を行うことにより常に対応状況をモニタリングしています。

 

(4)指標及び目標

① 気候変動

 当社では、気候関連問題が経営に及ぼす影響を評価・管理するため、温室効果ガス排出量を指標と捉え、SHK制度(地球温暖化対策の推進に関する法律に基づく温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度)に基づき算定を実施しております。現時点での排出量削減目標として、2030年度までに2016年度基準排出量(216,738t-CO2)からの15%削減を設定しておりますが、上述した燃料置換等の設備投資を含めた諸施策の計画・実行により、その実現の見通しを立てており、削減目標の見直しや更なる排出量削減に向けた施策の可能性模索、検討を推進して参ります。2023年度には、当社事業活動に関わるサプライチェーン全体の温室効果ガス排出量の算定に着手するとともに、カテゴリ別の排出量を解析することで、Scope3の公表にむけた準備も進めております。今後も政府の掲げる「2050年カーボンニュートラルの実現」を見据え、排出量削減の取り組みを強化していきます。

 目標値:2030年度までに温室効果ガス排出量(Scope1+Scope2)を2016年度比15%削減(2016年度温室効果ガス発生量217千t/CO2)

 

排出量実績と2030年の目標値

データ年度

2016年度

2022年度

2030年度

(2016年比)

温室効果ガス排出量

(t-co2)

Scope1

194,412

184,913

Scope2

22,326

15,969

Scope1+2

216,738

200,882

184,226(▲15%)

※上記温室効果ガス排出量はSHK制度に基づき算定。Scope3については現在算定中であり、算定完了後に当社ホームぺージ等での公表を予定しております。

 

② 人材育成及び社内環境整備

a.女性活躍推進

 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)に基づき公表した「一般事業主行動計画」において、以下の目標を公表しております。

 目標値:2025年度までに係長級以上の女性比率を6.5%以上にする

 実績値:6.8%(2024年3月31日時点)

 他、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)における公表値については本報告書「第1企業の概況 5従業員の状況」をご参照ください。

 

b.障がい者雇用率

 「障害者の雇用の促進等に関する法律」(昭和35年法律第123号)に基づく法定雇用率及び実績値は以下の通りです。

 目標値:2.3%(2022年度法定雇用率)

 実績値:3.6%(2023年度実績)