2025.09.01更新

ストーリー・沿革

価値創造に関する情報ソースがAIによって要約されています。 情報ソース: 統合報告書 2025

サマリ

JTは130超の国・地域でたばこ事業を中核に展開し、紙巻等(Combustibles)の強いブランドと価格戦略で収益を伸ばしつつ、加熱式たばこ「Ploom」を積極拡大。米Vector買収で米国の高収益紙巻市場に参入し、ROIとキャッシュ創出力を高める狙い。パーパス「心の豊かさを、もっと。」の下、HTSへの選択と集中で次の利益基盤を築く。

目指す経営指標

配当性向:75%を目安(±5%)を継続。

全社:為替一定ベースAOPの年平均ミッド~ハイ・シングルディジット成長を中長期で追求/2025–27年度はハイ・シングルディジット成長見込み。

RRP:2028年末までにRRPビジネス黒字化。

HTS:日本・イタリアを含む主要HTS市場でカテゴリ内シェア10%台半ば(2028年末)。

(非財務)気候:2030年までにグループ事業でカーボンニュートラル、2050年までにバリューチェーンでネットゼロを目指す。

用語解説

■ Combustibles(コンバスティブルズ)
紙巻たばこなど、火をつけて燃焼させて吸う製品全体を指す呼び方です。JTでは事業の最大カテゴリで、売上・利益の基盤になっています。

■ RRP(Reduced-Risk Products)
燃焼を伴わないことで、紙巻たばこに比べてリスク低減が期待される製品群の総称です。JTでは主に加熱式たばこ領域を指し、中長期の成長エンジンとして位置づけています。

■ HTS(Heated Tobacco Sticks)
加熱式たばこデバイスに差し込んで使用する「たばこスティック」を指します。RRPの主要カテゴリで、JTはHTSのシェア拡大を重点方針に掲げています。

■ Ploom(プルーム)
JTの加熱式たばこ(RRP)ブランドです。デバイスと専用スティックを組み合わせて使う製品群で、国内外で展開を拡大しています。

■ AOP(為替一定ベースAOP)
「Adjusted Operating Profit(調整後営業利益)」を為替影響を除いて算出したJTの管理指標です。事業の稼ぐ力を継続比較できるようにする目的で使われます。

■ プライシング(Pricing)
市場環境やコスト、ブランド力を踏まえて価格を見直す取り組みを指します。JTはCombustiblesでの価格戦略を収益成長の柱にしています。

■ ROI(Return on Investment)
投下資本に対してどれだけ利益を生んだかを示す指標です。JTはROIの改善を重視し、資源配分の判断基準にしています。

■ Consumer-centric(コンシューマーセントリック)
意思決定や開発・マーケティングの起点を生活者・消費者のニーズに置く考え方です。JTは製品開発やRRPのパイプライン拡充でこの姿勢を強調しています。

■ Vector(ベクター)買収
米国のたばこ事業会社「Vector」の買収を指します。JTはこれにより高収益の米国紙巻市場へ本格参入し、キャッシュ創出力と通貨面の安定性を高める狙いがあります。

■ ハードカレンシー(Hard Currency)
米ドルやユーロなど、国際取引で信認の高い通貨を指します。JTは収益のハードカレンシー比率を高めることで、為替変動に強い収益構造を目指しています。

■ D-LAB(ディーラボ)
JTが掲げる「心の豊かさ」に資する将来事業を探索・創出するための社内プラットフォーム(研究・事業化の場)です。既存事業にとどまらない新価値の模索を担当します。

■ 配当性向(目安75%)
当期利益のうち、株主に配当として還元する割合を示す指標です。JTは配当性向を「75%目安(±5%)」とし、安定的な株主還元方針を明確にしています。

■ カテゴリ内シェア(HTSシェア)
特定市場におけるHTS(加熱式たばこスティック)の販売割合を指します。JTは主要市場で「10%台半ば」をターゲットに掲げています。

■ ミッド~ハイ・シングルディジット成長
年平均成長率が1桁台中位~上位(おおむね5~9%程度)を目指すという意味です。JTはAOPの中長期成長目線としてこのレンジを示しています。

■ 4Sモデル
JTの意思決定の基本概念で、Society(社会)、Consumers(消費者)、Shareholders(株主)、Employees(従業員)の4者にとっての最適解を追求する考え方です。短期ではなく中長期の価値創造を重視します。
2024年12月期有価証券報告書より

沿革

2【沿革】

(1)株式会社移行の経緯

 当社の前身となる日本専売公社(以下「公社」という)は、「国の専売事業の健全にして能率的な実施に当たることを目的」として、1949年6月1日に設立され、たばこ専売制度等の実施主体として、たばこの安定的提供と財政収入の確保に貢献する等の役割を果たしてまいりました。

 しかし、1970年代に入り、成年人口の伸び率の鈍化、喫煙と健康問題の高まり等のため、需要の伸びが鈍化し、販売数量はほぼ横這いで推移するに至り、このような傾向は更に続くものと予想され、需要の構造的変化としてとらえざるを得ない状況と考えられました。また、外国たばこ企業に対する実質的な市場開放が進展し、国内市場における内外製品間の競争が展開される中で、たばこ専売制度の枠内では対応困難な諸外国からの市場開放要請の強まり、更に、国内における公社制度に対する改革動向の中で、1981年3月臨時行政調査会が発足し、同調査会の第3次答申(1982年7月30日)において、専売制度、公社制度に対する抜本的な改革が提言されました。

これを受けて政府は、制度全体の見直しを進め、

・たばこの輸入自由化を図るためたばこ専売法を廃止するとともに、新たにたばこ事業に関し所要の調整を図るためのたばこ事業法の制定

・たばこの輸入自由化の下、国内市場において外国たばこ企業と対等に競争していく必要があることから、日本専売公社法を廃止するとともに、公社を合理的企業経営が最大限可能な株式会社に改組し、必要最小限の公的規制を規定する日本たばこ産業株式会社法の制定

を中心とするいわゆる専売改革関連法として法案化し、これら法律案は、第101回国会において、1984年8月3日成立し、同年8月10日に公布されました。

 

(2)当社設立後の状況

当社は、日本たばこ産業株式会社法(昭和59年8月10日法律第69号)(以下「JT法」という)に基づき、1985年4月1日に公社財産の全額出資により設立されました。当社は設立に際し、公社の一切の権利義務を承継しました。

 当社設立後の主な変遷は次のとおりです。

 

 

年月

変遷の内容

1985年4月

日本たばこ産業株式会社設立

1985年4月

新規事業の積極的展開を図るため事業開発本部を設置

その後、1990年7月までの間に各事業の推進体制強化のため、同本部を改組し、医薬、食品等の事業部を設置

1986年3月

たばこ製造の近代化、効率化のため福岡・鳥栖両工場を廃止し、北九州工場を設置

その後、1996年6月までの間にたばこ製造体制の合理化のため9たばこ工場を廃止

1988年10月

コミュニケーション・ネーム「JT」を導入

1991年7月

新本社ビル(旧JTビル)建設のため、本社を東京都港区虎ノ門二丁目2番1号から東京都品川区東品川四丁目12番62号に移転

1993年9月

医薬事業研究開発体制の充実・強化を図るため、医薬総合研究所を設置

1994年10月

政府保有株式の第一次売出し(394,276株)

東京、大阪、名古屋の各証券取引所市場第一部に株式を上場

1994年11月

京都、広島、福岡、新潟、札幌の各証券取引所に株式を上場

1995年5月

本社を東京都品川区東品川四丁目12番62号から東京都港区虎ノ門二丁目2番1号に移転

1996年6月

政府保有株式の第二次売出し(272,390株)

1997年4月

塩専売制度廃止に伴い、当社の塩専売事業が終了

たばこ共済年金を厚生年金に統合

1998年4月

㈱ユニマットコーポレーションと清涼飲料事業での業務提携に関する契約を締結

その後、同社の発行済株式の過半数を取得

1998年12月

鳥居薬品㈱の発行済株式の過半数を、公開買付により取得

1999年5月

米国のRJRナビスコ社から米国外のたばこ事業を取得

1999年7月

旭フーズ㈱等、子会社8社を含む旭化成工業㈱の食品事業を取得

1999年10月

鳥居薬品㈱との業務提携により、医療用医薬品事業における研究開発機能を当社に集中し、プロモーション機能を鳥居薬品㈱に統合

2003年3月

国内たばこ事業の将来に亘る利益成長基盤を確立するため、仙台・名古屋・橋本工場を閉鎖

2004年3月

国内たばこ事業の将来に亘る利益成長基盤を確立するため、広島・府中・松山・那覇工場を閉鎖

2004年6月

政府保有株式の第三次売出し(289,334株)

2005年3月

国内たばこ事業の将来に亘る利益成長基盤を確立するため、上田・函館・高崎・高松・徳島・臼杵・鹿児島・都城工場を閉鎖

2005年4月

マールボロ製品の日本国内における製造及び販売、商標を独占的に使用するライセンス契約の終了

2007年4月

英国の Gallaher Group Plc の発行済株式を取得

2008年1月

㈱加ト吉株式を公開買付により取得

2009年3月

国内たばこ事業における競争力ある事業構造を構築するため、金沢工場を閉鎖

2010年3月

国内たばこ事業における競争力ある事業構造を構築するため、盛岡・米子工場を閉鎖

2011年3月

国内たばこ事業における競争力ある事業構造を構築するため、小田原工場を閉鎖

2012年3月

国内たばこ事業における競争力ある事業構造を構築するため、防府工場を閉鎖

2013年2月

日本国内でマイルドセブンのブランドをメビウスへ刷新

2013年3月

政府保有株式の第四次売出し(253,261,800株)

2015年3月

国内たばこ事業の更なる競争力強化のため、郡山・浜松・岡山印刷工場を閉鎖

2015年7月

 

 

2016年1月

2016年3月

2018年6月

2020年10月

2022年1月

 

2022年3月

2024年10月

㈱ジャパンビバレッジホールディングス及びジェイティエースター㈱等の当社保有株式並びにJT飲料ブランド「Roots」「桃の天然水」を譲渡

その後、2015年9月にJT飲料製品の製造販売事業から撤退、2015年12月に飲料事業部を廃止

米国Reynolds American Inc.グループより、Natural American Spirit米国外たばこ事業を取得

国内たばこ事業の更なる競争力強化のため、平塚工場を閉鎖

加熱式たばこを全国発売開始

本社を東京都港区虎ノ門二丁目2番1号から東京都港区虎ノ門四丁目1番1号に移転

たばこ事業の更なる競争力・収益力強化のため、国内たばこ事業、海外たばこ事業の2事業体制を一本化し、たばこ事業の本社機能をジュネーブ拠点に統合

たばこ事業の更なる競争力・収益力強化のため、九州工場を閉鎖

米国Vector Group Ltd.の発行済株式を取得

(注)2006年4月1日をもって1株につき5株の割合で、また、2012年7月1日をもって1株につき200株の割合で株式分割を行っております。

関係会社

4【関係会社の状況】

(2024年12月31日現在)

名称

住所

資本金

(百万円)

事業

内容

議決権に

対する

所有割合

(%)

関係内容

役員の兼任等

資金

援助

営業上の取引

設備の

賃貸借

当社

役員

当社

従業員

(連結子会社)268社
JT International Holding B.V.

※1

オランダ

千USD

1,800,372

たばこ

100.0

JT International S.A.

※1

スイス

千CHF

923,723

たばこ

100.0

(100.0)

ライセンス供与、製造たばこの販売等

LLC JTI Russia

※2

ロシア

千RUB

157,751

たばこ

100.0

(100.0)

Gallaher Ltd.

※1

英国

千GBP

50,374

たばこ

100.0

(100.0)

JTI Polska Sp. z o. o.

ポーランド

千PLN

200,000

たばこ

100.0

(100.0)

LLC Petro

ロシア

千RUB

328,439

たばこ

100.0

(100.0)

JTI Tütün Ürünleri Sanayi A.Ş.

トルコ

千TRY

148,825

たばこ

100.0

(100.0)

TSネットワーク㈱

※1

東京都

台東区

460

たばこ

85.3

製造たばこの配送業務等の委託

日本フィルター工業㈱

※1

東京都

墨田区

461

たばこ

100.0

製造たばこ用フィルターの購入

鳥居薬品㈱

※3

東京都

中央区

5,190

医薬

54.8

製品の共同開発・販売等

Akros Pharma Inc.

アメリカ

千USD

1

医薬

100.0

(100.0)

海外臨床開発・調査業務委託

テーブルマーク㈱

※1

東京都

中央区

22,500

加工

食品

100.0

その他256社

※1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(持分法適用会社)53社

 

 

 

 

 

 

 

 

 

TC Megapolis JSC

ロシア

千RUB

77

たばこ

23.0

(23.0)

その他52社

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(注)1.「事業内容」には、セグメントの名称を記載しております。

2.「議決権に対する所有割合」の( )内は、間接所有割合を表示(内書)しております。

3.「役員の兼任等」には、当社との兼任及び当社からの出向を含んでおります。

4.※1:特定子会社に該当しております。なお、その他に含まれる会社のうち特定子会社に該当する会社は次のとおりです。

JTI-Macdonald Corp.、JTI Tütün Ürünleri Pazarlama A.Ş.、JT Canada LLC Inc.、JT International (Philippines) Inc.、JTI Processadora de Tabaco do Brasil Ltda.、Japan Tobacco International Manufacturing Co., Ltd.、JT International Distribuidora de Cigarros Ltda.、PT Karyadibya Mahardhika、JT International Asia Manufacturing Corp.、JTI (UK) Management Ltd.、Al Nakhla Tobacco Company S.A.E.、Logic Technology Development LLC.、JTI Cigarette and Tobacco Factory Co. Ltd.、JT International Bangladesh Limited、JT International (Thailand) Limited

5.※2:売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)が、当社グループの連結売上収益に占める割合の

10%を超えております。該当する会社の主要な損益情報等は次のとおりです。
 

名称

主要な損益情報等(百万円)

売上収益

税引前利益

当期利益

資本合計

資産合計

LLC JTI Russia

329,623

109,592

87,385

314,892

414,495

 

6.※3:有価証券報告書を提出しております。

7.連結子会社であるJT International Bangladesh Limitedは債務超過会社であり、債務超過額は195,209百万円です。