2025年2月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 41,518 100.0 1,279 100.0 3.1

事業内容

3【事業の内容】

 当社は、2022年9月1日に単独株式移転により株式会社ピックルスコーポレーションの持株会社(完全親会社)として設立され、子会社等の経営管理及びそれに付帯関連する業務を行っております。

 当社グループは、当社、子会社14社及び関連会社3社により構成されており、浅漬・惣菜等の製造、販売及び漬物等の販売を主たる業務としております。

 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することになります。

また、当社グループの事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 当社グループにおける当社と関係会社の当該事業に係る位置づけを事業系統図で示すと次のとおりであります。

 

[事業系統図]

 

(注)1 株式会社尾花沢食品は2024年3月1日付で株式会社ピックルスコーポレーションにより吸収合併され消滅したため、子会社が1社減少しました。

   2 株式会社ピックルスコーポレーション札幌は2024年12月1日付で株式会社ピックルスコーポレーションにより吸収合併され消滅したため、子会社が1社減少しました。

   3 株式会社ピックルスコーポレーション長野は2024年3月1日付で株式会社アリシアフーズに商号を変更しております。

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)  経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

 

①  財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善に伴い、緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、原材料・エネルギー価格の高騰が長期化していることや、物流コスト増加に加え、欧米の高い金利水準の継続に伴う金融資本市場の変動による海外景気の下振れリスクもあり、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。

 食品業界におきましては、インバウンド需要の増加により外食需要は堅調に推移しているものの、食料品価格やエネルギー価格など、さまざまなものが値上げされたことにより消費者の節約志向が強まり、内食需要は減少し厳しい事業環境となっております。この影響を受け、漬物などのご飯まわりの関連製品についても、引き続き厳しい状況が続いております。

 このような状況のなか、当社グループは、北海道から九州まで全国に展開している製造・販売のネットワークを活用し、新規得意先や新しい販路の開拓及び既存得意先の拡販に取り組みました。なお、業務の効率化を図るため、2024年12月1日を効力発生日として株式会社ピックルスコーポレーションは、株式会社ピックルスコーポレーション札幌を吸収合併しました。

 販売面では、日頃のご愛顧に感謝し、生活応援の意味も込めて、「ご飯がススムキムチ」シリーズ3品を対象に20gの増量キャンペーンを実施し、「ご飯がススムキムチ」シリーズの販売促進を行いました。また、顧客ロイヤリティ向上を目的として、公式ファンコミュニティサイト「ピックルス食堂」をオープンしました。株式会社フードレーベルにおいては、ドレッシングなどの牛角監修商品などが当選するSNSキャンペーンを実施し、「牛角韓国直送キムチ」や「牛角やみつきになる!丸ごと塩オクラ」の販売促進に取り組んでおります。

 製品開発面では、株式会社ピックルスコーポレーションにおいて、開封してすぐ食べられる、サラダ感覚の浅漬の「液切りいらず おしんこ白菜」や、柔らかくて甘い深谷ねぎを使用した「冬の白菜とねぎの浅漬」などの新商品を発売しました。その他にも、株式会社ピックルスコーポレーション札幌において、北海道長沼町産白菜を使用し、酪農学園大学の学生がレシピ・商品名を考案した「酪農学園大学監修 沼る浅漬」を地域・期間限定で発売しました。

 製造面では、株式会社ピックルスコーポレーションにおいて、2024年12月に茨城工場(所在地:茨城県結城郡八千代町)を新設し稼働開始しております。この工場では、「ご飯がススムキムチ」などを生産しており、機械化を進めて生産効率の向上を図っております。

 新規事業では、外食事業及び小売事業を行う「OH!!!~発酵、健康、食の魔法!!!~」(所在地:埼玉県飯能市)において、2024年10月には、創業から4周年を迎え、創業祭を開催し、抽選会やワークショップなどのイベントの実施や、レストラン「Femy_」において特別コースの提供などを行いました。また、株式会社ベジパルにおいては、干し芋やチップスなど、さつまいもを使用した商品を開発し販売しております。その他にも、株式会社ピックルスコーポレーションにおいて冷凍食品を開発し、量販店の冷凍食品売場や業務用への拡販に取り組んでおります。

 サステナビリティへの取り組みとして、2024年11月に子ども食堂を利用する方々を招待し、株式会社ピックルスファームでのさつまいも収穫や「OH!!!~発酵、健康、食の魔法!!!~」でのキムチづくりなどの体験型企画を通じた食育活動を実施しました。

 売上高は、「ご飯がススムキムチ」シリーズについては堅調に推移したものの、さまざまなものの価格上昇による消費者の節約志向の影響や、コンビニエンスストア向けの売上が減少したことなどにより減収となりました。

 利益については、夏場の高温や夏以降の天候不順、葉物野菜の品薄により引き合いが強まったことなどの要因により、原料となる白菜や胡瓜などの野菜の価格が高騰したことや物流費や人件費の上昇、売上高が減少したことなどの影響により減益となりました。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

イ  財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,528百万円増加し、30,242百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,898百万円増加し、11,358百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ630百万円増加し、18,884百万円となりました。

 

 

ロ  経営成績

 当連結会計年度における売上高は41,518百万円(前期比3.5%減)、営業利益は1,279百万円(同23.3%減)、経常利益は1,345百万円(同24.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は958百万円(同18.4%減)となりました。

 

②  キャッシュ・フローの状況

主要項目

前連結会計年度

(自 2023年3月1日

至 2024年2月29日)

当連結会計年度

(自 2024年3月1日

至 2025年2月28日)

前年同期比

営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)

2,718

831

△1,887

投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)

△950

△4,693

△3,743

財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)

45

1,082

1,036

現金及び現金同等物の増減額(百万円)

1,813

△2,780

△4,594

現金及び現金同等物の期末残高(百万円)

7,754

4,974

△2,780

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2,780百万円減少し、当連結会計年度末には、4,974百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動による資金の増加は831百万円(前期は2,718百万円の増加)となりました。収入の主な要因は税金等調整前当期純利益1,305百万円、減価償却費1,005百万円であり、支出の主な要因は未収入金の増減額(△は増加)582百万円、法人税等の支払額667百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動による資金の減少は4,693百万円(前期は950百万円の減少)となりました。支出の主な要因は有形固定資産の取得による支出4,694百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動による資金の増加は1,082百万円(前期は45百万円の増加)となりました。収入の主な要因は長期借入れによる収入2,190百万円であり、支出の主な要因は長期借入金の返済による支出400百万円、割賦債務の返済による支出163百万円及び配当金の支払額446百万円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 当社グループの事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

イ  生産実績

 当連結会計年度の生産実績を事業の種類別に示すと、次のとおりであります。

事業の種類

当連結会計年度

(自 2024年3月1日

至 2025年2月28日)

前年同期比(%)

浅漬・その他(百万円)

28,636

98.8

(注) 金額は販売価格によっております。

 

ロ  商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績を事業の種類別に示すと、次のとおりであります。

事業の種類

当連結会計年度

(自 2024年3月1日

至 2025年2月28日)

前年同期比(%)

漬物・その他(百万円)

12,830

91.2

(注) 金額は販売価格によっております。

 

ハ  受注実績

 当社グループは受注当日または翌日に製造・出荷を行っておりますので、受注高及び受注残高の記載は省略しております。

 

ニ  販売実績

 当連結会計年度の販売実績を事業の種類別に示すと、次のとおりであります。

事業の種類

当連結会計年度

(自 2024年3月1日

至 2025年2月28日)

前年同期比(%)

製品

 

 

浅漬・その他(百万円)

28,626

98.7

商品

 

 

漬物・その他(百万円)

12,891

91.8

合計(百万円)

41,518

96.5

(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2023年3月1日

至 2024年2月29日)

当連結会計年度

(自 2024年3月1日

至 2025年2月28日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

株式会社セブン-イレブン・ジャパン

6,840

15.9

6,637

16.0

 

(2)  経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ  財政状態

(流動資産)

 当連結会計年度末の流動資産の残高は10,888百万円(前期比1,733百万円減少)となりました。主な増減の要因は流動資産のその他の増加1,019百万円、現金及び預金の減少2,780百万円によるものであります。

(固定資産)
 当連結会計年度末の固定資産の残高は19,353百万円(同4,262百万円増加)となりました。主な増減の要因は株式会社ピックルスコーポレーションの茨城工場稼働等による建物及び構築物の増加3,442百万円、機械装置及び運搬具の増加1,401百万円、建設仮勘定の減少478百万円によるものであります。よって、当連結会計年度末の資産合計は30,242百万円(同2,528百万円増加)となりました。

(流動負債)
 当連結会計年度末の流動負債の残高は8,019百万円(同1,350百万円増加)となりました。主な増減の要因は1年内返済予定の長期借入金の増加1,265百万円、流動負債のその他の増加406百万円、未払法人税等の減少285百万円によるものであります。

(固定負債)
 当連結会計年度末の固定負債の残高は3,339百万円(同547百万円増加)となりました。主な増減の要因は長期借入金の増加524百万円によるものであります。よって、当連結会計年度末の負債合計は11,358百万円(同1,898百万円増加)となりました。

(純資産合計)
 当連結会計年度末の純資産合計は18,884百万円(同630百万円増加)となりました。主な増減の要因は利益剰余金の増加511百万円によるものであります。

 

ロ  経営成績

  売上高は、「ご飯がススムキムチ」シリーズについては堅調に推移したものの、さまざまなものの価格上昇による消費者の節約志向の影響や、コンビニエンスストア向けの売上が減少したことなどにより減収となりました。この結果、当連結会計年度における売上高は、41,518百万円(前期比3.5%減)となりました。

 利益については、夏場の高温や夏以降の天候不順、葉物野菜の品薄により引き合いが強まったことなどの要因により、原料となる白菜や胡瓜などの野菜の価格が高騰したことや物流費や人件費の上昇、売上高が減少したことなどの影響により、営業利益は、1,279百万円(同23.3%減)となりました。営業外収益は102百万円であり、主なものとしては受取賃貸料35百万円であります。営業外費用は36百万円であり、主なものとしては支払利息13百万円及び賃貸費用22百万円であります。よって、経常利益は1,345百万円(同24.1%減)となりました。特別利益として資産除去債務戻入益4百万円及び補助金収入5百万円、特別損失として固定資産処分損49百万円を計上しております。以上の結果、税金等調整前当期純利益は1,305百万円(同26.6%減)となり、法人税、住民税及び事業税等を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は958百万円(同18.4%減)となりました。

 

ハ  経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループでは、さらなる事業規模の拡大が必要であると考えており、そのため、連結売上高、連結営業利益を経営指標として設定しております。具体的には2028年2月期に連結売上高43,000百万円、連結営業利益1,700百万円を目標としております。なお、2026年2月期においては、連結売上高41,000百万円、連結営業利益1,500百万円となっており、目標達成に向けて、業績の向上に取り組んでまいります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析並びに資本の財源及び資金の流動性

 キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)  経営成績等の状況の概要  ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりであります。

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&Aによる株式の取得等によるものであります。

 当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、5,339百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,974百万円となっております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 連結財務諸表の作成においては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴い実際の結果は異なる場合があります。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。

 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 

イ  繰延税金資産

 当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

 

ロ  固定資産の減損処理

 固定資産の減損については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (重要な会計上の見積り) 1.固定資産の減損」に記載のとおりであります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

前連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)

当社グループは漬物製造販売事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)

当社グループは漬物製造販売事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自  2023年3月1日  至  2024年2月29日)

1.製品及びサービスごとの情報

 単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。

 

(2)有形固定資産

 本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 (単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

株式会社セブン-イレブン・ジャパン

6,840

        ―

 

当連結会計年度(自  2024年3月1日  至  2025年2月28日)

1.製品及びサービスごとの情報

 単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。

 

(2)有形固定資産

 本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 (単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

株式会社セブン-イレブン・ジャパン

6,637

        ―

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

 当社グループは漬物製造販売事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却額残高に関する情報】

 当社グループは漬物製造販売事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

 当社グループは漬物製造販売事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。