2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

流通 運輸 観光 不動産 その他のサービス
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
流通 78,738 73.1 1,731 37.5 2.2
運輸 14,219 13.2 2,087 45.2 14.7
観光 12,712 11.8 628 13.6 4.9
不動産 1,428 1.3 125 2.7 8.7
その他のサービス 626 0.6 46 1.0 7.4

3【事業の内容】

 当社グループは当社と当社の子会社10社及び関連会社1社(2026年3月31日現在)により構成されております。

 当社は純粋持株会社として子会社の事業活動の経営管理・指導を行っており、子会社が流通事業、運輸事業、観光事業、不動産事業、その他のサービス事業を行っております。

 

 当社グループの事業内容は、次のとおりであります。

 (1) 流通事業

 流通事業は、長野県内で食品スーパー「デリシア」52店舗(「デリシアミールズ」4店舗を含む)と「業務スーパー及びユーパレット」9店舗の計61店舗を展開しており、長野県内で展開していくドミナント戦略(物流や店舗管理、広告宣伝などの効率化とコスト削減のため、ある一定の地域に集中的に店舗を出店し、競合他社よりも優位な地位を獲得する戦略)の下、県内トップクラスの店舗網を有しております。「デリシア」の店舗フォーマットは、価格だけで勝負する食品スーパーではなく、「上質なスーパーマーケット」をコンセプトに、低価格路線からは一線を画し、鮮度・品質重視の品揃え、お客様の利便性を追求するという付加価値を重視する店舗となっております。一方、「業務スーパー及びユーパレット」は、高品質&低価格の大容量の業務用商品等で、低価格(お買い得感)を打ち出し、価格(価値)重視の店舗となっております。2つの異なる店舗フォーマット(コンセプト)により客層や商圏に合わせた店舗展開ができることは当社グループの強みであり、出店戦略においても、「デリシア」は出店することにより当該出店地域でドミナント化が図られることを基本方針とする等、業務スーパーとの差別化や「デリシア」と「業務スーパー及びユーパレット」の出店配置の最適化を図っております。加えて、長期的に中食ニーズへのシフトが一段と進むことを前提に、総菜商品の品揃えを強化した新フォーマットの「デリシアミールズ」を既存店舗の業態変更(3店舗)や新規出店(1店舗)により、2023年度以降4店舗展開しております。また、多様化する消費動向に対応するため、移動スーパーの「とくし丸」を40台、宅配サービスの「デリシアネットスーパー」を19拠点、セルフ型無人決済店舗を1店舗展開しマルチチャネル化を進めております。

 この他、フードサービス事業といたしまして、株式会社モスフードサービスとフランチャイズ契約を締結しモスバーガー事業(4店舗)を、タリーズコーヒージャパン株式会社とフランチャイズ契約を締結しタリーズコーヒー事業(3店舗)を行っております。また、2022年4月に株式会社マックドラッグを傘下に置き、医薬品の販売事業を行っております。

(子会社)

 ㈱デリシア、㈱マックドラッグ

 

 (2) 運輸事業

 運輸事業は、バス事業、鉄道事業、タクシー事業及び自動車整備事業等を行っております。

 バス事業は、長野県、東京都、大阪府に営業所を構えております。主要事業は、長野県内外の都市間や都市と上高地・白馬等の観光地を結ぶ「高速バス事業」、松本市内から、中部山岳国立公園内の上高地、乗鞍山頂(畳平)を中心とする地域の輸送を行う「観光路線バス事業」、長野県内各地にて運行する「一般路線バス事業」及び「貸切バス事業」となります。高速バス事業は、運輸事業で最大の売上を誇り、路線別には松本・長野・白馬・諏訪・飯田の各地と「バスタ新宿」を結ぶ新宿系統が高速バス事業全体売上の4割弱を占めております。また、観光路線バス事業においては、「松本上高地線」は当社グループの単独路線ということもあり観光路線の中でも一番の収入源になっております。観光路線バス事業は利益率が高く、バス事業全体の営業利益の5割弱は同事業に拠るものとなっております。

 鉄道事業の営業路線は、「松本駅」~「新島々駅」間(14.4キロメートル)の上高地線であり、大正時代の鉄道事業創業以来、松本市西部住民の輸送及び上高地、乗鞍高原方面への観光客の輸送を行っております。

 タクシー事業は、長野県内の松本地区、長野地区、諏訪地区、大北地区の4拠点を展開しており、新たに2025年10月に軽井沢に営業所を開設いたしました。乗用タクシー事業の売上シェアは長野県内ではトップクラスとなっております。需要拡大が見込めるインバウンド対応も重点的に実施しており、特に冬季における白馬地域では、タクシー需要が拡大しているため、他地域からの応援勤務も行い売上確保に努めております。

 自動車整備事業は、バス・タクシー等のグループ車両の整備の外、一般向け整備事業にも注力しており、お客様が車検に立ち会い「安全・安心」を実感できる車検サービスをはじめ、整備・定期点検・板金塗装・車両販売・マーキングを通じて、地域のお客様のカーライフをサポートしております。

(子会社)

 アルピコ交通㈱、アルピコタクシー㈱

 

 (3) 観光事業

 長野県内で、ホテル・旅館事業、サービスエリア事業、旅行事業、レジャー場事業等を行っております。

 ホテル・旅館事業は、長野県松本市を中心にシティホテル、ビジネスホテル、温泉リゾートホテルの3形態計6施設の運営を行っております。国内利用客として、ビジネスで利用されるお客様は首都圏中心に、観光客として利用されるお客様は首都圏、関西方面から幅広く集客しております。また、需要が拡大しているインバウンドでは台湾、東南アジア、欧米など、広範にわたり各国からのお客様を受け入れております。

 サービスエリア事業は、長野県内の高速道路上下線10ヵ所のサービスエリアのうち、諏訪湖(上り線)、梓川(上り線)、姨捨(上下線)の4ヵ所を運営しております。売店、レストランなど、地域の特色を活かした商品・サービスの提供に努めております。

 旅行事業は、長年培ってきた企画力とグループインフラを活かした豊富な旅行商品を取り揃えることで、地域のお客様へ魅力ある商品やサービスを提供しております。同事業を担うアルピコ長野トラベル株式会社は、前身の長野トラベル株式会社からは50年余の社歴を有し、観光庁長官登録第1種の旅行業登録により、国内・海外の募集型企画旅行、受注型企画旅行、手配旅行を取り扱い、個人から団体、教育旅行まで幅広く展開しております。

 レジャー場事業は、八ヶ岳など大自然の絶景を臨む蓼科高原において、ゴルフ場やキャンプ場などの運営を行っております。「蓼科高原カントリークラブ」は、1963年に開場し60年を超える歴史があるゴルフ場で、全長10,318ヤード(約9.4キロメートル)、27ホールを有しております。

(子会社)

 アルピコ交通㈱、アルピコホテルズ㈱、アルピコ長野トラベル㈱、アルピコリゾート&ライフ㈱

 (4) 不動産事業

 不動産賃貸事業、別荘地管理事業等を行っております。

 不動産の賃貸事業は、約30件の賃貸不動産事業を行っており、松本市、長野市、茅野市等長野県内に自社で保有する土地又は建物を主に法人に対して賃貸し、賃料を得るというビジネスモデルとなっております。

 別荘地管理事業は、古くからのリゾート地である蓼科高原及び八ヶ岳中央高原において、自社所有余地の売却、財産区から賃借している土地の転貸、建築及びリフォーム(一部外注あり)、上水道の供給、温泉供給、別荘管理などを行っております。

(子会社)

 アルピコ交通㈱、アルピコリゾート&ライフ㈱、アルピコ蓼科高原リゾート㈱

 (5) その他のサービス事業

 長野県内を中心に保険事業等を行っております。

 同事業を担うアルピコ保険リース株式会社では、長野県内9つの営業所網及び来店型ショップ3店を有し、当社グループ従業員を含めた長野県のお客様に対して、幅広い種類の保険の販売を中心にサービスを提供しております。

(子会社)

 アルピコ保険リース㈱、松電事業協同組合

 

 以上述べた事項を図によって示すと次のとおりであります。なお、当社(連結財務諸表提出会社)は、一般顧客への商品の販売・サービスの提供はありません。

 

 当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 a.経営成績の状況

 当連結会計年度における日本経済は、個人消費や設備投資が底堅く推移している他、輸出については“トランプ関税”の影響を受けつつも概ね横ばい圏で推移しております。宿泊・飲食等のサービス消費につきましては、個人消費の底堅さに加え、インバウンド需要の寄与もあり、増加基調が継続しております。また、物価は、ガソリン減税や電気・ガス代補助金の継続が押し下げ要因として寄与している一方で、原油価格の上振れリスクが期末に顕在化しております。今後の日本経済については、物価動向や金利、為替の変動に加え、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の上昇や国際情勢の不確実性がリスク要因となっており、先行きは不透明な状況にあります。

 このような環境下、当社グループは『中期経営計画 2024-2026』において、①成長戦略、②構造改革、③サステナビリティ経営に取り組んでおり、その骨子は以下のとおりです。

・ 「既存事業の成長」に加え、「M&Aの推進」「事業エリアの深耕・拡大」「新規事業の創出」に取り組み、

成長の加速、収益の拡大や事業規模・領域の拡大を図ります。

・ 「組織再編・事業集約」「不採算・低収益・重複事業のてこ入れ」「DX、ICT技術活用による省力化、効率化」に取り組み、経営効率と地域社会の持続的な発展とのバランスを重視した改革を実施します。

・ 「人的資本経営の実施」「環境経営の展開」「地域活性化への貢献」に取り組みます。

 当連結会計年度における運輸業等営業費及び売上原価は、流通事業を中心に増収に伴う影響等から、前連結会計年度に比べ2.8%増の74,420,453千円、販売費及び一般管理費は、売上・稼働が回復した運輸事業や観光事業で人件費が増加したこと等により3.8%増の29,087,540千円となりました。

 この結果、当連結会計年度の連結営業収益は107,422,042千円(前連結会計年度(以下、「前年同期」という。)比3,585,825千円、3.5%増)、連結営業利益は3,914,047千円(前年同期比501,626千円、14.7%増)、連結経常利益は3,558,208千円(前年同期比497,801千円、16.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,998,978千円(前年同期比△293,493千円、12.8%減)となりました。

 

 当連結会計年度のセグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

セグメントの名称

営業収益

営業利益

当期(千円)

前期との

差額(千円)

前年同期比(%)

当期(千円)

前期との

差額(千円)

前年同期比(%)

流通事業

78,737,659

1,998,612

2.6

1,730,616

110,769

6.8

運輸事業

14,219,379

917,726

6.9

2,087,319

496,886

31.2

観光事業

12,711,572

648,966

5.4

627,597

127,953

25.6

不動産事業

1,428,141

31,388

2.2

124,927

△35,364

△22.1

その他のサービス事業

625,606

6,727

1.1

45,988

△23,920

△34.2

(流通事業)

 流通事業は、長野県内で食品スーパー「デリシア」52店舗(「デリシアミールズ」4店舗を含む)と業務商品主体の「業務スーパー及びユーパレット」9店舗を運営しており、合計で61店舗を展開しております。うち「デリシア」については、10月に「デリシア川中島店」(長野市川中島町)を新規オープンし店舗数増となっております。これらに加え、マルチチャネル戦略として、移動スーパー「とくし丸」40台やネットスーパー19拠点、セルフ型無人決済店舗を1店舗展開しており、顧客基盤とマーケット及びチャネルの拡大を推進しております。

 また、総菜商品の品揃えを強化した新フォーマットの「デリシアミールズ」を既存店舗の業態変更(3店舗)や新規出店(1店舗)により、2023年度以降4店舗展開しております。当連結会計年度は、商品価格の見直しによる単価の上昇等が寄与した他、10月にオープンした新店舗も一定の効果を上げ、前年同期比で増収となりました。競合対抗上、仕入原価の上昇を全て価格転嫁することは困難なため、売上総利益を圧迫しましたが、人件費等のコスト増はカバーできました。

(運輸事業)

 運輸事業は、観光客の利用比率が高く、業績は天候等に左右されやすい特性があります。当連結会計年度は比較的天候に恵まれ、業績は堅調に推移いたしました。

 バス事業は、グリーンシーズン(4月~11月)の上高地やスノーシーズンの白馬、また、戸隠等の長野県内観光地への輸送を担う観光系路線を中心に、国内外からの需要取り込みや一部路線での運賃改定(2025年4月)により、前年同期比で増収となりました。

 タクシー事業は、上高地及び白馬での観光利用の取り込みや乗合部門の堅調推移に加え、10月に開業した軽井沢営業所も一定の効果を上げ、前年同期比で増収となりました。

 鉄道事業は、国内外観光客等の利用に加え、イベント・物品販売収入も好調で前年同期比で増収となりました。

(観光事業)

 ホテル・旅館事業は松本市内5施設、諏訪市内1施設の全6施設において宿泊を中心に、国内外の旺盛な観光需要を着実に取り込み、前年同期比で増収となりました。

 サービスエリア事業は、国内外の立ち寄り客増加や価格改定等による客単価上昇が寄与し、前年同期比で増収となりました。

 旅行事業は、出張・団体旅行等の法人需要及びツアー募集が堅調に推移し、イベント輸送へのアプローチも強化し、ツアー募集も堅調に推移し、前年同期比で増収となりました。

(不動産事業)

 別荘地管理事業等が堅調でしたが、原価や経費の増加のカバーには至りませんでした。

(その他のサービス事業)

 保険事業は、前年同期比で増収となりましたが、人件費やその他経費の増加が利益を下押ししました。

 

 b.財政状態の状況

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産は14,332,162千円となり、前連結会計年度末に比べ351,678千円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が1,111,477千円増加、売掛金が312,081千円増加、商品及び製品が147,769千円増加、有価証券が1,996,486千円減少したこと等によるものであります。固定資産は45,849,991千円となり、前連結会計年度末に比べ2,186,928千円増加いたしました。これは主に、有形固定資産が2,208,500千円増加したこと等によるものであります。

 この結果、資産合計は60,182,153千円となり、前連結会計年度末に比べ1,835,249千円増加いたしました。

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は18,758,007千円となり、前連結会計年度末に比べ1,034,945千円減少いたしました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が1,529,789千円減少、未払法人税等が484,239千円増加したこと等によるものであります。固定負債は25,795,778千円となり、前連結会計年度末に比べ1,760,021千円増加いたしました。これは主に、長期借入金が1,820,486千円増加したこと等によるものであります。

 この結果、負債合計は44,553,785千円となり、前連結会計年度末に比べ725,075千円増加いたしました。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産合計は15,628,368千円となり、前連結会計年度末に比べ1,110,174千円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益1,998,978千円、剰余金の配当413,286千円及び自己株式の取得523,530千円等によるものであります。

 この結果、自己資本比率は26.0%(前連結会計年度末は24.9%)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、税金等調整前当期純利益が3,196,872千円(前年同期比12.0%増)と増加したものの、長期借入れによる収入、有形固定資産の取得による支出等の要因により一部相殺されたこと等から、前連結会計年度末と比べ835,009千円減少し、当連結会計年度末には5,316,784千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により増加した資金は6,263,778千円(前年同期比150.2%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3,196,872千円に減価償却費3,150,907千円、売上債権の増加額311,500千円等の項目を加減した結果によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により減少した資金は5,382,330千円(前年同期比175.2%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出4,913,530千円、投資有価証券の取得による支出205,362千円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により減少した資金は1,716,456千円(前連結会計年度は181,535千円の増加)となりました。これは主に、長期借入れによる収入8,000,000千円により資金が増加する一方で、長期借入金の返済による支出7,709,302千円、リース債務の返済による支出537,096千円、長期未払金の返済による支出533,240千円等により資金が減少したことによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 当社グループの各事業は、受注生産形態をとらない事業であるため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

 なお、販売の状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」における各事業の区分の業績に関連づけて示しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績の分析

 当連結会計年度の経営成績に関する認識及び分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

b.財政状態の分析

 当連結会計年度の財政状態に関する認識及び分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、長期経営方針として「ALPICO VISION 2035」を掲げ、ビジョンの実現に向けた具体的経営計画を「中期経営計画 2024-2026」として策定しております。

 長期ビジョンでは、2035年のありたい姿を「『楽しさ・ときめき』を創出し、付加価値を高めることで、持続的な地域の発展に貢献している企業グループ」としております。

 「中期経営計画 2024-2026」の取組骨子は以下のとおりです。

  ・ 成長戦略として「既存事業の成長」に加え、「M&Aの推進」「事業エリアの深耕・拡大」「新規事業の創出」に取り組み、成長の加速、収益の拡大や事業規模・領域の拡大を図ります。

  ・ 構造改革に向け、「組織再編・事業集約」「不採算・低収益・重複事業のてこ入れ」「DX、ICT技術活用による省力化、効率化」に取り組み、経営効率と地域社会の持続的な発展とのバランスを重視した改革を実施します。

  ・ サステナビリティ経営を実践するため、「人的資本経営の実施」「環境経営の展開」「地域活性化への貢献」に取り組みます。

d.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、従来から認識していた、労働人口の減少、消費行動の変化、原材料価格や物価の動向、技術革新の加速等に加えて、感染症の流行や気候変動及び自然災害も大きな要因として認識しております。

 これらの事業環境に対応すべく、長野県内における各事業シェアの拡大、保有・運営する施設と商品及びサービスの質の向上、新規事業開発、経営資源の効率活用や経営基盤の強化に取り組んでおります。

 ここ数年の具体的な取組として、流通事業におきましては、マルチチャネル化による顧客・マーケットの拡大、深耕を進めており、移動販売「とくし丸」を40台運行、ネットスーパーを19拠点で展開、セルフ型無人決済店舗を1店舗展開しております。また、既存店舗を業態変更し総菜商品の品揃えを強化した新カテゴリーの「デリシアミールズ」を既存店舗の業態変更(3店舗)や新規出店(1店舗)により、2023年度以降4店舗オープンし、新コンセプト店舗を展開しております。運輸事業におきましては、2022年4月にアルピコタクシー株式会社を株式交換によりアルピコ交通株式会社の子会社とし経営の効率化を図っております。観光事業におきましては、2022年4月に中核会社の東洋観光事業株式会社を、ホテル・旅館の運営を担うアルピコホテルズ株式会社と、主に蓼科地区での別荘・ゴルフ場運営等を担うアルピコリゾート&ライフ株式会社との2社に分社化しそれぞれの専門性を十分発揮できる体制といたしました。

 このような諸施策の実行に加えて、当社グループは以下の事業戦略を確実に実施してまいります。

・「M&Aの推進」「事業エリアの深耕・拡大」「新規事業の創出」による成長の加速

・柔軟で適応力のある組織を築(つく)るため各種取り組みの展開

・持続的な価値創造の最重要基盤である人材への投資を強化

・地域に根差す企業グループとして、持続可能な社会実現に貢献

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 a.キャッシュ・フローの状況の分析

  キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 b.資本の財源及び資金の流動性

 (資金需要)

 当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、流通事業における仕入原価及び物流費、運輸事業における車両維持管理費、その他各事業における一般管理費等があります。また、設備資金需要としては流通事業における店舗への更新投資、運輸事業における車両更新投資、観光事業におけるホテル・旅館等に対する設備投資等があります。

 (財務政策)

 当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、金融機関からの借入により資金調達を行い、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)により効率的に資金を運用しております。また、運転資金及び設備資金につきましては、当社において一元管理しております。

 当社グループの主要な事業資産に対しては、各事業を取り巻く事業環境を考慮したバランスのとれた投資を行うことで、回収効率を高め、当社グループの全体の有利子負債の削減を図っております。設備投資に当たってはリースも活用し資金繰りの平準化や効率化にも配意しております。

 また、資金調達コストの低減に努める一方、過度の金利変動リスクに晒されないよう、借入の一部について金利スワップ等の手段を活用しております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

(1)報告セグメントの決定方法

 当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社は多種多様なサービスを提供する事業を行っており、事業の分類別に報告セグメントを決定し、「流通事業」、「運輸事業」、「観光事業」、「不動産事業」、「その他のサービス事業」の5つを報告セグメントとしております。

(2)報告セグメントに属するサービスの種類

 「流通事業」はスーパーマーケット事業等を行っております。「運輸事業」はバス事業、鉄道事業、タクシー事業及び自動車整備事業等を行っております。「観光事業」はホテル・旅館事業、サービスエリア事業、旅行事業、レジャー場事業等を行っております。「不動産事業」は不動産賃貸事業、別荘分譲販売及び管理事業等を行っております。「その他のサービス事業」は保険事業等を行っております。

 

2.報告セグメントごとの営業収益、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

 報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法であります。

 報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。

 セグメント間の内部営業収益又は振替高は市場実勢価格に基づいております。

 

3.報告セグメントごとの営業収益、利益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

合計

 

流通

運輸

観光

不動産

その他のサービス

営業収益

 

 

 

 

 

 

顧客との契約から生じる収益

75,534,649

12,425,120

12,035,613

326,341

614,605

100,936,330

その他の収益

1,197,984

818,517

883,384

2,899,886

外部顧客への営業収益

76,732,634

13,243,637

12,035,613

1,209,725

614,605

103,836,216

セグメント間の内部営業収益又は振替高

6,413

58,014

26,991

187,027

4,272

282,720

76,739,047

13,301,652

12,062,605

1,396,753

618,878

104,118,937

営業利益

1,619,847

1,590,432

499,643

160,291

69,908

3,940,124

セグメント資産

31,696,814

10,481,059

11,654,358

4,249,160

1,158,538

59,239,931

その他の項目

 

 

 

 

 

 

減価償却費

1,563,063

693,434

532,532

126,941

3,457

2,919,430

持分法適用会社への投資額

403,510

403,510

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

2,057,748

1,305,147

668,170

117,998

11,287

4,160,352

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

合計

 

流通

運輸

観光

不動産

その他のサービス

営業収益

 

 

 

 

 

 

顧客との契約から生じる収益

77,679,720

13,172,090

12,686,079

361,857

620,810

104,520,558

その他の収益

1,051,802

969,881

879,799

2,901,483

外部顧客への営業収益

78,731,523

14,141,971

12,686,079

1,241,656

620,810

107,422,042

セグメント間の内部営業収益又は振替高

6,136

77,407

25,492

186,485

4,795

300,316

78,737,659

14,219,379

12,711,572

1,428,141

625,606

107,722,358

営業利益

1,730,616

2,087,319

627,597

124,927

45,988

4,616,449

セグメント資産

33,151,032

11,353,084

12,091,971

4,259,269

1,133,561

61,988,919

その他の項目

 

 

 

 

 

 

減価償却費

1,646,479

749,068

570,923

132,002

3,265

3,101,739

持分法適用会社への投資額

390,922

390,922

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

2,730,972

1,506,957

985,790

123,317

584

5,347,621

 

4.報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)

(単位:千円)

営業収益

前連結会計年度

当連結会計年度

報告セグメント計

104,118,937

107,722,358

セグメント間取引消去

△282,720

△300,316

連結財務諸表の営業収益

103,836,216

107,422,042

 

(単位:千円)

利益

前連結会計年度

当連結会計年度

報告セグメント計

3,940,124

4,616,449

セグメント間取引消去

637,362

560,106

全社費用(注)

△1,146,915

△1,238,688

未実現利益の調整額

△18,149

△23,819

連結財務諸表の営業利益

3,412,421

3,914,047

(注)全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。

 

(単位:千円)

資産

前連結会計年度

当連結会計年度

報告セグメント計

59,239,931

61,988,919

セグメント間取引消去

△4,321,894

△4,762,849

全社資産(注)

4,556,107

4,102,821

未実現利益の調整額

△1,127,240

△1,146,738

連結財務諸表の資産合計

58,346,903

60,182,153

(注)全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない本社資産であります。

(単位:千円)

その他の項目

報告セグメント計

調整額

連結財務諸表計上額

前連結会計年度

当連結会計年度

前連結会計年度

当連結会計年度

前連結会計年度

当連結会計年度

減価償却費

2,919,430

3,101,739

53,796

49,167

2,973,226

3,150,907

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

4,160,352

5,347,621

5,389

34,975

4,165,742

5,382,597

(注)1.減価償却費の調整額は、連結消去額に含まれる減価償却費であります。

2.有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、連結消去額及び全社部門の設備投資額であります。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

(単位:千円)

 

流通

運輸

観光

不動産

その他の

サービス

合計

外部顧客への営業収益

76,732,634

13,243,637

12,035,613

1,209,725

614,605

103,836,216

 

2.地域ごとの情報

(1)営業収益

 本邦の外部顧客への営業収益が連結損益計算書の営業収益の90%を超えるため、記載を省略しております。

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

(単位:千円)

 

流通

運輸

観光

不動産

その他の

サービス

合計

外部顧客への営業収益

78,731,523

14,141,971

12,686,079

1,241,656

620,810

107,422,042

 

2.地域ごとの情報

(1)営業収益

 本邦の外部顧客への営業収益が連結損益計算書の営業収益の90%を超えるため、記載を省略しております。

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

流通

運輸

観光

不動産

その他のサービス

全社・消去

合計

減損損失

388,024

11,375

399,400

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

流通

運輸

観光

不動産

その他のサービス

全社・消去

合計

減損損失

208,806

4,874

213,680

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

流通

運輸

観光

不動産

その他のサービス

全社・消去

合計

当期償却額

12,901

4,770

1,272

18,944

当期末残高

1,865

636

2,502

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

流通

運輸

観光

不動産

その他のサービス

全社・消去

合計

当期償却額

746

636

1,382

当期末残高

1,119

1,119