2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    45名(単体) 1,989名(連結)
  • 平均年齢
    47.1歳(単体)
  • 平均勤続年数
    11.0年(単体)
  • 平均年収
    5,526,926円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    1.3%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

① 人材育成の方針

 当社グループは、信州に根ざした「総合生活関連企業グループ」として持続的な成長を実現するため、「企業価値創造の源泉は人材にある」との認識のもと、「アルピコグループ人事基本理念」に基づいた人材戦略を推進しております。

アルピコグループ人事基本理念

「個々人が、アルピコグループの代表であるという誇りと責任を持って働き、経営理念の実現に向けてやりがいと喜びを感じられる企業風土を目指す」

イ.専門性と多角的な視点の育成

 流通・運輸・観光・不動産といった多角的な事業ポートフォリオを持つ強みを活かし、ジョブ・ローテーションや研修制度を通じて、特定の事業領域における専門性を発揮しながら、グループ全体を俯瞰できる「グループシナジーを創出」できる人材を育成します。

ロ.「安全・安心」の体現者としての教育

 インフラを担う企業として安全教育を人材育成の根幹に据えています。各社における技術・技能伝承に加え、コンプライアンス意識の高い組織文化を醸成し、お客様の信頼に誠実に応える人材を輩出します。

ハ.次世代リーダーの選抜と育成

 当社は、純粋持株会社として、グループ各社の経営を担う次世代リーダーの選抜と経営リテラシー向上等を目的とした教育プログラム「ABC(アルピコビジネスカレッジ)研修」を実施し、中長期的な企業価値向上を牽引する幹部育成に努めます。

② 社内環境整備の方針

 従業員一人ひとりが最大限の能力を発揮し、心身ともに健康で働き続けられる環境を整備することが、地域社会へのサービス向上に直結すると考えております。

イ.ダイバーシティ&インクルージョンの推進

 性別、年齢、国籍、雇用形態(正規・非正規)を問わず、多様な属性を持つ人材が活躍できる風土を醸成します。特に、意思決定過程における多様性を確保するため、女性管理職の登用推進や、多様な知見を持つ外部・中途人材の融合(インテグレーション)を促進します。

ロ.働きがいと柔軟なワークスタイルの両立

 地域特性や事業特性に応じた柔軟な勤務制度の導入を進め、ワークライフバランスの向上を図ります。従業員の「エンゲージメント」を定量的に把握し、職場環境の改善にフィードバックするサイクルを確立します。

ハ.安全で健康的な職場づくり

 労働安全衛生の徹底はもちろんのこと、メンタルヘルスケアの充実や健康経営の実践を通じて、全従業員が安全で健康的に働くことのできる職場環境を整備します。

③ 従業員の給与その他の給付の額及び内容の決定に関する基本方針

 当社グループは、持続的な企業価値向上への貢献を促し、優秀な人材を確保・維持するため、以下の基本方針に基づき給与・給付内容を決定しております。

イ.公正性・透明性の確保

 給与及び各種給付の決定にあたっては、職務内容、役割、成果、能力、経験等を総合的に勘案し、公正かつ透明性のある基準に基づき決定します。

ロ.職務・役割に基づく処遇

 各職務の責任範囲及び期待される役割の大きさを踏まえ、職務・役割・能力・成果等を総合的に勘案し、給与水準を設定します。

ハ.成果・貢献の反映

 個人及び組織の業績、並びに職務遂行における成果・貢献度を適切に評価し、賞与や昇給等に反映します。

ニ.市場水準との整合性

 労働市場における賃金水準や業界動向を踏まえ、競争力のある報酬水準の維持・向上に努めます。

ホ.多様な人材への配慮

 性別、年齢、国籍、雇用形態等にかかわらず、多様な人材が公正に評価・処遇される仕組みを整備します。

ヘ.法令遵守

 労働基準法その他関係法令を遵守し、適正な給与及び給付の支給を行います。

 

ト.総合的な報酬設計

 給与のみならず、各種手当、福利厚生、退職給付等を含めた総合的な報酬体系を構築し、従業員の生活の安定及び働きがいの向上を図ります。

 

 

(2)【従業員の状況】

① 連結会社の状況

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

流通事業

508

(1,852)

運輸事業

1,012

(290)

観光事業

363

(240)

不動産事業

25

(12)

その他のサービス事業

36

(12)

全社(共通)

45

(6)

合計

1,989

(2,412)

(注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

② 提出会社の状況

 

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

45

(6)

47.1

11.0

5,526,926

1.3

 

セグメントの名称

従業員数(人)

全社(共通)

45

(6)

合計

45

(6)

(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

 

 

③ 最大人員会社の状況

イ.当事業年度における従業員数が最も多い会社

アルピコ交通㈱

 

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

618

(315)

50.4

13.6

5,166,721

8.9

(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

ロ.上記イの次に従業員数が多い会社

㈱デリシア

 

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

503

(1,848)

44.0

14.9

5,058,604

3.4

(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

④ 労働組合の状況

労働組合との間に特筆すべき事項はありません。

 

⑤ 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異

イ.提出会社

 提出会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づく公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

 

ロ.連結子会社

当事業年度

名称

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)2

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)1

全労働者

正規雇用労働者

パート・

有期労働者

全労働者

正規雇用労働者

パート・

有期労働者

㈱デリシア

4.3

100.0

100.0

-

57.3

79.5

108.4

アルピコ交通㈱

8.0

100.0

100.0

-

62.0

77.7

81.7

アルピコタクシー㈱

21.7

100.0

100.0

-

82.2

82.2

65.5

アルピコホテルズ㈱

10.4

-

-

-

65.8

82.2

82.2

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。アルピコ長野トラベル㈱、アルピコリゾート&ライフ㈱、アルピコ蓼科高原リゾート㈱、アルピコ保険リース㈱、㈱マックドラッグ、松電事業協同組合は、同法律の規定に基づく公表義務の対象ではないため、「管理職に占める女性労働者の割合(%)」及び「労働者の男女の賃金の差異(%)」の記載は省略しております。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。なお、育児休業取得対象者が不在の場合、「-」を記載しております。アルピコ長野トラベル㈱、アルピコリゾート&ライフ㈱、アルピコ蓼科高原リゾート㈱、アルピコ保険リース㈱、㈱マックドラッグ、松電事業協同組合は、同法律の規定に基づく公表義務の対象ではないため、「男性労働者の育児休業取得率(%)」の記載は省略しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

(1) ガバナンス

 当社グループは、生活基盤産業を中心に異業種複合体企業グループを形成しており、サステナビリティ関連のリスク及び機会の識別、評価、管理は一義的には会社ごととなります。グループ全体のサステナビリティ関連の会議体として「SDGs担当者会議」を設置し推進、統括しております。

 「SDGs担当者会議」は、当社グループ各社のSDGs所管部署責任者等で構成されており、各社が年次で策定している「SDGs(CSR)取組計画」や当社が中心となりグループ全体で取組を行っている事項の結果について四半期ごとに報告を受け、進捗状況・課題・今後の取組等を取り纏めた上で、グループ社長会に報告を行っております。また、各社及びグループ全体の「SDGs(CSR)取組計画」は年次で経営会議に活動方針及び活動実績を報告しております。

 

(2) 戦略

① マテリアリティ(重要課題)特定プロセス

 当社グループでは、持続可能な社会を実現するため、マテリアリティを特定し、その課題解決に向けてサステナビリティ経営に取り組んでおります。マテリアリティ特定のプロセスは、社会的要請や事業環境のマテリアリティを踏まえ、サステナビリティ関連のリスク及び機会に対処するための課題について、個別に評価を行った上で重要課題を特定しております(●印が重要性の高い事業・会社及び課題)。

課題分類

セクター・事業・会社

食品・飲料

運輸

流通

バス

鉄道

タクシー

㈱デリシア

アルピコ交通㈱

アルピコタクシー㈱

環境

温室効果ガス(GHG)排出量

社会資本関係

消費者の福利※1

 

販売慣行・製品表示※2

 

人的資本

従業員の安全衛生

 

リーダーシップ及びガバナンス

重大インシデントリスク管理

 

※1.消費者の福利:「全消費者が公平に公正な価格で商品やサービスを購入することができる社会的利益に係る課題」です。

※2.販売慣行・製品表示:「消費者が高品質で安全な商品やサービスを購入することができる社会的利益に係る課題」です。

 評価に際し、セクターごとの課題の重要性はSASB(サステナビリティ会計基準審議会)「マテリアリティマップ」の区分に準拠し、量的基準及び質的基準の両者を満たす事業・会社について重要性が高いと判断しております。量的基準では、各事業セクターの前連結会計年度の「売上」、「営業利益・費用」の高い事業セクターから合算し概ね2/3に達している事業セクター・会社を重要性が高い区分としております。質的基準では、各事業の気候関連のリスクのうち物理的リスクの高低を指標としており、具体的には台風・豪雨災害等の自然災害に起因する物理的リスクが顕在化した場合の影響度により判断いたしました。

② マテリアリティの特定

 当社グループは、サステナビリティ経営推進の3本柱として、「人的資本経営の実施」「環境経営の展開」「地域活性化への貢献」に取り組んでおります。この3本柱実践のため優先的に取り組むべき課題をSASB(サステナビリティ会計基準審議会)「マテリアリティマップ」の区分に準拠した視点でとらえ、量的基準及び質的基準の両者を満たす、流通、運輸事業の重要性が高いと判断しており、流通、運輸事業における課題として、次の5点を重要課題と認識しております。

・GHG:流通事業及び運輸事業におけるCO排出量(Scope1・Scope2)の削減に係る課題

・消費者の福利:全消費者が公平に公正な価格で商品やサービスを購入することができる社会的利益に係る課題

・販売慣行・製品表示:消費者が高品質で安全な商品やサービスを購入することができる社会的利益に係る課題

・従業員の安全衛生:運輸事業において重大インシデントに直結する乗務員の安全衛生管理に係る課題

・重大インシデントリスク管理:運輸事業における重大インシデントリスク管理

③ サステナビリティ関連のリスク及び機会に対処するための取組

 イ.温室効果ガス排出量

 流通事業においては、店舗屋根への太陽光パネルの設置、店舗照明のLED化を計画的に進めているほか、エネルギーマネジメントシステムの導入によりCO排出量(Scope2)の削減に取り組んでおります。このほか、店舗施設へのEV充電器設置によりお客様の利便性向上とCO削減に向けた取組も行っております。

 運輸事業においては、バス・タクシー・鉄道の車両更新を定期的に実施し、燃費の向上及び使用電力削減によりCO排出量の削減を行っております。このほか、バス・タクシーでは「省エネ運転」の取組を従来から行っております。中長期的な取組としては、バス事業で環境負荷に配慮し、CO排出量削減に取り組むため、グリーン電力の利用やEVバスを計画的に導入してまいります。

 ロ.消費者の福利、販売慣行・製品表示

 流通事業においては、以下のサステナビリティ関連の施策実施により、地域社会への貢献、環境課題の解決及び顧客ニーズに応えるサービスの提供に取り組んでおります。

・長野県と連携した食糧支援事業として、生活困窮者への食糧支援事業に参画

・フードバンク支援活動として、「こども食堂」への食品提供や一部店舗でフードドライブ活動(店内にBOXを設置しお客様から食品を集め寄付)

・長野県と協定締結したエシカル消費推進活動。チラシを活用したエシカル消費情宣活動やポイントカードを活用した一部ポイント(エシカルポイント)の長野県への寄付等の取組

・地産地消の推進。地元産の商品「信州育ち・生まれ」等の販売

・資源の有効活用やプラスチック使用量削減への取組。リサイクルステーション設置によるペットボトルや古紙の回収、ペットボトルキャップの回収と売却益の寄付

 ハ.従業員の安全衛生

 運輸事業においては、乗務員の安全衛生管理が重大インシデント防止に直結することを踏まえ、日常の点呼執行による健康管理の強化とアルコールチェックを基本に、認知機能検査、健康診断の全結果の把握と指導、睡眠時無呼吸症候群の検査、脳ドック検査の実施等の運転適性診断を計画的に実施しています。

 ニ.重大インシデントリスク管理

 運輸事業においては、事業の基本方針(安全方針)として「安全はすべてに優先する」を掲げ、全社員に対して会議、通達等を通じて周知徹底を図っております。安全方針に基づき、年度毎に「安全重点施策」及び「行為目標」を策定し、取組状況及び達成状況について、定期的に取締役会に報告しております。

 事件・事故・災害等発生時の報告・対応ルールについてはリスク管理規程で定めており、重大インシデント発生時の報告についてはSNS・携帯端末を活用し即応できる体制としております。

 ホ.その他

 a.機会

 当社グループは、日本屈指の山岳景勝地である上高地観光関連の事業(沿線バス・タクシー・鉄道運行、都市圏からの直通バス運行、上高地ルミエスタホテル営業等)を多く擁し主力事業の一つとなっております。上高地環境保全の取組は、グループのブランディング向上や収益機会の増大につながることも踏まえ、環境省や地元事業者と連携しクリーン運動等にグループを挙げて取り組んでおります。

 b.リスク管理

 運輸事業においては、自然災害を想定したBCP(事業継続計画)を策定しております。また定期的に有事に備えた訓練を実施しております。

 

(3) リスク管理

 グループ全体及びグループ各社におけるリスク管理に関する事項を審議又は決議する機関として、コンプライアンス・リスク管理委員会を設置しております。コンプライアンス・リスク管理委員会において、サステナビリティ関連のリスクも含めリスク及び機会の識別・評価・管理を実施しております。具体的には、「3 事業等のリスク」に記載の主要なリスク等を対象として、グループ会社ごとにリスクの洗い出しと評価を実施し、重要リスクについては年次で「リスク改善計画」を策定し、進捗状況や課題について四半期毎にコンプライアンス・リスク管理委員会に報告を行っております。

 気候関連リスクに関連する被災等への対応は「危機管理緊急対応マニュアル」等に規定するとともに、会社ごとにBCP等を策定しております。

 

(4) 指標及び目標

流通事業及び運輸事業の温室効果ガス(CO)排出量は以下のとおりです。

Scope1

CO排出量(単位:t)

2025年度

2024年度

2023年度

2022年度

運輸事業(バス・タクシー)

18,456

18,837

19,874

18,872

 

 

 

Scope2

CO排出量(単位:t)

2025年度

2024年度

2023年度

2022年度

流通事業

21,726

22,252

20,499

22,903

運輸事業(鉄道)

506

547

562

582

合計

22,232

22,799

21,061

23,485

 流通事業においては、太陽光発電により購入電力量を削減しており、当該削減量は2,184tのCO排出量(前年比+127t)に相当します。

 CO削減の目標設定は当社グループ全体の2019年度実績(Scope1+Scope2)に対して削減目標を設定しております。具体的には、長期目標として2050年度のGHG排出量実質ゼロを目指すため、2019年度排出量実績79,976t—COに対し2035年度までに40%削減(△31,990t—CO)することを中期目標に掲げ、2024年度中にロードマップを策定し取組を開始いたしました。

 

(5) シナリオ分析

 シナリオ分析は、想定した気候変動(1.5℃の温暖化や4.0℃の温暖化)が生じた場合、当社グループに与えるリスク(負の影響)やビジネス機会とそのインパクト(影響度合い)を把握し、リスクや機会が顕在化した場合の戦略や施策の検討を行うことを目的として実施しております。

 具体的な分析に当たっては、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)が推奨する「2.0℃以下のシナリオ(1.5℃含む)と4.0℃シナリオの両方を用いた分析」を採用し、「1.5℃含む2.0℃以下のシナリオ」と「4.0℃シナリオ」の2シナリオを想定しております。「2.0℃以下のシナリオ」では移行リスクを評価し、「4.0℃シナリオ」では物理リスクを評価しております。

 

想定シナリオに基づく当社グループへの影響が大きいリスクと機会

リスクシナリオ 重要な移行・物理リスクと対応

リスク

シナリオ

リスク

期間

影響

該当する事業

リスク管理と今後の対応

流通

運輸

その他

移行リスク

1.5℃シナリオ

・炭素税導入、排出規制強化、再エネ義務化

⇒EV・FCV導入、充電・水素ステーション設備整備によるコスト増

・再エネ逼迫

⇒エネルギーコスト増

中期

中~大

 

・再エネ電源の採用拡大

・包装等のプラスチック使用の規制強化

⇒包装材変更等によるコストアップ

・消費者の環境意識が高まる

⇒環境に配慮した商品を求める声が高まり、従来の仕入や販売方法では顧客離れが起こる

短~

中期

 

 

・環境配慮型商品の展開

・店舗の省エネ化(LED、高効率冷蔵設備)

・EV配送の導入

・環境認証商品の拡充(オーガニック、地産地消)

・サプライチェーンの見直し

・地域密着型の環境対応商品展開

・人材不足による事業の一部継続の困難

短~

中期

中~大

・従業員の安全衛生への取組強化

・人権の尊重と人材の確保・育成強化

・新たな感染症の発生

⇒人員体制継続・確保等の事業継続への支障

⇒交通・観光事業中心に需要の消失

中~

長期

中~大

・BCP(事業継続計画)の強化

物理リスク

4.0℃シナリオ

・被災による売上の減少、復旧コストの増加

・調達の不安定化による調達コスト増加、売上減少

短~

中期

中~大

・災害対応型店舗設計

・防災用品、非常食の品揃え強化

・地域との災害協定締結

・自然災害に対するマニュアルの策定

・避難訓練の実施

・自治体との災害支援協定締結

 

・豪雨、台風による運行停止

⇒災害時の運行マニュアル整備と訓練の実施

・猛暑による車両故障や乗客の健康リスク

⇒冷房能力不足による車内の快適性低下

⇒高齢者などの乗客に対する熱中症対策が求められる

・CO削減ロードマップの変更

・上高地、白馬、蓼科等が環境変化により観光地としての魅力減失

中~

長期

中~大

・地域との連携による避難輸送体制の構築

・BCP(事業継続計画)の強化

・脱現行観光路線と代替路線の開拓

 

機会シナリオ

シナリオ

内 容

期間

影響

該当する事業

戦 略

流通

運輸

その他

機会

1.5℃シナリオ

・EV・FCVの導入コスト、運行コストの低減

⇒補助金、普及による価格・費用低下

・上高地、白馬、蓼科等自然観光資源の価値向上による輸送需要の高水準推移

・通勤、通学等での公共交通機関利用はCO削減につながる

短~

中期

 

 

・上高地、白馬、蓼科等を事業エリアとしており自然観光資源を積極的に保護し共存していく姿勢をアピール

・公共交通機関利用がCO削減につながることを積極アピール

・LED化等の省エネ店舗運営を推進し固定費を削減(固定費の増大を抑制)

・プラスチック使用削減の取組を進める

・フードロス削減の取組を進める

短~

中期

 

 

・環境配慮型商品の展開

・店舗の省エネ化(LED、高効率冷蔵設備)

・環境認証商品の拡充(オーガニック、地産地消)

・地域密着型の環境対応商品展開

機会

4.0℃シナリオ

・災害対応商品(非常食、防災用品)の需要増

 

短~

中期

 

 

・防災用品、非常食の品揃え強化

 

 

(6) 人的資本に関する戦略並びに指標及び目標

 当社グループは、企業価値創造の源泉を人材と捉え、人への積極的な投資が当社グループのサービス及び商品の付加価値を高め、ひいては経営理念に掲げる豊かな地域社会の実現及び企業価値の向上につながるものと考えております。

 また、多様性ある人材の確保・育成や人材ポートフォリオの構築が企業の持続的発展には欠かせないとの認識の下、個々の従業員が能力を最大限に発揮できる環境を構築し、グループ全体としての競争力を高めるため、2024年2月に新たにグループ人事戦略室を立ち上げました。

① 戦略

  当社グループでは以下のとおり、「アルピコグループ人事基本理念」「アルピコグループ人事基本方針」「求められる人材像」を定めております。

 イ.アルピコグループ人事基本理念

  個々人が、アルピコグループの代表であるという誇りと責任を持って働き、経営理念の実現に向けてやりがいと喜びを感じられる企業風土を目指します。

 ロ.アルピコグループ人事基本方針

  横並びの発想をやめて、会社・部門の業績に合わせ、より貢献した人、より頑張った人、新しいことにチャレンジした人を評価し、それに報いる人事制度を実現していきます。

 ハ.求められる人材像

  信州を愛し、豊かな地域社会を実現できる人材

  常にお客様の視点に立って考え、行動できる人材

  失敗を恐れず常に改革・改善にチャレンジできる人材

② 指標及び目標

 当社グループは、「中期経営計画 2024-2026」を策定しており、人的資本に関する具体的な目標として「柔軟な働き方の導入及び人事制度改革の実行」「雇用条件改善と職場環境整備を通じたエンゲージメント向上」「一人ひとりの専門的な能力、スキルを高める教育・研修実施」「キャリア自律に向けた経験・学びの機会拡充」の4つの活動方針を掲げ、人的資本経営に取り組んでおります。取組に当たっては、当社及びグループ各社の人事部門長で構成する「人事担当者会議」を設置し、定期的に取締役会、経営会議及びグループ社長会に進捗報告を行っております。

 また、グループ全体で女性活躍の推進を図るため、以下イ.ロ.に記載の方針と施策を策定しております。本中期経営計画期間中のKGIとして、グループ全社が「えるぼし認定」「くるみん認定」のいずれかを取得することを掲げており、2024年度に1社、アルピコ保険リース株式会社が「えるぼし3つ星認定」を、2025年度に2社、アルピコ長野トラベル株式会社が「えるぼし2つ星認定」、株式会社デリシアが「くるみん認定」を取得いたしました。

 イ.アルピコグループ女性活躍推進方針

a.仕事と私生活の両立ができるよう、柔軟な働き方を支援し女性のキャリア形成を図ります

b.傾聴に基づくコミュニケーションにより、女性従業員が心理的安全を作り出せる環境を提供します

c.意識啓発セミナーや研修を行い、女性社員のキャリア意識を向上、浸透させます

d.本中期経営計画期間中にグループ全社で「えるぼし認定」「くるみん認定」のいずれかを取得、2035年までに両方の認定取得を目指します

 ロ.アルピコグループ女性活躍推進施策

a.女性の望まない離職を防ぐためのライフステージに合わせた職場環境の構築、規程の整備

b.管理職が心理的安全性やアンコンシャスバイアスに関する理解を深める研修の実施

c.女性のキャリア形成のための各種研修の実施