2024年2月期有価証券報告書より

リスク

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 新規出店について

新規物件の選定に際しては、当社独自の出店基準(賃借条件、店前通行量、商圏特性等)を満たすことを条件としております。従いまして、当社の出店基準に合致した物件がない場合には、計画どおりの出店ができないことにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
 また、出店後に、外部環境の急激な変化等により著しく収益性が低下した場合には、減損損失を計上する可能性があり、業績不振等により退店を行った場合には、固定資産の除却損、各種契約の解除による違約金等が発生する可能性があり、その場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 賃借物件への依存、差入保証金について

当社は、賃借による出店形態を基本としており、賃貸借期間は賃貸人との合意により更新可能であるものの、賃貸人側の事情により賃貸借契約を解約されることや、経年による建物の建て替え等の事情により計画外の退店を行う場合があります。このような場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

店舗の賃借に際しては物件所有者へ敷金を差し入れております。当事業年度末現在の貸借対照表における差入保証金の計上額は1,036,639千円(社宅敷金を除く)であり、総資産に対する比率は15.0%となっております。これら差入保証金が、何らかの理由により一部又は全額が返還されなかった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 法的規制について

① 食品衛生法について

当社の事業は飲食店営業であり、各店舗の営業に際しては食品衛生法の規定に従って都道府県知事の許可を受けるとともに、食品衛生責任者を置いております。また、店舗及び商品の衛生管理においては、定期的に第三者による衛生検査を実施する等、十分配慮しております。しかしながら、このような衛生管理下にも拘らず、食中毒事故の発生等によって同法の規定に抵触した場合には、営業停止や営業許可の取り消しを命じられることにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)について

当社は「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」(以下、「食品リサイクル法」)による規制を受けております。「食品リサイクル法」により、外食事業者は食品廃棄物の発生の抑制、減量化、再利用に取り組むことを義務付けられております。
 今後、同法の規制が強化された場合には、規制に対応するため、新たな設備投資等に関連する費用が発生する可能性があり、その場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律について

深夜12時以降も営業する店舗につきましては、深夜営業について「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」の規制を受けており、各店舗への周知徹底等を通じて規制の遵守に取り組んでおりますが、同法の規定に抵触した場合には、一定期間の営業停止等が命ぜられることにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (4) 個人情報について

当社は、メンバーズカードの発行に伴って多数の顧客の個人情報を取得し保有しているため、「個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)」に定める「個人情報取扱事業者」に該当し、その取扱いに関して一定の義務を負っております。当社といたしましては、「個人情報保護規程」及び「個人情報保護方針」を定め十分配慮しておりますが、万一何らかの原因により顧客の個人情報の流出、不正利用が発生した場合には、当社の信用に大きな影響を与えるとともに損害賠償責任を負うことがあり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5) 人財の確保について

当社は、経営理念実現に向けた継続的な成長を達成するため、短時間労働者を含め優秀な人財の確保が重要課題であると考えております。当社では、継続的に採用体制を整え、定期的な会社説明会の開催、従業員の処遇改善、短時間労働者の社員登用制度等の施策を実施しておりますが、採用環境の変化等により当社が必要とする人財が十分に確保できない場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 原材料価格の変動について

当社は、原材料価格の変動が業績に与える影響を抑制するために継続的に様々な施策を実施しておりますが、天候不順や為替相場、その他様々な要因により原材料価格が高騰した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 労務関連について

当社は、短時間労働者を多数雇用しており、これら短時間労働者を含めた従業員を対象として、労働基準法等の法令や社会保険等の諸制度に変更があった場合、または労働市場環境等に変化があった場合には、従業員の処遇等について大幅な変更が生じ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 売上の変動要因について

当社は、大都市圏(関東、中部、関西)に集中的に出店しており、これらの地域に大規模な地震等の災害や停電が発生した場合や、新型インフルエンザ等の伝染病により当社従業員の欠勤者が続出した場合、店舗営業の停止により売上が減少し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社の事業は世界経済の動向及び天候要因等による来店客数への影響から売上が減少し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 会計制度等の変更について

新たな会計基準や税制の導入・変更等が実施された場合、また、税務当局との税務申告における見解の相違により追加の税負担が生じるような場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 経済状況の変化について

当社の事業は日本国内における飲食店営業であるため、日本国内の景気の変動や、政府の経済政策の影響が、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。特に個人消費の減速、原材料価格・人件費・賃料・水道光熱費の上昇は、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 単一業態と競合について

当社の事業は英国風PUB事業の単一業態であるため、今後の景況感、市場動向、外食に係る顧客の消費、嗜好が変化した場合や、当社と類似したブランドや同様のサービス等を提供する会社が現れ競合店舗が増加した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 商標権について

当社は商標権を取得し管理することで当社のブランドを保護する方針であります。第三者が類似した商号等を使用し、または当社が保有する商標権等を不正に使用し、当社のブランドの価値が毀損された場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)風評被害について

当社の事業は飲食店営業であるため、食中毒等食品の安全性や衛生上に関する風評被害を受けた場合、その内容の正確性にかかわらず、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、インターネット上の書き込み等による風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社の競合他社等に対する風評被害であっても、外食業界全体の社会的評価や評判が下落することにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

配当政策

 

3 【配当政策】

当社は、株主への還元を重要課題として認識して、配当原資確保のための収益力を強化し、内部留保資金を確保しつつ、配当性向30%を目安とする業績に連動した配当を行うことを基本方針としております。

また、定款に中間配当を行うことができる旨を定めておりますが剰余金の配当は当面「期末のみの年1回」を基本方針としております。配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。

当事業年度の配当につきましては、1株当たり6円(普通配当6円)としております。

内部留保資金の使途につきましては、今後の事業展開やリスクへの備えとして活用してまいりたいと考えております。

なお、基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額
(千円)

1株当たり配当額
(円)

2024年5月29日

75,467

6

定時株主総会決議