人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数59名(単体) 1,605名(連結)
-
平均年齢45.0歳(単体)
-
平均勤続年数15.1年(単体)
-
平均年収5,397,118円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
|
2025年3月31日現在 |
|
セグメントの名称 |
従 業 員 数 (人) |
|
医薬品卸売事業 |
467 |
(716) |
医療機器卸売事業 |
424 |
(110) |
薬局事業 |
308 |
(126) |
介護事業 |
257 |
(192) |
ICT事業 |
80 |
(10) |
その他事業 |
69 |
(40) |
合計 |
1,605 |
(1,194) |
(注)従業員数は就業人員(当社グループからグループ外部への出向者は除く。)であり、臨時雇用者数(臨時社員 含む。)は、当連結会計年度の平均人員を( )外数で記載しております。
(2)提出会社の状況
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|
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|
2025年3月31日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(才) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
|
59 |
(29) |
45.0 |
15.1 |
5,397,118 |
セグメントの名称 |
従 業 員 数 (人) |
|
医薬品卸売事業 |
- |
(-) |
医療機器卸売事業 |
- |
(-) |
薬局事業 |
- |
(-) |
介護事業 |
- |
(-) |
ICT事業 |
- |
(-) |
その他事業 |
59 |
(29) |
合計 |
59 |
(29) |
(注)1.平均年間給与は、税込支給額であり、基準外賃金および賞与を含んでおります。
2.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者は除く。)であり、臨時雇用者数(臨時社員を含む。)は当事業年度の平均人員を( )外数で記載しております。
(3)労働組合の状況
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
当事業年度 |
補足説明 |
||||
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)2 |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)3 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)2 |
|||
全労働者 |
うち正社員 |
うち非正規 社員 |
|||
43.8 |
- |
74.2 |
86.0 |
32.2 |
- |
(注)1.当社において、賃金体系および制度上の男女差はありません。
ただし、職種間や基幹職比率等において人材配置の偏りに男女差があり、それに伴う賃金差異が生じております。
2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
3.男性の育児休業取得の対象となる従業員はおりません。
② 主要な連結子会社
当事業年度 |
補足説明 |
|||||
名称 |
管理職に占める女性労働者の割合 (%) (注)4 |
男性労働者の育児休業取得率 (%) (注)5 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)4 |
|||
全労働者 |
うち正社員 |
うち非正規社員 |
||||
㈱ほくやく |
15.3 |
50.0 |
55.1 |
77.0 |
55.0 |
- |
㈱竹山 |
4.4 |
0.0 |
60.3 |
75.2 |
56.8 |
- |
㈱ノバメディカル |
0.0 |
- |
94.0 |
94.0 |
- |
(注)2 |
㈱そえる |
36.4 |
50.0 |
68.3 |
66.6 |
64.6 |
(注)3 |
㈱マルベリー |
32.5 |
0.0 |
54.4 |
68.1 |
67.7 |
- |
㈱モルス |
50.0 |
0.0 |
75.0 |
88.1 |
59.8 |
- |
㈱アドウイック |
22.2 |
100.0 |
87.5 |
88.1 |
71.6 |
- |
(注)1.当社グループにおいて、賃金体系および制度上の男女差はありません。
2.男性の育児休業取得の対象となる従業員はおりません。
3.男女間の賃金差異(正社員)のうち、薬剤師に関しては、85.6%と差異は小さくなります。
4.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
5.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当社が有価証券報告書提出日現在において合理的と判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。
(1)ガバナンス
当社グループを取り巻く環境は、人口動態や社会保障制度など様々な変化が続く中、地域に根ざす医療・介護・福祉の垣根のない連携がさらに必要となる市場へと変貌しております。医療機関の機能分化と連携、医療・介護の総合確保、デジタル化が同時並行で進行する中、グループ各社が専門性を強化することに加え、これまで以上にグループが一体となって地域固有のニーズに対応するサービスの展開が必要となります。
当社グループは「地域包括ヘルスケア企業」というビジョンを掲げ事業を推進しており、さらに「ほくたけのサステナビリティ方針」として「事業間連携により、地域の実状に沿った社会保障基盤の構築にむけて付加価値を創造し『健やかな地域社会』の実現をめざします」という方針を打ち出しました。当社グループは本方針においてサステナビリティへの取り組みを重要な経営課題と位置付け、未来に向けて持続可能な経営を行います。
当社グループは2024年1月よりサステナビリティに関する取り組み方針について討議を開始し、同年2月、持続可能なサービス提供体制を維持・拡大し、企業価値のさらなる向上を目指すサステナビリティ経営を推進すべく、「サステナビリティ委員会」を設置しました。サステナビリティ委員会は、代表取締役社長 眞鍋雅信を委員長とし、管理統括本部長、経営統括本部長、人事部長、リスク管理部長および関係部門の代表者によって構成され、年2~4回程度開催することとしています。委員会は当社グループにとって最もふさわしいサステナビリティに関する基本方針および活動計画を策定、計画の進捗について評価し、必要に応じて活動を修正してまいります。取締役会の監督を受け、活動計画およびその進捗を経営会議に対して報告し、強固なガバナンス体制の下で運営されております。
前期はサステナビリティ委員会の会合を、委員長である代表取締役社長以下各部門代表が参加し2024年7月22日に第1回、同年11月6日に第2回、2025年2月3日に第3回、同年3月25日に第4回の委員会を開催いたしました。検討内容については、第1回では「2024年度の取り組みテーマ・方針とゴールの設定」を中心に、第2回では「2025年6月の有価証券報告書情報開示に向けた取り組み」を中心に、第3回では「マテリアリティに準拠したグループ各社ごとのリスクと機会の情報収集について」を中心に、さらに第4回では「2025年度サステナビリティ情報開示の変更点の確認」を中心に討議が行われ、併せて各担当カテゴリでの進捗状況の確認等を実施いたしました。委員会は担当カテゴリごとの分科会に分かれて活動を継続しております。また、前期は4月、5月、9月、および12月の各経営会議に、4月、5月、および9月の各取締役会に、サステナビリティ情報開示の承認または活動状況の報告を行っております。今後も、委員会全体での会合は年2~4回程度を目処として開催し、その状況を経営会議および取締役会へ報告してまいります。
当社は、コーポレート・ガバナンス体制の主たる機関として、取締役会、経営会議および監査役会を設置しております。原則として毎月1回定例の取締役会を開催し、必要に応じて臨時取締役会を開催しております。監督体制として取締役会は、月次の営業報告に加え、法令、定款および取締役会規程等(注)に定められた事項について審議を行い、取締役相互に質疑、提案ならびに意見を交換することにより、取締役の業務執行状況を監視・監督しております。また、監査役からも、質疑および意見を述べることにより、取締役の業務執行状況を監査しております。
経営会議は代表取締役社長を議長とし、代表取締役会長、取締役8名、常勤監査役1名、上席執行役員3名で構成され、原則として毎月1回定例の経営会議を開催し、必要に応じて臨時経営会議を開催しております。執行体制として経営会議は、付議基準に定められた事項に加え、各本部およびグループ各社から上程された事項について審議を行い、質疑、提案ならびに意見を交換することにより経営の執行状況を確認しております。また、取締役会付議事項の事前協議も行っております。さらに、事業運営におきまして、経営会議が必要に応じグループ内から横断的に委員を招集し、時限的な事業運営委員会を設置する運営体制を採用しています。事業運営委員会には内規が定められ、事業運営における最重要課題に集中的に取り組んでおります。
監査役会は、常勤監査役1名および社外監査役2名で構成され、原則として毎月1回定例の監査役会を開催し、必要に応じて臨時監査役会を開催しております。監査役会では、会計監査人、グループ各社の監査役および当社リスク管理部と連携し、取締役会の意思決定過程および取締役の業務執行状況について監査しております。
2023年7月にはガバナンス体制強化の一環として、「法務本部」を新設し、その下に「リスク管理部」に加えて「法務部」を新設しました。法務部では、企業法務に関する事項と当社グループ全体の規程の作成、改廃等文書管理に関する指導を強化しました。今後は、リーガルマインドの充実強化を図ってまいります。
前述のとおり、2024年2月に持続可能なサービス体制を維持・拡大し、企業価値のさらなる向上を目指すサステナビリティ経営を推進すべく「サステナビリティ委員会」を設置しました。
「(5)サステナビリティ関連のリスク及び機会」に特定されているサステナビリティ関連のリスク及び機会については、サステナビリティ委員会が主体となり、当社グループ各社からサステナビリティに関連するリスクと機会の情報を収集し、当社グループ全体のリスクと機会として整理しました。これらのリスクと機会については、各社内における課題意識の浸透度を含め、経営会議および取締役会によって継続的に監視・管理され、統制されています。
(注)戦略・経営方針として重要なこと、業務・業績・プロジェクトの進捗状況、投資・出資・M&A・重要財産処分・合併・配当に関すること、人事に関すること、戦略・報酬・雇用条件に関すること、資金調達に関すること、未来へ向けた取り組みや提言に関すること、全般的話題の意見交換等について審議を行なっております。
(2)戦略
①事業環境の状況
2040年頃に向けた医療の課題として、特に85歳以上の高齢者の増加に伴い、医療・介護の複合ニーズが増加すると予測されています。これにより、救急搬送や在宅医療の需要も一層増大する見込みです。地域別に見ると生産年齢人口はほぼ全地域で減少する一方、高齢者人口には顕著な地域格差が出てまいります。こうした地域差が拡大する中、各地域に求められる医療体制も多様化することが予想され、医療従事者の確保はさらに深刻な課題となるものと思われます。
ほくやく・竹山ホールディングスは、これまで「地域包括ヘルスケア企業」として、地域医療、介護、福祉の連携を重視した事業を展開してきました。今後、地域に根ざした医療・介護・福祉のシームレスな連携が不可欠となる市場環境において、当社グループは、各事業間の連携を強化し、地域固有のニーズに合わせたサービスを一体的に提供することで、その役割をさらに拡大していきます。
このような状況を踏まえ、当社グループの戦略・方針に影響を与える可能性がある重要課題(マテリアリティ)について次のような方法で特定を行いました。
②重要課題の特定方法
当社グループでは、「医薬品卸売事業」「医療機器卸売事業」「薬局事業」「介護事業」「ICT事業」における各事業間の連携による、地域の実状に沿った社会保障基盤の構築を通じて付加価値を創造し、「健やかな地域社会」の実現へ貢献することを一番の使命と考えています。持続可能な社会の実現が求められる中、当社グループは事業を通じた社会課題の解決を重要なミッションと捉えた上で、自社の事業における課題の検討を行いました。その上で、中長期的な当社グループの経営戦略および社会課題、取引先をはじめとしたステークホルダーの置かれた環境をふまえてリスクと機会の分析を行いました。
そこから社会的貢献度と自社における重要度のより高いものを「ほくたけの重要課題(マテリアリティ)」として特定いたしました。特定プロセスおよび特定マップについては以下をご参照ください。
③重要課題の内容
上記のプロセスの結果、以下の4項目を当社グループの重要課題(マテリアリティ)として特定いたしました。
a. 従業員の力を最大限に活かすべく多様性・公正性・包括性を推進し、職場における個々の成長が実感できる環境を整備する
b. ステークホルダー利益の最大化を主眼として、将来にわたり持続可能な事業としての基盤を築く
c. 事業間連携により、地域の実情に沿った社会保障基盤の構築に向けて付加価値を創造し「健やかな地域社会」の実現を目指す
d. 企業統治(ガバナンス)を強化し、事業活動の透明性を確保する
④事業戦略(「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(1)経営方針 ②中期経営計画(第6次中期計画)」「4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ⑤経営戦略の現状と見通し」に同様の記載がございます。)
今後、「在宅医療へのシフト」「医療と介護の連携」が北海道内のすべての地域で進むことが予想されます。各地域固有の状況を的確に分析し、最適なニーズを把握するため、2024年3月期から、当社社長はじめ道内各地域の事業会社の責任者がその地域で一堂に会して実施するエリアサミットの体制を強化しました。当社グループでは、医療機関および調剤薬局向けの医薬品卸売事業と、医療機関向けの医療機器卸売事業に加えて、薬局事業および介護事業を通じて地域社会の一人ひとりに直接つながる事業を展開しています。この強みを生かし、「在宅医療へのシフト」や「医療と介護の連携」における地域固有のニーズを迅速に捉えることが可能です。これまでのエリアサミットでは、グループ間の相乗効果を生むための相互理解活動から始まり、地域ごとにお客様にグループのサービスを認知していただく活動を通じて、医療機関との連携強化や地域とのコラボレーションを進めてきました。次期以降は、地域ごとの成果を評価し、DXを活用した新たな連携機会の創出など、グループとして貢献できる次なる展開を検討してまいります。
一方、政府による医療DX工程表が公表されるなど、医療・介護業界におけるDXの進展も加速しております。当社グループは、DXを戦略の重要な柱と位置付け、①地域包括ケアを目指した事業連携の支援、②業務プロセスの構造改革による効率化、③経営データの可視化とデータベース化、④厚生労働省の医療DXへの対応、という4つの柱を中心に推進しております。これらの柱に共通する目的は、「デジタルでつながる」ことであり、人材・モノ・組織、さらには地域をつなぎ、新たな価値・製品・サービスを創造することにあります。
DXの推進をさらに深め、グループ各社の事業に貢献するためには、1)自動化による省力化・効率化、2)業務プロセスの高度化による従業員のスキルアップとノウハウの蓄積、3)組織化による部門間の協働・連携・役割分担の明確化、4)可視化による業務・プロジェクトの業績・進捗管理の容易化、といったDXの効用を十分に検討する必要があります。2024年2月、当社グループは一部サーバーが外部からの不正アクセスによるランサムウェア攻撃を受け、データの一部が暗号化されるという被害に遭いました。この経験は、社内のICTに関する様々な側面を見直し、改善する契機となりました。今後、「デジタルでつながる」というDXの目標に向けて、情報共有などの取り組みを大きく前進させる機会と捉えております。
エリアサミットとDX推進という戦略の実行には、サステナビリティに関するリスクと機会の両面からの検討が重要となります。これは、事業継続のための災害対策や地域ごとのBCP対策といった課題に加え、医療DXへの取り組みやDX推進による業務プロセス改善といった課題が、当社グループの戦略・方針に影響を与える重要課題(マテリアリティ)として特定されているためです。詳細は「(5)サステナビリティ関連のリスク及び機会」の「②リスクと機会に対する取り組み」をご参照ください。
⑤人的資本に関する戦略
当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針は、グループ全体の強みの実現、効率的な運営を目指してシステム開発と生産性向上、市場変化の対応、情報共有、役割の明確化を実践するために、従業員一人ひとりが指示待ちではなく、自ら考え求めて組織での役割を果たし新たな課題へ挑戦する組織風土作りを進めております。
そのための実現にあたっては下記の3つの柱をテーマに推進しています。
・「自らの課題形成による変化への挑戦」
・「グループ交流による人材の多様性確保、教育、育成」
・「職場環境の改善」
「自らの課題形成による変化への挑戦」は1on1ミーティングを軸に社員意識の確認を行い、目標の設定、実行、確認、フィードバックを通じて自ら挑戦課題を決め実践していくことでエンゲージメントの向上と組織の活性化を進めております。
「グループ交流による多様な人材の確保、教育、育成」においては、グループ共同研修によるコア人材の育成とシナジー創出、グループ全体で大切にしている考え方の共有を図ることを目的に地域大学と連携し「ビジネススクール」を実施し、全社的な視野で、今後の新たな戦略を考え具体化させる場を作り実践的なマネジメント力の習得、向上につなげております。
また、「職場環境の改善」として2016年からは、日本の労働安全衛生法に基づき実施しているストレスチェック制度を毎年継続して実施し、社内環境整備に努めています。
(3)リスク管理
当社グループでは、リスク管理を経営の重要な柱と位置付け、「コンプライアンス基本規程」を定め、法令等の遵守を経営方針としています。また、自然災害やデータセキュリティ関連の事態等へ迅速かつ的確に対応するため、「リスク管理規程」を定め、各種マニュアルの整備や訓練の実施を通じて、リスク対応の仕組みを構築しております。
《サステナビリティ方針》
当社グループは、事業間連携により地域の実状に沿った社会保障基盤の構築を目指し、「健やかな地域社会」の実現を目指すことをサステナビリティ方針として掲げております。この方針に基づき、企業統治(ガバナンス)の強化、事業活動の透明性の確保、持続可能な事業基盤の構築、職場環境の整備を、重点課題(マテリアリティ)として事業活動に取り組んでおります。
《リスク管理体制》
サステナビリティに関連するリスクにつきましては、サステナビリティ委員会において、事業リスク及び機会を識別・評価し、経営会議および取締役会に報告しています。これにより、リスクの早期発見と適切な対応を図っています。
《主な取り組み》
①コンプライアンスの推進
当社グループでは、法令等の遵守を基盤とした公正な経営を実現するため、「コンプライアンス基本規程」を定め、全役員および従業員に適用しています。内部統制システムの確立や情報保護管理、内部通報制度の整備を通じて、企業倫理と調和した経営を推進しております。
②コンプライアンス違反の防止
当社グループでは、法令等の違反に対する社内外からの通報を受け付け、早期に内部的に把握し、自浄作用をもってその是正を図るため、グループすべての役員および従業員を対象とした「法令等違反行為の認知時における報告・通報に関する規程」を定め運用しております。
この制度は、公益通報者保護法及び労働施策総合推進法(通称「パワハラ防止法」)へ対応する通報者保護を徹底した「内部通報制度」および「ハラスメント相談」の窓口として運用し、違反行為の未然防止に努めています。
③なんでも相談ホットライン
当社グループでは、内部通報窓口「なんでも相談ホットライン」を法務本部リスク管理部に設置し、当社グループのすべての現職社員のみならず、家族・委託事業者・退職した者も通報可能としています。通報内容は速やかに代表取締役社長に報告し、重要な問題は取締役会および監査役に報告しています。
④クライシスマネジメント
当社グループでは「リスク管理規程」に基づき、経営に重大な影響を及ぼす事案を「経営危機」と定義し、社長を長とする対策本部を設置して迅速に対応しています。リスク管理部と関係部署が連携し、全役員・従業員への教育・訓練を継続的に推進しています。
⑤自然災害への備え
当社グループは、毎年、事業継続マニュアル等を更新し、各拠点で年1回以上の災害訓練を実施しています。訓練の結果は経営会議に報告しております。また、自家発電装置、防災用通信機材、防災関連施設、防災備品の整備充実を進めております。
生命関連商品・サービスを取り扱う当社グループは、大規模災害時に行政機関と迅速に連携することが求められます。当社グループの保有する多くの自動車を「緊急通行車両等」として、北海道公安委員会(北海道警察)へ事前に届出ており、災害時の交通規制下でも医薬品・医療機器を迅速かつ持続的に供給できる体制を整えております。
⑥パンデミックへの備え
当社グループは、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、パンデミックの発生時にも事業を継続するための備えを行っています。
当社グループは、医薬品・医療機器の供給や介護サービスの提供などを通じて、社会的責任を果たすため「新型インフルエンザ等対応マニュアル」を策定し、グループ全社に周知しています。新型コロナウイルス感染拡大時にもこの基準を運用しました。
当社グループにおけるパンデミック対策の基本理念は、従業員とその家族の健康と命を守り、医療関連企業としての社会的使命を果たすことです。事前の備えから感染拡大時の措置までを明確に定め、常に見直しを行っています。
⑦プライバシー保護リスクへの備え
当社グループは、災害やサイバー犯罪、情報漏洩に迅速に対応するため、「システム障害等発生時の対応マニュアル」を策定し、教育・訓練を実施しています。
特に個人情報漏洩への対応については、法令等やマニュアルとの整合性を保つため、法改正や情勢変化に応じて見直しを行っております。
(4)サステナビリティに関する指標及び目標
当社グループは、「地域包括ヘルスケア企業」というビジョンに基づき、「事業間連携により、地域の実状に沿った社会保障基盤の構築にむけて付加価値を創造し『健やかな地域社会』の実現をめざします」というサステナビリティ方針を掲げ、事業活動を推進しております。
事業間連携は、当社グループの戦略およびサステナビリティに関する重要な柱の一つです。グループ内における事業間連携の実績として、連携実績数およびその内容などをモニターしており定期的に評価しています。中核的な取り組みであるエリアサミットにおいては、開催地区における成果活動の累計実績を重要な指標として把握しています。また、事業間の連携状況を測る指標として、成果活動報告率の推移を注視しています。今後もエリアサミットを通じて、地域ニーズに対応した新たな価値創造を目指し、具体的な数値目標に加えて定性的な目標の検討もしてまいります。
当社グループは、サステナビリティへの取り組みを重要な経営課題と位置付け、持続可能な経営を推進しています。サステナビリティに関連するリスクについては、サステナビリティ委員会が中心となり、グループ全体から情報を収集・分析し、事業リスク及び機会を識別・評価しています。これらの情報は、経営会議および取締役会に定期的に報告され、経営判断に活用されています。本年度より、当社グループの重要課題(マテリアリティ)ごとに、関連するリスク及び機会を明確に整理しました。これにより、より戦略的かつ効果的なサステナビリティへの取り組みを推進してまいります。今後も、事業活動を通じた社会課題の解決と企業価値の向上を目指し、サステナビリティに関する情報開示を充実させてまいります。
また、当社グループではROE(自己資本利益率)、PBR(株価純資産倍率)、PER(株価収益率)、配当性向およびキャッシュ・フロー等の指標を重要な経営課題と認識しております。特に配当性向を意識した安定配当を目指しておりますが、そのために十分な手元流動性資金を確保したうえで、積極的な設備投資を行い、資本効率の向上を図ることを基本方針としております。
また、当社グループの4つの重要課題(マテリアリティ)のa.に該当する「従業員の力を最大限に活かすべく多様性・公正性・包括性を推進し、職場における個々の成長が実感できる環境を整備する」を目指し、併せて、女性活躍推進法の行動計画で掲げている「従業員の能力が十分に発揮できる環境を整備することにより、女性をはじめとするすべての従業員が働きがいをもっていきいきと働ける企業となること」を定性目標に、政府が掲げている「2020年代の可能な限り早期に指導的地位に占める女性の割合を30%程度」、「男性育休比率を2025年までに50%」を定量目標とし、当社グループ内の環境整備をはじめとした取り組みを行っていきます。
また、当社グループにおける上記「(2)戦略」において記載した人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針に基づく、多様性に関する指標は以下のとおりとなります。
セグメントの名称 |
男女間賃金差異 (注)4 |
女性管理職比率 (注)4 |
男性育児休業取得率 (注)5 |
|||
正社員 |
非正規社員 |
すべての 労働者 |
||||
目標 |
従業員への能力開発支援を通して、継続した上位役職への登用や昇給を実施することで、賃金差異の縮小に努める |
30.0% |
50.0% |
|||
全体 |
72.6% |
56.1% |
59.9% |
18.4% |
29.4% |
|
その他事業 |
(株)ほくやく・竹山ホールディングス |
86.0% |
32.2% |
74.2% |
43.8% |
(注)2 - |
医薬品卸売事業 |
(株)ほくやく |
77.0% |
55.0% |
55.1% |
15.3% |
50.0% |
医療機器卸売 事業 |
(株)竹山 |
75.2% |
56.8% |
60.3% |
4.4% |
0.0% |
(株)ノバメディカル |
94.0% |
- |
94.0% |
0.0% |
(注)2 - |
|
薬局事業 |
(株)そえる |
(注)3 66.6% |
64.6% |
68.3% |
36.4% |
50.0% |
介護事業 |
(株)マルベリー |
68.1% |
67.7% |
54.4% |
32.5% |
0.0% |
(株)モルス |
88.1% |
59.8% |
75.0% |
50.0% |
0.0% |
|
ICT事業 |
(株)アドウイック |
88.1% |
71.6% |
87.5% |
22.2% |
100.0% |
(注)1.当社グループにおいて、賃金体系および制度上の男女差はありません。
2.男性の育児休業取得の対象となる従業員がいないことを示しております。
3.薬剤師に関しては、85.6%と男女間の賃金差異は小さくなります。
4.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
5.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
(5)サステナビリティ関連のリスク及び機会
①リスクと機会の特定のプロセス
持続可能な社会の実現が求められる中、当社グループは事業を通じた社会課題の解決を重要なミッションと捉えた上で、自社の事業における課題の検討を行いました。その上で、サステナビリティ委員会を中心に、中長期的な当社の経営戦略および社会課題、取引先をはじめとしたステークホルダーの置かれた環境をふまえてリスク及び機会の分析を行いました。
当社グループのステークホルダーが抽出したリスクと機会を、サステナビリティ委員会が中心となり、当社グループの重要課題(マテリアリティ)ごとに識別・評価し、関連するリスク及び機会を明確に整理しました。当社グループの特定したリスクと機会は以下(表1)のとおりです。ここに特定されているサステナビリティ関連のリスク及び機会については、サステナビリティ委員会をはじめ経営会議および取締役会により継続的に監視・管理され統制されております。
②リスクと機会に対する取り組み
重要課題(マテリアリティ)ごとのリスク及び機会について、短期、中期および長期にわたり当社グループに影響を与えることを鑑み、以下(表1)に示す取り組みを代表事例として継続的に行ってまいります。
(表1)