リスク
3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業内容について
① 店舗の出店について
当社グループは、新本と古本を併売するハイブリッド型書店や駿河屋・トレカ館等を主軸とするリユースショップ業態を出店し、店舗網の拡大を図っております。しかしながら、出店計画に適した物件を計画通りに確保できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、既存店舗についても、地主又は貸主との交渉状況等により想定していた契約更新ができない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、不動産価格の上昇、建設業界の慢性的な人材不足、建築資材価格の上昇などの要因が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 差入保証金等について
当社グループは、多くの店舗で賃貸物件を利用しており、貸主に対して敷金を差し入れております。また、地主又は貸主に建物の建築を依頼し賃借を行う場合には、建設協力金として建築費の一部を貸し付け、契約期間内に賃料と相殺して返済を受ける契約を締結する場合があります。当連結会計年度末現在での残高は、差入保証金が8億82百万円(建設協力金90百万円を含む)であります。
これらの契約は、貸主の経済的破綻等による敷金又は建設協力金の回収不能リスクを伴うものであります。また、当社グループの都合による中途解約等の場合には、契約内容に従い返還請求権の放棄又は違約金の支払いが発生する可能性があります。
③ 特定仕入先への依存度について
当社グループの主要な取引先は株式会社トーハンであり、当連結会計年度における当社グループの総仕入実績に対する割合は53.4%となっております。株式会社トーハンとは取引基本約定と資本業務提携契約を締結し、これまで取引関係は安定的に推移しておりますが、このような取引関係が継続困難となった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
④ リユース品の仕入について
リユース事業における商品仕入は、主に一般顧客からの買取が中心となるため、計画的な仕入数量の確保が困難であるという特性があります。また、環境意識の高まり等を背景としてリユース分野への新規参入も増加しており、競争が激化しております。
当社グループは、安定的な商品買取体制の構築に取り組んでおりますが、十分な量及び質の商品を確保できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 新規事業への投資について
当社グループは、顧客ニーズの変化に伴い新たな収益構造の確立が必要であると認識し新規事業導入を進めておりますが、導入のための投資額は一定規模を維持する必要があります。
当事業年度もトレカ館や中古ホビー事業に投資しておりますが、新規事業の投資回収には数年の期間を要するのが一般的であり、想定した利益水準への到達が計画より遅れた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 物流網について
当社グループは、自社ロジスティクスセンターを経由する運送について、外部委託しております。昨今の深刻なトラック運転手不足等の要因により安定的な配送が確保できなくなった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ キャッシュレス決済の普及について
当社グループは、キャッシュレス決済の普及を受け、各種QRコード決済を導入しておりますが、当社の想定よりも利用率が上昇した場合は、決済にかかる販売手数料の負担が想定を超え、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、キャッシュレス決済の増加により、売上の現金化までのタイムラグが発生することから、当社の想定よりも利用率が上昇した場合には、当社の財務状況に影響を与える可能性があります。
⑧ 大規模なシステム障害及びサイバー攻撃等に伴うリスクについて
当社グループは、効果的かつ効率的な商品管理や店舗運営のため、システム環境の整備を推進しております。主要なシステムは安全性の高い外部データセンターに設置するとともに、不正アクセス対策、ウイルス対策、脆弱性対策等を実施しております。
しかしながら、システム障害、ランサムウェアを含むサイバー攻撃その他予測を超える事象が発生した場合には、システム停止等により業務に支障が生じる可能性があります。また、復旧費用の発生、情報漏えい等による社会的信用の低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 災害等に関するリスクについて
当社グループでは、店舗施設の防火、耐震対策などを実施しており、災害などにより事業活動に混乱をきたすことのないよう努めておりますが、店舗施設等の周辺地域において、大規模な地震、台風等の自然災害その他当社グループもしくは仕入・物流ネットワークに影響を及ぼす事象が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 会計上の見積りについて
当社グループは、財務諸表の作成にあたり会計上の見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、金額の見直しや実際の結果と異なる場合があり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
固定資産の減損
固定資産の価格の下落や店舗の継続的な収益の悪化により、新たに減損損失計上の要件に該当する物件が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(2)法的規制について
① 大規模小売店舗立地法について
当社グループの店舗のうち、小売の売場面積が1,000㎡以上の店舗は、「大規模小売店舗立地法(以下「立地法」という。)」の規制を受けております。
立地法は、小売業を巡る経済的、社会的環境変化を踏まえ、大規模小売店舗の立地に伴う交通渋滞、騒音、廃棄物等の周辺生活環境への影響を緩和し、地域社会との融和を図る制度として、建物設置者が大規模小売店舗を設置しようとする場合に配慮すべき事項を定めたものであります。
当社グループが規制対象となる1,000㎡超の新規店舗出店及び既存店舗の増床を行う場合には、出店計画や出店コスト上昇等の影響を受ける可能性があります。
② 再販価格維持制度について
当社グループの主力商品であります新刊書籍・雑誌及び新品CDは「再販売価格維持制度(以下「再販制度」という。)」の適用対象になっております。
再販制度とは、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)」の第23条第4項に基づき著作物等を発行する事業者が販売の相手方である事業者と再販売価格(定価)を決めてこれを維持する契約をしても、同法が適用されないとする制度であります。公正取引委員会は、2001年3月23日に同制度の廃止を促す意見に対して、国民的合意形成がなされていないことを理由に、当面同制度を存置することが適当であるとの見解を示しました。これにより、当社グループの取扱商品への影響は当面ないものと考えられますが、今後において制度の改正又は廃止等が行われた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③ 個人情報の保護について
当社グループは、お客様に関する個人情報及び従業員に関する社会保障・税番号制度(マイナンバー)に関する特定個人情報(以下、個人情報)に関して十分な管理体制を構築し、個人情報に関する規程・マニュアルを活用し、細心の注意を払って個人情報を管理しております。しかしながら、個人情報の漏えい等の事故が発生した場合には、社会的制裁や損害賠償請求の発生等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 青少年保護育成条例について
当社グループは、成人向け商品のレンタル及び販売について、「愛知県青少年保護育成条例」及び各自治体の同種の条例を遵守し、必要な配慮を行っております。
レンタルにおいては入会時には身分証明書の提示を求めており、また18歳未満の方に成人向けビデオ等を貸出できないよう、会員証によってレジで年齢が判別できるシステムを導入しております。さらに成人向けコーナーは店内でも他の売場から区切られたスペースにし、かつ18歳未満の方の入場を禁止する旨をコーナー入口に掲示しております。しかしながら、こうした運営管理の徹底が図られなかった場合には、当社グループに対する信用の失墜等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 古物営業法について
当社グループが行っているリユース品の買取及び販売事業は、「古物営業法」による規制を受けております。当社グループで取り扱うリユース品は、本・雑誌、トレカ、ゲーム、おもちゃ・ホビー類があります。
古物営業法は、盗品等の売買の防止、速やかな発見等を図るため、古物営業に係る業務について必要な規制を行い、もって窃盗その他の犯罪の防止を図り、及びその被害の迅速な回復に資することを目的としております。
当社グループは、同法を遵守するとともに、以下のルールを独自に設け、必要な配慮を行っております。
1)同一顧客から同一アイテムの買取を2点以上行わない。(トレカ、おもちゃ・ホビー類を除く)
2)15歳未満の顧客からの買取は、保護者同伴の場合以外は行わない。
3)15歳以上から18歳未満の顧客からの買取は、保護者への買取承諾の確認連絡がつかない限り行わない。
なお、トレカとおもちゃ・ホビー類のリユース品については、その商品特性に鑑み、上記 1)の同一顧客からの同一アイテムの買取に制限を設けておりません。
しかしながら、こうした運営管理の徹底が図られなかった場合には、古物営業許可の取り消し、又は古物営業の停止を命じられることなどにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 著作権法について
当社グループにおける映像ソフトのレンタル事業は、著作権法の頒布権に関する規定の適用を受けております。また、CD及びコミックのレンタル事業は、同法の貸与権に関する規定の適用を受けております。当社グループでは、同法の規定を遵守し、権利者に対して許諾を得てCD及びコミックのレンタルに関する著作権料を支払い、レンタル事業を行っておりますが、今後著作権料の高騰が起こった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 食品衛生法について
当社グループは、お客様に飲食を提供するために「食品衛生法」の規制を受けております。当社グループでは、同法の規定を遵守し、衛生管理の重要性を十分に認識した上で、定期的に衛生検査を各店舗で実施しておりますが、万一、食中毒事故等が発生し営業停止等の処分を受けたり、法的規制が強化された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
配当政策
3【配当政策】
当社グループは、長期的な事業の拡大と経営基盤の確立を目指し、キャッシュ・フローを重視したローコスト経営を推進することで収益力の向上に努めるとともに、今後の事業展開に備えて財務体質の強化を図りながら、株主の皆様への利益還元を行うことを基本方針としております。
当社は、会社法第459条第1項の規定に基づき、取締役会の決議をもって剰余金の配当を行う旨を定款に定めており、剰余金の配当等の決定機関は、中間配当、期末配当ともに取締役会であります。
当連結会計年度におきましては、既存部門の減収をトレカや駿河屋、プラモデルなどの成長商材・成長フォーマットの売上伸長により補い、当社グループ全体では増収となりました。一方で、既存事業の市場縮小や人件費の高騰が続く状況を踏まえ、当期の配当につきましては、成長事業の拡大や無人営業などによる生産性向上のための設備投資資金の確保を優先することが長期的な株主利益に資するとの判断から、無配を継続することといたしました。
内部留保資金につきましては、引き続き事業展開のための設備投資等に活用してまいります。
また、次期の配当につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益が2期連続で黒字となったこと、さらに第50期(2027年3月期)も黒字を見込んでいることから、第50期の配当は1株当たり年間1円とする予想であります。配当水準につきましては、株主への利益還元を重視する姿勢を示しつつ、既存事業の市場縮小が継続する厳しい経営環境のもと、資金流出を抑制し、成長事業の拡大や無人営業等による生産性向上に向けた設備投資資金の確保を優先することが、長期的な株主利益に資するものと判断したものであります。