2025年2月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 17,388 100.0 1,052 100.0 6.1

事業内容

3【事業の内容】

当社は、同業他社の低価格回転寿司店との差別化を図るために、より上質な商品とサービスを、よりお得感のある価格帯にて提供するグルメ回転寿司業態として、「すし銚子丸」を中心ブランドとして直営店のみによる多店舗展開を行っております。

なお、当社は寿司事業のみの単一セグメントとなっております。

 

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社は、当事業年度より決算日を5月15日から2月末日に変更しております。これに伴い、決算期変更の経過期間となる当事業年度は、2024年5月16日から2025年2月28日までの9か月13日間の変則決算となるため、前事業年度との比較については記載しておりません。

(1)経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度における我が国の経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の高まりにより、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、米国や中国の経済停滞懸念、国際情勢不安や地政学的リスクの高まりなど依然として先行きの不透明な状況が続いております。

外食業界におきましては、個人消費の回復とともに価格改定の動きが活発化し、業界全体は堅調に推移しました。一方で、原材料やエネルギー価格の高騰、労働力不足や人件費の上昇、物価高騰による消費者の節約志向の高まりなど、引き続き厳しい経営環境が続いております。

このような状況の中、当社は、「お客さまに真心を提供し、感謝と喜びをいただく」ことを理念に、中期的経営課題に対する重点施策に取り組んでまいりました。

(課題① 収益構造・運営オペレーションの改革)

お客さまに快適な環境をご提供するとともに、オペレーションの効率化を目的として6店舗の大規模改装を実施しました(2024年6月 桜木店、同年7月 宇喜田店・板橋東新町店、同年10月 経堂店、同年12月 南柏店、2025年2月 保木間店)。また、新業態への取組として、完全予約制の本格江戸前高級寿司をコンセプトとした「鮨元」(2024年6月 千葉県市川市)、エキナカ出店の立ち食い鮨業態「Standing 鮨 Bar Yasukeエキュート赤羽みなみ店」(2024年7月 東京都北区)、フードコート内出店の「アリオ橋本店」(2025年1月 神奈川県相模原市)の3店舗を出店しました。これにより、当事業年度末の店舗数は91店舗となりました。

(課題② DX戦略)

銚子丸公式の「縁アプリ」へ、おすすめメニュー表示、お気に入り店舗の混雑確認と順番待ち予約機能などの機能を追加することで、お客さまの利便性向上と新規顧客の開拓を図るとともに、会員データの分析から、よりお客さまに喜ばれる商品やサービスの開発に繋げてまいりました。また、社内各種システムとデータを有機的に結合することで、運営オペレーションを効率化させるための統合基盤開発を計画に沿ってすすめております。

(課題③ 人財戦略)

新規採用・中途採用の強化、教育プログラムのブラッシュアップ、階層別研修の充実、女性活躍推進のための環境整備など人財強化施策をすすめてまいりました。また、店舗休業日を設けることで従業員の休日を増やすとともに、お客さまへより良いサービスを提供できる体制づくりを行いました。

(課題④ 商品・販売戦略)

毎月のキャンペーンの充実、創業祭販促の拡充、「縁アプリ」を活用した情報発信、地域別イベントや生本まぐろ解体ショーの全店同時開催などにより来店動機を高めるとともに、銚子丸ならではの商材・商品を追求し、お客さまの満足度向上へ繋げてまいりました。

 これらの結果、当事業年度の売上高は173億88百万円、営業利益は10億52百万円、経常利益は10億70百万円、当期純利益は5億82百万円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、40億3百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動におけるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、6億16百万円の収入となりました。これは、法人税等の支払額が7億25百万円あったものの、税引前当期純利益が8億62百万円、減価償却費が4億35百万円及び売上債権の減少額が2億95百万円となったこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、10億31百万円の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出6億87百万円及び無形固定資産の取得による支出3億29百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、17億59百万円の支出となりました。これは自己株式の取得による支出18億92百万円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社は一般顧客(最終消費者)へ直接販売する飲食業を行っておりますので、生産実績は記載しておりません。

 

b.受注実績

当社は一般顧客(最終消費者)へ直接販売する飲食業を行っておりますので、受注実績は記載しておりません。

 

c.販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2024年5月16日

至 2025年2月28日)

前年同期比(%)

寿司事業(千円)

17,388,182

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

(資産)

当事業年度末における資産は20億44百万円減少し、107億98百万円となりました。主な内訳は次のとおりであります。

流動資産は23億32百万円減少し、57億42百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少21億75百万円、売掛金の減少2億95百万円によるものであります。

固定資産は2億88百万円増加し、50億56百万円となりました。これは主に、建物(純額)の増加1億19百万円、ソフトウェアの増加2億84百万円によるものであります。

(負債)

当事業年度末における負債は6億4百万円減少し、29億28百万円となりました。主な内訳は次のとおりであります。

流動負債は4億81百万円減少し、25億51百万円となりました。これは主に、未払法人税等の減少4億54百万円、未払金の減少2億66百万円、短期借入金の純増2億82百万円によるものであります。

固定負債は1億23百万円減少し、3億77百万円となりました。これは主に、長期未払金の減少1億53百万円によるものであります。

(純資産)

当事業年度末における純資産は14億39百万円減少し、78億70百万円となりました。主な内訳は、自己株式の取得18億92百万円によるものであります。

b.経営成績の分析

当事業年度は新業態への取組として、完全予約制の本格江戸前高級寿司をコンセプトとした「鮨元」(2024年6月 千葉県市川市)、エキナカ出店の立ち食い鮨業態「Standing 鮨 Bar Yasukeエキュート赤羽みなみ店」(2024年7月 東京都北区)、フードコート内出店の「アリオ橋本店」(2025年1月 神奈川県相模原市)の3店舗を出店しました。これにより期末時点の店舗数は91店舗となりました。

売上高につきましては、価格改定と改装効果などにより173億88百万円となりました。

売上原価は67億15百万円で、原価率は38.6%となりました。

販売費及び一般管理費は一律3万円のベースアップによる給与及び手当の増加などにより96億20百万円となりました。

以上により営業利益は10億52百万円、売上高営業利益率は6.1%となりました。

経常利益は10億70百万円、売上高経常利益率は6.2%となりました。

不採算店舗の減損損失1億99百万円を計上した結果、当期純利益につきましては5億82百万円、売上高当期純利益率は3.3%となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.キャッシュ・フローの状況

当事業年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「第2 事業の状況 4 [経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

b.資本の財源及び資金の流動性

当社は新規出店及び店舗改装の設備資金は、原則として内部留保及び営業活動によるキャッシュ・フローの範囲内で賄っております。運転資金として、納税資金を金融機関からの借入金で調達をしております。当事業年度末のリース債務を含む有利子負債残高は4億94百万円(前事業年度末残高は1億98百万円)となっております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。また、この財務諸表の作成に当たりまして、将来事象の結果に依存するため確定できない金額について、仮定の適切性、情報の適切性及び金額の妥当性に留意しながら会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積りと異なる場合があります。

財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

a.固定資産の減損損失

 固定資産の減損損失につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご覧ください。

b.繰延税金資産の回収可能性

 当社は、将来の利益計画に基づいた課税所得の見積りを行い、将来減算一時差異等に対して繰延税金資産を計

上しております。繰延税金資産の回収可能性は決算時点で入手可能な情報や資料に基づき合理的に判断しており

ますが、消費の動向や事業環境の変動等により、利益計画及び課税所得の見直しが必要となった場合、当社の翌

事業年度以降の財務諸表において繰延税金資産の金額に重要な影響が及ぶ可能性があります。