2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

不整脈事業 虚血事業 その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
不整脈事業 45,709 81.6 4,134 77.0 9.0
虚血事業 4,002 7.1 449 8.4 11.2
その他 6,277 11.2 782 14.6 12.5

 

3 【事業の内容】

当社は、1986年4月の設立以来、「人に優しい医療」への貢献をコンセプトに、循環器疾病分野の医療機器を中心に事業展開しており、医療現場に携わる企業として「生命と健康を守る」ことをパーパスとし、患者様、医師・医療関係者の皆様にとって有益な製品・サービスを提供し、最適な医療の普及に貢献することを使命としております。

 

当社グループの事業内容は商品に応じて「不整脈事業」、「虚血事業」、「その他」に区分されます。

各事業について次のとおり説明いたします。

なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報と同一であります。

―不整脈事業―

不整脈とは、心臓を動かす刺激の発生又は刺激が伝わる伝導路の異常によって心臓のリズムが乱れる疾患のことで、脈が遅くなる徐脈、速くなる頻脈、脈が飛ぶ期外性収縮の3つに分けられます。原因としては、先天的なもの以外に加齢や喫煙、ストレス等によって引き起こされるといわれております。

不整脈事業においては、徐脈、頻脈、期外性収縮の治療に用いる心臓ペースメーカ、アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)、ICD(植込み型除細動器)、検査用電極カテーテルが主力商品となっております。当事業はこれら不整脈の検査・治療のための医療機器を関東地域を中心に、医療機器輸入商社及び国内医療機器メーカーから仕入れ、主に医療施設に対し卸売会社として販売しております(販売代理店業)。

現在、当事業においては既に全国展開している虚血事業と連携しながら、営業エリアの拡大を推進しております。

 

当事業においては、主に以下の商品を販売しております。

・心臓ペースメーカ

心臓ペースメーカは、不整脈のうち主に脈が遅くなる「徐脈」を治療する機器です。心臓は洞結節と呼ばれる部位より発生した刺激が伝導経路を伝わり、心筋が収縮することで血液を送り出しています。心臓の刺激を伝える経路が病気により機能しなくなったり、刺激を作り出す洞結節の活動が低下すると心臓の脈拍が少なくなり、時には失神発作を起こしたりします。これが徐脈です。このように心臓の拍動が低下したときに、心臓の代わりに刺激を発生させる機器が心臓ペースメーカで、絶えず心臓を監視しており、設定した最低限の脈拍が出ていれば心臓ペースメーカは作動せず、その人の脈拍が優先される仕組みとなっております。

 

・ICD(植込み型除細動器)

心臓ペースメーカが徐脈の治療に使用されるのに対し、ICD(植込み型除細動器)は主に「心室頻拍」や「心室細動」と呼ばれる重篤な頻脈の治療に用いられます。心室頻拍とは心臓が異常に速く拍動する不整脈のことで、180~220拍/分(正常は60~100拍/分)という非常に速いリズムで心臓が動くため血液が送り出せず、めまいや失神を起こします。また、心室細動とは心臓が正確なリズムを失って心室が小刻みに痙攣する状態のことで、心臓から血液がほとんど送り出されず意識不明となります。この状態で放置すると死に至るため、一刻も早い処置が必要となります。通常、このような不整脈を止めるには電気ショックパルスを心臓に与える方法(除細動)しかありません。ICD(植込み型除細動器)はそのような頻脈が発生したとき、それを検知してただちに電気ショックパルスによって止めることを目的に開発された装置です。

 

・CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器)

CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器)は、ICD(植込み型除細動器)の機能に、心不全の治療の一種である心臓再同期療法の機能を併せ持つ商品であります。心臓再同期療法とは、心臓を動かすための電気信号の伝達に障害が発生し、心臓が正常に動作しなくなった場合に、人工的な電気信号を発生させることで心臓を正常に動作させようという治療法です。ICD(植込み型除細動器)に比べて適応範囲が広い商品です。

 

 

・電極カテーテル

電極カテーテルは、先端部分に電極が付いた特殊なカテーテルで、主に心臓電気生理学的検査に使用されるものです。心臓電気生理学的検査とは、心腔内に電極カテーテルを挿入し心腔内の様々な部位からの電位記録を取ったり電気刺激を与えたりして、不整脈の詳細な診断や発生メカニズムの解明、重症度の評価、薬剤の効果の判定、心臓ペースメーカやICD(植込み型除細動器)の適応決定などに広く用いられる検査方法です。電極カテーテルは用途に応じて、先端部分の電極数が2極~40極以上、カーブ部分が固定されているタイプや手元操作でカーブが変化するものなど多くの種類があります。

 

・アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)

アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)は、電極カテーテルの一種で、頻脈の原因となる心筋組織を焼灼し根治させるアブレーションといわれる手技に使用されるものです。アブレーション(心筋焼灼術)とは、心腔内に留置したカテーテルに外部から高周波エネルギーを通電し、不整脈の原因となっている部位を焼灼し組織的に壊死させる治療法で、現在、WPW症候群(正常な伝導系以外に別の副伝導路を有することに起因する病気)に対しては確立した治療となっているほか、発作性上室頻拍等でも良好な成績が得られております。また、心房頻拍や心房粗細動に対しても有効であるケースが増えているなど、従来外科手術の適応となっていた症例だけでなく、薬剤によってコントロールされていた症例にまで適応の幅は広がっております。

 

・冷凍アブレーションカテーテル

薬剤抵抗性を有する発作性心房細動治療を目的とした新しいエネルギー源である冷凍凝固法を用いたバルーンカテーテルです。バルーンが装着されたアブレーションカテーテルを心房細動のトリガーとなる肺静脈に挿入し、治療を行います。肺静脈隔離が比較的短時間で行われ、合併症発生率が従来より低いことから、今後も広く普及していくことが予測されています。

 

・心腔内エコーカテーテル

従来の超音波診断装置とは異なり、心臓の中に超音波カテーテルを留置し治療中の心臓内の情報をリアルタイムに得ることができるカテーテルです。また、磁気センサー付きの超音波カテーテルは、3Dマッピングシステムとの併用により心臓のリアルタイム3D画像を構築することが可能です。心腔内超音波カテーテルを用いることで、治療手技の有効性、安全性の向上が期待されます。

 

―虚血事業―

虚血とは、血管の狭窄又は閉塞により組織への血流が不十分もしくは途絶している状態を指します。虚血により引き起こされる虚血性疾患としては、心臓の冠動脈で起こる心筋梗塞や狭心症、脳の血管で起こる脳梗塞等が代表的なものです。原因となる動脈硬化は糖尿病や高血圧、高脂血症等によって進行し、肥満や喫煙、運動不足、ストレスの多い生活等も動脈硬化を促進させるといわれております。

虚血事業においては、虚血性疾患の検査・治療のための医療機器を、国内外の医療機器メーカーより直接仕入れ、主として全国の医療機器販売代理店を経由して医療施設に販売しております(国内総代理店業)。このため、全国主要都市において当事業を中心とした営業拠点を既に展開しております。

なお、国内で医療機器として流通させるためには厚生労働省の薬事承認を取得する必要があり、当社は有望な医療機器を国内外に見出すためにマーケティングを担当する部署や薬事承認及び品質保証を担当する部署を設置しております。

また、不整脈事業と同様の形態(販売代理店業)をとり、虚血分野の検査・治療に用いる医療機器を輸入商社や国内医療機器メーカーから仕入れ、医療施設等に販売しているケースもあります。

 

 

当事業においては、主に以下の商品を販売しております。

・自動造影剤注入装置「RAQUOSインジェクションシステム」

当社が日本国内における製造販売業者の認証を有する自動造影剤注入装置「RAQUOSインジェクションシステム」は、心臓血管インターベンション治療など血管造影を行う際の造影剤注入装置で、医療現場のニーズを取り入れた操作性の向上と、少量から大量まで正確に造影剤を注入することを実現しました。また、本システムを使用することで、複数症例での連続使用、造影剤の自動充填や自動エア抜き機能などにより、手技時間の短縮や放射線被ばくの低減、造影剤使用量の削減が期待されます。

 

―その他―

「その他」においては、構造的心疾患商品、脳神経外科関連商品、一般外科関連商品、消化器関連商品、放射線防護用品等、主力事業である不整脈事業、虚血事業に属さない商品の販売及び子会社のホルター心電図の解析等が含まれています。

 

事業系統図は、次のとおりであります。


 

業績状況

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度及び前連結会計年度末との比較・分析の記載はしておりません。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国の経済は、緩やかに回復していました。しかしながら、2026年2月末、アメリカとイスラエルがイランに対して軍事行動を開始しました。その結果、ホルムズ海峡が封鎖され、中東から原油を積んだタンカーの往来に制約が出ました。今後の見通しにつきましては、中東情勢における地政学的リスクの高まりにより、原材料価格やエネルギー価格の上昇、物流の混乱などが懸念されております。

医療業界におきましても、中東情勢によって、エネルギー価格や各種コストの上昇によって、医療資材の生産コストが高騰していく可能性が高まってきています。診療報酬は即時に価格転嫁できない制度的な制約もあり、今後、医療機関の経営環境が非常に厳しい状況となっていく懸念があります。また、ナフサを原料とする医療資材の供給不足が発生し、必要な時に適切な医療が受けられなくなったりするなど、日常生活にも大きな影響が及ぶ可能性もあり得ます。

このような情勢のもと、当社グループでは、持続可能な医療環境の整備の一翼を担うべく、医療機関のニーズを捉えた最適な商品やサービスの提案に努め、医療の安全、安心のために安定して商品を供給し続けることを使命とし企業活動を行ってまいりました。

2024年9月よりPFアブレーション用カテーテルが新発売されました。この商品は、従来の他のカテーテル商品よりも安全性と手技時間の短縮効果が認められるもので、今後の心臓手術では主力商品になるものと見込まれます。当連結会計年度においても販売数量は増加しましたが、償還価格が抑えられている影響で粗利は低下しました。その他、人件費の増加や戦略的な経費支出を積極的に行ったことから、当連結会計年度の売上高55,988,774千円、営業利益294,058千円、経常利益301,491千円、親会社株主に帰属する当期純利益225,381千円となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

(不整脈事業)

主にPFアブレーション用カテーテル及び心腔内超音波プローブの販売が好調だったことから、売上高45,709,445千円、セグメント利益4,134,033千円となりました。

(虚血事業)

主に経皮的冠動脈形成術用穿刺部止血材料及びバルーンカテーテルの販売が好調だったため、売上高4,002,148千円、セグメント利益449,100千円となりました。

(その他)

主にTAVIなどのストラクチャー関連の販売が好調だったこと及び子会社の業績を取り込んだ結果、売上高6,277,180千円、セグメント利益782,266千円となりました。

 

当連結会計年度末の財政状態は次のとおりであります。

(資産)

当連結会計年度末における資産合計は、25,000,015千円となりました。主な内訳は現金及び預金が4,315,869千円、受取手形、売掛金及び契約資産が11,928,982千円、電子記録債権が2,098,759千円、商品が3,331,251千円、有形固定資産が1,198,287千円、投資その他の資産が1,364,131千円であります。

(負債)

当連結会計年度末における負債の残高は、16,157,236千円となりました。主な内訳は買掛金が14,556,442千円、賞与引当金が346,526千円、退職給付に係る負債が530,962千円であります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、8,842,779千円となりました。主な内訳は利益剰余金が8,477,467千円であります。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、4,313,868千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、営業活動の結果、1,168,850千円の資金の支出となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益302,406千円、減価償却費743,367千円、その他の増加524,587千円等により資金が増加する一方、売上債権の増加1,055,683千円、棚卸資産の増加1,080,009千円、仕入債務の減少527,376千円、法人税等の支払額202,430千円等により資金が減少したためであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、投資活動の結果、1,023,975千円の資金の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出439,466千円、無形固定資産の取得による支出99,176千円、投資有価証券の取得による支出149,082千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出334,581千円等により資金が減少したためであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、財務活動の結果、551,040千円の資金の支出となりました。これは主に、配当金の支払額523,327千円等により資金が減少したためであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績

当社グループの事業は、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

b.仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

前期比(%)

不整脈事業(千円)

42,014,286

-

虚血事業(千円)

3,593,160

-

報告セグメント計(千円)

45,607,446

-

その他(千円)

5,618,309

-

合計

51,225,755

-

 

(注)当社は当連結会計年度から連結財務諸表を作成しておりますので、前期比(%)は記載しておりません。

 

c.受注実績

当社グループの事業形態は、原則として受注と販売が同時に発生するため、記載を省略しました。

 

 

d.販売実績

当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

前期比(%)

不整脈事業(千円)

45,709,445

-

虚血事業(千円)

4,002,148

-

報告セグメント計(千円)

49,711,594

-

その他(千円)

6,277,180

-

合計

55,988,774

-

 

(注)1 当社は当連結会計年度から連結財務諸表を作成しておりますので、前期比(%)は記載しておりません。

2 当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

当連結会計年度

(自  2025年4月1日

至  2026年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

エム・シー・ヘルスケア株式会社

6,545,912

11.7

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、次のとおりであります。

1) 財政状態

ⅰ.流動資産

当連結会計年度末における流動資産の残高は、22,027,921千円となりました。その主な内訳は、現金及び預金が4,315,869千円、受取手形、売掛金及び契約資産が11,928,982千円、電子記録債権が2,098,759千円、商品が3,331,251千円であります。

ⅱ.固定資産

当連結会計年度末における固定資産の残高は、2,972,094千円となりました。その主な内訳は、工具、器具及び備品(純額)が989,148千円、投資有価証券が451,548千円、差入保証金が341,152千円、繰延税金資産が548,301千円であります。

ⅲ.流動負債

当連結会計年度末における流動負債の残高は、15,470,370千円となりました。その主な内訳は、買掛金が14,556,442千円であります。

ⅳ.固定負債

当連結会計年度末における固定負債の残高は、686,865千円となりました。その主な内訳は、退職給付に係る負債が530,962千円であります。

ⅴ.純資産

当連結会計年度末における純資産の残高は、8,842,779千円となりました。その主な内訳は、利益剰余金が8,477,467千円であります。

 

 

当社グループは医療現場が必要とする医療機器等の商品を継続的かつ安定的に提供することで、医療の安心・安全に貢献することを社会的使命と考えております。この観点から財政の安全性には十分な配慮を行っております。当連結会計年度末における流動比率は142.4%、当座比率は118.6%、固定比率は33.6%、自己資本比率は35.4%、負債比率は182.7%であり、十分な安全性が確保されております。

 

2) 経営成績

ⅰ.売上高

当連結会計年度の売上高は55,988,774千円となりました。売上高の内訳として、不整脈事業が45,709,445千円、虚血事業が4,002,148千円、その他が6,277,180千円でありました。事業別売上高構成比は不整脈事業が81.6%、虚血事業が7.1%、その他が11.2%でありました。

ⅱ.売上原価

当連結会計年度の売上原価は50,623,375千円となりました。

ⅲ.販売費及び一般管理費

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は5,071,341千円となりました。販売費及び一般管理費の主な内訳として、人件費になります。なお、当連結会計年度における売上高販管費比率は9.1%となりました。

ⅳ.営業外損益

営業外収益は12,259千円となりました。営業外収益の主な内訳は、受取利息が4,731千円、受取配当金が4,352千円であります。

営業外費用は4,825千円となりました。営業外費用の主な内訳は、投資事業組合運用損が2,124千円、為替差損が1,819千円であります。

ⅴ.特別損益

特別利益は2,085千円となりました。特別利益の内訳は、固定資産売却益が2,085千円であります。

特別損失は1,170千円となりました。特別損失の主な内訳は、固定資産除却損が1,170千円であります。

ⅵ.当期純利益

上記の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は225,381千円となりました。

 

当社グループは医療現場のニーズに沿うことで安定的に業容の拡大を図ることを経営の基本とし、長期にわたって増収を重ねてまいりました。今後も高齢者の増加に伴い、医療機器の需要が高まると見込まれることから業容拡大が可能と考えております。

 

また、当社グループは資本効率性の指標として自己資本当期純利益率(ROE)6.5%以上、収益性の指標として売上高営業利益率1.6%以上を確保することを目標としております。当連結会計年度における自己資本当期純利益率(ROE)は2.5%、売上高営業利益率は0.5%となりました。

販売総代理店として利益率の高い事業であったエキシマレーザ血管形成システムの独占販売契約終了や特定保険医療材料の保険償還価格改定の影響及び価格競争の激化を主な要因として効率性に係る両指標ともに近年は低下傾向にある状況です。商品構成の改善、医療現場の課題解決を支援する高付加価値サービスの提供、管理機能の整備・強化による経営効率の向上を推進することで、これらの指標の改善と向上に取り組んでまいります。

 

商品の販売価格については、償還価格改定に伴う交渉だけでなく、医療機関のコスト意識の高まりや同一系列病院での統一価格交渉などによる価格競争の激化が見られ、行政による医療費の削減・抑制・適正化の方針を踏まえると、価格面では今後も厳しい環境が続くものと考えております。

 

当社グループといたしましては、プロダクトミックスやセグメント構成比率の変更による利益率改善、医療現場の課題解決を支援する営業力の強化、収益性を毀損しない新領域事業への展開に継続的に取り組むことで、規模・効率性の両面にわたって拡大と改善を図ってまいりたいと考えております。

 

 

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

不整脈事業

主に、PFアブレーション用カテーテル及び心腔内超音波プローブの販売が好調だったため、当連結会計年度の売上高は45,709,445千円、セグメント利益は4,134,033千円となりました。

虚血事業

主に、経皮的冠動脈形成術用穿刺部止血材料の販売及びバルーンカテーテルの販売が好調だったため、当連結会計年度の売上高は4,002,148千円、セグメント利益は449,100千円となりました。

その他

主に、TAVIなどのストラクチャー関連の販売が好調だったこと及び子会社の業績を取り込んだ結果、当連結会計年度の売上高は6,277,180千円、セグメント利益は782,266千円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

売上債権の増加1,055,683千円、棚卸資産の増加1,080,009千円、仕入債務の減少527,376千円、法人税等の支払額202,430千円等の支出要因があった一方、税金等調整前当期純利益302,406千円に加え、減価償却費743,367千円、その他の増加524,587千円等の流入要因により、1,168,850千円の資金の支出となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

有形固定資産の取得による支出439,466千円、無形固定資産の取得による支出99,176千円、投資有価証券の取得による支出149,082千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出334,581千円等の支出要因により、1,023,975千円の資金の支出となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

配当金の支払額523,327千円等の支出要因により、551,040千円の資金の支出となりました。

 

キャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下のとおりであります。

 

 

2022年3月期

2023年3月期

2024年3月期

2025年3月期

2026年3月期

自己資本比率(%)

38.6

39.4

40.6

35.7

35.4

時価ベースの自己資本比率
(%)

48.3

44.3

46.6

38.4

47.5

キャッシュ・フロー対有利子
負債比率(年)

-

0.0

-

0.0

-

インタレスト・カバレッジ・
レシオ(倍)

6,721,868.3

11,814.4

-

2,885.6

-

 

(注) 1 各指標は以下の計算式により算出しております。

・自己資本比率:自己資本/総資産

・時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

・キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

・インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

2 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

3 営業キャッシュ・フローはキャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象にしております。

4 2022年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率については、有利子負債がないため、記載しておりません。

5 2024年3月期及び2026年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオについては、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、記載しておりません。

6 当社は2026年3月期より連結財務諸表を作成しておりますので、2025年3月期以前については、当社の個別の数値を記載しております。

 

 

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。

1) 資金需要

当社グループの運転資金に係る資金需要の主なものは、商品仕入代金の支払資金、販売費及び一般管理費等の営業費用の支払資金になります。営業費用の主なものは、人件費及び営業活動のための旅費交通費であります。設備投資に係る資金需要の主なものは、デモ・レンタル用などの営業用機器、システム関連、営業用車両関連の支払資金になります。当連結会計年度における設備投資金額は455,239千円、業態上あるいは戦略上、当社は原則的に生産設備を保有しない方針であり、生産設備や建物の保有がないことから資本的支出は微少です。

当連結会計年度における研究開発費は26,741千円、自社製品及び自社企画品の研究開発のための費用を計上しております。

株主還元について、当社グループは、株主の皆さまに対する利益還元を重要な経営課題として、企業価値及び株式価値の向上を図ることで株主還元を継続的かつ安定的に強化する。配当については、DOE(株主資本配当率)5.0%以上を目途に配当額を決定することを基本方針としております。2026年3月期末配当は1株当たり50.00円、配当性向は232.7%となっております。

 

2) 財務政策

当社グループの運転資金及び設備投資資金等については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金を充当しております。

資金調達の方法として、銀行等金融機関からの借入によることとしており、社債の発行、株式の発行につきましては現状では予定しておりません。2026年3月31日現在において借入金は18,735千円であります。

M&Aなど今後において生じる可能性がある戦略的資金需要、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」にて記載したリスクまたはその他のリスクが顕在化した場合の事業継続のための資金需要等に対応して、手元資金を有しております。2026年3月31日現在の現金及び現金同等物の残高は4,313,868千円となっており、将来資金に対して十分な財源及び流動性を確保しているほか、取引金融機関との間で3,300,000千円の当座貸越契約を締結しており、緊急対応可能な体制を整備しております。

 

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正と認められている会計基準に基づき作成されており、採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や現状等を勘案し合理的に見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

a.貸倒引当金

債権等の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率等により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しておりますが、得意先の財政状態が悪化し、支払能力が低下した場合には、追加引当が必要になる可能性があります。

b.繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

c.退職給付に係る負債

従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における退職給付債務の見込額に基づき計上しておりますが、割引率など数理計算上で設定される前提条件が変更された場合、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼす可能性があります。

d.固定資産の減損

当社グループは、主として営業部等を基礎として資産のグルーピングを行っております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては、「固定資産の減損に係る会計基準」等に従い慎重に検討を行っておりますが、事業計画や経営環境等の前提条件の変化により、投資額の回収が見込めなくなった場合には、将来追加で減損処理が必要となる可能性があります。

e.投資有価証券の評価

当社グループは、市場価格のない株式等を保有しております。取得価額をもって貸借対照表価額としていますが、当該株式の1株当たり純資産額が取得価額と比べ50%超低下し、かつ、回復する見込みがあると認められる場合を除き、減損処理を実施する方針としております。超過収益力についての毀損の有無は投資先の事業計画の達成状況等を踏まえて評価しておりますが、将来、実績が事業計画を下回る場合は減損処理が必要となる可能性があります。

f.のれん及び顧客関連資産の評価

当社グループは、当連結会計年度において、総合医療サービス株式会社の株式の100%を取得し、連結子会社としております。

のれん及び顧客関連資産は、総合医療サービス株式会社の取得の際に発生したものであります。取得時点において価値算定の対象となった事業計画に基づき算定した株式の取得原価は、受け入れた資産(顧客関連資産を含む)及び引き受けた負債へ企業結合日時点の時価を基礎として配分し、取得原価と取得原価の配分額(純額)との差額をのれんとして識別しております。株式の取得原価については、超過収益力を反映した将来キャッシュ・フローを基礎とした事業計画を使用した株式価値の評価結果に基づいて決定しております。取得原価の配分にあたっては、専門家を利用しております。識別可能資産として特定された顧客関連資産に配分するべき取得原価については、既存顧客との取引が継続する期間において享受できる超過収益力に基づく経済的便益を現在価値に割引いて計算しております。

のれん及び顧客関連資産は、価値算定の対象となった事業計画の達成状況をモニタリングすることによって、減損の兆候の有無の判定を行っております。

市場環境や事業環境の著しい変化により、その見積りの前提とした条件や主要な仮定に変更が生じ、取得時の事業計画と実績及び将来の業績予測が大幅に乖離した場合は、減損処理が必要となる可能性があります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1 報告セグメントの概要

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

当社グループの事業は、商品分類に応じて「不整脈事業」、「虚血事業」、「その他」に区分されますが、主力事業である「不整脈事業」は販売代理店業を、「虚血事業」は国内総代理店業及び販売代理店業を営んでおり、事業ごとに包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。

そのような状況から、当社グループは「不整脈事業」及び「虚血事業」の2つを報告セグメントとしております。

「不整脈事業」は、心臓ペースメーカ、ICD(植込み型除細動器)、電極カテーテル、アブレーション(心筋焼灼術)カテーテル等を販売しております。「虚血事業」は、エキシマレーザ血管形成システム、冠動脈ステント等を販売しております。

 

2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成において採用している会計処理の方法と概ね同一であります。報告セグメントの利益は、売上総利益ベースの数値であります。

 

 

3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

合計

(注)2

不整脈事業

虚血事業

計

売上高

 

 

 

 

 

ペースメーカ

3,988,105

-

3,988,105

-

3,988,105

植込型除細動器

2,430,214

-

2,430,214

-

2,430,214

両心室ペーシング機能付き
植込型除細動器

1,756,913

-

1,756,913

-

1,756,913

電気生理検査用カテーテル

11,410,260

-

11,410,260

-

11,410,260

心腔内超音波プローブ

5,047,269

-

5,047,269

-

5,047,269

熱アブレーション用
カテーテル(機能付き)

4,787,329

-

4,787,329

-

4,787,329

熱アブレーション用
カテーテル

77,044

-

77,044

-

77,044

冷凍アブレーション用
カテーテル

269,797

-

269,797

-

269,797

PFアブレーション用
カテーテル

7,582,367

-

7,582,367

-

7,582,367

エキシマレーザ

-

111,796

111,796

-

111,796

その他

7,685,203

3,870,168

11,555,372

6,277,180

17,832,552

顧客との契約から生じる
収益

45,034,505

3,981,964

49,016,470

6,277,180

55,293,651

その他の収益

674,939

20,184

695,123

-

695,123

外部顧客への売上高

45,709,445

4,002,148

49,711,594

6,277,180

55,988,774

セグメント間の内部売上高
又は振替高

-

-

-

-

-

計

45,709,445

4,002,148

49,711,594

6,277,180

55,988,774

セグメント利益

4,134,033

449,100

4,583,133

782,266

5,365,399

 

(注) 1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、脳外科事業及び消化器事業、子会社の臨床検査事業等を含んでおります。

2 セグメント利益の合計額は、連結損益計算書の売上総利益と一致しております。

3 セグメント資産、負債その他の項目の金額は経営資源の配分の決定及び業績を評価するための定期的な検討の対象となっていないため、記載しておりません。

 

 

【関連情報】

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

1 製品及びサービスごとの情報

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2 地域ごとの情報

(1) 売上高

本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2) 有形固定資産

本邦以外に所在している有形固定資産がないため、記載を省略しております。

 

3 主要な顧客ごとの情報

 

 

(単位:千円)

顧客の氏名又は名称

売上高

関連するセグメント名

エム・シー・ヘルスケア株式会社

6,545,912

不整脈事業

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

 当連結会計年度に総合医療サービス株式会社の全株式の取得を行い子会社化したことから、その他に含まれている臨床検査事業において、新たにのれんが192,193千円発生しました。なお、のれんの金額は、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の重要な見直しが反映された後の金額により開示しております。

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

不整脈事業

虚血事業

その他

全社・消去

合計

当期償却額

-

-

27,456

-

27,456

当期末残高

-

-

164,737

-

164,737

 

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

該当事項はありません。