事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
-
売上
-
利益
-
利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
(単一セグメント) | 65,781 | 100.0 | -2,757 | - | -4.2 |
事業内容
3【事業の内容】
当社は、食品スーパー(以下、「SM」という。)単独の小売店舗及び一部で食品スーパーとホームセンター(以下、「HC」という。)を併設した複合型小売店舗を埼玉県及び東京都を中心に展開しており、地位継承に伴い2024年5月29日付で朝霞泉水店、6月23日付で荒川一丁目店、9月30日付で上尾緑丘店、また、賃貸借契約満了に伴い6月9日付で上尾小泉店、10月31日付で中浦和店をそれぞれ閉店し、本書提出日(2025年5月28日)現在、埼玉県に13店舗、東京都に11店舗、千葉県に3店舗の合計27店舗を展開しております。
また、当社の売上高は、当社店舗における商品の販売によって構成されております。
なお、当社の事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(注)当社は子会社がありませんので、連結財務諸表を作成しておりません。
当社の事業に係わる位置付け及び部門との関連は、次のとおりであります。
部門等の名称 |
事業の内容 |
取扱商品 |
SM販売商品 |
食品スーパーを経営しております。 |
(1)生鮮食品 (青果、精肉、鮮魚、惣菜) (2)グロッサリ (加工食品、米、酒、日配品) |
HC販売商品 |
生活関連用品全般を扱うホームセンターを経営しております。 |
(3)第1グループ(日曜大工用品、園芸用品、エクステリア用品、 リフォーム) (4)第2グループ(カー用品、レジャー用品、ペット用品) (5)第3グループ(家電製品、対面(注)1、インテリア用品) (6)第4グループ(家庭・日用雑貨、文具・玩具、ドラッグ) (7)その他 (消化仕入(注)2) |
(注)1.対面販売形態の部門を指しております(例:時計・カメラ等)。
2.顧客から受け取る対価の総額から商品仕入先に対する支払額を差し引いた純額で収益を認識しております(例:切花等)。
事業の系統図は、次のとおりであります。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の概要
当事業年度(2024年3月1日から2025年2月28日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続き、企業収益が高水準で推移し、内需の柱である個人消費や設備投資が増加傾向で推移する等、緩やかなペースで回復傾向に進みました。このような中、中東情勢やウクライナ情勢の緊迫化等による原材料・エネルギー価格の高騰に加え、世界的なインフレに伴う金融引き締めを背景に円安基調だった円相場は、金融政策の変更等により戻りつつあるものの、米国新政権の政策に伴う世界経済動向の変動等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。
小売業界におきましては、個人消費の持ち直しや訪日外国人によるインバウンド需要等の回復が見られ、他業種も含めた価格競争に加え、光熱費等の上昇や商品メーカー等の相次ぐ値上げによる販売価格への転嫁等に伴い、物価を反映した実質賃金がプラスに転じたものの、消費者の低価格・節約志向の高まり等から、業績に与える影響は不透明な状況となっており、これまで以上に厳しい経営環境が続いております。
このような環境の中、当社では「より良い商品をより安く」をモットーに、販売価格にメリハリをつけ、集客及び売上高の回復に取り組んでまいりました。また、2024年10月15日付で公表いたしました「中期経営計画の見直し及び業績予想並びに配当予想の修正に関するお知らせ」に記載したとおり、ロピアとのシナジー効果の早期発揮や利益改善に向けて各種施策を引き続き進めてまいりました。
売上高については、SMでは、グロッサリを中心にEDLPを展開しつつ、生鮮については、鮮度・品質の向上を中心により良い商品をより安く提供することで、集客及び売上高の回復に努めてまいりました。また、ロピアとの共同開発によるSM改装モデル店への改装として、松原店、松戸五香店、八王子高尾店、南船橋店、国立店、入間春日町店、練馬大泉店及び品川八潮店をそれぞれリニューアルオープンいたしました。これら8店舗の改装に伴う延べ約6ヶ月間の臨時休業に加え、朝霞泉水店、上尾小泉店、荒川一丁目店、上尾緑丘店及び中浦和店のSM店舗の閉店や松戸五香店、八王子高尾店、杉並高井戸店、国立店、入間春日町店、練馬大泉店、戸田店、品川八潮店及び越谷店(一部を除く。)のHC売場の閉所、閉店に伴うセール、アナジー効果や天候による影響等があり、売上高は前年同期比94.0%となりました。
利益面では、円安等による原材料価格及び仕入原価の上昇等もある中、SM販売商品の生鮮の精肉・鮮魚においては、ロピアの加工センターから当社の全店舗へ供給の拡大を促進し、青果においては、ロピアと共同でグループ子会社から当社の全店舗へ供給を拡大し、安定供給及び原価低減を進めてまいりました。また、グロッサリにおいては、グループ子会社からのロピアのPB商品の直接仕入の拡大を促進し、ロピアとの商品仕入先の共有等による商品仕入先等の見直しを継続して進め、利益改善等に取り組みましたが、原材料価格及び仕入原価の上昇への対策等のタイムラグ、閉店に伴うセールやリニューアルオープンセール等により、売上総利益率は前年同期比で0.9ポイント下回る19.0%となりました。なお、2023年6月に会員カードのポイント付与を見直し、改装店では廃止する等、収益改善に取り組んでおります。
経費面では、光熱費等の高騰や店舗改装経費2億65百万円の発生に加え、2023年11月8日付で公表いたしました「経営及び業務の指導等に関する業務委託契約の締結に関するお知らせ」(以下、「当業務委託契約」という。)に記載したとおり、当業務委託契約に基づく対価の発生等があったことにより、販売費及び一般管理費の前年同期比は売上高の前年同期比94.0%を2.2ポイント上回る96.2%となりました。
なお、店舗展開においては、新規出店はありませんが、上記のとおりロピアとのシナジー効果を発揮することを目的としたSM改装モデル店への改装を2024年6月24日付で松原店、9月25日付で松戸五香店、10月16日付で八王子高尾店、11月11日付で南船橋店、12月4日付で国立店、12月21日付で入間春日町店、2025年1月29日付で練馬大泉店及び2月5日付で品川八潮店でそれぞれ実施いたしました。また、松原店及び杉並高井戸店では、シナジー効果発揮の一環としてグループ子会社で青果販売に強い株式会社アキダイとコラボした青果テナントを出店いたしました。一方で、不採算店舗対策として、継承先と基本合意し各種条件を協定の上、協議を進めておりました複数店舗の継承について、地位継承が決定し、2024年5月29日付で朝霞泉水店及び6月23日付で荒川一丁目店をそれぞれ閉店いたしました。また、賃貸借契約満了に伴い、6月9日付で上尾小泉店及び10月31日付で中浦和店をそれぞれ閉店いたしました。加えて、不採算店舗内売場対策として、新たな継承先と基本合意し、各種条件の協議を進めておりました複数店舗の売場等の継承について、地位継承が決定し、8月18日付で松戸五香店及び2025年2月15日付で越谷店HC館でそれぞれHC売場を閉所し、2024年9月30日付で上尾緑丘店を閉店いたしました。さらに、賃貸テナント契約が決定し、9月15日付で八王子高尾店、10月15日付で杉並高井戸店、11月7日付で国立店、11月15日付で入間春日町店、12月15日付で練馬大泉店、2025年1月15日付で戸田店、2月15日付で品川八潮店及び越谷店園芸館でそれぞれHC売場を閉所いたしました。なお、2024年5月20日付で公表いたしました「不動産売却に関するお知らせ」に記載したとおり、8月30日付で練馬大泉店に関する不動産の売却を予定しておりましたが、2024年7月16日付で公表いたしました「(開示事項の中止)「不動産売却に関するお知らせ」の中止に関するお知らせ」に記載したとおり、不動産売買契約を解除し売却が中止となったため、引き続き当社が練馬大泉店の運営を行っております。
以上の結果、財政状態及び経営成績は下記のとおりとなりました。
a.財政状態
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ35億58百万円減少(△18.8%)し、153億43百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金の減少額12億58百万円及び商品の減少額17億44百万円によるものであります。
当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ7億67百万円減少(△5.3%)し、137億26百万円となりました。この主な要因は、買掛金の減少額10億59百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加額6億38百万円、長期借入金の減少額11億50百万円及び長期預り保証金の増加額7億95百万円によるものであります。
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ27億90百万円減少(△63.3%)し、16億17百万円となりました。この主な要因は、当期純損失の計上額27億90百万円によるものであります。
b.経営成績
売上高は657億81百万円(前年同期比6.0%減)、営業損失は27億56百万円(前年同期は営業損失22億26百万円)、経常損失は26億87百万円(前年同期は経常損失21億32百万円)となりました。また、地位継承等に伴う固定資産売却益及び資産除去債務戻入益を特別利益に2億26百万円計上し、店舗に係る減損損失、店舗閉店等に伴う固定資産除却損及び店舗閉鎖損失を特別損失に2億55百万円計上したことにより、当期純損失は27億90百万円(前年同期は当期純損失22億57百万円)となりました。
当社の事業セグメントは、流通販売事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントでありますが、販売実績を販売商品別に示すと次のとおりであります。
SM販売商品は、グロッサリを中心にEDLPを展開しつつ、生鮮については、鮮度・品質の向上を中心により良い商品をより安く提供することで、集客及び売上高の回復に努めてまいりました。具体的には、グロッサリは、ロピアの売れ筋PB商品の直接仕入をさらに拡大し、精肉・鮮魚・青果は、鮮度・品質の標準化を進め、ロピアの加工センター及びグループ子会社からの仕入をさらに拡大しました。ロピアとの共同開発によりリニューアルオープンしたSM改装モデル店の売上高は伸長しましたが、改装に伴う臨時休業や不採算店舗の閉店、閉店・改装に伴うセール等により、当事業年度の売上高は579億81百万円、前年同期比99.1%(5億27百万円減)と減少いたしました。
HC販売商品は、不採算店舗内売場の閉所及び閉店に伴うセール等により、当事業年度の売上高は77億99百万円、前年同期比67.9%(36億92百万円減)と減少いたしました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ12億58百万円減少(前事業年度末は21億46百万円減少)し、14億22百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、69百万円(前年同期に使用した資金は12億42百万円)となりました。これは主に、税引前当期純損失27億16百万円、減価償却費7億75百万円、棚卸資産の減少額17億41百万円、仕入債務の減少額12億4百万円及び預り保証金の増加額8億55百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、6億8百万円(前年同期に使用した資金は17億64百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出10億17百万円及び差入保証金の回収による収入3億45百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、5億80百万円(前年同期に得られた資金は8億60百万円)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出5億57百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社の事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
a.仕入実績
当事業年度における仕入実績を部門及び品目別に示すと、次のとおりであります。
部門 |
品目別 |
当事業年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日) |
|
仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
||
SM販売商品 |
生鮮食品 |
24,370,416 |
101.4 |
グロッサリ |
22,591,469 |
96.8 |
|
SM販売商品計 |
46,961,886 |
99.1 |
|
HC販売商品 |
第1グループ |
828,250 |
43.8 |
第2グループ |
1,358,446 |
55.1 |
|
第3グループ |
551,724 |
38.4 |
|
第4グループ |
1,831,845 |
57.4 |
|
その他 |
△5 |
- |
|
HC販売商品計 |
4,570,262 |
50.9 |
|
合計 |
51,532,148 |
91.4 |
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.品目別の各構成内容は次のとおりであります。
(1)生鮮食品 |
(青果、精肉、鮮魚、惣菜) |
(2)グロッサリ |
(加工食品、米、酒、日配品) |
(3)第1グループ |
(日曜大工用品、園芸用品、エクステリア用品、リフォーム) |
(4)第2グループ |
(カー用品、レジャー用品、ペット用品) |
(5)第3グループ |
(家電製品、対面(注)3、インテリア用品) |
(6)第4グループ |
(家庭・日用雑貨、文具・玩具、ドラッグ) |
(7)その他 |
(消化仕入(注)4) |
3.対面販売形態の部門を指しております(例:時計・カメラ等)。
4.顧客から受け取る対価の総額から商品仕入先に対する支払額を差し引いた純額で収益を認識しております(例:切花等)。
b.販売実績
当事業年度における販売実績を部門及び品目別に示すと、次のとおりであります。
部門 |
品目別 |
当事業年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日) |
|
売上高(千円) |
前年同期比(%) |
||
SM販売商品 |
生鮮食品 |
30,338,603 |
100.5 |
グロッサリ |
27,643,275 |
97.6 |
|
SM販売商品計 |
57,981,879 |
99.1 |
|
HC販売商品 |
第1グループ |
1,634,409 |
66.2 |
第2グループ |
2,168,425 |
69.6 |
|
第3グループ |
1,158,388 |
63.0 |
|
第4グループ |
2,838,022 |
69.8 |
|
その他 |
164 |
114.2 |
|
HC販売商品計 |
7,799,411 |
67.9 |
|
合計 |
65,781,290 |
94.0 |
(注)1.品目別の各構成内容は次のとおりであります。
(1)生鮮食品 |
(青果、精肉、鮮魚、惣菜) |
(2)グロッサリ |
(加工食品、米、酒、日配品) |
(3)第1グループ |
(日曜大工用品、園芸用品、エクステリア用品、リフォーム) |
(4)第2グループ |
(カー用品、レジャー用品、ペット用品) |
(5)第3グループ |
(家電製品、対面(注)2、インテリア用品) |
(6)第4グループ |
(家庭・日用雑貨、文具・玩具、ドラッグ) |
(7)その他 |
(消化仕入(注)3) |
2.対面販売形態の部門を指しております(例:時計・カメラ等)。
3.顧客から受け取る対価の総額から商品仕入先に対する支払額を差し引いた純額で収益を認識しております(例:切花等)。
当事業年度における販売実績を地域別に示すと、次のとおりであります。
地域別 |
当事業年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日) |
期末店舗数(店) |
|
売上高(千円) |
前年同期比(%) |
当事業年度 |
|
埼玉県 |
26,282,908 |
86.9 |
13 |
東京都 |
33,609,286 |
100.5 |
11 |
千葉県 |
5,889,094 |
93.3 |
3 |
合計 |
65,781,290 |
94.0 |
27 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は、前事業年度末に比べ30億15百万円減少(△41.5%)し、42億57百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金の減少額12億58百万円及び商品の減少額17億44百万円によるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は、前事業年度末に比べ5億42百万円減少(△4.7%)し、110億86百万円となりました。この主な要因は、差入保証金の減少額6億47百万円によるものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は、前事業年度末に比べ2億53百万円減少(△2.4%)し、104億38百万円となりました。この主な要因は、買掛金の減少額10億59百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加額6億38百万円及び未払消費税等の増加額2億25百万円によるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は、前事業年度末に比べ5億14百万円減少(△13.5%)し、32億87百万円となりました。この主な要因は、長期借入金の減少額11億50百万円及び長期預り保証金の増加額7億95百万円によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ27億90百万円減少(△63.3%)し、16億17百万円となりました。この主な要因は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の概要」に記載のとおり、業績が軟調に推移したことに伴う当期純損失の計上による利益剰余金の減少額27億90百万円によるものであります。
b.経営成績の分析
前事業年度及び当事業年度の売上高及び利益の推移は以下のとおりとなっております。
決算年度 |
前事業年度 (自 2023年3月1日 至 2024年2月29日) |
当事業年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日) |
|
売上高 |
(百万円) |
70,001 |
65,781 |
売上総利益 |
(百万円) |
13,954 |
12,521 |
営業損失(△) |
(百万円) |
△2,226 |
△2,756 |
経常損失(△) |
(百万円) |
△2,132 |
△2,687 |
当期純損失(△) |
(百万円) |
△2,257 |
△2,790 |
売上高については、SMでは、グロッサリを中心にEDLPを展開しつつ、生鮮については、鮮度・品質の向上を中心により良い商品をより安く提供することで、集客及び売上高の回復に努めてまいりました。また、ロピアとの共同開発によるSM改装モデル店への改装として、松原店、松戸五香店、八王子高尾店、南船橋店、国立店、入間春日町店、練馬大泉店及び品川八潮店をそれぞれリニューアルオープンいたしました。これら8店舗の改装に伴う延べ約6ヶ月間の臨時休業に加え、朝霞泉水店、上尾小泉店、荒川一丁目店、上尾緑丘店及び中浦和店のSM店舗の閉店や松戸五香店、八王子高尾店、杉並高井戸店、国立店、入間春日町店、練馬大泉店、戸田店、品川八潮店及び越谷店(一部を除く。)のHC売場の閉所、閉店に伴うセール、アナジー効果や天候による影響等があり、前年同期に比べ42億20百万円減少いたしました。
売上総利益は、円安等による原材料価格及び仕入原価の上昇等もある中、SM販売商品の生鮮の精肉・鮮魚においては、ロピアの加工センターから当社の全店舗へ供給の拡大を促進し、青果においては、ロピアと共同でグループ子会社から当社の全店舗へ供給を拡大し、安定供給及び原価低減を進めてまいりました。また、グロッサリにおいては、グループ子会社からのロピアのPB商品の直接仕入の拡大を促進し、ロピアとの商品仕入先の共有等による商品仕入先等の見直しを継続して進め、利益改善等に取り組みましたが、原材料価格及び仕入原価の上昇への対策等のタイムラグ、閉店に伴うセールやリニューアルオープンセール等により、前年同期に比べ14億32百万円減少いたしました。
販売費及び一般管理費は、光熱費等の高騰や店舗改装経費2億65百万円の発生に加え、当業務委託契約に基づく対価の発生等があったことにより、前年同期に比べ6億28百万円減少いたしました。しかしながら、売上総利益の減少により、27億56百万円の営業損失(前年同期は営業損失22億26百万円)となりました。
前年同期に比べ、営業外収益は14百万円減少、営業外費用は11百万円増加し、営業外損益は68百万円(純額)の収益(前年同期は94百万円(純額)の収益)となりました。この結果、経常損失は26億87百万円(前年同期は経常損失21億32百万円)となりました。
また、地位継承等に伴う固定資産売却益及び資産除去債務戻入益を特別利益に2億26百万円計上し、店舗に係る減損損失、店舗閉店等に伴う固定資産除却損及び店舗閉鎖損失を特別損失に2億55百万円計上したことにより、当期純損失は27億90百万円(前事業年度は当期純損失22億57百万円)となりました。
当社は、事業の収益性を表す指標として売上高経常利益率を設定し、惣菜及び生鮮3品のウエイトアップ等により、売上高経常利益率4.0%を目標として掲げております。しかしながら、4期連続して営業損失及び当期純損失となりました。売上高経常利益率4.0%の目標に向け、鮮度・安さを追求しつつ、価格をきめ細かく設定することでメリハリをつけた販売や各種イベントの開催等により、売上高及び客数の回復に取り組んでまいります。
利益面では、ロピアとのシナジー効果の早期発揮や改善に向けて、仕入原価の上昇がある中、SM販売商品の生鮮の精肉・鮮魚におけるロピアの加工センターからの供給や、青果におけるグループ子会社からの供給、グロッサリにおけるグループ子会社からのロピアのPB商品の直接仕入をさらに拡大するとともに、ロピアとの商品仕入先の共有等により商品仕入先等の見直しを継続して進めてまいります。また、商品の改廃や在庫の適正化、値引きロス・廃棄ロスの削減のほか、店舗オペレーションの再度の見直しによる作業効率の改善と標準化を目標に、各店舗の独自性が発揮できるよう取り組み、生産性の向上やコスト削減により安定した利益を確保できる仕組みづくり等をさらに進め、目標の達成に努めてまいります。
また、この指標を達成するための取り組みにつきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当事業年度のキャッシュ・フローの分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。
|
2023年2月期 |
2024年2月期 |
2025年2月期 |
自己資本比率(%) |
33.6 |
23.3 |
10.5 |
時価ベースの自己資本比率(%) |
71.7 |
68.9 |
72.3 |
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) |
- |
- |
- |
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
- |
- |
- |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
2.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
3.有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
4.営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは記載しておりません。
また、当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社は、主として営業活動により得られた資金のほか、取引金融機関等からの借入により必要資金を調達しており、新規出店、SМ改装モデル店への改装等の設備資金及び店舗運営費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要に対応しております。
当事業年度においては、税引前当期純損失となり、店舗改装を積極的に進めた結果、キャッシュ・フローが減少しましたが、親会社より借入れた資金で運転資金等の需要に対応しました。なお、取引金融機関への返済を実施し、取引金融機関各行から機動的な運転資金調達等の全面的な支援を受けていることから、流動性を確保しているものと考えております。また、取引金融機関からの長期借入金の調達はありません。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りの過程において、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる結果となることがあります。財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
a.繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の計上にあたっては、回収可能性を考慮して、繰延税金資産総額から評価性引当額を減額しております。繰延税金資産の回収可能性については、当社の業績の推移などから将来の課税所得を合理的に見積り判断しておりますが、今後、課税所得の予想に影響を与える変化が生じた場合には、繰延税金資産の回収可能性が変動する可能性があります。
b.退職給付費用及び退職給付債務
退職給付費用及び退職給付債務は、割引率、死亡率、退職率及び年金資産の長期期待運用収益率等の数理計算上の前提条件に基づき算出しております。今後、実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件が変更された場合には、将来の退職給付費用及び退職給付債務が変動する可能性があります。
c.資産除去債務の計上
当社は、主に店舗用に賃借した土地建物において、定期借地契約または建物賃貸借契約に基づき返還時に必要とされる原状回復義務等に備えるため、資産除去債務を計上しております。計上にあたっては、第三者が算定した原状回復費用の見積り額を現在価値に割り引いて算出しているため、今後、見積り額と実際の原状回復費用が異なる場合や見積り額に新たな事実等が発生した場合には、資産除去債務の見積り額が変動する可能性があります。