事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
| セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
|---|---|---|---|---|---|
| 雑誌販売支援事業 | 5,654 | 97.2 | 293 | 107.4 | 5.2 |
| EdTech事業 | 161 | 2.8 | -20 | -7.4 | -12.6 |
3 【事業の内容】
当社グループは、当社(株式会社富士山マガジンサービス)、連結子会社6社(株式会社magaport、株式会社しょうわ出版、株式会社イデア、Create Education Online株式会社、クリエイト研究会株式会社、株式会社シーズ・ファクトリー)及び非連結子会社1社(Fujisan Magazine Service USA,INC.)、持分法適用会社1社(株式会社ちょこっとワーク)により構成されております。
当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであり、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメント区分と同一であります。
また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
(1)雑誌販売支援事業
当社は、創業当時において、米国では一般的であった雑誌の定期購読サービスが、日本ではほとんど普及していなかったことをビジネスチャンスと捉え、2002年7月に雑誌の定期購読サービスの提供を専門的に行う会社として創業いたしました。2002年12月には雑誌定期購読サービスをワンストップで提供するWEBサイト「/~\Fujisan.co.jp」(以下、「Fujisan.co.jp」という。)を開設し、インターネットを活用した雑誌の定期購読サービスの提供を開始いたしました。
当社は、創業以来、「求めている読者に、求められる雑誌を」というスローガンのもと、書店数の減少に伴い出版社が購読者を獲得する機会が減少している環境下において、「Fujisan.co.jp」を通じて購読者と出版社を繋ぐ流通プラットフォームを提供して参りました。
また、書店の減少に伴い、今後更なる多様性が求められる雑誌販売ビジネスの事業領域において、「雑誌 × IT」をビジネスドメインとして事業活動を行っております。
当社の雑誌販売支援事業は、サービスラインや取引形態は異なるものの、雑誌の定期購読に係る受注から配送までをサービス対象とした出版社向け支援サービスに係る単一事業に関するものであります。
「Fujisan.co.jp」の取扱商品については、紙媒体のみならずデジタル雑誌も取り扱っており、一部の雑誌を除いて新刊からバックナンバーまで人々の様々なライフスタイル・趣味嗜好を反映した雑誌を取り扱っております。対応端末についてはPC、スマートフォン、タブレット端末に対応しております。また、当社ではApple Inc.が運営する「App Store」及びGoogle LLCが運営する「Google Play」において、「Fujisan.co.jp」のスマートフォン・タブレット端末向けのアプリである「Fujisan Reader」を提供しております。
「Fujisan Reader」では、デジタル雑誌を無料で読むことができる「タダ読み」サービスを提供しており、当社は、「Fujisan Reader」の提供を通じて、「Fujisan.co.jp」の登録ユーザーの獲得を促進しております。
「Fujisan.co.jp」での定期購読サービスに係る決済方法については、年間購読代金を一括で支払う方法から、毎月、配送された分だけを支払う方法を選択することが可能となっております。
当社では個人の一般購読者のみならず、待合室を有する事業体(美容室、調剤薬局、携帯電話量販店、自動車ディーラー等)や、支店数が多い金融法人・事業法人、図書館、官公庁等、雑誌を大量購入する、または定期購読を行うことに潜在的なメリット・ニーズを有する法人向けに「富士山法人プレミアムサービス」を提供しており、従来のB2CビジネスからB2Bビジネスへ販路を拡大しております。
当社では、定期購読サービスに注力する意向が強い出版社をスペシャルパートナーと位置付け、定期購読者獲得のため、スペシャルパートナーと共同で一定期間定期購読を継続することを条件に、数ヶ月に亘り段階的に月額の課金金額を割り引く「月額段階割りキャンペーン」や、定期購読者限定で紙の雑誌コンテンツに加えて同内容のデジタル雑誌を提供する「バンドルサービス」、定期購読者限定の付録の提供といった各種キャンペーンを実施しております。また、継続的に書店等で雑誌を購入する購読者を定期購読に誘引するため、各雑誌の誌面に掲載する定期購読募集記事の企画、当該記事による定期購読者獲得に係る成果の検証、成功パターンの確立に向けた取組みについて、スペシャルパートナーと共同で行うことによって、取次サービスの拡大を促進しております。
また、当社では、出版社のデジタル雑誌の販路拡大、デジタル雑誌販売のための利便性向上のため、当社が販売を委託されたデジタル雑誌について、連結子会社である株式会社magaportを通じて当社以外の電子書籍取扱いサイト等への取次業務を行っております。
さらに、新事業領域として、デジタル雑誌の記事単位テキストデータの生成、記事データのキュレーションサイト等への提供、記事データを活用した雑誌単位のWEBメディア構築の支援及び定期購読者データを活用したECサイトの構築・運営支援業務も開始しております。
当連結会計年度末時点において、「Fujisan.co.jp」の取扱雑誌数は13,742誌であり総登録ユーザー数(一般購読者及び法人購読者の合計数)は4,435,640名、そのうち課金期間が継続している継続課金ユーザー(「Fujisan.co.jp」に登録しているユーザーのうち、当連結会計年度末時点で年間定期購読及び月額払い定期購読の申込みを継続しているユーザー並びに当月内に雑誌を購読したユーザーの合計数)は501,311名となっております。
当社は、様々な購読者層のニーズに適合するサービスを提供しており、当該サービスの提供を通じて定期購読の利用を促進しております。
(購読者層と提供サービスのイメージ)
なお、購読者及び出版社が「Fujisan.co.jp」を活用するメリットについては以下のとおりであります。
<購読者にとってのメリット>
一般購読者においては、「Fujisan.co.jp」でユーザー登録し、当社の定期購読サービスを利用することで、一部の雑誌を除いて、発売日までに指定した場所で最新号を受け取ることが可能となります。また、出版社から提供される定期購読者限定の付録等の各種特典、購入雑誌と同内容の電子雑誌のバンドル提供、定期購読限定の割引等により、一般的に書店で都度購入するよりもメリットがある購入をすることができます。
法人購読者においては、「富士山法人プレミアムサービス」を活用することで、1注文毎に支払処理を行うのではなく、当社より請求書を発行することで毎月の注文代金を一括して支払うことが可能となります。決済方法について、各店舗・支店等の拠点毎で支払う方法と本社で一括して支払う方法を選択することを可能としております。また、法人購読者の予算または希望に応じて、当社が選定した雑誌をパッケージで提供するサービスを提供しております。
これらのサービスを利用することによって、法人購読者は、事務負担を軽減することが可能となります。
なお、当社が購読者に対して提供しているサービスメニューの具体的な内容は、以下のとおりであります。
① 定期購読サービス(有料)
(一括払い購読)
一括前払いで購読料金をお支払いいただき、契約期間に応じて雑誌をお届けするサービスであります。一括前払いで料金をお支払いいただくため、月額払い購読に比べて割引率が高く、定期購読期間に応じて限定特典が入手できるといったメリットがあります。
(月額払い購読)
購読者が定期購読を申し込んだ雑誌について、購読者から購読終了の申し出があるまでの期間において、毎月配送し、配送後、料金をお支払いいただくサービスであります。購読者は、一括払い購読と比べて初期費用が少額で定期購読を利用できるというメリットがあります。
② 一部売りサービス(有料)
「Fujisan.co.jp」で取り扱う雑誌について、号単位で販売する一部売りサービスを提供しております。購読者は、一部売りサービスを利用することによって、新刊、バックナンバーについて、号単位で必要な部数だけ購読することが可能となります。
③ デジタル雑誌の販売(有料)
「Fujisan.co.jp」において、PC、スマートフォン・タブレット端末向けにデジタル雑誌を提供しており、紙媒体の購読を希望しない購読者に対してデジタル雑誌のみを販売しております。
当連結会計年度末時点におけるデジタル雑誌の取扱数は4,080誌となっております。
④ バンドルサービス(有料)
定期購読の特典の一つとして、同一料金で紙媒体の雑誌とデジタル版の雑誌の両方を購読できるバンドルサービスを提供しております。バンドルサービスを利用することによって、購読者は利用シーン(在宅時、移動時等)に応じて、紙媒体の雑誌とデジタル版の両方を使い分けることが可能となります。
⑤ タダ読みサービス(無料)
無料で読める雑誌のサンプルをスマートフォン・タブレット端末向けのアプリ「Fujisan Reader」上で提供しております。
読者は気に入った雑誌があれば、出版社の許諾が得られている雑誌について、当該雑誌の最新号を同サービス内で購入することが可能であります。
<出版社にとってのメリット>
出版社は、当社の「Fujisan.co.jp」を通じて、雑誌購読者を定期購読者として囲い込むことが可能となり、雑誌の購読部数の安定確保が可能となります。また、当社サイトは各種施策、ノウハウにより、取扱い雑誌平均で70%強の定期購読継続率を有します。更に定期購読に係る顧客管理、配送といった煩雑な業務を出版社に代わって当社が請け負うサービスである「Fujisan VCS(Value Chain Support)」を活用することによって、経営リソースの問題により定期購読販売に注力できなかった出版社でも定期購読サービスに容易に参入することが可能となります。
なお、出版社向けのサービスは、①取次サービス、②丸請サービスで構成されております。
① 取次サービス
当社が運営するWEBサイト「Fujisan.co.jp」を通じて、購読者の注文を出版社に取り次ぎ、購入代金の請求・回収を行うサービスのほか、他社へのデジタル雑誌の取次サービスを提供しております。当社は購読者より回収した購読代金のうち、出版社との契約で定められた料率(コミッション率)に基づき、購読代金にコミッション率を乗じた金額を業務報酬として収益計上しております。また、一部の外国雑誌等については、当社が直接、出版社または取次事業者から商品を仕入れて購読者に商品を販売しており、その場合、当社は購入代金の総額を収益計上し、出版社または取次事業者に支払う仕入代金を費用として計上しております。
取次サービスにおける当社の役割は、購読者からの注文を出版社に取り次ぎ、売上債権の請求・回収を行うことに限定されているため、購読者からの注文情報等の管理や決済手続きは当社が行いますが、商品の配送については原則として出版社または取次事業者が行っております。
② 丸請サービス
丸請サービスでは、取次サービスを利用する出版社の中で、経営リソースの問題により顧客管理や配送といった業務を自社で対応できない出版社に代わって当社がそれらの業務を請け負う「Fujisan VCS(Value Chain Support)」サービスを提供しております。
丸請サービスでは、企画立案、制作、販売、配送、顧客管理に至るまでの雑誌販売事業におけるValue Chainの各フェーズに関する支援サービスを提供しております。具体的には紙媒体の雑誌をデジタル雑誌化するサービスや、顧客獲得のためのプロモーション支援サービス(「Fujisan.co.jp」における広告掲載サービス等)、梱包・配送業務の代行サービス、顧客管理業務の代行サービス(カスタマーサポートサービス、顧客情報のライブラリ管理等)等を提供しております。
当社は、配送業務及び商品管理について、株式会社ちょこっとワークを含む外部の物流事業者に業務委託しております。当社は出版社より委託業務に関わる業務委託報酬を収受しております。
③ デジタル取次
株式会社magaportにおいて、出版社から仕入れた雑誌データをデジタル書店に取り次ぐサービスを行っております。各デジタル書店のフォーマットに合わせた雑誌データの加工、各デジタル書店から出版社への売上の配分等を行っております。
④ その他請負、物販、出版等
株式会社イデアにおいて、主に出版社向けの物販サイト構築・運用の請負を行っております。また、株式会社シーズ・ファクトリーにおいて時計専門誌の出版、広告業、自社時計ブランド「OUTLINE」の企画・製造・販売を行っております。
(雑誌販売支援事業におけるValue Chainと当社の提供サービス)
当社の上記(2) ①取次サービス、②丸請サービス、③デジタル取次及び④その他請負、物販出版等に係る取扱高(当社から出版社への定期購読の注文取次高、当社の仕入販売高及び当社が出版社から配送業務、広告PR業務等を請け負った請負業務の取扱高の合計)の推移は、以下のとおりであります。
(単位:千円)
(2)EdTech事業
株式会社しょうわ出版、Create Education Online株式会社、クリエイト研究会株式会社において、学習塾事業を行っております。
しょうわ出版で運営している翔進予備校、アカデミアは東京大学や早稲田大学等の難関大学及び医学部医学科への合格を目的に特化しており、Create Education Onlineはオンライン学習塾として沖縄を中心に都市部への通塾が難しい生徒向けに授業を行っております。クリエイト研究会は関西でミリカ予備校を運営し、大阪、京都を中心に医学部や難関校への進学者を輩出しております。
当社グループの事業系統図は以下のとおりであります。
(雑誌販売支援事業)
(注) 矢印は取引の流れ、点線矢印は資金の流れを示しております。
(EdTech事業)
業績状況
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
a 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国トランプ政権の施策に伴う国際情勢の変容や長期金利の上昇観測、円安進行に起因するインフレ率の上昇など、世界経済や為替市場の混乱を背景に、景気としていまだ不透明な状況が続いております。
このような経済情勢の中、当社サービスの基盤となる、インターネット及びブロードバンド関連の環境につきましては、動画配信サービスの利用増加等により着実に増加しており、2025年9月末時点で固定系超高速ブロードバンド契約数が約5,064万(前期比1.2%増)とインターネットを利用する機会が広く普及しております。また、スマートフォンやタブレット端末の利用者の増加により移動系超高速ブロードバンド契約数(3.9-第4世代)は約1億1,112万(前年同期比3.8%減)と減少する一方、第5世代携帯電話契約数が1億1,909万(前年同期比16.4%増)を超えるなど、インターネットを利用する環境は引き続き拡大基調にあります(出所:総務省電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表)。
このような環境の中、当連結会計年度における売上高は5,814,858千円(前年同期比3.5%増)となりました。利益面につきましては、営業利益162,695千円(同47.2%減)、経常利益168,340千円(同43.5%減)となりました。また、2025年6月に発生した個人情報漏洩事故に伴う特別損失として、システム障害対応費用26,477千円を計上し、一方、特別利益として受取保険金33,948千円を計上しております。この結果、当期純利益97,883千円(49.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益79,224千円(同53.7%減)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(雑誌販売支援事業)
2025年1月から12月の雑誌全体の推定販売状況は前年同期比約10%減の3,708億円となっており、また、書店からの返品率も45.3%(前期比1.5ポイント増)となり悪化しております(出所:公益社団法人全国出版協会 季刊出版指標2026年冬号)。
このような環境の中、雑誌販売支援事業においては、市場縮小に伴う売上高の減少に対応するため、マーケティング費用を中心としたコスト構造の最適化を図っております。また、デジタル雑誌関連事業においては、出版社のデジタル化支援、雑誌読み放題サービスの拡張等による売上高増加、新規領域の開拓を目指しております。また、第3四半期連結会計期間において、時計専門誌の出版、WEBメディアの運営、広告業、自社時計ブランド「OUTLINE」の企画・製造・販売を行う株式会社シーズ・ファクトリーの株式を取得しております。
当連結会計年度においても、雑誌の定期購読者の囲い込み、新規読者の獲得のため、前連結会計年度に引き続き、各マーケティングチャネルの充実、SEO対策やリテンション対策による雑誌購読者の定期購読者化、新規受注高の増加及び継続率の上昇による継続受注高増加のための各種施策を実施して参りました。さらに、出版社の配送支援業務及びWEB経由以外で新規の雑誌定期購読者数を増やすために、出版社が管理する既存の定期購読顧客の管理を当社に移管し、当社グループが購読顧客の獲得、管理、配送までを一括で受ける「Fujisan VCS(Fujisan Value Chain Support)」の展開及び法人顧客開拓についても、引き続き注力して参りました。
この結果、雑誌出版市場が大きく前年比で縮小する中、当社グループは当連結会計年度末において総登録ユーザー数(一般購読者及び法人購読者の合計数)は4,435,640名(前連結会計年度末比123,023名増加)、そのうち課金期間が継続している継続課金ユーザー数(「Fujisan.co.jp」に登録しているユーザーのうち、12月末時点で年間定期購読及び月額払い定期購読の申込みを継続しているユーザー並びに当月内に雑誌を購読したユーザーの合計数)は501,311名となり、当社グループ会員数は雑誌市場の減少にかかわらず着実に伸びているものの、ユーザーの増加率及び紙雑誌の定期購読サービス領域の新規顧客獲得については、1件当たりの獲得コストの効率化を進めていることもあり鈍化しております。また、アクティブユーザー数については、休刊誌の増加に伴い減少幅が大きくなっております。
デジタル雑誌関連の事業(「第2の矢」事業)については、2018年第2四半期連結会計期間より、新たに株式会社電通と合弁で設立した株式会社magaportの事業開始に伴い、従来の「Fujisan.co.jp」上でのデジタル雑誌販売のみならず、他電子書店向けのデジタル雑誌取次分野及び派生するサービス領域事業に注力しております。本事業は主に雑誌読み放題サービスにおいて着実に成長を続けており、当連結会計年度末においては当社グループの売上の41.4%を占めるまでになり、第2の柱となっております。また、既存の雑誌読み放題サービスへの取次だけでなく、記事単位の提供サービスのトライアル、株式会社図書館流通センターと共同で電子図書館事業への参入を行う等、デジタル雑誌資源を用いた新たなサービス領域の開拓も行っており堅調に推移しております。
雑誌購読者情報を用いた事業(「第3の矢」事業)については、株式会社イデアが手掛ける出版社ECサイトの運営支援事業を、前期から大きく業容を縮小させた効果もあり、営業黒字化しております。また、株式会社シーズ・ファクトリーを連結子会社化したことにより売上及び利益に寄与しております。
コスト面については、前連結会計年度に引き続き、主にマーケティングの効率化により発生するリスティングに関するコストを抑えております。一方、将来への投資である人件費及び新たなマーケティング施策の試験的な運用、SEO対策のためのWEBサイトのコンテンツ追加、新事業領域であるWEBサイト運営のための先行投資等により販売管理費は増加しております。また、クレジットカード課金における本人確認等の規制強化によるカード課金エラーの増加などの影響、上記個人情報漏洩事故等により、取扱高(連結取引消去前における当社グループから出版社への定期購読の注文取次高、当社の仕入販売高、当社グループが出版社から配送業務及び広告PR業務等を受けた請負業務の取扱高の合計)は11,146,935千円(前年同期比2.1%減)、売上高は5,654,173千円(前年同期比1.5%増)、セグメント利益は293,089千円(同30.2%減)となりました。
(EdTech事業)
EdTech事業においては、第1四半期連結会計期間において、関西で英語指導に定評があるクリエイト研究会株式会社の全株式を取得しております。実績については、東京大学、早稲田大学等の難関大学及び、医学部医学科を中心に難関大学への合格者を多数輩出し事業としては順調に推移しております。当連結会計年度においては、季節講習や合宿の実施、夏休み以降の生徒の入塾数増加等、堅調に推移しておりますが、上記クリエイト研究会株式会社の株式取得にかかる費用や一部校舎での生徒数獲得の伸び悩みがあり、売上高は160,685千円(前年同期比237.8%増)、セグメント損失は20,240千円(前連結会計年度は33,721千円のセグメント損失)となりました。なお、一過性のM&A関連コストを除いた場合、セグメント利益は4,759千円となり、当連結会計年度において黒字化しております。
b 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の総資産は5,719,068千円(前連結会計年度末比159,430千円減)となりました。総資産の内訳は、流動資産が4,862,841千円(同249,191千円減)、固定資産が856,226千円(同89,761千円増)であります。主な変動要因は、前連結会計年度末に比べ現金及び預金が222,026千円減少したこと、売掛金が61,781千円増加したこと、商品が48,162千円増加したこと、未収入金が125,628千円減少したこと、のれんが45,070千円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は3,164,323千円(前連結会計年度末比204,474千円減)となりました。主な変動要因は、前連結会計年度末に比べ未払金が144,626千円減少したこと、短期借入金が100,000千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計2,554,744千円(前連結会計年度末比45,044千円増)となりました。主な変動要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴い利益剰余金が79,224千円増加したこと、配当金の支払いにより利益剰余金が52,838千円減少したこと等によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、222,026千円減少し、2,978,951千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得た資金は、421,971千円(前年同期は276,561千円の収入)となりました。
これは、税金等調整前当期純利益164,145千円、減価償却費314,361千円、未収入金の減少額123,848千円等による資金の増加と、未払金の減少額141,672千円、法人税等の支払額107,986千円等の資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、480,441千円(前年同期は155,201千円の支出)となりました。
これは、投資有価証券の売却に伴う収入5,002千円、保険積立金の解約による収入31,531千円による資金の増加と、雑誌配送作業場の整備やサーバ取得に伴う有形固定資産の取得による支出38,236千円、ソフトウエア開発に伴う無形固定資産の取得による支出311,952千円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出116,307千円、短期貸付けによる支出50,000千円の資金の減少等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、163,557千円(前年同期は33,562千円の支出)となりました。
これは、配当金の支払いによる支出52,832千円、短期借入金の返済による支出100,000千円等によるものであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループが事業を展開している雑誌定期購読市場は成長率が鈍化傾向にあるものの、WEB雑誌市場、WEBコンテンツ市場は急速な成長を続けております。
このような環境の中、既存事業の成長を継続させるために積極的にシステム開発投資を続けるとともに、アライアンス、M&Aや戦略投資を効果的に活用することで非連続的な成長の実現を目指しております。売上の成長や事業規模の拡大により市場シェアを高めていくことが中長期的な企業価値向上に資すると考えております。
当社グループではこれらの資金需要については、原則的には当社グループの既存主力事業である雑誌定期購読支援事業において生み出されている営業キャッシュ・フローで賄っております。当連結会計年度における当社グループの営業キャッシュ・フローは421,971千円となり、当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フロー480,441千円を賄えておりませんが、M&Aに伴う一過性の支出があり、これを除くと営業キャッシュ・フローで賄えております。
④ 生産、受注及び販売の状況
a 生産実績
当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。
b 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績を示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は、仕入価格によっております。
c 受注実績
当社グループは受注活動を行っていないため、該当事項はありません。
d 販売実績
当連結会計年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。
(注)1.当連結会計年度において、EdTech事業において販売実績に著しい影響がありました。これは、クリエイト研究会㈱を連結子会社化したこと及び、2024年7月に連結子会社化したCreate Creation Online㈱及び㈱虔十社から譲り受けた学習塾事業について、当連結会計年度においては通年で売上を計上したためであります。
2.セグメント間の取引はありません。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績の分析
(取扱高)
当連結会計年度における取扱高(連結取引消去前における当社グループから出版社への定期購読の注文取次高、当社の仕入販売高、当社グループが出版社から配送業務及び広告PR業務等を受けた請負業務の取扱高の合計)は11,146,935千円(前年同期比2.1%減)となりました。
子会社である株式会社magaportが手掛ける雑誌読み放題向けの取次は引き続き増加しているものの、配送請負業務の受注の減少により取扱高が低下しているため前年より減少しております。
(総登録会員数)
当社グループは当連結会計年度末において総登録ユーザー数(一般購読者及び法人購読者の合計数)は4,435,640名(前連結会計年度末から123,023名増加)、そのうち課金期間が継続している継続課金ユーザー数(「Fujisan.co.jp」に登録しているユーザーのうち、12月末時点で年間定期購読及び月額払い定期購読の申込みを継続しているユーザー並びに当月内に雑誌を購読したユーザーの合計数)は501,311名となりました。当社グループ会員数は着実に伸びておりますが、アクティブユーザー数については、全世界的なクレジットカードの本人確認厳格化に伴う継続購読顧客数の減少に加え、2025年6月および7月に発生した外部からの当社WEBサイトへの攻撃による個人情報流出、並びにWEBサイトの一時的な遮断等の影響で新規購読者の獲得が停滞したことにより減少いたしました。
(営業利益率)
当社グループでは、安定成長型のサブスクリプションビジネスである雑誌の定期購読を主軸に事業を展開しております。当社では売上と売上を獲得するために費やしたコストを管理するために営業利益率を主要なKPIとして管理しております。当連結会計年度における営業利益率は2.8%(前年同期は5.5%)となりました。
(自己資本当期純利益率)
当社グループでは、投資指標として自己資本当期純利益率を採用しております。2025年12月期においては主力となる雑誌販売支援事業が大幅に業績が悪化したことに加え、過年度のシステム等の投資の償却負担が重しになり自己資本当期純利益率は3.3%(前年同期は7.4%)となりました。
当社グループとしては、システム投資の見直し、重点成長分野へのリソースの配分の変更等により、早期に自己資本当期純利益率の改善を目指します。
(売上高)
当連結会計年度においては、売上高は5,814,858千円(前年同期比3.5%増)となりました。セグメント別の売上高につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(売上総利益)
当連結会計年度においては、売上総利益は1,573,167千円(前年同期比5.9%減)となりました。売上総利益率は27.1%(前年同期は29.8%)となりました。これは、主に雑誌定期購読サービスに比べて利益率が低いデジタル雑誌読み放題サービスを中心に売上高が拡大したためであります。
(営業利益)
当連結会計年度においては、営業利益は162,695千円(前年同期比47.2%減)となりました。
雑誌配送請負サービスの受注額の減少や雑誌の休刊等に起因する売上高の減少、ソフトウエア開発による減価償却費の増加、請負事業における人件費、物流コスト増加に伴う利益率の減少及び、M&Aに伴うフィナンシャルアドバイザリー手数料31,200千円の一時的なコスト増により、前連結会計年度より減益となっております。
(経常利益)
当連結会計年度において、営業外収益は11,471千円(前年同期は674千円)となりました。これは、受取利息が4,826千円、持分法による投資利益3,669千円等によるものであります。また、支払利息等が発生したことにより、営業外費用が5,825千円(前年同期は10,725千円)となりました。
この結果、当連結会計年度における経常利益は168,340千円(前年同期比43.5%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度において、法人税、住民税及び事業税98,438千円、及び法人税等調整額△32,177千円を計上した結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は79,224千円(前年同期比53.7%減)となりました。
③ 財政状態の分析
財政状態の状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
④ キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑥ 経営者の問題意識と今後の対応について
当社グループは、既存事業の雑誌の定期購読サービスについては、「雑誌のFujisan」のブランド構築を実現し、定期購読市場の拡大、定期購読市場内でのシェアの拡大を実現するため、出版社に対する定期購読サービス推進のためのサポートの促進、購読者獲得ノウハウの確立、定期購読ユーザーの継続率向上を図って参ります。また、出版社の雑誌編集、制作機能以外の業務、特に配送、コールセンター関係の業務について、請負業務を拡大して参ります。
また、新規事業である雑誌のWEB化、記事抽出の技術開発、出版社に対してWEB記事を活用する基盤であるCMSの提供等を進めて参ります。また、電子図書館等、デジタル雑誌の販売先の開拓にも注力して参ります。
当社グループの会員データを用いたEC等のサービスにおいては、前事業年度に引き続き、収益基盤の確立に力を注ぐとともに、大口顧客の開拓に注力して参ります。
更に雑誌出版市場における購読者高齢化、相次ぐ休刊という市場リスクに対処するため、新規事業として雑誌出版市場に依存しない、若年層向けサービスとしてEdTech事業を2024年度から開始しております。
上記施策の実行のためには、市場環境に即応できる組織体制の構築、技術力の強化、システム安定性の確保、情報管理体制の強化等により、組織としての体力を高めていくことが経営上の課題であると認識しております。これらの課題に対応するために当社の経営陣は、最大限入手可能な情報に基づき現在の事業環境を確認し、最善の経営方針を立案するよう努めて参ります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。当社グループは主に「雑誌販売支援事業」、「EdTech事業」を行っております。「雑誌販売支援事業」は主に定期購読の仲介、デジタル雑誌の取次、出版社のECサイト運営及び物販等を行っており、「EdTech事業」は学習塾の運営を行っております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。報告セグメントのセグメント利益は、営業利益ベースの数値であります。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(注)1.セグメント利益又は損失(△)の調整額△78,032千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であり、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
2.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
(注)1.セグメント利益又は損失(△)の調整額△110,152千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であり、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
2.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
4.報告セグメントの変更等に関する事項
当社グループは、従来「雑誌販売支援事業」のみの単一セグメントとしておりましたが、2024年7月に連結子会社である株式会社しょうわ出版において主に学習塾の運営を行う「EdTech事業」を開始しており、当該事業を新たな事業の柱として成長を目指す方針としたため、当連結会計年度より「EdTech事業」の区分としてセグメント情報を開示しております。
なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成しております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
1. 製品及びサービスごとの情報
単一の製品・サービス区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
2. 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3. 主要な顧客ごとの情報
(単位:千円)
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
1. 製品及びサービスごとの情報
単一の製品・サービス区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
2. 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3. 主要な顧客ごとの情報
(単位:千円)
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(単位:千円)
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
(単位:千円)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
重要性が乏しいため、記載を省略しております。