2023年8月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

(単一セグメント)
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 12,743 100.0 -217 100.0 -1.7

事業内容

3【事業の内容】

 当社グループは、当社と連結子会社1社から構成されており、宝飾品、時計及びバッグ・小物等の製造・販売を行っております。全国のショッピングセンター(以下「SC」という。)、商業施設を中心にブランド品のセレクトショップ(注)・ジュエリー専門店を店舗展開しております。

(注)「セレクトショップ」…小売店の形態の一種で、一つのブランドやデザイナーの商品だけを置くのではなく、会社の方針やバイヤー等のセンスで選んで品揃えし、生活様式や暮らし方を全体的に提案する店舗のこと。

 

 当社グループの事業に係る位置づけは、次のとおりです。

 (1)株式会社ハピネス・アンド・ディは、全国のSCに「ハピネス」、「GINZA Happiness」の店舗を展開し、主にインポートブランド品を販売しております。また、2016年8月期よりEC(ネット通販)事業に本格参入し、自社公式通販サイトのほか、Yahoo等のショッピングサイトに出店しております。

 さらに当社商品の販売機会拡大を目的として、2019年8月期よりブランド品買取り事業者と協業による、下取り・買取り事業を開始しております。

 事業の特徴は以下のとおりです。

 

① 店舗の基本コンセプト

 人生の節目や大切な記念日に贈るプレゼント選びの場を提供する「アニバーサリーコンセプトショップ」を基本とし、高級感を重視した店舗に、インポートブランド品を豊富に品揃えし、「一流のおもてなし」と「お客様の立場でのご提案」によって、喜びや感動を提供できるような店づくりを目指しております。

 

② 取扱商品

 インポートブランド品を中心に宝飾品、時計、バッグ・小物等を幅広く取り揃えております。広範な商品の中から流行をいち早くキャッチして商品を選定、販売しております。

 

宝飾品

リング、ネックレス、イヤリング、ブレスレット等の輸入ブランドジュエリー、ダイヤモンドジュエリー

時 計

輸入ブランド時計、国内ブランド時計

バッグ・小物

ブランドバッグ、財布、キーケース、ネクタイ、サングラス、香水、テーブルウェア等

 なお、インポートブランド品は商社等から円建てで仕入れており、国内商品は国内メーカー等から仕入れております。

 

③ オリジナルブランド商品の展開

 オリジナルブランドとして、H&D(エイチ アンド ディ) を展開しております。オリジナルブランドは、買いやすい値ごろ感、シンプルで飽きのこないデザイン、社会課題の解決テーマの包含を開発ポリシーとしております。

 

④ 店舗展開の特徴

 当社店舗は、幅広い年齢層のお客様を対象としており、商圏人口、地域特性、立地条件、競合企業の動向、採算性等を考慮した結果、大都市周辺部及び地方都市のSCを中心に、主として大型及び中型店舗を展開してまいりました。今後においては将来の成長を見据えた新規出店・移転改装や店舗の統廃合を含む新たな展開は成長のために欠かせないと認識しており、外部環境の変化を十分見極めつつ、SCとの共働に加えて、消費者動向・採算性等を検討し店舗展開を進めてまいります。

 

 (2)株式会社AbHeri(アベリ)は、強いブランド力のあるジュエリーを自社工房でデザインから一貫して製作し卸売りに加えて都市型の直営店舗及びECでの販売を行っております

 

 

事業の系統図は以下のとおりです。

 

 

 

 

 

 

 

株式会社ハピネス・アンド・ディ店舗一覧

 

 

 

 

2023年8月31日現在

地域

店舗数

開設年月

事業所の名称

所在地

北海道

地区

7店舗

2007年3月

ハピネス札幌店

北海道札幌市清田区 イオンモール札幌平岡内

2021年11月

ハピネス札幌苗穂店

北海道札幌市東区 イオンモール札幌苗穂内

2010年9月

ハピネス帯広店

北海道帯広市 イオン帯広内

2010年10月

ハピネス北見店

北海道北見市 イオン北見内

2012年6月

ハピネス釧路店

北海道釧路郡釧路町 イオン釧路内

2020年12月

ハピネス上磯店

北海道北斗市 イオン上磯内

2021年7月

ハピネス旭川西店

北海道旭川市 イオンモール旭川西内

東北地区

10店舗

2004年4月

ハピネス下田店

青森県上北郡おいらせ町 イオンモール下田内

2017年11月

ハピネスつがる柏店

青森県つがる市 イオンモールつがる柏内

2003年8月

ハピネス盛岡店

岩手県盛岡市 イオンモール盛岡内

2011年4月

ハピネス名取店

宮城県名取市 イオンモール名取内

2021年3月

ハピネス新利府店

宮城県宮城郡利府町 イオンモール新利府内

2014年3月

ハピネス石巻店

宮城県石巻市 イオンモール石巻内

2018年6月

ハピネスいわき小名浜店

福島県いわき市 イオンモールいわき小名浜内

2009年4月

ハピネス秋田店

秋田県秋田市 イオンモール秋田内

2015年3月

ハピネス大曲店

秋田県大仙市 イオンモール大曲内

2014年3月

ハピネス天童店

山形県天童市 イオンモール天童内

関東地区

22店舗

1999年11月

ハピネスパルナ店

茨城県稲敷市 パルナSC内

2001年3月

ハピネス下妻店

茨城県下妻市 イオンモール下妻内

2005年11月

ハピネス水戸店

茨城県水戸市 イオンモール水戸内原内

2012年9月

GINZA Happiness 鹿嶋店

茨城県鹿嶋市 ショッピングセンターチェリオ内

2013年3月

ハピネスつくば店

茨城県つくば市 イオンモールつくば内

2014年9月

ハピネス土浦店

茨城県土浦市 イオンモール土浦内

2006年10月

ハピネス高崎店

群馬県高崎市 イオンモール高崎内

2013年3月

GINZA Happiness 前橋店

群馬県前橋市 けやきウォーク前橋内

2007年11月

ハピネス羽生店

埼玉県羽生市 イオンモール羽生内

2008年9月

ハピネス越谷店

埼玉県越谷市 イオンレイクタウンKAZE内

2010年3月

ハピネス東松山店

埼玉県東松山市 ピオニウォーク東松山内

2013年3月

ハピネス春日部店

埼玉県春日部市 イオンモール春日部内

2021年5月

ハピネス川口店

埼玉県川口市 イオンモール川口内

2015年11月

GINZA Happiness 新三郷店

埼玉県三郷市 ららぽーと新三郷内

2018年6月

GINZA Happiness 富士見店

埼玉県富士見市 ららぽーと富士見内

2000年3月

ハピネス成田店

千葉県成田市 イオンモール成田内

2006年4月

ハピネス千葉ニュータウン店

千葉県印西市 イオンモール千葉ニュータウン内

2013年12月

ハピネス幕張新都心店

千葉県千葉市美浜区 イオンモール幕張新都心内

2014年10月

ハピネス木更津店

千葉県木更津市 イオンモール木更津内

2018年3月

ハピネス座間店

神奈川県座間市 イオンモール座間内

2009年9月

ハピネスむさし村山店

東京都武蔵村山市 イオンモールむさし村山内

2013年12月

ハピネス日の出店

東京都西多摩郡日の出町 イオンモール日の出内

 

 

 

地域

店舗数

開設年月

事業所の名称

所在地

中部地区

17店舗

2007年4月

ハピネス長岡店

新潟県長岡市 リバーサイド千秋内

2020年3月

ハピネス新潟南店

新潟県新潟市 イオンモール新潟南内

2002年9月

ハピネス高岡店

富山県高岡市 イオンモール高岡内

2019年10月

GINZA Happiness 富山ファボーレ店

富山県富山市 フューチャーシティファボーレ内

2017年3月

ハピネス新小松店

石川県小松市 イオンモール新小松内

2021年7月

ハピネス白山店

石川県白山市 イオンモール白山内

2017年9月

ハピネス松本店

長野県松本市 イオンモール松本内

2017年11月

ハピネス甲府昭和店

山梨県中巨摩郡昭和町 イオンモール甲府昭和内

2004年8月

ハピネス浜松店

静岡県浜松市西区 イオンモール浜松志都呂内

2015年9月

GINZA Happiness 磐田店

静岡県磐田市 ららぽーと磐田内

2016年9月

ハピネス富士宮店

静岡県富士宮市 イオンモール富士宮内

2008年11月

ハピネス岡崎店

愛知県岡崎市 イオンモール岡崎内

2014年6月

ハピネス名古屋茶屋店

愛知県名古屋市港区 イオンモール名古屋茶屋内

2016年4月

ハピネス常滑店

愛知県常滑市 イオンモール常滑内

2019年9月

ハピネス木曽川店

愛知県一宮市 イオンモール木曽川内

2023年3月

ハピネス豊川店

愛知県豊川市 イオンモール豊川内

2022年10月

ハピネス土岐店

岐阜県土岐市 イオンモール土岐内

関西地区

11店舗

2008年11月

ハピネス草津店

滋賀県草津市 イオンモール草津内

2012年3月

ハピネス久御山店

京都府久世郡久御山町 イオンモール久御山内

2014年10月

ハピネス京都桂川店

京都府京都市南区 イオンモール京都桂川内

2004年11月

ハピネス泉南店

大阪府泉南市 イオンモールりんくう泉南内

2020年3月

ハピネス堺北花田店

大阪府堺市北区 イオンモール堺北花田内

2022年4月

ハピネス四條畷店

大阪府四條畷市 イオンモール四條畷内

2006年11月

ハピネス神戸店

兵庫県神戸市北区 イオンモール神戸北内

2010年3月

ハピネス大和郡山店

奈良県大和郡山市 イオンモール大和郡山内

2023年4月

ハピネス橿原店

奈良県橿原市 イオンモール橿原内

2014年3月

ハピネス和歌山店

和歌山県和歌山市 イオンモール和歌山内

2018年11月

ハピネス津南店

三重県津市 イオンモール津南内

中国・四国地区

10店舗

2013年10月

ハピネス倉敷店

岡山県倉敷市 イオンモール倉敷内

2017年10月

ハピネス岡山店

岡山県岡山市北区 イオンモール岡山内

2021年11月

ハピネス鳥取北店

鳥取県鳥取 イオンモール鳥取北内

2021年11月

ハピネス日吉津店

鳥取県西伯郡日吉津村 イオンモール日吉津内

2016年11月

ハピネス広島府中店

広島県安芸郡府中町 イオンモール広島府中内

2008年5月

ハピネスおのだ店

山口県山陽小野田市 おのだサンパーク内

2008年7月

ハピネス綾川店

香川県綾歌郡綾川町 イオンモール綾川内

2008年3月

ハピネス新居浜店

愛媛県新居浜市 イオンモール新居浜内

2007年3月

ハピネス高知店

高知県高知市 イオンモール高知内

2017年4月

ハピネス徳島店

徳島県徳島市 イオンモール徳島内

 

 

地域

店舗数

開設年月

事業所の名称

所在地

九州・沖縄地区

11店舗

2013年3月

ハピネス八幡東店

福岡県北九州市八幡東区 イオンモール八幡東内

2005年4月

ハピネス直方店

福岡県直方市 イオンモール直方内

2012年4月

ハピネス福津店

福岡県福津市 イオンモール福津内

2014年10月

ハピネス福岡店

福岡県糟屋郡粕屋町 イオンモール福岡内

2009年6月

ハピネス筑紫野店

福岡県筑紫野市 イオンモール筑紫野内

2008年4月

ハピネス大分店

大分県大分市 パークプレイス大分内

2005年5月

ハピネス宮崎店

宮崎県宮崎市 イオンモール宮崎内

2011年6月

ハピネス延岡店

宮崎県延岡市 イオン延岡内

2017年3月

ハピネス熊本店

熊本県上益城郡嘉島町 イオンモール熊本内

2007年10月

ハピネス鹿児島店

鹿児島県鹿児島市 イオンモール鹿児島内

2015年4月

ハピネス沖縄ライカム店

沖縄県中頭郡北中城村 イオンモール沖縄ライカム内

合計

88店舗

 

 

 

 

株式会社AbHeri店舗一覧

地域

店舗数

事業所の名称

所在地

全国

3店舗

アベリ銀座店

東京都中央区 GINZA SIX内

アベリ新丸の内ビル店

東京都千代田区 新丸の内ビルディング内

アベリ福岡店

福岡県福岡市中央区 レソラ天神内

合計

3店舗

 

 

 

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度及び前連結会計年度末との比較は行っておりません。

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度の当社グループを取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症が5月には5類へ移行され、行動制限や入国規制の緩和等により緩やかな景気回復が期待される状況になる一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化とともに、円安進行とエネルギー価格の上昇等により、電気料金や食料品等の生活基盤に関わる値上げが続いており、消費マインドの冷え込みが懸念されるなど厳しい経営環境が続いております。

 

 このような状況下で、当社単体では、アプリと社内システムの連携を図るDX投資、外訪型・在宅型のセールスセンター構築へ向けた人材投資、プライベートブランド(PB)商品の開発パイプライン構築、オンラインとオフラインを融合させたOMO型店舗の準備、事業の成長とサステナビリティの融合を目指した社会貢献への取組み等を引き続き推進してまいりました。また、宝飾部門の強化策として、2022年12月にジュエリーの都市型店舗展開で強いブランド力を有する株式会社AbHeriを100%連結子会社化し、グループとして事業領域の拡大も図りました。

 上記当社単体におけるDX投資といたしましては、店舗DXの中心となる「ABCシステム(注)」が当社全店で稼働いたしました。これによりお客様のスマートフォンアプリを店内ビーコンが検知することで、当社CRMにおいて統合されたお客様それぞれの購買履歴等の確認が容易となり、その場のお客様にカスタマイズされた接客・商品提案等が可能となります。お客様の来店をチェックインとして感知し、お客様と販売スタッフの一人ひとりのつながりのサポートを実現してまいります。

 (注)ABCシステム:お客様のアプリ(Application)、店内ビーコン(Beacon)、顧客情報管理システム(Crm)の頭文字をとった社内システムの総称。

 

 店舗展開といたしましては、10月に土岐店(岐阜県)、4月に豊川店(愛知県)及び橿原店(奈良県)を出店、1月に長久手店(愛知県)を閉店いたしました。また、既存店舗の活性化として10月に北見店を移転リニューアルしたほか、大和郡山店・羽生店・新居浜店・秋田店・倉敷店・座間店の改装を実施いたしました。AbHeri直営店3店舗を加えますと、8月末現在の当社グループ店舗数は91店舗となりました。

 また、一部の不採算店舗10店舗については、2024年8月期における閉店の決定を行い、収支改善へ向けての取り組みを強化いたしました。

 

 業績面におきましては、当社の年末年始商戦において諸物価の急激な高騰が重なり、主力である海外ブランド商品も価格高騰の影響を受けました。春先以降はマーチャンダイジング(MD)見直しによる客数対策を進めましたが、高価格帯商材の購買意欲の回復が伴わず、単価の伸び悩みの状況が続きました。一方、時計を中心に適正水準への在庫圧縮に努めるとともに、好調な金商品については品揃えの拡充に努めました。なお、AbHeriは海外インバウンド需要を中心に業績は堅調に推移いたしました。販売費及び一般管理費におきましては、その削減に努めたものの、人件費と光熱費高騰の外部環境の影響によりコストアップとなったこと、将来を見据えた人材投資・DX投資に関わる費用が増加したことで、前年を上回る結果となりました。

 なお、上記のほか、雇用調整助成金 1,807千円等を特別利益に計上いたしました。また、特別損失として、店舗の改装等に伴う固定資産廃棄損 3,309千円、不振店の閉店の決定等に伴う店舗閉鎖損失引当金繰入額 20,780千円、減損損失 187,131千円を計上いたしました。

 

 以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

(財政状態)

 当連結会計年度末における資産合計は9,093,801千円となりました。

 当連結会計年度末における負債合計は7,590,329千円となりました。

 当連結会計年度末における純資産合計は1,503,472千円となりました。

 詳細については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 イ.財政状態の分析」をご参照ください。

 

(経営成績)

 当連結会計年度の売上高は12,742,594千円となりました。

 当連結会計年度の営業損失は216,799千円となりました。

 当連結会計年度の経常損失は243,762千円となりました。

 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は668,051千円となりました。

 詳細については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ロ.経営成績の分析」をご参照ください。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、1,937,234千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、減少した資金は33,749千円となりました。これは、主として棚卸資産の減少204,999千円、減価償却費200,488千円、減損損失187,131千円、売上債権の減少79,048千円があった一方で、税金等調整前当期純損失453,021千円、未払消費税等の減少125,652千円、法人税等の支払額117,480千円、仕入債務の減少77,451千円があったこと等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、減少した資金は53,578千円となりました。これは、主として定期預金の払戻による収入257,051千円があった一方で、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出167,677千円、無形固定資産の取得による支出56,305千円、有形固定資産の取得による支出53,577千円、敷金及び保証金の差入による支出28,520千円があったこと等によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、増加した資金は360,955千円となりました。これは、主として長期借入れによる収入2,800,000千円があった一方で、長期借入金の返済による支出2,109,913千円、長期未払金の返済による支出201,230千円、短期借入金の減少50,000千円、配当金の支払額37,882千円、自己株式の取得による支出37,484千円があったこと等によるものです。

 

③販売及び仕入・生産の実績

 当社グループは、宝飾品、時計及びバッグ・小物等の販売・製造という単一セグメントのため、品目別に販売及び仕入・生産の実績を記載しております。

イ. 販売実績

a. 品目別販売実績

 当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

・宝飾品は、AbHeriは高価格商品が堅調に推移したものの、ブランドショップハピネスは原材料高騰による価格上昇の影響を受けました。ただ、金商品の販売が好調であったことで、売上高 2,875,017千円となりました。

・時計は、価格上昇により海外ブランド時計の販売が大幅に落ち込んだものの、MD見直しをメンズ向け商品中心に取り組み、売上高 2,532,305千円となりました。

・バッグ・小物は、主力である海外ブランドの価格高騰による買い控えの傾向が顕著となったものの、オリジナルブランドH&D革小物は堅調に推移し、売上高 7,335,271千円となりました。

<商品区分別売上高>

 

当連結会計年度

前事業年度

宝   飾   品(千円)

2,875,017

2,543,292

時        計(千円)

2,532,305

3,349,434

バッグ・小物(千円)

7,335,271

7,716,188

合    計(千円)

12,742,594

13,608,915

※当連結会計年度は株式会社AbHeriの売上高を含んでおります。なお、参考情報として記載

している前事業年度の数値は、当社単体の売上高であります。

 

b. 地域別売上高

 当連結会計年度の地域別売上高は次のとおりであります。

 地域

 当連結会計年度

(自 2022年9月1日

  至 2023年8月31日)

 売上高(千円)

 前年同期比(%)

北海道地区

664,576

東北地区

1,543,167

関東地区

3,560,895

中部地区

2,027,407

関西地区

1,398,184

中国・四国地区

1,244,327

九州・沖縄地区

2,073,925

海外

21,364

EC事業

208,746

合計

12,742,594

(注)当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較はしておりません。

 

ロ.仕入・生産実績

 当連結会計年度の仕入・生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

 品目

 当連結会計年度

(自 2022年9月1日

  至 2023年8月31日)

 仕入・生産高(千円)

 前年同期比(%)

宝飾品

1,368,705

時計

1,573,786

バッグ・小物

5,111,753

合計

8,054,245

(注)1.当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較はしておりません。

2.宝飾品の仕入・生産高には、株式会社AbHeriの製造原価137,789千円が含まれております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ.財政状態の分析

a. 流動資産

 当連結会計年度末における流動資産の残高は、7,403,866千円となりました。主な内訳は現金及び預金が1,937,234千円、商品及び製品が4,464,805千円であります。

b. 固定資産

 当連結会計年度末における固定資産の残高は、1,689,935千円となりました。主な内訳は建物及び構築物(純額)が607,062千円、有形固定資産のその他(純額)が142,566千円、敷金及び保証金が702,541千円であります。

 

c. 流動負債

 当連結会計年度末における流動負債の残高は、3,407,013千円となりました。主な内訳は支払手形及び買掛金が570,719千円、電子記録債務が269,819千円、1年内返済予定の長期借入金が1,868,575千円、その他が410,290千円であります。

d. 固定負債

 当連結会計年度末における固定負債の残高は、4,183,315千円となりました。主な内訳は長期借入金が3,557,981千円、資産除去債務が337,841千円、その他が275,732千円であります。

e. 純資産

 当連結会計年度末における純資産の残高は、1,503,472千円となりました。主な内訳は資本金が348,699千円、資本剰余金が335,723千円、利益剰余金が804,459千円であります。

 

ロ.経営成績の分析

a. 売上高

 売上高は12,742,594千円となりました。

 当連結会計年度は3店舗の新規出店と1店舗の閉店により、年度末の当社グループ店舗数は91店舗となりました。売上高については物価上昇や、インポートブランド商品の価格上昇の影響を受け、購買意欲の回復が伴わず、販売に苦戦する状況が続きました。

b. 売上総利益

 売上総利益は4,464,658千円となりました。PB商品の販売を強化したことで、売上総利益率は35.0%となりました。

c. 営業利益

 営業損失は216,799千円となりました。当連結会計年度の販売費及び一般管理費は人件費や水道光熱費の上昇に伴う増加により4,681,458千円となりました。

d. 経常利益

 経常損失は243,762千円となりました。営業外費用として主に支払利息30,713千円を計上いたしました。

e. 特別損益

 特別利益は1,961千円となりました。従業員の雇用調整助成金1,807千円等を計上いたしました。

 特別損失は211,221千円なりました。店舗の改装等に伴う固定資産廃棄損3,309千円、不振店の閉店の決定等に伴う店舗閉鎖損失引当金繰入額20,780千円、減損損失187,131千円を計上いたしました。

f. 法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額

 法人税、住民税及び事業税58,400千円、法人税等調整額156,629千円となり、合計額は215,030千円となりました。

g. 親会社株主に帰属する当期純利益

 親会社株主に帰属する当期純損失は668,051千円となりました。

 

ハ.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容

 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、前記「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。

 

②キャッシュ・フローの分析並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 キャッシュ・フローの分析については、前記「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また投資を目的とした資金需要は、新規出店と既存店改装に関わる設備投資及び今後強化を図る計画であるM&Aやデジタル・IT投資であります。

 当社グループは事業活動の維持拡大に必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入により対応し、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入等を基本としております。

 

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りや評価が含まれております。詳細については、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 また、財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 この会計上の見積りには、その性質上不確実性があり、実際の結果と異なる可能性があります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

当社グループは宝飾品、時計及びバッグ・小物等の製造・販売業という単一セグメントであるため記載を省略しております。

 

【関連情報】

当連結会計年度(自 2022年9月1日 至 2023年8月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 「(収益認識関係) 1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に同様の情報を開示しているため記載を省略しております。

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

(2)有形固定資産

 本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

3.主要な顧客ごとの情報

 主に一般消費者が顧客であり、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

 当社グループは宝飾品、時計及びバッグ・小物等の製造・販売業という単一セグメントであり、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

 当社グループは宝飾品、時計及びバッグ・小物等の製造・販売業という単一セグメントであり、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの負ののれんの発生益に関する情報】

 該当事項はありません。