2024年12月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

飲食事業 リゾート事業
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
飲食事業 46,243 99.7 2,611 100.8 5.6
リゾート事業 124 0.3 -21 -0.8 -17.1

事業内容

3【事業の内容】

 当社グループは、当社(株式会社ホットランド)及び関係会社15社(株式会社ホットランド大阪、株式会社オールウェイズ、株式会社ホットランドネクステージ、株式会社サセトレーディング、株式会社ファンインターナショナル、株式会社ショウエイ、WAEN International Limited、台湾和園國際股份有限公司、Gindaco USA, Inc.、HERO-SARL、HERO-USA, Inc.、Japan Taste Marketing, Inc.、LH Venture Sdn. Bhd.等)により構成されております。

 飲食事業は、主として、たこ焼「築地銀だこ」、「銀だこハイボール酒場」、「銀だこハイボール横丁」、たい焼「銀のあん」、アイスクリーム「COLD STONE CREAMERY」(国内のみ)、おでん「おでん屋たけし」、たこ焼「大釜屋」、天ぷら「日本橋からり」、お好み焼「ごっつい」、油そば「東京油組総本店」、もつやき・ホルモン・焼肉「日本再生酒場」・「もつやき処い志井」・「昇家」・「李昇」、定食「野郎めし」等のブランドを、直営、業務委託(以下、「PC」という)及びフランチャイズ(以下、「FC」という)にて、国内及び海外でチェーン展開しております。また、リゾート事業は、「駅の天然温泉&サウナの森 水沼ヴィレッジ」を直営にて展開しております。

 

(1)当社グループの主な事業の特徴

① 「築地銀だこ」事業

 株式会社ホットランドは、外食産業間の競争に勝ち残るためには強い個性を打ち出すことが重要と考え、幅広い客層に愛される「たこ焼」に絞り込み、さらに商品を磨きあげることで、強い単品力を持つ「築地銀だこ」を作り上げ、ブランド化に成功いたしました。

 単品に絞り込むことで厨房を縮小でき、小スペース低コストで様々なロケーションでの出店が可能となっております。

 また、オープンキッチンでの実演販売は、できていく工程の楽しさ、シズル感(注)や安心感をお客様に伝え、できたての商品を提供することが可能となっております。さらに、シンプルなオペレーションにより、多店舗化に向け、短期間での人材育成を実現しております。

 当社グループは、上記の方針により、小規模店舗を多数出店することで、「築地銀だこ」ブランドの認知を推進するとともに、事業拡大に向けて専用機械の自社化や原料の調達・加工・物流までの一貫したマーチャンダイジングを構築し、さらに銀だこブランドの市販品の製造販売を行っております。

 このノウハウである「銀だこスタイル」を活かし、他の単品外食業態(たい焼「銀のあん」、たこ焼「大釜屋」、アイスクリーム「COLD STONE CREAMERY」等)を展開しております。

(注)シズル感とは

食欲や購買意欲を刺激するような食品の活きの良さや瑞々しさと言った「おいしそうな感じ」のこと。五感を刺激するような感覚のこと。

 

② 酒場業態

 株式会社オールウェイズは、「銀だこハイボール酒場」、「銀だこ酒場」、「おでん屋たけし」、「日本再生酒場」等の酒場業態を展開・推進してまいります。

 「銀だこハイボール酒場」は、ハイボール酒場ならではのメニューを開発したことにより、客単価と来店頻度の向上につなげました。また、ドリンク比率の高まりによって利益率が向上いたしました。さらに、オフィス街及び繁華街への出店により夜の集客が可能となったと同時に、従来弱かった路面店の夏場対策に成功いたしました。銀だことハイボールの組み合わせが全国へ浸透したことによって“お酒のおつまみ”としてもたこ焼の需要が広がり、またランチ需要に対しても対応したことにより、既存店の活性化を実現いたしました。フランチャイズによる地方出店にも積極的に取り組んでおります。

 「おでん屋たけし」は、首都圏の好立地でも展開可能な収益性の高い専門店業態として独自のポジションを築いています。客層も幅広く、おでん屋を利用したことがない方や女性にも入りやすい外観・明るい内装で、店舗拡大に向け出店を加速させてまいります。

 「日本再生酒場」は、立ち飲みブームの起点となった70年の歴史を持つ“もつやき処い志井”をルーツとした老舗酒場です。2021年12月に当社グループの傘下といたしましたが、独自のノウハウから仕入れる、最高の鮮度のホルモンがメニューの主軸であり、“活力あふれる日本の酒場をもう一度”の心意気を受け継ぎ、地方都市も視野に入れた店舗展開を図ってまいります。

 また、2024年7月に当社の連結子会社である株式会社オールウェイズが全株式を取得し、子会社化した株式会社ショウエイは、「昇家」5店舗、「李昇 本館」、「ホルモンショウヤ」の合わせて7店舗の焼肉店を名古屋市内に展開しております。当社グループで急成長している酒場事業で培ったノウハウや経営資源を、同じく酒場事業を展開している「昇家」と融合させ、更なる事業拡大を目指してまいります。

 

③ 主食業態

 株式会社ホットランドネクステージは、「油そば」、「野郎めし」等の主食業態を展開・推進してまいります。

 「油そば」の「東京油組総本店」は、“汁なし”ゆえにテイクアウト・デリバリーにも適しており、高利益体質の業態に成長してまいりました。今後は全国展開を行い、出店拡大を進めてまいります。

 なお、2025年1月に当社の連結子会社である株式会社ホットランドネクステージが全株式を取得し、子会社化した有限会社よし平は、「厚切り とんかつ よし平」6店舗、「天ぷら海鮮 よし平」1店舗の合わせて7店舗のとんかつ店等の飲食店を和歌山県内に展開しております。当社グループで急成長している主食事業で培ったノウハウや経営資源を、同じく主食事業を展開している「よし平」と融合させ、更なる事業拡大を目指してまいります。

 

 

(2)当社グループの各ブランドの内容

ブランド

内容

主な運営会社

 

 

 

皮はパリッと、中はトロッと、たこはプリッと、職人が丁寧に焼き上げたたこ焼を提供しているたこ焼専門店です。

●テイクアウト/フードコード

ショッピングセンター・駅前を中心とした小スペース高効率の主力出店形態。

●銀だこハイボール酒場

首都圏や大都市のオフィス街・繁華街などでOL・サラリーマンをターゲットにたこ焼とハイボールを楽しむ酒場業態の出店形態。

●その他

催事、銀だこカー等の出店形態。

株式会社ホットランド

株式会社オールウェイズ

株式会社ホットランド大阪

厳選された生だこを店内に設置した大釜で茹で上げ、お客様の前でカットし、自社製自動たこ焼機で5分間焼き上げます。大きなたこから出る汁が特徴の、ショウロンポウのようなたこ焼を提供するたこ焼専門店です。

株式会社ホットランド大阪

自社工場でこだわりの製法で炊き上げた餡を自社開発の専用機械で両面から一気に焼き上げた薄皮たい焼を提供するたい焼専門店です。

「クロワッサンたい焼」

24層に仕上げたクロワッサン生地を両面からすばやく焼き上げることで独特のサクッとした食感のクロワッサンたい焼です。

株式会社ホットランド

株式会社ホットランド大阪

こだわりのエビやアナゴなど海の幸や季節野菜を、からりと揚げた天ぷらを提供している天ぷら専門店です。

株式会社ホットランドネクステージ

冷たい石の上でアイスクリームとフルーツやナッツなどをミックスして提供するエンターテイメントアイスクリームショップです。当社が日本のマスターライセンスを取得しています。

 

株式会社ホットランド

”あごだし”と”鶏だし”の2種類の出汁を使用し、食材の美味しさを生かした創作おでんと産地直送のお刺身が味わえる店舗です。また全国各地の日本酒を飲むことができ、銀だこハイボール酒場や銀だこ酒場とは違ったお客様層の来客を図ってまいります。

株式会社オールウェイズ

 

 

ブランド

内容

主な運営会社

20年以上前から地元客中心に愛されてきた「鉄板焼×お好み焼」業態。「お好み鉄板酒場」として都市部中心に展開。

味を守り続けながら、進化し続けてきた“ごっつい”。

鉄板で作り上げられる、バリエーション豊かな一品料理に舌鼓をうち、美味しく楽しい時間をすごしてもらいたい。
笑顔があふれ、元気になれる空間が、ここにあります。

株式会社オールウェイズ

日本の国民食であるカレーライスを、お値打ち価格と圧倒的なボリューム感で訴求。職人の”技能”が必要な場面を可能な限り削ぎ落とし、IH等の”技術”に変換することで、軽いオペレーションに伴う省力化の実現と共に、職人に頼らずとも安定した品質で商品をお客様にご提供可能な業態です。

WAEN International Limited

 

東京油組総本店の「油そば」は、拘りの自家製麺と秘伝のタレを使用した唯一無二の商品を提供しており、老若男女問わず幅広い層に支持されている業態で、2017年7月の「人形町組」出店からスタートし、2019年8月に商業施設と自社開発物件におけるマスターフランチャイズ契約を締結して、2024年12月末には50店舗と順調に拡大しております。“汁なし”ゆえにテイクアウト・デリバリーにも適しています。

株式会社ホットランドネクステージ

株式会社ホットランド

「日本再生酒場」は、立ち飲みブームの起点となった70年の歴史を持つもつやき処い志井をルーツとした老舗酒場です。独自のノウハウから仕入れる、最高の鮮度のホルモンがメニュ ーの主軸であり、活力あふれる日本の酒場をもう一度の心意気を受け継ぎ、地方都市も視野に入れた店舗展開を図ってまいります。

株式会社オールウェイズ

「野郎めし」は、2021年11月に1号店である「太田50号バイパス店」がオープンした、しょうが焼定食をコアメニューとし、分かりやすいメニューで差別化された専門店業態として、テイクアウト・デリバリー対応も可能な業態です。

株式会社ホットランドネクステージ

「昇家」は、素材に決して妥協をせず、創業以来飛騨牛をはじめとした黒毛和牛の専門店であり、生産者はもちろん、飼育法・飼料に至るまで熟知しており、安全・安心で本当に美味しいお肉だけを提供してまいりました。これは、創業以来変わらない“当たり前”なのです。

株式会社ショウエイ

・厚切りの肉をサクサクした衣で揚げたとんかつが目玉メニュー

・特大の海老フライやキャベツ用の自家製ドレッシングが好評

・ごはんや漬物をおかわり自由としており、集客に大きな効果

・天ぷら店では、地元でとれた海産物をサクサクの天ぷらや海鮮として提供

有限会社よし平

天然温泉や本格フィンランド式サウナ、コテージ・グランピングなどの宿泊施設を完備し、日帰り・宿泊など様々なシーンでご利用いただける、滞在型アウトドアレジャー施設です。

株式会社ホットランドネクステージ

 

(3)当社グループの国内における事業展開

 当社は、銀だこをはじめとするブランドを、時代のニーズやロケーションに合わせて業態開発すると同時に、様々なシーンを創出することで幅広い客層を開拓し、事業拡大を図ってまいりました。また、複数のブランドをコラボレーションさせた事業展開も行っております。

 

① 各ブランド展開

<飲食事業>

(a)「築地銀だこ」

 「築地銀だこ」展開当初は、小商圏型のGMS(総合スーパー)にテイクアウトを中心とした出店を行い、“小腹”需要を掘り起こしてまいりました。

 GMS(総合スーパー)がショッピングセンターへと移行する中で、当社は出店形態をテイクアウト型からその場で焼き立てが食べられるフードコート型やイートイン併設型へと変えることで、より多くのファミリー層を取り込み、一家だんらんの“食事”としても需要が広がりました。

 「築地銀だこ」のフラッグシップ店として東京1号店(サンモール中野店)を出店(1998年10月)し、大行列ができるなど大きな話題となり、認知度を飛躍的に向上させるとともに多店舗化を加速させました。

 また、在宅ワークやお持ち帰り需要の高まりに合わせ、お持ち帰り専用「だんらんパック(24個入り)」の拡充・訴求強化による客単価アップへの取り組みやウーバーイーツ等の更なる活用によるデリバリー強化の取り組みを進めてまいります。

 

「銀だこハイボール酒場」

 更なる事業拡大を目的として、新たな顧客層であるサラリーマン・OL層に向けて銀だこの新しいコンセプトを提案する「銀だこハイボール酒場」(歌舞伎町店)を出店(2009年5月)いたしました。

 銀だことサントリーのハイボールの組み合わせが大きな話題を呼び、都市部での出店を加速させました。

 この業態の特徴は、ハイボール酒場ならではのメニューを開発したことにより、客単価と来店頻度の向上につなげたことです。また、ドリンク比率の高まりによって利益率が向上いたしました。さらに、オフィス街及び繁華街への出店により夜の集客が可能となったと同時に、従来弱かった路面店の夏場対策に成功いたしました。

 銀だことハイボールの組み合わせが全国へ浸透したことによって“お酒のおつまみ”としてもたこ焼の需要が広がり、またランチ需要に対しても対応したことにより、既存店の活性化を実現いたしました。

 

(b)「銀のあん」

 築地銀だこ店舗のサイドメニューで最も人気が高かったたい焼を「銀だこスタイル」化すべく、専門店「銀のあん」(アトレ大森店)を出店(2007年11月)いたしました。

 商品力を磨き上げるために、北海道産小豆を直接仕入れて、自社工場にてこだわりの製法で炊き上げたあんを使用し、自社エンジニアリング工場が開発した専用機で両面から一気に焼き上げた薄皮たい焼を開発いたしました。

 駅近郊を中心に出店することで、“お土産”需要を取り込み、また客層も年配層まで広げることができました。

 さらに、「クロワッサンたい焼」を開発し、2013年に発売開始いたしました。この「クロワッサンたい焼」は、24層に仕上げたクロワッサン生地を両面からすばやく焼き上げたサクッとした食感と低糖あんが調和した冷めても美味しい洋風たい焼です。

 

(c)「COLD STONE CREAMERY」

 冷たい石の上でアイスクリームとフルーツやナッツなどをミックスして提供するエンターテイメントアイスクリームショップです。当社が日本のマスターライセンスを取得しています。

 

(d)「大釜屋」

 当社は、たこ焼事業の更なる拡大を目的として、「おおがまや」チェーンを運営する株式会社みんなひとつコーポレーションを2013年10月に子会社化いたしました(株式会社大釜屋に商号変更の後、2021年1月に株式会社ホットランド大阪へ吸収合併)。

 厳選された生だこを店内に設置した大釜で茹で上げ、お客様の前でカットし、自社製自動たこ焼機で焼き上げることで品質の安定を図っております。さらに焼成時間が5分と短いためにピークタイム時において高い売上を作ることが可能となっております。また、自動たこ焼機を活用した少人数ローコストオペレーションによって、高い収益力を実現しております。

 

(e)「日本橋からり」

 当社は、外食事業の更なる拡大を目的として、客層を年配層まで広げた天ぷら業態を展開しております。

 お客様の目の前で“からり”と揚げたあつあつの天ぷらを提供いたしております。

 

(f)「おでん屋たけし」

 主要駅周辺への出店を可能にした創作おでん専門店。2019年4月に池袋西口店がOPENし、2024年12月末では27店舗まで拡大しております。関西地方では夏場でもおでんを食べる文化がありますが、関東でも夏場のおでん文化の旋風を巻き起こせるよう取り組んでおります。

 

(g)「ごっつい」

 当社は、新規事業の拡大を目的として、お好み焼飲食店「ごっつい」を首都圏に展開する株式会社アイテムを2018年10月に子会社化いたしました(2021年4月に株式会社ギンダコスピリッツへ吸収合併、株式会社ギンダコスピリッツは2022年1月に株式会社オールウェイズへ商号変更)。20年以上前から地元客中心に愛されてきた「鉄板焼×お好み焼」業態であり、「お好み鉄板酒場」として都市部中心に展開しております。

 味を守り続けながら、進化し続けてきた“ごっつい”。鉄板で作り上げられる、バリエーション豊かな一品料理に舌鼓をうち、美味しく楽しい時間をすごしてもらいたい。笑顔があふれ、元気になれる空間が、ここにあります。

 

(h)「東京油組総本店」

 油そばの「東京油組総本店」を2017年7月の「人形町組」出店からスタートし、2019年8月に商業施設と自社開発物件におけるマスターフランチャイズ契約を締結して、2024年12月末には50店舗と順調に拡大しております。“汁なし”ゆえにテイクアウト・デリバリーにも適していることから、出店拡大を進めてまいります。

 

(i)「日本再生酒場・もつやき処い志井」

 「日本再生酒場」は、立ち飲みブームの起点となった70年の歴史を持つもつやき処い志井をルーツとした老舗酒場です。独自のノウハウから仕入れる、最高の鮮度のホルモンがメニュ ーの主軸であり、活力あふれる日本の酒場をもう一度の心意気を受け継ぎ、地方都市も視野に入れた店舗展開を図ってまいります。

 

(j)「野郎めし」

 「野郎めし」は、2021年11月に1号店である「太田50号バイパス店」がオープンした、しょうが焼定食をコアメニューとし、分かりやすいメニューで差別化された専門店業態として、テイクアウト・デリバリー対応も可能な業態です。ロードサイド型主食業態の柱として取り組んでまいります。

 

(k)「昇家」

 「昇家」は、素材に決して妥協をせず、創業以来飛騨牛をはじめとした黒毛和牛の専門店であり、生産者はもちろん、飼育法・飼料に至るまで熟知しており、安全・安心で本当に美味しいお肉だけを提供してまいりました。これは、創業以来変わらない“当たり前”なのです。

 

(l)「よし平」

・厚切りの肉をサクサクした衣で揚げたとんかつが目玉メニュー

・特大の海老フライやキャベツ用の自家製ドレッシングが好評

・ごはんや漬物をおかわり自由としており、集客に大きな効果

・天ぷら店では、地元でとれた海産物をサクサクの天ぷらや海鮮として提供

 

<リゾート事業>

新たに取り組んでいるリゾート事業は、自然に囲まれた群馬県桐生市水沼エリアにて、2023年9月に開業した群馬県産の食材をはじめ様々な焼肉BBQメニューを取り揃えた全天候型「スミテラス 焼肉BBQ」、新鮮野菜やこだわりの卵料理・パンケーキなどお楽しみいただける「シカモアカフェテラス」に加え、新たな飲食施設としてこだわりの十割そばを存分に味わえる蕎麦専門店「十割そば 囲炉裏」をオープンしたほか、本格フィンランド式サウナ、コテージ・グランピングなどの宿泊施設を完備し、日帰り・宿泊など様々なシーンでご利用いただける、滞在型アウトドアレジャー施設「サウナの森 水沼ヴィレッジ(現 駅の天然温泉&サウナの森 水沼ヴィレッジ)」として2024年4月23日にオープンいたしました。なお、当施設のサウナは、サウナ初心者からサウナ愛好家(サウナー)まで楽しめるよう工夫を凝らしており、貸切(プライベート)サウナは国内では珍しいエストニア「HUUM」社の薪ストーブを使用したフィンランド式サウナで、本格的なロウリュを体験・お楽しみいただけます。パブリックサウナ(水着着用・男女混合)は、グランピングテント宿泊者様や日帰りのお客様もお楽しみいただけるサウナで、国産の薪ストーブを使用し、同じく本格的なサウナをお楽しみいただけるほか、全てのサウナに「天然地下水の水風呂」を完備しており、自然の中での外気浴と合わせ、室内では体験できない“贅沢な癒し”を実感していただける施設となっております。

 

 

 

   ② 国内ブランド別店舗数(2024年12月末日現在)

<飲食事業>

ブランド

出店形態

合計

(店)

直営

(店)

PC

(店)

FC

(店)

築地銀だこ

テイクアウト・フードコート

419

174

116

129

銀だこハイボール酒場等

85

30

24

31

小計

504

204

140

160

油そば(東京油組総本店)

50

44

3

3

おでん屋たけし

27

25

2

野郎めし

16

15

1

日本再生酒場・もつやき処い志井

15

11

4

銀のあん

10

4

1

5

大釜屋

9

1

1

7

ごっつい

9

3

1

5

米福

6

6

満天

6

6

昇家

5

5

囲炉裏

4

4

日本橋からり

4

3

1

北斗

4

4

コールドストーン

3

2

1

鶏そば炭や

3

2

1

スミテラス

2

2

大衆ビストロ コタロー

2

2

その他

10

8

2

合計

689

351

157

181

 

<リゾート事業>

ブランド

出店形態

合計

(店)

直営

(店)

PC

(店)

FC

(店)

駅の天然温泉&サウナの森 水沼ヴィレッジ

1

1

合計

1

1

 

③ 製造販売事業

製販事業においては、冷凍たこ焼の大手コンビニエンスストア向け卸販売のほか、アイスクリーム製品の販路が拡大し好調に推移いたしました。また冷凍たこ焼については、引き続き海外販路の開拓に積極的に取り組んでおり、今後の需要増加を見越して、群馬県桐生市の冷凍たこ焼工場の隣地に冷凍設備倉庫を新設することを決定いたしました。

 

(4)当社グループの海外における事業展開

 当社の海外戦略は、国内で培った「築地銀だこ」をはじめとする「庶民的な日本の食べ物」をコンセプトとする各種外食事業を、直営店もしくはFC方式により展開していこうとするものです。

 海外展開の第一ステージは、アジアを選択いたしました。そのための拠点として、香港にWAEN International Limitedを設立(2004年10月)し、「築地銀だこ」海外1号店をオープンいたしました。その翌年には台湾に出店、さらにその翌年の2006年12月にはASEANエリアにおいて初出店となるタイのフランチャイズ1号店を出店いたしました。

 香港においては「築地銀だこ」を11店舗展開し、「築地銀だこ」以外では主に「銀カレー」を10店舗展開しております。

 「銀カレー」は、香港における市場調査を徹底的に行った結果、日本の国民食であるカレーに絞り込み、品質にこだわり、低価格・実演販売・小スペースでテイクアウトもできる等の「銀だこスタイル」が奏功し多店舗化することができました。さらに当該事業の効率化を図るため、一次加工工場を稼働(2010年)させました。

 一方、「築地銀だこ」の展開には高品質のたこ焼を焼ける職人技が必要で、時間をかけて現地の人材を育成してきましたが、その点が多店舗化の課題となっていました。しかし、次世代型振動たこ焼機の開発・導入により、海外における安定した「築地銀だこ」のオペレーションを確立し、多店舗化の基盤を築くことができました。

 タイにおいては、「築地銀だこ」に関するSiam Santa Foods Co., Ltdとのエリアフランチャイズ契約を締結し、同国において「築地銀だこ」店舗を展開し、10店舗体制となりました。また、「銀のあん(クロワッサンたい焼含む」に関するSplendid Co., Ltd.とのエリアフランチャイズ契約を締結し、同国において「銀のあん(クロワッサンたい焼含む」店舗を展開し、4店舗体制となりました。

 また、マレーシアでは、2016年1月に設立した現地合弁会社LH Venture Sdn.Bhd.が、「築地銀だこ」5店舗、「クロワッサンたい焼」1店舗の計6店舗を展開しております。

 さらに、インドネシアにおいては、2017年11月にPT Foods Beverages Indonesiaとマスターフランチャイズ契約を締結し、同国において「築地銀だこ」21店舗を展開しております。

 なお、経済成長が続くASEANエリアでは、タイ、マレーシア、インドネシアに次ぐ国として、シンガポールにおいて2019年6月にピセ株式会社、ベトナムにおいて2024年6月にSiam Santa Foods Co., Ltd、フィリピンにおいて2024年11月にBergen Global Trade Inc.と、各々マスターフランチャイズ契約を締結いたしました。

 米国においては、当社グループの主力ブランド「築地銀だこ」を中心とする当社ブランドを展開する目的で2018年1月に設立したGindaco USA, Inc.において2018年8月に「築地銀だこ(GINDACO)」米国1号店をオープンし、2024年末においては7店舗体制となっております。また、日本をテーマにしたイベントの企画運営を行う目的で、Japan Taste Marketing, Inc.を2023年2月に設立いたしました。さらに、今季日本人選手の活躍が期待され、全世界から注目を浴び盛り上がっている米国のプロ野球球団ロサンゼルス・ドジャースと協力し、米国時間3月24日にドジャースのホーム球場である『ドジャー・スタジアム』内に“築地銀だこ”をオープンし、創業以来人気No.1の“ぜったいうまい!! たこ焼”「Original(ソース)」に加え、ドジャー・スタジアムでしか味わえない『限定たこ焼』として「Cheese & Salsa(チーズ&サルサ)」、「Cheese & Guacamole(チーズ&ワカモレ)」、「Tempura & Sweet soy sauce(天ぷら&スウィート ソイソース)」を加えた計4種類のたこ焼を発売したほか、ロサンゼルス・ドジャースと複数年のパートナーシップ契約を締結いたしました。

 

海外ブランド別店舗数

 2024年12月末日現在、海外に直営店33店、FC店45店を展開しております。

出店エリア

ブランド

合計

(店)

直営

(店)

FC

(店)

香港

築地銀だこ

11

11

銀カレー

10

10

からやま

3

3

その他

1

1

小計

25

25

台湾

銀だこハイボール酒場

1

1

韓国

築地銀だこ

1

1

中国

築地銀だこ

2

2

タイ

築地銀だこ

10

10

銀のあん

4

4

小計

14

14

マレーシア

築地銀だこ

5

5

銀のあん

1

1

小計

6

6

インドネシア

築地銀だこ

21

21

シンガポール

築地銀だこ

1

1

米国

築地銀だこ

3

3

その他

4

4

小計

7

7

合計

78

33

45

 

(5)当社チェーンの人材戦略

① 当社の人材教育について

 当社の企業理念は「日本一うまい食を通じて、ほっとした安らぎと笑顔いっぱいのだんらんを提供できることを最上の喜びとする。」であります。その理念を実践するために、銀だこマニュアル等当社独自の教育プログラムに従って、4週間にわたって、実践的な教育を徹底しております。

 

(注)「銀心」とは、常に向上心を持ち続ける「職人の誇り」とお客様に対する謙虚さと感謝の気持ちを持ち合わせる「商人の心」と定義しております。

 

 研修を終えたスタッフは、店舗に配属され、マイスター(当社基準技術習得者)、CEO(時間帯責任者)、副店長を経て、店長へと昇格し、複数店の店長を経験した後に、独立資格を取得することができます。独立資格を取得した後、SV(スーパーバイザー)を経てMGR(マネージャー)を目指す道と店舗オーナーとして独立を目指す道のいずれかを選択できます。当社は社員独立制度を採用しており、以前から多くの独立オーナーを輩出し、さらに独立開業の資格を有している社員が多数おります。

 独立したオーナーは、その後、2店舗目以降をFC展開するために会社を設立し、事業規模を拡大させています。オーナー自らが現場経験者であるため、理念と技術とを兼ね備えており、加盟店のスタッフにまで継承しております。

② ホットランドオーナー会を中心とするチェーンの人材育成について

 独立・開業したオーナーが中心となり、自主的に2000年に銀だこオーナー会を設立、その後、複数ブランドに対象を広げたホットランドオーナー会に発展いたしました。

 ホットランドオーナー会は、ホットランドグループ全ブランドの更なる向上を目的として、「チェーン経営向上委員会」、「総務広報委員会」の2つの委員会で現在、積極的に活動を行っております。

 また、当社と連携して、更なる技術の向上を目的とした「あつあつグランプリ(注)」を当社とともに定期的に開催し、ブランドの更なる向上を図っております。毎回全国から数千人が参加し、焼き手としての腕を競いながら、チェーンの結束を強めております。

 

(注)当社グループ内の日本一の焼き手を競う店舗スタッフ全員参加型の定期的に開催される大会。店舗予選、地

区予選・エリア予選を勝ち抜いた者が本選に出場し、日本一を目指します。

 

 当社は、理念を共有するオーナー会と共存共栄の精神を持って、ブランド向上に向けた努力を行うのみならず、社会貢献を通じて、加盟店スタッフに対しても理念の浸透・実践を図っております。

 

③ 主力事業「築地銀だこ」の積極的展開のための人材戦略

  主力事業である「築地銀だこ」は、川上から川下まで自社で完結する当社独自のビジネスプラットフォームを

 強みとする「銀だこスタイル」で展開しております。当社は、「築地銀だこ」の一層の積極的展開のために、経

 営資源を集中させ、人材の能力開発や最適な人材配置を行ってまいります。

 

④ 人材の確保・採用について

  継続的な成長基盤を築くため人材の安定的な確保・採用を積極的に行ってまいります。多様化するライフスタ

 イルに合わせ「勤務地限定社員制度」、「時短社員制度」を導入し、働きやすい環境を創出しながら人材の確

 保・採用の強化を図ってまいります。

  なお、2025年4月1日の持株会社体制への移行に伴い、持株会社と各グループ会社とで連携し、各々の事業・

 業務に最適な人材の確保・採用に努めてまいります。

 

(6) 当社グループの生産体制

① 「築地銀だこ」・「大釜屋」の主原料(たこ)

 当社は、世界でも有数のたこを使用(原料ベースで年間約4,100トン)する外食企業であります。その強みを活かし、世界中の漁場から原料を調達できるルートを開拓するとともに、たこの完全養殖を目指した取り組みを行っております。

 

(a)世界中からの原料調達と加工地の分散化

 アジア・中南米・アフリカなど、世界中の漁場から原料を調達できるルートを開拓しております。また、加工地においても、中国・ベトナム・インドネシア・モーリタニア・チリなどの各地で加工することで、優位性のある原産地と加工地を組み合わせながら、相場に影響されにくいルート作りとリスクの分散を図り、仕入れ価格の低減を実現してまいります。

 

(b)真だこ養殖の研究開発・産業化

 世界初となる真だこの完全養殖を目的とし、科学技術振興機構に申請受諾(2013年3月)され、宮城大学・東北大学・東海大学・石巻養殖業者と共に上天草水産研究所を開設して共同研究に取り組んでおります。国産真だこの水揚げが多く、未稼働の養殖施設(魚介類)を多数保有する熊本県上天草市において、熊本県上天草市を立会人として、天草漁業協同組合と真だこの完全養殖を目的とした包括連携協定を締結(2015年3月)し、各研究機関で研究開発された技術を使い、上天草産真だこ養殖の産業化に向けて協働の取り組みを行っております。なお、マダコの孵化・幼生の着底に成功し、引き続き、マダコの孵化・幼生の着底率向上と幼生の稚ダコ・成ダコへの生残率向上を図る研究活動の取り組みを継続してまいります。

 

② 「銀のあん」の主原料(あんこ)

 北海道産小豆を使った「銀のあん」用あんこを、当社桐生工場において一貫生産することで、安定的な品質と仕入加工コストの低減を実現しております。

 

③ 「築地銀だこ」・「銀のあん」・「大釜屋」の自社製専用機械

 独自の品質と製法を作り出すために食品機械メーカー有限会社佐憲鉄工所を吸収合併(1999年12月)し、現在、当社エンジニアリング工場として、以下の主力厨房機器を開発し、製造販売しております。

築地銀だこ:たこ焼機製造・自動たこ焼機製造・専用厨房器材製造・メンテナンス

銀のあん :両面加熱型たい焼機(特許第4338502号)の製造・専用厨房器材製造・メンテナンス

大釜屋  :自動たこ焼機製造・専用厨房器材、メンテナンス

 当社は、上記の主力機械を自社開発製造することで、同業他社への参入障壁を築き上げるとともに、店舗オペレーションの効率化を図り、メンテナンスをエンジニアリング工場で一括して行うことで、店舗人件費の節減、品質の維持を実現しております。また、機械のリサイクル化により、出店コストの低減を実現しております。

 国内外におけるフランチャイズ加盟店等が拡大することで、機械販売やメンテナンス収入による売上増加に寄与しております。

 

[国内 事業系統図]

<飲食事業>

 

 

<リゾート事業>

・駅の天然温泉&サウナの森 水沼ヴィレッジ

国内のお客様に、天然温泉や本格フィンランド式サウナ、コテージ・グランピングなどの宿泊施設を完備し、日帰り・宿泊など様々なシーンでご利用いただける、滞在型アウトドアレジャー施設、飲食サービス・食品を提供

 

 

 

[海外 事業系統図]

<飲食事業>

 

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の概要

(1)経営成績

当連結会計年度における我が国経済は、為替変動や物価高等の影響が続く状況ではあったものの、コロナ禍からの経済活動の正常化が進む中で雇用・所得環境の改善の動きが見られる等、緩やかな回復基調となりました。一方、海外においては、米国経済は堅調に推移しているものの、ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢、中国経済の成長鈍化等の下振れリスクを抱え、先行き不透明な状況で推移いたしました。また、外食産業におきましては、経済活動の正常化による人流の回復やインバウンド需要の増加により好調に推移しておりますが、原材料価格や人件費の高騰に加えて、継続的な物価上昇による消費者の節約志向が強まる等、経営環境の回復は緩やかなものに留まっております。

 

このような状況下、当社グループは、2023年から2027年をターゲットとした「中期経営計画」に基づき、既存事業の深化と今後を見据えた新業態・新事業の開発、育成、成長に引き続き取り組んだ結果、当連結会計年度における売上高は46,126百万円(前期比19.2%増)、営業利益は2,545百万円(前期比13.9%増)となりました。また、為替予約の時価評価による為替差益等の計上により、経常利益は3,444百万円(前期比30.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、国内及び海外店舗に関する閉店店舗の固定資産除却損及び店舗整理損失並びに不採算店舗に関する固定資産の減損などの損失の計上などにより、1,849百万円(前期比81.1%増)となりました。

 

なお、当社グループの報告セグメントは、従来は飲食事業の単一セグメントでありましたが、当連結会計年度に新たにリゾート事業を開始したことにより、当連結会計年度より報告セグメントの区分を「飲食事業」と「リゾート事業」の2区分に変更しております。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

<飲食事業>

「築地銀だこ」事業においては、今期パートナーシップ契約を締結したロサンゼルス・ドジャースの3年連続地区優勝を祝し、10月1日より全国の築地銀だこ店舗(該当商品取扱店舗のみ、一部店舗を除く)にて地区優勝記念キャンペーンを実施し、さらにドジャースのワールドシリーズ優勝を記念し、11月1日より全国の築地銀だこ店舗(該当商品取扱店舗のみ、一部店舗を除く)にて、『ワールドシリーズ優勝おめでとう!キャンペーン』を実施し、ドジャースファミリーとして日米双方での話題作りと新たなファン獲得に努めました。また通常の販売促進活動では、11月18日より全国の築地銀だこ店舗(一部店舗を除く)にて、“ぜったいお得な”『秋の回数券』を販売し、11月22日よりイオングループが実施する『イオン ブラックフライデー』企画として、イオンモール及びイオンに出店する築地銀だこ・銀のあん店舗(対象店舗のみ)では、「特別価格の回数券」を販売したほか、11月25日から29日での5日間、毎年大好評の“食べ放題(限定店舗のみ)”を、昨年より実施店舗を拡大して実施しました。また、12月4日から12月8日までの5日間、全国の築地銀だこ店舗(一部店舗を除く)にて、皆様に1年間の感謝を込めた『年末大感謝祭』を開催し、12月9日より相手に贈ると自分ももらえるLINEギフトキャンペーンを実施いたしました。商品関連では、10月18日より全国の築地銀だこ店舗(一部店舗を除く)にて、『とろたま明太』を、また全国の築地銀だこのクロワッサンたい焼取扱店舗(一部店舗を除く)にて、クロワッサンたい焼『塩栗(しおぐり)』を期間限定で発売いたしました。また、11月18日より全国の築地銀だこ店舗(一部店舗を除く)にて、お客様からのリクエストNO.1の人気商品<プレミアム明太シリーズ>『焦がし醤油 もちチーズ明太』を発売したほか、11月28日より全国の築地銀だこのたい焼取扱店舗(一部店舗を除く)にて、クロワッサンたい焼『安納芋あん』を期間限定で発売いたしました。コラボレーション企画としては、11月15日より全国の築地銀だこ店舗(一部店舗を除く)にて、TVアニメ『呪術廻戦』2期「懐玉・玉折 / 渋谷事変」とのコラボレーションを実施し、12月20日より後半戦の「渋谷事変」コラボレーションがスタートいたしました。こうした積極的な販売促進の取り組みにより、当連結会計年度における既存店売上高前年比は105.3%となりました。なお出店については、1月に「イーアスつくば店」、6月に「小倉競馬場店」、10月に「西鉄久留米店」、11月に「イオンモール高岡西館店」、「福田屋ショッピングプラザ宇都宮店」及び「リコパ東大和店」、12月に「THE OUTLETS SHONAN HIRATSUKA店」をオープンいたしました。

酒場事業を展開する株式会社オールウェイズにおいては、通常の販売促進や商品開発・メニュー改定等に加え、人流の回復やインバウンド需要の増加もあり、各業態ともに引き続き好調に推移いたしました。また、5月21日から23日までと28日から30日までの計6日間、全国の銀だこ酒場業態店舗(銀だこハイボール酒場、銀だこ酒場、銀だこハイボール横丁等の一部店舗を除く)限定で『銀だこハイボール酒場 創業15周年記念祭』を開催したほか、昨年に引き続き、8月14日から9月10日までの期間、全国の銀だこハイボール酒場(一部店舗を除く 62店舗)にて、株式会社Cygamesが開発・運営するスマートフォン向けゲーム、アニメRPG『プリンセスコネクト!Re:Dive』とのコラボレーションを実施いたしました。さらに、2019年の「おでん屋たけし 池袋西口店」のオープンから今年で“5周年”を迎えた『おでん屋たけし』の開業5周年を記念した夏の感謝祭を開催いたしました。なお出店については、酒場事業の中でも特に利益率の高い「銀だこハイボール酒場」・「おでん屋たけし」の新規出店に注力し、1月に「銀だこハイボール酒場 成田駅前店」、2月に「銀だこハイボール酒場 豊洲千客万来店」、「銀だこハイボール横丁 新宿中央東口店」、「おでん屋たけし 中目黒店」、3月に「銀だこハイボール酒場 広島流川店」、「銀だこハイボール横丁 新宿歌舞伎町靖国通り店」、「おでん屋たけし 麻布十番店」、4月に「銀だこハイボール酒場 戸田公園店」及び「池袋西口店」、「おでん屋たけし 船橋駅南口店」、5月に「銀だこハイボール酒場 熊本三年坂店」及び「エキア竹ノ塚店」、6月に「銀だこハイボール酒場 富山駅前店」、「おでん屋たけし 新宿西口店」及び「松山大街道店」、7月に「銀だこハイボール酒場 大宮西口タワー店」、8月に「銀だこハイボール酒場 広島立町店」及び「王子駅前店」、10月に「おでん屋たけし なんばウォーク店」及び「名古屋栄町店」、11月に「銀だこハイボール酒場 高知店」、「おでん屋たけし 中洲店」及び「仙台国分町店」、12月に「銀だこハイボール酒場 上野御徒町店」、「TXアベニュー八潮店」、「名駅西口店」、「新横浜店ぐるめストリート店」及び「津駅前店」をそれぞれオープンいたしました。また、株式会社ファンインターナショナルが京都と大阪で展開し、日本の食文化として人気の高い“すき焼き”をリーズナブルに楽しめると海外のお客様を中心にSNSで大人気のお店となっている「大衆すき焼 北斗」の東京1号店として「銀座コリドー店」を4月に、10月に「新宿東口店」をオープンしたほか、5月に「ごっつい」としては久々の出店となる「新橋烏森店」、11月に「神楽坂店」をオープンいたしました。さらに「日本再生酒場 中野店」を9月にオープンいたしました。なお、7月に名古屋市内において「昇家」5店舗、「李昇 本館」、「ホルモンショウヤ」の計7店舗の焼肉店を展開している株式会社ショウエイの全株式を取得し、子会社化いたしました。

主食事業を展開する株式会社ホットランドネクステージにおいては、「東京油組総本店<油そば>」をはじめとした既存業態が引き続き好調に推移いたしました。なお出店については、2月に「東京油組総本店<油そば> 小倉組」、「鶏そば炭や 新橋店」、3月に「十割そば 囲炉裏 つくば店」、4月に「東京油組総本店<油そば> イオンモール太田組」、「十割そば 囲炉裏 豊洲千客万来店」、5月に「東京油組総本店<油そば> 浦和組」、6月に「東京油組総本店<油そば> 富山組」及び「香椎組」、7月に「東京油組総本店<油そば> ドーチカ組」、8月に「鶏そば炭や 立川若葉町店」、「野郎めし 吉祥寺店」、「東京油組総本店<油そば> 神戸元町組」、「十割そば 囲炉裏 甲府湯村店」、9月に「東京油組総本店<油そば> 栄組」、10月に「東京油組総本店<油そば> 久留米組」及び「新小岩組」、11月に「東京油組総本店<油そば> 学芸大組」、12月に「東京油組総本店<油そば> 船橋組」をオープンいたしました。

製販事業においては、冷凍たこ焼の大手コンビニエンスストア向け卸販売のほか、アイスクリーム製品の販路が拡大し好調に推移いたしました。また冷凍たこ焼については、引き続き海外販路の開拓に積極的に取り組んでおり、今後の需要増加を見越して、群馬県桐生市の冷凍たこ焼工場の隣地に冷凍設備倉庫を新設することを決定いたしました。

海外事業においては、今季日本人選手の活躍が期待され、全世界から注目を浴び盛り上がっている米国のプロ野球球団ロサンゼルス・ドジャースと協力し、米国時間3月24日にドジャースのホーム球場である『ドジャー・スタジアム』内に“築地銀だこ”をオープンし、創業以来人気No.1の“ぜったいうまい!! たこ焼”「Original(ソース)」に加え、ドジャー・スタジアムでしか味わえない『限定たこ焼』として「Cheese & Salsa(チーズ&サルサ)」、「Cheese & Guacamole(チーズ&ワカモレ)」、「Tempura & Sweet soy sauce(天ぷら&スウィート ソイソース)」を加えた計4種類のたこ焼を発売したほか、ロサンゼルス・ドジャースと複数年のパートナーシップ契約を締結いたしました。また、今後の米国国内での冷凍たこ焼の卸販売等を目的とし、カリフォルニア州をはじめとした米国本土各地及びハワイ州において、日本食や日本酒等とともに“築地銀だこの冷凍たこ焼”のプロモーションを目的とした様々なイベントに参加いたしました。米国内における商社機能を担うHERO USA, Inc.はラスベガスの大手カジノであるウィン・ラスベガスや、カリブ海を拠点とする大手クルーズ会社であるロイヤル・カリビアン・インターナショナルなどのリーディングカンパニーに食包材を納品し、新たな商機を得ております。アセアンではインドネシアに1店舗、フランチャイズによる出店をいたしました。また6月にはベトナム、11月にはフィリピンでのエリアフランチャイズ契約を締結いたしました。香港では外部環境の変化が顕在化し、経済全体に負の影響が及んでおります。当社グループにおいてもコロナ禍以来厳しい状態でありましたが、当連結会計年度においては各事業が黒字に転じております。引き続き商機を吟味しつつ出店してまいります。

観光地に店舗を多く有する株式会社ファンインターナショナルの運営店舗は、人流の回復やインバウンド需要の増加等により引き続き堅調に推移いたしました。なお出店については、4月に「串焼き満天 六角編」、11月に「北斗 四条烏丸店」を京都市内にオープンしたほか、京都四条烏丸駅近で天ぷら居酒屋の先駆けとして12年営業してきた「天ぷら海鮮 米福」を移転し、8月8日に「天ぷら寿司海鮮 米福」四条烏丸本店としてグランドオープンいたしました。

さらに“タイムスリップしたような昭和レトロの懐かしさ”を感じていただき、新たな“純喫茶ファン”にも楽しんでいただける、老若男女が様々なシーンで気軽に立ち寄りゆっくりと寛げる『純喫茶 ロビンソン』を5月に群馬県桐生市にオープンいたしました。

この結果、飲食事業における当社グループの当連結会計年度末の店舗数につきましては、出店71店舗(国内65店舗・海外6店舗)、退店37店舗(国内21店舗・海外16店舗)により、767店舗(国内689店舗・海外78店舗)となりました(業態変更による出退店は含んでおりません)。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は46,242百万円(前期比19.5%増)、セグメント利益は2,610百万円(前期比16.8%増)となりました。

 

<リゾート事業>

今期より新たに取り組んでいるリゾート事業は、自然に囲まれた群馬県桐生市水沼エリアにて、2023年9月に開業した群馬県産の食材をはじめ様々な焼肉BBQメニューを取り揃えた全天候型「スミテラス 焼肉BBQ」、新鮮野菜やこだわりの卵料理・パンケーキなどお楽しみいただける「シカモアカフェテラス」に加え、新たな飲食施設としてこだわりの十割そばを存分に味わえる蕎麦専門店「十割そば 囲炉裏」をオープンしたほか、本格フィンランド式サウナ、コテージ・グランピングなどの宿泊施設を完備し、日帰り・宿泊など様々なシーンでご利用いただける、滞在型アウトドアレジャー施設「サウナの森 水沼ヴィレッジ(現 駅の天然温泉&サウナの森 水沼ヴィレッジ)」として4月23日にオープンいたしました。なお、当施設のサウナは、サウナ初心者からサウナ愛好家(サウナー)まで楽しめるよう工夫を凝らしており、貸切(プライベート)サウナは国内では珍しいエストニア「HUUM」社の薪ストーブを使用したフィンランド式サウナで、本格的なロウリュを体験・お楽しみいただけます。パブリックサウナ(水着着用・男女混合)は、グランピングテント宿泊者様や日帰りのお客様もお楽しみいただけるサウナで、国産の薪ストーブを使用し、同じく本格的なサウナをお楽しみいただけるほか、全てのサウナに「天然地下水の水風呂」を完備しており、自然の中での外気浴と合わせ、室内では体験できない“贅沢な癒し”を実感していただける施設となっております。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は123百万円、セグメント損失は21百万円となりました。なお、リゾート事業は当連結会計年度より開始した事業であるため、前期比を記載しておりません。

 

 

店舗数の推移は、以下のとおりであります。

(店舗数の推移)

<飲食事業>

区分

ブランド

前連結会計年度

当連結会計年度

国内

築地銀だこ

426

419

銀だこハイボール酒場等

69

85

油そば(東京油組総本店)

38

50

おでん屋たけし

18

27

野郎めし

16

16

日本再生酒場・もつやき処い志井

14

15

銀のあん

10

10

大釜屋

9

9

ごっつい

7

9

米福

6

6

満天

5

6

昇家

0

5

囲炉裏

0

4

日本橋からり

4

4

北斗

1

4

コールドストーン

5

3

鶏そば炭や

1

3

その他

15

14

小計

644

689

海外

築地銀だこ

59

54

銀カレー

15

10

銀のあん

7

5

銀だこハイボール酒場

1

1

その他

6

8

小計

88

78

合計

732

767

 

<リゾート事業>

区分

ブランド

前連結会計年度

当連結会計年度

国内

水沼ヴィレッジ

0

1

合計

0

1

 

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高(以下「資金」という)は848百万円増加し、3,577百万
円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果、増加した資金は3,953百万円(前期は2,938百万円の増加)であります。この増加は主に税金等調整前当期純利益2,670百万円、減価償却費1,448百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果、減少した資金は3,761百万円(前期は2,684百万円の減少)であります。この減少は主に有形固定資産の取得による支出が2,864百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果、増加した資金は645百万円(前期は740百万円の減少)であります。この増加は主に長期借入れによる収入が2,792百万円あった一方で、長期借入金の返済による支出が1,467百万円、リース債務の返済による支出が371百万円あったことによるものであります。

 

生産、受注及び販売の実績

(1)仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

飲食事業

19,740,222

121.1

リゾート事業

34,058

合計

19,774,280

121.4

(注)1.金額は仕入価格によっております。

   2.リゾート事業は当連結会計年度より開始した事業であるため、前年同期比を記載しておりません。

 

(2)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごと及び契約形態ごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

契約形態

販売高(千円)

前年同期比(%)

飲食事業

国内

直営

26,435,533

115.7

FC

5,984,515

113.9

PC

8,109,611

111.3

その他

2,413,958

260.9

小計

42,943,619

118.3

海外

直営

2,410,428

125.6

FC

61,211

71.8

その他

587,082

149.9

小計

3,058,721

127.7

飲食事業合計

46,002,341

118.8

リゾート事業

国内

直営

123,955

リゾート事業合計

123,955

合計

46,126,297

119.2

(注)リゾート事業は当連結会計年度より開始した事業であるため、前年同期比を記載しておりません。

 

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成におきましては、経営者による会計方針の選択適用、合理的な見積りが必要とされます。当該見積りにあたりましては、当社グループにおける過去の実績等を踏まえ合理的に判断しておりますが、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループが採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、財政状態及び経営成績に特に重要な影響を与える会計方針と見積りは、以下のとおりと考えております。なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」記載されております。

 

① 固定資産の減損処理の測定基準

 当社グループは、店舗、工場及び賃貸物件など多くの固定資産を有しております。これら固定資産につきまして減損の認識が必要とされた場合の回収可能価額は、「固定資産の減損に係る会計基準」等に従い合理的に算定しておりますが、前提が異なることとなった場合には、将来追加で減損処理が発生する可能性があります。

 

② 繰延税金資産の計上基準

 当社グループは、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金を有しております。これらにかかる繰延税金資産の計上にあたりましては、「税効果会計に係る会計基準」等に従い回収可能性を判断しており、将来の課税所得見積りは、その実現可能性について十分な検討を行い、必要に応じて評価性引当額を計上しております。しかし、将来の経営環境の変化などにより回収可能見込額が変動した場合には、繰延税金資産の取崩又は追加計上が発生する可能性があります。

 

(2) 財政状態に関する分析

 資産、負債および純資産の状況は下記のとおりであります。

(資産)
 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して4,805百万円増加し28,519百万円となりました。その主な要因は、現金預金が865百万円、売掛金が327百万円、有形固定資産が1,479百万円、投資その他の資産が1,080百万円増加したこと等によるものであります。

(負債)
 当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比較して3,018百万円増加し15,975百万円となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金が755百万円、長期借入金が1,434百万円増加したこと等によるものであります。

(純資産)
 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比較して1,786百万円増加し、12,543百万円となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益1,849百万円を計上したことによるものであります。

 

(3)経営成績の分析

 当連結会計年度の経営成績は、本報告書の「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の概要(1)経営成績」に記載しておりますが、その主な要因は次のとおりです。

 

①「築地銀だこ」事業: 既存店売上高前年比105.3%

・「鬼滅の刃」、「呪術廻戦」等のコラボキャンペーンにより好調な売上

 

②酒場事業:『銀だこハイボール酒場 創業15周年記念祭』、『おでん屋たけし』の開業5周年を記念した夏の感謝祭を開催。銀だこハイボール酒場、おでん屋たけし、その他の業態で31店舗出店。「昇家」等7店舗を展開する株式会社ショウエイの株式取得。

 

③製販事業:冷凍たこ焼の大手コンビニエンスストア向け売上堅調。アイスクリーム製品の卸販売の販路拡大。

 

 

④海外事業:ロサンゼルス・ドジャースと複数年のパートナーシップ契約を締結し、『ドジャー・スタジアム』内に「築地銀だこ」をオープン。ベトナム、フィリピンでのエリアフランチャイズ契約を締結。

 

 以上の結果、当連結会計年度の経営成績は下記のとおりとなりました。

(売上高)

 当連結会計年度の売上高は46,126百万円となり、前連結会計年度に比べ19.2%の増加となりました。

(営業利益)

 当連結会計年度の営業利益は2,545百万円となり、前連結会計年度に比べ13.9%の増加となりました。

(経常利益)

 当連結会計年度の経常利益は3,444百万円となり、前連結会計年度に比べ30.7%の増加となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は1,849百万円となり、前連結会計年度に比べ81.1%の増加となりました。

 

(4)キャッシュ・フローの状況についての分析

 当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高(以下「資金」という)は848百万円増加し、3,577百万
円となりました。

 各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果、増加した資金は3,953百万円(前期は2,938百万円の増加)であります。この増加は主に税金等調整前当期純利益2,670百万円、減価償却費1,448百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果、減少した資金は3,761百万円(前期は2,684百万円の減少)であります。この減少は主に有形固定資産の取得による支出が2,864百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果、増加した資金は645百万円(前期は740百万円の減少)であります。この増加は主に長期借入れによる収入が2,792百万円あった一方で、長期借入金の返済による支出が1,467百万円、リース債務の返済による支出が371百万円あったことによるものであります。

 

(5)キャッシュ・フローの状況についての分析に基づく資本の財源及び資金の流動性について

 キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、本報告書の「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

 なお、当社グループの事業活動における運転資金の需要の主なものは、生産に必要な運転資金(原材料・人件費及び外注費)、従業員給与等の販売費及び一般管理費があります。また、設備資金需要としましては、海外子会社を含む新規店舗の出店及び既存店舗の改装およびМ&A等があります。

 これらの事業活動に必要な資金は、内部資金の活用を基本としておりますが、必要に応じて資本市場からの資金調達及び金融機関からの借入による資金調達も行っております。十分な手元流動性資金と金融機関の借入枠を有しているため、今後の運転資金及び投資資金需要にも十分対処できる状況であります。

 

(6)経営戦略の現状と見通し

 外食市場におきましては、消費者の低価格志向・節約志向・中食需要の拡大等により大変厳しい環境となっておりますが、今後もコンビニや中食各社を含めた企業間競争の激化などもあり、厳しい状況は続くことが想定されます。

 このような状況下、当社グループは、「築地銀だこ」及び「銀だこハイボール酒場」を中心に、海外展開やM&Aを積極的に推進し、業容を拡大してまいりました。

昨今の新型コロナウイルスの影響に加え、原材料費や水道光熱費の高騰といった厳しい外部環境の変化にも対応しながら、「築地銀だこ」及び「銀だこハイボール酒場」の店舗展開、M&A、さらには株式会社オールウェイズ、株式会社ホットランドネクステージ、株式会社ファンインターナショナルなどの子会社を中心とした新業態の開発や海外展開を進めてまいりましたが、事業環境や業績の変化を踏まえ、1,000億円規模の外食グループを目指すべく、今後の当社グループの成長加速及び事業拡大並びに、より強固な経営基盤の構築を実現するための経営体制として持株会社体制へ移行することが最適であると判断いたしました。

新体制への移行を通じて、当社は持株会社としてグループの持続的成長と企業価値向上のため、事業戦略及び財務戦略並びにブランド戦略の立案や、グループの資本効率やリスク管理及び人的資本の強化、グループ各社の経営執行に対する支援と監督機能を担い、グループ全体の事業拡大と収益改善に向けた取り組みを行ってまいります。

また、グループ各社においては、独立した企業としての責任の下で事業構造改革と成長戦略の実現に向けた取り組みを自立的に展開することを目標とし、企業価値の向上と資本効率の向上に向けた取り組みを行ってまいります。

 

① 組織体制

2025年4月1日付で、当社の商号を「株式会社ホットランドホールディングス」に変更し、持株会社化いたします。さらに、以下の体制に再編することで、経営の機動性を高め、事業成長を加速させるとともに、経営資源の有効活用を図ります。

・「株式会社ホットランド東日本」(新設)

 ○東日本エリアにおける「築地銀だこ」の店舗運営及びグループ所有高収益ブランドの事業展開

・「株式会社ホットランド西日本」(株式会社ホットランド大阪から商号変更)

 ○西日本エリアにおける「築地銀だこ」の店舗運営及びグループ所有高収益ブランドの事業展開

・「株式会社ホットランドフーズ」(新設)

 ○製造販売事業

 この組織体制により、経営の機動性を高め、事業成長の加速と経営資源の有効活用を実現してまいります。さらに、事業展開の強化を図り、企業価値の向上に取り組んでまいります。

 

② 「築地銀だこ」事業

(運営会社:株式会社ホットランド東日本・株式会社ホットランド西日本・株式会社ホットランドホールディングス)

・国内事業展開

 ○全国の「築地銀だこ」事業を東日本・西日本に分割し、より効率的な運営体制を確立

 ○グループ所有の高収益ブランド(銀だこハイボール酒場、おでん屋たけし、東京油組総本店<油そば>など)の積極展開

・海外FC展開

 ○アジア・アセアン・中東・ヨーロッパにおけるFC展開の加速

 

③ 酒場事業

(運営会社:株式会社オールウェイズ・株式会社ショウエイ)

・首都圏におけるドミナント展開及び地方FC出店

 ○銀だこハイボール酒場、おでん屋たけしの店舗拡大

・焼肉業態の多店舗展開(日本再生酒場、もつやき処い志井、昇家、李昇など)

・新業態の開発及びM&Aの推進

 

④ 主食事業

(運営会社:株式会社ホットランドネクステージ・有限会社よし平)

・主食事業の拡大

 ○野郎めし、日本橋からり、東京油組総本店<油そば>、鶏そば炭やなどの小型店舗の出店拡大

・リゾート事業の確立

 ○サウナの森水沼ヴィレッジを成功事例とし、新たな成長モデルを構築

・「厚切りとんかつ よし平」の多店舗展開

・新業態の開発及びM&Aの推進

 

⑤ ファンインターナショナル事業

(運営会社:株式会社ファンインターナショナル)

・「高付加価値型」の業態開発と展開

・インバウンドや国内観光客をターゲットとした業態の構築と展開

・店舗内外装の「キット化」への取組み

・海外での「日本スタイル」のパッケージ化

 

⑥ 海外事業

(運営会社:Gindaco USA, Inc.・Japan Taste Marketing, Inc.・HERO USA, Inc.)

・米国市場での展開を加速

 ○ドジャー・スタジアムに「築地銀だこ」店舗を出店し、世界の“GINDACO”へ

 ○ラーメンなどの和食業態の展開及びM&Aの推進

 ○日本食イベントの開催を通じた市場拡大

 ○冷凍銀だこの販路拡大

 ○モーリタニア工場産マダコ、イカ、日本産食材加工食品などの全米展開

 

⑦ 製販事業

(運営会社:株式会社ホットランドフーズ)

・冷凍たこ焼などの桐生工場の生産拡大及び海外輸出の強化

・コールドストーンの自動販売機展開

・冷凍商品の新規開発

 

 2025年12月期につきましては、原材料価格の高騰、円安の進行、人件費や光熱費等の上昇なども踏まえながら、上記の施策を行うことにより成長を目指してまいります。

 

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

当連結会計年度における我が国経済は、為替変動や物価高等の影響が続く状況ではあったものの、コロナ禍からの経済活動の正常化が進む中で雇用・所得環境の改善の動きが見られる等、緩やかな回復基調となりました。一方、海外においては、米国経済は堅調に推移しているものの、ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢、中国経済の成長鈍化等の下振れリスクを抱え、先行き不透明な状況で推移いたしました。また、外食産業におきましては、経済活動の正常化による人流の回復やインバウンド需要の増加により好調に推移しておりますが、原材料価格や人件費の高騰に加えて、継続的な物価上昇による消費者の節約志向が強まる等、経営環境の回復は緩やかなものに留まっております。当社はこのような時代だからこそ「企業個性」を磨き、さらに強く発揮することが最も重要であると考えております。

 当社は、創業以来、挑戦と失敗を繰り返し、その失敗から学び、成長を遂げてまいりました。その中で培った個性が「自由な発想力」、「行動力」、「スピード感」、「現場力」、そして、何よりも大切にしているものは「人を想う心」です。これらの「企業個性」には、時代や環境の変化への「対応力」があると信じております。「人を想う心」を持った人材を育て上げ、日本の良き「共食」文化を世界に広げてまいります。

 また、世界のマーケットでは、「和食」は日本の重要輸出品目であり、健康食としての和食ブームは今後もますます拡大していくことと考えております。

 当社グループの店舗へのお客様の支持を獲得し続けていくために、当社グループは本来食事の持つ「おいしさ」、「あたたかさ」、「楽しさ」を大切にし、安全で美味しい商品を提供し続けてまいります。

 

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

(1)報告セグメントの決定方法

 当社の報告セグメントは、構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当社の取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社グループは、提供するサービスの特性から、報告セグメントを「飲食事業」「リゾート事業」の2つとしております。

(2)報告セグメントの変更等に関する事項

 当社グループの報告セグメントは、これまで単一セグメントでありましたが、当連結会計年度より滞在型サウナ施設を開業してリゾート事業を開始したことに伴い「リゾート事業」を新たに報告セグメントとして追加し、「飲食事業」と「リゾート事業」の2区分に変更しております。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

 報告されている事業セグメントの会計処理方法は、連結財務諸表作成のために採用される会計基準に基づく金額で記載しております。また、報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

 当社グループは、飲食事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

調整額 

(注)1.2.3.

連結財務諸表計上額 (注)4.

飲食事業

リゾート事業

売上高

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

46,002,341

123,955

46,126,297

46,126,297

セグメント間の内部売上高又は振替高

240,305

240,305

△240,305

46,242,646

123,955

46,366,602

△240,305

46,126,297

セグメント利益又は損失(△)

2,610,616

△21,258

2,589,357

△44,221

2,545,135

セグメント資産

27,903,895

684,356

28,588,251

△69,188

28,519,063

その他の項目

 

 

 

 

 

減価償却費

1,418,746

33,467

1,452,214

△3,635

1,448,578

のれん償却額

99,365

99,365

99,365

減損損失

675,204

675,204

675,204

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

3,054,584

506,393

3,560,977

△45,643

3,515,333

(注)1.セグメント利益又は損失(△)の調整額△44,221千円は、セグメント間取引消去であります。

      2.セグメント資産の調整額は、固定資産の未実現利益にかかる調整△69,188千円であります。

   3.減価償却費の調整額は、固定資産の未実現利益にかかる調整△3,635千円であります。

   4.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

 

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 単一の製品及びサービス区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、特定の顧客への売上高であって、連結損益計算書の売上高の10%以上を占めるものがないため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 単一の製品及びサービス区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

(単位:千円)

日本

海外

合計

8,149,725

1,171,808

9,321,533

 

 

3.主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、特定の顧客への売上高であって、連結損益計算書の売上高の10%以上を占めるものがないため、記載を省略しております。

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

全社・消去

合計

飲食事業

リゾート事業

減損損失

675,204

675,204

675,204

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

全社・消去

合計

飲食事業

リゾート事業

当期末残高

1,072,700

1,072,700

1,072,700

(注)のれん償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

 該当事項はありません。