2024年12月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 11,051 100.0 1,517 100.0 13.7

事業内容

 

3 【事業の内容】

当社は、製造業と製造業に関連する事業の譲受及び譲受企業の経営支援に取り組む連続買収(譲受)企業です。各社の技術・技能が失われることを防ぎ、次世代に繋ぐことをミッションとしております。当社チームメンバーは、海外経験の中で、日本経済の置かれている厳しい状況、及び日本の製造業に対する尊敬の眼差しを実感しました。一方、日本の中小製造業は技術を持っているものの、後継者不足・営業不足等、「もったいない」状況にあり、その「もったいない」を改善したいという思いが会社設立の出発点です。当社は、技術を持つ中小製造業複数社が一緒になることで、強固な企業グループの構築を目指しております。なお、買収ファンド(PEファンド)とは違い、譲受した会社の譲渡は基本的には想定しておりません。当社は、中小企業の主要な悩みである人材不足・IT化を改善・推進することで、中小製造業各社の事業強化を行い、グループ内において、開発から売上に至る全ての事業行程での相乗効果を追求しております。

当社の主な活動は、製造業と製造業に関連する事業の譲受と経営支援であり、当社グループの収益源は、譲受けた製造業の事業から生まれる利益になります。当社は連続買収(譲受)企業として、製造業のM&Aを適切なバリュエーションで連続的に行うことで成長していきます。譲受した会社をバリューアップし、生まれたキャッシュ・フローでさらにM&Aを加速させることにより、非連続的な成長を目指します。

当社は、創業以来、本書提出日現在までに10社の企業を譲受しており、製造業の中でも幅広い分野に事業を分散させることで、特定の業界の変動に影響を受けにくい構成となっております。当社は、企業の譲受に当たって、主にM&Aアドバイザーや金融機関等から譲受候補となる企業の紹介を受けており、その対価として手数料を支払っています。また、譲受した企業に対しては、役員の派遣などを通じて各種の経営支援を行っており、その対価として各社から経営支援料を受け取っています。当社の譲受プロセス及び経営支援の具体的な内容については、「第2[事業の状況]」をご参照ください。

なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

 事業の系統図は、次のとおりであります。

 


業績

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

 当社の事業領域である製造業のM&Aマーケットは、中小企業の事業承継問題の深刻化、大企業の資本効率化に伴うカーブアウト推進、中堅上場企業の非上場化検討といった環境のもと、伸長しております。経済産業省が掲げる「中小M&Aガイドライン」においても、日本の重大課題である事業承継問題の解決のため、M&Aの促進が図られております。

 こうした状況の中、当社は「製造業の技術を次世代につなぐ」というミッションのもと、積極的に製造業のM&Aを推進しております。当社が解決する課題は後継者問題にとどまらず、個社での成長に伸び悩みを感じる企業の譲受にも取り組んでおります。譲受企業に対しては、中小企業を中心とする製造業が直面する原材料価格の高騰、人材不足といった課題に対して、ITによる業務プロセスの改善、採用及び営業を含めた包括的な経営支援を提供し、それぞれの企業が持つ強みを最大限に引き出すことで、持続的な成長を実現しております。また、これまで培った経営支援手法のマニュアル化やグループ内での企業間交流促進により、企業グループ全体の強固な基盤を構築しております。さらに、当期においても積極的にM&A案件の検討を行い、新たに1社(株式会社ティオック)の譲受を実施し、企業価値の向上に努めております。

 この結果、当社グループの連結業績については、既存譲受企業において取り組んできた製品販売の強化やコストの削減により売上高11,051百万円(前期比18.5%増)、営業利益1,517百万円(同72.6%増)となり、経常利益は1,548百万円(同67.1%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益については、負ののれん発生益が減少したこと等により901百万円(同44.1%減)、調整後EBITDAは2,155百万円(同27.1%増)、調整後当期純利益は1,042百万円(同27.1%増)となりました。

なお、当社グループの事業は、製造業関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

② 財政状態の状況

①資産

当連結会計年度末における資産合計は、15,416百万円となり、前連結会計年度末に比べ667百万円増加いたしました。

流動資産は、8,799百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,164百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が1,043百万円増加したことによるものであります。

固定資産は6,617百万円となり、前連結会計年度末に比べ497百万円減少いたしました。これは主にのれんが222百万円、リース資産が175百万円それぞれ減少したことによるものであります。

 

②負債

当連結会計年度末における負債合計は、11,414百万円となり、前連結会計年度末に比べ223百万円減少いたしました。

当連結会計年度末の流動負債は、5,043百万円で前連結会計年度末に比べ39百万円減少いたしました。これは主に短期借入金が170百万円、支払手形及び買掛金が174百万円それぞれ増加したものの、短期リース債務が388百万円減少したことによるものであります。

固定負債は、6,371百万円となり前連結会計年度末に比べ184百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が442百万円減少したことによるものであります。

 

③純資産

当連結会計年度末の純資産合計は、4,002百万円となり前連結会計年度末に比べ890百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益を901百万円計上し、同額の利益剰余金が増加したことによるものであります。

以上の結果、自己資本比率は、25.3%(前連結会計年度は20.4%)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、1,166百万円増加し、5,565百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は1,893百万円となり、前連結会計年度に比べ704百万円増加しました。税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べ減少したものの、主な減少要因は負ののれん発生益等の営業キャッシュ・フローに影響を及ぼさない項目であり、当該項目を除いた利益が前年同期に比べ増加したこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は169百万円となり、前連結会計年度に比べ533百万円減少しました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が減少したこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は605百万円となりました(前連結会計年度は1,281百万円の収入)。これは主に、長期借入れによる収入が減少したこと等によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a 生産実績及び受注実績

 当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても正確な生産規模としての把握が困難であり、また受注生産形態をとらない製品も多いため、生産実績及び受注実績を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

 

b  販売実績

 販売実績は、次のとおりであります。

第6期

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

第7期

(自 2024年1月1日

2024年12月31日)

売上高(百万円)

前期比(%)

売上高(百万円)

前期比(%)

9,327

37.1

11,051

18.5

 

 なお、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先がないため記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

また、セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、当社グループは製造業関連事業という単一セグメントであるため記載を省略いたします。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

・当連結会計年度の財政状態及び経営成績に関する分析・検討内容

「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

 

・経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、経済情勢、他社との競合、法的規制等、様々なリスク要因があると認識しております。そのため、当該リスクを分散・低減すべく、市場動向に留意しつつ、内部管理体制の強化等、適切に対応していく所存であります。

詳細につきましては「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

・キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

・資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの資金需要は、営業活動については主に、中小企業の譲受時の株式取得費用、仲介会社への手数料、製造原価となる原材料の仕入れのほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資活動については、主に事業譲受時の買収資金、及び製造設備の新規購入及び修繕等の有形固定資産の取得であります。

当社グループは、円滑な事業活動のための資金調達、適切な流動性の維持及び健全な財務状態の維持を財務方針としており、資金需要に対して必要充分な水準の手元流動性を確保すべく、自己資金のほか、銀行からの借入れによる資金調達を行っております。また、資金繰りが悪化した場合には、締結している当座貸越契約及び貸出コミットメントライン契約の実行により、手元流動性を確保してまいります。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

セグメント情報

【セグメント情報】

前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

当社グループは製造業関連事業の単一セグメントです。譲受先の選定においては、特定の製品・サービス・地域において注力する対象領域は設定していないため、セグメント情報の記載は省略しております。

 

当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)

当社グループは製造業関連事業の単一セグメントです。譲受先の選定においては、特定の製品・サービス・地域において注力する対象領域は設定していないため、セグメント情報の記載は省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

1 製品及びサービスごとの情報

当社グループは、製造業関連事業という単一セグメントであるため、記載を省略しております。

2 地域ごとの情報

(1) 売上高

 

 

 

(単位:百万円)

日本

アジア

その他

合計

7,907

1,001

419

9,327

 

(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2) 有形固定資産

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3 主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、特定の顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の10%を占めるものがないため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)

1 製品及びサービスごとの情報

当社グループは、製造業関連事業という単一セグメントであるため、記載を省略しております。

2 地域ごとの情報

(1) 売上高

 

 

 

(単位:百万円)

日本

アジア

その他

合計

9,898

1,024

128

11,051

 

 

(2) 有形固定資産

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3 主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、特定の顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の10%を占めるものがないため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

当社グループは、製造業関連事業という単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

当社グループは、製造業関連事業という単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

当社グループは、製造業関連事業という単一セグメントであるため、記載を省略しております。