2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 1,751 100.0 335 100.0 19.1

3【事業の内容】

 当社は、「未来のインフラを創出し、HRの歴史を塗り替える」ことをビジョンに掲げ、大企業や成長企業を中心に、AI・テクノロジーを活用し、自社の人材獲得力を強化し、競争優位を創るオールインワンプラットフォーム「MyTalent Platform」を提供しております。

近年、生成AIをはじめとするテクノロジーの進化により、AIを活用した業務変革が様々な分野で進展しております。一方で、AIの活用においては、企業固有のデータを継続的に蓄積・活用できることが、提供価値の向上につながる重要な要素の一つであると考えております。

採用領域においても、応募者、辞退者、元社員、社員紹介候補者など、採用活動を通じて得られる人材データは、企業ごとに異なる重要な情報資産であると考えております。しかしながら、多くの企業では、これらのデータが採用チャネルごとに分散して管理されており、十分に蓄積・活用されていない状況にあります。

こうした課題に対し、当社は企業固有の人材データを継続的に蓄積・活用する統合型タレントアクイジションプラットフォーム「MyTalent Platform」を提供しております。

従来、採用市場では、人材紹介会社や求人媒体を活用した採用活動が主流でした。また近年では、企業が候補者へ直接アプローチするダイレクト採用も拡大しておりますが、その多くは転職顕在層を対象としており、企業間で候補者を獲得する競争が続いております。

こうした背景のもと、企業固有の人材データをAIで活用することにより、転職潜在層との継続的な接点を構築し、企業が人材獲得競争への依存を低減できる採用手法として「AIネイティブ採用」を提唱し、その実現を支援しております。

当社は創業以来、一貫して企業の人材データを蓄積・活用するプロダクトを展開してまいりました。2015年には社員紹介データを活用するリファラル採用(注1)サービス「MyRefer」、2022年には候補者データを蓄積・活用する採用CRMサービス「MyTalent」、2024年には採用マーケティングデータを蓄積する採用ブランディングサービス「MyBrand」をリリースしました。さらに2026年には、これらを統合した「MyTalent Platform」へブランドを刷新するとともに、AIを活用した書類選考支援や要件サジェスト機能を搭載した採用管理システム「MyTalent Hire」の提供を開始しております。

現在、「MyTalent Refer」に蓄積された約100万人の利用従業員データ、「MyTalent CRM」に蓄積された47万人超のタレントプールデータをはじめとする独自の人材データを活用し、企業の採用活動を支援しております。また、人材データを継続的に蓄積・活用することで、AI技術の進展に応じた機能・サービスの高度化を図ることが可能な事業基盤の構築に取り組んでおります。

当社は、海外で進化したタレントアクイジションの考え方を日本市場へ導入し、AI・テクノロジーを活用した統合型タレントアクイジションプラットフォームを提供しております。これまで1,000名以上の大手企業の大手企業(注2)をはじめとし、累計1,000社以上に導入され、本書提出日現在では、日本の時価総額TOP50企業の40%以上(注3)の採用マーケティングを支援しております。

事業系統図及びビジネスモデルは以下のとおりであります。なお、当社は「AI採用プラットフォーム事業」の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載は省略しております。

 

 <サービス概要>

サービス

内容

MyTalent Platform

MyTalent Platform

企業固有の人材データを蓄積・活用し、AIを活用した人材獲得を支援する統合型タレントアクイジションプラットフォーム

MyTalent Brand

ノーコードで自社採用サイトを構築し、採用マーケティングデータを蓄積する採用ブランディングモジュール

MyTalent CRM

応募者・辞退者・アルムナイ等の候補者データを統合・蓄積し、AIを活用したスカウトを支援する採用CRMモジュール

MyTalent

Hire

AIによる書類選考支援や要件サジェスト機能を搭載し、あらゆる応募経路・選考データを一元管理する採用管理(ATS)モジュール

MyTalent
Refer(MyRefer)

社員ネットワークを活用したリファラル採用を促進し、社員紹介データを蓄積・活用するリファラル採用モジュール

その他

Myシリーズプラットフォームの展開を通じて寄せられる顧客のニーズに応え、
採用戦略全般をコンサルティングするRXO事業や、その他採用決定時に収益を計上する成果報酬事業を展開

 

<事業系統図>

 

 従来型の採用は、主に転職顕在層を対象とした外部チャネル中心の採用活動が主流であり、エージェント費用や媒体費の上昇による採用単価の高騰、候補者獲得競争の激化、担当者依存による再現性の低さといった課題があります。これに対し、タレントアクイジションでは、過去の応募者、社員紹介候補者、退職者(アルムナイ)等との接点を継続的に活用しながら採用活動を行うことで、採用単価の低減、候補者獲得競争の抑制及び採用活動を通じて得られたデータやノウハウの継続活用を実現し、企業の持続的な採用競争力の向上を可能にします。

「MyTalent Platform」は、このようなタレントアクイジションを、テクノロジーと伴走型コンサルティングによって実現するプラットフォームであります。過去の応募者、社員紹介による候補者及び退職者(アルムナイ)との接点を活用することで、企業独自の人材ネットワークを構築し、自社採用力の強化、外部人材サービスへの過度な依存の低減、市場に出ていない人材との関係構築、採用マーケティングの精度向上及び内定承諾率・定着率の向上を支援しております。

当社は、AIネイティブな統合型タレントアクイジションプラットフォームとして、集客(自社サイトへの誘導)、獲得(候補者情報の取得)、関係構築(候補者との継続接点形成)、選考(応募管理・面接管理)、採用(内定・入社)及び社内活性化(入社後エンゲージメント)までの採用プロセス全体を一元的に管理しております。従来の採用モデルでは、人材獲得の手法が部分最適で分断されているうえ、外部採用チャネルへの依存度が高く、担当者の経験に基づく属人的な判断に依拠しやすいほか、各ツールにデータが散在し各工程が独立していることにより、全体最適が困難な構造となっております。これに対し、「MyTalent Platform」は、採用プロセス全体で得られたデータを統合・一元管理し、AIが次のアクションを提示することで意思決定を支援しております。また、ルーティン業務の自動化、成功パターンの横展開、過去接触候補者の継続活用及び自社マーケティングチャネルの確立を通じて、採用力の内製化、データ統合とAIによる示唆並びに自動化と再現性の向上を実現しております。

(注1) リファラル採用とは、自社の社員や取引先など社内外の信頼できる人々から、友人や知人を紹介してもらう採用方法です。

(注2) 本書では、常時雇用する従業員数が1,000名以上の企業を指すものとします。以下同様。

(注3) 2026年3月31日時点の東京証券取引所プライム市場の時価総額を基準としています。

 当社が提供するMyTalent Platformの各サービスの概要は以下のとおりであります。

(1)「MyTalent Brand」

 「MyTalent Brand」は、2024年1月にリリースされた採用メディアの作成支援ツールです。ノーコードで理想の採用オウンドメディアを作成でき、外部の制作会社を使わずに自社で採用メディアの作成や更新等の作業が可能になるほか、人的支援やコンサルティングにより工数を抑えながら施策を実施できます。採用ブランドを継続的に育成するため、自社で柔軟に更新可能な採用オウンドメディアを構築するサービスです。

従来の外部求人メディアを利用する場合、他社求人と横並びになり応募が分散すること、広告では魅力が伝わらないこと、他社と併願となるため候補者獲得競争が生じやすいことが課題となります。

「MyTalent Brand」を活用して自社メディアを構築し採用ブランディングを強化することで、検索エンジン対策や分析機能の活用により独自集客・応募成果につながり、従業員のストーリーを通じたリアルな自社の魅力を伝えることができ、自社への理解・共感を深めることで、他社との過度な採用競争を回避しながら採用活動を行うことが可能となります。

 

(2)「MyTalent CRM」

「MyTalent CRM」は、2022年2月にリリースされたAI採用MA(注1)ツールです。「MyTalent CRM」は、中途・新卒採用の過去応募者やイベント参加者、将来的にリファラル採用の候補となる人材、自社を退職したアルムナイ社員に登録してもらうことで独自のスカウトデータベースを構築することができます。従来の外部スカウトデータベースとは異なり、転職市場に現れない潜在層であり、過去に自社と何らかの繋がりがある層(自社への理解または関心のある層)を対象にAIを活用して半自動的にスカウトを実施します。その結果、候補者の転職意向が高まるタイミングを的確に捉え、他社に先駆けて採用に結びつけることが可能となります。

 一般的な外部スカウトデータベースでは、競合が多いため返信率が低下し、優秀な候補者を他社に取られてしまうリスクが課題です。しかし、「MyTalent CRM」では独自のスカウトデータベースをもとにスカウトするためそうしたリスクが軽減されます。

 また、「MyTalent CRM」は採用サイトや関連ページに計測タグを設置し、タレントプール(注2)に登録された候補者の行動履歴を自動収集・分析します。メールへの反応やウェブサイト訪問などの行動を「興味スコア」として数値化し、AIが応募意欲の高い候補者を抽出します。適切なタイミングで最適化されたメールを送ることで、競合他社とのバッティングを回避し、効率的な採用活動を実現します。

 「MyTalent CRM」は「MyTalent Refer(MyRefer)」同様、採用活動を効率的かつ効果的に進められるサービスとして、大手企業を中心に採用されており、2026年6月時点で累計47万件を超えるタレントプールが登録されています。

(注1) MAとは「Marketing Automation(マーケティングオートメーション)」の略で、マーケティング活動を自動化・効率化するための技術やツールを指します。

(注2) タレントプールとは、将来的に採用の可能性がある優秀な人材と関係を維持していくため、候補者のデータを集約することを指します。

 

(3)「MyTalent Hire」

 「MyTalent Hire」は、2026年3月にリリースされたAIネイティブな採用管理システム(ATS)です。「MyTalent Platform」の中核機能として、要件設定、候補者スクリーニング及び採用データの蓄積・活用までを担い、「採用業務の効率化」と「採用力の強化」を同時に実現する次世代のATSです。新卒採用及び中途採用における過去応募者や、カジュアル面談後辞退者、それ以外のタレントプールといった自社の候補者DBを構築し、過去応募・カジュアル面談・タレントプールの各データとAIを掛け合わせることで、AIによる自動評価支援により書類選考を効率化し、経験スキルデータに基づく最適な要件をAIが提案します。従来のATSは主に応募者情報の管理を中心とした役割を担ってきましたが、AIネイティブATSを活用することで、管理にとどまらず採用マーケティング領域へと機能を拡張し、多様な応募経路を統合管理のうえDX化することで採用業務の効率化を図り、さらにAIによる業務の自動化を通じて、人事担当者が候補者体験の向上に一層注力できるようになります。

 

(4)「MyTalent Refer(MyRefer)」

「MyTalent Refer(MyRefer)」は、創業時の2015年10月にリリースされた人材紹介会社の仲介による採用活動ではなく、従業員をリクルーター化し、ネットワークによる採用活動を促進するリファラル採用サービスです。リファラル採用は現場社員の紹介による採用であることから求人企業、求職者双方にとって情報の信頼性が高く、ミスマッチが起きづらいことや、転職市場に出ていない人材を採用できるという特徴があります。人材紹介会社を利用した場合、採用コストの高騰や早期離職などのミスマッチ、人材が集まりにくいといった課題がありますが、「MyTalent Refer(MyRefer)」を活用することで、採用コストの削減、マッチング精度の向上、転職潜在層からの新たな応募者の創出などのメリットが期待できます。リファラル採用の推進においては、人事部門が募集ポストの周知や進捗管理をアナログで行うため業務が滞りがちであり、社員側にも友人知人の情報共有による負担が生じます。これらの課題を解決するため、「MyTalent Refer(MyRefer)」は多彩な機能を提供します。主要SNSと連携し、自社の求人情報やニュースをリアルタイムでシェア可能であり、こうした広報活動を自動化することもできます(注1)。それだけでなく、従業員にポイント付与などの仕組みを通じて動機づけを行い、楽しく自発的な紹介活動を促します。

 さらに、従業員や求人ごとの紹介活動データを可視化し、リファラル採用の課題を特定する仕組みも整備しています。

 これらの機能により、リファラル採用を簡単に導入・活性化できる環境を構築でき、人事システムや従業員向けアプリを通じて、採用活動を効率的かつ効果的に進められるサービスとして、大手企業を中心に採用されており2026年6月時点で累計100万名を超える従業員に利用されています。

 

(注1) 社内広報オートメーション機能は「パーソナライズ自動化」を活用し、従業員一人ひとりに対して適切なタイミングで最適なコンテンツを配信し、リファラル採用の社内広報と従業員の動機付けを自動化するための機能です。従業員の属性(部署、職種、タグなど)やリクルーター活動状況をもとに、配信対象や頻度、内容を決定して自動配信しリファラル採用を効率的に促進します。

 

 

<MyTalent PlatformのAI Core基盤について>
 当社は、全プロダクト横断のAIインフラとして「AI Core基盤」をリリースし、プロダクト横断でAI活用を可能にする基盤整備を本格推進しております。

AI Coreは、TalentXの全プロダクトに共通して搭載されるAIインテリジェンス基盤です。個別プロダクトごとに独立したAIを実装するのではなく、採用プロセス全体のデータを横断的に学習・活用できる統合AIレイヤーとして設計されております。具体的には、全プロダクト共通のデータモデル、採用データの蓄積・再学習ループ、APIによる外部システム連携を備えております。統合AI基盤が重要である理由として、単機能AIでは個別AIごとにデータが分断され、採用全体の最適化ができないという限界がありました。これに対しAI Core基盤は、統合データによる学習を行い、候補者行動から採用結果まで一気通貫でAIが学習することが可能になります。これにより、MyTalent CRM・MyTalent Hire・MyTalent Refer(MyRefer)・MyTalnet Brandをまたぐプロダクト横断での自動化を実現しております。

 

 当社事業及び「MyTalent Platform」の特徴は以下のとおりです。
(1)大手企業の顧客を中心とした、安定した顧客基盤

 創業期より大手企業向けにプロダクト開発を進めてきた結果、「MyTalent Platform」利用企業の67%(2026年3月末時点)が従業員数1,000名以上の大手企業となっております。

 大手企業に支持されている理由として、まず創業期から大手企業をユーザーとして取り込むことを重視した事業開発方針があります。具体的には、大手企業の要望に応える柔軟かつ堅牢なシステム(注1)を備えたプロダクト設計としています。

 また、大手企業へのARPA(注2)は導入以降、アップセル(注3)やクロスセル(注4)により年々増加しております。「MyTalent Refer(MyRefer)」単体のアップセル、「MyTalent Platform」のクロスセルと多くのキャッシュポイントが存在しており、今後もアップ/クロスセルによる更なる拡大が見込まれ、実際に大手企業の中で「MyTalent Platform」を複数導入いただいている企業におけるARPAの平均値は、2023年3月末時点395千円に対し、2026年3月末時点780千円と増加しています。

 

カスタマイズ可能な機能を備え、優れたUI/UXや他のシステムとの統合性を提供することに加え、強固な

セキュリティ対策が施されている点が特徴です。また、企業のニーズに応じた柔軟なサポート体制もその一環として重要な役割を果たしています。

(注2) 「MyTalent Platform」をご利用いただいている1社当たりの月額サブスクリプション売上高です。

(注3) アップセルとは、顧客に提供しているサービスよりも上位のサービスを提案し、利用いただくことを意味
します。当社であれば、例えば「MyTalent Refer(MyRefer)」について一部の支店が利用いただいているものを全社で利用いただくことや、利用人数が増加したことで適用されるプランがアップすることが当てはまります。

(注4) クロスセルとは、顧客が利用しているサービスとは異なる別のサービスを提案し、併せてご利用いただく

ことを意味します。当社であれば、例えば「MyTalent Refer(MyRefer)」を利用中の顧客に「MyTalent CRM」や「MyTalent Brand」も一緒に活用いただくこと、「MyTalent CRM」を利用中の顧客に「MyTalent Refer(MyRefer)」や「MyTalent Brand」も一緒にご活用いただくことが当てはまります。
 

(2)利用するほど価値が高まり、解約されにくいサービスモデル

 当社は採用領域において低い解約率を実現しており、設立以来7期連続で増収を達成しております。

当社の特徴は、利用を重ねるほどプラットフォームの価値が高まるサービスモデルにあります。例えば、「MyTalent Refer(MyRefer)」では、新入社員が毎年新たなリクルーターとして加わることで、企業内のネットワークが拡大し紹介機会が増加します。また「MyTalent CRM」では、応募者情報や候補者との接点情報が継続的に蓄積され、企業独自の候補者データベースが構築されます。さらに「MyTalent Brand」では、採用コンテンツや採用活動を通じて得られた知見が蓄積されることで、採用広報の効果向上につながります。
 このように採用活動を通じて蓄積されたデータやネットワークが企業の資産となり、利用年数とともに活用価値が高まることから、継続利用につながりやすいサービスモデルとなっております。実際に、MyTalent Platformの解約率(注1)は、2022年3月期の2.0%から2026年3月期には0.9%まで低下しております。

 

(注1) 解約率:MyTalent Platformをご利用いただいているお客様におけるNet Revenue Churn Rateの12か月平均。Net Revenue Churn Rateとは解約やダウングレードによる損失だけでなく、サービスのアップグレードやクロスセルによって得た利益も含めた金額の割合を示すチャーンレートです。売上全体の把握や予測に役立つ指標です。

 

(3)採用データを一元化し、AIネイティブを可能にする統合基盤
 当社の「MyTalent Platform」は、採用活動で生まれるデータを一元管理し、AIによる継続的な価値向上を実現する統合基盤です。「集客・獲得」「関係構築」「選考」「採用」「社内活性」の各プロセスを一気通貫で支援するタレントアクイジションプラットフォームです。

従来の採用モデルでは、人材獲得の手法が部分最適でつながっていないうえ、人材会社に依存しているという課題がありました。具体的には、人材各社に母集団形成を依存する外部依存、担当者の経験に基づく属人的な判断に依拠しやすい意思決定という属人的判断、各ツールにデータが散在する分断されたデータ、各工程が独立し全体最適が困難な人手運用・部分最適といった課題です。これに対し「MyTalent Platform」では、自社サイトへ誘導する集客、候補者情報を獲得する獲得、候補者を管理する関係構築、応募・面接を行う選考、応募者を管理する採用、入社後エンゲージを高める社内活性までを一つのプラットフォーム上で提供しております。これにより、自社のマーケティングチャネルを確立して採用力を内製化すること、過去の接触候補者を資産として継続的に活用するタレントプール活用、採用プロセス全体を一元管理しAIが次のアクションを提示するデータ統合×AI示唆、ルーティン業務を自動化し成功パターンを横展開する自動化×再現性を実現しております。

 

(4)データネットワーク効果による成長と安定

 「MyTalent Platform」は、採用活動を通じて蓄積される候補者情報、社員ネットワーク情報、選考情報等を一元的に管理するAIネイティブなタレントアクイジションプラットフォームです。利用企業の増加に伴い、プラットフォーム上に蓄積される求人・候補者・コンテンツ等のデータ量および多様性が拡大し、AIによる分析、マッチング、提案機能の精度向上につながります。AI精度の向上により、候補者とのマッチング精度向上、採用業務の効率化、採用成果の向上など顧客企業への提供価値が高まり、継続利用や利用範囲の拡大につながります。その結果、さらなる利用企業の増加とデータ蓄積を促進し、プラットフォーム全体の価値が継続的に向上する好循環を形成しております。また当社の売上高の大部分はサブスクリプション型の継続課金収益により構成されております。高い契約継続率を背景として安定した収益基盤を有しており、利用企業の拡大とデータネットワーク効果による顧客価値向上を通じて、中長期的な成長を実現する事業構造となっております。

 

 

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析の記載は しておりません。

(1)経営成績等の状況の概要

 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態の状況

(資産)

 当連結会計年度末の資産合計は1,694,572千円となりました。その主な内訳は、現金及び預金が1,220,024千円、無形固定資産が203,086千円であります。

 

(負債)

 当連結会計年度末の負債合計は801,677千円となりました。その主な内訳は、前受金が451,601千円、未払法人税等64,651千円、未払金が148,447千円であります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末の純資産合計は892,894千円となりました。その主な内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益254,611千円を計上したことにより、利益剰余金が増加したこと等によるものであります。

 

② 経営成績の状況

 当連結会計年度においては、前事業年度に引き続き「MyTalent Platform」各プロダクトの収益が順調に推移するとともに、AIを活用した生産性向上及びプロダクト間のシナジー強化をテーマに、機能開発・サービス改善を推進いたしました。

 特に、AIと自動化で日本企業の採用変革を加速する組織「AI X Lab.」を起点に、以下6つの機能をリリースしました。

  MyTalent CRM:AIホットフラグ機能/AI OCR機能/アプローチオートメーション機能

  MyTalent Refer(MyRefer):社内広報オートメーション機能/リクルーターレコメンド機能/AI求人マッチン

グ機能

 また、リファラル採用モジュール「MyTalent Refer」と、採用CRMモジュール「MyTalent CRM」や採用ブランディングモジュール「MyTalnet Brand」との連携強化にも注力し、「採用はマーケティングになる。」という思想のもと、顧客の業務効率化と体験価値の最大化を実現いたしました。

 

 以上の取り組みの結果、当連結会計年度における売上高は1,751,453千円となり、営業利益は334,655千円、経常利益は337,831千円、親会社株主に帰属する当期純利益は254,611千円となっております。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は1,180,024千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は351,567千円の獲得となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益337,831千円による資金の増加があったためであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は245,140千円の支出となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出119,323千円、無形固定資産の取得による支出73,134千円があったためであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は171,887千円となりました。これは、株式の発行による収入176,433千円があった一方で、長期借入金の返済による支出4,546千円があったためであります。

 

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループで行う事業は、生産に該当する事項がありませんので、記載を省略しております。

b.受注実績

 当社グループで行う事業は、受注から役務提供の開始までの期間が短いため、記載を省略しております。

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループは「採用マーケティング事業」の単一セグメントのため、セグメント別の記載は省略しております。

事業分野別の名称

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

採用マーケティング事業

1,751,453

合計

1,751,453

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は総販売実績の100分の10未満であるため記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり、決算日における財政状態及び会計期間における経営成績に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、この見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

 当連結会計年度の売上高は、1,751,453千円となりました。これは主に、「MyTalent Platform」の販売が順調に推移したこと、顧客企業のタレント・アクイジションの支援を行ったこと、顧客価値を高めるとともにカスタマーサクセスの強化、積極的なクロスセル機会が創出できたことによるものであります。

(売上原価、売上総利益)

 当連結会計年度の売上原価は、237,413千円となりました。これは主に開発に係る労務費121,313千円であります。この結果、売上総利益は、1,514,039千円となりました。

(販売管理費及び営業利益)

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、1,179,383千円となりました。この結果、営業利益は334,655千円となりました。

(営業外損益及び経常利益)

 当連結会計年度において、営業外収益3,353千円、営業外費用が177千円発生しております。この結果、経常利益は337,831千円となりました。

(特別損益、法人税等及び親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度における、特別利益及び特別損失の発生はありませんでした。法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合算した法人税等は83,220千円となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は254,611千円となりました。

 

 

③ 財政状態の状況の分析・検討内容

 財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社は、事業上必要な資金を手許資金で賄う方針でありますが、事業収益から得られる資金だけでなく、過去における増資資金及び株式公開における調達資金で賄う予定であります。資金の流動性については、資産効率を考慮しながら、現金及び現金同等物において確保を図っております。資金需要としては、企業価値を増加させるために、主に人材採用、システム開発等を予定しております。

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

⑤ 経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社は経営成績を把握することを目的として、売上高、MyTalnet PlatformMRRを含むサブスクリプション売上高比率、売上高総利益率、調整後営業利益率を重要な客観的な指標と捉えております。

 また、2026年3月期における当社売上高のおよそ91%がサブスクリプション売上高であるため、経営上の目標の達成状況を判断するための指標として、ARR(Annual Recurring Revenue)、課金利用社数、ARPA(MyTalent Platform1アカウント当たりの月額サブスクリプション売上高)を重要な経営指標と捉えております。これらの指標につきましては今後も継続的に向上させるよう努めてまいります。

 

(年度ベース)

 

2026年3月期

売上高(百万円)

1,751

売上高総利益率

86.4%

サブスクリプション売上高比率

91.3%

ARR(百万円)

1,682

課金利用社数(社)

402

ARPA(円)

307,279

営業利益(百万円)

336

営業利益率

20.9%

 

 

2026年3月期

1Q

2Q

3Q

4Q

サブスクリプション売上高比率

92.2%

92.9%

92.0%

90.4%

(注1)ARR(Annual Recurring Revenue): 年間経常収益。各期末時点におけるMRR(Monthly Recurring Revenue、対象月の月末時点における管理会計上のサブスクリプション売上高)を12倍して算出。

(注2)課金利用社数:MyTalent Platformを課金利用していただいている社数。複数アカウントを利用している企業も存在する。

(注3)ARPA:MyTalnet Platformをご利用いただいている1社当たりの月額サブスクリプション売上高。2026年3月期のARPAは前年比96.6%。

(注4)サブスクリプション売上高比率:当該期間におけるサブスクリプション売上高累計額の売上高合計に占める比率。例えば、2026年3月期のサブスクリプション売上高比率91.3%は、2025年4月~2026年3月の累計額に基づいて算出。

(注5)調整後営業利益=営業利益+M&Aにより生じた無形資産の償却費用+その他一時費用

 

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

 当社グループは、「採用マーケティング事業」の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

本邦の外部顧客への売上高が損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、損益計算書の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。