2026年1月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 43,001 100.0 4,679 100.0 10.9

 

3 【事業の内容】

当社は、直営によるラーメン専門店「ラーメン山岡家」を運営するラーメン事業を主として行っており、2026年1月31日現在、195店舗(新業態を含む)を北海道、関東、東北、東海地区の主要幹線道路沿いを中心に、全店舗直営店24時間営業を基本として出店しております。当社が多店舗展開を推進するにあたり、直営店を基本としてきた理由は、一定の品質・サービス・清潔さの水準を全店ベースで維持・管理するとともに、店舗のスクラップ・アンド・ビルドを実施できることによるものであり、今後も引き続き事業の拡大に取り組む方針であります。

 

[事業系統図]


 

業績状況

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、企業業績が堅調に推移する中、持続的な賃上げによる所得・雇用環境の改善や新政権発足後の物価高対策等を背景に、設備投資や個人消費が持ち直し、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、円安傾向が続く為替市場の動向や長期金利の上昇、不安定な国際情勢などが経済・物価へ与える影響には不確定要素が多く、依然として先行き不透明な状況が続いております。

外食産業におきましては、価格改定による客単価の上昇や好調なインバウンド需要に支えられ、各社の業績は堅調に推移いたしました。一方で、食材原価の高止まりや賃上げに伴う人件費の上昇、人員確保のための求人費の増加、店舗建築費・設備費の高騰など営業関連コストの上昇が継続しており、度重なる値上げによる客数減少の懸念もあることから、事業環境は依然として厳しい状況が続いております。

このような状況のもと、当社は「300店舗・47都道府県への店舗展開」という経営ビジョンを掲げ、それにふさわしい企業体制の構築を目指し、全店直営・店内調理・24時間営業を基本とする営業スタイルのもと、更なる企業規模の拡大に取り組んでおります。

 

当期の主な取り組みは以下のとおりであります。

①売上及び利益の獲得に向けた施策

山岡家公式アプリ会員に対し、継続的なクーポン配信や来店ポイント付与を実施し、リピーター及び新規顧客の獲得に努めました。1月末時点の会員数は期初から68万人増加し、約184万人となりました。また、期間限定商品につきましては、季節や食材にこだわった独自性のある商品を定期的に販売し、訴求力を高めることで売上増加に寄与いたしました。年間を通じ、再販分を含め「ラーメン山岡家」では計6品、「煮干しラーメン山岡家」では計5品、「味噌ラーメン山岡家」では計4品を販売いたしました。更に、当社店舗や商品に関する情報がSNSや動画配信等を通じて多数投稿され、知名度・話題性の向上が来店客数の増加に繋がりました。

②QSC(商品の品質、サービス、清潔さ)の向上

スーパーバイザーを増員し、店舗臨店回数を増加させることで、QSC各項目のチェック及び指導を継続的に実施し、営業力の強化を図りました。また、スープ講習会や各種社内コンテストの開催、仕込み技術のスペシャリストである「マイスター」の育成を進めるとともに、コンテスト動画や各種マニュアルの定期配信を通じて、商品力の強化及び調理技術・接客・衛生水準の維持向上に努めました。

③人材の確保及び育成

中途採用の強化に加え、パート・アルバイトからの社員登用を積極的に推進し、社員比率の向上と適正な人員配置による営業体制の強化に取り組みました。また、各職制に応じた研修を継続的に実施し、今後の店舗展開に必要な人材育成と社員定着率の向上に努めました。

当期の新規出店につきましては、北海道エリア1店舗、関東・東海エリア4店舗、関西・中国エリア2店舗、九州エリア1店舗の計8店舗を出店し、契約期間満了により1店舗を閉店いたしました。その結果、当期末の店舗数は195店舗となりました。

これらの取り組みにより、既存店売上高は46ヶ月連続で前年を上回り、当事業年度の売上高は43,000,813千円(前年同期比24.3%増)、営業利益は4,678,935千円(同26.2%増)、経常利益は4,844,559千円(同26.4%増)、当期純利益は3,688,198千円(同30.2%増)となり、前期に続き通期で売上高、各利益ともに過去最高となりました。

 

 

② 財政状態の状況

(資産)

当事業年度末における資産につきましては、前事業年度末に比べ3,830,720千円増加し、18,282,983千円(前年同期比26.5%増)となりました。主な要因は、次のとおりであります。

流動資産につきましては、前事業年度に比べ2,453,733千円増加し、9,843,482千円(同33.2%増)となりました。これは現金及び預金が前事業年度末に比べ2,222,973千円増加し、6,187,584千円(同56.1%増)、売掛金が前事業年度末に比べ429,096千円増加し、1,318,886千円(同48.2%増)となったことが大きな要因であります。

固定資産につきましては、前事業年度に比べ1,376,986千円増加し、8,439,501千円(同19.5%増)となりました。これは、有形固定資産が前事業年度末に比べ1,320,753千円増加し、6,715,260千円(同24.5%増)となったことが大きな要因であります。

 

(負債)

当事業年度末における負債につきましては、前事業年度に比べ368,924千円増加し、8,153,143千円(同4.7%増)となりました。主な要因は、次のとおりであります。

流動負債につきましては、前事業年度に比べ768,557千円増加し、6,857,875千円(同12.6%増)となりました。これは未払金が前事業年度末に比べ556,127千円増加し、2,723,412千円(同25.7%増)となったことが大きな要因であります。

固定負債につきましては、前事業年度に比べ399,632千円減少し、1,295,267千円(同23.6%減)となりました。これは長期借入金が前事業年度末に比べ223,440千円減少し、1,078,206千円(同17.2%減)、社債が前事業年度末に比べ103,000千円減少し、122,000千円(同45.8%減)となったことが大きな要因であります。

 

(純資産)

純資産につきましては、前事業年度に比べ3,461,796千円増加し、10,129,840千円(同51.9%増)となりました。これは利益剰余金が前事業年度末に比べ3,608,187千円増加し、9,677,475千円(同59.4%増)が大きな要因であります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末と比較して2,189,875千円増加し、5,977,480千円となりました。当事業年度中におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

当事業年度のキャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フロー

5,144,700

千円

投資活動によるキャッシュ・フロー

△2,001,696

千円

財務活動によるキャッシュ・フロー

△953,129

千円

現金及び現金同等物の期末残高

5,977,480

千円

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において営業活動により得られた資金は、5,144,700千円(前年同期比73.4%増)となりました。これは主に、税引前当期純利益が4,826,278千円、減価償却費が669,613千円、その他流動負債の増減が1,004,967千円に対して、法人税等の支払額が1,144,632千円となったことなどによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において投資活動により使用した資金は、2,001,696千円(同52.1%増)となりました。れは主に、店舗開設等による有形固定資産取得による支出が2,000,164千円あったことなどによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において財務活動により使用した資金は、953,129千円(同91.7%増)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が576,353千円、社債の償還による支出が353,000千円に対して、新規の長期借入れによる収入が300,000千円あったことなどによるものであります。

 

 

④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績

当事業年度の生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門の名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

ラーメン事業

77,173

126.7

合計

77,173

126.7

 

(注)1.金額は、製造原価により算出しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

該当事項はありません。

 

c.販売実績

当事業年度における販売実績を都道府県別に示すと、次のとおりであります。

 

当事業年度

(自 2025年2月1日

至 2026年1月31日)

売上金額(千円)

前年同期比

(%)

ラーメン事業

 

 

北海道

8,922,834

112.4

茨城県

3,738,179

115.5

栃木県

2,117,962

117.5

埼玉県

3,606,435

120.8

千葉県

4,247,364

121.3

群馬県

1,723,955

117.5

東京都

679,606

139.5

宮城県

1,013,067

120.9

静岡県

1,720,814

125.1

福島県

879,696

119.4

神奈川県

1,332,592

147.3

岐阜県

199,944

133.2

山梨県

839,201

119.4

山形県

388,779

125.2

愛知県

2,154,115

143.3

三重県

721,809

131.0

長野県

728,788

122.7

岩手県

457,456

120.6

秋田県

487,642

115.4

青森県

785,583

121.0

兵庫県

949,346

140.9

福岡県

979,099

211.2

新潟県

968,481

120.9

富山県

424,143

145.0

福井県

347,890

126.5

岡山県

307,081

123.4

石川県

411,971

122.6

山口県

417,543

237.8

広島県

374,304

129.8

滋賀県

259,105

147.0

和歌山県

495,870

その他

320,147

102.0

合計

43,000,813

124.3

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

本項に記載した将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

新規出店は8店舗となり当事業年度末の店舗数は195店舗になりました。

売上及び利益獲得に向け公式アプリによる継続的なクーポン配信や来店ポイントの付与、期間限定商品などの情報発信を継続して行うことで訴求効果を高め来店客数の増加へ繋げることができました。現会員登録者数は今年1月末時点で184万人となっております。

QSC(商品の品質・サービス・清潔さ)向上につきましては、各店舗の指導体制強化のためスーパーバイザーを増員することで店舗臨店増加し、品質や接客、店舗設備や衛生面の改善を実施しております。また、講習会や社内コンテスト開催、マイスター育成、マニュアルの配信などを行い、商品力の強化や調理技術・接客・衛生管理など、営業力強化を図ることに注力いたしました。

人材確保や育成につきましては、中途採用強化、パート・アルバイトからの社員登用を推進し、社員比率向上による営業体制の強化に取り組みました。また、従業員トレーニングを継続的に行うことで、将来的な店舗展開に必要な人材育成に努めております。

これらの施策を実行した結果、来店客数は年間を通じて好調を維持し、既存店売上高は46ヶ月連続で対前年を上回りました。その結果、売上高は43,000,813千円(前年同期比24.3%増)と過去最高となりました。

(売上原価、売上総利益)

当事業年度は、為替や需給バランス変動に伴う原材料価格の高騰が継続しております。価格改定を複数回実施いたしましたが、前事業年度と比較し原価率が約0.9%上昇いたしました。以上の結果、売上総利益は29,871,992千円(前年同期比22.7%増)となりました。

(販売費及び一般管理費)

販売費及び一般管理費は、人件費につきましては、引き続き適切なワークスケジュール管理を行い適正化に努めております。しかし、給与のベースアップや確定拠出年金の拠出額増加、来店客数増加に伴うスタッフの増員と人員配置の見直しにより増加いたしました。エネルギーコストにつきましては、原油先物の下落もあり増加は限定的となり、固定費的な側面のあるエネルギーコストは売上高により比率は減少いたしました。主要コストを含めその他店舗管理コストにつきましても、引き続き徹底した効率化を図っておりますが、売上高の拡大による店舗運営コストの上昇が続いていることなどもあり、25,193,056千円(前年同期比22.1%増)となりましたが、売上高比では58.6%と前期と比較し約1.1%減少いたしました。なお、当事業年度の営業利益は4,678,935千円(前年同期比26.2%増)となりました。

(営業外収益、営業外費用)

営業外収益は、受取手数料が85,046千円(前年同期比6.6%増)となったことなどから、197,224千円(前年同期比20.5%増)となりました。営業外費用は、支払利息が26,044千円(前年同期比0.1%減)となったことなどから、31,600千円(前年同期比18.0%減)となりました。なお、当事業年度の経常利益は4,844,559千円(前年同期比26.4%増)となりました。

(特別利益、特別損失)

特別利益は、違約金収入7,018千円を計上したことなどにより7,456千円(前年同期比307.9%増)となりました。特別損失は、固定資産除却損25,737千円を計上したことにより、25,737千円(前年同期比536.8%増)となりました。

(当期純利益)

税引前当期純利益4,826,278千円に対し法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額の合計1,138,079千円を計上し、当期純利益は3,688,198千円(前年同期比30.2%増)と過去最高となりました。

 

 

② 経営方針・経営戦略、経営上の目標達成を判断するための客観的な指標と今後の見通しについて

国内経済は、新政権発足後の物価高対策や個人所得の改善も見られ、緩やかな景気回復が続いております。しかしながら、円安傾向や不安定な国際情勢が経済・物価に与える影響は、予測困難な状況であります。

外食産業におきましては、価格改定による売上高上昇や利益率改善などにより、各社業績は堅調に推移しております。一方で、物価や賃上げ促進による人件費の上昇、その他営業関連コストの上昇が業績を圧迫しており、経営環境は依然として厳しい状況が続いております。

このような環境の中、当社は以下のとおり、経営戦略を掲げております。

a.売上拡大・利益獲得

効果的な販売促進活動の計画と実行、売上に応じた人件費・変動費のコントロール、棚卸精度の向上と食材ロス低減のための適正な発注・仕込み量の実現、出店エリアの拡大と売上好調な既存店への近隣出店

b.QSC向上

スープを中心とした商品の徹底した品質管理、来店から商品提供までの確認とサービス力の強化、QSC向上を目的とした社内コンテストの開催、衛生・清掃面の管理体制強化と運用

c.人材採用・育成

中途採用の強化とパート・アルバイトからの社員登用による年間目標の達成、正社員定着率及び社員比率の向上、職制に応じた各種研修の開催、営業体制強化を目的としたトレーナーの育成と配置、動画コンテンツを活用した教育基準の情報共有、北海道での山岡家トレーニングセンター開設

d.労務環境整備

給与水準引き上げの実施、健康経営実現に向けた健康施策の推進、売上に応じた店舗設備の増設、適正な社員配置とパート・アルバイト採用による時間外労働の低減、有給休暇の取得促進

e.出店・改装

ラーメン山岡家を中心とした15店舗の新規出店、売上好調なエリアへのドミナント出店強化、全都道府県出店に向けた物件候補地調査の強化、店舗老朽化に伴う改装の実施

f.購買活動・その他

売上増加に伴う安定供給のための計画的な仕入と在庫管理の強化、主要食材を中心とした取引先業者との情報共有・連携強化、倉庫管理方法の見直しと倉庫費用・配送費の圧縮、農業事業の安定供給に向けた規模拡大と長ネギ品質の向上、外販事業の商品拡充と販路拡大

 

経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、売上高、営業利益及び営業利益率を中長期的な経営の重要指標としております。

次期につきましては、当事業年度と同じく「お客様に喜んで貰う」を全社スローガンとして掲げ、当社の経営ビジョンである300店舗の出店と47都道府県への店舗展開の実現に向けて、QSC(商品の品質、サービス、清潔さ)向上、人材採用と育成、労務環境整備と定着率向上、新規出店と改装、効率的な購買活動と食材の安定供給に関する各課題に対して方策を立て、計画的に取り組みを進めてまいります。

また、次期を初年度とする中期経営計画を策定いたしました。次期は新規出店を15店舗とし、売上高48,361百万円経常利益5,300百万円当期純利益3,630百万円と計画しており、計画達成に向け社内一丸となって取り組んでまいります。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社の運転資金需要のうち主なものは、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は営業店舗設備投資等によるものであります。

当社は、運転資金につきましては、内部資金により資金調達することとしており、設備資金につきましては、固定金利の長期借入金及び社債(銀行保証付私募債)発行で調達することを基本としております。調達コストにつきましては、過度な金利変動リスクに晒されないよう、固定金利もしくは金利スワップなどを活用しております。今後におきましても、これらの方針に大きな変更はないものと考えております。

なお、当事業年度末現在における借入金及びリース債務等を含む有利子負債残高は1,873,835千円となっております。

 

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針につきましては「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 重要な会計方針」に記載のとおりであります。

当社は、固定資産の減損及び税効果会計などに関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映して財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。