事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
日本 | 12,144 | 68.9 | 2,723 | 91.3 | 22.4 |
北米 | 1,653 | 9.4 | 26 | 0.9 | 1.6 |
欧州 | 2,288 | 13.0 | 138 | 4.6 | 6.0 |
中国 | 691 | 3.9 | 69 | 2.3 | 10.0 |
タイ | 390 | 2.2 | 20 | 0.7 | 5.1 |
工業用事業 | 450 | 2.6 | 7 | 0.2 | 1.6 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社の企業集団は、当社及び子会社7社(連結子会社7社)により構成され、抄紙用具関連事業、工業用事業の2部門に亘り、製造、販売に至る事業活動を展開しております。
当社グループの事業に係る位置付け及びセグメントとの関連を図示すると次のとおりとなります。
連結子会社は次のとおりです。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況は以下のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の回復やインバウンド需要の拡大、雇用・所得環境の改善等により景気の緩やかな回復基調が見られる一方、米国の関税政策、ウクライナ情勢の長期化、中東情勢の緊迫等不安定な国際情勢の中でエネルギー価格及び原材料価格の高騰や継続的な物価上昇等依然として先行きが不透明な状況が続いております。
当社グループの主要取引先であります紙パルプ業界の動向について、国内では、紙のデジタル化が引き続き進んでいることから、新聞用紙及び印刷情報用紙の需要は縮小しております。加えて、板紙等の需要も減少傾向が見られ、厳しい状況が続いております。一方海外では、アジア地域において通販市場の拡大に伴い板紙及び衛生用紙の需要はあるものの、新聞用紙及び印刷情報用紙は国内と同様に需要の減少傾向が続くと見込んでおります。
当社では、早くから市場規模の大きな主要地域に進出し、グローバルな販売体制網構築による販売力強化でシェア拡大を目指してまいりました。コスト競争力を強化するべく抄紙用フエルトの生産体制の最適化に努めておりますが、品質面で世界的に評価されている衛生用紙向けベルトの積極的な拡販を指向し、ベルトの生産体制の見直しにも着手いたしました。
このような状況の中、国内抄紙用フエルトは需要減により販売数量は減少したものの、海外抄紙用フエルト及びベルトの増販に加え、為替が円安に推移した影響により、連結売上高は13,947百万円(前期比2.5%増)、連結営業利益は1,072百万円(前期比3.8%減)、連結経常利益は1,216百万円(前期比4.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は782百万円(前期比23.2%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
<抄紙用具関連事業>
(日本)
内需につきましては、抄紙用フエルトはコスト上昇分を製品価格へ転嫁したものの、需要の減少により販売数量が減少いたしました。輸出につきましては、受注活動を推進したことにより販売数量及び金額が増加いたしました。
これに加え為替影響により、売上高は8,876百万円(前期比4.5%増)、セグメント利益(営業利益)は2,723百万円(前期比13.2%増)となりました。
(北米)
抄紙用フエルト及びベルトは、前年度における大手顧客の一部工場閉鎖及び生産集約の影響もあり販売数量が減少いたしました。
これにより、売上高は1,653百万円(前期比9.8%減)、セグメント利益(営業利益)は26百万円(前期比53.6%減)となりました。
(欧州)
抄紙用フエルトは、家庭紙向け製品の拡販により販売数量が増加し、抄紙用ベルトも受注増により販売数量が増加いたしました。
これにより、売上高は2,288百万円(前期比3.2%増)、セグメント利益(営業利益)は138百万円(前期比9.3%増)となりました。
(中国)
抄紙用ベルトは、新規顧客からの受注増により、販売数量は増加いたしました。
これにより、売上高は348百万円(前期比41.0%増)、セグメント利益(営業利益)は69百万円(前期比9.1%増)となりました。
(タイ)
抄紙用フエルト及びベルトは、新規顧客からの受注増により販売数量が増加いたしました。
これに加え為替影響により、売上高は335百万円(前期比11.4%増)、セグメント利益(営業利益)は20百万円(前期比42.6%増)となりました。
<工業用事業>
工業用フエルトは、需要回復遅れにより輸出向けの販売数量が減少いたしました。
この結果、売上高は444百万円(前期比13.0%減)、セグメント利益(営業利益)は7百万円(前期比87.4%減)となりました。
当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ224百万円増加し、29,466百万円となりました。これは主として建設仮勘定が412百万円、投資有価証券が402百万円増加した一方、現金及び預金が314百万円減少したことによるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ686百万円減少し、7,201百万円となりました。これは主として退職給付に係る負債が516百万円減少したことによるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ910百万円増加し、22,265百万円となりました。これは主として利益剰余金が445百万円、その他有価証券評価差額金が305百万円、退職給付に係る調整累計額が390百万円増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ322百万円減少し、6,367百万円(前年度末比4.8%減)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下の通りであります。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,203百万円の計上、非資金費用である減価償却費973百万円の計上、法人税等の支払による支出550百万円などにより1,401百万円の収入(前期比591百万円の支出増)となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出900百万円、無形固定資産の取得による支出174百万円などにより1,119百万円の支出(前期比598百万円の支出増)となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払による支出336百万円、自己株式の取得による支出251百万円などにより622百万円の支出(前期比50百万円の支出減)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、製造原価によっております。
2) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 受注生産品以外に仕入商品があります。
3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)経営成績等
a.売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に対し2.5%増加し13,947百万円となりました。国内売上高は、紙のデジタル化に伴う紙需要の減少によりフエルト販売数量は減少し、前連結会計年度に対し0.8%減少の5,506百万円となりました。海外売上高は、フエルト及びベルトの増販に加え、為替が円安に推移したことにより、前連結会計年度に対し4.8%増加の8,440百万円となり、海外売上高比率は60.5%となりました。
b.売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、ベルトの需要増に伴い生産体制を見直し、生産量が増加したことにより、前連結会計年度に対し265百万円増加し7,931百万円となりました。販売費及び一般管理費は、海外売上高の増加に伴う輸送費等の増加により、前連結会計年度に対し121百万円増加し4,942百万円となりました。
c.営業外損益
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に対し11百万円減少し214百万円となりました。営業外費用は前連結会計年度に対し102百万円減少し70百万円となりました。
d.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に対し236百万円減少し782百万円となりました。また、1株当たり当期純利益金額は、前連結会計年度に対して46.25円減少し181.51円となりました。
2)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、2022年度から2024年度までの3年間を対象とする第7次中期経営計画(略称:“NE-24”)を策定し、事業活動を推進してまいりました。最終に当たる当連結会計年度の目標に対する実績は下記のとおりとなりました。
第7次中期経営計画策定時と当連結会計年度を比較して、国内需要の減少による国内売上高の減少や原油価格の高騰による売上原価の増加などがある一方、為替は円安ドル高が進み海外売上高が増加するなど環境は大きく変わりました。当連結会計年度末においては、米国の関税政策の動向により世界経済が大きな影響を受ける情勢にあることや、中東地域での紛争などの地政学リスク、為替相場の見通しが不透明であることなど、今後は厳しい経営環境が続いていく見通しであります。
このような見通しの中、当社グループは、2025年度から2027年度までの3ヶ年を対象とする第8次中期経営計画(略称:“NE-27”)を策定いたしました。前中期経営計画 “NE-24” の経営目標を達成するために、諸施策を実行してまいりましたが、十分な成果に至らなかったことを真摯に受け止め、“NE-27” では「収益力の向上」、「グローバル市場での成長」、「事業基盤の強化」、「SDGsを含めた社会への貢献」を目的として「新領域への挑戦の3年」のスローガンを掲げ、新たな経営方針の下、活動を進めてまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、製品売上等の営業活動により多くのキャッシュ・フローを得ており、現在及び将来にわたって必要な営業活動及び設備投資などに備えるために、自己資金のほか金融機関からの借入により資金調達を図っております。グループ会社の資金については必要に応じて当社より融資しております。また、グループ会社の金融機関からの借入について当社が債務保証を行っております。
これら営業活動及び財務活動により調達した資金については、事業運営上必要な流動性を確保することに努め、機動的かつ効率的に使用することで金融負債の縮小化を図っております。また、当社グループは、流動性を確保するため取引金融機関と当座貸越契約を締結しており、高水準で推移している現預金と併せ、中期経営計画で掲げた戦略投資を機動的に実施することが可能となっています。
今後とも入出金の厳格な管理により「営業活動によるキャッシュ・フロー」の拡大を目指し、財務体質の向上に努めてまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、抄紙用具関連事業及び工業用事業の製造・販売を行っており、抄紙用具関連事業については、日本(当社)・北米(イチカワ・ノース・アメリカ・コーポレーション)・欧州(イチカワ・ヨーロッパGmbH)・中国(宜紙佳造紙脱水器材貿易(上海)有限公司)・タイ(イチカワ・アジア・カンパニーリミテッド)に販売拠点を置き、事業活動を展開しています。工業用事業については、主に株式会社イチカワテクノファブリクスが販売を担当しております。各会社は、それぞれ独立した経営単位であり、各会社において包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
したがって、当社グループは、本社及び連結子会社を基礎とした販売地域又は製品別事業セグメントから構成されており、事業活動の内容及び経営環境に関して適切な情報を提供するため、販売地域ごとに製品の要素が概ね類似する複数の事業セグメントを集約し、「抄紙用具関連事業(日本・北米・欧州・中国・タイ)」及び「工業用事業」の6つを報告セグメントとしております。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格を勘案して予め定めた合理的な金額に基づいています。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1 調整額は、以下のとおりであります。
(1)セグメント利益の調整額△1,612百万円には、セグメント間消去△14百万円、各報告セグメントに配分していない全社費用△1,891百万円、棚卸資産の調整額166百万円、為替レート差額124百万円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない管理部門に係る費用であります。
(2)セグメント資産の調整額10,515百万円には、セグメント間消去△814百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産11,493百万円、棚卸資産の調整△163百万円が含まれております。
(3)減価償却費の調整額128百万円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。
(4)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額255百万円は、各報告セグメントに配分していない全社設備投資額であります。
2 セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1 調整額は、以下のとおりであります。
(1)セグメント利益の調整額△1,913百万円には、セグメント間消去10百万円、各報告セグメントに配分していない全社費用△1,865百万円、棚卸資産の調整額△52百万円、為替レート差額△22百万円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない管理部門に係る費用であります。
(2)セグメント資産の調整額10,272百万円には、セグメント間消去△979百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産11,392百万円、棚卸資産の調整△140百万円が含まれております。
(3)減価償却費の調整額110百万円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。
(4)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額164百万円は、各報告セグメントに配分していない全社設備投資額であります。
2 セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。