事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
デジタルマーケティング事業 | 11,195 | 40.4 | 652 | 17.0 | 5.8 |
データマーケティング事業 | 9,754 | 35.2 | 2,222 | 57.9 | 22.8 |
インサイト事業 | 6,789 | 24.5 | 966 | 25.2 | 14.2 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社は、グループ会社等の経営管理及びそれに付帯または関連する業務等を行っております。
なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。
当社及び関係会社で構成される当社グループの主な事業内容は以下のとおりです。
事業の系統図は、次のとおりであります。
(1)デジタルマーケティング事業の内容について
〔メディア・プロモーションサービスの特徴及び内容〕
株式会社エクスクリエを中心とした国内子会社が、メディア・プロモーション関連サービスを提供しております。
株式会社エクスクリエは、「モラタメ.net(https://www.moratame.net/)」というサンプリング・プロモーションメディアを運営しており、インターネット上にて商品のサンプリングを通じて、大量の商品テスト、口コミを発生させるサービスを提供しております。「モラタメ.net」は、200万人以上にリーチが可能となっており、本当に使って欲しいユーザーに対して、低価格でサンプリングを実施することで、良質な口コミを発生・波及させることが出来る日本最大級の口コミ&セールスプロモーションメディアとなります。
また、デジタルマーケティング、プロモーションサービスの販売・提供などのマーケティング支援に関する事業を行っております。
当社グループは1,185万人にのぼるアンケート由来のユーザ情報(属性情報、デモグラフィック情報に限らず、ユーザーの興味関心など)を保有し、独自のデータベースを構築しておりますが、メディア・プロモーションサービスにおいてこれらのデータをサービスインフラとし、外部パートナーデータとの連携や広告プラットフォームなどで配信が可能となっており、お客様の課題解決に最適な分析、施策に活用しております。
顧客分析サービスとしては、Webログデータ・位置情報データ・購買データ、またはお客様のCRMデータと当社グループが保有する属性データを組み合わせることで、より高度な顧客分析が可能となり、多様化するお客様企業ニーズにきめ細かく対応した見込み顧客の発掘・競合との比較分析が提供可能となります。
顧客獲得サービスとしては、上述の独自調査による顧客分析に基づき、運用型広告に加え、広告ランディングページ改善提案・コンバージョンの最適化、アフィリエイト運用サポートなど、費用効果の高いプロモーションサービスを提供しております。
〔ITソリューションサービスの特徴及び内容〕
株式会社クロス・コミュニケーションを中心にモバイルやスマートフォンを中心としたサービスにおいて、マーケティング、企画から、開発、運用、プロモーションに至るまで、サービスに必要なあらゆる機能をワンストップで提供しております。
金融機関向けアプリや決済システム・ポイント管理システムなど堅牢性が求められるシステムや会員数100万人規模のシステム構築・運用の実績があり、また、通信キャリアやプラットフォーマーと連携し、日々進化するモバイル機器に対し常に最新の機能に対応した開発が可能となっております。さらに、マーケティング・リサーチ会社をグループ会社に持っている強みを生かし、調査・分析をベースにした円滑なPDCAサイクルを実現し、「成果」を向上させるものづくりを提供しております。
主な提供サービスは以下のとおりです。
上記に加えて、株式会社オルタナエクスを中心にエンジニアやプログラマ、検証コンサルティング等、主に構築や試験に携わる工程における人材支援とそれに紐づくサービス提供をしております。また、IT・Web業界の最新技術動向やデザインのトレンド情報、マーケティングの主要論点まで幅広くキャッチアップし、それら基幹事業でのノウハウを人材調達の支援に活かし、企業や事業のステージに合わせて柔軟な人材調達をサポートしております。
(2)データマーケティング事業及びインサイト事業(マーケティングリサーチサービス)の内容について
① 〔マーケティングリサーチの流れ〕
② 主力サービスであるネットリサーチの特徴〔ネットリサーチの流れ〕
ネットリサーチは、以下の特徴を有しております。
サポート体制
セールス、リサーチャー、ディレクターなど顧客と接する全ての担当者が課題解決に向けてお手伝いする、充実したサポート体制を組んでいます。
クオリティ
「回答負荷軽減を意識した画面づくり」「的確なターゲット選定のための配信設定」「精度の高いデータクリーニング」を実施し、高いクオリティを維持しています。
スピード
高機能なアンケートシステムのため、画面作成・配信・データ納品までスピーディに対応。お急ぎのアンケートなど最短24時間で納品します。
モニター
1,185万人(提携パネルを含む)の国内最大規模のアンケートモニターが利用可能。モニターは、基本属性だけでなく、シニア/携帯電話利用/自動車保有/化粧品利用といった約20のカテゴリーに分類されています。対象者を限定した調査もスムーズに実施します。
③ 顧客について
調査結果の最終ユーザーは一般事業会社等ですが、その受注経路は、調査会社・コンサルティング会社・広告代理店を通じて受注する場合と、直接に一般事業会社等から受注する場合とがあります。
④ 登録モニターについて
モニター管理会社である㈱リサーチパネルは、当社グループからの依頼に基づいて登録モニターにアンケートへの参加を依頼し、回答者に対する謝礼の支払いや、登録モニターの基本属性のメンテナンスを行うなど、アンケート回答における登録モニターとの窓口業務を行います。当社グループはモニター管理会社に対して、登録モニター利用の対価であるモニター募集委託手数料を支払っております。
当社グループは、主に関連会社である㈱リサーチパネルの保有するアンケート専門データベースに登録されたモニターをアンケート回答者として利用しております。一般のインターネット利用者のモニター登録誘導は、会員制サイト運営会社により行われております。主な会員制サイト運営会社は、㈱リサーチパネルの親会社である㈱CARTA HOLDINGS(旧:㈱VOYAGE GROUP)と㈱クレディセゾンであります。㈱CARTA HOLDINGS(旧:㈱VOYAGE GROUP)は、インターネットで販売されているさまざまな商品の情報を提供する、総合オンラインショッピングサイト「ECナビ」を運営しており、自社の会員を㈱リサーチパネルに会員登録するよう勧誘を行っております。また、㈱クレディセゾンとは、同社の会員の中でアンケートへの参加を希望する会員を、㈱リサーチパネルが運営する「永久不滅リサーチ」登録モニターとして利用する契約を締結し運営を行っております。その他、海外調査を専業とするネットリサーチ企業の利用など登録モニターのネットワークを積極的に拡大しております。
㈱リサーチパネルでは、会員登録情報を毎年更新することで、登録モニターの基本属性を最新の状態にすることに努め、また、個々人の調査回答内容をチェックし、悪質な不正回答者を登録抹消するなど、登録モニターの品質管理を徹底しております。
さらに当社グループでは、所有する消費財や資産などで特定条件を有する登録モニターをあらかじめ抽出し、その条件によって「自動車保有モニター」(※3)、「資産保有モニター」(※4)などの「特別モニター」を分類・管理しております。顧客から調査対象者の条件として求められることの多い事項、最大2,500項目に及ぶ詳細なプロフィールをあらかじめ調査し、対象者をグルーピングしておくことで、似たような調査で対象者選定のための条件設定を都度行う必要がなくなります。この「特別モニター」の使用により、スピーディーな調査が可能となるほか、アンケートへの参加依頼メールを特定グループのみに効率よく配信でき、品質向上、業務効率改善の双方に貢献しております。
⑤ リサーチ事業のサービスについて
当社グループは、調査企画内容に沿ってアンケートプログラムを開発し、調査協力者(※5)からインターネット・サーバー上でアンケートを回収するインターネットリサーチや、会場に調査協力者を集めてアンケート回収やインタビューを行うCLT調査(※6)などの定量調査(※7)サービス、座談会形式で調査協力者にインタビューを行うフォーカスグループインタビューなどの定性調査(※8)サービスを提供しております。
また、既存の調査手法を単独で提供するだけでなく、インターネット技術とを組み合わせた調査サービスも各種提供しております。
〔データマーケティング事業及びインサイト事業(マーケティングリサーチ)の主なサービス〕
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、新型コロナウィルス感染症に関わる各種制限の緩和等により経済活動の正常化が進展するなど、持ち直しの動きが見られました。一方で、混迷が長期化するウクライナや中東情勢のほか、世界的な金融引き締め等に起因する景気下振れや物価上昇等の懸念が、国内外で多様な業種に広がる当社顧客企業の収益環境に影を落とすなど、依然として先行き不透明な状況が継続しました。
当社グループの事業領域であるデジタルマーケティング市場及びマーケティングリサーチ市場は、顧客企業によるDX(デジタルトランスフォーメーション)への旺盛な投資を背景に堅調となっており、今後も中期的な成長が予想されます。一方で、消費者の購買行動は多様化が加速しており、これに対応した消費者ニーズ調査手法の革新やプロモーション手段の進化が求められるなど、競争環境の激化が想定されます。
こうした経営環境の下、当社グループは持続的な成長を実現するため、中期経営計画「DX Action 2024」の指針である「マーケティングDXパートナー」の実践へ向けた様々な取り組みを通じて、ビジネスモデルの進化とサービス対応領域の拡大を推進しました。
この結果、当連結会計年度における売上高は26,185百万円(前年同期比4.3%増)、営業利益は1,844百万円(同5.5%減)、経常利益は1,912百万円(同1.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,193百万円(同18.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(デジタルマーケティング事業)
デジタルマーケティング事業では、国内のグループ各社がデジタル領域に軸足を置き、販促支援メディアの運営、プロモーション・マーケティング支援、システムの受託開発及び保守・運用、人材供給等、DX(デジタルトランスフォーメーション)に関わる総合的なマーケティングソリューションを提供しております。
同事業の外部顧客に対する売上高は10,663百万円(前年同期比18.0%増)となりました。メディア・プロモーション分野における受注単価の回復、および株式会社トキオ・ゲッツをはじめとする新規連結効果が増収の主要因となりました。
同事業のセグメント利益(営業利益)は652百万円(同38.1%増)となりました。これは主に、売上高増加による売上総利益の増加によるものです。
(データマーケティング事業)
データマーケティング事業では、国内外のグループ各社において、マーケティングリサーチにおけるオンライン・オフラインでのデータ収集を中心にサービスを提供しております。
同事業の外部顧客に対する売上高は8,814百万円(前年同期比9.6%減)となりました。株式会社クロス・マーケティングを中心とする国内事業会社は、不透明な経済情勢の中でもお客様企業のリサーチ需要は底堅く、主力のオンライン調査が堅調で増収となりました。一方、海外事業を行うKadenceグループではコロナ禍後に発生していた需要が一巡し大幅な減収となったことが、同事業の減収の主要因となりました。
同事業のセグメント利益(営業利益)は2,222百万円(同12.7%減)となりました。これは主に、売上高の減少に伴う売上総利益の減少によるものです。
(インサイト事業)
インサイト事業では、国内外のグループ各社において、各種マーケティングデータの複合的な分析、消費者インサイトの発掘、レポート作成などを通じ、お客様企業のマーケティング戦略における意思決定への支援を行っております。
同事業の外部顧客に対する売上高は6,707百万円(前年同期比6.4%増)となりました。これは、1)株式会社クロス・マーケティングを中心とする国内事業会社では、オフライン調査を中心に需要が底堅かったこと、2)Kadenceグループの海外拠点では、インドネシアにおける収益拡大が継続したことに加え、上期までは厳しかった英国が下期に回復基調で推移したこと、等によるものです。
同事業のセグメント利益(営業利益)は966百万円(同6.1%増)となりました。売上高の増加により売上総利益が増加したことが、増益の主因となりました。
当連結会計年度末の財政状態は、資産については、流動資産が12,758百万円(前連結会計年度末比1,465百万円増)となりました。主な項目としては、現金及び預金7,377百万円、売掛金3,564百万円となっております。固定資産は3,872百万円(同856百万円増)となりました。主な項目としては、ソフトウェア548百万円、のれん1,233百万円、投資有価証券372百万円となっております。その結果、総資産は16,630百万円(同2,321百万円増)となりました。
負債については、流動負債が5,868百万円(前連結会計年度末比721百万円増)となりました。主な項目としては、買掛金1,234百万円、1年内返済予定の長期借入金1,154百万円、短期借入金473百万円となっております。固定負債は3,679百万円(同607百万円増)となりました。主な項目としては、長期借入金3,352百万円となっております。その結果、負債は9,548百万円(同1,328百万円増)となりました。
純資産は7,082百万円(前連結会計年度末比993百万円増)となりました。主な項目としては利益剰余金が6,273百万円となっております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は7,377百万円(前連結会計年度末比899百万円増)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果増加した資金は、1,571百万円となりました。主な要因は、法人税等の支払額904百万円、売上債権の増加額711百万円などの減少要因があった一方で、税金等調整前当期純利益1,933百万円の計上、減価償却費368百万円の計上、のれん償却額225百万円の計上などによる増加要因があったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果減少した資金は、1,244百万円となりました。主な要因は、有形・無形固定資産の取得による支出245百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出905百万円などの減少要因があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果増加した資金は、451百万円となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出1,008百万円、配当金の支払額240百万円などの減少要因があった一方で、長期借入れによる収入1,700百万円の増加要因があったことによります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当社グループでは、販売実績のほとんどが生産実績であることから、記載を省略しております。
b. 受注実績
当社グループでは、概ね受注から納品までの期間が短く、受注管理を行う必要性が乏しいため記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループでは、経営に委託された資本を最も効率よく活用すべく、適正資本構成を維持したうえでの収益力を図ることができるROEを、最も重要な経営指標として位置付けております。同時に、当社グループが成長段階であるとの認識に立ち、株主の収益成長期待に応えるため、売上高成長率、営業利益率を重視した事業経営に取り組んでおります。
〔売上高成長率について〕
当連結会計年度の売上高成長率は、4.3%(前連結会計年度は0.8%)となりました。売上高成長率が前期比で上昇した主因は、デジタルマーケティング事業において、受注単価の上昇による増収効果やトキオ・ゲッツ等の新規連結による規模拡大効果等により、同事業の売上高が前期比18.0%増加したことで、とりわけ前期比9.6%減収となるなど伸び悩んだデータマーケティング事業のマイナス要因を補ったためです。
なお、データマーケティング事業の伸び悩みの主因となった海外事業については、当連結会計年度の第4四半期には前年同四半期比で増収に転換するなど回復基調であります。
こうした中、引き続き当社グループは、成長ドライバーとして位置付けるデジタルマーケティング事業ではM&Aを含む成長投資を適切に継続し、またデータマーケティング事業の回復トレンドを継続させていくなど、連結売上高全体として10%以上の売上高成長率を中期的に確保するための取り組みを実行してまいります。
〔営業利益率について〕
当連結会計年度の売上高営業利益率は7.0%(前連結会計年度は7.8%)となりました。営業利益率が前年同期比で低下した主な要因は、比較的セグメント利益率の低いデジタルマーケティング事業の売上高構成比が上昇(前期比4.7%ポイント上昇)したことや、データマーケティング事業のセグメント利益率が減収に伴う粗利率減少により低下したこと等によります。
今後は、デジタルマーケティング事業のセグメント利益率改善や、データマーケティング事業の粗利益回復等をはじめとする利益率向上施策に取り組み、連結売上高営業利益率改善を目指します。
〔ROEについて〕
当連結会計年度のROEは、18.2%(前連結会計年度は17.1%)となりました。ROEが前期比で1.1%ポイント上昇した要因は、1)売上高当期純利益率が上昇したことで、2)総資産回転率の小幅低下をカバーし、併せて3)財務レバレッジを概ね前期並みの水準を堅持したためです。以下、要素項目ごとに説明いたします。
1)売上高当期純利益率(親会社株主に帰属する当期純利益÷売上高)は4.6%となり、前期の4.0%から0.5%ポイント上昇しました。これは主に、上述のとおり売上高営業利益率が前期比で小幅低下したものの、国内地方拠点新設に伴う補助金収入等の増加や、子会社統合に伴う税効果によるものです。
2)総資産回転率(売上高÷期首期末単純平均総資産)は1.69回となり、前年同期の1.83回に対し小幅ながら低下しました。要因として、上述のとおり主にデータマーケティング事業の売上高減少により連結売上高の成長率が4.3%にとどまり、期末にかけて新規連結効果等により増加した総資産の伸び(前期末比16.2%増)に対して低位となったためであります。
3)財務レバレッジ(期末総資産÷期末自己資本)は2.35倍となり前連結会計年度末の2.38倍と概ね同水準となりました。これは、利益創出等に伴う純資産の増加と、事業規模拡大等に伴う総資産の増加がバランス良く進んだことによります。
当連結会計年度末の財政状態は、資産については、流動資産が12,758百万円(前連結会計年度末比1,465百万円増)となりました。主な項目としては、現金及び預金7,377百万円、売掛金3,564百万円となっております。固定資産は3,872百万円(同856百万円増)となりました。主な項目としては、ソフトウェア548百万円、のれん1,233百万円、投資有価証券372百万円となっております。増加の主な要因は、新たに株式を取得した連結子会社ののれんの発生によるものであります。その結果、総資産は16,630百万円(同2,321百万円増)となりました。
負債については、流動負債が5,868百万円(前連結会計年度末比721百万円増)となりました。主な項目としては、買掛金1,234百万円、1年内返済予定の長期借入金1,154百万円、短期借入金473百万円となっております。固定負債は3,679百万円(同607百万円増)となりました。主な項目としては、長期借入金3,352百万円となっております。増加の主な要因は、新規借り入れによる長期借入金の増加によるものであります。その結果、負債は9,548百万円(同1,328百万円増)となりました。
純資産は7,082百万円(前連結会計年度末比993百万円増)となりました。主な項目としては利益剰余金が6,273百万円となっております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュフローの状況)
当連結会計年度においては、持続的な成長の実現のため、中期経営計画「DX Action 2024」の指針である「マーケティングDXパートナー」の実現へ向けた様々な取り組みを通じて、グループのビジネスモデルの進化と各事業における対応領域の拡大を推進しており、税金等調整前当期純利益を1,933百万円計上いたしましたことから、営業活動によるキャッシュ・フローは1,571百万円の資金の増加となりました。
また、下記「(資本の財源)」に記載のとおり、長期借入金について1,700百万円の借入をした一方で、1,008百万円の資金を返済しており、財務活動によるキャッシュ・フローは451百万円の資金の増加となりました。
その結果、現金及び現金同等物の期末残高が899百万円増加しております。
2024年度については、現段階の計画において大規模な資本的支出の予定は無く、今後の資金需要については、手元資金で賄うことを基本とし、必要に応じて金融機関からの借入等による資金調達を実施いたします。
その他については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(資本の財源)
当連結会計年度においては、デジタルマーケティング事業の拡大を目的として、また、グループとして事業基盤を維持し、継続的な成長のための投資を実行していくことを目的として、長期借入金1,700百万円を調達いたしました。
(資金の流動性)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は7,377百万円(前年同期比899百万円増)であり、有利子負債は主に金融機関からの借入金であります。なお、流動比率は217.4%であります。グループ全体として、一定の流動性は確保しており、現時点において懸念される点は無いと認識しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、連結会計年度末における資産及び負債、連結会計年度における収益及び費用に影響を及ぼすような仮定や見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、仮定あるいは条件の変化により、実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a. 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積に影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益額が変動する可能性があります。
b. 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損の検討にあたり、管理会計上の区分を基礎として資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
固定資産の回収可能価額は、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しており、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施し、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、今後当社の連結業績に影響を与えるリスクとして特に注視すべき不透明な要因として、混迷が長期化するウクライナや中東情勢のほか、原材料価格の高騰や急激な為替レートの変動などが挙げられます。これらの要因が当社の顧客の企業活動に影響をもたらし、顧客企業の新商品・サービス開発投資、マーケティングDX投資、販売促進活動等が想定以上に急激に変更(加速または縮減)された場合、当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があるものと認識しております。
⑤ 経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、「データマーケティング事業」によるあらゆるデータの分析、並びに「インサイト事業」による“生活者理解”、“WHYの解明”を通じて、「デジタルマーケティング事業」による顧客のマーケティングソリューションの実践を支援及びデジタル化によるマーケティングプロセスの変革を支援し、顧客のビジネスを成功に導くパートナーとして事業を行っております。
従いまして、当社グループはそれぞれの事業規模を勘案し「デジタルマーケティング事業」、「データマーケティング事業」及び「インサイト事業」の3つを報告セグメントとしております。「デジタルマーケティング事業」は、主に国内のグループ各社が、デジタル領域に軸足を置き、販促支援メディアの運営、プロモーション・マーケティング支援、システムの受託開発及び保守・運用、人材供給等、DX(デジタルトランスフォーメーション)に関わる総合的なITソリューションを提供しております。「データマーケティング事業」は、国内外のグループ各社において、マーケティングリサーチにおけるオンライン・オフラインでのデータ収集を中心にサービスを提供しております。「インサイト事業」は、国内外のグループ各社において、各種マーケティングデータの複合的な分析、消費者インサイトの発掘、レポート作成などを通じ、お客様企業のマーケティング戦略における意思決定への支援を行っております。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
なお、セグメント間の内部売上高及び振替高は、市場価格を勘案して一般取引条件と同様に決定しております。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
(注) 1 セグメント利益の「調整額」△1,976,990千円は、セグメント間取引消去1,324千円及び各報告セグメントに配分していない全社費用等△1,978,314千円が含まれております。全社費用等は、報告セグメントに帰属しない全社共通費用等であり、その主なものは管理部門に係る費用であります。
2 セグメント資産の「調整額」1,518,913千円は、セグメント間取引消去△1,355,287千円及び各報告セグメントに配分していない全社資産2,874,200千円が含まれております。全社資産は、報告セグメントに帰属しない全社共通の資産であり、その主なものは管理部門に係る資産であります。
3 減価償却費の「調整額」の区分は、報告セグメントに帰属しない管理部門に係る資産等の償却費であります。
4 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の「調整額」の区分は、報告セグメントに帰属しない管理部門に係る資産等の増加額であります。
5 セグメント利益の合計額は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
(注) 1 セグメント利益の「調整額」△1,996,350千円は、セグメント間取引消去△8,380千円及び各報告セグメントに配分していない全社費用等△1,987,970千円が含まれております。全社費用等は、報告セグメントに帰属しない全社共通費用等であり、その主なものは管理部門に係る費用であります。
2 セグメント資産の「調整額」1,389,085千円は、セグメント間取引消去△2,378,568千円及び各報告セグメントに配分していない全社資産3,767,653千円が含まれております。全社資産は、報告セグメントに帰属しない全社共通の資産であり、その主なものは管理部門に係る資産であります。
3 減価償却費の「調整額」の区分は、報告セグメントに帰属しない管理部門に係る資産等の償却費であります。
4 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の「調整額」の区分は、報告セグメントに帰属しない管理部門に係る資産等の増加額であります。
5 セグメント利益の合計額は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
(注)のれんの償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
(注)のれんの償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
該当事項はありません。