2025年12月期有価証券報告書より
  • 社員数
    291名(単体) 351名(連結)
  • 平均年齢
    32.4歳(単体)
  • 平均勤続年数
    2.8年(単体)
  • 平均年収
    5,962,000円(単体)

従業員の状況

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

2025年12月31日現在

 

セグメントの名称

従業員数(名)

モバイルサービス事業

308

(68)

フィナンシャルサービス事業

全社(共通)

43

(8)

合計

351

(76)

(注)1.従業員数は就業人員であります。

2.臨時雇用者数(契約社員、パートタイマー、人材派遣会社からの派遣社員を含む。)は最近1年間の平均人員を( )外数で記載しております。

3.当社グループは、セグメント別の独立した経営組織体系を有しておらず、同一の従業員が複数の事業に従事しております。

4.全社(共通)は、管理部門に所属している従業員であります。

5.従業員数が前連結会計年度末に比べて318名減少したのは、主として当社連結子会社であった株式会社ゆめみの全株式を譲渡したことに伴い、連結の範囲から除外したことによるものであります。

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2025年12月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

291

(42)

32.4

2.8

5,962

 

セグメントの名称

従業員数(名)

モバイルサービス事業

248

(34)

フィナンシャルサービス事業

全社(共通)

43

(8)

合計

291

(42)

(注)1.従業員数は就業人員であります。

2.臨時雇用者数(契約社員、パートタイマー、人材派遣会社からの派遣社員を含む。)は最近1年間の平均人員を( )外数で記載しております。

3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金及び持株会奨励金を含んでおります。

4.当社は、セグメント別の独立した経営組織体系を有しておらず、同一の従業員が複数の事業に従事しております。

5.全社(共通)は、管理本部に所属している従業員であります。

 

(3)労働組合の状況

 労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

(4)提出会社の管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育休取得率及び労働者の男女の賃金の差異

当事業年度

管理職に占める女性

労働者の割合(%)

(注)1.

男性労働者の育児休業

取得率(%)

(注)2.

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1.

全労働者

(注)3.

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

19.0

100.0

66.6

72.4

75.6

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.前事業年度(74.7%)からの低下要因は、新卒及び若手ポテンシャル層の女性採用を優先的に進めたことによる人員構成の変化です。当事業年度は、将来を支える組織基盤強化のため、女性採用を大幅に拡大いたしました(女性正規雇用労働者:前年比1.6倍、パート・有期労働者:前年比約3倍)。

   多くの若手・ポテンシャル層および多様な働き方を希望する女性層を新たに迎えたことで、社内の女性比率は飛躍的に向上しましたが、勤続年数の短い層が厚くなったことにより、一時的に男女間の平均賃金に乖離が生じております。現在、女性管理職比率の向上(目標23%)を掲げた行動計画を推進しており、中長期的なキャリア形成支援を通じて、役職構成の差異に起因する賃金格差の解消に継続的に取り組み、男女間賃金格差の是正を目標として掲げ、情報開示を進めてまいります。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティに関する考え方

①経営理念とビジョン

 当社グループは、「価値の開花、未来豊穣」をミッションとして掲げ、「インターネットマーケティングを通じて豊かな世界を実現する」というビジョンのもと、事業基盤の強化と成長領域への投資を通じて、持続的な成長と企業価値の向上に取り組んでおります。当社は、国内最大規模のポイントメディア「モッピー」を安定成長の基盤とし、その高いメディア力を活かした「垂直統合型モデル」を構築することで、利益率改善と収益拡大を追求しております。同時に、ブロックチェーン領域を重点投資領域と位置づけ、暗号資産交換業における競争優位性の確保等を通じて、デジタル経済の活性化を牽引するプラットフォーム構築を推進しております。さらに、これら既存事業とのシナジーを前提とした新規事業開発や「戦略的なM&A」を積極的に実行することで、非連続な成長を実現し、中長期的な企業価値の最大化に取り組んでおります。

 これらビジョンの中長期的な実現には、地球環境問題への対応や、様々な社会課題への貢献が持続可能な社会の実現に向けて重要であると考えております。そこで当社グループは、多様なバックグラウンドを持つ従業員のパフォーマンスを最大化する職場環境の整備など、各ステークホルダーと連携し、事業戦略とESG戦略を高度に融合させることで、「インターネットマーケティングを通じて豊かな世界を実現する」というビジョンの達成に貢献してまいります。

 

②サステナビリティ方針

 持続可能な社会の実現を経営の重要課題と認識し、2025年度に包括的な「環境方針・環境目標」を策定いたしました。

気候変動:Scope1、2、3 排出量実質ゼロを目指す「Net-Zero 2050」にコミットしSBT認定取得を開始します。

生物多様性:自然資本への依存と影響を評価し、「ネイチャーポジティブ」への貢献を推進します。

人的資本:多様なバックグラウンドを持つ従業員のパフォーマンスを最大化し、心身の健康と成長を支援します。

 

③ステークホルダー・エンゲージメントとSDGs

当社グループでは、社会の公器として多様なステークホルダーとの対話を通じ、SDGs達成に貢献します。

ステークホルダー

エンゲージメントの主な内容・姿勢

ユーザー・顧客

「モッピー」を通じたエシカル消費の啓発やモッピーSDGs寄付プラットフォームの提供

投資家・株主

決算説明や個別面談に加え、TCFD/TNFDに基づく透明性高い情報開示や格付評価の向上

サプライヤー

CDPサプライチェーンプログラムを通じた排出量一次データの収集と脱炭素化の協働

従業員

サステナビリティ教育、ダイバーシティ推進、人的資本経営によるエンゲージメント向上

国家・地域住民

法令遵守、JCI(気候変動イニシアティブ)等を通じた政策提言

NGO・NPO

「防災の日」イベントや「モッピーSDGs」を通じた脱炭素・人権保護団体等への寄付支援

 

 

④7つのマテリアリティ(重要課題)

当社グループは、サステナビリティを巡る課題解決について、特に注力して取り組むテーマとして「7つのマテリアリティ」を設定し、効果的に経営資源を重点配分しております。

 

セレス7つのマテリアリティ

設定の背景

自社サービスを通じた豊かな社会の実現への貢献

・インターネット上から無料で利用できるポイントサイトメディア「モッピー」を通して、人々の豊かな生活の実現に貢献

・寄付専用プラットフォーム「モッピーSDGs」により、災害支援や社会課題の解決に貢献

オープンイノベーションによる社会課題解決・経済発展への貢献

・積極的な事業成長投資に加え、投資育成事業(CVC)によるベンチャー企業への投資や、子会社ラボルのフリーランス向け資金繰り支援サービス事業等を通じたオープンイノベーションによる社会課題解決・経済発展へ貢献

デジタル広告の公正な運用と業界の健全な発展への貢献

・インターネットマーケティングに携わる企業として、コンプライアンス遵守と広告業界の発展に向けた取組を推進

環境に配慮した製品・サービスの提供

・提供するすべての製品・サービスについて、地球環境に配慮した取組を推進

多様な人材の活躍

・変化に強く競争力の高い組織構築のために、従業員の多様性を包括しうる環境整備への取組を推進

情報セキュリティとプライバシー

・648万人超のアクティブユーザーを抱えるメディア「モッピー」や高度なセキュリティ技術が求められる暗号資産販売所「コイントレード」をはじめとする、多くのユーザー様の大切な情報資産をお預かりする企業として、高度な技術を有する人材確保と人材育成の取組や高度なセキュリティを担保する技術の導入を推進

コーポレート・ガバナンスの強化

・上場企業として持続可能な成長と長期的視野に立った企業価値の最大化の実現に向けた取組を推進

 

⑤外部イニシアティブへの賛同・加盟

2025年度において、以下の国際的な枠組みへの参画に取組みました。

・2025年5月:TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)フォーラム参画

・2025年6月:JCI(気候変動イニシアティブ)参加

・2025年7月:UNGC(国連グローバル・コンパクト)署名・賛同

   ・2025年7月:科学的根拠に基づく排出削減目標(SBT)認定取得に向けたコミットメントを表明

   ・2025年8月:女性のエンパワーメント原則(WEPs)署名・賛同

 

(2)気候変動に関する取組(TCFD/SBT/CDP対応)

①ガバナンス

a.取締役会による監督

当社グループは、気候変動および自然資本に関わる課題を経営上の重要事項と認識し、取締役会を最上位とする監督・執行体制を確立しております。取締役会は、気候変動リスクおよび機会に関する専門的知見(役員レベルおよび管理職レベルでの環境課題実務経験)を有するメンバーを含め、多様な視点から議論を深めています。原則として年1回以上、必要に応じて毎月の取締役会において、気候関連の依存・インパクト・リスク・機会の評価、および「気候移行計画」の進捗を審議・監督し、経営の健全性を担保しております。

 

b.サステナビリティ推進委員会および推進体制

 当社グループでは、気候変動を含むサステナビリティ全般におけるリスク対応を重要課題と捉え、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ推進委員会を設置し、リスク管理委員会と連携をとりながら重要事項等の機会の識別・評価・管理及びマテリアリティについて検討・審議を行い、取締役会にて監視・監督・議決を行うガバナンス体制を構築しております。

また、サステナビリティ推進委員会では同委員長の判断により、社外取締役、監査等委員である取締役、子会社の取締役及び監査役、その他サステナビリティ推進委員会が必要と認める者をオブザーバーとして招集したうえで、意見を聴取することができます。

本委員会は年1回の開催を原則としておりますが、必要に応じて適宜開催するものとしております。当社グループの中長期的な企業価値向上を実現するためにはサステナビリティを巡る課題への対応が必要不可欠と考えており、サステナビリティに関する取組の進捗状況や成果を定期的に評価し、必要に応じて方針や戦略の見直しを行っております。これにより、社内外の情報を収集のうえ当社グループの課題を具現化し、部門ごとに活動の活性化を図ってまいります。

なお、当社グループのサステナビリティ推進体制の概要を含むコーポレート・ガバナンス体制の詳細は、「第4提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。

 

c.ESG役員インセンティブ制度の導入

サステナビリティ経営を実効的なものとするため、2025年度より取締役レベルの報酬体系にESG役員インセンティブ制度の導入を取締役会にて決議いたしました。

報酬への連動は、取締役(監査等委員および社外取締役を除く)の賞与および中長期インセンティブ(譲渡制限付株式報酬)をESG指標に連動させております。

 

②戦略

a.デジタルプラットフォームを通じた環境負荷管理と透明性の追求

当社グループの温室効果ガス(GHG)排出構造において、自社拠点等の直接的排出(Scope 1・2)が占める割合は全体のわずか0.2%に留まり、残存する99.8%がバリューチェーン全体(Scope 3)に起因しているという事実を、極めて重要な経営課題として認識しております。

特に、排出量の85.1%を占めるD2C事業の原材料調達および製造プロセス(カテゴリー1)の可視化は、単なるリスク管理に留まらず、将来的なカーボンプライシング導入に伴う財務リスクをコントロールし、持続可能なサプライチェーンを構築するための戦略的布石となります。また、自社のGHG排出データにおいて、Scope 3の全15カテゴリーを網羅的に算定し、独立した第三者検証による限定的保証を受領したことは、ステークホルダーに対する誠実なアカウンタビリティ(説明責任)を果たすのみならず、当社が提供するデジタルプラットフォームそのものの信頼基盤を証明する取組でもあります。

 

b.ブロックチェーン技術を活用した社会貢献

当社の強みであるブロックチェーン技術は、サステナビリティ推進において革新的な役割を担います。

・金融包摂(SDGs 目標1,8):ポイントサイト「モッピー」を暗号資産や電子マネーのハブとし、誰もがデジタル金融へアクセスできる環境を構築しております。また、グループ会社ラボルを通じて、フリーランスや小規模事業者の資金繰りを支援しております。

・デジタル環境価値資産:ブロックチェーンによる透明性とトレーサビリティを活かし、カーボンクレジットの二重カウントリスクを排除した取引市場への支援や、資金の流れを環境に優しい方向へ転換させ、カーボンニュートラル実現に貢献します。

 

c.時間軸の定義と財務計画との関連付け

 当社は、気候関連課題を以下の時間軸で管理し、財務計画と紐づけております。

・短期(0-1年):単年度目標と実績の乖離を判断し、機動的に施策を修正

・中期(2-5年):中期経営計画周期に合わせ、再エネ転換等の構造的投資を実行

・長期(6年-) :2050年ネットゼロを通過点とし、超長期的な社会のレジリエンスに貢献

 

d.シナリオ分析に基づくリスク・機会と財務影響

当社は、IEA(国際エネルギー機関)の「NZE 2050」およびIPCCの「SSP1-2.6(1.5℃相当)」,「SSP5-8.5(4℃相当)」シナリオを用い、事業への影響を定量的に試算しております。

分類

リスク・機会項目

論理的背景とパラメータ

時間軸

1.5℃影響

4℃影響

主な対応策

移行

炭素税

1.5℃:2050年 250ドル/CO2tの炭素価格を予測、強固な炭素税導入、Scope 3(85.1%)への影響が最大

中期  〜長期

[高]最大約8.3億コスト増 (2050年時点)

[低]影響は軽微

内部炭素価格(ICP)の導入、サプライヤーのSBT認定支援

移行

顧客行動変化

1.5℃:エシカル消費が主流化し、環境意識の低い企業は市場から淘汰される

中期  〜長期

[中]D2C売上   30〜50%減少 (最大約35億円)

[低]市場変化は緩やか

バイオマス/生分解性素材への転換/リサイクル適正向上/LCAを通じた透明性向上

移行

評判リスク

1.5℃:ESG投資の対象除外や優秀な人材の流出リスク

短期  〜長期

[高]約32.8億円の株主価値毀損リスク

[低]企業の環境姿勢への注目度が低い

TCFD/TNFDに基づく詳細な情報開示、UNGC等の国際枠組みへの参画

物理

激甚災害

4℃:台風・洪水による拠点浸水・事業停止、     激甚災害の頻発による電力遮断・拠点浸水・サプライチェーンの寸断

短期   〜長期

[低]災害頻度は現状維持に留まる

[高]最大約14.8億円の損失(在庫毀損・事業停止)

サーバー・物流拠点の地理的分散、BCP策定、損害保険の活用

物理

気温変動

4℃:高温化によるD2C資材(プラスチック)の変形・品質劣化・返品増

長期

[低]物理的損害は限定的

[中]約1.2億円の返品・廃棄コスト増

輸送工程の温度管理徹底、耐熱性の高い代替資材への移行

機会

ESG評価向上

1.5℃:積極開示によりESGファンドからの資金流入、調達コスト低減

短期 〜長期

[高]約214.2億円の株主価値向上の機会

[低]資本市場の評価軸が環境以外にシフト

サステナビリティ・リンク・ローン(SLL)の活用、CDP「A」獲得

機会

新市場創出

1.5℃:ブロックチェーンによる「デジタル環境価値資産」の構築や環境価値取引

中期  〜長期

[高]長期で数十億円規模の新規売上創出

[中]災害適応型サービスの需要増

トークン化したカーボンクレジット取引市場の活性化等、デジタル環境価値資産の構築

※1.5℃シナリオ: 脱炭素社会への移行が進むため、政策・市場のリスクが高まる一方、物理的被害は抑制される。

IEA NZE 2050、IPCC SSP1-2.6、2030年に130ドル/CO2t、2050年に250ドル/CO2tの炭素価格を想定。

※4℃シナリオ: 移行対策が進まず、異常気象による建物や在庫への直接的な物理的ダメージが極めて深刻化する。

炭素税等の政策コストは限定的と想定。

※事業および財務に及ぼす影響度[高][中][低]について

[高]:事業および財務への影響が大きくなることが想定される事案。定量的には、金融商品取引所における適時開示制度の要件である「売上高の10%」または「純利益の30%」以上の増減影響を与える可能性があるもの、あるいは取締役会により戦略上重大な影響があると判断されるもの。

[中]:事業および財務への影響がやや大きくなることが想定される事案。中期経営計画の達成や特定の事業セグメントの収益性に無視できない影響を及ぼす可能性があるもの。

[低]:事業および財務への影響が軽微であることが想定される事案。既存の管理体制やBCP(事業継続計画)の範囲内で十分に対応が可能なもの。

※財務的影響試算に関する不確実性について

本報告書に記載している財務的影響額(カーボンプライシングに伴うコスト増や物理的損害額等)は、IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)等の外部機関が公表しているシナリオ、および現時点での当社グループの事業構造に基づいた合理的な推計値であります。しかしながら、これらの試算には、各国の将来的な環境政策や法規制の動向、炭素税の価格推移、為替変動、脱炭素技術の進展速度、およびサプライヤーによる対策状況など、多くの不確実な要素が含まれております。実際の財務的影響は、これらの外部環境の変化や、当社グループによる適応策の進捗状況によって、記載の試算と大きく異なる可能性があることにご留意ください。

 

③リスク管理

a.リスク管理プロセスと特定の詳細

(リスク管理プロセス)

 当社の環境及び気候変動に関するリスク/機会の管理プロセスは、以下のとおりであります。

1.各部門と連携し、サステナビリティ推進グループにて、気候変動に関する財務的影響の大中小/発生頻度/発生に関する可能性を評価・判断し量的・質的・影響及び発生可能性の3要素の評価により、重要項目の一次抽出を行い、一次抽出した重要項目のうち、特に財務上または戦略上で重要な影響を及ぼすものを特定します。

2.取締役管理本部長を委員長としたリスク管理委員会と気候関連リスク/機会について共有・連携を行います。

3.リスク管理委員会とサステナビリティ推進グループにて、財務上または戦略上で重要な影響を及ぼすリスク/機会を二次抽出し、マテリアリティとして特定した上でマッピングします。

4.代表取締役社長を委員長としたサステナビリティ推進委員会へ特定されたリスク/機会の状況を報告し、承認もしくは必要に応じて経営会議を通じて各部門責任者に指示を行います。

5.サステナビリティ推進委員会より取締役会へ報告・提言を行い、「気候関連リスク/機会の重要項目」における対応策について、最高執行および監督機関たる取締役会において、最終決定と確認を行います。

6.取締役会は必要に応じてサステナビリティ推進委員会へ指示を行います。これらは気候変動のみならず、LEAPアプローチを用い、自然関連への依存・影響・リスク・機会も含めた管理プロセスとなっております。

 

(リスク特定の詳細)

サステナビリティ推進グループは、事業活動における、移行的・物理的リスクを適切に分析するため、直接操業の視点だけではなく、上流から下流に渡るバリューチェーンの視点でも、短期・中期・長期の気候変動リスクを含む、固有のリスクを特定し、それぞれのリスクを取りまとめ、SDGs/SASBスタンダード/GRI/ISO26001等のグローバルフレームワークに基づいて評価を行っております。リスク評価では、移行リスク/物理リスクの各分野において、当該リスクが影響を与える期間、リスクの現状、リスク顕在化を防ぐための課題、課題解決のための行動、行動により予測される結果についての記載に基づき、リスクの重要度の判断基準に照らして、リスク影響度の評価を行う内容となっており、定期的にその評価およびモニタリングを実施しております。気候関連課題への取組を重要な経営課題として捉え、代表取締役社長を最高責任者としてサステナビリティ推進委員会を設置し、リスク管理委員会と連携し、環境関連の課題解決に向けた取組を計画・実行し、気候関連の依存・影響・リスク・機会の相互関係を評価しております。

 

b.自然資本・生物多様性(TNFDへの対応)

2025年度より「LEAPアプローチ」を段階的に導入しております。

・依存・影響の評価:D2C事業における原材料(木材、プラスチック)の自然資本依存度を特定しております。

・ネイチャーポジティブの達成に向け、FSC森林認証材やバイオマス素材への転換を推進しております。

 また、ブロックチェーンを用いたトレーサビリティの確保により、不正取引や乱獲の抑制に間接的に貢献します。

 

c.サプライチェーンにおける人権デュー・デリジェンスへの取組

  当社グループは、2025年7月の国連グローバル・コンパクト(UNGC)への署名に基づき、人権尊重を経営の重要基盤と位置づけております。特に、気候変動がもたらす激甚災害や環境変化は、貧困の加速や労働環境の悪化を招き、結果としてバリューチェーン全体における人権リスク(強制労働や安全衛生の欠如等)を増大させるという強い相関関係にあると認識しております。当社はまず、働く人々の権利を守りながら進める「公正な移行」の観点に基づき、持続可能な調達方針およびサプライヤー行動規範を策定・整備することで、脱炭素社会への移行を進めてまいります。これらを基盤として、2026年度以降、主要な取引先における強制労働、児童労働、安全衛生環境等の潜在的な人権リスクの影響を把握するための準備に着手いたします。環境対策と人権尊重の両輪でサプライチェーンのレジリエンスを強化し、持続可能な調達基盤の構築に努めてまいります。

 

④指標と目標

a.温室効果ガス排出量の実績と測定方法(2024年実績)

環境パフォーマンスデータの計算にあたっては、「財務支配力(Financial Control)アプローチ」を採用しております。これは、連結財務諸表の対象となるグループ各社(株式会社セレスおよび連結子会社8社)の活動を100%範囲に含めるものであり、財務報告とサステナビリティ報告の整合性を確保しております。

GHG Emissions

排出量

(t-CO2)

測定方法

Scope 1

2

「都市ガス消費量(㎥)」×「都市ガス排出係数(t-CO2/M㎥)」

Scope 2(ロケーション)

126

「電力使用量(kWh)」×「電気排出係数平均値t-CO2/kWh」

Scope 2(マーケット)熱

2

「熱消費(GJ)」×「熱供給事業者別排出係数平均値(t-CO2/GJ)」

Scope 2(マーケット)電力※

41

「電力使用量(kWh)」×「電力事業者別排出係数(t-CO2/kWh)」

Scope 1 & Scope 2

45

Scope 1+Scope 2(マーケット熱+電力)

Scope 3(合計)

22,146

Scope 3(Cat 1~15)

 Cat 1:購入製品・サービス

18,892

「購入金額(百万円)」×「GLIO排出係数(t-CO2eq/百万円)」

 Cat 2:資本財

728

「固定資産取得額」×「環境省DB_情報(t-CO2eq/百万円)」

 Cat 3:エネルギー関連

21

「都市ガス消費量(㎥)+電力使用量(kWh)」×「環境省DB」

Cat 4:上流輸送・物流

734

「適用ごとの購入金額(百万円)」×「環境省DB」

 Cat 5:事業廃棄物

9

「適用ごとの購入金額(百万円)」×「GLIO廃棄物処理産業」

 Cat 6:出張

87

「従業員数」×「環境省DB_13 従業員一人当たり」

 Cat 7:雇用者の通勤

75

「旅費交通費(百万円)」×「環境省DB_11 旅客鉄道」

 Cat 8:リース資産(上流)

21

「電力使用量(kWh)」×「その他係数 電気排出係数(平均値)」

 Cat 9:輸送、配送(下流)

2025年度実績より算定

 Cat 10:販売製品の加工

算定対象外

 Cat 11:販売製品の使用

算定対象外

 Cat 12:販売製品の廃棄

28

「廃棄物重量(kg)」×「環境省DB_9 輸送段階含む」

 Cat 13:リース資産(下流)

算定対象外

 Cat 14:フランチャイズ

算定対象外

 Cat 15:投資

1,551

「投資先売上高」×「持ち株比率(%)」×「業種分類別排出係数」

Sum of Scope 1,2&3

22,191

Scope 1+Scope 2(マーケット熱+電力)+Scope 3

上記データは、ISO 14064-3に準拠した独立第三者による限定的保証を受領しています。

 ※ Scope 2(マーケット)電力(41t-CO2)は、J-クレジット(再エネ電力由来)にてオフセット

 

b.CDPスコアリング結果と外部評価

2025年度CDP調査において、前回評価「C」から2段階アップし、マネジメントレベルの「B」を獲得しました。特にガバナンスやリスク・機会開示、検証で「A」評価を得る一方、「目標」が「C-」に留まったことを真摯に受け止め、2026年度の「Aスコア」獲得に向け、SBT認定取得による目標水準の向上に邁進します。

スコア

2025年

2024年

総合スコア

カテゴリースコア

 

 

 

エネルギー

B-

 

ガバナンス

 

Scope 1及び2の排出量

 

Scope 3の排出量

B-

 

バリューチェーン・エンゲージメント

C-

 

リスク開示

B-

 

依存・影響・リスク・機会のプロセス

 

環境外部性の価格付け

C-

 

環境方針

B-

 

機会の開示

B-

 

検証

D-

 

公共政策への関与や業界連携

 

事業戦略

 

状況

B-

 

排出削減の取組み及び低炭素製品

 

目標

C-

※ 気候関連の移行リスク・物理的リスク・機会・資本投下に関する詳細は、下記2025年CDP回答を通じて開示。

https://media.ceres-inc.jp/news/2025/09/CERES-INC.-16-09-2025-CORPORATE-17-06.pdf

 

c.インターナル・カーボンプライシング(ICP)

 当社グループは、将来の炭素コストを現時点での意思決定に組み込む「シャドープライス」を導入しております。

 意思決定への活用は、資本支出(CAPEX)、サプライヤーの選定、新製品の開発(R&D)において炭素コストを財務リスクとして評価しております。これにより、短期的コストのみならず、長期的な環境リスクを回避し、事業のレジリエンスを高める投資を正当化しております(設定価格は、2030年:19,500円/t-CO2、2050年:37,500円/t-CO2(150円/ドル換算))。

 

d.包括的な環境方針と削減目標(SBT)

 当社グループは、2025年6月に「セレス環境方針」および「環境目標」を制定いたしました。パリ協定が目指す、「1.5℃目標」に整合すべく、2050年ネットゼロを長期目標に据え、2025年7月にSBTi(科学的根拠に基づく目標設定)へのコミットメントを表明いたしました。

 以下の短期目標(2030年)+ネットゼロ目標(2050年)について、2027年7月までのSBT認定取得を目指しております。

・2030年目標:Scope 1・2排出量を100%削減(2024年度比)、Scope 3排出量を25.2%削減(2024年度比)。

・2050年目標:Scope 1・2排出量を100%削減、Scope 3に関しては、90%以上の直接削減を行い、どうしても削減できない残余排出量(10%未満)を中立化(炭素除去など)することで、2050年ネットゼロ達成を目標とする。

 

e.排出量実績(2024年度:独立第三者保証受領)

 当社グループは、情報の透明性と信頼性を担保するため、ISO14064-3に準拠した独立第三者機関による検証を受け、Scope 1、Scope 2、およびScope 3(全範囲)について、限定的保証を受領しております。特に排出量の大部分を占めるScope 3については、単なる推計に留まらず、各カテゴリーの境界を明確にし、算出精度向上に努めております。

 

f.バリューチェーン・エンゲージメント

 Scope 3 カテゴリー1(購入した製品・サービス)が排出量全体の85.1%を占めるD2C事業において、サプライヤーとの協働を強化しております。CDPサプライチェーンプログラムを活用し、主要なOEM先から一次データを収集する体制への移行を開始いたしました。また、主要取引先に対して当社の「環境方針」への理解を求め、SBTに準拠した目標設定を促すなど、サプライチェーン全体での脱炭素化を推進しております。

 

g.低炭素製品・サービスによる貢献

 当社グループは、本業を通じて環境負荷低減に貢献しております。

(ポイントメディア事業)

 「モッピーSDGs」を通じ、ユーザー参加型で環境団体へ寄付や「モッピーリユース」による循環型社会の推進に取り組んでおります。

 

h.カーボンクレジット

 当社グループは、温室効果ガス排出量の削減を最優先としつつ、現時点において技術的に削減が困難な排出量については、J-クレジット等の信頼性の高いカーボンクレジットを活用しております。2024年度実績においては、Scope 2(マーケット基準)の総量43t-CO2のうち、電力消費に伴う排出分(41t-CO2)に対し、再生可能エネルギー由来のJ-クレジット41tを無効化処理いたしました。これにより、電力由来の排出については実質的なカーボンニュートラル化を達成しております。なお、残余2t-CO2(冷熱利用等に伴う排出)についても、将来的な低炭素エネルギーへの転換やオフセット手段の検討を継続し、バリューチェーン全体のネットゼロ達成を目指してまいります。

 

(3)人的資本に関する考えと取組

①多様な人材の活躍

a.セレスの人材の多様性の考え方

 当社グループは、変化の激しいインターネット業界の中で事業展開するにあたり、次世代における社会インフラの基盤技術となる可能性を持つブロックチェーン技術を重要戦略に位置付け、常に変化に強く、競争力の高い組織の構築を目指しております。

 そのために当社グループでは、ジェンダーや性別、国籍、人種、言語、思想などという枠を包括した様々なバックグラウンドを持つ人材が共存している状態を「多様性」と定義し、多様性確保に向けた人材育成と従業員一人ひとりのパフォーマンスの最大化に向けた社内環境整備を推進しております。

b.多様性確保に向けた人材育成方針

 セレスでは、多様なバックグラウンドを持つ人材の共存を大切にしておりますが、個々の能力を最大限に発揮させ、それを組織の成果として結びつけるためには、組織マネジメントの重要性とともに難易度も高まると考えております。そのため、リーダーやリーダー候補者に向けた組織マネジメントの教育・研修を充実させ、効果的なマネジメントスキルを養成しております。

c.多様性確保に向けた社内環境整備方針

 多様なバックグラウンドを持つ人材が個々の能力を発揮するためには、それぞれのアイデアをアウトプットする「しかけ」が必要であると考えております。セレスでは、そのような「しかけ」が実現できるようなオフィス環境や制度の設計を行っております。これにより従業員が自由に意見を交換し、新たなアイデアを生み出せる環境を提供することで、組織全体のイノベーションを促進しています。

 

 当社グループは、上記取組を通じて多様な社会課題に対して引き続き積極的に対応し、持続可能な未来の実現に貢献してまいります。

 

 

セレスの人材戦略図

 

②戦略

a.人的資本経営の基本方針:「価値の開花、未来豊穣」

 当社は、「インターネットマーケティングを通じて豊かな世界を実現する」をビジョンに掲げ、「垂直統合型モデル」の深化と、次世代の社会インフラとなる可能性を秘めた「ブロックチェーン領域」での成長を推進しております。これら既存事業の枠を超えた非連続な成長を実現し、持続的な競争力を維持するためには、従業員一人ひとりを「開花すべき価値」と捉え、その成果が組織全体に「豊穣(循環)」として還元される人的資本経営が不可欠であると認識しております。当社が掲げる5つのバリュー(本質・挑戦・循環・没頭・感情)を全ての活動の源泉とし、個の力が最大限に発揮される組織を構築することで、企業価値の中長期的な向上を目指します。

 また、当社は、国連グローバル・コンパクト(UNGC)および「女性のエンパワーメント原則(WEPs)」への署名・賛同に基づき、多様性を力に変える強固な組織基盤の構築を経営の最重要戦略として位置づけております。

 

b.人材育成方針:変化に強く、競争力の高い組織の構築

 当社は、5つのバリュー(本質・挑戦・循環・没頭・感情)を体現し、自律的に価値を生産する人材を育成しております。

・「本質」を見抜く成長支援

 目標管理制度(MBO)を軸に、表面的な数字のみならず、本質的な貢献を評価しております。マネジメント職とプロフェッショナル職の二極のキャリアパスを整備し、個々の専門性を最大限に引き出します。また、多様なバックグラウンドを持つ社員が公平に評価され、その専門性を最大限に発揮できるよう、職種ごとの「ジョブディスクリプション」を策定しました。これにより、各職種に求められるスキルや経験を明確化し、目標管理制度(MBO)と連動させることで、専門性に基づいた客観的かつ納得度の高い評価体系を構築しております。

・AIリテラシーの向上と業務変革

 変化の激しいインターネット業界において高い生産性を維持するため、AI研修の実施およびAIツールの全社導入を推進し、全社員がAIを適切に使いこなすことで定型業務を効率化し、人ならではの創造性や「本質」的な課題解決に注力できる環境を整えております。

・知の循環とスキルアップ

 資格取得祝い金や社外研修費の全額補助、エンジニア向け勉強会の開催等、個人の学びを組織の知見へ変換する「循環」を支援しております。

・「挑戦」の文化醸成(インナーブランディング)

 カルチャー推進チーム「ミツバチ」による部門横断的な交流、月次MVP(CERES AWARD)の選出、情熱を分かち合う「CERES FES」の実施により、社員が仕事に「没頭」し「感情」を共有できる土壌を創出しております。

 

③リスク管理:離職リスクの特定と構造的課題の解決

 当社は、育児休業復職後の3年間を「離職リスクの高い過渡期」と特定し、一般事業主行動計画に基づき「小1の壁」等の社会的課題を解決するパッケージ施策を順次実行してまいりました。

 その結果、2022年3月時点で25カ月であった女性従業員の復職後平均勤続年数は、46.5カ月(3.9年)へと伸長し、当初目標(36カ月以上)を大幅に達成いたしました。全ての対象者が「3年の壁」を突破できる仕組みを構築したことで、組織の安定性と次世代リーダー育成の蓋然性を高めております。

取組

パッケージ施策

内容

育児時短勤務

法改正に伴い、育児休業の2回までの分割取得及び出生時育児休業の創設につき規定、また、育児のための所定外労働の制限(第11条)、子育て支援休暇(第15条)につき、その対象を「子供が3歳未満の場合」となっているところ、「子供が小学校4学年の始期に達するまで」に変更

在宅勤務制度

フレックスタイム制度

在宅勤務制度・フレックスタイム制に関する定めを追加

子育て支援休暇

子どもに関するお世話が必要になった場合に有給休暇を取得できる制度

・小学3年生以下の子どもと同居する場合を対象

・1年間につき5日間(8時間×5日間=40時間)取得可能

・1時間単位での取得が可能

働くパパママ支援金

3歳に満たないお子様と同居し、産育休申請者、時短勤務申出者を除く所定外労働の制限の申出者または時間外労働制限の申出者から申請があり、会社が承認した場合には働くパパママ支援金として月額20,000円を支給

子育て支援金

対象保育施設:認可保育園または会社が承認した認可外保育園

支給金額:発生した保育料金の40%相当額

※月額上限 30,000 円

ベビーシッター割引制度

会社がベビーシッターの割引券を購入し従業員へ配布する制度

・小学3年生以下のお子様がいる正社員、契約社員が対象

・月8枚まで割引券の利用が可能

低用量ピル費用全額補助

オンライン診療サービス「エニピル」と連携し、女性特有の健康課題による不調をサポート

キャリア支援

・四半期に一度所属長との面談を実施

・資格取得祝い金等による支援

 

④人的資本の取組

a.多様性確保に向けた人材育成の取組

 当社では、多様なバックグラウンドを持つ人材の共存を大切にしておりますが、個々の能力を最大限発揮させ、それを組織の成果につなげていくためには、組織マネジメントの重要性と難易度が高まると考えております。そのためリーダーやリーダー候補者に向けた組織マネジメントの教育・研修を充実させております。また、高度な技術を有するプロフェッショナル人材の育成にも重点を置いており、社員が得意分野で成長できるプロフェッショナル職のキャリアパス制度や自律的に専門性を高めるスキルアップ支援制度を整備しております。このように、マネジメント職、プロフェッショナル職の両輪から持続可能なあらゆる変化に対応できる盤石な組織体制構築の実現に向けて、多面的取組を推進しております。

 当社では評価制度として目標管理制度(MBO)を導入しております。これは、半期に一度、個々で自主的に目標を設定することで、コミットメントを高め、自ら主体的に業務に取り組むことで、社員一人ひとりの自律的な成長を促しております。

 スキルアップ支援制度として、職種や専門領域、役職などに応じた社内研修の開催や社外研修受講費用を会社が負担するほか、資格取得祝い金制度などメンバーの学びを支援する制度を複数用意しております。

 新卒社員の採用には、学生の夏休みシーズンを利用したWebマーケティング向けインターンシップや、第一線で活躍するリーダーからCTOクラスの社員をアサインしたエンジニア向けハッカソンを開催し、優秀な学生の獲得に努めております。

 入社後においては、自社の経営資源を活用し、新規事業立案プログラムを取り入れた実践的な新入社員研修を実施し、立案した事業が採用されれば実際に事業立ち上げの責任者として推進していくこともできます。配属後には、業務上の課題をサポートするメンター制度、社会人生活や精神面をサポートするエルダー制度など、バックアップ体制を充実させております。新卒社員を将来的な幹部候補と見据え、新人育成に取り組んでおります。

 中途入社社員においても、専門性のある優秀な人材の確保とあわせて、積極的にポテンシャル採用を実施しており、入社後の活躍を見据えた研修体制及びバックアップ体制を整備しております。

 社員個々の成果には、月次MVP(CERES AWARD)の報奨金支給や半期毎にテーマを定めた報奨金を支給する表彰制度を設け、組織貢献を促すとともに、社員が自律的かつ継続的に成長する仕組み作りに取り組んでおります。

 多角的に事業を経営する当社では、従業員同士の交流を深め、共鳴的シナジーによる未来創造につなげることを目的に、異なる事業部の社員間の親睦会費用や、業務後の交流の場として部活動の活動費補助制度を設け、事業部間を横断した円滑な業務遂行に役立てております。

 

b.多様性確保に向けた社内環境整備の取組

 多様なバックグラウンドを持つ人材が個々の能力を発揮していくためには、それぞれのアイデアをアウトプットする「しかけ」作りが必要と考えております。それにより、身体的、精神的な健康を前提とした、自由闊達で創造性のある社内風土の醸成や様々な働き方に対応した制度の整備に取り組んでおります。

 

ⅰ.女性の活躍を推進する雇用環境の整備

 当社子会社で、ピルのオンライン診療サービス「エニピル」を運営する株式会社サルースと連携し、低用量ピルの処方を希望する女性従業員は、オンライン上で問診票へ記入後、医師によるオンライン診察で自分に合った低用量ピルを処方してもらうことができる制度を導入しています。この取り組みを通して、月経痛やPMS(月経前症候群)等といった、女性特有の健康課題に悩む女性従業員の働きやすさを向上させ、女性活躍の機会を推進しております。

 

ⅱ.すべての社員が子育てと両立できる雇用環境の整備

・子育て支援制度においては、産前産後休暇、育児休暇の充実に加え、妊娠中から子が1歳に達するまでの体調変化や健診に対応するための休暇(月最大5日間)を付与しております。仕事と育児の両立を高度にサポートするため、育児短時間勤務、子育て支援休暇、ベビーシッター割引制度、および在宅勤務の優遇措置(週2日出社)の対象範囲を、一律で「小学校4学年の始期に達するまで」へと拡充し、法定を上回る手厚い支援体制を整備しております。さらに、3歳未満の子を養育する社員に対しては、経済的バックアップを目的とした「働くパパママ支援金」等の支給を行い、生活の質と業務効率の向上を多面的に支援しております。

・女性活躍推進法にかかる行動計画において、育児休業復職後の平均勤続年数の目標を3年以上に定め、2025年1月からは新たに子供の世話で一時的に業務を中断できる中抜け制度を導入しました。

 これら制度の対象範囲を全社員にひろげることで、女性の活躍推進はもとより性差の別なく誰もが働きやすい雇用環境の整備を推進しております。また、社内ポータルサイトへの掲示や毎月月末に開催する全社イベントでの周知徹底など、制度の利用拡大と定着化にも努めております。

 

ⅲ.健康経営への取組

・多様な職種やワークスタイルを持つ社員のパフォーマンスを最大化するために、フレックスタイム制度やオフィスとリモートを組みあわせたハイブリッドなリモートワーク制度を整備しております。

・単身世帯の社員には、通勤による身体的、精神的、時間的負担軽減を目的に、要件を充たした賃貸契約の住宅を対象とし、家賃の最大40%を補助する家賃補助制度を整備するなど、生活の質と業務効率向上をサポートしております。

・勤続3年の社員には、有給休暇や5日間の夏季休暇とは別に、連続取得が義務付けられた5日間のリフレッシュ休暇が付与されます。これらの各種休暇制度の活用を前提とし、年次有給休暇取得率の目標を70%以上の維持に設定し、従業員の健康維持に向けて積極的に休暇取得を奨励しております。

・全従業員を対象にストレスチェックを実施し、定期的に社員の体調を把握するなど身体面、精神面からサポート可能な健康経営体制を推進しております。

・また当社では、全社員を対象にエンゲージメント・サーベイを実施し、「職務」、「自己成長」、「環境」、「支援」、「組織風土」、「承認」を重要項目と位置付け、月1回の定点調査を行っております。これにより、組織状態を可視化し、タイムリーな課題把握の仕組み作りに取り組んでおります。社員一人ひとりの個のパフォーマンスを最大化するワークエンゲージメント向上を図り、継続的な会社全体の成長と組織風土の改善につなげてまいります。

 

 

⑤指標及び目標

 人的資本投資の成果を以下のKPIでモニタリングしております。

 当社は女性活躍推進企業の最高位「プラチナえるぼし認定」を取得しており、今後は次世代育成支援対策推進 法に基づく「くるみん認定」の取得に向けた更なる体制強化を図ります。

取組

指標(KPI)

達成目標

(2027年12月31日)

2025年度実績

女性活躍推進法における行動計画

管理職に占める女性比率

23%以上

19.0%

次世代育成支援対策推進法における行動計画

育児休業取得率(男性)

30%以上

100.0%

育児休業取得率(女性)

75%以上

66.7%

時間外・休日労働の各月平均時間※1

30時間未満

5.9時間

年次有給休暇取得率

70%以上

72.1%

※1 フルタイム従業員の法定時間外・法定休日労働時間

※2 当該指標等に関する目標および実績は、各連結子会社の規模・制度の違いから一律記載は困難であることから、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。

 

 2026年12月期においても、当社グループの多様性を包括する人的資本経営、健康経営に対し継続的に投資を推し進め、2025年12月期を超える水準を目指してまいります。

 なお、各種女性比率、育児休暇取得率、男女間賃金格差等を含む人的資本経営にかかる各種指標の実績については、「第1 企業の概況 5 従業員の状況(4)提出会社の管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育休取得率及び労働者の男女の賃金の差異」をご参照ください。