2023年12月期有価証券報告書より
  • 社員数
    213名(単体) 615名(連結)
  • 平均年齢
    32.4歳(単体)
  • 平均勤続年数
    2.8年(単体)
  • 平均年収
    5,563,000円(単体)

従業員の状況

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

2023年12月31日現在

 

セグメントの名称

従業員数(名)

モバイルサービス事業

581

(63)

フィナンシャルサービス事業

全社(共通)

34

(5)

合計

615

(68)

(注)1.従業員数は就業人員であります。

2.臨時雇用者数(契約社員、パートタイマー、人材派遣会社からの派遣社員を含む。)は最近1年間の平均人員を( )外数で記載しております。

3.当社グループは、セグメント別の独立した経営組織体系を有しておらず、同一の従業員が複数の事業に従事しております。

4.全社(共通)は、管理部門に所属している従業員であります。

5.前連結会計年度末に比べ従業員数が117名増加しております。主な理由は、業容の拡大に伴う新卒採用及び中途採用の増加によるものであります。

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2023年12月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

213

(23)

32.4

2.8

5,563

 

セグメントの名称

従業員数(名)

モバイルサービス事業

179

(18)

フィナンシャルサービス事業

全社(共通)

34

(5)

合計

213

(23)

(注)1.従業員数は就業人員であります。

2.臨時雇用者数(契約社員、パートタイマー、人材派遣会社からの派遣社員を含む。)は最近1年間の平均人員を( )外数で記載しております。

3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金及び持株会奨励金を含んでおります。

4.当社は、セグメント別の独立した経営組織体系を有しておらず、同一の従業員が複数の事業に従事しております。

5.全社(共通)は、管理本部に所属している従業員であります。

 

(3)労働組合の状況

 労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育休取得率及び労働者の男女の賃金の差異

① 提出会社

当事業年度

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注)1.

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)2.

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1.

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

13.8

16.7

73.9

79.9

41.4

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

② 主要な連結子会社

当事業年度

名称

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注)1.

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)2.

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1.

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

株式会社ゆめみ

17.5

80.0

85.8

86.9

340.6

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティに関する考え方

 当社グループは、創業当初から「インターネットマーケティングを通じて豊かな世界を実現する」を経営理念に掲げており、2021年12月公開の中期経営計画では、ポイント経済圏とブロックチェーンからなる「トークンエコノミー(代用通貨経済圏)」の創造をもとに、社会経済活動の活性化を図るプラットフォームの構築を目指しております。

 これらビジョンの中長期的な実現には、地球環境問題や多様なバックグラウンドを持つ従業員のパフォーマンスを最大化する職場環境の整備など、様々な社会課題への貢献や持続可能な社会の実現が重要であると考えます。

 そこで当社グループは、各方面のステークホルダーと連携し、これまで取り組んできたESG戦略を一層強化し、より横断的かつ機動的にサステナビリティの取組を推進しております。

 

(2)サステナビリティへの取組

①ガバナンス

 当社グループでは、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ推進委員会が、気候変動を含むサステナビリティ全般におけるリスク及び機会の識別・評価・管理及びマテリアリティについて、原則年1回審議し、内容を委員長から取締役会に報告します。また、すべての事業活動(戦略・予算・事業計画・投資等)の意思決定において、認識したリスク及び機会、特定したマテリアリティとの整合性を確保したうえで実施します。

 なお、当社グループのサステナビリティ推進体制の概要を含むコーポレート・ガバナンス体制の詳細は、「第4提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。

 

②戦略

a.シナリオ分析とリスク重要度評価

 当社グループでは、リスク・機会について特定の領域に閉じず、多面的な観点から特定/評価されるべきと考えております。そのため、気候変動に関わるリスク・機会についてはサステナビリティ全般に関わるリスク・機会と統合的に特定/評価し、優先順位を判断しております。特定したリスク・機会は、リスク管理委員会と共有し他のリスク・機会と統合的にアセスメントを実施します。

リスク/機会分類

リスク/機会

顕在化期間

想定される影響と対象範囲

事業への影響度

2℃未満

シナリオ

4℃

シナリオ

リスク

移行

リスク

政策及び法規制のリスク

短期~中期

[全社]

カーボン・プライシング施行、低炭素排出型エネルギー利用へのシフトなどによるエネルギー調達コストの上昇

市場リスク

中期~長期

[D2C]

化粧品・健康食品等、当社が製造・販売する製品のサプライチェーン上における気候変動対応が不十分であった場合に、当社製品が選好されにくくなること

評判上の

リスク

中期~長期

[全社]

当社の気候変動対応が不十分であることにより、資金調達や人材確保、顧客及びサプライヤーとの取引継続などが困難になること

物理的リスク

急性リスク

(異常気象事象の激化)

短期~長期

[全社]

災害等によるオフィス、データセンター、製品の製造委託先の工場の損壊により製品・サービスの提供が困難になること

機会

資源の効率

中期~長期

[全社]

エネルギー等の使用効率化や、高効率資本の利用による経費の削減

エネルギー源

中期~長期

[全社]

・再生可能エネルギー発電技術等の普及拡大にともないエネルギー調達コストが低減すること

・エネルギー源の分散により安定的にエネルギーを調達できること

製品及びサービス

短期~中期

[ポイント]

・環境負荷の低い製品・サービスに関わる広告出稿の増加

・環境関連団体への寄付先拡大による当社ポイントメディア「モッピー」の評判向上

[D2C]

環境負荷の小さい製造工程・原材料・包装を採用した化粧品・健康食品等の製品に対する選好の高まり

[ブロックチェーン]

電力消費の比較的少ない暗号資産ステーキングサービスに対する選好の高まり

市場

短期~長期

[全社]

当社コア技術を使用した、新市場参入による投資リターンの享受

回復力

中期~長期

[全社]

オフィス、データセンター、製品の製造委託先の工場の地域分散による製品・サービス提供寸断リスクの低減

※参照したシナリオ:

2℃未満シナリオはRCP2.6(IPCC)とSDS(IEA)を、4℃シナリオはRCP8.5(IPCC)とSTEPS(IEA)を参照し、それぞれ想定される社会を想定したうえでリスク・機会の特定及び影響度の分析を実施しております。

 

※リスク/機会の顕在化期間:

短期:当社中期経営計画の期間である2026年まで、中期:日本の温室効果ガスを2013年度から46%削減することを目指す期限として表明している2030年、長期:日本の温室効果ガスネットゼロを表明している2050年と定義しております。

 

b.セレスの「7つマテリアリティ」

 当社グループは、サステナビリティを巡る課題解決について、より効果的に経営資源を投入するために、特に注力して取り組むテーマとして「7つのマテリアリティ」を設定いたしました。

 

セレスのマテリアリティ

設定の背景

自社サービスを通じた豊かな社会の実現への貢献

・インターネット上から無料で利用できるポイントサイトメディア「モッピー」を通して、人々の豊かな生活の実現に貢献

・寄付専用プラットフォーム「モッピー×SDGs」により、災害支援や社会課題の解決に貢献

オープンイノベーションによる社会課題解決・経済発展への貢献

・積極的な事業成長投資に加え、投資育成事業(CVC)によるベンチャー企業への投資や、子会社ラボルのフリーランス向け資金繰り支援サービス事業等を通じたオープンイノベーションによる社会課題解決・経済発展へ貢献

デジタル広告の公正な運用と業界の健全な発展への貢献

・インターネットマーケティングに携わる企業として、コンプライアンス遵守と広告業界の発展に向けた取組を推進

環境に配慮した製品・サービスの提供

・提供するすべての製品・サービスについて、地球環境に配慮した取組を推進

多様な人材の活躍

・変化に強く競争力の高い組織構築のために、従業員の多様性を包括しうる環境整備への取り組みを推進

情報セキュリティとプライバシー

・500万人超のアクティブユーザーを抱えるメディア「モッピー」や高度なセキュリティ技術が求められる暗号資産販売所「コイントレード」をはじめとする、多くのユーザー様の大切な情報資産をお預かりする企業として、高度な技術を有する人材確保と人材育成の取組や、高度なセキュリティを担保する技術の導入を推進

コーポレート・ガバナンスの強化

・上場企業として持続可能な成長と長期的視野に立った企業価値の最大化の実現に向けた取組を推進

 

c.リスク管理プロセス

 当社グループでは、サステナビリティに関わるグローバルなフレームワークを参照して当社事業活動と関連の深い社会課題を抽出、それらを「当社及び当社事業活動に与える影響度」と「当社及び当社事業活動の貢献可能性」の基準で評価・マッピングし、マテリアリティを特定いたしました。

 各社会課題のステークホルダーからの関心度はすべて同程度に高いという前提のもと、マッピングした社会課題のうち、当社の資源を用いて効果的に貢献できる領域に含まれるものをテーマごとに分類しマテリアリティとして設定しております。その中でも当社及び当社事業への影響度が高い領域に含まれるものは、特に注力して取り組むべきテーマとして認識しております。

 当社では原則年1回、サステナビリティ推進委員会が社会課題の抽出とそれによるリスク・機会の評価、マテリアリティの設定・見直し、具体的な施策の検討、活動実績のレビューを実施します。特定したリスク・機会は、リスク管理委員会と共有し他のリスク・機会と統合的にアセスメントを実施します。

 

d.指標と目標

 当社グループは、日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)に加盟し、また使用電力を100%再生可能エネルギーに転換する意思と行動を示し、再エネ100%利用を促進する枠組みである再エネ100宣言 RE Actionに参加しております。セレスの運営するポイントサイト「モッピー」をはじめ、Webサービスで使用されるサーバーの電力、及びオフィスで使用される電力を、2021年度から100%再生可能エネルギー由来の電力に変更していくことにより排出CO2の100%削減に取り組んでおります。なお、当社グループでは、GHG(温室効果ガス)プロトコルにより、スコープ1、スコープ2における排出量を測定し、指標としております。

 スコープ1、及びスコープ2については、2021年度より排出量ゼロを達成しており、引き続きCO2の100%削減に向けて取り組んでまいります。なお、スコープ3についても排出量の測定及び目標の設定に取り組んでおります。

 

③人的資本に関する考えと取組

 当社グループは、変化の激しいインターネット業界の中で事業展開するにあたり、次世代における社会インフラの基盤技術となる可能性を持つブロックチェーン技術を重要戦略に位置付け、常に変化に強く、競争力の高い組織の構築を目指しております。

 そのために当社グループでは、ジェンダーや性別、国籍、人種、言語、思想などという枠を包括した様々なバックグラウンドを持つ人材が共存している状態を「多様性」と定義し、多様性確保に向けた人材育成と従業員一人ひとりのパフォーマンスの最大化に向けた社内環境整備を推進しております。

 

a.人的資本の取組

(a)多様性確保に向けた人材育成の取組

 当社では多様なバックグラウンドの共存を大切にしておりますが、個々の能力を発揮させそれを組織の成果としていくためには、組織マネジメントの重要性と難易度が高まると考えております。そのためリーダーやリーダー候補者に向けた組織マネジメントの教育・研修を充実させております。

 また、高度な技術を有するプロフェッショナル人材の育成にも重点を置いており、社員が得意分野で成長できるプロフェッショナル職のキャリアパス制度や自律的に専門性を高めるスキルアップ支援制度を整備しております。これにより、マネジメント職、プロフェッショナル職の両輪から持続可能なあらゆる変化に対応できる盤石な組織体制構築の実現に向けて、多面的な取組を推進しております。

 当社の評価制度の仕組み作りでは、目標管理制度(MBO)を導入しております。これは、半期に一度、個々で自主的に目標を設定することで、コミットメントを高め、自ら主体的に業務に取り組むことで、社員一人ひとりの自律的な成長を促しております。

 スキルアップ支援制度として、職種や専門領域、役職などに応じた社内研修の開催や社外研修受講費用を会社が負担するほか、資格取得祝い金制度などメンバーの学びを支援する制度を複数用意しております。

 新卒社員の採用には、学生の夏休みシーズンを利用し、第一線で活躍するリーダーからCTOクラスの社員をアサインしたWebマーケティング向けインターンシップや、エンジニア向けハッカソンを開催し、優秀な学生の獲得に努めております。

 入社後においては、自社の経営資源を活用し、新規事業立案プログラムを取り入れた実践的な新入社員研修を実施し、立案した事業が採用されれば実際に事業が立ち上げられその責任者として推進していくこともできます。配属後には、業務上の課題をサポートするメンター制度、社会人生活や精神面をサポートするエルダー制度など、バックアップ体制を充実させております。新卒社員を将来的な幹部候補と見据え、一人の取りこぼしもないよう新人育成に取り組んでおります。

 中途入社社員においても、専門性のある優秀な人材の確保とあわせて、積極的にポテンシャル採用を実施しており、入社後の活躍を見据えた研修体制及びバックアップ体制を整備しております。

 連結子会社の株式会社ゆめみでは、「チャレンジ取締役制度」をはじめとしたユニークな人事制度を複数用意しており、CxOや執行役員、取締役等の役職に全ての社員が挑戦できる制度で、実際に新卒1年目から会社法上の取締役に就任したメンバーも出ております。

 

(b)多様性確保に向けた社内環境整備の取組

 多様なバックグラウンドを持つ人材が個々の能力を発揮していくためには、それぞれのアイデアをアウトプットする「しかけ」作りが必要と考えております。それにより、身体的、精神的な健康を前提とした、自由闊達で創造性のある社内風土の醸成や様々な働き方に対応した制度の整備に取り組んでおります。

・ 多角的に事業を経営する当社では、従業員同士の交流を深めてもらうことを目的に、異なる事業部の社員間の親睦会費用や、業務後の交流の場として部活動の活動費補助制度を設け、事業部間を横断した円滑な業務遂行に役立てております。

・ 多様な職種やワークスタイルを持つ社員のパフォーマンスを最大化するために、フレックスタイム制度やオフィスとリモートを組みあわせたハイブリッドなリモートワーク制度を整備しております。また、連結子会社の株式会社ゆめみでは、エンジニア中心の会社のため原則フルリモート勤務で開発に集中できる体制を整備しております。

・ 男女の性別に関係なく子育て支援制度の充実に努め、子育て支援金の支給や特別休暇、ベビーシッター割引や時短勤務など、子供を持つ社員が働きやすい環境整備に努めております。

・ 単身世帯の社員には、通勤による身体的、精神的、時間的な負担軽減を目的に、要件を充たした賃貸契約の住宅を対象として家賃40%を補助する家賃補助制度を整備するなど、生活の質と業務効率の向上をサポートしております。

・ 勤続3年の社員には、有給休暇や5日間の夏季休暇とは別に、連続取得が義務付けられた5日間のリフレッシュ休暇が付与されます。また、従業員の健康維持のために積極的に休暇取得を奨励しております。

・ 女性社員においては、女性特有の健康課題に対応するため、低用量ピルの費用を全額補助する福利厚生制度をスタートさせました。これにより、女性社員の月経に伴うパフォーマンスの低下を軽減するとともに、社員自らが体調変化を把握し、自律的に働き方に反映できるような環境作りの浸透に努めております。

・ 健康面においては、全従業員を対象にストレスチェックを実施し、定期的に社員の体調を把握するなど身体面、精神面からサポート可能な健康経営体制を推進しております。

・ 社員個々の成果には、半期に一度、報奨金を支給する表彰制度を設け、組織への貢献を促すとともに、社員が自律的に継続的に成長する仕組み作りに取り組んでおります。

 また当社では、全社員を対象にエンゲージメント・サーベイを実施し、「職務」、「自己成長」、「環境」、「支援」、「組織風土」、「承認」を重要項目と位置付け、月1回の定点調査を行っております。これにより、組織状態を可視化し、タイムリーな課題把握の仕組み作りに取り組んでおります。社員一人ひとりの個のパフォーマンスを最大化するワークエンゲージメント向上を図り、継続的な会社全体の成長と組織風土の改善につなげてまいります。

 

b.人材の育成及び社内環境整備の方針に関する指標の実績及び目標

 2024年12月期においても、当社グループの多様性を包括する人的資本経営、健康経営に対し継続的に投資を推し進め、2023年12月期を超える水準を目指してまいります。

 なお、各種女性比率、育児休暇取得率、男女間賃金格差等を含む人的資本経営にかかる各種指標の実績については、「第1 企業の概況 5 従業員の状況(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育休取得率及び労働者の男女の賃金の差異」をご参照ください。